JPH0577578U - 燃料供給装置 - Google Patents
燃料供給装置Info
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- JPH0577578U JPH0577578U JP1570492U JP1570492U JPH0577578U JP H0577578 U JPH0577578 U JP H0577578U JP 1570492 U JP1570492 U JP 1570492U JP 1570492 U JP1570492 U JP 1570492U JP H0577578 U JPH0577578 U JP H0577578U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ジェットポンプを有した燃料供給装置におい
て燃料の脈動を原因とした異音の発生を防止すること。 【構成】 燃料供給系2と、リターン配管3と、ジェッ
トポンプ5aにより副室1bの燃料を主室1aに移送す
るタンク内燃料移送系5と、燃料供給圧を所定圧に調整
するプレッシャレギュレータ4が設けられている燃料供
給装置において、リタン配管3の途中に、リターン燃料
をジェットポンプ5a側へ流す移送状態と主室1aへ直
接戻す非移送状態とに切り換え可能な電磁切換バルブ6
を設け、イグニッションスイッチIGN,液面センサ
8,エンジン回転数センサ9からの信号に基づいて、電
磁切換バルブ6の切り換えを行うコントローラ7を設け
た。
て燃料の脈動を原因とした異音の発生を防止すること。 【構成】 燃料供給系2と、リターン配管3と、ジェッ
トポンプ5aにより副室1bの燃料を主室1aに移送す
るタンク内燃料移送系5と、燃料供給圧を所定圧に調整
するプレッシャレギュレータ4が設けられている燃料供
給装置において、リタン配管3の途中に、リターン燃料
をジェットポンプ5a側へ流す移送状態と主室1aへ直
接戻す非移送状態とに切り換え可能な電磁切換バルブ6
を設け、イグニッションスイッチIGN,液面センサ
8,エンジン回転数センサ9からの信号に基づいて、電
磁切換バルブ6の切り換えを行うコントローラ7を設け
た。
Description
【0001】
本考案は、燃料供給装置に関し、特に、エンジンに過剰に供給されて燃料タン クへ戻される燃料の流れを利用して、燃料タンクの副室内の燃料を主室内に送る ジェットポンプを有しているものに関する。
【0002】
上述のジェットポンプを有した燃料供給装置として、例えば、実開平2−99 258号公報に記載されたものが知られている。 この従来装置は、燃料タンクの底部が主室と副室とに2つに分割され、主室に 設けられたポンプによりエンジンのインジェクタに燃料を送出する燃料供給系が 設けられ、インジェクタで噴出されなかった燃料を燃料タンクの主室に戻す燃料 リターン系が設けられ、燃料リター系の先端にジェットポンプが設けられて、燃 料リターン系における燃料の流れを利用して、副室内の燃料を主室に送出可能と なっている。また、燃料リターン系の上流には、エンジンにおける燃料の噴射圧 を一定に調整するプレッシャレギュレータが設けられている。
【0003】
上述の従来の燃料供給装置では、ジェットポンプにより燃料リターン系の流量 が絞られることで燃料圧が高くなり易く、このように燃料圧が高まると、燃料脈 動が、プレッシャレギュレータや配管を振動させて異音が発生し、不快感を招く という問題がある。特に、イグニッションスイッチをONとしただけでエンジン が駆動していなかったり、アイドリング時のようにエンジン騒音が低い時には、 この異音が聞え易い。
【0004】 そこで、本願出願人は、上述の脈動音対策として、プレッシャレギュレータの ばね定数を変更したり、配管の剛性を高めて共振点をずらす等の手段を考えたが 、これらの手段で脈動を完全に消去させることはできなかった。
【0005】 本考案は、上述の問題点に着目して成されたもので、燃料供給装置において燃 料脈動を原因とした異音の発生を防止することを目的としている。
【0006】
