JPH0570539A - ポリウレタンの製造方法及び真球状ポリウレタン微粒子 - Google Patents

ポリウレタンの製造方法及び真球状ポリウレタン微粒子

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JPH0570539A
JPH0570539A JP4035761A JP3576192A JPH0570539A JP H0570539 A JPH0570539 A JP H0570539A JP 4035761 A JP4035761 A JP 4035761A JP 3576192 A JP3576192 A JP 3576192A JP H0570539 A JPH0570539 A JP H0570539A
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polyurethane
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hydrophobic silica
dispersion
inert liquid
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JP4035761A
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Katsumi Kuriyama
勝美 栗山
Kouichi Kuroda
郊一 黒田
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Ukima Chemicals and Color Mfg Co Ltd
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Ukima Chemicals and Color Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の上記の欠点を解決すると共に、広範囲
の用途に適応可能な各種の組成を有するポリウレタン粒
子を容易に提供すること。 【構成】 イソシアネート化合物と活性水素を有する化
合物とを不活性液体中で乳化重合するに当り、乳化剤と
して疎水性シリカを使用することを特徴とするポリウレ
タンの製造方法、及び真球状ポリウレタン樹脂粒子であ
って、ポリウレタン粒子の表面が疎水性シリカによって
被覆されていることを特徴とする真球状ポリウレタン微
粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒子塗料、粒子コーテ
ィング、粒子成型用、塗料添加剤、樹脂・ゴム・エラス
トマー改質剤等として有益なポリウレタンの製造方法及
び真球状ポリウレタン微粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】粉末状ポリウレタンの従来の製造方法と
しては、固形状のポリウレタンを低温で機械的に粉砕す
る方法、ポリウレタンの水性エマルジョンから析出・乾
燥させる方法、噴霧乾燥方法、更に溶液重合ポリウレタ
ンに貧溶剤を添加してポリウレタンを粒状に析出及び濾
過し、乾燥させて溶剤を除去し製造する方法等がある。
これらの従来の方法では、得られる粉末の形状が不定形
であると同時に、微細な粉末状ポリウレタンが得られな
いと云う問題があり、又、製造経費が著しく高くつくと
云う問題がある。他方、不活性液体を使用する方法とし
ては、米国特許第3,787,525号明細書、特開昭
53−129295号公報及び特開平2−38453号
公報に記載の方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題点】上記の前者の方
法は、生産性に劣り実用的な方法とは云えない。又、後
者の方法は全て特殊な有機系界面活性剤を使用しなけれ
ばならず、又、この界面活性剤はその一部が重合媒体で
ある不活性液体に溶解しなければならない為に、使用す
ることが出来る不活性液体が制限されると云う問題があ
る。又、界面活性剤が、得られるポリウレタンに混入す
ることが避けられず、ポリウレタンの物性に悪影響を及
ぼすと云う問題がある。更に、反応物質の乳化(懸濁)
安定化の為に強力な撹拌が必要であり、撹拌が不十分で
あると、低軟化点又は低硬度ポリウレタンの粒子は、分
散液中で重合したポリウレタン分散体同士の凝集や、分
散液から粉末化する工程でポリウレタン粒子同士が融着
して、粒子が粗大化する為に製造することが出来ないと
云う欠点がある。従って本発明の目的は、従来の上記の
