JPH0730237B2 - ノルボルネン系ポリマ−組成物 - Google Patents

ノルボルネン系ポリマ−組成物

Info

Publication number
JPH0730237B2
JPH0730237B2 JP61197985A JP19798586A JPH0730237B2 JP H0730237 B2 JPH0730237 B2 JP H0730237B2 JP 61197985 A JP61197985 A JP 61197985A JP 19798586 A JP19798586 A JP 19798586A JP H0730237 B2 JPH0730237 B2 JP H0730237B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
norbornene
based polymer
glass transition
transition temperature
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61197985A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6354460A (ja
Inventor
誠規 矢田
隆光 三国
実 富沢
宏 大関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Zeon Kasei Co Ltd
Original Assignee
Zeon Kasei Co Ltd
Nippon Zeon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zeon Kasei Co Ltd, Nippon Zeon Co Ltd filed Critical Zeon Kasei Co Ltd
Priority to JP61197985A priority Critical patent/JPH0730237B2/ja
Publication of JPS6354460A publication Critical patent/JPS6354460A/ja
Publication of JPH0730237B2 publication Critical patent/JPH0730237B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ノルボルネン系ポリマー組成物に関するもの
である。さらに詳しくは、ノルボルネン系ポリマーにガ
ラス転移温度が10℃〜60℃のポリエステル系樹脂を配合
した加工性の改良された形状回復性を有する組成物に関
するものである。
従来の技術 ノルボルネン系ポリマー、特にガラス転移温度が10℃以
上、数平均分子量が100万以上の該ポリマーの成形体は
成形温度未満の温度で変形を加え、次いで該ポリマーの
ガラス転移温度以下に冷却するとその変形を固定でき、
そしてガラス転移温度以上に加熱することにより変形が
取り除かれて再び元の形状に回復することが知られてい
る(特開昭59−53528号参照)。
ノルボルネン系ポリマーはガラス転移温度が大よそ−20
℃〜100℃の範囲にあるポリマーであり、一般的にはそ
のままでは室温でゴム的性質を示さない。このため、ノ
ルボルネン系ポリマーあるいは極く少量の油性成分を添
加したノルボルネン系ポリマーは熱および圧力を加える
ことにより成形し、通常のプラスチックとしての利用が
考えられている。しかし、該ポリマーは無定形ポリマー
で、かつ分子量が極めて大きいためにガラス転移温度以
上でも流動性が悪く、成形方法も一般的には圧縮成形方
法が多く用いられ、射出成形、トランスファー成形の様
な量産形の成形方法を利用することがむずかしい。
又、圧縮成形時においても、形状回復性を有するノルボ
ルネン系ポリマーは室温で樹脂状であり、蒿比重が0.25
〜0.35の粉体であるため、成形物への気泡の混入、流動
不良などその加工性、成形性に難点を有している。この
ため、ノルボルネン系ポリマーをブロック状又はシート
状などにして利用出来るように、加工性、成形性を改良
することが切望されている。
ノルボルネン系ポリマーは多量の油を吸収する特性を有
していることから、該ポリマーに多量の油を配合するこ
とにより、ガラス転移温度を下げ、ゴム的性質を帯びさ
せ、天然ゴムや通常の合成ゴムと同様の加工性を付与す
ることができる。しかしながら、多量の油を配合する
と、ノルボルネン系ポリマーの有する特性である形状回
復性は著しく低下する。
発明が解決しようとする問題点 本発明者らはノルボルネン系ポリマーの加工性の難点を
改良すべく研究を重ねた結果、ノルボルネン系ポリマー
にガラス転移温度が10℃〜60℃のポリエステル系樹脂を
添加することにより、形状回復性を失うことなく加工性
を改良できることを見いだし本発明に到達したものであ
る。
問題点を解決するための手段 すなわち、本発明は、ガラス転移温度が10℃以上,数平
均分子量が100万以上のノルボルネン系ポリマーに、ガ
ラス転移温度が10℃〜60℃のポリエステル系樹脂を配合
してなる組成物を提供するものである。
本発明の組成物を用いて得られる成形体は、該成形体に
その成形温度未満の温度で変形を与え、次いで該ポリマ
