JPH05306658A - 燃料蒸散防止装置 - Google Patents
燃料蒸散防止装置Info
- Publication number
- JPH05306658A JPH05306658A JP11146292A JP11146292A JPH05306658A JP H05306658 A JPH05306658 A JP H05306658A JP 11146292 A JP11146292 A JP 11146292A JP 11146292 A JP11146292 A JP 11146292A JP H05306658 A JPH05306658 A JP H05306658A
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- JP
- Japan
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- air
- canister
- pressure
- purge
- fuel
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- Exhaust Gas After Treatment (AREA)
- Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 吸気管内圧と大気圧との間に十分に差圧が確
保できない領域においても十分なパージ量を確保できる
と共に、かかる領域でのパージ制御をコストアップする
ことなく精密に実行できる燃料蒸散防止装置を提供する
こと。 【構成】 エンジン1 は、冷間時には触媒33の上流位置
にエアポンプ41による加圧エアを圧送する構成とされて
いる。このエアポンプ41は、三方弁43を介してキャニス
タ21の大気導入口25とも接続されている。冷間時でない
場合には、吸気圧センサ63の検出値に基づいて、大気圧
と吸気圧との間に所定以上の差圧が確保できない状態
(高負荷運転状態)であるか否かを判断する。高負荷運
転状態であれば、加圧エアをキャニスタ21へ導入(矢印
B)する様に、加圧エアポンプ41及び三方弁43を制御す
る。なお、冷間時にあっては、常にキャニスタ21へは大
気が導入(矢印A)される。
保できない領域においても十分なパージ量を確保できる
と共に、かかる領域でのパージ制御をコストアップする
ことなく精密に実行できる燃料蒸散防止装置を提供する
こと。 【構成】 エンジン1 は、冷間時には触媒33の上流位置
にエアポンプ41による加圧エアを圧送する構成とされて
いる。このエアポンプ41は、三方弁43を介してキャニス
タ21の大気導入口25とも接続されている。冷間時でない
場合には、吸気圧センサ63の検出値に基づいて、大気圧
と吸気圧との間に所定以上の差圧が確保できない状態
(高負荷運転状態)であるか否かを判断する。高負荷運
転状態であれば、加圧エアをキャニスタ21へ導入(矢印
B)する様に、加圧エアポンプ41及び三方弁43を制御す
る。なお、冷間時にあっては、常にキャニスタ21へは大
気が導入(矢印A)される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料タンク内で発生す
る燃料ガスの蒸散を防止する燃料蒸散防止装置に係り、
特に高負荷運転時のように吸気管内の負圧が小さくな
り、大気圧とでは十分な差圧が確保できない状態におい
てもパージを実行することのできる燃料蒸散防止装置に
関する。
る燃料ガスの蒸散を防止する燃料蒸散防止装置に係り、
特に高負荷運転時のように吸気管内の負圧が小さくな
り、大気圧とでは十分な差圧が確保できない状態におい
てもパージを実行することのできる燃料蒸散防止装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車等においては、燃料タンク
内で発生する燃料ガスが大気中へ放出されるのを防止す
るために燃料蒸散防止装置の装着が義務付けられつつあ
る。燃料蒸散防止装置は、燃料タンクと吸気管とを連通
するパージ通路の途中に設けたキャニスタの吸着体にて
燃料ガスを随時吸着し、内燃機関の運転状態に応じてパ
ージ制御弁を開閉することにより、吸気管内圧と大気圧
との差圧を利用して燃料ガスを吸気管内に導入し、この
燃料ガスを燃料混合気中に混入させることで燃料の蒸散
を防止する装置である。
内で発生する燃料ガスが大気中へ放出されるのを防止す
るために燃料蒸散防止装置の装着が義務付けられつつあ
る。燃料蒸散防止装置は、燃料タンクと吸気管とを連通
するパージ通路の途中に設けたキャニスタの吸着体にて
燃料ガスを随時吸着し、内燃機関の運転状態に応じてパ
ージ制御弁を開閉することにより、吸気管内圧と大気圧
との差圧を利用して燃料ガスを吸気管内に導入し、この
燃料ガスを燃料混合気中に混入させることで燃料の蒸散
を防止する装置である。
【0003】こうした燃料蒸散防止装置では、特に高負
荷運転時のように吸気管力が上昇し、吸気管内の負圧が
小さくなって大気圧とでは十分な差圧が確保できない状
態において、十分なパージを実行することができなくな
る。そこで、こうした事態の生じ易い過給機付内燃機関
用の燃料蒸散防止装置においては、パージ制御弁の代わ
りに可変流量ポンプを配設し、運転状態に応じてこの可
変流量ポンプを駆動することで高負荷運転時にも十分な
パージ量を確保するシステムの提案がある(特開昭59
−192858号)。
荷運転時のように吸気管力が上昇し、吸気管内の負圧が
小さくなって大気圧とでは十分な差圧が確保できない状
態において、十分なパージを実行することができなくな
る。そこで、こうした事態の生じ易い過給機付内燃機関
用の燃料蒸散防止装置においては、パージ制御弁の代わ
りに可変流量ポンプを配設し、運転状態に応じてこの可
変流量ポンプを駆動することで高負荷運転時にも十分な
パージ量を確保するシステムの提案がある(特開昭59
−192858号)。
【0004】なお、パージ制御弁を介さずにポンプでパ
ージを行うシステムとしては、実開昭61−17466
号の提案もある。この提案によるシステムは、始動制御
についてキャニスタに吸着された燃料ガスを利用するこ
とを目的とし、キャニスタと吸気管との間のパージ通路
を2本設け、一方は通常のパージ制御弁を配設し、他方
にはエアポンプを配設して、始動検出時にはエアポンプ
を駆動するというものである。
ージを行うシステムとしては、実開昭61−17466
号の提案もある。この提案によるシステムは、始動制御
についてキャニスタに吸着された燃料ガスを利用するこ
とを目的とし、キャニスタと吸気管との間のパージ通路
を2本設け、一方は通常のパージ制御弁を配設し、他方
にはエアポンプを配設して、始動検出時にはエアポンプ
を駆動するというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開昭59
−192858号公報記載のシステムでは、キャニスタ
パージを行うには、常に可変流量ポンプを駆動制御しな
ければならず、大気圧との間に十分な差圧を確保できる
場合にもポンプを駆動しなければならなかった。このた
め、この従来のシステムでは、低負荷域でのエンジン負
荷の増大を招くという問題があった。また、運転状態に
見合った精密なパージ制御を行うには、高精度のポンプ
を使用しなければならず、コスト面で不利になるという
問題もあった。結局は、低負荷域でのエンジン負荷の増
大や高精度のポンプ使用の必要性から、実用化技術とし
ては不十分であった。
−192858号公報記載のシステムでは、キャニスタ
パージを行うには、常に可変流量ポンプを駆動制御しな
ければならず、大気圧との間に十分な差圧を確保できる
場合にもポンプを駆動しなければならなかった。このた
め、この従来のシステムでは、低負荷域でのエンジン負
荷の増大を招くという問題があった。また、運転状態に
見合った精密なパージ制御を行うには、高精度のポンプ
を使用しなければならず、コスト面で不利になるという
問題もあった。結局は、低負荷域でのエンジン負荷の増
大や高精度のポンプ使用の必要性から、実用化技術とし
ては不十分であった。
【0006】一方、実開昭61−17466号公報記載
のシステムは、そもそも始動制御のためにエアポンプを
設けたものであるが、このシステムを高負荷運転時の対
策として流用することはできる。この場合に、大気圧と
の間に十分な差圧を確保できる運転領域では通常通りの
パージ制御で対処できるので、低負荷域でのエンジン負