欠点を解決すると共に、広範囲の用途に適応可能な各種
の組成を有するポリウレタン粒子を容易に提供すること
である。
【0004】
【課題を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明に
よって達成される。即ち、本発明は、イソシアネート化
合物と活性水素を有する化合物とを不活性液体中で乳化
重合するに当り、乳化剤として疎水性シリカを使用する
ことを特徴とするポリウレタンの製造方法及び真球状ポ
リウレタン樹脂粒子であって、ポリウレタン粒子の表面
が疎水性シリカによって被覆されていることを特徴とす
る真球状ポリウレタン微粒子である。
【0005】
【作用】本発明者は、不活性液体中に分散した疎水化シ
リカがポリウレタンの合成原料であるイソシアネート化
合物及び活性水素を有する化合物を、不活性液体中に容
易にしかも微粒子に乳化出来ることを見出して本発明を
完成した。更に、本発明に使用する疎水性シリカの特徴
として、ポリウレタンの合成過程に発生する粘性の為
に、乳化されたポリウレタン分散体が凝結して大きい塊
となるのを防ぐ働きがある。この作用は不活性液体から
ポリウレタンを分離して粉末状ポリウレタンを製造する
際に発生するポリウレタンの粒子の凝集を防ぎ、微粒子
の粉末状ポリウレタンを製造するのに非常に有益に働
く。これは公知の有機の乳化剤や分散安定剤とは根本的
に異なる作用である。
【0006】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明においては、合成原
料であるイソシアネート化合物及び活性水素を有する化
合物を不活性液体中に添加及び乳化し、合成原料を反応
させてポリウレタンを合成するには、疎水性シリカを分
散した不活性液体を撹拌機や乳化機付きのジャケット式
合成釜に仕込み、予めイソシアネート化合物と活性水素
を有する化合物とを混合したものを、不活性液体の撹拌
下に徐々に添加し乳化を行い、撹拌を続けて両者を反応
させてポリウレタンを合成し、その分散体を製造する。
イソシアネート化合物と活性水素を有する化合物の添加
は、上記の方法の他にイソシアネート化合物と活性水素
を有する化合物とを別々に乳化したものを合成釜に添加
してもよい。合成の為の温度は特に限定されないが、好
ましい温度は40℃〜120℃である。疎水性シリカの
使用量は、イソシアネート化合物及び活性水素を有する
化合物夫々100重量部当たり0.5重量部以上を使用
することが出来、好ましくは1.0〜20重量%であ
る。0.5重量%未満では原料の乳化性が不十分で、合
成過程でポリウレタンの大きい塊が発生し、目的とする
微細な重合体の分散体が得難い。一方、20重量%を越
えると原料の乳化性には問題はなく、ポリウレタンの分
散体が製造出来るが、乳化剤としての作用として過剰な
量であり特に利点はない。本発明に使用される疎水性シ
リカは、親水性シリカ表面のOH基を、好ましくは(C
32 、C817、(CH33 又は[−Si(CH
32 O−]n の基で疎水化したものが使用される。疎
水性シリカの好ましい一次粒子の平均径は7nm〜50
nmであるが、これに限定されない。
【0007】実際の使用に際しては、疎水性シリカを不
活性液体中に微細に分散する必要があり、分散機として
超音波分散機、ホモジナイザー、サンドグラインドミ
ル、ボールミル、高速ミキサー、アトライター等の公知
の分散機を使用することが出来る。本明細書全体を通じ
て、本発明で製造することが出来るポリウレタンとは、
熱可塑性ポリウレタン、架橋型ポリウレタン、熱可塑性
ウレタンプレポリマー、架橋型ウレタンプレポリマー及
び上記のポリ(ウレタン−尿素)を包含する。
【0008】本発明で使用することが出来るイソシアネ
ート化合物の例としては、トリレンジイソシアネート、
4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシレ
ンジイソシアネート、メタキシレンジイソシアネート、
1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイ
ソシアネート、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシ
ルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4−
(又は−2,6−)−ジイソシアネート、1,3−ビス
(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イソホロン
ジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシ
アネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の2個のイソ
シアネート基を有するものが挙げられる。又、これらの
化合物をイソシアヌレート体、ビューレット体、アダク
ト体、ポリメリック体とした多官能のイソシアネート基
を有するもの、例えば、4,4’、4”−トリフェニル
メタントリイソシアネート、2,4−トリレンジイソシ
アネートの環状三量体、2,6−トリレンジイソシアネ
ートの環状三量体、混合した3モルの2,4−及び2,
6−トリレンジイソシアネートの環状三量体、ジフェニ
ールメタン−4,4’−ジイソシアネートの三量体、3
モルのジフェニールメタン−4,4’−ジイソシアネー
トと1モルのトリメチロールプロパンとの反応生成物、
3モルの2,4−トリレンジイソシアネートと1モルの
トリメチロールプロパンとの反応生成物、3モルの2,
6−トリレンジイソシアネートと1モルのトリメチロー
ルプロパンとの反応生成物、3モルの2,4−トリレン
ジイソシアネートと1モルのトリメチロールエタンとの
反応生成物、3モルの2,6−トリレンジイソシアネー
トと1モルのトリメチロールエタンとの反応生成物、混
合した3モルの2,4−及び2,6−トリレンジイソシ
アネートと1モルのトリメチロールプロパンとの反応生
成物等、及びこれらのポリイソシアネートを、メタノー
ル、エタノール、フェノール、クレゾール、ε−カプロ
ラクタム、メチルエチルケトンオキシム、アセトンオキ
シム、N,N−ジメチルヒドロキシアミン、マロン酸ジ
エチル、アセチルアセトン等の活性水素を分子内に1個
有する化合物とイソシアネート化合物のイソシアネート
基の一部又は全部を反応したもの等を使用することが出
来る。
【0009】本発明で使用することが出来る活性水素を
有する化合物の例として、水、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、オク
タンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、
トリメチルロールプロパン、ヘキサントリオール、トリ
エタノールアミン、ペンタエリスリトール、エチレンジ
アミン、プロピルアミン、ブチルアミン、1,4−ベン
ゼンチオール、ソルビトール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリエチレンアジペー
ト、ポリブチレンアジペート、ポリテトラメチレングリ
コール、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリ−ε−カ
プロラクトン、ポリヘキサメチレンカーボネート等の単
独、混合物、共重合物等、イソシアネート化合物と反応
するものは全て使用することが出来る。
【0010】本発明に使用されるイソシアネート化合物
及び活性水素を有する化合物の種類、使用量及び使用比
率は、得られる粉末状ポリウレタンの使用目的によって
決定される。例えば、熱可塑性の粒子塗料用には、活性
水素を有する化合物としてポリエーテルジオール及び/
又はポリエステルジオール及び二官能の伸長剤を、イソ
シアネート化合物として二官能の化合物を使用して公知
のポリウレタンの製法によりソフトからハードまで(低
溶融温度から高溶融温度まで)のポリウレタン微粒子を
製造することが出来る。又、NCO/OH比が1.0以
下のプレポリマーの粒子は、ブロックイソシアネートを
ブレンドし、熱硬化性の粒子塗料として使用することが
出来る。このものは被塗布物に流動浸漬塗装法、溶射塗
装法、散布塗装法等の公知の方法で塗布することが出来
る。この物は車両、家電製品、住宅・建材、土木用の金
属等に対して弾性のある耐熱及び耐摩耗等の耐久性の優
れた塗膜を与える。熱硬化性の粉末状ポリウレタンは、
使用されるイソシアネート化合物及び活性水素を有する
化合物のどちらか一方又は両方に三官能以上の化合物を
使用することで得られる。このものを塗料やコーティン
グ剤に添加して被塗布物の表面に艶消性、耐摩耗性、引
っ掻き強度、弾性に優れた塗膜を付与するのに有用であ
る。更にゴム、エラストマー、樹脂の改質剤として使用
して同様の効果が得られる。
【0011】本発明において使用される連続相を形成す
る不活性液体は、実質的にポリウレタンに対して非溶媒
であり且つ活性水素を有しないものである。その例とし
て、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカ
ン、石油エーテル、石油ベンジン、リグロイン、石油ス