ーのガラス転移温度以下に冷却して変形を固定させ、使
用に際し該ポリマーのガラス転移温度以上、成形温度未
満の温度に加熱することにより、元の形状を回復し得る
特性を有している。従って、本発明の成形用組成物はこ
の様な機能が要求される分野での種々の利用が可能であ
る。
本発明のノルボルネン系ポリマーはガラス転移温度が10
℃以上、好ましくは20℃以上、より好ましくは30℃〜60
℃の範囲であり、該ポリマーの数平均分子量は100万以
上である。ガラス転移温度が10℃未満、数平均分子量が
100万未満では本発明の目的は達せられない。
本発明で使用されるノルボルネン系ポリマーは、ビシク
ロ(2,2,1)ヘプテン−2あるいはこの誘導体の開環重
合体あるいは共重合体であり、例えば特公昭47−35800
号公報記載の方法等で重合することにより得られるポリ
マーである。使用される単量体としてはビシクロ(2,2,
1)へプテン−2、メチル−5−ビシクロ(2,2,1)ヘプ
テン−2、エチル−5−ビシクロ(2,2,1)ヘプテン−
2などのアルキル−5−ビシクロ(2,2,1)ヘプテン−
2系単量体、メトキシ−5−ビシクロ(2,2,1)ヘプテ
ン−2、エトキシ−5−ビシクロ(2,2,1)ヘプテン−
2などのアルコキシ−5−ビシクロ(2,2,1)ヘプテン
−2系単量体、シアノ−5−ビシクロ(2,2,1)ヘプテ
ン−2、ビシクロ(2,2,1)ヘプテン−2−5カルボン
酸のエステル系単量体、ビシクロ(2,2,1)ヘプテン−
2−5,6ジカルボン酸のジエステル系単量体など、およ
そこれらの混合物が挙げられる。
代表的重合体としてはビシクロ(2,2,1)ヘプテン−2
の開環重合体であるポリノルボルネンが挙げられる。
本発明で使用されるポリエステル系樹脂は、多価アルコ
ールの多塩基酸の重縮合あるいは環状エステルの開環重
合によって得られるものなどのごとき主鎖にエステル結
合を有する樹脂であり、そのガラス転移温度は10℃〜60
℃のものである。このようなポリエステル樹脂として、
テレフタル酸,イソフタル酸,ナフタレンジカルボン
酸,ジフェニルカルボン酸などの芳香族カルボン酸、ア
ジピン酸,アゼライン酸,セバシン酸,ドデカジオン
酸,シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン
酸あるいは、トリメリット酸,スルホキシイソフタル酸
などの多価カルボン酸類とエチレングリコール,プロピ
レングリコール,ブタンジオール,ネオペンチルグリコ
ール,シクロヘキサンジメタノール等の二価アルコー
ル、ジエチレングリコール,トリエチレングリコール,
ポリエチレングリコール,ポリテトラメチレングリコー
ル等のポリエーテル系アルコール等の多価アルコール類
との反応、あるいはε−カプロラクトンなどの環状エス
テルの開環重合によって得られるものであり、本発明の
範囲のガラス転移温度を得るために、1種あるいは2種
以上の多価カルボン酸および多価アルコール,環状エス
テルの組合せにより調製されたものである。
これらのポリエステル系樹脂は単独あるいは、2種以上
併用してノルボルネン系ポリマーと混合される。ノルボ
ルネン系ポリマーとポリエステル系樹脂の混合物中の該
樹脂の量はノルボルネン系ポリマー100重量部に対し3
〜50重量部の範囲が好ましい。3重量部未満では形状回
復性は良好であるが、オープンロールなどでの加工性が
悪くシート状にすることが極めて難しい。50重量部を超
えるとオープンロールなどの加工性、成形時の賦形性は
大幅に向上するが形状回復性が著しく低下する。より好
ましくは、5〜30重量部である。
また、これらのポリエステル系樹脂のガラス転移温度は
10℃〜60℃である。ガラス転移温度が10℃未満であれ
ば、ノルボルネン系ポリマーのガラス転移温度および該
樹脂の添加量とも関係するが、混合物のガラス転移温度
が低くなり形状回復性が低下する。また、ガラス転移温
度が60℃を超えると、ノルボルネン系ポリマーおよび該
樹脂の添加量にもよるが、混合物の特性が硬質樹脂状と
なり形状回復性も低下する。より好ましいガラス転移温
度範囲は20℃〜50℃である。
又、ノルボルネン系ポリマーに弾性を与え、また硬さを
調節するために油性成分を形状回復性が失われない範囲
で添加することは何ら差し支えなく、使用する油性成分
としては、可塑剤、軟化剤等が挙げられる。可塑剤とし
ては塩化ビニル樹脂用あるいはゴム用として汎用されて
いるものが使用され、ジブチルフタレート、ジ−2−エ
チルヘキシルフタレート、ジオクチルセバケート、ジオ
クチルアジペート、トリクレジルホスフェート、エポキ
シ化大豆油、サラダ油、ゴマ油、ポリプロピレンアジペ
ートなどが含まれる。軟化剤としてはゴム用などに汎用
されているプロセス油あるいはこの高度精製品などであ
り、パラフィン系プロセス油、ナフテン系プロセス油、
芳香族系プロセス油などが含まれる。油性成分の添加量
はノルボルネン系ポリマー100重量部に対し10重量部以
下であり、好ましくは5重量部以下である。10重量部を
超えると、室温状態で柔らかくなり過ぎ、形状の固定が
困難となるので好ましくない。
また本発明の性能を調整するために架橋剤を使用するこ
とも何ら差し支えなく、架橋剤としては流黄、有機過酸
化物などのゴム及びプラスチック分野で常用されている
