JPH09267654A - 自動変速機のシフトロック構造 - Google Patents

自動変速機のシフトロック構造

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JPH09267654A
JPH09267654A JP8171396A JP8171396A JPH09267654A JP H09267654 A JPH09267654 A JP H09267654A JP 8171396 A JP8171396 A JP 8171396A JP 8171396 A JP8171396 A JP 8171396A JP H09267654 A JPH09267654 A JP H09267654A
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shift pin
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Keisuke Miyoshi
啓介 三好
Hirokazu Nishizumi
博和 西角
Hiroyuki Wakayama
浩之 若山
Koji Yanai
康志 柳井
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Delta Kogyo Co Ltd
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Mazda Motor Corp
Delta Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カム部材や安全機構に無理な力が作用するのを
防止しつつ、より確実にPレンジ位置でロックできるよ
うにする。 【解決手段】シフトピン22が、Pレンジ位置におい
て、カム部材28の第1作動片部32を押圧しつつ回動
させることにより、ロックプレ−ト3に形成された凹部
27内に嵌合される。カム部材28の上記回動に応じ
て、その第2作動片部33がロック部材29を押圧、ス
ライド動させて、ロック部材29によって凹部27が塞
がれる。ピン22の凹部27から抜け出ようとする力
は、ロック部材29を介してスライド面1bに受け止め
られ、カム部材28をロック解除方向へ回動させること
がない。イグニッションスイッチ連動式、ブレーキペダ
ル連動式の安全機構11、12が、ケ−ブル15を介し
てカム部材28に連結されて、ロック部材29をロック
解除方向へ付勢するスプリング30に抗して、カム部材
28のロック解除方向への回動が規制されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の運転操作を
行わない限り、Pレンジ位置から他のレンジ位置への変
更を阻止するようにした自動変速機のシフトロック構造
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機においては、セレクトレバー
を操作することによりレンジ位置の変更が行われる。そ
して、Pレンジ位置から不用意に他のレンジ位置、特に
走行レンジへ変更されるのを阻止するため、所定の運転
操作が行われていない限り、例えばイグニッションスイ
ッチがONとなっておりかつブレーキペダルが踏込み操
作されていない限り、Pレンジ位置から他のレンジ位置
への変更を阻止するシフトロック機構を設けることが一
般的である(例えば特開平7−101259号公報参
照)。
【0003】シフトロック機構についてより具体的に説
明すると、シフトピンは、Pレンジ位置において、ロッ
クプレ−トに形成された凹部内に嵌合されて、シフトロ
ック機構によって、シフトピンの凹部内からの抜けが阻
止された状態とされる。
【0004】上記シフトピンの凹部からの抜け防止のた
めに、2又状とされた第1作動片部と第2作動片部とを
有するカム部材が設けられる。このカム部材は、Pレン
ジ位置へシフトされるつまり前記凹部内に嵌合されるシ
フトピンからの押圧力を第1作動片部が受けて、ロック
解除位置からロック位置へと回動される。そして、ロッ
ク位置では、カム部材の第2作動片部が、Pレンジ位置
にあるシフトピン嵌合用の凹部(の開口端)を塞ぐこと
になる。そして、前記安全機構は、Pレンジ位置にある
シフトピンが凹部から抜けるようとする力に抗して、カ
ム部材をロック位置に保持するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のシフトロック機構においては、カム部材は、そ
の第2作動片部によって、シフトピンからのロック解除
方向への力を直接受ける構造となっており、このため、
シフトピンを確実にPレンジ位置に保持しようとする機
