JP2881095B2 - ポリウレアコロイド溶液及びその製造方法 - Google Patents

ポリウレアコロイド溶液及びその製造方法

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JP2881095B2 JP5193022A JP19302293A JP2881095B2 JP 2881095 B2 JP2881095 B2 JP 2881095B2 JP 5193022 A JP5193022 A JP 5193022A JP 19302293 A JP19302293 A JP 19302293A JP 2881095 B2 JP2881095 B2 JP 2881095B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料、接着剤、インキ
用ワニス、これらの改質剤、樹脂、エラストマーの改質
剤、顔料分散安定剤、乳化重合用の安定剤等として有益
なポリウレアコロイド溶液及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コロイド溶液の従来の製造方法として
は、ラジカル反応を用いた非水分散重合法や水性エマル
ジョン重合法等が公知である。又、水性のポリウレタン
ウレアコロイド溶液の製造方法としては、特開平1−1
10506号公報に記載の方法が知られている。上記の
非水系ポリウレタンウレアコロイド溶液の製造方法で
は、その合成過程で粒子同士が凝集或は融着し、安定な
コロイド溶液が得難い為に、多量の乳化剤の使用が要求
されたり、或は媒体としてポリオールや樹脂溶液中で粒
子を合成し、粒子同士の凝集を防止する方法が知られて
いる。
【0003】これらの方法のうち、乳化剤を多量に使用
する方法では、乳化剤による最終製品に対する悪影響が
あり、一方、媒体としてポリオールや樹脂溶液を使用す
る場合には、得られるコロイド溶液の用途が限定され、
応用範囲が狭い等の問題がある。従って本発明の目的
は、上記従来技術の問題点を解決し、塗料、接着剤、イ
ンキ用ワニス、これらの改質剤、樹脂、エラストマーの
改質剤、顔料分散安定剤、乳化重合用の安定剤等として
有益なポリウレアコロイド溶液を提供することである。
【0004】
【問題点を解決するための手段】上記の目的は以下の本
発明によって達成される。即ち、本発明は、非水溶媒中
に分散したコロイド粒子が、溶媒に対して溶媒和されて
いる部分と非溶媒和部分とから構成されており、非溶媒
和部分の粒子径が0.01μm〜1.0μmであること
を特徴とするポリウレアコロイド溶液である。
【0005】
【作用】非水溶媒(以下単に溶媒という)中でポリウレ
アコロイド粒子を合成するに当たり、予め油脂変性ポリ
オールの活性水素の一部又は全部をポリイソシアネート
化合物と反応させて、末端イソシアネート基を有し、且
つ溶媒中に溶解しているプレポリマーを調製し、次い
で、溶媒中に溶解する活性水素基を有するポリアミン化
合物を上記プレポリマーに反応させることによって、本
発明が目的とするポリウレアコロイド溶液が得られる。
【0006】本発明者は、溶媒中に溶解したイソシアネ
ート基を有するプレポリマーとポリアミン化合物の活性
水素基との反応が進むにつれて、ウレア結合同士の水素
結合により、溶媒中に不溶解のドメインが形成されると
同時に、油脂変性ポリオール鎖が溶媒中で溶媒和される
ことにより、非溶解性のドメインの凝集等によりコロイ
ド粒子の巨大化が防止され、安定なポリウレアコロイド
溶液が容易に得られることを見出した。
【0007】更に、本発明においては、使用する油脂変
性ポリオールが、溶媒中での結晶性が少なく、反応が進
むにつれて生じる高分子化の過程でも、溶媒中で油脂変
性ポリオールを主体とするポリマー鎖がある程度自由に
動き得る為に、非溶解性結晶部分と溶解性非結晶部分の
分離が容易に行われ、ウレア結合同士の水素結合による
非溶解性結晶部分を粒子の中心とするドメインを形成
し、その周囲に溶媒和されたポリマー鎖が規則正しく外
向きに配向される。この様な作用は、従来のミセル下に
重合することにより得られる公知のコロイド溶液の製造
方法とは根本的にその原理が異なる作用である。
【0008】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明においては、油脂変
性ポリオールと、ポリイソシアネート化合物とを溶媒中
又は無溶媒で反応させ、NCO基を有するプレポリマー
を合成する。次にこのプレポリマーを撹拌機付きのジャ
ケット式合成釜に仕込み、濃度が5〜70重量%になる
ように溶媒を添加して濃度を調整する。この溶液を撹拌
しながら、予め2〜20重量%の濃度に調整したポリア
ミン化合物の溶液を徐々に添加し、ポリウレア化反応に
よりポリウレアコロイド溶液を製造する。
【0009】ポリアミンの添加方法は、上記の方法の他
にポリアミン溶液に前記プレポリマー又はその溶液を添
加する方法でもよい。ポリマー合成の為の温度は特に限