荷の増大は生じない。しかし、高負荷運転時に対応する
には、結局上述の特開昭59−192858号公報記載
の技術と同様に、エアポンプを精度よく駆動制御しなけ
れば精密なパージ制御を行うことができないという問題
を有していた。
のシステムは、そもそも始動制御のためにエアポンプを
設けたものであるが、このシステムを高負荷運転時の対
策として流用することはできる。この場合に、大気圧と
の間に十分な差圧を確保できる運転領域では通常通りの
パージ制御で対処できるので、低負荷域でのエンジン負
荷の増大は生じない。しかし、高負荷運転時に対応する
には、結局上述の特開昭59−192858号公報記載
の技術と同様に、エアポンプを精度よく駆動制御しなけ
れば精密なパージ制御を行うことができないという問題
を有していた。
【0007】そこで、本発明においては、大気圧との間
に十分に差圧が確保できない領域においても十分なパー
ジ量を確保できると共に、かかる領域でのパージ制御を
コストアップすることなく精密に実行できる燃料蒸散防
止装置を提供することを第1の目的とした。
に十分に差圧が確保できない領域においても十分なパー
ジ量を確保できると共に、かかる領域でのパージ制御を
コストアップすることなく精密に実行できる燃料蒸散防
止装置を提供することを第1の目的とした。
【0008】また、本発明においては、既に他の目的の
ために設けられている加圧エア送出源との併用によって
上記第1の目的を達成することを第2の目的とした。さ
らに、本発明においては、既に他の目的のために設けら
れている加圧エア送出源との併用により上記第1の目的
を達成するに当り、併用される加圧エア送出源の本来の
目的を損なわない装置を提供することを第3の目的とし
た。
ために設けられている加圧エア送出源との併用によって
上記第1の目的を達成することを第2の目的とした。さ
らに、本発明においては、既に他の目的のために設けら
れている加圧エア送出源との併用により上記第1の目的
を達成するに当り、併用される加圧エア送出源の本来の
目的を損なわない装置を提供することを第3の目的とし
た。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】かかる第1の目
的を達成すべく完成された本発明の燃料蒸散防止装置
は、図1に例示する如く、燃料タンクと吸気管とを連通
するパージ通路の途中に設けられ、燃料タンク内で発生
した燃料ガスを、内部の吸着体にて随時吸着するキャニ
スタと、該キャニスタと吸気管との間のパージ通路に設
けられ、キャニスタからの燃料ガスのパージ量を制御す
るパージ制御弁と、燃料ガスを吸気管内にパージする際
に、キャニスタ内へパージエアとして大気を導入する大
気導入口と、内燃機関の運転状態に応じて前記パージ制
御弁を開閉制御し、燃料ガスのパージ量を調整するパー
ジ量調整手段とを備え、パージエア圧力と吸気管内圧力
との差圧を利用して、前記キャニスタに吸着された燃料
ガスを吸気管内へ導入し、燃料の蒸散を防止する燃料蒸
散防止装置において、加圧エアを送出する加圧エア送出
手段と、該加圧エア送出手段とキャニスタとを連通させ
ると共に、前記大気導入口とキャニスタとの連通を遮断
することで、大気に代えて加圧エアをキャニスタ内へ導
入する加圧エア導入手段と、前記吸気管内の圧力が、大
気圧に比べて所定以上の差圧を有する状態にあるか否か
を検出する所定差圧状態検出手段と、該所定差圧状態検
出手段が、吸気管内の圧力が前記所定以上の差圧を有す
る状態にないということを検出した場合に、前記加圧エ
ア導入手段を作動させ、前記キャニスタ内に導入される
パージエアを大気から加圧エアに切り換えるパージエア
切換手段とを備えることを特徴とする。
的を達成すべく完成された本発明の燃料蒸散防止装置
は、図1に例示する如く、燃料タンクと吸気管とを連通
するパージ通路の途中に設けられ、燃料タンク内で発生
した燃料ガスを、内部の吸着体にて随時吸着するキャニ
スタと、該キャニスタと吸気管との間のパージ通路に設
けられ、キャニスタからの燃料ガスのパージ量を制御す
るパージ制御弁と、燃料ガスを吸気管内にパージする際
に、キャニスタ内へパージエアとして大気を導入する大
気導入口と、内燃機関の運転状態に応じて前記パージ制
御弁を開閉制御し、燃料ガスのパージ量を調整するパー
ジ量調整手段とを備え、パージエア圧力と吸気管内圧力
との差圧を利用して、前記キャニスタに吸着された燃料
ガスを吸気管内へ導入し、燃料の蒸散を防止する燃料蒸
散防止装置において、加圧エアを送出する加圧エア送出
手段と、該加圧エア送出手段とキャニスタとを連通させ
ると共に、前記大気導入口とキャニスタとの連通を遮断
することで、大気に代えて加圧エアをキャニスタ内へ導
入する加圧エア導入手段と、前記吸気管内の圧力が、大
気圧に比べて所定以上の差圧を有する状態にあるか否か
を検出する所定差圧状態検出手段と、該所定差圧状態検
出手段が、吸気管内の圧力が前記所定以上の差圧を有す
る状態にないということを検出した場合に、前記加圧エ
ア導入手段を作動させ、前記キャニスタ内に導入される
パージエアを大気から加圧エアに切り換えるパージエア
切換手段とを備えることを特徴とする。
【0010】この燃料蒸散防止装置によれば、吸気管内
の圧力が所定以上の差圧を有する状態にない場合には、
パージエア切換手段が加圧エア導入手段を作動させる。
この加圧エア導入手段は、加圧エア送出手段とキャニス
タとを連通させると共に、大気導入口とキャニスタとの
連通を遮断することで、大気に代えて加圧エアをキャニ
スタ内へ導入する手段である。従って、所定以上の差圧
が確保できない運転状態にあっては、キャニスタ内には
大気圧は導入されず、代わりに加圧エアが導入される。
従って、高負荷運転時等においても吸気管内圧との間に
十分な差圧を確保することができる。この結果、パージ
量調整手段が内燃機関の運転状態に応じてパージ制御弁
を開閉制御すれば、運転状態に応じ、かつ十分な量のキ
ャニスタパージを精密に実行することができる。ここ
で、加圧エア導入時には大気導入口とキャニスタとの連
通が遮断されるから、たとえパージ制御弁の開閉制御と
加圧エアの導入制御が同期的になされないとしても、キ
ャニスタ内の燃料ガスが大気導入口から排出されるとい
うことがない。
の圧力が所定以上の差圧を有する状態にない場合には、
パージエア切換手段が加圧エア導入手段を作動させる。
この加圧エア導入手段は、加圧エア送出手段とキャニス
タとを連通させると共に、大気導入口とキャニスタとの
連通を遮断することで、大気に代えて加圧エアをキャニ
スタ内へ導入する手段である。従って、所定以上の差圧
が確保できない運転状態にあっては、キャニスタ内には
大気圧は導入されず、代わりに加圧エアが導入される。
従って、高負荷運転時等においても吸気管内圧との間に
十分な差圧を確保することができる。この結果、パージ
量調整手段が内燃機関の運転状態に応じてパージ制御弁
を開閉制御すれば、運転状態に応じ、かつ十分な量のキ
ャニスタパージを精密に実行することができる。ここ
で、加圧エア導入時には大気導入口とキャニスタとの連
通が遮断されるから、たとえパージ制御弁の開閉制御と
加圧エアの導入制御が同期的になされないとしても、キ
ャニスタ内の燃料ガスが大気導入口から排出されるとい
うことがない。
【0011】一方、加圧パージエア導入手段は、吸気管
内の圧力が所定以上の差圧を有する状態にある場合には
作動しない。従って、加圧エア送出手段をキャニスタパ
ージ用に作動させる運転領域は特定領域だけでよく、エ
ンジン負荷を無駄に増加させることがない。
内の圧力が所定以上の差圧を有する状態にある場合には
作動しない。従って、加圧エア送出手段をキャニスタパ
ージ用に作動させる運転領域は特定領域だけでよく、エ
ンジン負荷を無駄に増加させることがない。
【0012】また、本発明の第2の目的を達成するため
になされた燃料蒸散防止装置は、請求項1記載の燃料蒸
散防止装置において、さらに、排気系に配設された排気
ガス浄化手段に対して排気ガス浄化のための二次エアを
送出する二次エア送出手段を備えると共に、前記パージ
エア切換手段が、該二次エア送出手段の二次エア送出先
を排気系からキャニスタへと切り換えることにより、二
次エア送出手段にて前記加圧エア送出手段を兼務させる
ことを特徴とする。
になされた燃料蒸散防止装置は、請求項1記載の燃料蒸
散防止装置において、さらに、排気系に配設された排気
ガス浄化手段に対して排気ガス浄化のための二次エアを