ピリット、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の
炭化水素、トリクロロフルオロエタン、テトラクロロジ
フルオロエタン、パーフルオロエーテル等の弗素化油等
の弗素系不活性液体、パーフルオロシクロヘキサン、パ
ーフルオロブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロデ
カリン、パーフルオロ−n−ブチルアミン、パーフルオ
ロポリエーテル、ジメチルポリシロキサン等の単独又は
混合物が挙げられ、これらの不活性液体は、該不活性液
体とポリウレタンの分離工程の生産性の点からは150
℃以下の沸点を有するものが好ましい。合成に際しては
公知の触媒が使用すれば低温でもよいが、作業面から4
0℃以上の温度が好ましい。本発明のポリウレタン分散
液から、常圧又は減圧下で不活性液体を分離することに
よって、本発明の粉末状のポリウレタンが得られる。装
置としてスプレイドライヤー、濾過装置付き真空乾燥
機、撹拌装置付真空乾燥機、棚式乾燥機等公知のものが
いずれも使用出来、好ましい乾燥温度は不活性液体の蒸
気圧、粉末状ポリウレタンの軟化温度、粒径等に影響さ
れるが、好ましくは40℃〜80℃である。
【0012】この様にして製造された粉末状ポリウレタ
ンの粒径は、0.5μm〜100μmで真球状である。
粒径のコントロールは、ポリウレタンの組成が同一の場
合、合成釜の乳化型式(プロペラ式、錨型式、ホモジナ
イザー、螺旋帯式等)及び撹拌力の大小に左右される
が、特に不活性液体中のイソシアネート化合物及び活性
水素を有する化合物の濃度、疎水性シリカの種類及び添
加量に影響される。イソシアネート化合物及び活性水素
を有する化合物を乳化する為の機械的撹拌や剪断力は乳
化の初期段階で決定され、これが強力な程分散体の粒径
が小さくなる。その後の撹拌及び剪断力は大きくは影響
しない。かえってその力が強すぎると分散体同士の凝集
を促進することになり好ましくない。
【0013】イソシアネート化合物及び活性水素を有す
る化合物の不活性液体中における濃度は、低い程小さい
粒径のものが得られ易く、生産性から好ましい濃度は2
0〜50重量%である。疎水性シリカで重要な因子は、
その表面基の種類及び濃度であり、更には不活性液体中
における分散性と分散粒径である。即ち、疎水性シリカ
の乳化剤としての作用は、W/O、O/O型の乳化剤で
あり、イソシアネート化合物及び活性水素を有する化合
物の親水性、疎水性の強さと不活性液体との相関性で作
用する。これらの条件を加味して検討を加えた結果とし
て、イソシアネート化合物及び活性水素を有する化合物
に対する疎水性シリカの添加量の調整で、粉末状ポリウ
レタンの粒径をコントロールすることが可能であり、前
記の範囲で添加量が多い程粒径は小さくなり、少ない程
粒径が大きくなる。
【0014】又、本発明では、上記のポリウレタン微粒
子の製造に当たり、原料の少なくとも一部に染料や顔料
等の着色剤、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、研磨剤、体質顔料等の各種添加剤を混
合して、ポリウレタンの合成を行い種々の用途に適した
ポリウレタン微粒子を得ることも可能である。これらの
微粒子は、図1の電子顕微鏡写真(倍率750倍)に示
す様に、ほぼ完全に真球状の微粒子であり、図2の想像
図に示す如く個々のポリウレタン粒子の表面には疎水性
シリカが付着或は被覆されている為、該微粒子を分散媒
体から単に除去するのみで極めて流動性に富んだ微粒子
となり、微粒子化に当たっては従来技術における如き煩
雑且つコスト高な粉砕工程や分級操作を何ら要しない等
の種々の利点を有している。
【0015】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものでない。尚、文中部又は%とあるのは特に断り
のない限り重量基準である。 実施例1 (疎水性シリカ分散液の作成)疎水性シリカを表1の如
く不活性液体に配合し、超音波分散機を使用して分散が
安定するまで分散して下記表1の疎水性シリカ分散液を
得た。
【0016】
【表1】 *1:パーフルオロエーテル弗素化油 *2:液の流動性(○:流動性あり、△:やや有り、
×:無し) *3:液の透明性(○:透明性大、△:中、×:小)
【0017】実施例2 平均分子量1,020のポリブチレンアジペート228
部、1,4−ブタンジオール30.4部及びMDI 1
41.7部を40℃に加熱し均一に混合した。この物を
予め3リットルのステンレス容器に準備した実施例1の
