JP5065598B2 - ポリウレタン微粒子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱可塑性シロキサン変性ポリウレタン微粒子およびその製造方法に関し、さらに詳しくは粉体塗料、粉体コーティング、粉体成型用、塗料添加剤、樹脂・ゴム・エラストマー改質剤などとして有益な熱可塑性シロキサン変性ポリウレタン微粒子およびその製造方法に関する。
ポリウレタンは、各種の分野で有用な熱可塑性樹脂であり、一般にポリウレタン出発原料(例えば、ポリオール、イソシアネート、および鎖伸長剤)の種類や量を選択することによって、得られるポリウレタンの機械強度などの物性の制御ができる。また、ポリウレタンと他のポリマーまたは材料をブレンドすることによって、その機械物性の改質も可能な万能な素材である。故にポリウレタンは、高強度、耐摩耗性、耐屈曲性などの強靭な特性などを有することから、耐圧ホース、パッキン、コンベアーベルトや靴底などの用途に使用されている。
粉末状ポリウレタンの従来の製造方法としては、固形状のポリウレタンを低温で機械的に粉砕する方法、水性ポリウレタンエマルジョンから粒子を析出および乾燥させる方法、噴霧乾燥方法、さらに溶液重合ポリウレタンに貧溶剤を添加してポリウレタンを粒状に析出および濾過し、乾燥させて溶剤を除去する方法などがある。
これらの従来の方法では、得られるポリウレタン粉末の形状が不定形であると同時に、微細な粉末状ポリウレタンが得られないという問題や、製造経費が著しく高いという問題がある。他方、不活性溶媒中で粉末状ポリウレタンを製造する方法が、特許文献1、2、3および4に提案されている。
また、ポリウレタン微粒子に、ポリシロキサンの特徴を付与するために、その表面をメチルハイドロジエンポリシロキサン(メチコン)などのシロキサン化合物やシランカップリング剤で表面処理したり、分子末端にアミノ基やアルコキシ基を有する反応性ポリシロキサン化合物をポリウレタン微粒子の表面処理剤として使用することが提案されている(特許文献5参照)。
しかしながら、ポリウレタン微粒子表面をポリシロキサン化合物で処理したものは、シロキサン化合物を共重合して得られたシロキサン変性ポリウレタン粒子が有する吸油性、撥水性、耐熱性、耐摩耗性、滑り性、柔軟性、耐候性、防汚染性、機械的強度、可撓性、ブロッキング防止性、離型性、印刷適性などの特性が得られない。
米国特許第3,787,525号明細書 特開平2−4860号公報 特開平2−38453号公報 特開平4−255755号公報 特許第3079395号公報
上記の前者の方法は、生産性に劣り実用的な方法とはいえない。また、後者の方法は全て特殊な分散安定剤を使用しているために、分散体のポリウレタン組成と分散安定剤の組み合わせが限定される、合成されるポリウレタン組成の幅が狭い、ポリウレタン分散体の粒子径の制御が困難である、その分散液から分散粒子を採り出す際に粒子同士の融着が生じ粒子が粗大化するなどの問題がある。
また、ポリウレタン粒子をシロキサン処理したものは、シロキサン化合物を共重合して得られた熱可塑性シロキサン変性ポリウレタン微粒子と比較して、吸油性、耐摩耗性、滑り性、柔軟性、機械的強度、可撓性、離型性、印刷適性などの特性に問題がある。
従って本発明の目的は、従来の上記の欠点を解決するとともに、広範囲の用途に適用可能な熱可塑性シロキサン変性ポリウレタン微粒子を含む組成物の設計が可能で、かつ粒度分布の狭い熱可塑性シロキサン変性ポリウレタン微粒子を容易に提供することである。
上記目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、金型に入れて熱で溶融して成形物を得る際に使用する粉末状の熱可塑性シロキサン変性ポリウレタン微粒子であって、ジイソシアネートと、活性水素基を有する2官能の化合物としてポリエーテルジオールおよび/またはポリエステルジオールおよび2官能の鎖伸長剤と、分子内に水酸基またはアミノ基を有するポリシロキサン化合物とラクトンとを共重合した化合物(以下単に「ポリシロキサン化合物」という場合がある)とを反応させて得られる熱可塑性シロキサン変性ポリウレタン微粒子(以下この被覆される微粒子を「微粒子A」という場合がある)と、該微粒子Aの表面を被覆しているポリウレアコロイド非水溶媒溶液(以下「ポリウレアコロイド溶液」という場合がある)から析出したポリウレアコロイド粒子(以下この被覆用微粒子を「微粒子B」という場合がある)とからなり、前記微粒子A中に占めるポリシロキサンセグメントの割合が、0.01〜80質量%であることを特徴とする熱可塑性シロキサン変性ポリウレタン微粒子(以下この被覆された微粒子を「微粒子C」という場合がある)を提供する。
上記微粒子Cにおいては、微粒子Bが、溶媒に対して溶媒和する部分と、非溶媒和部分とから構成されており、非溶媒和部分の粒子径が0.01μm〜1.0μmであること:微粒子Bが、油脂変性ポリオールとポリイソシアネートとポリアミンとの反応で得られる微粒子Bであって、非溶媒和部分がウレア結合の水素結合からなっていることが好ましい。また、微粒子Cはその粒子径が、0.5〜200μmの範囲であることが好ましい。
また、本発明は、ジイソシアネートと、活性水素基を有する2官能の化合物としてポリエーテルジオールおよび/またはポリエステルジオールおよび2官能の鎖伸長剤と、分子内に水酸基またはアミノ基を有するポリシロキサン化合物とラクトンとを共重合した化合物と、を不活性溶媒中で乳化重合させるに当り、乳化剤としてポリウレアコロイド非水溶媒溶液を使用し、熱可塑性シロキサン変性ポリウレタン微粒子を不活性溶媒から粉末状として取り出すことを特徴とする微粒子Cの製造方法を提供する。