上述の目的を達成するために、本考案の燃料供給装置は、底部が複数に分割さ れて主室と副室が形成された燃料タンクの主室から燃料ポンプによりエンジンに 燃料を供給する燃料供給系が設けられ、前記エンジンに供給した燃料の余剰分を リターン燃料として前記主室に戻す燃料リターン系が設けられ、この燃料リター ン系のリターン燃料で作動するジェットポンプにより前記副室の燃料を主室に移 送するタンク内燃料移送系が設けられ、前記燃料供給系と燃料リターン系との間 に、エンジンへの燃料供給圧を所定圧に調整するプレッシャレギュレータが設け られている燃料供給装置において、前記燃料リターン系の途中に、リターン燃料 をジェットポンプ側へ流す移送状態と前記主室へ直接戻す非移送状態とに切り換 え可能な切換バルブが設けられ、入力手段としてのイグニッションスイッチ,主 室の液面高を検出する液面センサおよびエンジン回転数を検出するエンジン回転 数検出手段からの信号に基づいて、主室の液面高が所定以上の時には、イグニッ ションスイッチがONでエンジン回転数が所定回転数以上となった時のみ、切換 バルブを移送状態とする一方、それ以外では非移送状態とし、また、主室の液面 高が所定未満である時には、イグニッションスイッチがONでエンジンが回転し ていない時のみ切換バルブを非移送状態とする一方、イグニッションスイッチO Nでエンジンが回転している時には、移送状態とするコントローラが設けられて いる構成とした。
【0007】
切換バルブを移送状態に切り換えた時には、燃料リターン系のリターン燃料が ジェットポンプに供給され、タンク内燃料移送系により副室内の燃料が主室へ移 送される。この場合、ジェットポンプでリターン燃料を絞ることから燃料リター ン系の燃料圧が所定の圧力に高まり易く、脈動に起因する異音が生じ易くなる。
【0008】 一方、切換バルブを非移送状態に切り換えた時には、燃料リターン系のリター ン燃料は、ジェットポンプに行くことなく直接主室に戻される。この場合、燃料 リターン系の燃料圧を異音が生じない任意の所定圧に低下させたり高めたりする ことができ、異音の発生を防止できる。
【0009】 そこで、本発明では、主室の液面高が所定以上で、副室内の燃料を主室に移送 しなくてもよい状態の時には、イグニッションスイッチがONでエンジン回転数 が所定以上となった時のみ、コントローラが切換バルブを移送状態としてジェッ トポンプを作動させ副室から主室への燃料の移送を行う一方、エンジンが回転し ていなかったり、エンジン回転数が所定未満である時には、切換バルブを非移送 状態としてジェットポンプを作動させないようにした。 したがって、エンジンが駆動していなかったり、エンジンがアイドリング状態 の時は、ジェットポンプが作動せず、脈動を原因とした異音の発生を防止できる 。また、エンジン回転数が高い場合には、ジェットポンプが作動するから、脈動 を原因とした異音が生じ易くなるが、異音が発生したとしても、この異音は、エ ンジンの騒音で消されてしまう。
【0010】 また、主室の液面高が所定未満で、副室内の燃料を主室に移送する必要がある 時には、イグニッションスイッチはONとなっているがエンジンが回転していな い時のみ、つまり、エンジンで燃料が消費されておらずリターン燃料が多い時の み、コントローラが切換バルブを非移送状態とする。このように切換バルブを非 移送状態とすることで異音が生じ難い。また、この場合、エンジンで燃料を消費 していないから主室の燃料が少なくても燃料が循環されるだけであり副室の燃料 を供給する必要はない。
【0011】 一方、上述の主室の液面高が所定未満である時において、エンジンが僅かにで も回転している時、すなわち、エンジン始動時のエンジンが完爆していない時を 含んでエンジンが回転している時には、コントローラが切換バルブを移送状態に 切り換えてジェットポンプを作動させる。この場合、副室内の燃料の移送を止め ると、燃料不足によりエンジンが停止するおそれがあるから燃料移送を行う。し たがって、脈動およびこの脈動を原因とした異音は発生し易くなるが、エンジン の回転数が高い場合には、仮に脈動が生じて異音が発生した場合でも、エンジン の騒音により異音は消される。
【0012】 以上のように、主室の液面高が所定未満となった場合も、脈動に起因した異音 の発生を防止する。
【0013】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】 まず、実施例の構成について説明する。 図1は、本考案実施例の燃料供給装置の構成を示す全体図であって、図中1は 実施例装置が取り付けられた燃料タンクを示している。この燃料タンク1は、図 外のプロペラシャフトや排気系等のような他の部材との干渉を避けるために底部 が2つに分割されて主室1aと副室1bが形成されている。なお、この燃料タン ク1において、1cは給油用のフィラチューブ,1dは空気抜き用のベントチュ ーブである。
【0015】 前記燃料タンク1の主室1aには、燃料ポンプ2aが設けられ、供給配管2b を通じてエンジンEに燃料を供給可能としている。すなわち、燃料ポンプ2aお よび供給配管2bにより燃料供給系2を構成している。なお、供給配管2bの途 中にはフィルタ2cが設けられている。また、燃料ポンプ2aは、後記イグニッ ションスイッチIGNをONにすると駆動するようになっている。