能を十分満足させるという点において改善する余地があ
る。また、従来のものでは、カム部材は勿論のこと、カ
ム部材に連係された安全機構についても相当頑丈に製作
する必要が有り、この点においても何等かの対策が望ま
れることになる。
【0006】したがって、本発明の目的は、カム部材や
安全機構に無理な力が加わるのを防止しつつ、より確実
にPレンジ位置に保持できるようにした自動変速機のシ
フトロック構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明にあっては次のような構成としてある。すな
わち、セレクトレバー下部に構成されたシフトピンがP
レンジ位置にシフトされるときに該シフトピンに当接さ
れて、ロック解除対応位置からロック対応位置へと回動
されるカム部材と、前記カム部材と連係され、所定の運
転操作を行ったときに、該カム部材の前記ロック対応位
置からロック解除対応位置への回動を許容する安全機構
と、所定のスライド面を案内としてスライド自在とさ
れ、スライド動に応じて、前記シフトピンのPレンジ位
置から他のレンジ位置への移動を規制するロック位置
と、該規制を解除するロック解除位置とをとり得るよう
にされたロック部材と、を備え、前記カム部材とロック
部材とが、該カム部材が前記ロック対応位置に向けて回
動されるときに該ロック部材が前記ロック位置へスライ
ド動するように、かつ該カム部材が前記ロック解除対応
位置に向けて回動されるときに該ロック部材が前記ロッ
ク解除位置へスライド動するように連係されている、よ
うな構成としてある。上記構成を前提とした好ましい態
様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載のと
おりである。
【0008】
【発明の効果】請求項1に記載された発明によれば、P
レンジ位置にあるシフトピンからのロック解除方向の力
は、ロック部材を介してスライド面に受け止められて、
カム部材にはシフトピンからのロック解除方向の力が事
実上作用しないようにされる。したがって、Pレンジ位
置に保持しておくシフトロック機能が向上されると共
に、カム部材やこれに連係される安全機構をことさら頑
丈に製作する必要もなくなる。また、シフトロック機能
が向上されるということは、シフトピンが無理やりロッ
ク解除方向へ押圧操作されるような自動車盗難を防止す
る上でも好ましいものとなる。
【0009】請求項2に記載したような構成とすること
により、シフトピンをロック解除方向へ動かそうとする
力によって、ロック部材をスライドさせるような分力が
作用せず、ロック部材をロック位置へきちんと保持して
おく上で好ましいものとなる。
【0010】請求項3に記載したような構成とすること
により、リタ−ンスプリングを有効に利用して、カム部
材とロック部材との連動を行わせることができる。
【0011】請求項4に記載したような構成とすること
により、カム部材と安全機構との連係を、従来一般的に
行われていたケ−ブルを利用して行うことができる。
【0012】請求項5に記載したような構成とすること
により、安全機構として、従来から採用されていたイグ
ニッションスイッチ連動式とすることができる。
【0013】請求項6に記載したような構成とすること
により、安全機構として、従来から採用されていたブレ
ーキペダル連動式とすることができる。
【0014】請求項7に記載したような構成とすること
により、請求項5および請求項6に対応した効果を合わ
せて得ることができる。
【0015】請求項8に記載したような構成とすること
により、シフトピンのシフト動が、セレクトレバーに設
けられたシフトノブを操作することによって行われる形
式の自動変速機に適用することができる。
【0016】請求項9に記載したような構成とすること
により、シフトピンのシフト動が、セレクトレバーを車
体左右方向に揺動させて行ういわゆるゲ−トプレ−ト式
とされた自動変速機に適用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1において、Sはセレクト部で
あって、ケーシング1と、セレクトレバー2とを有す
る。セレクトレバー2は、図2に示すように、車体前後
方向に一直線上に移動されて、Pレンジ(パ−キン
グ)、Rレンジ(後退)、Nレンジ(ニュ−トラル)、
Dレンジ(前進走行のすべての変速段、例えば1速〜4
速の間での自動変速)、Sレンジ(最高速変速段を除く
変速段の間での自動変速、例えば1速〜3速の間での自
動変速)、Lレンジ(1速、2速の間での自動変速)の
中から任意の1つのレンジ位置を選択的にとり得るよう
になっている。
【0018】ケーシング1内には、後述するように、ロ
ックプレ−ト3が配設されて、所定のレンジ位置の間で
