JPH0574437A - 被覆加工開放セル型微孔性膜 - Google Patents

被覆加工開放セル型微孔性膜

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JPH0574437A JP3361159A JP36115991A JPH0574437A JP H0574437 A JPH0574437 A JP H0574437A JP 3361159 A JP3361159 A JP 3361159A JP 36115991 A JP36115991 A JP 36115991A JP H0574437 A JPH0574437 A JP H0574437A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高性能の電池隔離板として有用な積層フィル
ムを提供する。 【構成】 ニッケル等の低水素過電圧材料の均一多孔性
被覆を微孔性フィルム上にコーティングする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被覆加工開放セル型微孔
性膜ならびに該被覆加工膜を電池隔離板として使用する
再充電式電池に関する。
【0002】
【従来の技術】電気自動車の開発にとってすぐれた性能
をもつ再充電式電池は必須であるが、従来は主として電
池隔離板の欠点のためすぐれた性能をもつ再充電式電池
がえられず、そのために電気自動車の開発が妨げられて
いた。電気自動車の開発プログラムは、高度工業化国の
大部分において、進行中である。米国においては、エネ
ルギー省が、1976年に議会を通過した「電気混成車
研究、開発、並びに実演法」の下に1億6千万ドルのプ
ログラムを管理している。電気自動車が広範囲に使用さ
れる時には、石油に対する依存を大きく低下させそして
又都市区域における環境汚染に望ましい効果を有するこ
とが期待される。
【0003】鉛−酸電池を使用する、現在の型式の電気
自動車は、短かい旅程の地方的ドライブにかろうじて適
格性を有するという限定された性能を提供する。それら
は、約40マイルのみ行くことができ、その後何時間も
の充電のために停止しなければならない。速度は、40
〜55マイル/時に限定され、それらがその最高速度で
運転される時には電池が更に早く消耗される。貧弱な加
速が他の一欠陥である。これらの限定された性能特性
は、寒冷時更に低下する。最後に、利用し得る電池は、
限定された使用寿命を有し、くり返す充電−放電のサイ
クルの際性能が劣化する。かくして、電気自動車の未来
の成功は、よりよい電池、例えば、重量がより小さく、
よりコンパクトであり、より多くのエネルギーを貯え、
より早くエネルギーを放出し、そして初め及び全寿命サ
イクルに亘ってコストがより小さいものである。
【0004】車の応用について種々の電池が示唆されて
おり、すべて実用化される前に克服されるベき問題を有
している。電気自動車において使用するためのおもな電
池の競争者は、相変らず過去の数年間最も有望であると
思われたもの、即ち、鉛−酸、ニッケル−鉄及びニッケ
ル−亜鉛である。これらのうち、ニッケル−亜鉛電池
は、最もよい初期エネルギー対重量及び力対重量特性を
有している。然し、ニッケル−亜鉛電池は、サイクル寿
命(即ち、電池がもはや意図した機能を果すことができ
なくなる前に電池が受けることができる充電及び放電の
数)が短かい。
【0005】ニッケル−亜鉛電池の短かいサイクル寿命
は、それらが深い放電を受ける時特に厄介である。この
問題は、亜鉛をアノードとしてかつアルカリ性電解質を
用いるいずれの二次電池にも付随する。その酸化生成
物、即ち、ZnO又はZn(OH)の高い溶解度のた
めである。亜鉛アノードを用いる電池の短かいサイクル
寿命は、早すぎるセルの減退をもたらす。破局的なセル
の減退は、電極の間に橋を形成する亜鉛の樹枝状物(d
endrite)の成長によるセルの短絡のためである
と考えられている。
【0006】例えば、ニッケル−亜鉛電池は、次の半電
池反応(half−cell reaction)に基
ずく:
【化1】 この可逆反応は、放電サイクルが左から右へ読まれるよ
うに書かれる。然し、上に書かれたとおりの亜鉛半電池
反応は、簡略化されすぎている。亜鉛の酸化形態は、Z
nO,Zn(OH)及びZn(OH) の混合物と
して存在するからである。亜鉛酸イオン(zincat
e ion)(Zn(OH) )は可溶性であり、セ
ルの性能の複雑さに寄与する。
【0007】ニッケル−亜鉛セル放電反応は、外部(負
荷)回路を通って電子の流れを供給する。然し、材料及
び電気の均衡を維持するためには、水及び水酸化物イオ
ンは、電極の間の電解質中自由に流れなければならな
い。電池が有効に作業するためには、ニッケルと亜鉛と
の間の内部回路中の直接の電子の径路は、防止されなけ
ればならず、その上電極反応のために必要である、イオ
ンが移動することができる電極の間の径路がなければな
らない。これらの2つの目標は、電池の電極の間に挿入
される隔離板の使用によって達成される。
【0008】亜鉛アノードを用いる電池を充電する時、
上述した反応は逆となり、亜鉛が生成する。理想的に
は、生成する亜鉛は、亜鉛アノードに再沈着される。然
し、充電シークエンスにおいて生じる亜鉛のうち若干
は、亜鉛樹枝状物の形成をおこし、これは、亜鉛アノー
ドから橋状に出て行き、カソードに結合する。電極の間
に電池隔離板を挿入する時でも、ある数の充電サイクル
に亘って亜鉛樹枝状物が隔離板に実際に浸透することが
あり、破局的なセルの減退に至る。
【0009】漸進的であるが使用不能な早いセルエネル
ギー容量の損失は、亜鉛アノードの活性体がほとんど完
全に枯渇される深い放電のくり返しの場合の方が頻繁に
おこる。エネルギー容量のこの漸進的損失は、隔離板中
孔が詰まることその他の劣化、並びに亜鉛電極中形の変
化に関係する。電極の形の変化は、亜鉛が、放電の間に
酸化された位置に充電の間に再沈着されず、その代りに
電流密度が最大であるセルの部分に蓄積するという事実
からおこり、電極の付加(densificatio
n)をおこす。
【0010】樹枝状亜鉛の形成及び形の変化を防止する
か又はその有害な結果を避けるために多くの試みがなさ
れている。かくして、永動性の充電電流、電解質付加
剤、電解質循環、並びに特殊な隔離板の使用によってい
くらかの成功が達成されている。更に特定すれば、電池
の設計に多くの注意が払われている。
【0011】上の論から見出されるように、隔離板の性
能が、亜鉛電極含有電池の耐久性に対する鍵の一つであ
る。隔離板が電解質成分の流れをコントロールすること
ができることは、最大力対重量比を決定する際、均一な
亜鉛電極の形を維持する際、又亜鉛酸のカソードへの拡
散を遅らせる際限定的役割を果す。初期の電解質の流れ
の性質は、隔離板の孔の中のZnOの蓄積によって変え
られるべきでない。その上、隔離板は、電気短絡をおこ
す亜鉛樹枝状物の浸透に抵抗することが期待され、隔離
板の材料は、セルの目標の寿命の間カソードの付近にお
ける電解質のきびしい酸化的アルカリ性環境に生き残ら
なければならない。
【0012】過去において用いられた電池の隔離板は、
2種の基本的部類、即ち拡散によって働らくもの及び質
量輸送(mass transport)によって働ら
くものに分けることができる。例えば、セルロース系フ
ィルム(例えば、セロファン、ソーセージケーシング
は、ニッケル−亜鉛セルに対する最も普通の隔離板であ
る。セロファン中孔径は、分子の次元のオーダーである
ので、電解質区画の間の水及びイオンの輸送は分子拡散
による。拡散性輸送機作の故に、充電及び放電速度に固
有の限度がある。充電の間に、水酸化物イオンの局地的
枯渇がおこって電気−浸透ポンピング及び電解質の対流
が生じ、これが亜鉛電極上腐食及び横の形の変化をおこ
す。
【0013】然し、セルロース系隔離板の最も大きな欠
点は、セルの環境におけるそれらの分解である。放電の
間のセル内のセルロースの酸化は、酸化の生成物の1種
としてCOの生成を招来し、これが電解質の炭酸化、
電池電圧の低下及び正の電極容量の損失に至る。結局
は、分解したセルロース系隔離板の物理的減退がセルの
寿命を終らせる。
【0014】この分解の問題に対処するために使用され
る種々のアプローチはすべて、セル特性及び(又は)コ
ストの妥協を含む。例えば、40%KOHより高い電解
質濃度をセルロース系隔離板と共に使用して分解速度を
低下させる。然し、31%KOHにおいては、その場合
にはセルの内部抵抗が最低になるが、セロファンの分解
速度は使用不能である。
【0015】多層のセルロース隔離板は、追加のサイク
ルを可能にするが、隔離板コスト及び重量取得の増大、
並びに内部抵抗の増大においてである。酸素発生からセ
ロファンを遮蔽する、より抵抗性の微孔性フィルムの
「保護」層で加工されているものにも同じことがあては
まる。セルの性能及び隔離板の耐久性に対して修飾され
たセルロース類は重要な効果を生じることが報告されて
いる。然し、市販に供されているものはない。例えば、
チタン及びセリウムで処理することによってセロファン
が修飾されている。然し、チタンの使用は、明らかに使
用不能の程度まで隔離板のコストを増大させる。
【0016】200Åのオーダーの孔径を有する微孔性
ポリプロピレンは、電解質の均衡が孔を通してのその質
量輸送によって維持されている隔離板の例である。電解
質輸送の容易さのために、高速の充電及び放電の間濃度
勾配がつくられず、対流の流れ及び電気−浸透ポンピン
グが低下する。更に、ポリプロピレンは、セルの環境中
化学的に不活性であり、かくして最小のセル内部抵抗に
対して31%KOHにおける操作が可能である。このよ
うな質量輸送フィルムは、然し、それ自身の欠点がない
わけではない。例えば、ある種の微孔性フィルムの孔の
構造は、亜鉛酸のニッケル区画への移動を可能にする。
くり返したサイクリングの後、亜鉛及び酸化亜鉛が隔離
板中に蓄積する。然し、更に重要なことは、このような
微孔性フィルムは、亜鉛樹枝状物によって容易に浸透さ
れ、これがセルの破局的減退に至らしめる。
【0017】ニッケル−亜鉛セルの樹枝状物短絡を防止
する一アプローチは、米国特許第4,039,729号
に例示されているような補助電極を提供することであ
る。この特許は、補助電極が電池中に存在しそして少な
くとも1個の微孔性隔離板によって正及び(又は)負の
電極から分離されている再充電式電池(galvani
c cell)を記載している。この補助電極は、0.
05〜0.15mmの厚さの「ネッチング」、「有孔プ
レート」、或いは「スクリーンプレート」の形状(co
nfiguration)の、好適には銅、鉄、或いは
ニッケルからつくられる多孔性電導性材料よりなる。こ
の補助電極の大きな厚さは、それがセルの内部抵抗を増
大させ、そして電池の力対重量特性を低下させる、例え
ば、電池(battery)中に詰めることができる単
位重量当りのセルの数が低下するので不利である。その
上、補助電極の形状の性質は、過剰量のニッケルの使用
を必要とし、これが電池のコストを増大させる。補助電
極を使用すれば、各アノード−カソードの対の間に補助
電極を置くのに備えて現在の電池製造技術をかなり修飾
しなければならないという点でも不利である。このこと
は、前述した問題に対する実際的又は経済的解答である
ようには思われない。
【0018】米国特許第3,970,472号は、樹枝
状物バリヤーの使用によって樹枝状物の成長を低下させ
る再充電式亜鉛陽極電池に関する。バリヤーは、例え
ば、ランダム型ポリプロピレン繊維の、開放織布基質よ
りなり、その上にニッケルのような、多孔性金属が沈着
されている。この樹枝状物バリヤーは、微孔性フィルム
の連続層、並びに電解質吸収剤層によって亜鉛陽極から
分離されている。このバリヤーは、一要素かつ別個のセ
ルロース系フィルムによって陰極から分離されている。
従ってこの集合的電池隔離板は、4種の層よりなり、拡
散機構によって電解質の輸送が可能となり、これがセル
の内部抵抗を増大させる。ニッケルが、アクリル系プラ
スチック担体に適用される時、布は、ニッケルについて
その構造全体に透過性になる。このことは、ニッケルの
消費を実質的に増大させる。ニッケル含浸布によって現
わされる効果は、亜鉛樹枝状物の酸化の触媒になってそ
れから可溶性の亜鉛種を生成させることであり、この効
果は表面現象である、即ちそれは、亜鉛樹枝状物のニッ
ケルとの接触の際直ちにおこるので、ニッケルによる布
全体の含浸はニッケルの浪費である。然し、バリヤー布
の開放織の性質のために、亜鉛樹枝状物がその内部に通
らないことを十分確実にする方式でその表面にのみニッ
ケルを沈着させることは可能ではない。
【0019】米国特許第3,539,396号は、ニッ
ケルのような焼結金属の層が、セロファン、アルミナ−
シリケートセラミック、ポリビニルアルコール等のよう
な材料からつくられる型の2個の膜の間にサンドイッチ
になっている電池隔離板を開示する。金属、例えばニッ
ケル層は、焼結されて一要素かつ別個の構造を形成し、
その中において金属粒子は互に結合して孔を形成する。
別法として、ニッケル粒子を、ポリプロピレン又はポリ
フェニレンオキサイドのような結合剤中に配合すること
ができ、場合によっては結合剤は、熱硬化によって金属
粒子と組み合わされてよい。この場合には、バリヤーの
浸透性は、主として焼結されたニッケルの孔のためであ
る。固形重合体結合剤焼結ニッケル層は、比較的厚く、
例えば0.0025〜0.0051cm(0.001〜
0.020インチ)であり、従って質量輸送を阻害し、
セルの内部抵抗を増大させ、かつ電解質の不均衡を来た
す。
【0020】米国特許第3,539,374号(製法に
ついては米国特許第3,666,517号参照)は、疎
水性である微孔性フィルムのような金属被覆加工プラス
チック基質に関するものである。然し、フィルムの金属
被覆は、微孔性フィルムの非孔性プレカーサーに適用さ
れ、これを次に延伸してその中に開放セル型構造を展開
させる。然し、更に重要なことは、金属の厚さが、0.
