JPH0579203A - 集合住宅用バスユニツト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 例えば３階建てアパート11の各階の住宅ユニ
ット12の同じ位置に設置されるバスユニット21であっ
て、ユニット本体22を構成する壁23の一部をユニット本
体22の内側に窪んで形成された凹部24とし、この凹部24
内に複数の給排水用パイプ26をまとめて組み込む。 【効果】 集合住宅の設計の自由度が増し、また、現場
での作業性も向上する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、アパート等の集合住宅
で用いられるバスユニットに関する。

【０００２】

【背景技術】例えば、複数階を有するアパートにおい
て、各階の住居の同じ位置にバス、トイレ、洗面所、台
所等が設けられている。そして、これらのバス、トイレ
等には、それぞれ各階を縦断する共通の給排水用パイプ
が配管されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のバス、トイレ等
の給排水用パイプは、通常それぞれバス、トイレ等の近
傍に配管されている。従って、設計段階においては、こ
れらの給排水用パイプをバス、トイレ等の位置に応じて
適当に分散させる必要があり、これによって他の部分の
設計が制限されるため、設計の自由度を阻害する一因と
もなっていた。

【０００４】また、現場施工の際、上下階の給排水用パ
イプの接続作業は、バス、トイレ等のある異なった場所
でそれぞれ行わなければならず、作業性に問題があっ
た。そこで、本発明は、設計の自由度が増し、また現場
での作業性も向上する集合住宅用バスユニットを提供す
ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、複数階を有す
る集合住宅の各階の同じ位置に設置される集合住宅用バ
スユニットであって、ユニット本体を構成する壁の一部
をユニット本体の内側に窪んで形成された凹部とし、こ
の凹部内に複数の給排水用パイプを組み込んだことを特
徴とする。前記給排水用パイプは、各階のバス、トイ
レ、洗面所、台所等に接続される給排水用パイプの全て
でもよく、又は一部でもよい。

【０００６】

【作用】設計段階においては、各階のバス、トイレ等の
給排水用パイプは同じバスユニットの凹部内にまとめて
組み込まれるように設計すればよく、バス、トイレ等の
設置場所に応じた配管設計をそれぞれする必要がなくな
るので、設計の自由度が増す。また、現場においては、
上下階のバス、トイレ等の給排水用パイプの連結作業は
まとめて行うことができるので、作業性の向上も可能に
なる。

【０００７】

【実施例】図１〜５を参照して本発明の一実施例を説明
する。図１に示すように、本実施例に係る集合住宅であ
るアパート11は、複数の住宅ユニット12がユニット工法
で３階建てとして組み立てられたものである。

【０００８】前記住宅ユニット12は、床フレーム13、天
井フレーム14及び柱15より成るユニットフレーム16に床
材17、天井材18、外壁パネル19等が取り付けられて構成
される。そして、各階の同じ住宅ユニット12内の同じ位
置にバスユニット21が設置されている。なお、各住宅ユ
ニット12におけるバスユニット21以外の居間等の部屋に
ついては図示を省略する。

【０００９】前記バスユニット21は、ユニット本体22及
び壁23の一部が内側に窪んで形成された凹部24に組み込
まれた複数の給排水用パイプ25,26 を有して構成され
る。このユニット本体22の下面には、前記床材17に置か
れる複数の脚部27を備える。前記ユニット本体22は、四
方の壁23、天井28、洗い場となる床29及びこの床29と連
続して形成されたバスタブ30を有するものである。

【００１０】前記壁23は、正面側の壁23A 、両側面側の
壁23B,23C 及び裏面側の壁23D より成る。この正面側の
壁23Aにドア31が設けられている。前記凹部24は、裏面
側の壁23Dの略中央において内側に窪ませて縦方向に形
成されたものであり、両側面部24A,24B 及び正面部24C
より成る。この凹部24内に例えば１本の給水用パイプ25
及び２本の排水用パイプ26が組み込まれ、図５に示すよ
うに、正面部24C に止め金具32で固定されている。そし
て、このバスユニット21内の蛇口33やシャワー34は、分
岐パイプ（図示せず）を介して前記給水用パイプ25と連
通し、排水口35は分岐パイプ36を介して前記排水用パイ
プ26と連通している。