のレンジ位置の変更は、セレクトレバー2に設けたシフ
トノブ4を押圧操作しつつ行うようになっている。そし
て、Pレンジ位置においては、シフトノブ4を押圧操作
しても、安全機構11、12が作動しない限り、他のレ
ンジ位置への変更を阻止するロック機構13が、ケーシ
ング1内に装備されている。
【0019】上記安全機構11は、イグニッションスイ
ッチ連動式とされて、イグニッションキ−11aをキ−
シリンダ11bに差し込んでON操作したときに作動さ
れる。また、安全機構12は、ブレーキペダル14との
連動式とされて、ブレーキペダル14を踏みこみ操作し
たときに作動される。
【0020】各安全機構11、2は、ケ−ブル15を介
して、ロック機構13に対して互いに直列な関係で機械
式に連係されている。すなわち、ロック機構13は、後
述するように、ケ−ブル15がケーシング1に対して引
き操作されたときがPレンジ位置からのレンジ位置変更
を阻止するロック位置となり、ケ−ブル15がケーシン
グ1に対して戻り操作されたときに、ロック解除位置と
される。そして、安全機構11、12は、通常は、ケ−
ブル15の上記戻り方向の動きを規制するものであり、
イグニッションスイッチがONされたとき、およびブレ
ーキペダル14が踏み込み操作されたときに作動され
て、ケ−ブル15の上記戻り方向への動きを許容する。
【0021】図3は、セレクトレバー2、ロックプレ−
ト3およびその関連構造を示すものである。まず、セレ
クトレバー2の下端部が、車体左右方向に伸びる取付軸
21を中心として、ケーシング1に対して車体前後方向
に揺動自在に保持され、この前後方向の揺動によってレ
ンジ位置変更が行われる。セレクトレバー2には、ケー
シング1内において、側方へ突出するシフトピン22を
有する。このシフトピン22は、既知のように、前記シ
フトノブ4を押圧操作することにより下方へ変位され、
シフトノブ4の押圧操作を解除すると、セレクトレバー
2内に装備したスプリング(図示略)によって、元の高
い位置つまり基本位置に復帰され、このようなシフトピ
ン22の動きがシフト動とされる。
【0022】ロックプレ−ト3は、前記取付軸21を中
心とする円弧状のガイド面23を有するが、その途中
に、取付軸21側へ向けて突出する段部24〜26を有
する。前記シフトピン22は、前記高い位置となる基本
位置では、ガイド面23の直下方位置にあり、この状態
でセレクトレバーを取付軸21を中心にして揺動させた
とき、シフトピン22が段部24、25あるいは26に
当接したときに、その揺動が規制される。より具体的に
は、Nレンジ、Dレンジ、Sレンジの間では、シフトノ
ブ4を押圧操作することなく、自由にレンジ位置変更が
可能とされる。また、RレンジからNレンジへの変更
も、シフトノブ4を押圧操作することなく行われる。
【0023】これに対して、Pレンジ位置とRレンジ位
置との双方の間での変更、NレンジからRレンジへの変
更、およびSレンジとLとの双方の間での変更は、それ
ぞれ、シフトノブ4を押圧操作して、シフトピン22が
段部24、25あるいは26を乗り越えることができる
ように下方へ変位させる必要がある。
【0024】図3では、ロック機構13の図示を略して
あるが、このロック機構13の詳細が、図4、図5に示
される。この図4、図5において、ロック機構13は、
Pレンジ位置に対応して設けられている。すなわち、P
レンジ位置では、シフトピン22が、段部24に対応し
てロックプレ−ト3に形成されたPレンジ用の凹部27
内に嵌合されていて、他のレンジ位置へ変更するには、
シフトピン22を凹部27から抜け出させて、段部24
を乗り越え可能な状態にする必要がある。そして、ロッ
ク機構13は、シフトピン22が、凹部27から抜け出
るのを規制するものとなっている。このようなロック機
構13は、カム部材28と、ロック部材29と、リタ−
ンスプリング30とを有する。
【0025】前記カム部材28は、車体左右方向に伸び
る回動軸31を中心に回動自在として、ケーシング1
(の左右側壁部)に保持されている。カム部材28は、
略2又状とされた第1、第2の2つの作動片部32、3
3を有する。ロック部材28がロック解除対応位置とな
る図4の状態にあるとき、第1作動片部32が凹部27
(の開口端)をふさぐような位置とされる。また、ロッ
ク解除対応位置となる図4の状態にあるとき、第2作動
片部33は、ほぼ上下方向に伸びる状態でもって、凹部
27を挟んでRレンジ位置とは反対側に位置され、しか
も凹部27よりも所定分だけ離れた位置とされる。
【0026】図4に示すロック解除対応位置において
は、上記第1作動片部32のうち第2作動片部33に近
い側の側端面(受圧面)32aが、段部24とほぼ同一
高さ位置でほぼ前後方向に伸びるようにされている。こ