定されないが、好ましい温度は30℃〜120℃であ
る。ポリマー合成の為の反応濃度、温度、撹拌機の形
態、撹拌力、ポリアミン溶液及びプレポリマー又はその
溶液の添加速度等は特に限定されないが、ポリアミン化
合物とプレポリマーのイソシアネート基との反応は速い
ので、急激な反応が行われないように、反応を制御する
ことが好ましい。
【0010】本発明に使用される油脂変性ポリオール
は、官能基が2以下のポリオールであって、好ましい分
子量は1,000±300であるが、これに限定されな
い。油脂変性ポリオールの具体例としては、例えば、各
種の油脂を低級アルコールやグリコールを用いてアルコ
リシス化する方法、油脂を部分鹸化する方法、水酸基含
有脂肪酸をグリコールによりエステル化する方法等によ
って、油脂に約2個以下の水酸基を含有させたもの、或
はJ.H.SAUNDERS,K.C.FRISCH著のPOLYURETHANES,CHEMIST
RY AND TECHNOLOGY PART 1,Chemistry(p48〜53)
(1962年発行)等に記載の油脂変性ポリオール等が
挙げられる。上記の水酸基含有脂肪酸としては、例え
ば、リシノレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、
ヒマシ油脂肪酸、水添ヒマシ油脂肪酸等が挙げれれる。
【0011】油脂変性ポリオールとポリイソシアネート
化合物との反応は、1<NCO/OH≦2の条件で行
い、溶媒和されるプレポリマー鎖の分子量をコントロー
ルする。この様に合成されるプレポリマーの分子量は、
特に限定されないが、好ましい範囲は約500〜15,
000である。本発明で使用されるポリイソシアネート
化合物としては、公知のポリイソシアネート化合物の全
てが挙げられる。特に好ましいものはヘキサメチレンジ
イソシアネート、水添加TDI、水添加MDI、イソホ
ロジイソシアネート等の脂肪族又は脂環族系ジイソシア
ネート化合物である。
【0012】本発明に使用される溶媒としては、使用原
料である油脂変性ポリオール、ジイソシアネート化合物
及びポリアミン化合物を溶解するもので、活性水素を有
さない全ての溶媒を使用することが出来る。特に好まし
いものはヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シク
ロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒で
ある。尚、本発明において「溶解」とは常温及び高温下
での溶解の両方を包含する。
【0013】本発明で使用されるポリアミン化合物とし
て、例えば、エチレンジアミン、ジアミノプロパン、ジ
アミノブタン、ヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘ
キサメチレンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、
ビス−アミノプロピルピペラジン、ポリオキシプロピレ
ンジアミン、4,4−ジアミノジシクロヘキシルメタ
ン、イソホロンジアミン、チオ尿素、メチルイミノビス
プロピルアミン等のジアミンの単独及び混合物を好まし
く使用することが出来る。
【0014】本発明に使用される油脂変性ポリオール、
ジイソシアネート化合物、ポリアミン化合物、得られる
プレポリマーの種類、使用量及び使用比率は、使用する
溶媒中でのコロイド粒子の大きさ及び安定性等を制御す
る目的で決定される。即ち、本発明のコロイド溶液中の
ポリウレアコロイド粒子は、溶媒中で溶媒和されない結
晶部分のドメインと、そのドメインから伸びて溶媒中で
溶媒和されたポリマー鎖とにより形成されている。
【0015】本発明では、コロイド溶液中のコロイド粒
子のドメインの大きさ及び溶媒和されたポリマー鎖の大
きさと形態がポリウレアコロイド溶液の性質を左右す
る。この様に、溶媒和されないドメインと溶媒和された
ポリマー鎖とで形成されたポリウレアコロイド粒子は、
溶媒中で安定なコロイド粒子であり、その溶液中のポリ
ウレアコロイド粒子のドメインの粒径は、通常0.01
〜1.0μmであり、溶媒和されているポリマー鎖の1
個の分子量は約500〜15,000であり、両者の重
量比はドメイン(ウレア結合又はポリアミン化合物)/
ポリマー鎖が0.5〜30の範囲が好ましい。ウレア結
合の割合が上記範囲未満であると、得られるコロイド粒
子中の非溶媒和性ドメインが形成されにくく、コロイド
粒子が溶媒に溶解性し易くなり、良好なコロイド溶液が
生成されない。一方、ウレア結合の割合が上記範囲を越
えると、非溶媒和性ドメインが大きくなり、得られるコ
ロイド溶液の安定性が低下し、コロイド粒子の凝集が生
じ易くなる。
【0016】以上の如き本発明のコロイド溶液は光の錯
乱により青い乳光色から黄味がかった乳光色に見える。
該コロイド溶液を乾燥固化したものは、比較的溶解力の
低い炭化水素系溶媒中に容易に再分散し、任意の濃度の
コロイド溶液とすることが出来、又、ジメチルホルムア
