JPH0572405B2 - - Google Patents

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JPH0572405B2
JPH0572405B2 JP57163775A JP16377582A JPH0572405B2 JP H0572405 B2 JPH0572405 B2 JP H0572405B2 JP 57163775 A JP57163775 A JP 57163775A JP 16377582 A JP16377582 A JP 16377582A JP H0572405 B2 JPH0572405 B2 JP H0572405B2
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JP
Japan
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temperature
norbornene
shape
polymer
molding
Prior art date
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JP57163775A
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JPS5953528A (ja
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Hitoshi Nagai
Akio Ueda
Satoru Isomura
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はノルボルネン系ポリマー成形体の使用
方法に関するものであり、更に詳しくはノルボル
ネン系ポリマー成形体に成形温度未満の温度で変
形を加え、次いで該ポリマーのガラス転移温度以
下に冷却して変形を固定させ、使用に際してガラ
ス転移温度以上に加熱することにより再び元の形
状に回復させることを特徴とするノルボルネン系
ポリマー成形体の使用方法に関するものである。
ノルボルネン系ポリマーはガラス転移温度が大
よそ−20℃〜100℃の範囲にあるポリマーであり、
一般的にはそのままでは室温でゴム的性質を示さ
ない。しかし、ノルボルネン系ポリマーは多量の
油を吸収する特性を有し、かつ多量の油を配合す
ることにより、ガラス転移温度を下げ、ゴム的性
質を帯びさせることができるので、その性質を利
用して天然ゴムや通常の合成ゴムと同様、加硫ゴ
ム製品の製造に使用されている。また、ノルボル
ネン系ポリマーは、分子量が極めて大きいため
に、多量の油を添加した未加硫状態でもコールド
フローを起こさない特性を有しており、この性質
を利用して、コーキング材、シーリング材、振動
吸収用床下塗り材等にも使用されている。
一方、ノルボルネン系ポリマーあるいは極く少
量の油性成分を添加したノルボルネン系ポリマー
を熱および圧力を加えることにより成形し、通常
のプラスチツクとしての利用も考えられている
が、無定形ポリマーで、かつ分子量が極めて大き
いためにガラス転移温度以上でも流動性が悪く、
成形方法も一般的には圧縮成形方法が多く用いら
れ、射出成形、トランスフアー成形の様な量産形
の成形方法を利用することがむずかしく、成形方
法の点からもノルボルネン系ポリマーの単独での
利用範囲は特定の分野に限られていた。
本発明者等は油を多量に添加されていない樹脂
状あるいは皮革状のノルボルネン系ポリマーの用
途を開発すべく努力を重ねた結果本発明に達した
ものである。
本発明は形状回復可能なノルボルネン系ポリマ
ー成形体の使用方法を提供するものである。本発
明で使用する形状回復可能なノルボルネン系ポリ
マー成形体はガラス転移温度が10℃以上、数平均
分子量が100万以上のノルボルネン系ポリマーか
ら構成された成形体であり、該成形体に成形温度
未満の温度で変形を与え、次いで該ポリマーのガ
ラス転移温度以下に冷却して変形を固定し、使用