れにより、シフトノブ4を押圧操作することにより低い
位置とされたシフトピン22は、ロック解除対応位置に
おける上記側端面32a直下方に位置され、この状態か
らシフトノブ4の押圧操作を解除すると、シフトピン2
2は、セレクトレバー2内に設けた前記リタ−ンスプリ
ングの付勢力によって、カム部材28を図4反時計方向
に回動させつつ凹部27内に嵌合され、この嵌合状態が
図5に示される。
【0027】前記凹部27に対向するように、ケーシン
グ1の底壁部1aが位置される。この底壁部1aは、少
なくとも凹部27付近においては、ほぼ水平方向に述び
ていて、凹部27の軸線(形成方向)とほぼ直交する方
向に伸びるスライド面1bとされている。このスライド
面1b上に、前記ロック部材29が前後方向にスライド
自在として設けられている。このロック部材29は、ス
ライド面1b上の摺動部となるベ−ス部29aと、ベ−
ス部29aから上方へ突出された凸部29bとを有し、
凸部29aの上端面29cが、凹部27から抜け出よう
とするシフトピン22が当接される規制面(受圧面ある
いはロック面)とされている。規制面29cの高さ位置
は、段部24よりも若干低い位置とされ、かつスライド
面1bと略平行、つまり凹部27のの軸線方向と略直行
するように伸びている。また、規制面29cの前後方向
長さは、凹部27の前後方向開口幅とほぼ同一とされて
いる。
【0028】ロック部材29は、常時は、前記リタ−ン
スプリング30によって、前方つまり図4に示すロック
解除位置に向けて付勢されている。リタ−ンスプリング
30に抗して、ロック部材29が所定分後方へスライド
動されると、規制面29cが凹部27の直下方に位置さ
れる。凹部27内に嵌合されたシフトピン22は、シフ
トノブ4を押圧操作しても、ロック部材29(の規制面
29c)に当接されて、凹部27からの抜けが防止され
る。
【0029】前述のようなロック部材29は、前記カム
部材28が、図4に示すロック解除対応位置から図5に
示すロック対応位置へと回動されたとき、カム部材28
の第2作動片部33に押圧されて、図4のロック解除位
置から図5のロック位置へと押圧、変位される。なお、
リタ−ンスプリング30の付勢力は、シフトピン22を
高い基本位置へ戻すためのリタ−ンスプリングの付勢力
よりも小さいものとして設定されている。
【0030】図5に示すロック状態において、シフトピ
ン22が凹部27から抜け出ようとする力は、ロック部
材29を介してスライド面1bを押圧するのみであり、
シフトピン22からは、カム部材28をロック解除対応
位置へと回動させる力は作用しないことになる。このこ
とは、カム部材28を図5に示すロック対応位置に保持
しておくのに必要な力が小さくて済むということにな
り、カム部材28は勿論のこと、ケ−ブル15、安全機
構11、12の強度を従来よりも十分小さいものとして
製作することが可能になる。そして、カム部材28が、
図5のロック対応状態から図4のロック解除対応位置へ
向けて回動しない限り、ロック部材29は、図5のロッ
ク位置を保持し続けることになる。
【0031】安全機構11、12を作動させて、カム部
材28のロック解除対応位置へ向けての回動が許容され
る状態では、シフトノブ4を押圧操作してシフトピン2
2を下方へ変位させるのに応じて、リタ−ンスプリング
30の付勢力によって、カム部材28がロック部材29
を介して図5の状態から図4の状態へ向けて徐々に回動
されていき、これに応じてロック部材29も徐々にロッ
ク解除位置へ向けてスライドされていき、やがて、図4
のロック解除位置となる。
【0032】図5から明らかなように、凹部27内に奥
深く嵌合されたシフトピン22は、ロック位置にあるロ
ック部材29の規制面29cに対して所定間隔を有し、
この所定間隔分のシフトピン22の変位量に対応したカ
ム部材28の回動量が、ロック部材29のロック位置か
らロック解除位置へ向けてのスライド量に相当するよう
に設定されている。そして、安全機構11、12による
カム部材28の回動規制が行われている状態では、上記
所定間隔分だけシフトピン22が図5の状態から下方へ
変位しても、カム部材28はロック解除方向へ何等回動
されることがなく、ロック部材29がロック位置を保持
したままとされる。
【0033】図6は、ロック部材29のケーシング1に
対する具体的取付例を示すものである。この図6の例で
は、ロック部材29には、前後2つのそれぞれ前後方向
に伸びる長孔41が形成され、ケーシング1の底壁部1
a(スライド面1b)には、長孔41内に摺動自在に貫
通される案内ピン42が突設されている。案内ピン42
に長孔41を貫通させた状態で、案内ピン42の先端部
にスナップリング43が取付けられて、その抜けが防止