送出する二次エア送出手段を備えると共に、前記パージ
エア切換手段が、該二次エア送出手段の二次エア送出先
を排気系からキャニスタへと切り換えることにより、二
次エア送出手段にて前記加圧エア送出手段を兼務させる
ことを特徴とする。
【0013】この第2の目的を達成するためになされた
燃料蒸散防止装置によれば、排気ガス浄化のための二次
エア送出手段の二次エア送出先を切り換えることによっ
て、加圧エア送出手段としても機能させることができ
る。従って、所定の運転領域でだけ使用するためにキャ
ニスタからのパージ専用の加圧エア送出手段を設ける必
要がない。ここで、排気ガス浄化のための二次エアの送
出が必要な運転領域と加圧エアによってキャニスタから
のパージ量を確保すべき運転領域とは、通常は一致しな
い。従って、この様な切り換えを行っても排気ガス浄化
性能を低下させることはない。
燃料蒸散防止装置によれば、排気ガス浄化のための二次
エア送出手段の二次エア送出先を切り換えることによっ
て、加圧エア送出手段としても機能させることができ
る。従って、所定の運転領域でだけ使用するためにキャ
ニスタからのパージ専用の加圧エア送出手段を設ける必
要がない。ここで、排気ガス浄化のための二次エアの送
出が必要な運転領域と加圧エアによってキャニスタから
のパージ量を確保すべき運転領域とは、通常は一致しな
い。従って、この様な切り換えを行っても排気ガス浄化
性能を低下させることはない。
【0014】しかし、場合によっては両者が重複する場
合も考えられるので、請求項2記載の燃料蒸散防止装置
において、さらに、機関温度を検出する機関温度検出手
段と、該機関温度検出手段によって検出される機関温度
が所定以下の場合は、前記二次エア送出先のキャニスタ
側への切り換えを実行させない切換制限手段とを備える
ことが望ましい。この様に構成することで、排気ガス浄
化のために排気ガス浄化手段側へ二次エアを供給すべき
低温状態では、二次エア送出手段は加圧エア送出手段と
して機能しないようにすることができる。従って、二次
エア送出手段を加圧エア送出手段として兼務させること
が、排気ガス浄化のために設けた二次エア送出手段本来
の目的を阻害することがなく、この意味において第3の
目的を達成することができる。
合も考えられるので、請求項2記載の燃料蒸散防止装置
において、さらに、機関温度を検出する機関温度検出手
段と、該機関温度検出手段によって検出される機関温度
が所定以下の場合は、前記二次エア送出先のキャニスタ
側への切り換えを実行させない切換制限手段とを備える
ことが望ましい。この様に構成することで、排気ガス浄
化のために排気ガス浄化手段側へ二次エアを供給すべき
低温状態では、二次エア送出手段は加圧エア送出手段と
して機能しないようにすることができる。従って、二次
エア送出手段を加圧エア送出手段として兼務させること
が、排気ガス浄化のために設けた二次エア送出手段本来
の目的を阻害することがなく、この意味において第3の
目的を達成することができる。
【0015】また、第2の目的を達成する他の構成とし
て、請求項1記載の燃料蒸散防止装置において、さら
に、燃料混合気の混合状態を改善するために燃料噴射位
置近傍にアシストエアを導入するアシストエア導入手段
と、該アシストエア導入手段に接続され、必要に応じて
加圧エアをアシストエアとして送出する加圧アシストエ
ア送出手段とを備え、前記加圧エア送出手段を、該加圧
アシストエア送出手段に兼務させると共に、前記パージ
エア切換手段は、該加圧アシストエア送出手段からの加
圧エアを、燃料噴射位置近傍とキャニスタとの両方へ同
時に導入するモードを備えていることを特徴とする燃料
蒸散防止装置も有効である。
て、請求項1記載の燃料蒸散防止装置において、さら
に、燃料混合気の混合状態を改善するために燃料噴射位
置近傍にアシストエアを導入するアシストエア導入手段
と、該アシストエア導入手段に接続され、必要に応じて
加圧エアをアシストエアとして送出する加圧アシストエ
ア送出手段とを備え、前記加圧エア送出手段を、該加圧
アシストエア送出手段に兼務させると共に、前記パージ
エア切換手段は、該加圧アシストエア送出手段からの加
圧エアを、燃料噴射位置近傍とキャニスタとの両方へ同
時に導入するモードを備えていることを特徴とする燃料
蒸散防止装置も有効である。
【0016】ここで、エアアシストにおいて加圧エアを
導入すべき状態というのは高負荷運転時であるから、キ
ャニスタパージにおいて加圧エアを導入すべき状態と重
複する。従って、この請求項4記載の燃料蒸散防止装置
の様に、加圧アシストエア送出手段からの加圧エアを、
燃料噴射位置近傍とキャニスタとの両方へ同時に導入す
るモードを備えることで、本来の目的であるエアアシス
ト性能を損なうことなく、キャニスタパージのための加
圧エアの導入をすることができる。従って、請求項4記
載の燃料蒸散防止装置は、それ自体で第3の目的をも達
成することができる。
導入すべき状態というのは高負荷運転時であるから、キ
ャニスタパージにおいて加圧エアを導入すべき状態と重
複する。従って、この請求項4記載の燃料蒸散防止装置
の様に、加圧アシストエア送出手段からの加圧エアを、
燃料噴射位置近傍とキャニスタとの両方へ同時に導入す
るモードを備えることで、本来の目的であるエアアシス
ト性能を損なうことなく、キャニスタパージのための加
圧エアの導入をすることができる。従って、請求項4記
載の燃料蒸散防止装置は、それ自体で第3の目的をも達
成することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図2は本発明の一実施例である燃料蒸散防
止装置の概略構成図である。エンジン1の吸気管3に
は、上流側からエアクリーナ5,エアフロメータ7,ス
ロットルバルブ9,サージタンク11及び燃料噴射弁1
3が配設されている。そして、スロットルバルブ9の近
傍下流には、燃料タンク15内で発生した燃料ガスを適
宜パージするためのパージポート17が開口されてい
る。このパージポート17と燃料タンク15との間に形
成されるパージ通路19には、キャニスタ21が配設さ
れている。そして、このキャニスタ21とパージポート
17との間には、デューティ信号によって開閉状態を制
御されるパージ制御弁23が配設されている。キャニス
タ21は、内部の吸着体21aにて、燃料ガスを随時吸
着するものであり、通常は大気導入口25から大気が導
入された状態となっている。また、パージ制御弁23
は、デューティ信号にて開閉制御されることでキャニス
タ21とパージポート17との連通・遮断状態を調整
し、燃料ガスのパージ流量を調整するためのものであ
る。ここで、パージ制御弁23が開かれた場合には、キ
ャニスタ21の内圧(大気圧)と、吸気管3の内圧(負
圧)との差圧により、吸着体21aに吸着されている燃
料ガスが吸気管内へ吸い出されることで燃料ガスのパー
ジがなされる。
に説明する。図2は本発明の一実施例である燃料蒸散防
止装置の概略構成図である。エンジン1の吸気管3に
は、上流側からエアクリーナ5,エアフロメータ7,ス
ロットルバルブ9,サージタンク11及び燃料噴射弁1
3が配設されている。そして、スロットルバルブ9の近
傍下流には、燃料タンク15内で発生した燃料ガスを適
宜パージするためのパージポート17が開口されてい
る。このパージポート17と燃料タンク15との間に形
成されるパージ通路19には、キャニスタ21が配設さ
れている。そして、このキャニスタ21とパージポート
17との間には、デューティ信号によって開閉状態を制
御されるパージ制御弁23が配設されている。キャニス
タ21は、内部の吸着体21aにて、燃料ガスを随時吸
着するものであり、通常は大気導入口25から大気が導
入された状態となっている。また、パージ制御弁23
は、デューティ信号にて開閉制御されることでキャニス
タ21とパージポート17との連通・遮断状態を調整
し、燃料ガスのパージ流量を調整するためのものであ
る。ここで、パージ制御弁23が開かれた場合には、キ
ャニスタ21の内圧(大気圧)と、吸気管3の内圧(負
圧)との差圧により、吸着体21aに吸着されている燃
料ガスが吸気管内へ吸い出されることで燃料ガスのパー
ジがなされる。
【0018】また、このエンジン1の排気管31には、
排気ガス浄化用の触媒33が配設されている。そして、
この排気ガス浄化用の触媒33の上流位置に二次エア取
入れ口35が開口している。この二次エア取入れ口35
には、必要に応じて加圧エアを圧送するエアポンプ41