2〜2.0ミクロン(2,000〜200,000Å)
であると開示されそして電池隔離板としてのこのものの
利用が開示されていない。その結果、このような厚い金
属被覆は、熱絶縁を与えるのに有用である一方、フィル
ムの電気抵抗を使用不能な水準まで増大させることにな
る。
【0021】米国特許第3,793,060号は、電極
又は集電装置として用いることができる多孔性金属被覆
加工超微孔性重合体物品に関するものである。該多孔性
物品の孔径は、40〜120Åの平均直径を有している
と開示されている。このような金属被覆加工多孔性物品
は、電池隔離板として用途を有すると開示されていな
い。その結果、この特許は、被覆の厚さ又は均一性及び
それによってコントロールされる性質が決定的であるこ
とに関心を示さず、事実2000Å及びそれ以上の厚さ
を開示している。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べた従来技術
の欠点にかんがみ、電池隔離板を改良してすぐれた性能
をもつ再充電式電池を提供しそれによって電気自動車を
商業的に利用しうる乗物とすることが長い間望まれてお
り、そのための電極隔離板の研究が行われてきた。本発
明が解決しようとする課題はこのような電極隔離板とし
て有用な新規な被覆加工微孔性膜を提供すること及びこ
のような新規な被覆加工微孔性膜を電極隔離板として使
用した再充電式の改良電池を提供することにある。本発
明の目的は次のように記述することができる。
【0023】膜の表面に低水素過電圧を有する金属の均
一な被覆物を有し、電池隔離板として使用することがで
きそして亜鉛樹枝状物の浸透に抵抗性である微孔性膜を
提供することが本発明の目的である。亜鉛電極含有二次
電池の寿命サイクル性能を改良することができる電池隔
離板を提供することが更に他の本発明の一目的である。
【0024】亜鉛電極含有二次電池中用いられる時改良
された内部短絡を示す電池隔離板を提供することが尚更
に他の本発明の一目的である。二次電池中用いられる時
形の変化及び付加を最小にする電池隔離板を提供するこ
とが本発明の他の一目的である。多数の深い放電サイク
ル、高い充電速度、並びに不慮の過荷電を受ける亜鉛電
極含有電池中用いられる時その意図した機能を連続して
発揮する電池隔離板を提供することが更に本発明の一目
的である。
【0025】製造の容易さ、エネルギー密度、力密度及
びピーク力を含む全亜鉛電極含有電池セル性能パラメー
ターをコスト効率よく維持又は改良する電池隔離板を提
供することが尚他の本発明の一目的である。電池隔離板
について前述した目的を達成する電池隔離板を用いる亜
鉛電極含有再充電式電池を提供することが本発明の更に
他の一目的である。亜鉛電極含有再充電式電池を提供す
ることが尚他の本発明の一目的である。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記の課
題を解決するための手段として、及び上記の目的を達成
するための手段として新規な被覆加工微孔性膜、並びに
該被覆加工微孔性膜を電池隔離板として使用する再充電
式の改良電池が提供される。すなわち一面において本発
明は、低水素過電圧材料の均一な多孔性被覆を少なくと
も1面上に沈着されている少なくとも1個の開放セル型
微孔性膜即ち開放セル型微孔性フィルムであって、該被
覆の沈着の前の該微孔性膜が、親水性にされる時約7.
75ミリオーム−cm(約50ミクロオーム−(イン
チ))以下の電気抵抗、開放セル型構造を有しない対
応する基質に比して低下したかさ密度、少なくとも10
/gの表面積、並びに約200〜約10,000Å
の平均孔径を有することを特徴とし、該多孔性被膜が、
沈着されている微孔性基質膜の面と実質的に同一の広が
りをもつ区域を覆いそして少なくとも50Åであるが、
親水性にされる時該被覆加工微孔性膜の電気抵抗を約1
1ミリオーム−cm(約75ミリオーム−(インチ)
)を超えさせるのに十分でない均一な全厚を特徴とす
る被覆加工微孔性膜にある。
【0027】そしてもう1つの面において本発明は、少
なくとも1個の電解質セルよりなり、該セルがアルカリ
性電解質中に配置された亜鉛陽極及び陰極よりなり、該
陽極及び陰極が電池隔離板によって該電解質中で分離さ
れている再充電式の電池において;該電池隔離板が上記
の被覆加工微孔性膜であることを特徴とする再充電式の
改良電池にある。
【0028】本発明の被覆加工微孔性膜において、基材
として使用する開放セル型微孔性膜の好適な形態はオレ
フィン系重合体から「乾式延伸」又は「溶媒延伸」法に
よって誘導される。以下に述べる「具体的説明」および
「実施例」においてこの「膜」を「フィルム」と呼ぶこ
とがある。微孔性フィルム(又は微孔性膜)は当業技術
において知られているように2種の一般的な型、即ち密
閉セル型(孔が相互連結されていない構造のもの)並び
に開放セル型(一方の外面又は外面域から他の方向に広
がっている曲がりくねった経路を通して孔が相互連結さ
れている構造のもの)に分類することができるが、本発
明で使用する微孔性膜は後者の型に属し、「開放セル
型」である。また、低水素過電圧材料(当業技術におい
て周知のように微粉砕の形態のニッケル等の金属粒子で
ある)の多孔性被覆を上記の膜の少なくとも1面に「被
覆加工」する操作を、金属粒子の該膜上への沈着という
観点から、以下に述べる「具体的説明」および「実施
例」において「沈着」と呼ぶことがある。
【0029】
【具体的説明】図1は、図2の線Aに沿った側断面図の
模式表示であって、それは、本発明中記載される被覆加
工微孔性膜の亜鉛浸透係数を決定するのに用いられる亜
鉛浸透試験セルを示す。図2は、図1の同じ試験セルの
上面図である。
【0030】最も広い面においては本発明は、低水素過
電圧バリヤー材料の均一な被覆をその上に沈着させた微
孔性膜であって、該膜が、好適には、低い電気抵抗、酸
化に対する抵抗、電池中に電池隔離板として組入れられ
るストレスに耐えるのに十分な機械的性質、アルカリ性
の電池の環境中その構造の全体性、並びに質量輸送機構
によってこのものを通して電解質の自由な流れを可能に
できることを特徴とする微孔性膜に関するものである。
【0031】膜の好適な形態は、開放セル型微孔性フィ
ルムである。多孔性又はセル状フィルムは、2種の一般
的な型に分類することができる:孔が相互連結されてい
ない一つ型、即ち、密閉セル型フィルム、並びに一方の
外面又は外面域から他の一方へ広がっている曲がりくね
った径路を通して孔が本質的に相互連結されている第2
の型、即ち、開放セル型フィルムである。
【0032】更に、本発明の膜基質として用いることが
できる多孔性フィルムの孔は、顕微鏡的である、即ち、
それらの孔の形状又は配列の細部は、顕微鏡検査によっ
てのみ識別可能である。即ち、フィルム中開放セル型の
孔は一般に、通常の光顕微鏡を使用して測定することが
できるものより小さい。可視光線の波長は、約5,00
0Å(オングストロームは、メートルの100億分の1
である)であり、開放セル又は孔の最長の平面又は面の
次元より長いからである。然し、本発明の微孔性フィル
ム基質は、5,000Åより小さい孔の構造の細部を解
明することができる電子顕微鏡技術を使用することによ
って固定することができる。
【0033】本発明の微孔性フィルム基質は又、低下し
たかさ密度(時に本発明中後では単に「低」密度とい
う)を特徴とする。即ち、これらの微孔性フィルムは、
同一の重合体材料から構成されるが開放セル型又は他の
すきま構造を有していない対応するフィルムのかさ密度
より低いかさ又は全密度を有している。明細書中使用さ
れる場合用語「かさ密度」とは、フィルムの全又は幾何
容量の単位当りの重量を意味し、この場合全容量は、2
5℃及び大気圧において部分的に水銀を充たした容器中
に既知の重量のフィルムを浸漬することによって決定さ
れる。水銀の水準の容量上昇は、全容量の直接の尺度と
なる。この方法は、水銀ボルメノメーター法として知ら
れ、Encyclopedia of Chemica
l Technology,第4巻,892頁(インタ
ーサイエンス,1949年)に記載されている。
【0034】微孔性、開放セル型構造を有し、又低下し
たかさ密度を特徴とする多孔性フィルムが製造されてい
る。この微孔性構造を有するフィルムは、例えば、米国
特許第3,426,754号中記載され、この特許は、
本発明の譲受人に譲渡され、明細書中参考文献として組
入れられる。その中に記載されている好適な製法は、外
温において、結晶性、弾性プレカーサーフィルムをその
元の長さの約10〜300%の量引張る(drawin
g)又は延伸する(stretching)こと、即ち
「冷間引伸」(cold drawing)を含み、次
にフィルムが、自由には収縮しないか又は限定された程
度まで収縮することができるような張力下に引張られた
フィルムの熱硬化によって安定化させることを含む。微
孔性フィルムの他の製法は、米国特許第3,558,7
64;3,843,762;3,920,785号;英
国特許第1,180,066及び1,198,695号
によって例示され、これらはすべて明細書中参考文献と
して組入れられる。
【0035】上に列記した特許はすべて、微孔性フィル
ムの製法を記載するが、好適な微孔性フィルムは、米国
特許第3,801,404号(これは、明細書中「乾式
延伸法」という微孔性フィルムの製法を明らかにする)
及び米国特許第3,839,516号(これは、明細書
中「溶媒延伸法」という微孔性フィルムの製法を明らか
にする)中記載されている方法に従って提供され、これ
らの特許は共に明細書中参考文献として組入れられる。
これらの特許の各々は、特定された処理工程に従ってプ
レカーサーフィルムを処理することによって微孔性フィ
ルムを得る好適な別径路を開示する。
【0036】「乾式延伸」及び「溶媒延伸」法に従って
微孔性フィルムを製造するのに利用することができる好
適なプレカーサーフィルムは、上の夫々の特許の各々に
特定して詳述されている。かくして、「乾式延伸」法
は、25℃及び65%相対温度において50%の標準ひ
ずみ(伸び)にかける時少なくとも40%、好適には少
なくとも約50%そして最も好適には少なくとも約80
%のゼロ回収時間における弾性回収(本明細書中後に定
義)を有する非孔性結晶性、弾性、重合体フィルムを利
用する。
【0037】本発明中使用する場合弾性回収とは、フィ
ルムのような構造又は有形の物品が延伸されて後その元
の大きさに戻る能力の尺度であり、次のとおり計算する
ことができる: 弾性回収(Elastic Recovery)(E
R)%
【0038】50%の標準ひずみを使用して出発フィル
ムの弾性を同定するが、このようなひずみは例示にすぎ
ない。一般に、このような出発フィルムは、50%のひ
ずみにおけるそれらの弾性回収に比較して、50%未満
のひずみにおいてより高く、そして50%を実質的に超
えるひずみにおいていくらか低い弾性回収を有する。こ
れらの出発弾性フィルムは又、少なくとも20%、好適
には少なくとも30%、そして最も好適には少なくとも
50%、例えば約50〜90%、或いはそれ以上の結晶
化度パーセントを有する。結晶化度パーセントは、Jo
urnalof Applied Polymer S
cience,第2巻,第5号,166〜173頁(1
959年)中R.G.クイン等によって記載されている
X線法によって決定される。結晶化度及び重合体中その
意義の詳論については、Polymers and R
esin,ゴルジング(D.バン.ノストランド,19
59年)参照。
【0039】「乾式延伸」法中利用されるプレカーサー
フィルムを製造するのに適していると考えられる他の弾
性フィルムは、1966年12月21日公表された英国
特許第1,052,550号中に記載されている。「乾
式延伸」法径路による微孔性フィルムの製造中利用され
るプレカーサー弾性フィルムは、天然及び合成ゴムのよ
うな古典的弾性体から形成されるフィルムから区別され
るべきである。このような古典的弾性体の場合には、応
力−ひずみ挙動、そして特に応力−温度関係は、変形
(ゴム弾性)のエントロピー機構によって支配される。
収縮力の正の温度係数、即ち、低下する温度と共に低下
する応力及びガラス転移温度における弾性の完全な損失
は、特にエントロピー−弾性の結果である。一方、本発
明中利用されるプレカーサー弾性フィルムの弾性は、異
なった性質のものである。これらの弾性プレカーサーフ
ィルムを用いる定性的熱力学実験において、低下する温
度と共に増大する応力(負の温度係数)は、これらの材
料の弾性がエントロピー効果によって支配されるのでは
なく、エネルギー項に依存することを意味すると解釈す
ることができる。更に有意義なことは、「乾式延伸」プ
レカーサー弾性フィルムは、正常なエントロピー−弾性
がもはや働らかない場合の温度においてそれらの延伸性
を保持することが見出されている。かくして、「乾式延
伸」プレカーサー弾性フィルムの延伸機構は、エネルギ
ー−弾性関係に基ずくと考えられ、そこでこれらの弾性
フィルムは、「非古典的」弾性体ということができる。
【0040】別法として、「溶媒延伸」法は、少なくと
も2種の成分、例えば、無定形の成分及び結晶性の成分
を含有しなければならないプレカーサーフィルムを利用
する。かくして結晶性の材料は、本来2成分であり、本
方法によりうまくゆく。従ってプレカーサーフィルムの
結晶化の程度は、プレカーサーフィルムの容量で少なく
とも30%、好適には少なくとも40%そして最も好適
には少なくとも50%でなければならない。
【0041】本発明に従ってプレカーサーフィルムがそ
れからいずれか一方の方法中利用される重合体、即ち、
合成樹脂状材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リ−3−メチルブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン
−1のようなオレフィン重合体、並びにプロピレン、3
−メチルブテン−1,4−メチルペンテン−1、或いは
エチレンの相互か又は少量の他のオレフィンとの共重合
体、例えば、プロピレンとエチレンとの共重合体、多量
の3−メチルブテン−1と少量のn−オクテン−1、n
−ヘキサデセン−1、n−オクタデセン−1、或いは他
の比較的長鎖のアルケンのような直鎖n−アルケンとの
共重合体、並びに3−メチルペンテン−1と3−メチル
ブテン−1に関して前に挙げたのと同じn−アルケンの
いずれかとの共重合体を包含する。
【0042】例えば、プロピレン同族重合体が「乾式延
伸」法中使用されようとしている時には一般に、上に示