【0016】 また、前記供給配管2に連続して、エンジンEに供給した燃料の余剰分をリタ ーン燃料として前記主室1aに戻す燃料リターン系としてのリターン配管3が設 けられている。そして、リターン配管3の上流端部には、エンジンEの図示を省 略したインジェクタからの燃料噴射圧を所定圧に調整するためのプレッシャレギ ュレータ4が設けられている。
【0017】 ここで、プレッシャレギュレータ4の構成を図2により簡単に説明すると、こ のプレッシャレギュレータ4は、エンジンEの図外インテークマニホルドに連通 された負圧室4aと、供給配管2bおよびリターン配管3に接続された燃料室4 bが形成され、両室4a,4bがダイヤフラム4cで画成されている。そして、 前記ダイヤフラム4cには、リターン配管3に接続されたリターン孔4dを開閉 するバルブ体4eが取り付けられ、かつ、このバルブ体4eがリターン孔4dを 閉じる方向に付勢するスプリング4fが設けられている。したがって、このプレ ッシャレギュレータ4は、エンジンEの回転数が低くなりインテークマニホルド の負圧が高まるほど、また、供給配管2bから燃料室4bにエンジンEで噴射さ れない燃料が多く流れ込んで来るほど、バルブ体4eがリターン孔4dを開く構 造となっている。
【0018】 図1に戻り説明を続けると、前記リターン配管3の主室1a側の先端にはジェ ットポンプ5aが取り付けられている。すなわち、ジェットポンプ5aは、リタ ーン配管3のリターン燃料の流量を利用して、移送配管5bを用いて、副室1b 内の燃料を移送するもので、このジェットポンプ5aおよび移送配管5bにより タンク内燃料移送系5を構成している。
【0019】 前記リターン配管3の途中には、電磁切換バルブ6が設けられている。すなわ ち、この電磁切換バルブ6は、図3に示すように、円筒形状のバルブボディ61 と、このバルブボディ61内に同軸で回動可能に設けられた円柱状のスプール6 2とを有している。そして、バルブボディ61には、リターン配管3のエンジン E側(上流側)に接続された上流孔61aと、リターン配管3のジェットポンプ 5a側(下流側)に接続された下流孔61bと、主室1aの上方に開口したタン ク孔61cとがスプール62の回動方向に90°づつ位置をずらして形成されて いる。そして、前記スプール62は、上流孔61aからのリターン燃料を、下流 孔61b側(ジェットポンプ5a側)へ流す移送ポジション[図3(ロ)]と、 タンク孔61c側から直接主室1aへ戻す非移送ポジション[図3(イ)]との 2ポジションに切り換え回動する。
【0020】 上述のスプール62の回動、すなわち、電磁切換バルブ6の切換作動は、図1 に示すコントローラ7により制御される。 このコントローラ7は、入力手段としてイグニッションスイッチIGNと液面 センサ8とエンジン回転数センサ9とが設けられている。イグニッションスイッ チIGNは、エンジンEを駆動可能とする周知のスイッチである。前記液面セン サ8は、主室1aの下部に設けられ、通常はOFFとなっていて、主室1a内の 燃料液面が極めて低い所定高さとなるとONとなるセンサである。エンジン回転 数センサ9は、エンジンEの回転数を検出するセンサであって、実際には図外の 車室内の回転数計からの信号をとっている。
【0021】 また、前記コントローラ7の出力側には、前記電磁切換バルブ6の他にエンジ ンEの図外周知のアイドル回転数制御バルブの駆動を制御してアイドリング回転 数を制御するアイドル回転数制御回路10が接続されている。ちなみに、このア イドル回転数制御回路10は、スロットルセンサ等のアイドル状態を検出する手 段に基づいてアイドル状態を検出したら、アイドル回転数を1000rpm 程度に 高める作動を行う回路で、例えば、エアコンを作動させる等エンジン負荷が増大 した際に上述のようなアイドル回転上昇制御を行うものとして周知である。
【0022】 次に、図4のフローチャートによりコントローラ7の作動流れにつてい説明す る。
【0023】 このフローは、イグニッションスイッチIGNをONとすることで、スタート する。 ステップ701は、液面センサ8がONか否か、すなわち、主室1aの液面高 が所定高さまで低下したか否かを判定するステップで、YESでステップ707 に進み、NOでステップ702に進む。 ステップ702は、ステップ711で後述するフラグFが1であるか否かを判 定するステップで、YESでステップ703に進み、NOでステップ704に進 む。 ステップ703は、後述する(ステップ711)アイドル回転数上昇制御を停 止させると共に、フラグFを0にするステップである。 ステップ704は、エンジン回転数NE が1000rpm 以上であるか否かを判 定するステップで、YESでステップ706に進み、NOでステップ705に進 む。 