される。また、底壁部1aには、全体として略L字状の
ガイド部材44が形成されて、ロック部材29の前後方
向一端部(前端部)に形成された細幅部分が、当該ガイ
ド部材44と底壁部1aとの間に摺動自在に挿入され
る。なお、ロック部材29は、鉄等の金属により形成す
ることもできるが、テフロン等の滑りのより硬質合成樹
脂により形成することもできる(カム部材28も合成樹
脂により形成することができる)。
【0034】図7は、本発明の他の実施例を示すもの
で、前記実施例と同一構成要素には同一符号を付してそ
の重複した説明は省略する。本実施例では、セレクトレ
バー2がいわゆるゲ−トプレ−ト式とされている。すな
わち、レンジ位置変更が、ジグザグ状に形成されたゲ−
トプレ−ト51の溝51a内を、セレクトレバー2が前
後方向に変位されるようにされており、シフトピン22
(セレクトレバー2をシフトピン22として兼用するこ
ともできる)のシフト動は、セレクトレバー2を全体的
に車体左右方向に揺動させることによって行うようにな
っている。
【0035】本実施例では、カム部材28の回動軸31
がほぼ上下方向に伸び(前記実施例では左右方向に伸び
る)、また、ロック部材29用のスライド面1bが、ほ
ぼ上下方向かつ前後方向に伸びるように設定されてい
る。なお、シフトピン22を、セレクトレバー2に例え
ば溶接された別のピン部材を利用して構成することもで
きる。
【0036】図8は、本発明のさらに別の実施例を示す
ものである。本実施例では、底壁部1aに、ロック部材
29がロック位置へ向けてスライド動したときに、丁度
ロック位置となったときに当該ロック部材29に当接し
てそれ以上のスライド動を規制するストッパ部1cが形
成されている。また、ロック部材29の規制面29c
が、前方つまりカム部材28の第2作動片部33に向う
につれて徐々に低くなるような傾斜面として形成されて
いる。これにより、ロック部材29がロック位置にある
状態において、シフトピン22を強制的に下方へ変位さ
せたとき、当該シフトピン22の下方への押圧力が、傾
斜設定された規制面29cによってロック部材29をス
トッパ部1cに当接させるための分力として作用し、ロ
ック位置にあるロック部材29が不用意にロック解除方
向へスライド動されてしまう事態が確実に防止される。
【0037】以上実施例について説明したが、本発明は
これに限らず、例えば次のような場合をも含むものであ
る。セレクトレバー2をステアリングハンドル付近に設
けたコラム式とした場合でも同様に適用できる。安全機
構11、12は、そのいずれか一方のみ、特にブレーキ
ペダル連動式の安全機構12のみを有するものであって
もよく、11、12以外の安全機構を設けたものであっ
てもよい。
【0038】安全機構11、12の作動不良時に対応す
べく、ケーシング1に設けたマニュアル操作されるシフ
トロック解除ノブを操作して、シフトロック解除を行う
(カム部材28のロック解除方向への強制回動を行う)
ようにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体系統図。
【図2】レンジ位置変更のためのセレクトレバーの動き
の一例を示す簡略平面図。
【図3】セレクトレバーとロックプレ−トとシフトピン
との関係を示す側面図。
【図4】ロック解除位置にあるときのロックプレ−トと
シフトピンとカム部材とロック部材との関係を示す側面
図。
【図5】ロック位置にあるときのロックプレ−トとシフ
トピンとカム部材とロック部材との関係を示す側面図。
【図6】ロック部材の具体例を示す斜視図。
【図7】レンジ位置変更のためのセレクトレバーの動き
の他の例を示す平面図。
【図8】本発明のさらに別の実施例を示すもので、図5
に対応した図。
【符号の説明】
S:セレクト部 1:ケーシング 1a:底壁部 1b:スライド面 2:セレクトレバー 3:ロックプレ−ト 4:シフトノブ 11:安全機構(イグニッションスイッチ連動式) 12:安全機構(ブレーキペダル連動式) 13:ロック機構 15:ケ−ブル 22:シフトピン 27:凹部(Pレンジ用) 28:カム部材 29:ロック部材 29c:規制面(シフトピンの当接面) 30:リタ−ンスプリング 32:第1作動片部(シフトピンからの受圧用) 33:第2作動片部(ロック部材押圧用)
フロントページの続き (72)発明者 若山 浩之 広島県安芸郡府中町新地1番14号 デルタ 工業株式会社内 (72)発明者 柳井 康志 広島県安芸郡府中町新地1番14号 デルタ 工業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セレクトレバー下部に構成されたシフトピ
    ンがPレンジ位置に移動されるときに該シフトピンに当
    接されて、ロック解除対応位置からロック対応位置へと