が、三方弁43を介して接続されている。この三方弁4
3は、キャニスタ21の大気導入口25とキャニスタ2
1とを接続する経路の一部をも構成している。
排気ガス浄化用の触媒33が配設されている。そして、
この排気ガス浄化用の触媒33の上流位置に二次エア取
入れ口35が開口している。この二次エア取入れ口35
には、必要に応じて加圧エアを圧送するエアポンプ41
が、三方弁43を介して接続されている。この三方弁4
3は、キャニスタ21の大気導入口25とキャニスタ2
1とを接続する経路の一部をも構成している。
【0019】そして、三方弁43がオンとなっていると
きには、図3(A)に示す様に、キャニスタ21は、エ
アポンプ41と連通し、かつ大気導入口25とは連通し
ない状態となる。このとき、排気管31もエアポンプ4
1とは連通しない状態となる。逆に、三方弁43がオフ
となっているときには、図3(B)に示す様に、キャニ
スタ21は、大気導入口25と連通し、かつエアポンプ
41とは連通しない状態となる。このとき、排気管31
はエアポンプ41と連通する状態となる。即ち、三方弁
43は、エアポンプ41を、キャニスタ21とだけ連通
する状態又は排気管31とだけ連通する状態のいずれか
の状態を選択する切換手段となっている。
きには、図3(A)に示す様に、キャニスタ21は、エ
アポンプ41と連通し、かつ大気導入口25とは連通し
ない状態となる。このとき、排気管31もエアポンプ4
1とは連通しない状態となる。逆に、三方弁43がオフ
となっているときには、図3(B)に示す様に、キャニ
スタ21は、大気導入口25と連通し、かつエアポンプ
41とは連通しない状態となる。このとき、排気管31
はエアポンプ41と連通する状態となる。即ち、三方弁
43は、エアポンプ41を、キャニスタ21とだけ連通
する状態又は排気管31とだけ連通する状態のいずれか
の状態を選択する切換手段となっている。
【0020】この実施例においては、図4に示す様な制
御系が採用されている。制御系においては、演算処理の
中心であるエンジンコントロールユニット(ECU)5
0に対して、上述のエアフロメータ7,エンジン1のシ
リンダ壁1aに取り付けられた水温センサ61,吸気管
3のスロットルバルブ9の下流に取り付けられた吸気圧
センサ63,エンジン1のクランク軸回転数を検出する
回転数センサ65等から各種の検出信号AFS,TH
W,PM,NE等が入力されている。そして、これら各
種の検出信号AFS,THW,PM,NE等に基づい
て、ECU50内で各種の演算処理が実行され、燃料噴
射弁13,パージ制御弁23,エアポンプ41,三方弁
43等に制御信号SIJ,SPG,SAP,STV等が
出力されている。
御系が採用されている。制御系においては、演算処理の
中心であるエンジンコントロールユニット(ECU)5
0に対して、上述のエアフロメータ7,エンジン1のシ
リンダ壁1aに取り付けられた水温センサ61,吸気管
3のスロットルバルブ9の下流に取り付けられた吸気圧
センサ63,エンジン1のクランク軸回転数を検出する
回転数センサ65等から各種の検出信号AFS,TH
W,PM,NE等が入力されている。そして、これら各
種の検出信号AFS,THW,PM,NE等に基づい
て、ECU50内で各種の演算処理が実行され、燃料噴
射弁13,パージ制御弁23,エアポンプ41,三方弁
43等に制御信号SIJ,SPG,SAP,STV等が
出力されている。
【0021】なお、この実施例のシステムにおいては、
燃料噴射制御としては、エアフロメータ7及びエンジン
回転数センサ65からの検出信号AFS,NEに基づい
てエンジン負荷を算出し、基準パルスTPを算出すると
いう周知のマスフロータイプの制御処理が実行されてい
る。従って、吸気圧センサ63は、スピードデンシティ
タイプの制御に用いるためのものではなく、特に、後述
するキャニスタパージ制御処理に用いるためのものとし
て設けられている。このような目的をもっているから、
吸気圧センサ63は、サージタンク11ではなく、スロ
ットルバルブ9の下流近傍に設けられている。
燃料噴射制御としては、エアフロメータ7及びエンジン
回転数センサ65からの検出信号AFS,NEに基づい
てエンジン負荷を算出し、基準パルスTPを算出すると
いう周知のマスフロータイプの制御処理が実行されてい
る。従って、吸気圧センサ63は、スピードデンシティ
タイプの制御に用いるためのものではなく、特に、後述
するキャニスタパージ制御処理に用いるためのものとし
て設けられている。このような目的をもっているから、
吸気圧センサ63は、サージタンク11ではなく、スロ
ットルバルブ9の下流近傍に設けられている。
【0022】次に、実施例のシステムにおけるキャニス
タパージ制御処理について、図5のフローチャートに基
づいて説明する。この制御処理は、所定時間毎に割り込
み実行される。処理が開始されると、まず、水温センサ
61からの冷却水温THWと、吸気圧センサ63からの
吸気管圧力PMと、回転数センサ65からのエンジン回
転数NEと、周知の演算手法で別途演算されている基準
パルスTPとを読み込む(S10)。そして、S10の
処理で読み込んだ冷却水温THWが所定の基準温度KT
を越えているか否かを判定する(S20)。このS20
の処理において「YES」と判定された場合には、さら
に吸気管圧力PMが所定の基準圧力KPよりも小さいか
否かを判定する(S30)。
タパージ制御処理について、図5のフローチャートに基
づいて説明する。この制御処理は、所定時間毎に割り込
み実行される。処理が開始されると、まず、水温センサ
61からの冷却水温THWと、吸気圧センサ63からの
吸気管圧力PMと、回転数センサ65からのエンジン回
転数NEと、周知の演算手法で別途演算されている基準
パルスTPとを読み込む(S10)。そして、S10の
処理で読み込んだ冷却水温THWが所定の基準温度KT
を越えているか否かを判定する(S20)。このS20
の処理において「YES」と判定された場合には、さら
に吸気管圧力PMが所定の基準圧力KPよりも小さいか
否かを判定する(S30)。
【0023】このS30の処理において「YES」と判
定された場合には、まず、三方弁43に対してオフ信号
STVOFF を出力し(S40)、エアポンプ41に対し
てもオフ信号SAPOFF を出力する(S50)。そし
て、エンジン回転数NEと基準パルスTPとに基づいて
NO.1デユーティマップ(以下、NO.1マップとの
みいう)を参照して制御デューティDUTYを算出し
(S60)、これをパージ制御弁23に対して出力する
(S70)。
定された場合には、まず、三方弁43に対してオフ信号
STVOFF を出力し(S40)、エアポンプ41に対し
てもオフ信号SAPOFF を出力する(S50)。そし
て、エンジン回転数NEと基準パルスTPとに基づいて
NO.1デユーティマップ(以下、NO.1マップとの
みいう)を参照して制御デューティDUTYを算出し
(S60)、これをパージ制御弁23に対して出力する
(S70)。
【0024】従って、エンジン水温が十分に高く、かつ
吸気管圧力PMが十分に小さい場合(暖機が十分に完了
し、かつ低負荷運転にある場合)には、キャニスタ21
は大気導入口25と連通した状態とされる。このため、
キャニスタ21内へは大気導入口25を介して大気が導
入される(矢印A)。この結果、キャニスタパージは、
吸気管圧力PMと大気圧との差圧に基づいて実行される
ことになる。
吸気管圧力PMが十分に小さい場合(暖機が十分に完了
し、かつ低負荷運転にある場合)には、キャニスタ21
は大気導入口25と連通した状態とされる。このため、
キャニスタ21内へは大気導入口25を介して大気が導
入される(矢印A)。この結果、キャニスタパージは、
吸気管圧力PMと大気圧との差圧に基づいて実行される
ことになる。
【0025】一方、S30の処理において「NO」と判
定された場合には、まず、三方弁43に対してオン信号
STVONを出力し(S45)、エアポンプ41に対して
もオン信号SAPONを出力する(S55)。そして、エ
ンジン回転数NEと基準パルスTPとに基づいてNO.
2デユーティマップ(NO.2マップ)を参照して制御
デューティDUTYを算出し(S65)、これをパージ
制御弁23に対して出力する(S70)。
定された場合には、まず、三方弁43に対してオン信号
STVONを出力し(S45)、エアポンプ41に対して
もオン信号SAPONを出力する(S55)。そして、エ
ンジン回転数NEと基準パルスTPとに基づいてNO.