シリカ分散液(12)1,600部の中に徐々に加え、
ホモジナイザーで30分間乳化した。この乳化液は分散
質の平均分散粒子径が3μmで分離もなく安定な乳化液
であった。次にこれを錨型撹拌機付き反応釜に仕込み、
400rpmの回転をさせながら温度を80℃まで上
げ、3時間の反応を終了しポリウレタン分散液を得た。
この分散液を濾過し不活性液体を分離し、更に60℃の
棚式乾燥機中に48時間放置し残りの不活性液体を分離
し粉末状ポリウレタン(1)を得た。このものは平均粒
子径が3μmの真球状の白色粉末状であった。
【0018】実施例3 平均分子量1,020のポリブチレンアジペート228
部、1,4−ブタンジオール30.4部及びMDI 1
41.6部を40℃に加熱し均一に混合した。この物を
予め3リットルのステンレス容器に準備した実施例1の
シリカ分散液(12)800部及び弗素化油(*1)8
00部を混合した液の中に徐々に加え、ホモジナイザー
で30分間乳化した、この乳化液は分散質の平均分散粒
子径が12μmで分離もなく安定な乳化液であった。次
に、これを錨型撹拌機付き反応釜に仕込み、600rp
mの回転をさせながら温度を80℃まで上げ、3時間の
反応を終了しポリウレタン分散液を得た。この分散液を
濾過し不活性液体を分離し、更に60℃の乾燥機中に4
8時間放置し、残りの不活性液体を分離し粉末状ポリウ
レタン(2)を得た。このものは平均粒子径が12μm
の真球状の白色粉末状であった。
【0019】実施例4 平均分子量1,020のポリブチレンアジペート228
部、1,4−ブタンジオール30.4部及びMDI 1
41.6部を40℃に加熱し均一に混合した、この物を
予め3リットルのステンレス容器に準備した実施例1の
シリカ分散液(12)320部及び弗素化油(*1)
1,280部を混合した液の中に徐々に加え、ホモジナ
イザーで30分間乳化した。この乳化液は分散質の平均
分散粒子径が12μmで分離もなく安定な乳化液であっ
た。次に、これを錨型撹拌機付き反応釜に仕込み600
rpmの回転をさせながら温度を80℃まで上げ、3時
間の反応を終了しポリウレタン分散液を得た。この分散
液を濾過し不活性液体を分離し、更に60℃の乾燥機中
に48時間放置し、残りの不活性液体を分離し粉末状ポ
リウレタン(3)を得た。このものは平均粒子径が34
μmの真球状の白色粉末状であった。
【0020】実施例5 平均分子量2,000のポリブチレンアジペート60.
4部、1,4−ブタンジオール7.8部、4,4´−メ
チレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)31.8
部及びスタナスオクトエート0.02部を40℃に加熱
し均一に混合した。この物をみづほ工業(株)製の低粘
度型ホモジナイザー付き真空乳化機中で、実施例1のシ
リカ分散液(5)100部とジメチルポリシロキサン
(BP150℃)300部を、2,500rpmの回転
速度で均一に20分間混合したものの中へ、この回転速
度を維持しながら徐々に加え40分間乳化した。この乳
化液は分散質の平均分散粒子径が7μmで分離もなく安
定な乳化液であった。更に反応温度を120℃まで上
げ、5時間で反応を終了しポリウレタン分散液を得た。
次に、この分散液を真空乾燥機に移し50mmHg以下
の減圧下でポリウレタン分散液から不活性液体を分離
し、粉末状ポリウレタン(4)を得た。このものは平均
粒子径が7μmの真球状の白色粉末であった。
【0021】実施例6 平均分子量2,000のポリブチレンアジペート60.
4部、1,4−ブタンジオール7.8部、4,4´−メ
チレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)31.8
部及びスタナスオクトエート0.02部を40℃に加熱
し均一に混合した。この物をみづほ工業(株)製の低粘
度型ホモジナイザー付き真空乳化機中で、実施例1のシ
リカ分散液(5)50部とジメチルポリシロキサン(B
P150℃)350部を3,000rpmの回転速度で
均一に20分間混合したものの中へ、この回転速度を維
持しながら徐々に加え50分間乳化した。この乳化液は
分散質の平均分散粒子径が22μmで分離もなく安定な
乳化液であった。更に反応温度を120℃まで上げ、5
時間で反応を終了しポリウレタン分散液を得た。次に、
この分散液を真空乾燥機に移し50mmHg以下の減圧
下でポリウレタン分散液から不活性液体を分離し粉末状
ポリウレタン(5)を得た。このものは平均粒子径が2
2μmの真球状の白色粉末であった。
【0022】実施例7 平均分子量2,000のポリブチレンアジペート60.