に際し該ポリマーのガラス転移温度以上、成形温
度未満の温度に加熱する方法を用いることによつ
て与えた変形を除去し、形状を回復させるもので
ある。
本発明で使用するノルボルネン系ポリマー成形
体は、一旦実際の使用に必要な形状に成形した
後、特定の温度下に変形を与えても、再度特定の
温度に加熱することにより、変形は自動的に取り
除かれ、当初の形状あるいはそれに近い形状に回
復させることができるから、本発明の成形体はこ
の様な機能が要求される分野での種々の利用が可
能である。
本発明で使用するノルボルネン系ポリマーはガ
ラス転移温度が10℃以上、好ましくは20℃以上、
より好ましくは30℃〜60℃の範囲であり、該ポリ
マーの数平均分子量は100万以上である。ガラス
転移温度が10℃未満、数平均分子量が100万未満
では本発明の目的は達せられない。
本発明で使用されるノルボルネン系ポリマー
は、ビシクロ(2.2.1)ヘプテン−2あるいはこ
の誘導体の開環重合体あるいは共重合体であり、
例えば特公昭47−35800号公報記載の方法等で重
合することにより得られるポリマーである。使用
される単量体としてはビシクロ(2.2.1)ヘプテ
ン−2、メチル−5−ビシクロ(2.2.1)ヘプテ
ン−2、エチル−5−ビシクロ(2.2.1)ヘプテ
ン−2などのアルキル−5−ビシクロ(2.2.1)
ヘプテン−2系単量体;メトキシ−5−ビシクロ
(2.2.1)ヘプテン−2、エトキシ−5−ビシクロ
(2.2.1)ヘプテン−2などのアルコキシ−5−ビ
シクロ(2.2.1)ヘプテン−2系単量体;シアノ
−5−ビシクロ(2.2.1)ヘプテン−2;ビシク
ロ(2.2.1)ヘプテン−2−5カルボン酸のエス
テル系単量体;ビシクロ(2.2.1)ヘプテン−2
−5,6ジカルボン酸のジエステル系単量体など
およびこれらの混合物が挙げられる。
代表的重合体としてはビシクロ(2.2.1)ヘプ
テン−2の開環重合体であるポリノルボルネンが
挙げられる。
ノルボルネン系ポリマーに弾性を与え、また硬
さを調節するために油性成分を添加することは何
ら差し支えなく、使用する油性成分としては、軟
化剤、可塑剤の少なくとも1種が用いられる。可
塑剤としては塩化ビニル樹脂用あるいはゴム用と
して汎用されているものが使用され、ジブチルフ
タレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、
ジオクチルセバケート、ジオクチルアジペート、
トリクレジルホスフエート、エポキシ化大豆油、
サラザ油、ゴマ油、ポリプロピレンアジペートな
どが含まれる。
軟化剤としてはゴム用などに汎用されているプ
ロセス油あるいはこの高度精製品などであり、パ
ラフイン系プロセス油、ナフテン系プロセス油、
芳香族系プロセス油などが含まれる。
また本発明で使用するノルボルネン系ポリマー
成形体の性能を調整するために架橋剤を使用する
ことも何ら差し支えなく、架橋剤としては硫黄、
有機過酸化物などのゴム及びプラスチツク分野で
常用されているものなどで特に制限されない。ま
た、加硫促進剤、活性剤、その他の架橋剤なども
架橋剤と共に使用することが出来る。
ノルボルネン系ポリマーに配合する油性成分の
量はノルボルネンポリマー100重量部に対し10重
量部以下であり、好ましくは5重量部以下であ
る。10重量部以上になると、室温状態で柔らかく
なり過ぎ、形状の固定が困難となる。
架橋剤の添加量はその性能が妨げない範囲なら
何ら制限はないが、通常の加硫ゴム、あるいは架
橋プラスチツク製品で使用される範囲が妥当であ
る。なお配合に際して安定剤、難燃剤、着色剤、
有機・無機補強剤および、有機・無機充てん剤な
どの配合例を本発明の趣旨を逸脱しない範囲で添
加使用することは自由である。
配合物の製造方法自体は特に制限はない。例え
ばロール、バンバリー、ニーダー、ヘンシエルミ
キサーなどの混合機によつて該ポリマーと油性成
分、架橋剤および必要に応じて安定剤、難燃剤、
着色剤、有機・無機補強剤あるいは充てん剤等と