本発明者らは、前記微粒子Aの原料、すなわち、ジイソシアネートと活性水素基を有する2官能の化合物とポリシロキサン化合物とが、乳化剤として作用するポリウレアコロイド溶液によって、不活性溶媒中に容易に微粒子状に乳化すること、該乳化された前記微粒子Aの原料が重合反応して、微粒子Aを生成し、該生成した微粒子Aの周囲には、上記ポリウレアコロイド溶液から析出した微粒子Bが均一に付着して微粒子Cを形成しており、該微粒子Cを分散溶媒(重合媒体)から分離した状態において、微粒子Aが微粒子Bによって均一に被覆されていることを見出して本発明を完成した。
さらに、本発明においては、通常は微粒子Aの合成過程において著しい粘度上昇が発生するが、ポリウレアコロイド溶液の存在下に上記微粒子Aを合成すると、合成過程において著しい粘度上昇は発生せず、生成した微粒子Aが凝集することなく、優れた分散安定性を維持するという特徴がある。この作用は従来公知の有機系乳化剤や分散安定剤とは根本的に異なる作用である。
本発明によれば、広範囲の用途に適用可能な熱可塑性シロキサン変性ポリウレタン微粒子を含む組成物の設計が可能で、かつ粒度分布の狭い熱可塑性シロキサン変性ポリウレタン微粒子を容易に提供することができる。
次に好ましい実施態様を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の熱可塑性シロキサン変性ポリウレタン微粒子(微粒子C)は、ジイソシアネートと活性水素基を有する2官能の化合物とポリシロキサン化合物(以下「微粒子Aの原料」という場合がある)とを、ポリウレアコロイド溶液(乳化剤)の存在下、不活性溶媒中で乳化重合させることによって得られる。このようにして得られる微粒子Cは、その表面がポリウレアコロイド溶液から析出したポリウレアコロイド粒子(微粒子B)によって被覆されてなることを特徴としている。
本発明の微粒子Cは、上記方法によって得られるが、好ましい方法はポリウレアコロイド溶液を撹拌機や乳化機付きのジャケット式合成釜に仕込み、この中に微粒子Aの原料と不活性溶媒とを添加し、微粒子Aの原料を不活性溶媒中に乳化し、これらの原料を反応させて微粒子Cを合成する方法や、微粒子Aの原料を夫々別個に、ポリウレアコロイド溶液の存在下に不活性溶媒中に乳化させ、これらを反応させる方法などが挙げられる。
上記の微粒子Aの合成温度は特に限定されないが、好ましい温度は40℃〜120℃である。また、合成時に使用するポリウレアコロイド溶液は、その固形分としての使用量は、微粒子Aの原料の夫々100質量部当たり0.01質量部以上を使用することができ、好ましくは0.1〜20質量部である。使用量が0.01質量部未満では原料の乳化性が不十分で、合成過程で微粒子Aの大きい凝集塊が発生し、目的とする微粒子Cの分散体が得難い。一方、使用量が20質量部を超えると原料の乳化性には問題はなく、微粒子Cの分散体は製造することができるが、乳化剤としては過剰な量であり特に利点はない。
微粒子Aの原料の不活性溶媒中における濃度は、低い程小さい粒子径の微粒子Aが得られ易いが、生産性から好ましい濃度は20〜70質量部である。なお、本明細書全体を通じて、本発明で製造することができる微粒子Cは、熱可塑性ポリ(ウレタン−尿素)をも包含する。
微粒子Aとその製造について以下に説明する。
微粒子A中のポリシロキサンセグメントは、ポリウレタンの主鎖中に結合或いは分岐した状態で結合されている。すなわち、原料となるポリシロキサン化合物が、両末端反応型であればポリウレタンの主鎖である幹部分に、片末端或いは分岐反応型であればポリウレタンの主鎖から分岐した状態でポリウレタン中に結合されることとなる。微粒子A中の好ましいシロキサンセグメント含有量は、微粒子Aの0.01〜80質量%である。
本発明において使用するポリシロキサン化合物としては、例えば、以下のような化合物を用いることが好ましい(この中には活性水素基を利用して変性されたエポキシ変性ポリシロキサン化合物も含んでいるが、イソシアネート基と反応してポリウレタン中に含有されることとなるので含めている)。ポリシロキサン化合物中の活性水素基とは、例えば、水酸基(−OH)、カルボキシル基(−COOH)、アミノ基(−NRH(Rは有機基)、−NH2など)およびチオール基(−SH)などであり、これらの中では水酸基およびアミノ基が好ましく使用される。
(1)アミノ変性ポリシロキサン化合物
(2)エポキシ変性ポリシロキサン化合物
(3)アルコール変性ポリシロキサン化合物
(4)メルカプト変性ポリシロキサン化合物
以上列記したポリシロキサン化合物は本発明において使用する好ましい化合物であるが、本発明はこれらの例示の化合物に限定されるものではない。従って上述の例示の化合物のみならず、その他現在市販されており、市場から容易に入手し得る化合物はいずれも本発明において好ましく使用することができる。本発明において特に好ましい化合物は2個以上の水酸基またはアミノ基を有するポリシロキサン化合物である。
これらの他にも上記の如きポリシロキサン化合物をラクトンで変性したポリラクトン(ポリエステル)−ポリシロキサン化合物およびエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドで変性したポリエチレンオキサイド−ポリシロキサン化合物やポリプロピレンオキサイド−ポリシロキサン化合物なども好ましく使用される。特に好ましくはポリシロキサン化合物をラクトンで変性した化合物であり、さらに好ましくは分子内に2個以上の活性水素基を有するポリシロキサン化合物をラクトンで変性したポリラクトン−ポリシロキサン化合物である。ここで使用する好ましいラクトンは、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、7−ヘプタノリド、8−オクタノリド、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトンおよびδ−カプロラクトンなどである。
また、本発明において前記ポリラクトン−ポリシロキサン化合物、すなわち、ポリシロキサン化合物をラクトンで変性したポリラクトン−ポリシロキサン化合物は、分子中に1個または2個以上の活性水素基、例えば、アミノ基、水酸基、カルボキシル基などを有するシロキサン化合物の活性水素原子団がラクトンを開環重合させた後、減圧処理することによって得られる。
