JPH0581561U - オートマチック車のポジションセレクタのシフトロック装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オートマチック車を運転する上での安全性の
向上、操作性の向上を図る。 【構成】 ポジションセレクタ本体４の係合溝５に、セ
レクトバーのチェックピン３に干渉してセレクトレバー
のＮレンジからＤレンジへの動きを制限し、ブレーキペ
ダルを踏むと係合溝５から引込むロックピン８を設け
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、オートマチック車の誤操作を防止するポジションセレクタのシフト ロック装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図３ないし図６に従来のオートマチック車のポジションセレクタのシフトロッ ク装置を示し、セレクトレバー１には操作ボタン２が設けられており、この操作 ボタン２を操作することにより、チェックピン３が図示されていないスプリング のばね力に抗して図５および図６において下方に移動し、ポジションセレクタ本 体４に設けた係合溝５から引き込む。これによりセレクトレバー１はセレクタカ バー６に設けたガイド溝７に沿って揺動でき、所定のレンジをセレクトすること ができる。

【０００３】 ところで、中型トラック用オートマチック車のように、パーキングレンジ（Ｐ ）を有しないポジションセレクタにおいては、ニュートラルレンジ（Ｎ）からド ライブレンジ（Ｄ）に切換える際、図５に示すセレクトレバー１のボタン２を押 さなくては操作できないものと、図６に示すボタン２を押さなくても操作できる ものとがある（実開平１−１２０２２５号公報）。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上述の前者の形式の場合は、操作性の問題、リバースレンジ（Ｒ）や低速レン ジへの誤操作の問題があり、また後者の形式の場合は、運転者の意思とは無関係 に誤作動し、車が動き出す危険がある等の問題がある。

【０００５】 なお、図５および図６において、細線の矢印はセレクトレバーのボタンを押さ なくても操作できるレンジであり、太線はセレクトレバーのボタンを押さなくて は操作できないレンジである。

【０００６】 本考案は、従来の上述の問題点を解決すべくなされたもので、オートマチック 車を運転操作する上での安全性の向上、操作性の向上を図ることのできるオート マチック車のポジションセレクタのシフトロック装置を提供すべきなされたもの である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば、セレクトバーに設けた操作ボタンにより作動されるチェック ピンを有し、ポジションセレクタ本体には前記チェックピンが係合してセレクト レバーの動きを制限する係合溝が設けられており、かつ前記係合溝のニュートラ ルレンジとドライブレンジ間には前記チェックピンが係合してセレクトレバーの 動きを制限する係合部を有していないオートマチック車のポジションセレクタに おいて、係合溝のニュートラルレンジとドライブレンジ間に前記チェックピンに 干渉してセレクトレバーのニュートラルレンジからドライブレンジへの動きを制 限するロックピンを設け、該ロックピンはブレーキペダルを踏むと前記係合溝か ら引込んでセレクトレバーのニュートラルレンジからドライブレンジへの動きの 制限を解除するものである。

【０００８】

【作用】

ブレーキペダルを踏まない状態では、セレクトレバーのボタンを押さないとセ レクトレバー側のチェックピンがロックピンと干渉し、操作できない。ブレーキ ペダルを踏むとロックピンが係合溝から引込み、セレクトレバーのボタンを押さ なくてもＤレンジからＮレンジへ操作できる。逆にＤレンジからＮレンジへは、 係合溝の形状からしてセレクトレバー側のチェックピンがロックピンを乗り越え 操作できる。

【０００９】

【実施例】

図１および図２において、セレクトレバーに設けたボタン２により、図示され ていないスプリングのばね力に抗して作動するチェックピン３が設けられており 、またポジションセレクタ本体４にはチェックピン３が係合してセレクトレバー １の動きを制限する係合溝５が設けられている。係合溝５は、ＮレンジとＤレン ジ間にはチェックピン３が係合してセレクトレバー１の動きを制限する係合部を 有しない形状のものである。

【００１０】 係合溝５のＮレンジとＤレンジ間にチェックピン３に干渉してセレクトレバー １のＮレンジからＤレンジへの動きを制限するロックピン８が設けられている。 このロックピン８は、この実施例ではソレノイド９により作動するものであり、 ブレーキペダルを踏むとソレノイド９が励磁し図示されていないスプリングのば ね力に抗してロックピン８が係合溝５から引込んでセレクトレバー１のＮレンジ からＤレンジへの動きの制限を解除する。

【００１１】 したがって、ブレーキペダルを踏まない状態では、セレクトバー１のボタン２ を押さないとセレクトレバー側のチェックピン３がロックピン８と干渉し、操作 できない。ブレーキペダルを踏むとロックピン８が係合溝から引込み、セレクト レバー１のボタン２を押さなくともＤレンジからＮレンジへ操作できる。逆にＤ レンジからＮレンジへはセレクトレバー側のチェックピン３がロックピン８を乗 り越えて操作できる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案によれば、Ｐレンジを有しないポジションセレクタにおいて、ブレーキ ペダルを踏まなければセレクトレバーのボタンを押さないとＮレンジからＤレン ジに操作できなくなることにより、はずみでセレクトレバーが動き、運転者の意 思とは無関係に車が動き出す等の危険性がなくなる。また、ブレーキペダルを踏 むことによりセレクトレバーのボタンを押さなくてもＮレンジからＤレンジに操 作できることにより、操作性の向上、Ｒレンジや低速レンジへの誤操作防止、さ らに運転者にブレーキを踏んでＮレンジからＤレンジに操作する習慣をつけても らう等の効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係るポジションセレクタのシ
フトロック装置の斜視図。

【図２】本考案の実施例に係るポジションセレクタ本体
に設けた係合溝におけるセレクトレバー側のチェックピ
ンとロックピンとの関係を示す平面図。

【図３】従来のポジションセレクタのシフトロック装置
の斜視図。

【図４】図３の正面図。

【図５】従来の別の形式を示すポジションセレクタ本体
に設けた係合溝の平面図。

【図６】さらに別の従来の係合溝の平面図。

【符号の説明】

１・・・セレクトレバー ２・・・ボタン ３・・・チェックピン ４・・・ポジションセレクタ本体 ５・・・係合溝 ６・・・カバー ７・・・ガイド溝 ８・・・ロックピン ９・・・ソレノイド

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 セレクトバーに設けた操作ボタンにより
   作動されるチェックピンを有し、ポジションセレクタ本
   体には前記チェックピンが係合してセレクトレバーの動
   きを制限する係合溝が設けられており、かつ前記係合溝
   のニュートラルレンジとドライブレンジ間には前記チェ
   ックピンが係合してセレクトレバーの動きを制限する係
   合部を有していないオートマチック車のポジションセレ
   クタにおいて、係合溝のニュートラルレンジとドライブ
   レンジ間に前記チェックピンに干渉してセレクトレバー
   のニュートラルレンジからドライブレンジへの動きを制
   限するロックピンを設け、該ロックピンはブレーキペダ
   ルを踏むと前記係合溝から引込んでセレクトレバーのニ
   ュートラルレンジからドライブレンジへの動きの制限を
   解除するものであることを特徴とするオートマチック車
   のポジションセレクタのシフトロック装置。