を混合混練し、成形材料となすことができる。こ
の成形材料を圧縮成形等により所定の形状の成形
体とする。
ノルボルネン系ポリマーを所定形状に成形する
際の温度、圧力は得られた成形体が一定形状を保
ち、実用上支障のない強度特性を示し得る如き条
件であれば何ら制限は受けないが、成形温度は通
常100℃〜200℃、好ましくは140℃〜180℃であ
る。又成形圧力は通常1Kg/cm2〜200Kg/cm2、好
ましくは50Kg/cm2〜150Kg/cm2である。
本発明で使用するノルボルネン系ポリマー成形
体に実際の使用に当つて変形を与える温度はノル
ボルネン系ポリマーの成形温度未満の温度であれ
ば良く、成形温度以上の温度で変形を与えること
は、成形体に新たな形状を与えることになり好ま
しくない。好ましくは該ポリマーのガラス転移温
度〜ガラス転移温度+30℃の範囲であるが、ガラ
ス転移温度以下の温度で変形を与えることも可能
である。
変形の与え方も特に制限はなく、成形体の形状
や肉厚等に応じて成形体を変形させ易い温度雰囲
気(例えば加熱空気中、加熱液体中、水蒸気中な
ど)下に置き、素手あるいは適当な道具で変形を
与えることができる。
変形を固定するには、変形温度がノルボルネン
系ポリマーのガラス転移温度以上の場合には変形
後、直ちにガラス転移温度以下に冷却しなければ
ならない。又変形温度がガラス転移温度以下の場
合にはその温度で変形は固定されてしまうので、
更に低温に冷却する必要はない。
成形体から変形を取除き、所定の形状の成形体
に戻すには、ノルボルネン系ポリマーのガラス転
移温度以上成形温度未満の温度に加熱すれば良
く、変形は自動的に除去され、形状は回復する。
温度を高くする程成形体が所定の形状に回復する
時間は短かくなる。
加熱の手段も変形付与時と同様特に制限はな
く、加熱空気、水蒸気等を用いて成形体を成形温
度未満の温度に加熱すれば良い。
本発明方法を実施すれば一旦変形させた成形体
を所定の形状まで回復しうるので、成形体の使用
に際して、その形状のままで装着や組立て、搬送
等が困難な場合に変形を与えて取扱いが容易とな
る様に形状を変え、装着や組立て等が終了した後
で加熱により所定の形状にまで回復させることが
できるから、本発明の成形体を(1)異径パイプの接
合材、(2)パイプ及び棒状物体の内・外部ラミネー
ト材、(3)締め付けピンなど工作、建築用固定材、
(4)ギブスなどの医療器機材料、(5)未使用時には折
りたたんでおき、使用時に形状を回復させて使用
する携帯用容器、食器類、(6)自動車バンパーなど
衝撃吸収後の変形回復を必要とする部材、(7)住宅
の間仕切りの間隙防止材、(8)玩具用部材、(9)ひご
などの文具材、教材、(10)造花・ブローチなどの装
飾品材などとして使用することができる。但し、
用途はこれらに限定されるものではなく、完全に
形状を回復させずに、形状回復の性質を利用して
前後左右に束縛物を有する空間を密封するなどの
応用も挙げられる。
本発明で使用するノルボルネン系ポリマー成形
体の使用方法を第1図のギブスを例に説明する。
先ず、(1)腕や脚などの形状に成形されたギブス
Aを40℃〜50℃の温水に数分浸した後、周壁の自
由端をBの様に押し広げて装着可能な様にし、こ
の形状を冷却固定する。しかる後、(2)人体の所定
の部位に装着し、ヘヤードライヤー等で加温すれ
ば自動的に再びAの当初の形状に回復し、該部位
は固定される。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例 1 ノルボンネン系ポリマー(フランスCdF社製品
norsorex;ガラス転移温度35℃、分子量200万以
上)粉末を金型に仕込み、成形温度150℃、成形
圧力130Kg/cm2の条件で10分間放置し、直径5mm、
長さ20mmの円柱状の成形物を得た。しかる後に、
この成形物を45℃の温水中で両端をペンチではさ
み直径3mm程度に引き伸ばし、引き伸ばした状態
で室温に戻したところ、引き伸ばされた状態のま
まで形状が固定された。更にこのものを、再度45