2デユーティマップ(NO.2マップ)を参照して制御
デューティDUTYを算出し(S65)、これをパージ
制御弁23に対して出力する(S70)。
【0026】従って、エンジン水温が十分に高く、かつ
吸気管圧力PMが十分に小さくない場合(暖機が完了し
たが高負荷運転にある場合)には、キャニスタ21は大
気導入口25ではなく、エアポンプ41と連通した状態
とされる。また、エアポンプ41は駆動される。このた
め、キャニスタ21内へはエアポンプ41による加圧エ
アが導入される(図2の矢印B)。この結果、キャニス
タパージは、吸気管圧力と加圧エアとの差圧に基づいて
実行されることになる。
吸気管圧力PMが十分に小さくない場合(暖機が完了し
たが高負荷運転にある場合)には、キャニスタ21は大
気導入口25ではなく、エアポンプ41と連通した状態
とされる。また、エアポンプ41は駆動される。このた
め、キャニスタ21内へはエアポンプ41による加圧エ
アが導入される(図2の矢印B)。この結果、キャニス
タパージは、吸気管圧力と加圧エアとの差圧に基づいて
実行されることになる。
【0027】ここで、NO.1,NO.2マップは、図
6に例示するような関係で構成されている。図6は、エ
ンジン回転数NE=2000rpmの場合のマップを示
しており、NO.1マップの方が制御デューティDUT
Yが全体に大きく設定されている。従って、加圧エアが
導入される条件にある場合には、大気が導入される条件
にある場合よりも、パージ制御弁23の開かれる度合が
低くなる。これは、加圧エアの導入により相当に大きな
差圧を得ることができ、少ない開きでも大気圧に比較し
て大量のパージ流量を確保することができるからであ
る。
6に例示するような関係で構成されている。図6は、エ
ンジン回転数NE=2000rpmの場合のマップを示
しており、NO.1マップの方が制御デューティDUT
Yが全体に大きく設定されている。従って、加圧エアが
導入される条件にある場合には、大気が導入される条件
にある場合よりも、パージ制御弁23の開かれる度合が
低くなる。これは、加圧エアの導入により相当に大きな
差圧を得ることができ、少ない開きでも大気圧に比較し
て大量のパージ流量を確保することができるからであ
る。
【0028】一方、S20の処理において「NO」、即
ち、十分に暖機されていない状態にあると判断された場
合には、直ちに、三方弁43に対してオフ信号STVOF
F を出力し(S47)、エアポンプ41に対してはオン
信号SAPONを出力する(S57)。そして、エンジン
回転数NEと基準パルスTPとに基づいてNO.1マッ
プを参照して制御デューティDUTYを算出し(S6
7)、これをパージ制御弁23に対して出力する(S7
0)。
ち、十分に暖機されていない状態にあると判断された場
合には、直ちに、三方弁43に対してオフ信号STVOF
F を出力し(S47)、エアポンプ41に対してはオン
信号SAPONを出力する(S57)。そして、エンジン
回転数NEと基準パルスTPとに基づいてNO.1マッ
プを参照して制御デューティDUTYを算出し(S6
7)、これをパージ制御弁23に対して出力する(S7
0)。
【0029】従って、エンジン水温が未だ低い場合(暖
機の完了していないエンジン冷間時)には、エアポンプ
41は、キャニスタ21には連通されず排気管31に連
通される。そして、この状態でエアポンプ41が駆動さ
れることにより、排気管31内へ二次エアとしての加圧
エアが導入される。このため、二次エアの作用によって
排気系での酸化が促進され、この酸化による排気ガス温
度の上昇によって触媒33の活性化がなされる。また、
二次エアは、排気ガス中の未燃成分の燃焼にも寄与す
る。この結果、触媒33の活性度の低いエンジン冷間時
においても、触媒33の活性度を早期に高めることがで
きると共に、未燃成分を減少させることで排気ガスの浄
化効率を高めることができる。
機の完了していないエンジン冷間時)には、エアポンプ
41は、キャニスタ21には連通されず排気管31に連
通される。そして、この状態でエアポンプ41が駆動さ
れることにより、排気管31内へ二次エアとしての加圧
エアが導入される。このため、二次エアの作用によって
排気系での酸化が促進され、この酸化による排気ガス温
度の上昇によって触媒33の活性化がなされる。また、
二次エアは、排気ガス中の未燃成分の燃焼にも寄与す
る。この結果、触媒33の活性度の低いエンジン冷間時
においても、触媒33の活性度を早期に高めることがで
きると共に、未燃成分を減少させることで排気ガスの浄
化効率を高めることができる。
【0030】また、このS20にて「NO」と判定され
た場合にキャニスタ21へ導入されるパージエアは大気
である。そこで、デューティマップとしてNO.2の方
を用いるのである。ここで、暖機完了前の様な状況で
は、そもそもエンジン負荷はそれほど高くないことが多
い。従って、大気圧と吸気管圧力との間には十分な差圧
を生じ、パージ不能といった事態は招かない。
た場合にキャニスタ21へ導入されるパージエアは大気
である。そこで、デューティマップとしてNO.2の方
を用いるのである。ここで、暖機完了前の様な状況で
は、そもそもエンジン負荷はそれほど高くないことが多
い。従って、大気圧と吸気管圧力との間には十分な差圧
を生じ、パージ不能といった事態は招かない。
【0031】しかし、場合によっては、エンジン冷間時
であっても高負荷運転に該当して吸気管圧力が十分に低
くない状態も考えられる。この様な場合においては、差
圧が小さいためにキャニスタ21から十分に燃料ガスを
パージすることができない。しかし、ごくわずかであっ
ても差圧は生じるから、パージ制御弁23を開いたとき
にキャニスタ21内の燃料ガスが大気導入口25から放
出されるということはない。従って、本実施例では、こ
の様なごく希な状態に対しては、むしろ従来通りのパー
ジ状態とし、エアポンプ41を設けた本来の目的である
冷間時の排気ガス浄化性能の向上を重視するために、S
20の判定処理と、S47,S57,S67の処理とを
設けることとしたのである。
であっても高負荷運転に該当して吸気管圧力が十分に低
くない状態も考えられる。この様な場合においては、差
圧が小さいためにキャニスタ21から十分に燃料ガスを
パージすることができない。しかし、ごくわずかであっ
ても差圧は生じるから、パージ制御弁23を開いたとき
にキャニスタ21内の燃料ガスが大気導入口25から放
出されるということはない。従って、本実施例では、こ
の様なごく希な状態に対しては、むしろ従来通りのパー
ジ状態とし、エアポンプ41を設けた本来の目的である
冷間時の排気ガス浄化性能の向上を重視するために、S
20の判定処理と、S47,S57,S67の処理とを
設けることとしたのである。
【0032】以上の様に構成した結果、図7に示す様
に、エンジン始動直後で冷却水温THWが低い場合に
は、エアポンプ41はオン,三方弁43はオフとされる
(時刻T1〜T2)。通常、この場合の吸気管圧力PM
は十分に低い値IDLにある。そして、冷却水温THW
が上昇すると(時刻T2)、エアポンプ41,三方弁4
3は共にオフとされる。この状態は、スロットルバルブ
9の開度が増大して吸気管圧力PMが上昇し、基準圧力
KPに達するまで維持される。こうして暖機が完了した
後に吸気管圧力PMが基準圧力KPに達すると(時刻T
3)、エアポンプ41,三方弁43が共にオンとされ
る。そして、吸気管圧力PMが基準圧力KPを下回ると
(時刻T4)、エアポンプ41,三方弁43共にオフと
される。
に、エンジン始動直後で冷却水温THWが低い場合に
は、エアポンプ41はオン,三方弁43はオフとされる
(時刻T1〜T2)。通常、この場合の吸気管圧力PM
は十分に低い値IDLにある。そして、冷却水温THW
が上昇すると(時刻T2)、エアポンプ41,三方弁4
3は共にオフとされる。この状態は、スロットルバルブ
9の開度が増大して吸気管圧力PMが上昇し、基準圧力
KPに達するまで維持される。こうして暖機が完了した
後に吸気管圧力PMが基準圧力KPに達すると(時刻T
3)、エアポンプ41,三方弁43が共にオンとされ
る。そして、吸気管圧力PMが基準圧力KPを下回ると
(時刻T4)、エアポンプ41,三方弁43共にオフと
される。
【0033】この間、吸気管圧力とパージエアの圧力と
によって生じるキャニスタ21の上下流間における差圧
△Pは、吸気管圧力PMの上昇に伴って小さくなるが、
時刻T3においてパージエアとして加圧エアが導入され
るので、段階的に増大する。その後は、この差圧△P
は、吸気管圧力PMがスロットル全開時の圧力WOTに
達するまで徐々に減少する。
によって生じるキャニスタ21の上下流間における差圧
△Pは、吸気管圧力PMの上昇に伴って小さくなるが、
時刻T3においてパージエアとして加圧エアが導入され
るので、段階的に増大する。その後は、この差圧△P
は、吸気管圧力PMがスロットル全開時の圧力WOTに
達するまで徐々に減少する。
【0034】一方、パージ制御弁23に対する制御デュ
ーティDUTYは、時刻T3まではNO.1マップにて
算出され、時刻T3で加圧エア導入に切り換えられると
NO.2マップにて算出されるので、こちらも段階的な
変化をし、時刻T3にて制御デューティDUTYが低下
される。しかし、パージ流量は、予定通りに、スロット
ルバルブ9の開度に対応して増大する様に制御される。
これは、既に述べたように、加圧エアの導入によって差
圧△Pを大きく確保することができるので、制御デュー
ティDUTYが低くされてもパージ流量自体は増加する
ためである。
ーティDUTYは、時刻T3まではNO.1マップにて
算出され、時刻T3で加圧エア導入に切り換えられると
NO.2マップにて算出されるので、こちらも段階的な
変化をし、時刻T3にて制御デューティDUTYが低下
される。しかし、パージ流量は、予定通りに、スロット
ルバルブ9の開度に対応して増大する様に制御される。
これは、既に述べたように、加圧エアの導入によって差
圧△Pを大きく確保することができるので、制御デュー
ティDUTYが低くされてもパージ流量自体は増加する