    回動されるカム部材と、 前記カム部材と連係され、所定の運転操作を行ったとき
    に作動されて、該カム部材の前記ロック対応位置からロ
    ック解除対応位置への回動を許容する安全機構と、 所定のスライド面を案内としてスライド自在とされ、ス
    ライド動に応じて、前記シフトピンのPレンジ位置から
    他のレンジ位置への移動を規制するロック位置と、該シ
    フトの規制を解除するロック解除位置とをとり得るよう
    にされたロック部材と、を備え、前記カム部材とロック
    部材とが、該カム部材が前記ロック対応位置に向けて回
    動されるときに該ロック部材が前記ロック位置へスライ
    ド動するように、かつ該カム部材が前記ロック解除対応
    位置に向けて回動されるときに該ロック部材が前記ロッ
    ク解除位置へスライド動するように連係されている、こ
    とを特徴とする自動変速機のシフトロック構造。
  2. 【請求項2】請求項1において、 シフトピンの移動を規制するロックプレ−トに形成され
    たPレンジ位置用の凹部内に前記シフトピンが嵌合され
    ることにより、Pレンジ位置から他のレンジ位置への動
    きが規制され、 前記ロック位置にある前記ロック部材が前記凹部の開口
    端を塞ぐことにより、該シフトピンの該凹部からの抜け
    を防止するように設定され、 前記スライド面が、前記凹部の形成方向と略直交する方
    向に伸びるように形成され、 前記ロック部材のうち前記ロック位置において前記凹部
    を塞ぐ規制面が、前記凹部の形成方向と略直交する方向
    に伸びるように形成されている、ことを特徴とする自動
    変速機のシフトロック構造。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、 前記ロック部材を、前記ロック解除位置へ向けて付勢す
    るリタ−ンスプリングを備え、 前記カム部材が、前記リタ−ンスプリングに抗して、前
    記ロック解除対応位置からロック対応位置へと回動さ
    れ、 前記安全機構が、前記リタ−ンスプリングに抗して、前
    記カム部材を前記ロック対応位置に保持するように設定
    されている、ことを特徴とする自動変速機のシフトロッ
    ク構造。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれか1項に
    おいて、 前記安全機構が、ケ−ブルを介して前記カム部材に連係
    されている、ことを特徴とする自動変速機のシフトロッ
    ク構造。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれか1項に
    おいて、 前記安全機構が、イグニッションスイッチのON操作に
    よって作動されるイグニッションスイッチ連動式とされ
    ている、ことを特徴とする自動変速機のシフトロック構
    造。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項4のいずれか1項に
    おいて、 前記安全機構が、ブレーキペダルを踏込み操作すること
    により作動されるブレーキペダル連動式とされている、
    ことを特徴とする自動変速機のシフトロック構造。
  7. 【請求項7】請求項1ないし請求項4のいずれか1項に
    おいて、 前記安全機構が、イグニッションスイッチのON操作お
    よびブレーキペダルの踏込み操作の両方が行われたとき
    に作動されるように設定されている、ことを特徴とする
    自動変速機のシフトロック構造。
  8. 【請求項8】請求項1ないし請求項7のいずれか1項に
    おいて、 前記シフトピンが、セレクトレバーに設けられたシフト
    ノブを操作することにより、該セレクトレバーの軸線方
    向においてシフト動されるように設定され、 前記スライド面が、Pレンジ位置にある前記シフトピン
    のシフト方向と略直交する方向に伸びるように形成され
    ている、ことを特徴とする自動変速機のシフトロック構
    造。
  9. 【請求項9】請求項1ないし請求項7のいずれか1項に
    おいて、 前記シフトピンが、セレクトレバーを全体的に車体左右
    方向に揺動させることによりシフト動されるように設定
    され、 前記スライド面が、Pレンジ位置にある前記シフトピン
    のシフト方向と略直交する方向に伸びるように形成され
    ている、ことを特徴とする自動変速機のシフトロック構
    造。
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