ステップ705は、電磁切換バルブ6を非移送ポジションに切り換える処理を 行うステップである。 ステップ706は、電磁切換バルブ6を移送ポジションに切り換える処理を行 うステップである。 ステップ707は、エンジンEの回転数NE が0であるか否かを判定するステ ップで、YESでステップ708に進み、NOでステップ711に進む。 ステップ708は、フラグFが1であるか否かを判定するステップで、YES でステップ709に進み、NOでステップ710に進む。 ステップ709は、アイドル回転数上昇制御を停止させる共に、フラグFを0 にするステップである。 ステップ710は、電磁切換バルブ6を非移送ポジションに切り換える処理を 行うステップである。 ステップ711は、アイドル回転数制御回路10をアイドル回転数上昇制御さ せると共に、フラグFを1とするステップである。なお、アイドル回転数制御回 路10は、アイドル回転数上昇制御を行った際には、エンジンEの回転数NE を 、1000rpm 程に保持させる。 ステップ712は、電磁切換バルブ6を移送ポジションに切り換える処理を行 うステップである。 次に、実施例の作用について説明する。
【0024】 まず、電磁切換バルブ6のポジションを切り換えた場合の作動の違いを説明す る。
【0025】 a)移送ポジション時 電磁切換バルブ6を、図3(ロ)に示す移送ポジションに切り換えた時は、リ ターン配管3を通ってエンジンE側から戻されたリターン燃料は、下流孔61b からリターン配管3の下流に流れ、ジェットポンプ5aに供給される。したがっ て、ジェットポンプ5aが作動して、副室1b内の燃料が移送配管5bを通って 主室1aへ移送される。この場合、ジェットポンプ5aではリターン配管3で送 られるリターン燃料の流れを絞ることからリターン配管3内の燃料圧が高まり易 く、このため、異音が生じ易くなる。
【0026】 b)非移送ポジション時 電磁切換バルブ6を、図3(イ)に示す非移送ポジションに切り換えた時は、 リターン配管3を通ってエンジンE側から戻されたリターン燃料は、ジェットポ ンプ5aへ行くことなくタンク孔61cから直接に主室1aに戻される。この場 合、リターン燃料の流れが絞られることがないから、リターン配管3内の燃料圧 は高まることがなく、異音が生じ難くなる。
【0027】 すなわち、実験例をあげると、エンジン回転数NE がアイドリング時等の低回 転数域において、リターン配管3の燃料圧が0.25〜 1.3Kg/cm2の範囲内である時 に、脈動による異音が発生するもので、上記b)の場合には、燃料圧がこの範囲よ り低くなって異音の発生が防止される。それに対し、上記a)では、燃料圧が上記 範囲内に入ってしまい、異音が発生し易くなる。
【0028】 次に、イグニッションスイッチIGNをONとして、装置を作動させた場合に ついて説明する。
【0029】 イグニッションスイッチIGNをONにすると、燃料ポンプ2aが駆動して、 主室1a内の燃料を供給配管2bによりエンジンEに供給する。この時、エンジ ンEが駆動していれば、この燃料が噴射され、かつ、余剰分はリターン配管3を 通って、燃料タンク1へ戻される。また、エンジンEが駆動していない時には、 エンジンEに供給された燃料は、全てリターン配管3を通って燃料タンク1へ戻 される。
【0030】 このような装置作動時の、電磁切換バルブ6の切換作動について説明する。
【0031】 c)主室1aの燃料液面が高い時 主室1aの液面高が十分に高く、液面センサ8がOFF状態となっている時に は、副室1b内の燃料を主室1aに移送しなくてもよいもので、この場合、エン ジン回転数NE が1000rpm となった時のみ、電磁切換バルブ6を移送ポジシ ョンに切り換えて、副室1bから主室1aへの燃料の移送を行う。この時、図4 のフローチャートでは、ステップ701→704(ステップ702,703につ いては後述する)→706の流れとなる。
【0032】 したがって、ジェットポンプ5aが作動して、脈動に起因した異音が発生し易 いが、仮に、異音が発生したとしても、エンジンEの回転数が高くエンジン騒音 が大きいため、前記騒音がかき消されて不快感を感じない。
【0033】 また、エンジン回転数NE が低くてエンジン騒音が小さな時には、電磁切換バ ルブ6を非移送ポジションとするから、リターン燃料の燃料圧が高まらず、脈動 に起因した異音は発生しない。この時、図4のフローチャートでは、ステップ7 01→704(ステップ702,703については後述する)→705の流れと なる。