した結晶化度パーセント、約100,000〜750,
000の範囲(例えば、約200,000〜500,0
00)の重量平均分子量及び約0.1〜約75(例え
ば、0.5〜30)のメルトインデックスを有するアイ
ソタクチックポリプロピレンを用いて所要の物理的性質
を有する最終フィルム生成物を得ることができる。
【0043】用語「オレフィン系重合体」及び「オレフ
ィン重合体」は互換的に使用されそしてオレフィン単量
体をそれらの不飽和を通して重合させることによって製
造される重合体を記述することが意図されると理解され
る。「溶媒延伸」法中使用するのに好適な重合体は、ジ
ョーンW.ゼーンゲンにより1979年6月2日出願さ
れそして本発明の譲受人に譲渡された、「コントロール
された結晶性構造のプレカーサーフィルムから微孔性フ
ィルムの改良溶媒延伸製法」という名称の米国特許連第
44,805号(この開示は、明細書中参考文献として
組入れられる)中記載されている本発明に従って利用さ
れる重合体である。かくして、約0.960〜約0.9
65g/ccの密度、約3以上そして好適には約3〜約
20の高メルトインデックス及び3.8以上そして好適
には約3.8〜約13の広い分子量分布
【化2】 を有するポリエチレン同族重合体は、「溶媒延伸」法に
よって微孔性フィルムを製造する際好適である。その
上、組入れられたゼーンゲンの出願中記載されていると
おりプレカーサーフィルムを製造するのに用いられる重
合体中該形成剤(nucleating agent)
を組入れることができ、この場合には0.3の低メルト
インデックスを有する重合体を用いることができる。
【0044】プレカーサーフィルムを形成させるのに適
当な装置の型は当該技術において周知である。例えば、
浅いみぞ計測ねじ及びコートつり手ダイス型を備えた常
用のフィルム押出機が満足できる。一般に、樹脂は、ね
じ及び加熱機素を備えたジャケットを有する押出機のホ
ッパーに導入される。樹脂は溶融され、ねじによってダ
イス型に移動され、これからスリットを通してフィルム
の形態で押出され、これから巻取又は流し込みロールに
よって引張られる。種々の組合せ又は段階の1個より多
い巻取ロールを使用することができる。ダイス型の開口
又はスリット幅は、例えば、約10〜200ミルの範囲
であってよい。
【0045】この型の装置を使用して、フィルムを約
5:1〜200:1、好適には10:1〜50:1のド
ローダウン比で押出すことができる。本発明中使用され
る場合、用語「ドローダウン比」又は更に簡単に「ドロ
ー比」は、フィルムの巻上又は巻取速度対押出ダイス型
において出てくるフィルムの速度の比である。
【0046】フィルム押出の際のメルト温度は、一般
に、重合体の融点の上約100℃以下そして重合体の融
点の下約10℃以上である。例えば、ポリプロピレン
は、約180℃〜270℃、好適には200℃〜240
℃のメルト温度で押出すことができる。ポリエチレン
は、約175℃〜225℃のメルト温度において押出す
ことができる。
【0047】プレカーサーフィルムが「乾式延伸」法に
従って利用される時には、押出操作は、最大の弾性を得
るために早い冷却及び早いドローダウンを用いて実施さ
れるのが好適である。このことは、押出スリットに比較
的接近して、例えば、2インチ以内、そして好適には、
2.54cm(1インチ)以内に巻取ロールを持つこと
によって行なうことができる。例えば、0℃と40℃と
の間の温度において操作される「エアナイフ」を、スリ
ットの1インチ以内で用いてフィルムをクエンチ、即
ち、急冷及び固化させることができる。巻取ロールは、
例えば、3.05〜305m/分(10〜1000フィ
ート/分)、好適には15〜153m/分(50〜50
0フィート/分)の速度で回転させることができる。
【0048】プレカーサーフィルムが「溶媒延伸」法に
従って利用される時には、押出操作は、応力及び早いク
エンチからおこることがあるいずれかの随伴する配向を
最小にするために、おそいが尚大きな球粒の発生を避け
るのに十分早い冷却を用いて実施するのが好適である。
このことは、押出スリットからチルロール巻取の距離を
コントロールすることによって行なうことができる。
【0049】上の説明は、スリットダイス型押出法に関
するものであるが、本発明中意図されているプレカーサ
ーフィルムの別の形成法はブローフィルム押出法であ
り、この場合には上述したスリット押出機の場合と実質
的に同じホッパー及び押出機が用いられる。押出機か
ら、メルトがダイスにはいり、これから円形のスリット
を通って押出されて初期直径Dを有する管状のフィル
ムを形成する。該管状フィルムの内部に入口を通って空
気が系にはいり、管状フィルムの直径をブローアップし
て直径Dとする。空気リングのような手段も、異なっ
た冷却速度を与えるように押出された管状フィルムの外
部の周りに空気を向けるため備えられていてよい。冷却
用心棒のような手段を使用して管状フィルムの内部を冷
却してよい。フィルムが完全に冷却されそして硬化され
る距離の後、それを巻取ロール上巻上げる。
【0050】ブローフィルム法を使用すると、ドローダ
ウン比好適には5:1〜100:1、スリット開口10
〜200ミル、好適には1016〜2540ミクロン
(40〜100ミル)、D/D比は、例えば、1.
0〜4.0そして好適には約1.0〜2.5、又巻取速
度は、例えば、0.9〜213m/分(30〜700フ
ィート/分)である。メルト温度は、スリットダイス型
押出について前述した範囲内であってよい。
【0051】次に押出されたフィルムは、結晶構造を改
善するために(例えば、晶子の径を増大させそしてその
中の欠陥を除去することによって)初め熱処理又はアニ
ーリングしてよい。一般に、このアニーリングは、重合
体の融点の下約5℃〜100℃の範囲の温度において数
秒〜数時間、例えば、5秒〜24時間、そして好適には
約30秒〜2時間実施される。ポリプロピレンの場合に
は、好適なアニーリング温度は、約100℃〜155℃
である。
【0052】アニーリングを実施する一例示法は、所望
の温度において炉の中に引張り又は引張りのない状態の
フィルムを入れることにより、この場合滞留時間は、好
適には約30秒〜1時間の範囲である。好適な実施の態
様においては、得られる部分結晶性プレカーサーフィル
ムを、好適には上述した2種の別法の一にかけて正常に
は疎水性の微孔性フィルムを得、これを本発明中膜基質
として利用することができる。
【0053】米国特許第3,801,404号中開示さ
れている第一の好適な操作(明細書中「乾式延伸」法と
いう)は、延伸の方向にノルマル又は垂直に伸ばされて
いる多孔性の域又は区域が生じるまで弾性フィルムを冷
間延伸、即ち、冷間ドローイングし、(2)延伸の方向
に平行に伸ばされているフィブリル及び孔又は開放セル
が生成するまで冷間延伸したフィルムを熱間延伸、即
ち、熱間ドローイングし、その後(3)引張り下、即
ち、実質的に一定の長さにおいて得られた多孔性フィル
ムを加熱又は熱硬化してフィルムに安定性を付与する工
程を包含する。
【0054】明細書中使用される場合用語「冷間延伸」
とは、フィルムを、その元の長さより大きくそしてフィ
ルムが25℃の温度からそして毎分20℃の割合で均一
に加熱される時溶融が始まる温度より低い延伸温度、即
ち、フィルムが延伸される温度において延伸又はドロー
イングすることと定義される。明細書中使用される場合
「熱間延伸」とは、フィルムが25℃の温度からそして
毎分20℃の割合で均一に加熱される時溶融が始まる温
度より上であるが、重合体の正常な融点より下、即ち、
融解がおこる温度より下の延伸と定義される。当該技術
熟練者に知られているように、溶融(melting)
が始まる温度及び融解温度(fusion tempe
rature)は、標準示差熱分析(DTA)による
か、或いは重合体の熱転移を検出することができる他の
既知の装置によって決定することができる。
【0055】溶融が始まる温度は、重合体の型、重合体
の分子量分布、並びにフィルムの結晶形態によって変動
する。例えば、ポリプロピレン弾性フィルムは、約12
0℃より低い温度、好適には約10℃〜70℃そして好
ましくは外温、例えば、25℃において冷間延伸するこ
とができる。次に冷間延伸されたポリプロピレンフィル
ムを、約120℃より上そして融解温度より下の温度、
そして好適には約130℃〜150℃において熱間延伸
することができる。再び、延伸されるフィルムそれ自体
の温度を本発明中延伸温度という。これらの2種の工程
又は段階における延伸は、連続的、同じ方向、かつこの
順序、即ち、冷間次に熱間でなければならないが、熱間
延伸される前に、冷間延伸されたフィルムが有意な程
度、例えば、その冷間延伸された長さの5%未満しか収
縮されないかぎり、連続法、半連続法又は回分法で行な
ってよい。
【0056】上の2工程における延伸の総和量は、弾性
フィルムの初期の長さを基にして、約10〜300%そ
して好適には約50〜150%の範囲であってよい。そ
の外、熱間延伸の量の延伸又はドローイングの総和量の
比は、約0.10:1の上から0.99:1の下、好適
には約0.50:1〜0.97:1、そして最も好適に
は約0.50:1〜0.95:1であってよい。「冷」
及び「熱」延伸の間のこの関係は、本明細書中「伸び
比」(extension ratio)(「熱」伸び
パーセント対「全」伸びパーセント)といわれる。
【0057】熱を供給しなければならないいずれの延伸
操作においても、フィルムは、電気抵抗法による、加熱
されたプレート上に送る、加熱された液を通す、加熱さ
れたガスによる等加熱することができるロールを動かす
ことによって加熱することができる。上述した2段階又
は2工程の延伸の後、延伸されたフィルムを熱硬化させ
る。この熱処理は、ポリプロピレンに対しては約125
℃〜融解温度より下、そして好適には約130℃〜16
0℃;ポリエチレンに対しては約75℃〜融解温度より
下、そして好適には約115℃〜130℃の範囲の温
度、そして上に挙げた重合体の他のものに対しては同様
の温度において実施することができる。この熱処理は、
フィルムが引張り下に保たれている間に、即ち、フィル
ムが自由に収縮しないか又はその延伸された長さの約1
5%以下のコントロールされた程度のみに収縮すること
ができるようにであるが、フィルムが更に15%を超え
て延伸する程大きくない引張り下にある間に実施される
べきである。
【0058】好適にはドローイング操作と共に及びその
後に逐次実施される熱処理の期間は、比較的高いアニー
リング温度においては0.1秒より長くはあるべきでな
く、一般に、約5秒〜1時間そして好適には約1〜30
分の範囲内であることができる。上述した硬化工程は、
空気中、或いは窒素、ヘリウム又はアルゴンのような他
の雰囲気中行なうことができる。
【0059】米国特許第3,839,516号中記載さ
れそして明細書中「溶媒延伸」法といわれているプレカ
ーサーフィルムを微孔性フィルムに変化するための第二
の好適な別操作は、(1)少なくとも2種の成分(例え
ば、無定形成分及び結晶形成分)を有し、その一方が他
の成分のすべてより容量が小さいプレカーサーフィルム
を、膨潤剤のフィルム中への吸着ができるのに十分な時
間膨潤剤と接触させ;(2)膨潤剤と接触している間に
少なくとも1方向にフィルムを延伸させ、;そして
(3)膨潤剤の除去の間延伸された状態にフィルムを保
つ基本的工程を包含する。随意には、フィルムは、引張
り下熱硬化によるか又はイオン化照射によって安定化さ
せてよい。
【0060】一般に、重合体と同じか又は近いヒルデブ
ランド溶解度パラメーターを有する溶媒であれば、本発
明中記載されているドローイング法に適当な溶解度を有
している。ヒルデブランド溶解度パラメーターは、凝集
エネルギー密度の尺度である。かくして、基礎にある原
理は、重合体と似た凝集エネルギー密度を持つ溶媒であ
ればその重合体と高い親和性を有し、本方法に適当であ
るという事実による。
【0061】特定の重合体フィルムに適しているものを
選択することができる一般的な類の膨潤剤は、アセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンのような低
級脂肪族ケトン;ギ酸エチル、酢酸ブチル等のような低
級脂肪酸エステル;四塩化炭素、トリクロロエチレン、
パークロロエチレン、クロロベンゼン等のようなハロゲ
ン化炭化水素;ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、
キシレン、テトラリン、デカリン等のような炭化水素;
ピリジン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド等のよ
うな窒素含有有機化合物;メチルエーテル、エチルエー
テル、ジオキサン等のようなエーテルである。これらの
有機溶媒の2種又はそれ以上の混合物も使用することが
できる。
【0062】膨潤剤は、炭素、水素、酸素、窒素、ハロ
ゲン、硫黄より構造される化合物であり、約20まで、
好適には約10までの炭素原子を含有することが好適で
ある。「溶媒延伸」工程は、膨潤剤の凝固点の上から、
重合体が溶解する温度の下の点までの範囲の温度(即
ち、外温〜約50℃)において実施することができる。
「溶媒延伸」法中用いられるプレカーサーフィルムは、
本発明中論じた電気抵抗の要件を条件にして、約0.5
〜約5ミル、或いはそれより厚い範囲であってよい。
【0063】好適な一実施の態様においてはプレカーサ
ーフィルムは、1979年6月1日出願され、「微孔性
フィルムの改善溶媒延伸製法」という名称の、本発明の
譲受人に譲渡されている米国特許出願連第44,801
号(その開示は、参考文献として明細書中組入れられ
る)に開示されている操作に従って、2軸に延伸され
る。この方法は、1軸に延伸された微孔性フィルムの透
過性の改善を招来する1軸方向の好適な延伸条件を明ら
かにする。次に1軸に延伸されたフィルムは、交軸方向
に延伸して更に透過性を改善することができる。かくし
て、プレカーサーフィルムを、その元の長さの約350
%以下、そして最も好適には300%以下1軸方向に
「溶媒延伸」することが好適である。典型的には、溶媒
除去の後同じ方向の追加の延伸は用いない。
【0064】随意の安定化工程は、熱硬化工程か橋かけ
工程であってよい。この熱処理は、ポリプロピレンに対
しては約125℃から融解温度の下までそして好適には
約130〜150℃;ポリエチレンに対しては約75℃
から融解温度より下まで、そして好適には115〜13
0℃の範囲の温度そして上に挙げた重合体の他のものに
対しては同様な温度範囲において実施することができ