ためである。
【0035】なお、本実施例における最大パージ流量と
吸気管圧力PMとの関係を図示すると、図8に示す様に
なる。最大パージ流量とは、制御デューティ100%の
場合にパージできる燃料ガスの量である。この図から明
かな様に、従来のシステムによれば図示点線の様にスロ
ットル全開時圧力WOTではほとんどパージできないこ
ととなっていたのに対し、本実施例のシステムによれば
大気から加圧エアへのパージエア切換の基準圧力KPに
達すると加圧エアが導入される結果、スロットル全開時
圧力WOTにおいても相当量のパージ流量を確保するこ
とができる。
吸気管圧力PMとの関係を図示すると、図8に示す様に
なる。最大パージ流量とは、制御デューティ100%の
場合にパージできる燃料ガスの量である。この図から明
かな様に、従来のシステムによれば図示点線の様にスロ
ットル全開時圧力WOTではほとんどパージできないこ
ととなっていたのに対し、本実施例のシステムによれば
大気から加圧エアへのパージエア切換の基準圧力KPに
達すると加圧エアが導入される結果、スロットル全開時
圧力WOTにおいても相当量のパージ流量を確保するこ
とができる。
【0036】以上説明した様に、本実施例によれば、大
気圧との間に十分に差圧が確保できない運転領域(一般
には高負荷運転領域)においても、十分なパージ流量を
確保することができる。しかも、この高負荷運転領域で
のパージ流量の調整は、パージ制御弁のデユーティ制御
によるから、精度よくパージ流量を調整することができ
る。従って、本来キャニスタパージに最適である高負荷
運転時において、十分に、かつ精度のよいパージ制御を
実行することができる。なお、この様にデューティ制御
で精度よいパージを行うことができるから、エアポンプ
自体は高性能のものでなくてもよい。しかも、吸気管内
の圧力が大気圧との間に所定以上の差圧を有する状態に
ある場合には加圧エアは導入されないから、エアポンプ
41をキャニスタパージ用に作動させる運転領域は特定
領域だけでよく、エンジン負荷を無駄に増加させること
がない。
気圧との間に十分に差圧が確保できない運転領域(一般
には高負荷運転領域)においても、十分なパージ流量を
確保することができる。しかも、この高負荷運転領域で
のパージ流量の調整は、パージ制御弁のデユーティ制御
によるから、精度よくパージ流量を調整することができ
る。従って、本来キャニスタパージに最適である高負荷
運転時において、十分に、かつ精度のよいパージ制御を
実行することができる。なお、この様にデューティ制御
で精度よいパージを行うことができるから、エアポンプ
自体は高性能のものでなくてもよい。しかも、吸気管内
の圧力が大気圧との間に所定以上の差圧を有する状態に
ある場合には加圧エアは導入されないから、エアポンプ
41をキャニスタパージ用に作動させる運転領域は特定
領域だけでよく、エンジン負荷を無駄に増加させること
がない。
【0037】また、本実施例においては、高負荷運転時
の加圧エア圧送手段として、排気管31の触媒33を冷
間時に活性化させるための二次エア供給源として備えら
れているエアポンプ41を兼用しているから、パージ専
用のエアポンプの追加ということも不要である。
の加圧エア圧送手段として、排気管31の触媒33を冷
間時に活性化させるための二次エア供給源として備えら
れているエアポンプ41を兼用しているから、パージ専
用のエアポンプの追加ということも不要である。
【0038】加えて、このエアポンプ41は、冷間時に
使用するものであるから、排気浄化のために用いる領域
と、パージ流量確保のために用いる領域とが本来的には
重複しない。従って、兼用によって本来の目的である排
気浄化性能が損なわれることはない。
使用するものであるから、排気浄化のために用いる領域
と、パージ流量確保のために用いる領域とが本来的には
重複しない。従って、兼用によって本来の目的である排
気浄化性能が損なわれることはない。
【0039】しかしながら、場合によってはエンジン始
動後十分にアイドリングせずに発進・加速し、冷間時で
あるのに高負荷運転となる場合も考えられる。この様な
場合であっても、本実施例によれば、制御処理において
S20,S47,S57,S67の処理を加えること
で、冷間時には排気浄化を優先している。従って、本来
の目的である排気浄化性能は、全く損なわれることがな
いという効果を奏する。
動後十分にアイドリングせずに発進・加速し、冷間時で
あるのに高負荷運転となる場合も考えられる。この様な
場合であっても、本実施例によれば、制御処理において
S20,S47,S57,S67の処理を加えること
で、冷間時には排気浄化を優先している。従って、本来
の目的である排気浄化性能は、全く損なわれることがな
いという効果を奏する。
【0040】次に、第2実施例を説明する。この第2実
施例のシステムは、図9に示す様に、上述の第1実施例
とほぼ同様に、吸気管3には燃料ガスパージ用のパージ
通路19,キャニスタ21及びパージ制御弁23が配設
され、排気管31には触媒33が配設されている。第1
実施例と異なる構成としては、排気浄化のための二次エ
ア供給システムではなく、燃料混合気の燃料混合状態を
改善するエアアシストシステムを備えている。
施例のシステムは、図9に示す様に、上述の第1実施例
とほぼ同様に、吸気管3には燃料ガスパージ用のパージ
通路19,キャニスタ21及びパージ制御弁23が配設
され、排気管31には触媒33が配設されている。第1
実施例と異なる構成としては、排気浄化のための二次エ
ア供給システムではなく、燃料混合気の燃料混合状態を
改善するエアアシストシステムを備えている。
【0041】即ち、第2実施例のシステムでは、燃料噴
射弁として空気混ぜインジェクタ71が採用され、この
空気混ぜインジェクタ71と吸気管3のエアフロメータ
7の直後とを結ぶエアアシスト通路73が設けられてい
る。ここで、エアアシスト通路73を介して空気混ぜイ
ンジェクタ71に供給されるアシストエアも、キャニス
タパージと同様にスロットルバルブ上下流での圧力差に
基づいて送り込まれる。従って、高負荷運転時にも良好
なエアアシスト状態を実現するため、このエアアシスト
通路73には、加圧アシストエアポンプ75が、切換弁
77を介して接続されている。
射弁として空気混ぜインジェクタ71が採用され、この
空気混ぜインジェクタ71と吸気管3のエアフロメータ
7の直後とを結ぶエアアシスト通路73が設けられてい
る。ここで、エアアシスト通路73を介して空気混ぜイ
ンジェクタ71に供給されるアシストエアも、キャニス
タパージと同様にスロットルバルブ上下流での圧力差に
基づいて送り込まれる。従って、高負荷運転時にも良好
なエアアシスト状態を実現するため、このエアアシスト
通路73には、加圧アシストエアポンプ75が、切換弁
77を介して接続されている。
【0042】また、第2実施例では、キャニスタ21
が、切換弁77よりも下流側においてこのエアアシスト
通路73に接続されている。即ち、キャニスタ21は、
エアアシスト通路73を介してパージエアを取り入れる
様に構成されているのである。ここで、切換弁77が図
示実線矢印Aの方向に開通している場合(オフ状態)に
は、キャニスタ21へはスロットルバルブ9の上流から
空気が導入される。このスロットル上流の吸気管圧力
は、大気圧とほぼ等しいから、第1実施例でいうならば
大気導入口25が開かれている状態に等しい。そして、
切換弁77が図示点線矢印Bの方向に開通している場合
(オン状態)には、キャニスタ21へは加圧アシストエ
アポンプ75からの加圧エアが導入される。この状態
は、第1実施例でいうならば排気浄化用のエアポンプ4
1から加圧エアが導入されている状態に等しい。
が、切換弁77よりも下流側においてこのエアアシスト
通路73に接続されている。即ち、キャニスタ21は、
エアアシスト通路73を介してパージエアを取り入れる
様に構成されているのである。ここで、切換弁77が図
示実線矢印Aの方向に開通している場合(オフ状態)に
は、キャニスタ21へはスロットルバルブ9の上流から
空気が導入される。このスロットル上流の吸気管圧力
は、大気圧とほぼ等しいから、第1実施例でいうならば
大気導入口25が開かれている状態に等しい。そして、
切換弁77が図示点線矢印Bの方向に開通している場合
(オン状態)には、キャニスタ21へは加圧アシストエ
アポンプ75からの加圧エアが導入される。この状態
は、第1実施例でいうならば排気浄化用のエアポンプ4
1から加圧エアが導入されている状態に等しい。
【0043】この第2実施例においては、図10に示す
様な制御系が採用されている。この制御系では、ECU
50に対して、エアフロメータ7,水温センサ61,吸
気圧センサ63,回転数センサ65等から各種の検出信
号AFS,THW,PM,NE等が入力され、これら検
出信号AFS,THW,PM,NE等に基づいて演算処
理した結果に応じて、空気混ぜインジェクタ71,パー
ジ制御弁23,加圧アシストエアポンプ75,切換弁7
7等に、制御信号SMIJ,SPG,SAAP,SCV
等が出力されている。なお、第2実施例においても、燃
料噴射は、周知のマスフロータイプの制御処理により、
吸気圧センサ63は後述するキャニスタパージ制御処理
に用いるためのものとして設けられている。
様な制御系が採用されている。この制御系では、ECU
50に対して、エアフロメータ7,水温センサ61,吸
気圧センサ63,回転数センサ65等から各種の検出信
号AFS,THW,PM,NE等が入力され、これら検
出信号AFS,THW,PM,NE等に基づいて演算処
理した結果に応じて、空気混ぜインジェクタ71,パー
ジ制御弁23,加圧アシストエアポンプ75,切換弁7
7等に、制御信号SMIJ,SPG,SAAP,SCV
等が出力されている。なお、第2実施例においても、燃
料噴射は、周知のマスフロータイプの制御処理により、
吸気圧センサ63は後述するキャニスタパージ制御処理
に用いるためのものとして設けられている。
【0044】次に、第2実施例のシステムにおけるキャ
ニスタパージ制御処理について、図11のフローチャー