℃の温水中に浸したところ、完全に元の形状に回
復した。形状回復に要した時間は約10秒であつ
た。
実施例 2 実施例1と同様の方法にて、内系30mm、肉厚直
径2mmのO−リングを形成した。しかる後に、こ
の成形物を50℃の温風中で8の字型に5回ねじ曲
げ、ねじ曲げた状態のまま25℃の水に浸したとこ
ろ、ねじ曲げた状態のままで形状が固定された。
更に、このものを再度45℃の温風中に放置したと
ころ完全に元の形状に回復した。形状回復に要し
た時間は15秒であつた。
又、O−リングの一ケ所を切断し、室温で約3
倍に引き伸ばした。3倍長の一本の棒状に形状が
室温で固定された。更にこのものを60℃の温水に
浸したところ、直ちに完全に元のO−リング状に
形状が回復した。形状回復に要した時間は約5秒
であつた。
実施例 3 実施例1と同じノルボルネン系ポリマー粉末を
金型に仕込み、成形温度160℃、成形圧力100Kg/
cm2の条件で15分間放置し、厚さ0.3mm、幅30mm、
長さ150mmのシート状成形物を得た。
しかる後に、この成形物を40℃の温風中で直径
5mmの鉄芯に巻き取り、室温(25℃)に戻したと
ころ、そのままロール状物が得られた。更にこの
ものを再度40℃の温風中に放置したところ、完全
に元の形状に回復し、シート状になつた。回復に
要した時間は約15秒であつた。
実施例 4 実施例1と同じノルボルネン系ポリマー粉末に
ヘンシエルミキサーで、ノルボルネン系ポリマー
粉末100重量部に対し2重量部の油性成分(ナフ
テン系プロセス油、日本サンオイル社製、
Sunthene−255)を添加し、この配合物を金型に
仕込み、成形温度150℃、成形圧力150Kg/cm2の条
件で15分間放置し直径25mm、高さ12mmの円柱状の
成形物を得た。この成形物を50℃の温水中でペン
チ等で圧縮し大変形を与え、変形下直ちに25℃の
水中に浸け、形状を固定せしめた。更にこのもの
を50℃の温水中に浸したところ完全に元の形状に
回復した。形状回復に要した時間は約20秒であつ
た。
実施例 5 実施例1と同じノルボルネン系ポリマー粉末
に、ヘンシエルミキサーで、ノルボルネ系ポリマ
ー粉末100重量部に対し2重量部の油性成分(ナ
フテン系プロセス油、日本サンオイル社製、
Sunthene−255)、酸化亜鉛5重量部、ステアリ
ン酸1重量部、硫黄1.5重量部、加硫促進材シク
ロヘキシルベンゾチアジルスルフエンアミド5重
量部を添加し、この配合物を金型に仕込み、成形
温度150℃、成形圧力150Kg/cm2の条件で15分間放
置し、厚さ2mm、幅30mm、長さ150mmのシート状
成形物を得た。しかる後、この成形物を50℃の温
水中でらせん状にねじ曲げ、その状態で25℃の水
中に浸したところ、ねじ曲げた状態の形状が固定
された。更にこのものを再度、50℃の温水に浸し
たところ、完全に元の形状に回復しシート状にな
つた。回復に要した時間は約15秒であつた。
以上の実施例からも、本発明がノルボルネン系
ポリマーの性質を利用した特異な使用方法である
ことが分かつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の使用例を示す。 Aはノルボルネン系ポリマー成形体、Bは成形
体Aを変形した後変形を固定した成形体をそれぞ
れ表わす。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ガラス転移温度が10℃以上、数平均分子量が
    100万以上のノルボルネン系ポリマーの成形体に
    成形温度未満の温度で変形を与え、次いで該ポリ
    マーのガラス転移温度以下に冷却して変形を固定
    し、使用に際し該ポリマーのガラス転移温度以
    上、成形温度未満の温度に加熱して再び元の形状
    に回復させることを特徴とするノルボルネン系ポ
    リマー成形体の使用方法。
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