る。この熱処理は、引張り下に、即ち、フィルムが自由
に収縮しないか又はその延伸された長さの約15%以下
のコントロールされた程度のみ収縮することができるよ
うにであるが、フィルムをその元の長さの約15%延伸
させる程大きくない引張り下にフィルムを保ちながら実
施されるべきである。好適には、引張りは、実質的に収
縮又は延伸がおこらない(例えば、延伸された長さ中5
%未満の変化)ものである。
【0065】好適には「溶媒延伸」操作と共に及びその
後に逐次実施される熱処理の期間は、比較的高いアニー
リング温度においては0.1秒以下であるべきであり、
一般に、約5秒〜1時間そして好適には約1〜30分の
範囲内であってよい。上述した硬化工程は、空気中、或
いは窒素、ヘリウム又はアルゴンのような他の雰囲気中
行なわれてよい。プレカーサーフィルムが2軸に延伸さ
れる時には、安定化工程は、交軸延伸の後(前ではな
い)実施されるべきである。
【0066】本開示は、「乾式延伸」又は「溶媒延伸」
操作におけるそれらの用途に関連して主として前記のオ
レフィン重合体に関するものであるが、本発明は、本発
明中記載されているとおり微孔性にすることができるプ
レカーサーフィルムを製造するのに高分子量アセター
ル、例えば、オキシメチレン重合体の使用も意図してい
る。アセタール同族及び共重合体は共に意図されている
が、重合体安定性の目的に対して好適なアセタール重合
体は、「ランダム」オキシメチレン共重合体であり、こ
のものは、主重合体中−OR−基が差入れられた再帰性
オキシメチレン、即ち、−CH−O−単位を有してい
る。ただしRは、直接互に結合しそして鎖中2個の原子
価の間に位置している少なくとも2個の炭素原子を有す
る2価の残基であり、該R残基上いずれの置換分も不活
性であり、即ち、干渉性の官能基を有さずそして望まし
くない反応を惹起しないものであり、−OR−単位の主
要量は、各側上オキシメチレン基についている単−の単
位として存在している。好適な重合体の例は、ウォリン
グ等の米国特許第3,027,352号中開示されてい
る共重合体のような、少なくとも2個の隣接炭素原子を
有している、トリオキサンと環状エーテルとの共重合体
を包含する。フィルム形態のこれらの重合体は又、少な
くとも20%、好適には少なくとも30%、そして最も
好適には少なくとも50%、例えば、50〜60%又は
それ以上の結晶化度を有していてよい。その外、これら
の重合体は、少なくとも150℃の融点、並びに少なく
とも10,000の数平均分子量を有している。アセタ
ール及びオキシメチレン重合体の更に詳細な論について
は、Formaldehyde,ウォルター,175〜
191頁(ラインホールド,1964年)参照。
【0067】「乾式延伸」又は溶媒延伸法を適用するこ
とができるプレカーサーフィルムを誘導することができ
る他の比較的結晶性の重合体は、ポリメチレンスルフィ
ド及びポリエチレンスルフィドのようなポリアルキレン
スルフィド、ポリフェニレンオキシドのようなポリアリ
ーレンオキシド、ポリヘキサメチレンアジピン酸アミド
(ナイロン660)及びポリカプロラクタム(ナイロン
6)のようなポリアミドであり、これらはすべて当該技
術において周知であり、短かくするため明細書中これ以
上説明する必要はない。
【0068】上述した方法により製造されそして本発明
中基質として用いることができる微孔性フィルムは、引
張りのない状態において、開放セル型構造を有さない対
応する重合体材料、例えばそれが生成される元のものの
密度に比較して低下したかさ密度を有する。かくして、
このフィルムは、プレカーサーフィルムの約95%以下
そして好適には20〜40%のかさ密度を有する。換言
すると、かさ密度は、少なくとも5%そして好適には6
0〜80%低下している。ポリエチレンの場合には、低
下は30〜80%、好適には60〜80%である。かさ
密度は、出発材料の約20〜40%であり、孔又はホー
ルがあるので多孔性は60〜80%増大している。
【0069】「乾式延伸」又は「溶媒延伸」法によって
多孔性フィルムが製造される時、多孔性フィルムの最終
結晶化度は、Journal of Applied
Polymer Science,第2巻,第5号,1
66〜173頁中R.G.クイン等によって記載されて
いるX線法によって決定して、好適には少なくとも30
%、更に好適には少なくとも65%、そして更に適当に
は約70〜85%である。結晶化度及び重合体における
その意義については、Polymers and Re
sins,コルジング(S.バン・ノストランド,19
59年)参照。
【0070】本発明中基質として用いることができそし
て前記の方法によって製造することができる微孔性フィ
ルムは又、約200〜約10,000Å、典型的には約
200〜約5000Å、そして更に典型的には約200
〜約400Åの平均孔径を有している。これらの値は、
R.G.クイン等によるTextileResearc
h Journal,1963年1月,21〜34頁の
論文に記載されているような水銀ポロシメトリーによる
か又はゲイルのPolymer Single Cry
stals,69頁(インターサイエンス1963年)
に記載されているような電子顕微鏡の使用によって決定
することができる。電子顕微鏡写真が用いられる時に
は、孔の長さ及び幅の測定は、単に物差を使用して、通
常2,000〜50,000倍でとられた電子顕微鏡写
真上の孔の長さと幅とを直接測定することによって得る
ことができる。一般に、電子顕微鏡によって得ることが
できる孔長の値は、水銀ポロシメトリーによって得られ
る孔径とほぼ等しい。
【0071】本発明中基質として用いることができる微
孔性フィルムは、「溶媒延伸」法か又は「乾式延伸」法
によって製造される時、ある予想可能な限度内の表面積
を示す。典型的にはこのような微孔性フィルムは、少な
くとも10m/gそして好適には約15〜約50m
/gの範囲の表面積を有する。ポリエチレンから形成さ
れるフィルムの場合には、表面積は、一般に約10〜約
25m/gそして好適には約20m/gの範囲であ
り、ポリプロピレンの場合には約20〜約50m/g
の範囲である。
【0072】表面積は、米国特許第3,262,319
号に記載されている方法及び装置によって窒素又はクリ
プトンガス吸着等温線から決定することができる。この
方法によって得られた表面積は、通常グラム当り平方メ
ートルとして表わされる。種々の材料の比較を容易にす
るため、この値にcc当りグラムの単位の材料のかさ密
度を乗じ、その結果cc当り平方メートルとして表わさ
れた表面積を得る。
【0073】本発明中利用することができる微孔性膜の
更に一特徴は、その多孔性である。本発明中使用するの
に適当な微孔性フィルム膜の多孔性は、微孔性フィルム
の標準試料のからのスペースによって占められる全容量
の同じ試料のかさ容量(これは、からのスペースの容量
とフィルム自体の実材料によって占められる容量との和
である)に対する比のパーセントと定義することができ
る。多孔性%は、微孔性フィルム試料の厚さ、長さ及び
幅を測定してフィルムのかさ容量を決定することによっ
て決定される。次にこのフィルム試料の重量をはかり、
フィルムの密度を決定する。次にフィルムを製造するの
に使用された重合体樹脂の密度を決定する。次に多孔性
%を次の式から計算する:
【0074】本発明中使用するのに適当でありそして前
記の方法によって得ることができる微孔性フィルムの多
孔性は、約30〜約85%、好適には約30〜約45
%、そして最も好適には約35〜約45%と変動してよ
い。本発明中基質膜として用いることができる前述した
微孔性重合体フィルムは、約18〜203ミクロン(約
0.7〜8ミル)、好適には約18〜102ミクロン
(約0.7〜4ミル);そして最も好適には約18〜5
1ミクロン(約0.7〜2ミル)の厚さを有する。
【0075】電池隔離板として有用であるためには、非
被覆加工多孔性基質膜は、本発明中記載されているとお
り親水性にされた時、7.75ミリオーム−cm(約
50ミリオーム−(インチ))以下、好適には3.1
ミリオーム−cm(20ミリオーム−(インチ)
以下、そして最も好適には0.78ミリオーム−cm
(約5ミリオーム−(インチ))以下の電気抵抗を示
すことができなければならない。本発明中定義される電
気抵抗は、微孔性膜がイオンを伝達する性能の尺度であ
る。その結果、一般則として微孔性フィルムの電気抵抗
が高い程電池隔離板として有効でない。
【0076】明細書中定義されそして特許請求の範囲中
用いられる微孔性フィルムの電気抵抗(直流法)は、水
中約40重量%のKOH溶液中既知の表面積(例えば、
26cm(2平方インチ))を有するその試料を24
時間浸すことによって決定される。次に得られた試料
を、水中40重量%のKOH溶液の電解液中に浸した動
作カドミウム電極(即ち、陽極及び陰極)の間に置き、
電極の間のセルに既知のアンペア数(例えば、40ミリ
アンペア)の直流を通す。電気計でフィルムを超えての
電圧低下(E)を測定する。その中に微孔性フィルムが
置かれていないセルを超えての電圧低下も、同じ電流を
使用して決定する。次に次の式を使用して微孔性フィル
ムの電気抵抗を測定する: (式中Aは、cm単位の露出フィルムの表面積であ
り、Iは、ミリアンペア単位のセルを超える電流であ
り、ERは、ミリオーム−cm単位の微孔性フィルム
の電気抵抗であり、そしてE及びE′は説明したとおり
である)。
【0077】上述した試験を実施する時前述した微孔性
フィルムが所要の電気抵抗を示すためには、例えば、適
当な表面活性剤を用いて、このものを親水性にしてKO
Hの水溶液を全孔構造に浸透させることが一般に必要で
ある。表面活性剤の型及びその適用法は後述される。前
記の「乾式延伸」及び「溶媒延伸」法に従って製造され
る上述した微孔性フィルムは、上述した所要の電気抵抗
を示し、電池隔離板として用いられる時質量輸送機構に
よって作動し、酸化に抵抗しそして一般に本発明中微孔
性基質として商業的に使用に適当であるために必要であ
ると考えられている前述した性質をすべて有している。
【0078】然し、どのようにしてつくられようとも又
はそれが誘導される材料と無関係に、前記の孔構造、電
気抵抗、並びに質量輸送性を有する微孔性基質はいずれ
も、バリヤー材料被覆のための基質として用いることが
できることが意図されている。基質膜の孔構造は、その
上に沈着される時金属被覆の種類と性質とを決定する。
【0079】孔径が余りに小さい場合には、金属被覆は
孔を詰めそして電池隔離板として使用できなくさせる。
孔径が余りに大きい場合には、過剰量の金属が被覆中消
費され、被覆加工された基質の電気抵抗が増大しそして
金属被覆の均一性が低下するところまで、金属被覆がそ
の内部に浸透する。前述した孔構造を特徴とする基質膜
は、非被覆加工膜と比較する時電気抵抗のわずかの低下
のみを生じるのに十分な多孔性を有している均一なきわ
めてうすい被覆をその上に沈着させることができること
が見出されている。
【0080】この金属被覆加工基質膜は、前記の亜鉛電
極の形の変化をへらすことができることが更に一利点で
ある。説明のためそしていかなる特定の理論にしばられ
るつもりはないが、金属被覆加工基質膜は、電池隔離板
として用いられる時、再充電の間亜鉛陽極における電流
密度の均一性を増大させると考えられている。電流密度
の均一性の増大は、金属被覆が一般に微孔性基質の質量
輸送の性質を妨害せず、かつ、金属被覆が均一な厚さを
有しているので、その表面の異なった点における質量輸
送の性質の均一性を変えないという事実に帰せられると
考えられる。
【0081】電流密度の均等化の更に一利点は、それが
亜鉛樹枝状物のまず第一に生成する傾向を低下させると
いう事実である。充電の間に電流密度がある或限界を超
える時亜鉛樹枝状物が生成する。この限界の下では亜鉛
の沈着は、樹枝状亜鉛ではなくこけ状亜鉛の形態でおこ
る。こけ状亜鉛は、隔離板膜を突き抜けることの原因に
なると考えられないので、亜鉛樹枝状物ではなくこけ状
亜鉛の形成をおこす方が容易に可能であり、隔離板上あ
る局在部位が亜鉛樹枝状物に対する或値より大きい局在
電流密度を示すという危険性はない。
【0082】過去に均一な電流密度を達成するのに用い
られた金属被覆加工バリヤー隔離板の容量は、基質材料
自体の質量輸送の性質の非均一性、並びにその上に適用
された被覆の非均一性の両方によって限定されている。
本発明は、均一かつきわめて有利な質量輸送の性質をも
つ基質を提供するだけでなく、その全孔構造の均一性の
ゆえにその上に均一な被覆が沈着することが可能とな
る。基質膜の好適な形状はフィルム、後述する理由から
エンボスフィルムであるが、基質膜は、電池隔離板のよ
うな、その意図された最終用途に適するような他の形状
を有していてよく、これは当該技術における技能の範囲
内であり、管、袋等を含む。
【0083】別法として、好適な一態様においては、微
孔性基質膜は、不織の、実質的に連続性の、無作為に配
列された単繊維質材料、特に種々の結晶化度、並びに種
々の直径のポリプロピレンのようなポリオレフィンを有
する、前記の「乾式延伸」又は「溶媒延伸」法によって
製造されたもののような微孔性フィルムよりなっていて
よく、このものは、無作為の位置の単繊維の交叉点にお
いてそれ自身に、又単繊維質材料とフィルムとの間の無
作為の位置の接触点においてフィルムに熱により結合さ
れ、一般にフィルムの面に平行に広がっている。このよ
うな積層品は、好適には噴霧紡糸(spray spi
nning)又はスパンボンディング(spun bo
nding)技術によって製造される。ポリオレフィン
の外適当な単繊維質材料は、酢酸セルロース、ポリアミ
ド、ポリアセタール、ポリアルキレンスルフィド、並び
にポリアリーレンオキシドを包含する。次に熱により結
合された単繊維質層−微孔性フィルム積層品を、常用の
カレンダー加工機械中約100〜約150℃の高温まで
加熱された移動型エンボス加工用ロール又はローラーの
間でエンボス加工即ち、プレス加工する。積層品のエン
ボス加工は、その面上にレリーフの高まるか又は突出し
たデザインのリッジを与え、積層品が本発明中説明され
るとおり金属で被覆加工されそして電池隔離板として用
いられる時、亜鉛樹枝状物の溶解によって発生する水素
の放出のためのガスチャンネルを提供する。エンボス加
工された積層品は又、繊維含有側に適用される時金属被
覆に対しバットをなくす効果を生じ、それは金属被覆が
うすくはがれることを低下させるか又は防止するという
追加の予期されない利点を有する。
【0084】エンボス加工された不織単繊維質層の厚さ
は、典型的には約25〜254ミクロン(約1〜10ミ