トに基づいて説明する。この制御処理は、所定時間毎に
割り込み実行される。処理が開始されると、まず、吸気
圧センサ63からの吸気管圧力PMと、回転数センサ6
5からのエンジン回転数NEと、周知の演算手法で別途
演算されている基準パルスTPとを読み込む(S11
0)。そして、S110の処理で読み込んだ吸気管圧力
PMが所定の基準圧力KPよりも小さいか否かを判定す
る(S130)。
ニスタパージ制御処理について、図11のフローチャー
トに基づいて説明する。この制御処理は、所定時間毎に
割り込み実行される。処理が開始されると、まず、吸気
圧センサ63からの吸気管圧力PMと、回転数センサ6
5からのエンジン回転数NEと、周知の演算手法で別途
演算されている基準パルスTPとを読み込む(S11
0)。そして、S110の処理で読み込んだ吸気管圧力
PMが所定の基準圧力KPよりも小さいか否かを判定す
る(S130)。
【0045】このS130の処理において「YES」と
判定された場合には、まず、切換弁77に対してオフ信
号SCVOFF を出力し(S140)、加圧アシストエア
ポンプ75に対してもオフ信号SAAPOFF を出力する
(S150)。そして、エンジン回転数NEと基準パル
スTPとに基づいて、第1実施例と同じくNO.1マッ
プ(大気圧導入時用のもの)を参照して制御デューティ
DUTYを算出し(S160)、これをパージ制御弁2
3に対して出力する(S170)。
判定された場合には、まず、切換弁77に対してオフ信
号SCVOFF を出力し(S140)、加圧アシストエア
ポンプ75に対してもオフ信号SAAPOFF を出力する
(S150)。そして、エンジン回転数NEと基準パル
スTPとに基づいて、第1実施例と同じくNO.1マッ
プ(大気圧導入時用のもの)を参照して制御デューティ
DUTYを算出し(S160)、これをパージ制御弁2
3に対して出力する(S170)。
【0046】一方、S130の処理において「NO」と
判定された場合には、まず、切換弁77に対してオン信
号SCVONを出力し(S145)、加圧アシストエアポ
ンプ75に対してもオン信号SAAPONを出力する(S
155)。そして、エンジン回転数NEと基準パルスT
Pとに基づいてNO.2マップ(加圧エア導入時用のも
の)を参照して制御デューティDUTYを算出し(S1
65)、これをパージ制御弁23に対して出力する(S
170)。
判定された場合には、まず、切換弁77に対してオン信
号SCVONを出力し(S145)、加圧アシストエアポ
ンプ75に対してもオン信号SAAPONを出力する(S
155)。そして、エンジン回転数NEと基準パルスT
Pとに基づいてNO.2マップ(加圧エア導入時用のも
の)を参照して制御デューティDUTYを算出し(S1
65)、これをパージ制御弁23に対して出力する(S
170)。
【0047】即ち、本実施例によれば、吸気管3内の圧
力が高くなる高負荷運転時には、加圧アシストエアが空
気混ぜインジェクタ71及びキャニスタ21に、同時に
導入される。従って、大気圧とでは十分な差圧が確保で
きない運転領域であっても、十分にアシストエアを供給
でき、かつパージ流量を十分確保することができる。
力が高くなる高負荷運転時には、加圧アシストエアが空
気混ぜインジェクタ71及びキャニスタ21に、同時に
導入される。従って、大気圧とでは十分な差圧が確保で
きない運転領域であっても、十分にアシストエアを供給
でき、かつパージ流量を十分確保することができる。
【0048】ここで、本実施例では、空気混ぜインジェ
クタ71へ加圧エアを供給すべき条件と、キャニスタ2
1へ加圧エアを導入すべき条件とはほぼ同じであるの
で、いずれかが他方を邪魔することがない様に、同時に
加圧エアが供給できるように構成したのである。
クタ71へ加圧エアを供給すべき条件と、キャニスタ2
1へ加圧エアを導入すべき条件とはほぼ同じであるの
で、いずれかが他方を邪魔することがない様に、同時に
加圧エアが供給できるように構成したのである。
【0049】この実施例によっても、コストアップを招
くことなく、また兼用されるエアポンプ本来の設置目的
を損なうことなく、高負荷運転領域においても精度のよ
いパージ制御を実行することができる。以上、本発明の
いくつかの実施例を説明したが、本発明はこれら実施例
に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲において種々なる態様で実施し得る。
くことなく、また兼用されるエアポンプ本来の設置目的
を損なうことなく、高負荷運転領域においても精度のよ
いパージ制御を実行することができる。以上、本発明の
いくつかの実施例を説明したが、本発明はこれら実施例
に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲において種々なる態様で実施し得る。
【0050】例えば、図12に示す様に、専用のエアポ
ンプ81と、第1実施例同様の三方弁83とを備えたシ
ステムとして構成してもよい。この場合も、パージ流量
の精密な制御は、パージ制御弁23への制御デューティ
信号SPGによってなされるから、エアポンプ81は高
価な高性能ポンプを使用する必要がない。また、上述実
施例もそうであるが、加圧エア導入時にキャニスタ21
の大気開放口を閉鎖する構成であるから、加圧エアが導
入されることによってキャニスタ21から大気中へと燃
料ガスが放出されてしまうといったことがない。
ンプ81と、第1実施例同様の三方弁83とを備えたシ
ステムとして構成してもよい。この場合も、パージ流量
の精密な制御は、パージ制御弁23への制御デューティ
信号SPGによってなされるから、エアポンプ81は高
価な高性能ポンプを使用する必要がない。また、上述実
施例もそうであるが、加圧エア導入時にキャニスタ21
の大気開放口を閉鎖する構成であるから、加圧エアが導
入されることによってキャニスタ21から大気中へと燃
料ガスが放出されてしまうといったことがない。
【0051】また、実施例では、吸気圧センサ63の検
出値にて加圧エア導入条件を判定したが、スロットル開
度や、単位回転数当りの吸入空気量AFS/NEなど、
負荷が高いか否かを判定し得る他のパラメータを用いて
判定してもよい。加えて、スピードデンシティタイプに
おける吸気管圧力をパラメータとしてもよい。なお、実
施例の様に、パージポート17近傍の吸気圧を検出する
吸気圧センサ63を用いる場合には、パージのための差
圧が不足した状態か否かを直接的に検出することがで
き、本発明の目的に最も合致した制御を実現することが
できる。
出値にて加圧エア導入条件を判定したが、スロットル開
度や、単位回転数当りの吸入空気量AFS/NEなど、
負荷が高いか否かを判定し得る他のパラメータを用いて
判定してもよい。加えて、スピードデンシティタイプに
おける吸気管圧力をパラメータとしてもよい。なお、実
施例の様に、パージポート17近傍の吸気圧を検出する
吸気圧センサ63を用いる場合には、パージのための差
圧が不足した状態か否かを直接的に検出することがで
き、本発明の目的に最も合致した制御を実現することが
できる。
【0052】以上の様な種々の変形の他、三方弁43,
83や切換弁77を、パージ制御弁23と同様のデュー
ティ制御の弁で構成しても構わない。
83や切換弁77を、パージ制御弁23と同様のデュー
ティ制御の弁で構成しても構わない。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の燃料蒸散防
止装置によれば、パージ用に所定以上の差圧が確保でき
ない運転状態にあっては、キャニスタ内には大気圧は導
入されず、代わりに加圧エアが導入される。従って、高
負荷運転時等においても吸気管内圧との間に十分な差圧
を確保することができ、十分な量でかつ精密なキャニス
タパージを実行することができる。
止装置によれば、パージ用に所定以上の差圧が確保でき
ない運転状態にあっては、キャニスタ内には大気圧は導
入されず、代わりに加圧エアが導入される。従って、高
負荷運転時等においても吸気管内圧との間に十分な差圧
を確保することができ、十分な量でかつ精密なキャニス
タパージを実行することができる。
【0054】また、この加圧エア導入時には大気導入口
とキャニスタとの連通が遮断されるから、たとえパージ
制御弁の開閉制御と加圧エアの導入制御が同期的になさ
れないとしても、キャニスタ内の燃料ガスが大気導入口
から排出されるということがない。従って、加圧エア導
入によって燃料蒸散防止装置自体の機能を損なうことも
ない。
とキャニスタとの連通が遮断されるから、たとえパージ
制御弁の開閉制御と加圧エアの導入制御が同期的になさ
れないとしても、キャニスタ内の燃料ガスが大気導入口
から排出されるということがない。従って、加圧エア導
入によって燃料蒸散防止装置自体の機能を損なうことも
ない。
【0055】しかも、加圧パージエア導入手段は、吸気
管内の圧力が所定以上の差圧を有する状態にある場合に
は作動しないから、加圧エア送出手段をキャニスタパー
ジ用に作動させる運転領域は特定領域だけでよく、エン
ジン負荷を無駄に増加させることがなく、エンジン負荷
の面でも不具合を生じることがない。
管内の圧力が所定以上の差圧を有する状態にある場合に
は作動しないから、加圧エア送出手段をキャニスタパー
ジ用に作動させる運転領域は特定領域だけでよく、エン
ジン負荷を無駄に増加させることがなく、エンジン負荷
の面でも不具合を生じることがない。
【0056】また、請求項2〜請求項4記載の燃料蒸散
防止装置によれば、新たに専用の加圧エア送出手段を設
けることなく上述の効果を奏することができ、コスト面
での負担増を招くことがない。しかも、この内、請求項
3,請求項4記載の燃料蒸散防止装置によれば、兼用さ
れる加圧エア送出手段本来の設置目的を損なうことな
く、上述の効果を奏することができる。
防止装置によれば、新たに専用の加圧エア送出手段を設
けることなく上述の効果を奏することができ、コスト面
での負担増を招くことがない。しかも、この内、請求項