微粒子Aの原料である活性水素基を有する2官能の化合物としては、好ましくはポリウレタンの製造に従来から使用されている短鎖ジオール化合物および高分子ポリオールなどの従来公知のものが、また、ポリアミンとしてはポリウレタンの製造に従来から使用されている後述の如き短鎖ジアミン、高分子ポリアミンなどが使用できるが、これらは特に限定されない。以下に使用するそれぞれの化合物について説明する。
前記短鎖ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサメチレングリコールおよびネオペンチルグリコールなどの脂肪族グリコール類およびそのアルキレンオキシド低モル付加物(数平均分子量500未満)、1,4−ビスヒドロキシメチルシクロヘキサンおよび2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールなどの脂環式系グリコール類およびそのアルキレンオキシド低モル付加物(数平均分子量500未満)、キシリレングリコールなどの芳香族グリコール類およびそのアルキレンオキシド低モル付加物(数平均分子量500未満)、ビスフェノールA、チオビスフェノールおよびスルホンビスフェノールなどのビスフェノール類およびそのアルキレンオキシド低モル付加物(数平均分子量500未満)、およびC1〜C18のアルキルジエタノールアミンなどのアルキルジアルカノールアミン類などの化合物が挙げられる。これらは単独或いは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
前記高分子ポリオールとしては、例えば、以下のものが例示される。
(1)ポリエーテルポリオール、例えば、アルキレンオキシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなど)および/または、複素環式エーテル(テトラヒドロフランなど)を重合または共重合して得られるものが例示され、具体的にはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール−ポリテトラメチレングリコール(ブロックまたはランダム)、ポリテトラメチレンエーテルグリコールおよびポリヘキサメチレングリコールのジオールなど、
(2)ポリエステルポリオール、例えば、脂肪族系ジカルボン酸類(例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸およびアゼライン酸など)および/または芳香族系ジカルボン酸(例えば、イソフタル酸およびテレフタル酸など)と低分子量グリコール類(例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビスヒドロキシメチルシクロヘキサンおよび2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールなど)とを縮重合したものが例示され、具体的にはポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール、ポリネオペンチルアジペートジオール、ポリエチレン/ブチレンアジペートジオール、ポリネオペンチル/ヘキシルアジペートジオール、ポリ−3−メチルペンタンアジペートジオールおよびポリブチレンイソフタレートジオールのジオールなど、
(3)ポリラクトンポリオール、例えば、ポリカプロラクトンジオールまたはポリカプロラクトントリオールおよび/またはポリ−3−メチルバレロラクトンジオールなどのジオールなど、
(4)ポリカーボネートジオール、例えば、ポリヘキサメチレンカーボネートジオールなどのジオールなど、
(5)ポリオレフィンポリオール、例えば、ポリブタジエングリコールおよびポリイソプレングリコール、または、その水素化物などのジオールなど、
(6)水素添加ダイマーポリオール、ヒマシポリオールなどのジオールなど、
(7)ポリメタクリレートジオール、例えば、α,ω−ポリメチルメタクリレートジオールおよびα,ω−ポリブチルメタクリレートジオールなどが挙げられる。
これらのポリオールの平均分子量は特に限定されないが、ポリイソシアネートと反応するものは全て使用可能であり、通常数平均分子量は500〜2,000程度が好ましい。また、これらのポリオールは単独或いは2種類以上を組み合わせて使用することができる。ポリオールとしては、活性水素が2個のポリオール化合物が好ましい。
微粒子Aの原料であるジイソシアネートとしては、従来公知のポリウレタンの製造に使用されているものがいずれも使用でき特に限定されない。ジイソシアネートとして好ましいものは、例えば、トルエン−2,4−ジイソシアネート、4−メトキシ−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−イソプロピル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−クロル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−ブトキシ−1,3−フェニレンジイソシアネート、2,4−ジイソシアネートジフェニルエーテル、4,4’−メチレンビス(フェニレンイソシアネート)(MDI)、ジュリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ベンジジンジイソシアネート、o−ニトロベンジジンジイソシアネートおよび4,4’−ジイソシアネートジベンジルなどの芳香族ジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートおよび1,10−デカメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添MDIおよび水添XDIなどの脂環式ジイソシアネートなど、或いはこれらのジイソシアネートと低分子量のポリオールやポリアミンを末端がイソシアネートとなるように反応させて得られるポリウレタンプレポリマーなども当然使用することができる。