ル)、好適には約25〜178ミクロン(約1〜7ミ
ル)、そして最も好適には約25〜127ミクロン(約
1〜5ミル)と変動する。単繊維質層は、それが置かれ
る基質膜の面と同じ広がりをもつ区域を覆うよう沈着さ
れる。微孔性フィルムの面に噴霧紡糸、並びに紡糸ボン
ディングされる単繊維質材料は、典型的には約0.5〜
約5の単繊維当りデニール(dpf)、好適には約1〜
約4dpf、そして最も好適には約2〜約3.5dpf
を有する。積層品の厚さは、一般に約2〜約8ミル(例
えば、3ミル)である。
【0085】別法として、完全な不織ウェブを、例え
ば、噴霧紡糸技術により、最初に製造し、次に米国特許
第3,679,540号(その開示は、参考文献として
明細書に組入れられる)に記載されているようにして微
孔性膜に積層させることができる。該積層品又は不織ウ
ェブを製造するのに使用される好適な噴霧紡糸技術の更
に詳細な説明は、米国特許第3,543,332号に示
され、その開示も又参考文献として明細書に組入れられ
る。
【0086】微孔性基質膜を被覆加工するのに用いられ
るバリヤー材料は、ニッケル、鉄、コバルト、白金、パ
ラジウム、インジウム、クロム、マンガン、炭素、チタ
ン等のようないずれの低水素過電圧材料又は合金であっ
てよく、これらのうちニッケル及び鉄が好適である。被
覆加工微孔性基質膜が作動する機構は、樹枝状亜鉛とバ
リヤー材料の低水素過電圧陰極部位との間の活発な局部
作用よりなる。亜鉛樹枝状物がバリヤー材料と接触する
時、それらは事実上局部アノードとして機能し、溶解さ
れて次の反応に従って局部セル作用により亜鉛酸イオン
を生成する: Zn+2e+4OH→Zn(OH) この活性局部セル反応は、次の式に従ってカソードのバ
リヤー材料部位における水の加水分解によって完了す
る: 2HO+2e→H+2OH
【0087】かくして、たとえ亜鉛樹枝状物が微孔性膜
に浸透した場合でも、それらがカソードと橋を完成する
前に溶解するので、それらがセルの内部短絡をおこすこ
とは防止される。バリヤー材料の沈着被覆の最大の均一
性を生じることが見出されている方法は真空沈着(va
cuum deposition)である。基質に金属
フィルムを沈着させるのに利用しうる3種の基本的真空
沈着法、即ち、蒸発、スパッター処理(sputter
ing)及びイオンめっきである。
【0088】蒸発法は、真空中単にバリヤー材料を加熱
し、それを気化しそして基質上再凝縮させ、それによっ
てフィルムを形成することを含む。スパッター処理法に
おいては、ガスプラズマ放電、典型的にはアルゴンを、
2種の電極の間に設ける。これらは、陰極(沈着させる
べきバリヤー材料から製作されている)、並びに陽極
(その上に基質膜が置かれている)である。正に荷電し
たガスイオンは陰極の方へ引かれそして加速される。そ
れらの衝撃が陰極材料の原子を追い出し、これが次に基
質上凝縮し、フィルムを形成する。
【0089】イオンめっきは、蒸発とスパッター処理法
の組合せである。スパッター処理におけると同様に、カ
ソードとアノードとの間にガスプラズマ放電を設ける。
然し、この場合には、カソードは基質であり、陽極は沈
着させる材料源である。基質は、フィルムの沈着の前及
びその間に放電からのイオンによってスパッター−エッ
チングで浄化され(sputter−etch cle
aned)、沈着は、アノード材料が加熱されて材料を
カソード上に蒸発させる結果としておこる。アノードの
蒸発の結果として、カソード(基質)上の凝縮速度は、
カソードにおけるスパッター離脱速度を超え、そしてフ
ィルムは生長する。イオンめっきの間の基質の温度は、
その軟化点を超えるべきでないことが理解される。
【0090】普通使用されている蒸発源は、2種の型、
即ち、抵抗加熱フィラメント又はボートを用いるもの、
並びに単一又は多重るつぼ用の電子ビームガンを用いる
ものである。加熱フィラメント又はボートは、膜の軟化
点以上に加熱されそしてその中の微孔性が破壊されるこ
とになるので、これらは典型的には、微孔性基質膜上バ
リヤー材料の真空沈着を達成するためには用いられな
い。然し、電子ビーム源が用いられる時には、るつぼ
(沈着させるべき材料を含有している)は、沈着の間を
通して比較的冷温に保たれそして微孔性基質膜が有害な
温度に加熱される危険性は比較的小さい。
【0091】種々の型のスパッター処理形状、例えば、
いくつかを挙げると、dcダイオード、フィラメント支
持型放電、rfコイル支持型放電、並びにrfダイオー
ドが市販されている。好適なスパッター処理装置は、r
fダイオードを用いるバリアン・アソシエーツから入手
しうるS−ガン(商標)である。電圧、電流、圧力及び
力のような作動パラメーター、並びにポンプダウン、バ
ック−フィル、シャッターに対するクリーン、パワー・
ランプ・アプ等の操作の選択は、明細書中記載されてい
る被覆の要件によって指針が与えられる時すべて当該技
術における技能の範囲内である。スパッター処理法の利
点は、基質の衝撃及び加熱が無視できるという事実に存
する。
【0092】バリヤー材料被覆の均一性は、特に重要な
性質であり、微孔性膜上バリヤー材料を沈着させる際コ
ントロールされる。被覆の均一性は、基質膜単一の空気
流の変動に比較した、被覆加工基質膜を通しての空気流
の変動の増大について特性化される。ガーレイ試験 A
STM D−726−Bに従って基質を通しての空気流
を決定する。この操作に従って、6.45cm(1平
方インチ)の有効面積を有する基質フィルムを標準ガー
レイ・デンソメーター中に入れる。フィルムを、水31
cm(12.2インチ)の標準差圧(フィルムを超えて
の圧力の低下)にかける。フィルム2.54cm(1
平方インチ)を空気10cmが通過するのに要する時
間(秒)が透過性の尺度である。
【0093】非被覆加工フィルム面の異なった位置にお
ける空気透過性を決定することによって、フィルムの平
均空気流透過性を定める。次に被覆加工フィルムを同じ
分析にかけ、非被覆加工フィルムの平均空気流値からの
偏差を決定し、この値のパーセントとして表わす。かく
して、微孔性基質上バリヤー材料の被覆は、それによっ
て表わされるガーレイ流が非被覆加工基質膜の平均ガー
レイ値の約±25%以下、好適には約±15%以下、そ
して最も好適には約±10%以下である時には、使用可
能な均一性の限界内であると考えられる。
【0094】明細書中記載される非被覆加工微孔性膜
は、一般に約10〜約60秒、好適には約12〜約50
秒、そして最も好適には約5〜約40秒の平均ガーレイ
値を示す。微孔性フィルムのバリヤー被覆の厚さが減小
するに従って、均一な被覆を達成することは益々困難に
なる。例えば、普通用いられる無電解めっき法は、沈着
された被覆が約2000Åの範囲の比較的厚い時には、
適当な均一性を達成する。然し、約500Åより薄い厚
さが望まれる時には、被覆の均一性がかなり低下するよ
うな無電解溶中の短かい滞留時間が必要である。いずれ
にしても、所望の被覆の均一性を達成する方法はいずれ
も、基質膜上バリヤー材料の沈着を得るのに用いること
ができる。
【0095】バリヤー材料被覆の厚さは又、本発明にお
いてかなり重要な性質である。特定のバリヤー材料の厚
さが示され、被覆加工膜に付与されることが求められる
電気抵抗及び亜鉛の浸透に対する抵抗の性質のバランス
によってコントロールされる。例えば、微孔性基質が電
池隔離板として用いられる時に使用可能であるその上の
被覆の最大の厚さは、一部分被覆加工された基質が示し
かつ尚機能電池中の隔離板として用いられる時達成する
ことができる最大許容電気抵抗の関数である。耐容する
ことができるバリヤー材料被覆の最小の厚さは、それに
付与することが求められる最小の樹枝状物バリヤーの性
質の関数である。
【0096】微孔性被覆加工基質膜が電池隔離板として
用いられる時には、その電気抵抗は、典型的には11.
6ミリオーム−cm(約75ミリオーム−(インチ)
)以下、好適には7.75ミリオーム−cm(約5
0ミリオーム−(インチ))以下、そして最も好適に
は2.33ミリオーム−cm2(約15ミリオーム−
(インチ))以下であるようにコントロールされる。
【0097】上の電気抵抗は、非被覆加工微孔性基質膜
の電気抵抗のわずかの増大に過ぎず、このことは、後者
の質量輸送の性質が被覆によって重大にはへっていない
ことを示す。亜鉛樹枝状物の浸透に対する被覆加工微孔
性基質の抵抗は、明細書中後で更に詳細に定義される亜
鉛浸透係数で特性化することができる。かくして、微孔
性被覆加工基質が電池隔離板として用いられる時には、
バリヤー材料のフィルムのみからなる時のその上の被覆
の厚さは、典型的には約1を超え、好適には約1.2を
超え、そして最も好適には約1.5を超える亜鉛浸透係
数を達成するのに十分であるようにコントロールされ
る。
【0098】従って、電気抵抗と亜鉛浸透の正しいバラ
ンスを達成するためには、微孔性基質上の被覆の全厚
は、典型的には、約50Å以上、典型的には約100〜
750Å(例えば、100〜500Å)好適には約15
0〜約400Å、そして最も好適には約200〜約30
0Åであるようにコントロールされる。「全厚」とは、
電池隔離板として用いられる基質膜の各面上各被覆の厚
さの合計を意味する。例えば、500Åの膜の1面上の
被覆は、膜の他の面上の被覆の厚さを約250Åに限定
する。
【0099】沈着された時バリヤー材料の多孔性被覆
は、面の孔の内部を除いて、適用される微孔性基質膜の
面と実質的に同じ広がりをもつ区域を覆わなければなら
ない。そうでないと、膜の非被覆加工部分が亜鉛樹枝状
物による浸透を受ける。被覆加工微孔性基質が電池隔離
板として機能するためには、水溶液中に溶解されている
セル電解質によってぬらさなければならない。その結
果、好適には普通疎水性である被覆加工微孔性基質膜を
親水性にする。このことは、バリヤー材料で被覆加工さ
れている微孔性基質膜を適当な表面活性剤で含浸させる
か又は被覆加工する。
【0100】明細書中使用される場合用語「疎水性」と
は、7.03kg/cm(100psi)の水圧下平
らなフィルム面cm当り毎分約0.010ml未満の
水を通過させる面を意味すると定義される。同様に、用
語「親水性」は、同じ圧力においてcm当り毎分約
0.01mlを超える水を通過させるような面に適用さ
れることを意味する。微孔性基質に適用される時、基質
が約80°より小さい、好適には約60°より小さい接
触角を示すところまでその表面張力を低下させ、そして
被覆加工微孔性基質膜に配合可能である表面活性剤はい
ずれも、該基質を親水性にし、完全にぬれさせるために
用いることができる。
【0101】適当な好適な表面活性剤の代表例は、単独
又は米国特許第3,929,509号(その開示を参考
文献として明細書中に組入れる)に記載されているとお
りイミダゾリン三級アミンと組合わせた、ポリオキシエ
チレンポリメチルシロキサンのような、シリコングリコ
ール共重合体を含む。他の適当な好適な表面活性剤は、
エトキシル化燐酸2−エチルヘキシルのような燐酸エス
テルを包含する。アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニ
ル及びそれらの混合物のような、ネルソン・ラジアーに
よる「親水性単量体処理微孔性フィルム」という名称
の、1979年9月4日出願された米国特許出願連第0
71,644号中開示されている親水性有機炭化水素単
量体のいずれもが包含され、これらは、その中に記載さ
れている操作に従って多孔性基質膜の中に化学的に固定
される。この出願の開示は、参考文献として明細書に組
入れられる。その外適当な表面活性剤は、米国特許第
3,472,700号及びカナダ特許第981,991
号(これらの開示は、参考文献として明細書に組入れら
れる)中記載されているものを含む。
【0102】微孔性基質は、直ちにぬれるようにされる
ことが商業上の理由から好適であるが、作動性の目的の
ためにはアルカリ性電解質溶液と接触した際最終的にぬ
れれば十分である。その外、電池中作動している間に微
孔性基質からもれて出ない不易性の表面活性剤を用いる
ことが好適であるが、微孔性膜は、一旦電解質によって
ぬれれば、毛細管作用によって電解質をエントラップ
し、この電解質自身が表面活性剤として作用することが
できるので、易変性の表面活性剤も用いることができ
る。
【0103】表面活性剤のうちいくらかが、バリヤー被
覆加工操作の間に蒸発、溶媒漏出等によって失われるこ
とがあるので、バリヤー材料被覆が微孔性基質膜に沈着
されて後に膜を親水性にすることが好適である。然し、
表面活性剤が基質内に恒久的に固定されている場合のよ
うに、その損失の危険性がない場合には、被覆加工の前
に基質膜を親水性にしてよい。
【0104】微孔性基質膜に被覆又は含浸される表面活
性剤の量は、表面活性剤の種類によって変るが、基質膜
を親水性にするのに有効な量であれば十分である。米国
特許第3,929,509号に記載されているとおり、
表面活性剤を微孔性基質膜に適用するために当該技術に
おいて知られているいずれの方法でも用いることができ
る。表面活性剤の溶液に単に微孔性フィルムを通すこと
が、これを親水性にする好適な方法である。
【0105】別の一態様においては、低水素過電圧材料
(即ち、バリヤー材料)は、フィルム形成性重合体の溶
液中、粉末、好適にはフレーク等の微分割形態のこのも
のの懸濁液又はスラリとして微孔性基質の面に適用する
ことができる。この重合体は、水の吸収能を示しそして
カセイソーダ又はカリの水溶液(このラッカー溶液は、
又好適には適当な表面活性剤を含有する)のようなアル
カリ性の環境で膨潤するものである。このフィルム形成
性重合体は、微孔性膜の面に被覆として適用される時バ
リヤー材料のためマトリックスとして役立つ。
【0106】バリヤー材料の形状は、好適にはその95
%が約325〜約100、そして好適には約325〜約
230のふるいメッシュ径(ASTM E−11−61
により設計)を有するふるいを通過するものである。こ
のような適当なフィルム形成性マトリックス重合体は、
酢酸セルロース、セルロースエステル、セルロースエー
テルのようなセルロシック:ポリビニルアルコール:ポ
リメタクリル酸メチルのようなアクリル酸エステル:ポ
リビニルピロリドン及びその誘導体等を包含する。
【0107】好適なアルカリ性水膨潤性マトリックス重
合体は、酢酸セルロースである。酢酸セルロースのよう
な、マトリックス重合体を、適当な溶媒中そして好適に
は適当な表面活性剤と共に低水素過電圧バリヤー材料と
混合する。バリヤー材料対マトリックス重合体の重量比
は、約1:1〜約4:1、好適には約3:1〜約1.