【0034】 d)主室1aの燃料液面が低い時 図1に示すように、主室1aの液面高が極めて低くなって、副室1b内の燃料 を主室1aに移送する必要がある時には、エンジンEが回転していない時のみ、 つまり、エンジンEで燃料が消費されておらずリターン燃料が多い時のみ、コン トローラ7が電磁切換バルブ6を非移送ポジションとする。この場合には、リタ ーン配管3の燃料圧が高くならないため異音が生じ難いし、また、エンジンEで 燃料を消費していないから主室1aの燃料が少なくても燃料が循環されるだけで あり副室1bの燃料を供給する必要はない。なお、この場合、図4のフローチャ ートではステップ701→707→710(ステップ708,709については 後述する)の流れとなる。
【0035】 一方、エンジンEが回転している時には、エンジン回転数NE にかかわらず、 電磁切換バルブ6を移送ポジションに切り換えて、ジェットポンプ5aを作動さ せる。また、これと同時に、コントローラ7は、アイドル回転数制御回路10を アイドル回転数上昇制御させる。(ステップ701→707→711→712の 流れとなる) つまり、エンジンEが回転している時には、エンジンEで燃料が消費されるか ら、ジェットポンプ5aを作動させて副室1b内の燃料を主室1aに移送する必 要があるが、このように電磁切換バルブ6を移送ポジションとすると、異音が発 生し易くなる。そして、このような場合に、エンジン回転数NE が高ければ、エ ンジン騒音が高まって、脈動による異音が発生しても、これが不快とならなくな るが、例えばアイドリング状態のようにエンジン回転数NE が低下すると、異音 も聞え易くなる。したがって、本実施例では、アイドル時の回転数を上昇させて (ステップ711)、異音が発生しても聞え難くしている。
【0036】 なお、上述のアイドル回転数上昇制御は、液面が上昇して液面センサ8がOF Fとなるか、エンジン回転数NE が0となるかした時に、ステップ702→70 3もしくはステップ708→709の流れとなって、停止される。
【0037】 以上説明したように、本実施例にあっては、エンジンEの回転数NE が高い時 のみ、もしくは、エンジンEの回転数NE を1000rpm に高めてから、電磁切 換バルブ6を移送ポジションとしてジェットポンプ5aを作動させ、それ以外で は、電磁切換バルブ6を非移送ポジションとしているため、リターン配管3の燃 料圧が高まり難くて、また、異音が生じる際には、エンジン回転数NE が高くな っていて、異音がエンジンEの騒音にかき消されて乗員に聞え難く、異音による 不快感を招くことがないという効果が得られる。
【0038】 次に、第2実施例について説明する。なお、第1実施例と同じ構成には同じ符 号を付けて説明を省略すると共に、作用についても、第1実施例と同様のものに ついては説明を省略する。
【0039】 この第2実施例は、図5の断面図に示すように、電磁切換バルブ6のバルブボ ディ61のタンク孔61cにオリフィス61dを形成して、シェットポンプ5a における絞り量よりも流量を大きく絞っている。
【0040】 したがって、電磁切換バルブ6を非移送ポジションとした場合、リターン配管 3の流量が絞られて燃料圧が、移送作動時よりも高くなるが、このように、所定 以上燃料圧が高まった場合にも、リターン配管3の燃料圧が前述した異音発生範 囲(0.25〜 1.3Kg/cm2の範囲)から外れることで、脈動および脈動による異音の 発生を防止することができる。
【0041】 この第2実施例においても、電磁切換バルブ6の作動条件は第1実施例と同じ である。
【0042】 以上実施例について説明したが、本考案の構成は、上述の実施例に限定される ものではなく、例えば、液面センサとして、実施例では、所定の液面高でON状 態とOFF状態とが切り換わる構造のものを示したが、燃料計のように液面高さ をリニヤに検出するものを用いてもよい。
【0043】 また、実施例では副室が1つだけのものを示したが、副室が複数設けられてい る構造でもよい。また、第2実施例のオリフィス61dは、タンク孔61cと主 室1aとの間の配管内に設けても良い。
【0044】
以上説明したように、本考案の燃料供給装置にあっては、燃料リターン系の途 中に、リターン燃料をジェットポンプ側へ流す移送状態と主室へ直接戻す非移送 状態とに切り換え可能な切換バルブを設け、コントローラにより、主室の燃料液 面高が高い時には、エンジン回転数が高い場合のみジェットポンプを作動させ、 また、主室の液面高が低い時にも、エンジンが回転していない場合にはジェット ポンプを作動させないようにしたため、燃料リターン系の燃料圧を任意の所定圧 に低下又は高めることによって、脈動を原因とした異音の発生を防止することが できると共に、異音が発生する状況では一部の場合を除いてエンジン回転数が高 くなっていて、異音がエンジン騒音でかき消され、このため、異音による不快感 を感じないようにできるという効果が得られる。