また、変性MDI(例えば、ウレチジンジオン)、2,4−トルイレンジイソシアネートの二量体、カルボジイミド変性ジイソシアネート、ブロック型ジイソシアネート、末端イソシアネートプレポリマーなどが挙げられる。
これらのうち、芳香族系或いは脂肪族系のどちらでも使用可能であり、好ましくは芳香族系ではジフェニルメタンジイソシアネートおよびトリレンジイソシアネート、脂肪族系ではヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添MDIおよび水添XDIなどであり、分子中にイソシアネート基を2個含むものが好ましく、前記ジイソシアネートの低分子量のポリオールやポリアミンとを末端イソシアネートになるように反応させたウレタンプレポリマーなども好ましく使用される。
本発明に使用されるジイソシアネート、活性水素基を有する2官能の化合物およびポリシロキサン化合物の種類、使用量および使用比率は、得られる微粒子Cの使用目的によって決定される。例えば、熱可塑性の粉体塗料用には、活性水素基を有する2官能の化合物としてポリエーテルジオールおよび/またはポリエステルジオールおよび2官能の鎖伸長剤を、イソシアネートとしてジイソシアネートを使用して公知のポリウレタンの製法によりソフトからハードまで(低溶融温度から高溶融温度まで)の微粒子Cを製造することができる。
また、NCO/OH比が1.0以下で合成した微粒子Cは、ブロックイソシアネートをブレンドし、熱硬化性の粉体塗料として使用することができる。この粉体塗料は被塗布物に流動浸漬塗装法、溶射塗装法、散布塗装法などの公知の方法で塗布することができる。また、この粉体塗料は車両、家電製品、住宅・建材、土木用の金属などに対して弾性のある耐熱および耐摩耗などの耐久性の優れた塗膜を与える。
微粒子Cの製造に用いる不活性溶媒は、微粒子Aに対して実質的に非溶媒であり、かつ活性水素を有しないものである。その例として、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、石油エーテル、石油ベンジン、リグロイン、石油スピリット、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、トルエン、キシレン、脂環族炭化水素の構造を有するエチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサンなどの炭化水素、ジメチルポリシロキサンなどの単独または混合物が挙げられ、これらの不活性溶媒は、該不活性溶媒と合成された微粒子Cの分離工程の生産性の点からは150℃以下の沸点を有するものが好ましい。本発明の微粒子Cの合成に際しては公知の触媒を使用すれば低温でもよいが、作業面から40℃以上の反応温度が好ましい。
上記微粒子Cの合成時に乳化剤として使用するポリウレアコロイド溶液中の微粒子Bは、溶媒に対して溶媒和する部分と非溶媒和部分とから構成されており、非溶媒和部分の粒子径が好ましくは0.01μm〜1.0μmの粒子であり、かかる微粒子Bは、例えば、不活性溶媒中で、油脂変性ポリオールとポリイソシアネート(またはこれらの化合物からなる末端NCOプレポリマー)とポリアミンとの反応で得られる。
この反応では、反応が進むにつれて、ウレア結合同士の水素結合により、溶媒中に不溶解のウレアドメインが形成され、同時に油脂変性ポリオール鎖が溶媒中で溶媒和されることにより、非溶解性のウレアドメインの凝集などによる微粒子Bの巨大化が防止され、Bを含む安定なポリウレアコロイド溶液が容易に得られる。
さらに、使用する油脂変性ポリオールが、不活性溶媒中での結晶性が少なく、反応が進むにつれて生じる高分子化の過程でも、溶媒中で油脂変性ポリオールを主体とするポリマー鎖がある程度自由に動き得るために、非溶解性結晶部分と溶解性非結晶部分の分離が容易に行われ、ウレア結合同士の水素結合による非溶解性結晶部分を粒子の中心とするウレアドメインを形成し、その周囲に溶媒和されたポリマー鎖が規則正しく外向きに配向される。これは従来のミセル下に重合することにより得られる公知のコロイド溶液の製造方法における界面活性剤とは根本的に異なる作用である。
上記ポリウレアコロイド溶液の製造方法をさらに具体的に説明する。先ず、最初に油脂変性ポリオールとポリイソシアネートとを不活性溶媒中または無溶媒で反応させ、NCO基を有するプレポリマーを合成する。次にこのプレポリマーを撹拌機付きのジャケット式合成釜に仕込み、濃度が5〜70質量%になるように不活性溶媒を添加して濃度を調整する。この溶液を撹拌しながら、予め1〜20質量%の濃度に調整したポリアミンの溶液を徐々に添加し反応を行い、ポリウレア化反応においてポリウレアコロイド溶液を製造する。
ポリアミンの添加方法は、上記の方法の他にポリアミン溶液に前記プレポリマーまたはその溶液を添加する方法でもよい。ポリウレアコロイドの合成のための温度は特に限定されないが、好ましい温度は20〜120℃である。ポリウレアコロイドの合成のための反応濃度、温度、撹拌機の形態、撹拌力、ポリアミン溶液およびプレポリマーまたはその溶液の添加速度などは特に限定されないが、ポリアミンとプレポリマーのイソシアネート基との反応は速いので、急激な反応が行われないように、反応を制御することが好ましい。
ポリウレアコロイド溶液の製造に使用する油脂変性ポリオールは、官能基が2個以下のポリオールであって、好ましい平均分子量は700〜3,000であるが、これに限定されない。油脂変性ポリオールの具体例としては、例えば、各種の油脂を低級アルコールやグリコールを用いてアルコリシス化する方法、油脂を部分鹸化する方法、水酸基含有脂肪酸をグリコールによりエステル化する方法などによって、油脂に約2個以下の水酸基を含有させたものが好ましく、上記の水酸基含有脂肪酸としては、例えば、リシノレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ヒマシ油脂肪酸、水添ヒマシ油脂肪酸などが挙げられる。