5:1、そして最も好適には約2:1〜約1.75:1
と変えることができる。
【0108】次に得られたラッカー液を、ロール被覆加
工、逆ロール被覆加工、針金巻きロッドを用いる被覆加
工のような任意の適当な被覆加工手段を使用して微孔性
基質膜の面に被覆加工する。被覆を乾燥すると、微孔性
基質の面にバリヤー材料の濃密なうすい多孔性の層が生
じる。マトリックス重合体、バリヤー材料、並びに表面
活性剤を合するのに適当な溶媒は、アセトン、メチルエ
チルケトンのようなケトン及びエチレングリコールモノ
メチルエーテル(メチル「セロソルブ」(商標)として
も知られる)のようなエーテルを含む。要するに、マト
リックス重合体を溶解しそして微孔性膜の面に適用され
る時それに悪影響を及ぼさない溶媒はいずれも用いるこ
とができる。
【0109】ラッカー被覆加工の際用いられる適当な表
面活性剤は、好適には少なくとも一部分マトリックス重
合体と配合可能でありそして被覆層の水吸収性をよくす
るのに役立ちそして最終的には微孔性膜を親水性にす
る。適当な表面活性剤の代表例は、前記の表面活性剤の
いずれをも含む。好適な表面活性剤は、エトキシ化燐酸
2−エチル−ヘキシル、シリコングリコール共重合体及
びシリコングリコール共重合体のイミダゾリン三級アミ
ンとの混合物を含む。
【0110】マトリックス共重合体−バリヤー材料ラッ
カーと混合される表面活性剤は、2種の重要な機能に役
立つ。即ち、それは、微孔性膜上沈着した被覆によって
アルカリ性電解質の吸収を容易にし、かつ溶媒が基質膜
を通って蒸発する時界面活性剤はそれと共に運ばれそし
て膜を親水性にする。かくして、ラッカー被覆中表面活
性剤が用いられずそして次に明細書中述べるとおり微孔
性膜が親水性にされる時には、ラッカー被膜に悪い効果
を生じる表面活性剤用溶媒の使用を避けるよう注意を払
わなければならない。別法として、表面活性剤がラッカ
ー被覆に存在しない時には、微孔性膜は、それに被覆を
施こす前に親水性にすることができる。
【0111】マトリックス重合体バリヤー材料ラッカー
被覆加工組成物の使用は、揮発性有機溶媒中に可溶化又
は分散されたものに限らないことが理解される。マトリ
ックス重合体、バリヤー材料、並びに表面活性剤の水性
分散物も、微孔性基質の面に被覆加工を施こす媒体とし
て用いることができる。マトリックス重合体及びバリヤ
ー材料のラッカー被覆の厚さは、再び非被覆加工微孔性
基質膜の低い初期電気抵抗をなるべく保存しそして同時
に被覆加工された基質を電池隔離板として用いる時それ
に高い亜鉛浸透係数を付与する前記の所望によって支配
される。
【0112】マトリックス重合体バリヤー材料ラッカー
被覆の全厚(明細書中定義されるとおり)は、約1〜約
15ミクロン、好適には約1〜約10ミクロン、そして
最も好適には約2〜約5ミクロンとなるようコントロー
ルされる。上述した被覆の厚さにおいて明細書中述べた
とおり亜鉛の浸透を減少させるのに十分なバリヤー材料
の高密度を達成するためには、フィルム面に沈着される
ニッケルの量は、基質膜表面積6.45cm((フィ
ート))当り約0.2〜約5g、好適には約0.3〜
約2g、そして最も好適には約0.5〜約1.5gの付
加を達成するのに十分であるべきである。
【0113】マトリックス重合体を用いるこの態様は、
予期に反して基質膜に対するニッケルの接着を改善す
る。酢酸セルロースのような重合体は、アルカリ性の環
境において分解することが知られているが、このような
分解は、その中に埋め込まれたバリヤー材料がうすくは
がれずそして沈着されている微孔性膜の樹枝状物の浸透
を停止又は減小させるところまでは起らないことが予期
に反して見出されている。その上、マトリックス重合体
被覆は、ガーレイ空気流が検出されない程度まで微孔性
フィルムの表面の孔を詰まらせるが、被覆加工微孔性基
質膜の電気抵抗に悪い効果を及ぼさない。事実は、マト
リックス重合体−バリヤー材料被覆は、非被覆加工微孔
性フィルムの電気抵抗を実際に低下させることができ
る。いかなる特定の理論にもしばられるつもりはない
が、酢酸セルロースのような、マトリックス重合体は、
膨潤しそして電解質を吸収してヒドロキシルイオンに富
む被覆をつくり出すと考えられる。酢酸セルロースその
他のエステル含有重合体の場合には、エステル基が加水
分解してフィルム被覆中ヒドロキシル基を形成すること
によって被覆の親水性を更に増大させる。膜被覆の高ヒ
ドロキシルイオン及び(又は)基含量は、微孔性基質膜
を通しての電解質イオンの輸送を容易にするように見え
る。
【0114】前述した被覆加工微孔性基質膜が電気抵抗
と亜鉛浸透との間に使用可能なバランスを達成すること
ができることは、いずれの亜鉛電極含有二次電池におい
ても電池隔離板として使用するのにそれらを特に適当な
らしめるものである。この目的に用いられる時、微孔性
基質膜上被覆層の数及びそれらの配置は、変ることがで
きそして電池の性能についての必要性によって支配され
る。かくして、適当な基質の1例として微孔性フィルム
を使用すると、フィルムは、その片側又は両側にバリヤ
ー被覆を有していてよい。別法として、各フィルムの片
側に単一のバリヤー被覆を有する2個の微孔性フィルム
を、被覆加工フィルム面が互に向き合って合置させるこ
とができる。この同じ型の配置は、片側のみが被覆加工
されている単一の微孔性フィルムを折って折られた各半
分の被覆加工面が互に向き合うようにすることによって
達成することができる。
【0115】被覆加工微孔性基質膜の配置とは無関係
に、バリヤー被覆を有しているその各面は、セルの作業
電極から電気絶縁されなければならない。正しい絶縁
は、微孔性基質の被覆加工面が電池の電極のいずれか一
方への障害のない電導径路に決して直接露出しないよう
にすることによって達成される。例えば、微孔性基質が
両側をバリヤー材料で被覆加工されたフィルムである時
には、該被覆加工フィルムは、好適には2個の非被覆加
工非酸化性かつ非分解性の微孔性フィルムの間にサンド
イッチにされる。
【0116】別法として、微孔性フィルムがバリヤー材
料で片側のみ被覆加工されそして折られた2個の被覆加
工面が互に向き合うように折られる時には、フィルムの
非被覆加工裏側面が必要な絶縁を与えるが、非被覆加工
微孔性フィルムの形態の追加の絶縁を用いることができ
る。絶縁された被覆加工微孔性基質膜は、電池の技術に
おいて周知の技術によって更に電解質吸収剤層の間に置
くことができる。
【0117】隔離板として上述した被覆加工微孔性基質
を用いることができる亜鉛陽極電池は、酸化水銀、酸化
マンガン、酸化銀、並びに好適には酸化ニッケルを含
む、アルカリ性電解質に適している常用の正の電極のい
ずれを利用することもできる。このような電極と関連し
て用いられる適当なアルカリ性電解質は、溶液の重量を
基にして、重量で、約20〜約45%の濃度の水酸化カ
リウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及びこれら
の混合物の水溶液を包含する。
【0118】電池隔離板として用いられる外に、電導性
低水素過電圧金属で被覆加工された微孔性基質膜は、選
択される金属の種類によって補助電極としてか又は電池
の陰極又は陽極としても用いることができるが、該被覆
加工膜に対して明細書中特定されている要件は、機能電
池隔離板を提供するために特定して選択されている。上
述した被覆加工微孔性基質膜は、先行技術においては従
来達成されなかった独特な組合せの利点を提供する。こ
のような被覆加工基質膜は、きわめてコンパクトであ
り、先行技術の金属被覆加工ふるい、不織布及び織布、
ネッチング及び有孔プレートよりはるかにうすい。その
結果、より多くのセルをある面積に組立てることができ
るので、本発明の被覆加工膜を用いる電池の力対重量比
を実質的に増大させることができる。
【0119】その上、この被覆加工膜のうすいこと及び
それらの低い電気抵抗のゆえに、これを電池隔離板とし
て使用することは、他の既知のこれより厚い電池隔離板
に比較してセルの内部抵抗を減小させ、それによってセ
ルの効率、並びに容量を増大させる。その外、明細書中
説明された被覆加工微孔性基質膜は、セルの寿命の限り
その作業性が保たれる程度まで分解されず、たわみ性で
あり、良好な機械的性質を有し、かつ製造するのにきわ
めてコスト効率がよく、並びにきわめて作業効率がよ
い。それらは、破局的短絡又は段階的力の損失なしにく
り返した充電−放電に耐えることができ、形の変化にき
わめて低抵抗のあるセルを生じる。
【0120】
【実施例】次の実施例は、本発明の例示として示され
る。然し、本発明は、実施例に述べられた特定の細部に
限定されるものでないと理解される。実施例中並びに明
細書の残りの部分中別記しないかぎり部及び百分率はす
べて重量による。
【0121】例1 A部 約5.0のメルトフローインデックス及び0.905g
/ccの密度を有する結晶性ポリプロピレンを、約23
0℃の温度において12インチの直径のブローフィルム
ダイス型を通して溶融押出する。このフィルムをインフ
レーションして1.1のブローレシオ、或いはD/D
比を得る。次にこのフィルムを75:1のドローダウ
ン比で巻取る。このようにして得た非孔性プレカーサー
フィルムは、次の性質を有することが見出されている:
厚さ、約25.4ミクロン(約1ミル);25℃におけ
る50%伸びからの回収、90.5%;結晶化度、6
8.8%。
【0122】このフィルムの試料を、145℃において
約23分間わずかの張力下に空気によって炉アニーリン
グし、炉から取り出しそして放冷する。次にアニーリン
グした弾性プレカーサーフィルムの試料を、0.8、即
ち20%冷間80%熱間の伸び比で冷間延伸及び熱間延
伸にかけ、その後張力下、即ち、一定の長さで、空気中
145℃において10分間熱硬化させる。冷間延伸部分
は、25℃において実施され、熱間延伸部分は、145
℃において実施され、弾性フィルムの元の長さを基にし
て、全ドローは100%である。得られたフィルムは、
明細書中定義されたとおりの開放セル型孔構造、約40
0Åの有効孔径、45%の多孔性、約59.6%の結晶
化度、並びに25.4ミクロン(1ミル)の厚さを有す
る。上述したとおり数個のフィルム試料を調整し、各々
をフィルムAとする。
【0123】B部 ポリプロピレンのメルトフローインデックスが約0.7
である点を除いて例1の操作をくり返す。得られた微孔
性フィルムは、38%の多孔性、200Åの有効孔径及
び25.4ミクロン(1ミル)の厚さを示す。数個のフ
ィルム試料を調製し、各々をフィルムBという。
【0124】C部 A部に従って調製した微孔性フィルム試料を、不織フェ
ルトエンボス層の沈着のための基質として用いる。従っ
て、微孔性フィルム基質を調製するのに用いた型のポリ
プロピレンを、405℃に過熱した蒸気のジェットを使
用しそして1.48kg/cm(21psi)におい
て、0.04cm(0.016インチ)の直径のノズル
を通して350℃のメルト温度において噴霧紡糸して重
合体のメルト流を細くして約1〜約4の範囲の単繊維当
りデニールの特性を有する連続単繊維質材料を得る。こ
の単繊維質材料を、0.61m(約2フィート)の距離
に押出口から間隔をとらえた滑らかな金属面を有する回
転ドラム上に集める。ドラムは、m当り約34g(平
方ヤード当り約0.5オンス)の重量の不織ウェブを得
るのに十分な速度及び時間回転させる。次に得られた不
織ウェブを、約120℃の温度に加熱したエンボス加工
ロールを使用してフィルムAの試料に積層する。得られ
たフェルト被覆エンボス加工フィルムは、約4ミルの厚
さを有する。これらのフィルム試料をフィルムCとい
う。
【0125】D部 数個のフィルムAの試料を、完全自動ベルジャーに入れ
られている270°角のrfダイオード電子ビームガン
を備えた、カリホルニア州サンタ・バーバラのスローン
・テクノロジイから入手できる、スローン・デポジショ
ン・コントローラーのモデルDDC−1000を使用し
て、その上に99.99%のニッケルを沈着させること
によって金属被覆する。沈着は、表1、実験2〜14に
示されるとおりの種々の厚さのニッケル被覆を得るのに
十分な時間及び速度で実施する。得られたニッケル被覆
加工フィルムを、次にE部に後述する操作に従って親水
性にする。
【0126】E部 フィルムAの数個の試料を、s−ガン源陰極を備えた、
バリアン・アソシエーツから入手できるrfダイオード
スパッター処理モジュール、モデル−3120中に置か
れている25インチの回転式遊星連動装置(plane
tary fixture)に入れることによって9
9.99%の純ニッケルで被覆加工する。真空チャンバ