ものなどで特に制限されない。また、加硫促進剤、活性
剤、その他の架橋助剤なども架橋剤と共に使用すること
ができる。架橋剤の添加量はその性能を妨げない範囲な
ら何ら制限はないが、通常の加硫ゴムあるいは架橋プラ
スチック製品で使用される範囲が妥当である。
なお配合に際して安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
難燃剤、着色剤、有機・無機補強剤及び、有機・無機充
填剤などの配合剤を本発明の趣旨を逸脱しない範囲で添
加使用することは自由である。特に酸化防止剤の添加は
加熱下での混練加工時間を延長させる上で有効である。
本発明の組成物の製造方法には特に制限はない。例え
ば、ロール,バンバリー,ニーダー,ヘンシェルミキサ
ーなどの混合機によって該ポリマーとポリエステル系樹
脂その他の配合剤とを混合混練し、成形用組成物とする
ことができる。この成形用組成物を圧縮成形等により所
定の形状の成形体とする。
発明の効果 本発明の組成物を用いて得られる成形体は一旦変形させ
ても、再び、所定の形状まで回復させ得るので、成形体
の使用に際して、その形状のままでは装着や組立て、搬
送等が困難な場合に変形を与えて取扱いが容易となるよ
うに形状を変え、装着や組立て等が終了した後で加熱に
より所定の形状にまで回復させることができる。従っ
て、本発明の組成物を使用して(1)異径パイプの接合
剤、(2)パイプ及び棒状物体の内・外部ラミネート
材、(3)締め付けピンなど工作・建築用固定材、
(4)ギブスなどの医療機器材料、(5)未使用時には
折り畳んでおき、使用時に形状を回復させて使用する携
帯用容器、食器類、(6)自動車バンパーなど衝撃吸収
後の変形回復を必要とする部材、(7)住宅の間仕切り
の間隙防止材、(8)玩具用部材、(9)ひごなどの文
具材、教材、(10)造花・ブローチなどの装飾品材など
の成形体、あるいは完全に形状を回復させずに、形状回
復の性質を利用して前後左右に束縛物を有する空間を密
封するための成形体などの製造が可能である。
又、形状回復性を必要としない成形体の製造に使用でき
ることは言うまでもない。
実 施 例 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
る。なお、実施例及び比較例中の部はとくに断りのない
かぎり重量基準である。
実施例 1 第1表記載のノルボルネン系ポリマーとポリエステル樹
脂とを5インチオープンロールを用いて150℃で混練し
た。この混練物を金型に仕込み成形温度160℃,成形圧
力150kg/cm2で5分間放置し、水冷後、厚さ2mmのシート
状成形物を得た。しかる後に、この成形物を60℃の空気
循環オーブン中に5分間放置後、延伸ホルダーで100%
延伸し60℃の空気循環オーブン中で15秒放置した。その
後、室温で5分間放冷し、ホルダーより取り外したとこ
ろ、引延ばされた状態のままで形状が固定された。更に
このものを再度50℃の温水中に5分間浸し、形状回復性
を永久歪の特性値で測定した。
得られた結果を第1表に示す。
この結果から、本発明に係るポリエステル系樹脂をブレ
ンドすることにより、ノルボルネン系ポリマーの形状回
復性をほとんど損なうことなく、加工性が大幅に改良さ
れることが判る。
実施例 2 実施例1と同様に、ガラス転移温度の異なるポリエステ
ル系樹脂を用いた。ノルボルネン系ポリマーとポリエス
テル系樹脂の種類および組成比率と得られた結果を第2
表に示す。
この結果から本発明に係るポリエステル系樹脂をブレン
ドすることにより、ノルボルネン系ポリマーの形状回復
性を損なうことなく加工性が改良されることが判る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−53528(JP,A) 特開 昭61−188444(JP,A) 特公 昭53−32379(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス転移温度が10℃以上,数平均分子量
    が100万以上のノルボルネン系ポリマーに、ガラス転移
    温度が10℃〜60℃のポリエステル系樹脂を配合してなる
    ことを特徴とする加工性の改良されたノルボルネン系ポ
    リマー組成物。
JP61197985A 1986-08-26 1986-08-26 ノルボルネン系ポリマ−組成物 Expired - Lifetime JPH0730237B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61197985A JPH0730237B2 (ja) 1986-08-26 1986-08-26 ノルボルネン系ポリマ−組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61197985A JPH0730237B2 (ja) 1986-08-26 1986-08-26 ノルボルネン系ポリマ−組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6354460A JPS6354460A (ja) 1988-03-08
JPH0730237B2 true JPH0730237B2 (ja) 1995-04-05