油脂変性ポリオールとポリイソシアネートとの反応は、1<NCO/OH≦2の条件で行い、溶媒和されるプレポリマー鎖の平均分子量をコントロールする。このように合成されるプレポリマーの平均分子量は、特に限定されないが、好ましい範囲は約500〜15,000である。本発明で使用されるポリイソシアネートとしては、公知のポリイソシアネートの全てが挙げられる。特に好ましいものはヘキサメチレンジイソシアネート、水添加TDI、水添加MDI、イソホロンジイソシアネート、水添XDIなどの脂肪族または脂環族系ジイソシアネートである。
ポリウレアコロイド溶液の製造に使用する不活性溶媒としては、使用原料である油脂変性ポリオール、ジイソシアネートおよびポリアミンを溶解するもので、活性水素を有さない全ての不活性溶媒を使用することができる。特に好ましいものはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、石油エーテル、石油ベンジン、リグロイン、石油スピリット、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、トルエン、キシレン、脂環族炭化水素の構造を有するエチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサンなどの炭化水素、ジメチルポリシロキサンなどの単独または混合物が挙げられる。なお、本発明において「溶解」とは常温および高温下での溶解の両方を包含する。
ポリウレアコロイド溶液の製造に使用するポリアミンとして、例えば、短鎖ジアミン、脂肪族系ポリアミン、脂環式ポリアミン、芳香族系ポリアミン類およびヒドラジン類などが挙げられる。短鎖ジアミンおよび脂肪族系ポリアミンとしては、例えば、メチレンジアミン、エチレンジアミン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、トリメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ポリオキシプロピレンジアミンおよびポリオキシプロピレントリアミンなどの脂肪族ポリアミン、フェニレンジアミン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−メチレンビス(フェニルアミン)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルおよび4,4’−ジアミノジフェニルスルホンなどの芳香族ポリアミン、シクロペンタンジアミン、シクロヘキシルジアミン、4,4−ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス−アミノプロピルピペラジン、チオ尿素、メチルイミノビスプロピルアミン、ノルボルネンジアミンおよびイソホロンジアミンなどの脂環式ジアミンなどが挙げられる。また、ヒドラジン、カルボヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジドおよびフタル酸ジヒドラジドなどのヒドラジン類が挙げられる。これらは単独で或いは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
ポリウレアコロイド溶液の製造に使用する油脂変性ポリオール、ジイソシアネート、ポリアミン、得られるプレポリマーの種類、使用量および使用比率は、使用する溶媒中での微粒子Bの大きさおよび安定性などを制御する目的で決定される。すなわち、本発明のポリウレアコロイド溶液中の微粒子Bは、溶媒中で溶媒和されない結晶部分のウレアドメインと、そのウレアドメインから伸びて溶媒中で溶媒和されたポリマー鎖により形成されている。
ポリウレアコロイド溶液中の微粒子Bのウレアドメインの大きさおよび溶媒和されたポリマー鎖の大きさと形態がポリウレアコロイド溶液の性質を左右する。このように、ウレアドメインと溶媒和されたポリマー鎖とで形成された微粒子Bは、溶媒中で安定なポリウレアコロイド溶液であり、その溶液中の微粒子Bのウレアドメインの粒子径は、通常0.01〜1.0μmであり、溶媒和するポリマー鎖の1個の平均分子量は約500〜15,000であり、両者の質量比はウレアドメイン(ウレア結合またはポリアミン)/ポリマー鎖が0.5〜30の範囲が好ましい。
ウレア結合の割合が上記範囲未満であると、得られる微粒子B中の非溶媒和性ウレアドメインが形成されにくく、微粒子Bが不活性溶媒に溶解し易くなり、良好なポリウレアコロイド溶液が生成されない。一方、ウレア結合の割合が上記範囲を超えると、非溶媒和性ウレアドメインが大きくなり、得られるポリウレアコロイド溶液の安定性が低下し、微粒子Bの凝集が生じ易くなる。
本発明で使用する微粒子Bの溶媒中における形態は、図1に示すようなものと想像される。この微粒子Bの粒子径の制御については、溶媒和したポリマー部分とウレアドメインを含んだ粒子全体の大きさと、溶媒和したポリマー部分とウレアドメインのそれぞれの大きさについて、両者ともに制御が可能である。なお、先に記載の微粒子Bの粒子径は、ウレアドメイン部分を表現している。
安定に制御されたポリウレアコロイド溶液を製造するためには、図1のように、溶媒和したポリマー部分とウレアドメイン部分が明瞭に相分離しているのが望ましく、そのためには溶媒和されるポリマー鎖と結晶部分のウレアドメインとが混在しないように製造することが必要である。このためには、合成過程で溶媒和したポリマー部分とウレアドメイン部分が分離しやすい合成条件が要求される。