3,請求項4記載の燃料蒸散防止装置によれば、兼用さ
れる加圧エア送出手段本来の設置目的を損なうことな
く、上述の効果を奏することができる。
【図1】 本発明の基本的構成を例示する基本構成図で
ある。
ある。
【図2】 第1実施例の燃料蒸散防止装置の概略構成図
である。
である。
【図3】 第1実施例における三方弁の作動状態を示す
説明図である。
説明図である。
【図4】 第1実施例の制御系を示すブロック図であ
る。
る。
【図5】 第1実施例におけるキャニスタパージ制御処
理のフローチャートである。
理のフローチャートである。
【図6】 第1実施例において用いるパージ制御のため
の制御デューティを決定するデューティマップの一部の
説明図である。
の制御デューティを決定するデューティマップの一部の
説明図である。
【図7】 第1実施例の作用を示すタイミングチャート
である。
である。
【図8】 第1実施例による吸気管圧力と最大パージ流
量との関係を示すグラフである。
量との関係を示すグラフである。
【図9】 第2実施例の燃料蒸散防止装置の概略構成図
である。
である。
【図10】 第2実施例の制御系を示すブロック図であ
る。
る。
【図11】 第2実施例におけるキャニスタパージ制御
処理のフローチャートである。
処理のフローチャートである。
【図12】 変形例の燃料蒸散防止装置の概略構成図で
ある。
ある。
1・・・エンジン、3・・・吸気管、5・・・エアクリ
ーナ、7・・・エアフロメータ、9・・・スロットルバ
ルブ、11・・・サージタンク、13・・・燃料噴射
弁、15・・・燃料タンク、17・・・パージポート、
19・・・パージ通路、21・・・キャニスタ、21a
・・・吸着体、23・・・パージ制御弁、25・・・大
気導入口、31・・・排気管、33・・・触媒、35・
・・二次エア取入れ口、41・・・エアポンプ、43・
・・三方弁、61・・・水温センサ、63・・・吸気圧
センサ、65・・・回転数センサ、71・・・空気混ぜ
インジェクタ、73・・・エアアシスト通路、75・・
・加圧アシストエアポンプ、77・・・切換弁、81・
・・エアポンプ、83・・・三方弁。
ーナ、7・・・エアフロメータ、9・・・スロットルバ
ルブ、11・・・サージタンク、13・・・燃料噴射
弁、15・・・燃料タンク、17・・・パージポート、
19・・・パージ通路、21・・・キャニスタ、21a
・・・吸着体、23・・・パージ制御弁、25・・・大
気導入口、31・・・排気管、33・・・触媒、35・
・・二次エア取入れ口、41・・・エアポンプ、43・
・・三方弁、61・・・水温センサ、63・・・吸気圧
センサ、65・・・回転数センサ、71・・・空気混ぜ
インジェクタ、73・・・エアアシスト通路、75・・
・加圧アシストエアポンプ、77・・・切換弁、81・
・・エアポンプ、83・・・三方弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02M 25/08 301 U 7114−3G
Claims (4)
- 【請求項1】 燃料タンクと吸気管とを連通するパージ
通路の途中に設けられ、燃料タンク内で発生した燃料ガ
スを、内部の吸着体にて随時吸着するキャニスタと、 該キャニスタと吸気管との間のパージ通路に設けられ、
キャニスタからの燃料ガスのパージ量を制御するパージ
制御弁と、 燃料ガスを吸気管内にパージする際に、キャニスタ内へ
パージエアとして大気を導入する大気導入口と、 内燃機関の運転状態に応じて前記パージ制御弁を開閉制
御し、燃料ガスのパージ量を調整するパージ量調整手段
とを備え、パージエア圧力と吸気管内圧力との差圧を利
用して、前記キャニスタに吸着された燃料ガスを吸気管
内へ導入し、燃料の蒸散を防止する燃料蒸散防止装置に
おいて、 加圧エアを送出する加圧エア送出手段と、 該加圧エア送出手段とキャニスタとを連通させると共
に、前記大気導入口とキャニスタとの連通を遮断するこ
とで、大気に代えて加圧エアをキャニスタ内へ導入する
加圧エア導入手段と、 前記吸気管内の圧力が、大気圧に比べて所定以上の差圧
を有する状態にあるか否かを検出する所定差圧状態検出
手段と、 該所定差圧状態検出手段が、吸気管内の圧力が前記所定
以上の差圧を有する状態にないということを検出した場
合に、前記加圧エア導入手段を作動させ、前記キャニス
タ内に導入されるパージエアを大気から加圧エアに切り
換えるパージエア切換手段とを備えることを特徴とする
燃料蒸散防止装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の燃料蒸散防止装置におい
て、さらに、 排気系に配設された排気ガス浄化手段に対して排気ガス
浄化のための二次エアを送出する二次エア送出手段を備
えると共に、 前記パージエア切換手段が、該二次エア送出手段の二次
エア送出先を排気系からキャニスタへと切り換えること
により、二次エア送出手段にて前記加圧エア送出手段を
兼務させることを特徴とする燃料蒸散防止装置。 - 【請求項3】 請求項2記載の燃料蒸散防止装置におい
て、さらに、 機関温度を検出する機関温度検出手段と、 該機関温度検出手段によって検出される機関温度が所定
以下の場合は、前記二次エア送出先のキャニスタ側への
切り換えを実行させない切換制限手段とを備えることを
特徴とする燃料蒸散防止装置。 - 【請求項4】 請求項1記載の燃料蒸散防止装置におい
て、さらに、 燃料混合気の混合状態を改善するために燃料噴射位置近
傍にアシストエアを導入するアシストエア導入手段と、 該アシストエア導入手段に接続され、必要に応じて加圧
エアをアシストエアとして送出する加圧アシストエア送
出手段とを備え、 前記加圧エア送出手段を、該加圧アシストエア送出手段
に兼務させると共に、 前記パージエア切換手段は、該加圧アシストエア送出手
段からの加圧エアを、燃料噴射位置近傍とキャニスタと
の両方へ同時に導入するモードを備えていることを特徴
とする燃料蒸散防止装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11146292A JPH05306658A (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | 燃料蒸散防止装置 |
US08/053,484 US5273020A (en) | 1992-04-30 | 1993-04-29 | Fuel vapor purging control system for automotive vehicle |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11146292A JPH05306658A (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | 燃料蒸散防止装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05306658A true JPH05306658A (ja) | 1993-11-19 |
Family
ID=14561851
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11146292A Pending JPH05306658A (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | 燃料蒸散防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05306658A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0943791B1 (en) * | 1998-03-18 | 2004-05-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Evaporative fuel processing apparatus for a lean-burn internal combustion engine |
JP2013121811A (ja) * | 2011-12-09 | 2013-06-20 | Hyundai Motor Co Ltd | ハイブリッド車両の蒸発ガス排出構造 |
CN104975993A (zh) * | 2014-04-07 | 2015-10-14 | 株式会社电装 | 蒸发燃料处理系统 |
-
1992
- 1992-04-30 JP JP11146292A patent/JPH05306658A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0943791B1 (en) * | 1998-03-18 | 2004-05-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Evaporative fuel processing apparatus for a lean-burn internal combustion engine |
JP2013121811A (ja) * | 2011-12-09 | 2013-06-20 | Hyundai Motor Co Ltd | ハイブリッド車両の蒸発ガス排出構造 |
DE102012104068B4 (de) | 2011-12-09 | 2021-07-29 | Hyundai Motor Company | Verdunstungsgas-Ableitungsvorrichtung für ein Hybrid-Elektrofahrzeug |
CN104975993A (zh) * | 2014-04-07 | 2015-10-14 | 株式会社电装 | 蒸发燃料处理系统 |
JP2015200210A (ja) * | 2014-04-07 | 2015-11-12 | 株式会社デンソー | 蒸発燃料処理装置 |
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