【図1】本考案第1実施例の燃料供給装置の構成を示す
全体図である。
全体図である。
【図2】第1実施例装置の要部であるプレッシャレギュ
レータを示す断面図である。
レータを示す断面図である。
【図3】第1実施例装置の電磁切換バルブを示す断面図
である。
である。
【図4】第1実施例装置のコントローラの作動流れを示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図5】本考案第2実施例装置の要部である電磁切換バ
ルブを示す断面図である。
ルブを示す断面図である。
E エンジン IGN イグニッションスイッチ 1 燃料タンク 1a 主室 1b 副室 2 燃料供給系 2a 燃料ポンプ 3 リターン配管(燃料リターン系) 4 プレッシャレギュレータ 5 タンク内燃料移送系 5a ジェットポンプ 6 電磁切換バルブ 7 コントローラ 8 液面センサ 9 エンジン回転数センサ(エンジン回転数検出手段)
Claims (1)
- 【請求項1】 底部が複数に分割されて主室と副室が形
成された燃料タンクの主室から燃料ポンプによりエンジ
ンに燃料を供給する燃料供給系が設けられ、 前記エンジンに供給した燃料の余剰分をリターン燃料と
して前記主室に戻す燃料リターン系が設けられ、 この燃料リターン系のリターン燃料で作動するジェット
ポンプにより前記副室の燃料を主室に移送するタンク内
燃料移送系が設けられ、 前記燃料供給系と燃料リターン系との間に、エンジンへ
の燃料供給圧を所定圧に調整するプレッシャレギュレー
タが設けられている燃料供給装置において、 前記燃料リターン系の途中に、リターン燃料をジェット
ポンプ側へ流す移送状態と前記主室へ直接戻す非移送状
態とに切り換え可能な切換バルブが設けられ、 入力手段としてのイグニッションスイッチ,主室の液面
高を検出する液面センサおよびエンジン回転数を検出す
るエンジン回転数検出手段からの信号に基づいて、主室
の液面高が所定以上の時には、イグニッションスイッチ
がONでエンジン回転数が所定回転数以上となった時の
み、切換バルブを移送状態とする一方、それ以外では非
移送状態とし、また、主室の液面高が所定未満である時
には、イグニッションスイッチがONでエンジンが回転
していない時のみ切換バルブを非移送状態とする一方、
イグニッションスイッチONでエンジンが回転している
時には、移送状態とするコントローラが設けられている
ことを特徴とする燃料供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1570492U JPH0577578U (ja) | 1992-03-25 | 1992-03-25 | 燃料供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1570492U JPH0577578U (ja) | 1992-03-25 | 1992-03-25 | 燃料供給装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0577578U true JPH0577578U (ja) | 1993-10-22 |
Family
ID=11896161
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1570492U Pending JPH0577578U (ja) | 1992-03-25 | 1992-03-25 | 燃料供給装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0577578U (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008267380A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-11-06 | Honda Motor Co Ltd | 車両用燃料供給装置 |
WO2011125851A1 (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-13 | 本田技研工業株式会社 | 燃料タンクシステム |
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-
1992
- 1992-03-25 JP JP1570492U patent/JPH0577578U/ja active Pending
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