ポリウレアコロイド溶液の合成は、NCO基を有するプレポリマーの溶液およびポリアミンの溶液の両方の濃度が低く、一方の溶液に他方の溶液を添加する添加速度が遅いほど良好な結果が得られ、撹拌はプロペラミキサー撹拌で充分である。また、原料溶液の濃度が高い場合や溶液の添加速度が速い場合には、ホモジナイザーなどの使用による高剪断力の混合を行いながら合成することが好ましい。反応温度は使用する溶媒の種類と、その溶媒に対するウレアドメインの溶解度により決まるが、好ましい温度は合成を制御し易い20〜120℃であるが、この温度範囲に特に限定されない。ウレアドメインの形成は合成過程で形成する方法、或いは高温で合成したものを冷却過程で形成する方法でもよい。
ポリウレアコロイド溶液中の微粒子Bの重要な因子は、その表面基の種類および濃度であり、さらには不活性溶媒中における分散性と分散粒子径である。すなわち、ポリウレアコロイド溶液の乳化剤としての作用は、W/O、O/O型の乳化剤であり、微粒子Aの原料の親水性、疎水性の強さと不活性溶媒との相関性で作用する。これらの条件を加味して検討を加えた結果として、微粒子Aの原料に対するポリウレアコロイド溶液の添加量の調整で、微粒子Aの粒子径をコントロールすることが可能であり、前記の範囲で添加量が多い程粒子径は小さくなり、少ない程粒子径が大きくなる。
以上の如き原材料から得られた微粒子Cの分散溶液(ポリウレアコロイド溶液)から、常圧または減圧下で不活性溶媒を分離することによって、本発明の微粒子Cが得られる。粒子化に用いる装置としてスプレイドライヤー、濾過装置付き真空乾燥機、撹拌装置付真空乾燥機、棚式乾燥機など公知のものがいずれも使用でき、好ましい乾燥温度は不活性溶媒の蒸気圧、微粒子Cの軟化温度、粒子径などに影響されるが、好ましくは減圧下40〜80℃である。
このようにして製造された微粒子Cの粒子径は、0.5μm〜200μmで真球状である。粒子径のコントロールは、微粒子Cの組成が同一の場合、合成釜の乳化型式(プロペラ式、錨型式、ホモジナイザー、螺旋帯式など)および撹拌力の大小に左右されるが、特に不活性溶媒中の微粒子Aの原料の濃度、ポリウレアコロイド溶液の種類および添加量に影響される。微粒子Aの原料を乳化するための機械的撹拌や剪断力は乳化の初期段階で決定され、これが強力な程分散体の粒子径が小さくなる。その後の撹拌および剪断力は大きくは影響しない。かえってその力が強すぎると分散体同士の凝集を促進することになり好ましくない。
また、本発明では、上記の微粒子Cの製造に当たり、原料の少なくとも一部または全部に染料や顔料などの着色剤、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、研磨剤、体質顔料などの各種添加剤を混合して、微粒子Cの合成を行い種々の用途に適した微粒子Cを得ることも可能である。
これらの微粒子Cは、図2の電子顕微鏡写真(倍率500倍)に示すように、ほぼ完全に真球状の微粒子であり、図3の想像図に示す如く個々の微粒子Aの表面にはポリウレアコロイド溶液から析出した微粒子Bが付着或は被覆されておりかつ微粒子Bが非粘着性と耐熱性に優れているため、該微粒子Cを分散溶媒から単に除去するのみで極めて流動性に富んだ微粒子Cとなり、微粒子化に当たっては従来技術における如き煩雑かつコスト高な粉砕工程や分級操作を何ら要しないなどの種々の利点を有している。
以下に合成例、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、以下の文中の「部」は質量部、「%」は質量%を示す。
(ポリウレアコロイド溶液の作成)
[合成例1]
水酸基価119.5の2官能の油脂変性ポリオール(伊藤製油(株)製、商品名URIC Y−202)100部とn−オクタン100部とを撹拌機付き合成釜に仕込み上記ポリオールを溶解した。撹拌しながら温度を50℃に制御し、NCO/OH=2になるように予め用意したイソホロンジイソシアネート47.3部を1時間かけて徐々に添加し、この条件で3時間反応を続け、さらに80℃、3時間の反応を行い合成した。次にn−オクタンで濃度50%に調整し、NCO基を3.0%含有するプレポリマー溶液(PP−1)を得た。このプレポリマーの平均分子量は1,383である。
上記のPP−1の40部とn−オクタン60部とを撹拌機付き合成釜に仕込み溶解した。撹拌しながら温度を70℃に制御しながら、予め用意したイソホロンジアミンのn−オクタンの10%溶液24.3部を5時間かけて徐々に添加し反応を完結して、(ポリアミン(ウレア結合部)/プレポリマー鎖)×100=12.15%のポリウレアコロイド溶液(固形分18.0%)(C−1)を得た。この溶液は青い乳光色の安定な溶液であった。
[合成例2]
水酸基価119.5の2官能の油脂変性ポリオール(伊藤製油(株)製、商品名URIC Y−202)100部とn−オクタン100部とを撹拌機付き合成釜に仕込み上記ポリオールを溶解した。撹拌しながら温度を50℃に制御し、NCO/OH=1.1になるように予め用意したイソホロンジイソシアネート26.0部を1時間かけて徐々に添加し、この条件で3時間反応を続け、さらに80℃、4時間の反応を行い合成した。次にn−オクタンで濃度50%に調整し、NCO基を0.36%含有するプレポリマー溶液(PP−2)を得た。この物の平均分子量は11,834である。
上記のPP−2の20部とn−オクタン80部とを撹拌機付き合成釜に仕込み上記プレポリマーを溶解した。撹拌しながら温度を70℃に制御しながら、予め用意したイソホロンジアミンのn−オクタンの1%溶液14.4部を8時間かけて徐々に添加し反応を完結して、(ポリアミン/プレポリマー鎖)×100=1.44%のポリウレアコロイド溶液(固形分8.9%)(C−2)を得た。この溶液は青い乳光色の安定な溶液であった。
[合成例3]