【００１１】前記正面部24C の略中間の位置には、四角
い窓部37が形成され、この窓部37の室内側前面には、鏡
38がヒンジにより開閉自在に取り付けられている。この
窓部37は、パイプ25,26 の点検口として使用される。前
記天井28の凹部24の近傍には、窓部39が形成され、この
窓部39を覆う開閉蓋40が取り付けられている。この開閉
蓋40は、上下階のパイプ25,26 同士を連結する際に使用
される。

【００１２】このようなバスユニット21を有する住宅ユ
ニット12は、アパート11の建築の際、次のようにして組
み立てる。先ず、工場において、前記ユニット本体22及
びこのユニット本体22の凹部24に複数の給排水用パイプ
25,26 が組み込まれた前記バスユニット21を製作した
後、このバスユニット21が内部に設置された住宅ユニッ
ト12を製造する。

【００１３】次に、このバスユニット21を有する住宅ユ
ニット12を他の住宅ユニット12と共に建築現場に輸送し
た後、通常通りクレーンを使用して住宅ユニット12を組
み立てる。次に、図１に示すように、３階部分の住宅ユ
ニット12まで組み立てた後、作業者51がバスユニット21
内に入り、天井28の開閉蓋40を開けて、適当な連結具41
を使用して上下の住宅ユニット12間のパイプ25,26 同士
の連結作業を行う。この住宅ユニット12内におけるパイ
プ25,26 同士の連結作業は、住宅ユニット12内の全ての
給排水用パイプ25,26 が前記凹部24に集められているた
め、この１個所で済む。

【００１４】上記実施例に係るアパート用バスユニット
21によれば、住宅ユニット12を設計する際、各階の同じ
住宅ユニット12内の給排水用パイプ25,26 は同じバスユ
ニット21の凹部24内にまとめて組み込まれるように設計
すればよく、バス、トイレ等の設置場所に応じた配管設
計をそれぞれする必要がなくなるので、設計の自由度が
増す。

【００１５】また、建築現場において、上下の住宅ユニ
ット12間の給排水用パイプ25,26 の連結作業は、同じバ
スユニット21においてまとめて行うことができるため、
作業性が向上する。

【００１６】更に、凹部24の正面部24A には、鏡38で隠
された窓部37が形成されているため、この窓部37を通し
て内部のパイプ25,26 を容易に点検することができる。

【００１７】なお、上記実施例では、給排水用パイプ2
5,26 にバスユニット21への給水用分岐パイプ及びバス
ユニット21からの排水用分岐パイプ36を接続するように
したが、同じ住宅ユニット12内に例えば洗面所やトイレ
がある場合、それらからの給排水用分岐パイプも同じ給
排水用パイプ25,26 に接続するようにしてもよい。

【００１８】また、上記実施例では、凹部24内に１本の
給水用パイプ25と２本の排水用パイプ26を組み込んだ
が、給排水用パイプの本数は任意である。

【００１９】

【発明の効果】本発明に係る集合住宅用バスユニットに
よれば、設計の自由度が増し、また現場での作業性も向
上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係るバスユニットがアパー
トの住宅ユニット内に設置されている状態を示す側断面
図である。

【図２】本実施例に係るバスユニットの内部を示す斜視
図である。

【図３】本実施例に係る住宅ユニットの平断面図であ
る。

【図４】本実施例に係るバスユニットの斜視図である。

【図５】本実施例に係るバスユニットの凹部を示す斜視
図である。

【符号の説明】

11 集合住宅であるアパート 12 住宅ユニット 21 バスユニット 22 ユニット本体 23 壁 24 凹部 25 給水用パイプ 26 排水用パイプ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数階を有する集合住宅の各階の同じ位
   置に設置される集合住宅用バスユニットであって、 ユニット本体を構成する壁の一部をユニット本体の内側
   に窪んで形成された凹部とし、この凹部内に複数の給排
   水用パイプを組み込んだことを特徴とする集合住宅用バ
   スユニット。