ー中ベース圧力を6×10−7トールに下げる。真空チ
ャンバーを次にアルゴンで逆充填して3ミリトールの圧
力にする。陰極に約2キロワットのrf力を施しそして
プラズマ放電を点火させる。陰極は、セルフバイアスし
て400ボルトの負の水電圧及び5アンペアの電流とな
る。沈着は、表1、実験15及び16に示されるとおり
種々の厚さのニッケル被覆を得るのに十分な時間及び速
度で実施される。フィルムAの試料は、微孔性フィルム
の片側にのみ被覆加工される。
【0127】得られた被覆加工フィルム試料を、スタウ
フア・ケミカル・カンパニーから入手できるヴィクタウ
ェットに(商標)(エトキシ化燐酸2−エチルヘキシル
である)6重量%を含有するアセトンの溶液に浸漬する
ことによって親水性にし、溶媒を蒸発させる。乾燥ニッ
ケル被覆加工フィルム試料は、表面活性剤溶液で処理す
る前のフィルムの重量を基にして、約15重量%の表面
活性剤の付加を有する。
【0128】F部 C部に従って調節した数個のフィルム試料を、D部の操
作に従って金属被覆し、E部に従って親水性にする。金
属被覆の厚さは、表1、実験12〜14に示される。
【0129】G部 フィルムB試料の表面を、本例のE部に記載したのと同
様にして親水性にする。
【0130】H部 D、E、並びにF部に従って調製した親水性ニッケル被
覆加工フィルム試料を亜鉛浸透係数について試験する。
このことは、各々がG部に従って調製したフィルム(即
ち、親水性フィルムB)試料2個の間にサンドイッチさ
れた、明細書中記載されたとおり調製した親水性ニッケ
ル被覆フィルム少なくとも1個よりなる数個の隔離板系
を製造することによって行なわれる。かくして、各隔離
板系は、2個の非金属被覆親水性微孔性フィルムの間に
サンドイッチされた、種々の配置及びニッケル被覆の厚
さを特徴とする1個又はそれ以上の親水性多孔性ニッケ
ル被覆加工微孔性フィルムよりなる。ニッケル被覆が沈
着されている内側のフィルムをバリヤー層という。
【0131】次に各隔離板系を亜鉛浸透試験セルに入れ
る。亜鉛浸透試験セルの設計を図1及び図2に示す。図
1は、図2の線Aに沿った側断面図を示す。図2は、覆
を取り除いたセルの中を見おろす上面図を示す。図面に
ついて、4個のBB−461銀−亜鉛ABSモノブロッ
クセルケース(12)を使用してセル構成物(comp
onentry)を収容する。内部セル寸法は、幅1.
94cm±0.13cm(0.730″±0.0
5″)、長さ5.7cm(2−1/4″)そして高さ8
cm(3−3/16″)である。セルの構成要素は、
(a)0.13cm(0.05″)の厚さの純シート亜
鉛陰極(1)、高さ16cm(2−1/2″)×幅4.
4cm(1−3/4″)〔0.13cm(0.00
5″)のシートニッケル電流コレクター(2)、高さ1
0cm(4″)(高さ3.8cm(1−1/2″)×幅
0.6cm(1/4″)の管(2′)を含む)及び幅
4.4cm(1−3/4″)の周りをU字形で覆う〕、
(b)U字形に折られた0.13cm(0.005″)
の厚さの腐食性シート亜鉛アノード(3)、高さ10c
m(2−1/2″)×幅3.8cm(1−1/2″)の
4個の層(1個として示される)及びシートニッケル電
流コレクター(4)、高さ10cm(3.8cm×0.
6cm)(4″(1−1/2″×1/4″)のタブ
(4′)を含む)及び幅3.8cm(1−1/2″)、
(c)シート亜鉛カソード(1)に対して並列された部
分充電Ni(OH)対照電極(5)、厚さ0.07c
m(0.028″)、高さ3.2cm(1−1/4″)
及び幅3.2cm(1−1/4″)、(d)シート亜鉛
カソード(1)を覆う0.013cm(0.005″)
の厚さのポリアミドフェルトペロン(6)、(e)U字
形に巻かれた隔離板系(試験隔離板系7/8/7として
示される)(該Ni(OH)対照電極(5)を包み、
隔離板Uの空の半分は、対照電極の後部に折られそして
腐食性シート亜鉛アノード(3)に面している)。
(f)腐食性シート亜鉛アノード(3)と対照電極
(5)との間に位置し、7/8″の直径の電解質チャン
ネル(中央に位置する)を有する2個のルサイト支持ブ
ロック(9)及び(9′)、各厚さ0.6cm(0.2
5″)、幅5.7cm(2−1/4″)及び高さ6.4
cm(2−1/2″)、並びに(g)腐食性カソードの
後部に位置するルサイト詰め物(10)。明細書中記載
されているとおり変えられるのが隔離板(8)である。
【0132】内部セルパック圧は、単位セルクリアラン
スと同じ厚さ、即ち、1.85cm±0.13cm
(0.730″±0.05″)に混式電極パックを詰め
ること(14)によって703〜2109kg/cm
(1〜3psi)の範囲に保たれる。セルの設計の他の
特徴は次のとおりである:(a)シート亜鉛カソード
(1)プラスニッケルコレクター(2)を含有しそして
支持ブロックの開放電解質チャンネルと1列になってい
る直径1.0″の開口を有している熱封0.05cm
(0.002″)ポリエチレン袋(11)、(b)AB
Sカバー(13)、(c)亜鉛カソードと対照電極、並
びに亜鉛カソードと亜鉛アノードの間の電位を監視する
ための電圧記録計(図示されていない)及び(d)シー
ト亜鉛カソード対腐食性亜鉛アノードを過充電するため
に必要な電気回路(これも図示されていない)。
【0133】各隔離枝系を配置して後亜鉛酸で飽和され
た42%KOH溶液20ccを各セルに添加する。38
cm(15インチ)Hgの部分真空をセルに2〜3分間
かけることによってセルから含まれている空気を除去す
る。電解質の高さを5.08cm(2インチ)に調節
し、セルを空気を通さないチャンバー中2〜3日浸して
炭酸塩化を防止する。完全に放電したNi(OH)
照電極(5)を、0.005アンペア時(Ah)の入力
を受け取るシート亜鉛カソード(1)に対して100ミ
リアンペア(mA)で3分間充電する。
【0134】シート亜鉛カソード(1)を、腐食性シー
ト亜鉛アノード(3)に対して60mA(15.5mA
/cm(100mA/(インチ)))で過充電し、
一方グラフ紙上500ミリボルトの目盛で亜鉛カソード
(1)と亜鉛陽極(3)との間そして5ボルトの目盛で
亜鉛カソード(1)と水酸化ニッケル電極(5)との間
の電位を記録する。
【0135】200〜500ミリボルトの低下により見
られるような、亜鉛対亜鉛電位チャート上短絡までの時
間をノートする。亜鉛対Ni(OH)電位チャート上
では、部分短絡は、電位の小さい一時的低下として現わ
れ、一方広範囲又は「完全」(dead)短絡は、1.
0〜1.5ボルトの低下として現われる。隔離板計が亜
鉛浸透短絡に対して全く抵抗性であるような場合には、
亜鉛対亜鉛又は亜鉛対Ni(OH)曲線のいずれかに
電位の低下が記録されない。この場合には5〜7日後試
験を中断する。
【0136】亜鉛対亜鉛電位チャートから決定される短
絡までのアンペア時を計算し、隔離板系の湿時全厚で割
って試験隔離板ミル当り短絡までのアンペア時を得る。
次に試験隔離板ミル当り短絡までのアンペア時を単一層
セロファン対照から得られる値、即ち、0.152で割
ることによって試験隔離板の亜鉛浸透係数を決定する。
結果を各隔離板について表1に要約する。
【0137】表1のデータからわかるとおり、実験1〜
7は、2個の非金属被覆親水性フィルムの間にサンドイ
ッチされてぃる、約400Åの平均孔径を有する親水性
微孔性フィルム上単一層のニッケル被覆を使用する効果
を例示する。ニッケル被覆の厚さは、50〜500Å変
動する。2個の非金属被覆親水性フィルムは、すべての
実験の場合亜鉛アノードとバリヤー層上ニッケル被覆と
の間の局部作用を防止する。亜鉛浸透時間、従って亜鉛
浸透係数は、500Åまでフィルムの厚さの増大に従っ
て直線的に増大する。すべての場合故障は、特に隔離板
の折り目における又折られた隔離板を圧している支持ル
サイトブロックの電解質チャンネルの縁における、微孔
性フィルムからのニッケルの脱落又は剥離のためである
と考えられる。
【0138】実験7〜9は、両側が種々の厚さのニッケ
ル層で被覆加工されている親水性微孔性フィルムを用い
る。フィルムの厚さと短絡までのアンペア時は又、10
0〜2000Å(即ち、各側に1000Åをもつ実験
9)の間直線的であるが、実験1〜6に比べて亜鉛浸透
係数が実質的に増大する。単一層の試験の場合と同様故
障は、比較的小規模におこるニッケルの脱落のためであ
る。
【0139】実験10及び11は、2個の異なったフィ
ルム上2個の単一ニッケル層被覆が、ニッケル層が向き
合うよう(実験10)そして次に非金属被覆フィルム面
が向き合うよう(実験11)配置されているバリヤー層
を例示する。両面より片面に微孔性フィルムを被覆加工
する方がはるかに安価であるので、この配置の方が商業
的に望ましい。実験10の場合には、亜鉛浸透係数は、
実験6の単一500Åニッケル被覆加工試料に対する
1.43及び各面上ニッケル250Åで被覆加工された
実験8の試料に対する約1.88に比し、1.69であ
る。再びニッケルの脱落が試験セルの寿命を限定する。
【0140】実験12〜14は、不織ポリプロピレン繊
維の3ミルの層がエンボスされている微孔性フィルムを
用いる効果を例示する。フェルト化された側に200Å
のニッケル被覆を用いる実験には、非フェルト化側に2
00Åの被覆を用いる実験4に対する0.71に比し、
2.02への亜鉛浸透係数の実質的な改善を示す。実験
13も又、実験4と比較する時亜鉛浸透係数の実質的な
改善を示す。この改善の一部分は、フェルト繊維のバト
レス効果のためであると思われ、これはニッケル被覆の
フィルムに対する、又エンボス加工されたリッジ(これ
は、亜鉛樹枝状物の溶解によって発生する水素を放出さ
せるガスのチャンネルを提供する)に対する接着を改善
する。ニッケルの脱落は実質的に減小するが、尚若干は
観察される。フィルムの非フェルト化側にニッケル被覆
を用いる実験14も、実験4に対する0.71に比し
て、1.56への亜鉛浸透係数の実質的を改善を示す。
この改善は、エンボスの効果及び水素の放出のためのそ
れによって生じたチャンネルのガス径路の効果のためで
あると考えられる。
【0141】実験15及び16は、バリヤンS−ガンに
よって沈着させたニッケル被覆を有するフィルムを用
い、実質的に比較的少ないニッケルの剥離が観察された
ので、このことは、フィルムに対するニッケル被覆の比
較的よい接着を達成したように見える。これらの実験の
亜鉛浸透係数は、共に実験4より改善を示した。隔離板
系の電気抵抗に関しては、500Åのニッケル被覆の厚
さまで、実験1の非金属被覆系に比べてそのわずかの増
大のみがおこることがわかる。然し、各側に1000Å
の厚さを有する実験9のニッケル被覆は、電気抵抗を3
1ミリオーム−cm(200ミリオーム−(インチ)
)まで実質的に増大させる。このような高い電気抵抗
は、このような電池隔離板を用いる電池の出力を実質的
に低下させることになる。
【0142】上の亜鉛浸透試験について用いられた条件
は、実際のニッケル−亜鉛電池の内部セル環境を模擬す
ることが意図されているが、過剰の電解質の存在、並び
に比較的高い電流密度における連続過充電のような最も
きびしくかつ極端な操作条件下であることが理解され
る。従って、上記の亜鉛浸透係数の改善は有意であり、
電池隔離板がうける折り目を減小させるようセルの設計
を改善すると、ニッケルの脱落をなくすことができ、バ
リヤー隔離板は、正常な操作条件下500回までの充電
−放電サイクルに耐えることが期待される。
【0143】
【表1】 Ni−F=片側をニッケルで被覆したフィルム、ニッケ
ル被覆がZnカソードに面している。 F−Ni=片側をニッケルで被覆したフィルム、ニッケ
ル被覆が対照電極に面している。 Ni−F−Ni=単一フィルムの両側がニッケルで被覆
されている。 F−Ni,Ni−F=各々が片側をニッケルで被覆さ
れ、ニッケル被覆が向き合い、非被覆フィルム面が電極
に面している2個のフィルム。 Ni−F,F−Ni=各々が片側をニッケルで被覆さ
れ、非被覆面が向き合っている2枚のフィルム。 F−Ni=フェルト側がニッケルで被覆されているC
部のエンボス加工不織フェルトフィルム積層品、ニッケ
ル層が対照電極に面している。 Ni−F=非フェルト化フィルム側をニッケルで被覆
したC部のエンボス加工不織フェルトフィルム積層品、
ニッケル層がZnカソードに面している。
【0144】例2 例1、A、B、並びにC部に従って調製したフィルム
A、B及びCの数個の微孔性試料を、基質膜として使用
し、表2に示されるとおり例1、D及びE部に従ってニ
ッケルで金属被覆する。各ニッケル被覆の厚さを、表2
に示されるとおり面配置と同様に変える。次に得られた
金属被覆フィルムを、例2のE部に記載されているとお