水酸基価157.8の1官能の油脂変性ポリオール(伊藤製油(株)製、商品名URIC H−31)100部を、撹拌機付き合成釜に仕込み、撹拌しながら温度を60℃に制御し、予め用意したトリレンジイソシアネート49.0部を1時間かけて徐々に添加し、この条件で5時間の反応を行い合成した。次にn−ヘプタンで濃度60%に調整し、NCO基を4.76%含有するプレポリマー溶液(PP−3)を得た。この物の平均分子量は530である。
上記のPP−3の100部を撹拌機付き合成釜に仕込み、撹拌しながら温度を50℃に制御し、予め用意したトリメチルヘキサメチレンジアミンのn−ヘプタンの10%溶液89.7部を5時間かけて徐々に添加し反応を完結して、(ポリアミン/プレポリマー鎖)×100=14.95%のポリウレアコロイド溶液(固形分36.4%)(C−3)を得た。この溶液は黄味の乳光色の安定な溶液であった。
[合成例4]
水酸基価165.5の2官能の油脂変性ポリオール(伊藤製油(株)製、商品名URIC Y−403)100部とn−デカン100部とを撹拌機付き合成釜に仕込み上記ポリオールを溶解した。撹拌しながら温度を50℃に制御し、NCO/OH=2.0になるように、予め用意したヘキサメチレンジイソシアネート49.6部を1時間かけて徐々に添加し、この条件で3時間反応を続け、さらに80℃、3時間の反応を行い合成した。次にn−デカンで濃度50%に調整し、NCO基を4.14%含有するプレポリマー溶液(PP−4)を得た。この物の平均分子量は1,014である。
上記のPP−4の40部とn−デカン60部とを撹拌機付き合成釜に仕込み上記プレポリマーを溶解した。撹拌しながら温度を70℃に制御し、予め用意したヘキサメチレンジアミンのn−デカンの5%溶液45.85部を8時間かけて徐々に添加し反応を完結して、(ポリアミン/プレポリマー鎖)×100=11.46%のポリウレアコロイド溶液(固形分15.3%)(C−4)を得た。この溶液は透明な青い乳光色の安定な溶液であった。
(ラクトン変性ポリシロキサン化合物の製造)
[合成例5〜7]
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管および還流冷却器を具備した反応器に、窒素ガスで置換した後、表1に記載したラクトン化合物、ポリシロキサン化合物を所定の濃度まで投入し窒素気流下、100℃にて均一になるまで攪拌した。続いて所定のテトラ−n−ブチルチタネートを投入し、窒素気流下180℃の温度下で10時間反応させた。反応の進行とともに反応物の粘度が上昇してくる。その後、180℃で5mmHgの減圧下で1時間反応を続け、反応を完了させるとともに、原料のシロキサン化合物に含まれていた非反応性シロキサン化合物および未反応物を完全に除去した。得られたポリカプロラクトン変性ポリシロキサン化合物の組成および性状を表1に示す。
表1中のポリシロキサン化合物(a)は下記の構造を有する。
(微粒子Cの製造)
[実施例1]
2リットルのステンレス容器に、ポリウレアコロイド溶液(C−1)44部とn−オクタン356部を仕込み混合し、40℃に保持した。これに平均分子量1,020のポリブチレンアジペート182部、ラクトン変性ポリシロキサン化合物(合成例5)45部、1,4−ブタンジオール30部およびMDI 129.5部を40℃に加熱し均一に混合したものを徐々に加え、ホモジナイザーで30分間乳化した。この乳化液は分散質の平均分散粒子径が5μmで粒子の分離もなく安定な乳化液であった。
次にこれを錨型撹拌機付き反応釜に仕込み、400rpmの回転をさせながら温度を80℃まで上げ、3時間の反応を終了し微粒子Aの分散液を得た。この分散液を真空乾燥機に移し、50mmHg以下の減圧下で不活性溶媒を分離し粉末状微粒子C(1)を得た。この物は平均粒子径が5μmの真球状の白色粉末状であった。
[実施例2]
2リットルのステンレス容器に、ポリウレアコロイド溶液(C−2)184部とn−オクタン216部を仕込み混合し、40℃に保持した。これに平均分子量1,020のポリブチレンアジペート182部、ラクトン変性ポリシロキサン化合物(合成例5)45部、1,4−ブタンジオール30部およびMDI 129.5部を40℃に加熱し均一に混合したものを徐々に加え、ホモジナイザーで30分間乳化した。この乳化液は分散質の平均分散粒子径が16μmで粒子の分離もなく安定な乳化液であった。
次にこれを錨型撹拌機付き反応釜に仕込み、400rpmの回転をさせながら温度を80℃まで上げ、3時間の反応を終了し微粒子Aの分散液を得た。この分散液を真空乾燥機に移し、50mmHg以下の減圧下で不活性溶媒を分離し粉末状微粒子C(2)を得た。この物は平均粒子径が16μmの真球状の白色粉末状であった。
[実施例3]
2リットルのステンレス容器に、ポリウレアコロイド溶液(C−3)109部とヘプタン491部を仕込み混合し、40℃に保持した。これに平均分子量1,020のポリブチレンアジペート182部、ラクトン変性ポリシロキサン化合物(合成例6)45部、1,4−ブタンジオール30部およびMDI 129.7部を40℃に加熱し均一に混合したものを徐々に加え、ホモジナイザーで30分間乳化した。この乳化液は分散質の平均分散粒子径が3μmで粒子の分離もなく安定な乳化液であった。
次にこれを錨型撹拌機付き反応釜に仕込み、400rpmの回転をさせながら温度を80℃まで上げ、3時間の反応を終了し微粒子Aの分散液を得た。この分散液を真空乾燥機に移し、50mmHg以下の減圧下で不活性溶媒を分離し粉末状微粒子C(3)を得た。この物は平均粒子径が3μmの真球状の白色粉末状であった。
[実施例4]
2リットルのステンレス容器に、ポリウレアコロイド溶液(C−4)80部と石油スピリット320部を仕込み混合して均一に分散し、40℃に保持した。これに平均分子量1,020のポリブチレンアジペート182部、ラクトン変性ポリシロキサン化合物(合成例7)45部、1,4−ブタンジオール30部およびMDI 129.0部を40℃に加熱し均一に混合したものを徐々に加え、ホモジナイザーで30分間乳化した。この乳化液は分散質の平均分散粒子径が12μmで粒子の分離もなく安定な乳化液であった。