Family

ID=16383593

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61197985A Expired - Lifetime JPH0730237B2 (ja) 1986-08-26 1986-08-26 ノルボルネン系ポリマ−組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0730237B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61115916A (ja) * 1984-11-12 1986-06-03 Mitsui Petrochem Ind Ltd 新重合体

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6354460A (ja) 1988-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5008015B2 (ja) 脂肪族ポリエステル組成物及びその成形体
JP5014908B2 (ja) 結晶性ポリ乳酸樹脂組成物およびそれからなる成形体
KR20130094790A (ko) 열가소성 조성물, 그의 제조 방법 및 그로부터 제조된 물품
US11834567B2 (en) Resin composition and molded article thereof
JP6161743B2 (ja) 軟質pet‐g樹脂組成物及びそれを利用した押出成形物
JP6039712B2 (ja) 環境にやさしい軟質mbs樹脂の組成物、及びその製造方法、並びに前記組成物を利用したビニールレザー
JP2007161957A (ja) 樹脂組成物およびそれからなる成形体
JPH0572405B2 (ja)
JP2019151798A (ja) 多孔質樹脂成形体、及び多孔質樹脂成形体成形用成形セット
JP2003119402A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0730237B2 (ja) ノルボルネン系ポリマ−組成物
JPH02252750A (ja) 形状記憶性樹脂組成物及びその使用方法並びに形状記憶成形体
JPS61188444A (ja) ノルボルネン系ポリマ−組成物
EP2539393A2 (en) High melt viscosity polyester or co-polyester compositions
JP2019077867A (ja) 耐熱性に優れたpbtエラストマ組成物
JP2009269991A (ja) 結晶性ポリ乳酸樹脂組成物およびそれからなる成形体
JP2015113442A (ja) ポリ乳酸系樹脂組成物およびそれからなる成形体
JP2008195788A (ja) 電子機器用の外装部材、該外装部材からなる外部接続端子用キャップを備えた電子機器
JP6429005B2 (ja) ブロー成形用ポリエステルエラストマ樹脂組成物
JP2020056009A (ja) ポリエステル系熱可塑性エラストマー組成物およびその成形体
KR102129227B1 (ko) 친환경 연질 mbs 수지 조성물
JP2019006993A (ja) 熱可塑性エラストマー樹脂及びその成形体
EP3342818A1 (en) Thermoplastic resin composition and molded article produced therefrom
JPH05147105A (ja) 形状記憶性高分子材料組成物の成形品、形状記憶性高分子材料組成物及びその使用方法
KR102161374B1 (ko) 열가소성 수지 조성물 및 이로부터 제조된 성형품