り親水性にし、明細書中記載されているとおりKOHの
40重量%溶液を使用して電気抵抗を試験する。フィル
ムの試料は又、非金属被覆及び対応する金属被覆フィル
ムの平均ガーレイ値を測定することによって被覆の均一
性を試験し、被覆に帰せられる平均からの偏差を表2に
示されるとおり決定する。
【0145】表2のデータからわかるとおり、被覆のこ
の全厚が約500Å及び未満の範囲であるかぎり、微孔
性膜の電気抵抗、並びにその上の被覆の均一性は共に、
比較的小さな範囲内に変る。然し、被覆の全厚が約20
00Åである時には、電気抵抗及び被覆の均一性は共に
かなり害をこうむる。かくして、このデータは、この実
施態様における被覆の厚さの重大性と合致する。
【0146】
【表2】 (1)一面配置の意味については表1参照。 * 対照フィルム試料はすべて、例1E部に従って親水
性にする。
【0147】例3 この例は、ラッカー被覆加工の際酢酸セルロースマトリ
ックス重合体を使用する微孔性フィルムの面上ニッケル
の沈着を例示する。かくして、表3に示すとおり次の構
成要素を混和する。
【0148】
【表3】 (1)ヴィクタウェットには、例1に記載されていると
おり燐酸エステル表面活性剤である。 (2)ニッケルは、その95%が325メッシュのふる
いを通る平均粒子径分布、0.6ミクロンのフレーク
厚、1.15g/ccの密度、25℃において3.54
の比重、並びに0.28l/kg(0.034ガロン/
ポンド)の近似かさ値を特徴とする325−フレークで
ある。
【0149】得られた組成物を、16号被覆加工バーを
使用して例1のA部のフィルムAの試料の面に塗る。得
られたフィルム被覆は、厚さ0.1ミル、平均被覆重量
8.4g/m(0.9g/(フィート))及び塗ら
れたニッケルの重量4.2g/フィルム面(0.45g
/フィルム面(フィート))を有する。得られた被覆
加工フィルムを、炉中79℃(175°F)において乾
燥し、次に明細書中記載されたとおりKOHの40%溶
液を使用して電気抵抗を試験し、これは0.62オーム
−cm(4.0ミリオーム−(インチ))(平均)
であることが見出される。該フィルムの亜鉛浸透係数
は、約1.0より大きいと評価される。
【0150】上の結果からわかるとおり、酢酸セルロー
スフィルムの全厚は比較的高いが、被覆中消費されるニ
ッケルの量はかなり小さく、電気抵抗はかなり低い。明
細書中記載されているとおり微孔性基質は、その孔の中
に表面活性剤が吸収されることによって親水性にされる
と考えられる。本発明の原理、好適な実施の態様及び操
作の態様は、以上の明細書に記載されている。然し、開
示されている特定の形態は、限定的ではなく例示的であ
ると見なされるべきであるので、保護が意図されている
発明は、これらに限定されると解されるべきでない。発
明の精神から離れることなく当該技術熟練者によって改
変が行なわれてよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】亜鉛浸透試験セルを示し、図2の線Aに沿った
側断面図である。
【図2】亜鉛浸透試験セルの覆を取り除いたセルの中を
見おろす上面図である。
【符号の説明】
1…亜鉛カソード、2…シートニッケル電流コレクタ
ー、3…亜鉛アノード、4…シートニッケル電流コレク
ター、6…Ni(OH)対照電極、7/8/7…隔離
板系、9,9′…ルサイト支持ブロック、10…ルサイ
ト詰め物、11…ポリエチレン袋、12…モノブロック
セルケース、13…ABSカバー。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低水素過電圧材料よりなる均一な多孔性
    被覆が膜の少なくとも1面上に沈着されている少なくと
    も1個の開放セル型微孔性膜即ち開放セル型微孔性フィ
    ルムであって、該被覆の沈着の前の該微孔性膜が、親水
    性にされる時約7.75ミリオーム−cm(約50ミ
    クロオーム−(インチ))以下の電気抵抗、開放セル
    型構造を有しない対応する基質に比して低下したかさ密
    度、少なくとも10m/gの表面積、並びに約200
    〜約10,000Åの平均孔径を有することを特徴と
    し、該多孔性被膜が、沈着されている微孔性基質膜の面
    と実質的に同一の広がりをもつ区域を覆いそして少なく
    とも50Åであるが、親水性にされる時該被覆加工微孔
    性膜の電気抵抗を約11ミリオーム−cm(約75ミ
    リオーム−(インチ))を超えさせるのに十分でない
    均一な全厚を特徴とする少なくとも1個の開放セル型微
    孔性膜。
  2. 【請求項2】 膜が、オレフィン系重合体から「乾式延
    伸」又は「溶媒延伸」法によって誘導され、約200〜
    約5,000Åの平均孔径、並びに約30〜約85%の
    多孔性を有する開放セル型微孔性フィルムであり、低水
    素過電圧材料が、ニッケル、鉄、コバルト、白金、パラ
    ジウム、インジウム、クロム、マンガン、チタン及びそ
    れらの合金よりなる群から選択される金属であり、そし
    て均一な金属被覆の全厚が約100〜約750Åである
    請求項1記載の被覆加工微孔性膜。
  3. 【請求項3】 微孔性フィルムがポリプロピレンであり
    そして「乾式延伸法」によって製造され、低水素過電圧
    材料が、約100〜約500Åの均一な厚さに沈着され
    ているニッケルでありそして被覆加工微孔性フィルムの
    電気抵抗が約7.75ミリオーム−cm(約50ミリ
    オーム−(インチ))以下である請求項2記載の被覆
    加工微孔性フィルム。
  4. 【請求項4】 被覆加工微孔性フィルムがエンボスされ
    ている請求項2記載の被覆加工微孔性フィルム。
  5. 【請求項5】 該被覆が沈着されるフィルムが更にポリ
    オレフィン、酢酸セルロース、ポリアミド、ポリアセタ
    ール、ポリアルキレンスルフィド、並びにポリアリーレ
    ンオキシドよりなる群から誘導される、種々の直径を持
    つ、不織の、実質的に連続性の、無作為に配置された単
    繊維質材料の層よりなり、この単繊維質材料が、単繊維
    質材料とフィルムとの間の無作為に位置された接触点に
    おいてそれ自体及びフィルムの少なくとも1面に熱結合
    され、この単繊維が、一般にフィルムの平面に平行に広
    がり、単繊維質材料の該層が該フィルムの面にエンボス
    加工されて約25.4〜約254ミクロン(約1〜約1
    0ミル)の厚さを得、そしてそれが存在する微孔性フィ
    ルムの面と同じ広がりを持つ請求項2記載の被覆加工微
    孔性フィルム。
  6. 【請求項6】 単繊維質材料がポリオレフィンから誘導
    され、該単繊維質層が、微孔性フィルムの一面にのみ適
    用され、そして該金属被覆が、該単繊維質層の面に存在
    する請求項5記載の被覆加工微孔性フィルム。
  7. 【請求項7】 単繊維質材料が、約0.5〜約5の単繊
    維当りデニールを有しそして単繊維質層の厚さが約2
    5.4〜約127ミクロン(約1〜約5ミル)である請
    求項6記載の被覆加工微孔性フィルム。
  8. 【請求項8】 更に被覆加工微孔性フィルムを親水性に
    するように、又それに十分な量の、該被覆加工微孔性フ
    ィルム上に沈着された表面活性剤よりなる請求項1、
    2、並びに5のいずれか1記載の被覆加工微孔性膜。
  9. 【請求項9】 表面活性剤が、シリコングリコール共重
    合体、シリコングリコール共重合体と少なくとも1種の
    イミダゾリン三級アミンとの混合物、エポキシ化燐酸2
    −エチル−ヘキシル、酢酸ビニル、アクリル酸、並びに
    メタクリル酸よりなる群から選択される請求項8記載の
    被覆加工微孔性膜。
  10. 【請求項10】 フィルムの少なくとも1面にニッケル
    の均一な多孔性被覆が沈着されている少なくとも1種の
    開放セル型微孔性ポリプロピレン微孔性フィルムであっ
    て、該ニッケル被膜の沈着の前の該微孔性フィルムが、
    親水性にされる時約2.3ミリオーム−cm(約15
    ミリオーム−(インチ))以下の電気抵抗、開放セル
    型構造を有しない対応するフィルムに比して低下したか
    さ密度、少なくとも10m/gの表面積、約200〜
    約10,000Åの平均孔径、少なくとも30%の結晶
    化度、並びに約35〜約45%の多孔性を特徴とし、該
    多孔性ニッケル被覆が、それが沈着されている微孔性フ
    ィルムの面と実質的に同じ広がりを持ちそして約200
    〜約300Åの均一な全厚を有する微孔性フィルム。
  11. 【請求項11】 その少なくとも1面に均一な被覆が沈
    着されている少なくとも1種の開放セル型微孔性膜であ
    って、該被膜の沈着の前の該微孔性膜が、親水性にされ
    る時約7.75ミリオーム−cm(約50ミリオーム
    −(インチ))以下の電気抵抗、開放セル型構造を有
    しない対応する基質膜に比して低下したかさ密度、少な
    くとも10m/gの表面積、並びに約200〜約1
    0,000Åの平均孔径を特徴とし、該被膜が、(1)
    酢酸セルロース、セルロースエステル、ポリビニルアル
    コール、ポリメタクリル酸メチル、ポリビニルピロリド
    ン、ポリベンズイミダゾール、並びにポリスルホンより
    なる群から選択されるマトリックス重合体、並びに
    (2)該マトリックス重合体中に均一に分布されている
    微分割形態の低水素過電圧材料よりなり、該低水素過電
    圧材料が、微孔性膜面の0.305m((フィート)
    )当り約0.2〜約5gの増分を得るのに十分な量で
    該微孔性膜の面に存在し、そして該被覆が、それが沈着
    されている微孔性膜の面と実質的に同じ広がりを持つ区
    域を覆いそして約1〜約15ミクロンの全厚を有する微
    孔性膜。
  12. 【請求項12】 該被覆が更に表面活性剤よりなる請求
    項11記載の微孔性膜。
  13. 【請求項13】 膜が、開放セル型微孔性フィルムであ
    り、約200〜約5,000Åの平均孔径、並びに約3
    0〜約85%の多孔性を有するオレフィン系重合体から
    誘導され、マトリックス重合体が酢酸セルロースであ
    り、低水素過電圧材料が、ニッケル、鉄、コバルト、白
    金、パラジウム、インジウム、クロム、マンガン、チタ
    ン及びそれらの合金よりなる群から選択される金属であ
    り、該被覆の全厚が約1〜約10ミクロンであり、そし
    て低水素過電圧材料の増分が、微孔性フィルムの表面積
    の0.305m((フィート))当り約0.3〜約
    2gである請求項11記載の被覆加工微孔性膜。
  14. 【請求項14】 該微孔性フィルムが、「乾式延伸法」
    によって製造されるポリプロピレンであり、そして該低
    水素過電圧材料がニッケルである請求項13記載の被覆
    加工微孔性フィルム。
  15. 【請求項15】 該被覆が沈着されるフィルムが更に、
    ポリオレフィン、酢酸セルロース、ポリアミド、ポリア
    セタール、硫化ポリアルキレン、並びに酸化ポリアリー
    レンよりなる群から誘導される、種々の直径を持つ、不
    織の、実質的に連続性の、無作為に配置された単繊維性
    材料よりなり、この単繊維質材料が、単繊維質材料とフ
    ィルムとの間の無作為に位置された接触点においてそれ
    自体及びフィルムの少なくとも1面に熱結合されてお
    り、単繊維質材料の該層が、該フィルムの面にエンボス
    されていて約25.4〜約254ミクロン(約1〜約1
    0ミル)の厚さを得、そしてそれが存在する微孔性フィ
    ルムの面と同じ広がりを持つ請求項13記載の被覆加工
    微孔性フィルム。
  16. 【請求項16】 単繊維質材料がポリオレフィンから誘
    導され、該単繊維質層が微孔性フィルムの1面にのみ適
    用され、そして該被覆が該単繊維質層の面に存在する請
    求項15記載の被覆加工微孔性フィルム。
  17. 【請求項17】 単繊維質材料が、約0.5〜約5の単
    繊維当りデニール及び約25.4〜約127ミクロン
    (約1〜約5ミル)の単繊維層の厚さを有する請求項1
    5記載の被覆加工微孔性フィルム。
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