4部、1,4−ブタンジオール7.8部、4,4´−メ
チレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)31.8
部及びスタナスオクトエート0.02部を40℃に加熱
し均一に混合した。この物をみづほ工業(株)製の低粘
度型ホモジナイザー付き真空乳化機中で、実施例1のシ
リカ分散液(5)20部とジメチルポリシロキサン(B
P150℃)380部を3,500rpmの回転速度で
均一に20分間混合したものの中へ、この回転速度を維
持しながら徐々に加え60分間乳化した。この乳化液は
分散質の平均分散粒子径が35μmで分離もなく安定な
乳化液であった。更に反応温度を120℃まで上げ5時
間で反応を終了しポリウレタン分散液を得た。次に、こ
の分散液を真空乾燥機に移し50mmHg以下の減圧下
でポリウレタン分散液から不活性液体を分離し粉末状ポ
リウレタン(6)を得た。このものは平均粒子径が36
μmの真球状の白色粉末であった。
【0023】実施例8 平均分子量2,000のポリブチレンアジペート60.
4部、1,4−ブタンジオール7.8部、4,4´−メ
チレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)31.8
部及びスタナスオクトエート0.02部を40℃に加熱
し均一に混合した。この物をみづほ工業(株)製の低粘
度型ホモジナイザー付き真空乳化機中で、実施例1のシ
リカ分散液(5)10部とジメチルポリシロキサン(B
P150℃)390部を4,000rpmの回転速度で
均一に20分間混合したものの中へ、この回転速度を維
持しながら徐々に加え60分間乳化した。この乳化液は
分散質の平均分散粒子径が64μmで分離もなく安定な
乳化液であった。更に反応温度を120℃まで上げ、5
時間で反応を終了しポリウレタン分散液を得た。次に、
この分散液を真空乾燥機に移し、50mmHg以下の減
圧下でポリウレタン分散液から不活性液体を分離し粉末
状ポリウレタン(7)を得た。このものは平均粒子径が
64μmの真球状の白色粉末であった。
【0024】実施例9 カーボンブラックを微細に分散させた平均分子量2,0
00のポリブチレンアジペート60.4部、4,4´−
メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)31.
8部及びスタナスオクトエート0.1部を40℃に加熱
し均一に混合した。この物をみづほ工業(株)製の低粘
度型ホモジナイザー付き真空乳化機中で、実施例1のシ
リカ分散液(4)200部とジメチルポリシロキサン
(BP100℃)200部を2,000rpmの回転速
度で均一に20分間混合したものの中へ、この回転速度
を維持しながら徐々に加え60分間乳化した。この乳化
液は分散質の平均分散粒子径が4μmで分離もなく安定
な乳化液であった。更に反応温度を80℃まで上げ、5
時間で反応を行いプレポリマーを得た。次に、この条件
で50℃で溶解した1,4−ブタンジオール7.8部を
添加し、30分間続け温度を95℃に上げ、3時間の反
応を行いポリウレタンの分散液を得た。この分散液を真
空乾燥機に移し、50mmHg以下の減圧下でポリウレ
タン分散液から不活性液体を分離し、黒色の粉末状ポリ
ウレタン(8)を得た。このものは平均粒子径が4μm
の真球状の黒色粉末であり、複写機用のトナーとして有
用であった。
【0025】実施例10 平均分子量295の旭電化工業(株)製クオドロール
(4官能)20部及びサンアボット(株)製DBU0.