次にこれを錨型撹拌機付き反応釜に仕込み、400rpmの回転をさせながら温度を80℃まで上げ、3時間の反応を終了し微粒子Aの分散液を得た。この分散液を真空乾燥機に移し、50mmHg以下の減圧下で不活性溶媒を分離し粉末状微粒子C(4)を得た。この物は平均粒子径が12μmの真球状の白色粉末状であった。
[比較例1]
2リットルのステンレス容器に、ポリウレアコロイド溶液(C−1)44部とn−オクタン356部を仕込み混合し、40℃に保持した。これに平均分子量1,020のポリブチレンアジペート228部、1,4−ブタンジオール30.4部およびMDI 141.7部を40℃に加熱し均一に混合したものを徐々に加え、ホモジナイザーで30分間乳化した。この乳化液は分散質の平均分散粒子径が5μmで粒子の分離もなく安定な乳化液であった。
次にこれを錨型撹拌機付き反応釜に仕込み、400rpmの回転をさせながら温度を80℃まで上げ、3時間の反応を終了しポリウレタン分散液を得た。この分散液を真空乾燥機に移し、50mmHg以下の減圧下で不活性溶媒を分離し粉末状ポリウレタン(PU5)を得た。この物は平均粒子径が5μmの真球状の白色粉末状であった。
以上で得られた実施例および比較例のポリウレタン微粒子について、フィルム物性および加工性を下記の方法により調べて下記表2に示す結果が得られた。
1.<フィルム物性>
実施例および比較例のポリウレタン微粒子30部およびジメチルフォルムアミド70部を容器に取りテストミキサーにて80℃、60分間の撹拌をしてポリウレタン溶液を作成し、この溶液を離型紙上に膜厚が40μmになるように塗布し、120℃で10分間乾燥しさらに70℃で2日間放置して作成した。作成したフィルムを室温まで冷却し、縦6cmおよび横1.5cmに切断し離型紙からフィルムを剥離し、島津オートグラフAG−500Aで、クロスヘッドスピード200mm/min、測定温度25℃の条件で抗張力−伸度曲線より、100%モジュラス、破断強度および破断伸度を測定した。
2.<加工性>
金型を230℃に加熱した後、実施例および比較例のポリウレタン微粒子250gを金型上にふりまき、10秒間静置させた後、溶融しなかった余分な粉を取り除き、さらに90秒間静置後、水冷して成型物を作成し、以下を測定した。
2−1.金型からの離型性(作業性)を確認した。
○:金型からの離型性がよい
×:金型からの離型性が悪い
2−2.成型物のブロッキング性を確認した。
成型物の面々を重ね合わせ、荷重3kg、温度40℃の環境下でブロッキング性を確認した。
○:ブロッキングしない
△:ややブロッキングする
×:ブロッキングする
2−3.成型物の印刷適性を確認した。
成型物にシャチハタ(株)の印を押印し印刷可能か確認した。
○:印字性良好
△:ややインキが滲む
×:インキがのらない
以上の結果から、本発明の微粒子Cは、許容できるフィルム物性を有しつつ、加工性において離型性、ブロッキング性および印刷適性のいずれにおいても優れていることが分かる。
本発明のポリウレタン微粒子は、公知の粉体塗装、成型法によって各種の塗膜材、ライニング材、ハンマー、ギヤー類、パッキン、ダストカバーなどの工業部品、車輌用シート、産業資材、フィルム、スポーツシューズの靴底、時計バンド、キャスター、ホース、チューブ、ベルトコンベア、電線ケーブルなどの塗料、コーティング剤、ゴム、樹脂の改質剤、溶剤に溶解してウレタン塗料、合成皮革用の素材、接着剤、着色した場合には着色剤、粉末インキ(トナー)などの広範囲の用途がある。
本発明で使用するポリウレアコロイド溶液中の微粒子Bの断面の想像図。 本発明の微粒子Cの写真。 本発明の微粒子Cの断面の想像図。
符号の説明
1:溶媒和するポリマー鎖(油脂セグメント)
2:非溶媒和部分のウレアドメイン
3:微粒子A
4:微粒子B

Claims (5)

  1. 金型に入れて熱で溶融して成形物を得る際に使用する粉末状の熱可塑性シロキサン変性ポリウレタン微粒子であって、
    ジイソシアネートと、活性水素基を有する2官能の化合物としてポリエーテルジオールおよび/またはポリエステルジオールおよび2官能の鎖伸長剤と、分子内に水酸基またはアミノ基を有するポリシロキサン化合物とラクトンとを共重合した化合物とを反応させて得られる熱可塑性シロキサン変性ポリウレタン微粒子(微粒子A)と、
    該微粒子Aの表面を被覆しているポリウレアコロイド非水溶媒溶液から析出したポリウレアコロイド粒子(微粒子B)とからなり、
    前記微粒子A中に占めるポリシロキサンセグメントの割合が、0.01〜80質量%であることを特徴とする熱可塑性シロキサン変性ポリウレタン微粒子(微粒子C)。
  2. 微粒子Bが、溶媒に対して溶媒和する部分と、非溶媒和部分とから構成されており、非溶媒和部分の粒子径が0.01μm〜1.0μmである請求項1に記載の微粒子C。
  3. 微粒子Bが、油脂変性ポリオールとポリイソシアネートとポリアミンとの反応で得られるポリウレアコロイド粒子であって、非溶媒和部分がウレア結合の水素結合からなっている請求項1に記載の微粒子C。
  4. その粒子径が、0.5〜200μmの範囲である請求項1に記載の微粒子C。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱可塑性シロキサン変性ポリウレタン微粒子Cの製造方法であって、ジイソシアネートと、活性水素基を有する2官能の化合物としてポリエーテルジオールおよび/またはポリエステルジオールおよび2官能の鎖伸長剤と、分子内に水酸基またはアミノ基を有するポリシロキサン化合物とラクトンとを共重合した化合物と、を不活性溶媒中で乳化重合させるに当り、乳化剤としてポリウレアコロイド非水溶媒溶液を使用し、熱可塑性シロキサン変性ポリウレタン微粒子を不活性溶媒から粉末状として取り出すことを特徴とする熱可塑性シロキサン変性ポリウレタン微粒子Cの製造方法。
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