01部を実施例1のシリカ分散液(3)40部を仕込ん
だプロペラ式撹拌機付き反応釜中に加え、500rpm
の回転速度で30分間均一に乳化した乳化液に、ヘキサ
メチレンジイソシアネートのイソシアヌレート結合物
(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートEH)5
0部を実施例1のシリカ分散液(3)100部に予め均
一に乳化した乳化液を、500rpmの撹拌下に徐々に
添加し、乳化液の温度を70℃に上げ、6時間の反応を
行いポリウレタン分散液を得た。この分散液を真空乾燥
機に移し、50mmHg以下の減圧下でポリウレタン分
散液から不活性液体を分離し粉末状ポリウレタン(9)
を得た。このものは平均粒子径が2μmの真球状の白色
粉末であった。上記の粉末状ポリウレタン(1)〜
(9)をフイルム化した場合のフイルム物性は表2の通
りである。
【0026】
【表2】
【0027】*4:疎水性シリカを除き粉末状ポリウレ
タン(1)と同一使用量の同一原料から押出成型機を使
用して溶融重合したポリウレタン。 *5:疎水性シリカを除き粉末状ポリウレタン(7)と
同一使用量の同一原料から押出成型機を使用して溶融重
合したポリウレタン。 *6:ポリウレタンを金属のプレート板に置きフイルム
厚が約50μmになる様にガイド板をセットし、200
℃、100kg/cm2 及び30分間の条件でプレス成
型して作成。 *7:ポリウレタン30部及びジメチルフォルムアミド
70部を容器に取りテストミキサーで80℃で60分間
の撹拌をしてポリウレタン溶液を作成し、この溶液を離
型紙上に膜厚が30μm〜50μmになる様に塗布し、
70〜100℃で10分間乾燥し更に70℃で2日間放
置して作成。 *8:JIS K7311で行う。 *9:*7で作成したフイルムを室温まで冷却し、縦6
cm及び横1.5cmに切断し離型紙からフイルムを剥
離し、島津オートグラフAG−500Aで、 クロスヘッドスピード 200mm/min チャートスピード 100mm/min 測定温度 25℃ の条件で抗張力−伸度曲線より測定した。
【0028】
【発明の効果】本発明のポリウレタンの製造方法及び真
球状ポリウレタン微粒子は下記の効果を奏する。 1.粒径のコントロールされた真球状ポリウレタン微粒
子の製造が可能である。 2.熱可塑性型及び架橋型の真球状ポリウレタン微粒子
の製造が可能であり広い用途が期待出来る。 3.得られたポリウレタン微粒子は真球状であり、該ポ
リウレタン微粒子の表面には疎水性シリカが均一に付着
又は被覆されている為、該微粒子は極めて流動性に優
れ、取り扱いが容易であり、例えば、輸送、計量、液体
や樹脂中への再分散が極めて容易である等の種々の利点
がある。 以上の効果から、本発明の真球状ポリウレタン微粒子
は、公知の粒子塗装、成型法によって各種の塗膜材、ラ
イニング材、ハンマー、ギヤー類、パッキン、ダストカ
バー等の工業部品、スポーツシューズの靴底、時計バン
ド、キャスター、ホース、チューブ、ベルトコンベア、
電線ケーブル等の塗料、コーティング剤、ゴム、樹脂の
改質剤、溶剤に溶解してウレタン塗料、合成皮革用の素
材、接着剤、着色した場合には着色剤、粉末インキ(ト
ナー)等の広範囲の用途がある。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真球状ポリウレタン微粒子の状態の1
例を示す図。
【図2】本発明の真球状ポリウレタン微粒子の断面の想
像図。
【符号の説明】
1:ポリウレタン粒子 2:疎水性シリカ粒子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソシアネート化合物と活性水素を有す
    る化合物とを不活性液体中で乳化重合するに当り、乳化
    剤として疎水性シリカを使用することを特徴とするポリ
    ウレタンの製造方法。
  2. 【請求項2】 疎水化シリカが、親水性シリカ表面のO
    H基を(CH32、C817、(CH33 又は[−
    Si(CH32 O−]n の基で置換した疎水性シリカ
    である請求項1に記載のポリウレタンの製造方法。
  3. 【請求項3】 乳化重合物を不活性液体から粉末状とし
    て取り出す請求項1に記載のポリウレタンの製造方法。
  4. 【請求項4】 真球状ポリウレタン樹脂粒子であって、
    ポリウレタン粒子の表面が疎水性シリカによって被覆さ
    れていることを特徴とする真球状ポリウレタン微粒子。
  5. 【請求項5】 疎水化シリカが、親水性シリカ表面のO
    H基を(CH32、C817、(CH33 又は[−
    Si(CH32 O−]n の基で置換した疎水性シリカ
    である請求項4に記載の真球状ポリウレタン微粒子。
  6. 【請求項6】 粒子径が0.5〜100μmの範囲であ
    る請求項4に記載の真球状ポリウレタン微粒子。
JP4035761A 1991-04-16 1992-01-28 ポリウレタンの製造方法及び真球状ポリウレタン微粒子 Pending JPH0570539A (ja)

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