ミド、ホルムアミド、シメチルスルホキシド、メチルエ
チルケトン、酢酸ブチル等の極性溶媒には殆ど溶解し、
これに上記の如き溶解力に低い溶媒を適当量添加混合す
ることにより、ポリマー中の尿素結合が析出結晶化して
非溶媒和ドメインを形成し、コロイド溶液とすることが
出来る。
【0017】本発明のコロイド溶液中のポリウレアコロ
イド粒子は、溶媒和されていない結晶部のドメインと溶
媒和されたポリマー鎖とから形成されている不均一粒子
である為に、その性質は溶媒和されていないドメインと
溶媒和されたポリマー鎖の両者の性能を合わせ持ってい
る。1例として、NCO基を有するプレポリマーとポリ
アミン化合物をNCO/NH2 =1.0のモル比で反応
させて合成したポリウレアコロイド溶液を、固形分で1
0重量%の溶液としてガラス板の上に、乾燥膜が10μ
mになるように塗付し乾燥して製膜したところ、この乾
燥塗膜は、透明性に優れ、粘着性の無い、しかも驚くべ
きことに、溶融温度は200℃以上を示した。
【0018】この事は、ポリマー鎖の優れた被膜形成能
と、結晶部分のドメインの耐熱性の結果と考えられる。
従って、上記のコロイド粒子がNCO基を実質上含有し
ないコロイド溶液は、非架橋型の耐熱性及び耐摩耗性の
優れた塗料やインキのベヒクルとして有用である。他
方、NCO/NH2 >1でプレポリマーとポリアミンと
を反応させて、NCO基を残存させたポリウレアコロイ
ド粒子を含むコロイド溶液は、上記の効果の他にNCO
基の優れた反応性を利用することが出来るために、架橋
型の塗料やインキのベヒクル、接着剤及びそれらの改質
剤としても有用である。
【0019】本発明のポリウレアコロイド溶液中のコロ
イド粒子の形態は、図1に示す様なものと想像される。
このコロイド粒子の粒径の制御については、溶媒和部分
とドメインを含んだ大きさと、溶媒和部分とドメインの
それぞれの制御によって可能である。先に記載のポリウ
レタンコロイド溶液の外観色及びコロイドの粒径は、ド
メイン部分を表現している。
【0020】本発明のポリウレアコロイド溶液の形成に
おいて、溶媒中でNCO基を有するプレポリマーとポリ
アミン化合物の反応が行われると同時に、溶媒和部分と
ドメインとを含んだコロイド粒子が形成されることを特
徴としている。即ち、合成過程でコロイド粒子の核とな
るドメインと、該ドメインの分散安定剤となる溶媒和部
分とを形成する方法であり、従来の分散安定剤を予め使
用する方法とは根本的にその原理を異にしている。
【0021】安定に制御されたポリウレアコロイド溶液
を製造する為には、図1の様に、溶媒和部分とドメイン
部分とが明瞭に相分離しているのが望ましく、その為に
は溶媒和されるポリマー鎖と結晶部分のドメインとが混
在しない様に製造することが必要である。この為には、
合成過程で溶媒和部分とドメイン部分が分離しやすい合
成条件が要求される。
【0022】好ましい合成条件は、NCO基を有するプ
レポリマー及びポリアミン化合物の溶液濃度が低く、一
方の溶液に他の溶液を添加する添加速度が遅いほど良
く、撹拌はプロペラミキサーによる撹拌で充分である。
溶液の濃度が高い場合や添加速度が速い場合には、ホモ
ジナイザー等の使用による高剪断力の混合を行いながら
合成する。反応温度は使用する溶媒の種類と、その溶媒
によるドメインの溶解性により決まるが、好ましい温度
は合成を制御し易い30℃〜120℃であるが、特に限
定されない。ドメインの形成は合成過程で形成する方
法、或は高温で合成したものを冷却過程で形成する方法
でもよい。
【0023】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。尚、文中部又は%とあるのは特に断りのない限
り重量基準である。 (プレポリマーの合成) 実施例1 水酸基価119.5の2官能の油脂変性ポリオール10
0部とN−オクタン100部とを撹拌機付き合成釜に仕
込み溶解した。撹拌しながら温度を50℃に制御し、N
CO/OH=2になる様に予め用意したイソホロンジイ
ソシアネート47.3部を1時間かけて徐々に添加し、
この条件で3時間反応を続け、更に80℃3時間の反応
を行い合成反応を完結した。次にN−オクタンで濃度5
0%に調整し、NCO基を2.9%含有するプレポリマ
ー溶液を得た。この物をPP−1とする。この物の分子
量は1,383である。
【0024】実施例2 水酸基価119.5の2官能の油脂変性ポリオール10
0部とN−オクタン100部とを撹拌機付き合成釜に仕
込み溶解した。撹拌しながら温度を50℃に制御し、N
CO/OH=1.5になる様に予め用意したイソホロン
ジイソシアネート35.5部を1時間掛けて徐々に添加
し、この条件で3時間反応を続け、更に80℃4時間の
反応を行い合成反応を完結した。次にN−オクタンで濃
度50%に調整し、NCO基を1.64%含有するプレ
ポリマー溶液を得た。この物をPP−2とする。この物
の分子量は2,543である。
【0025】実施例3 水酸基価119.5の2官能の油脂変性ポリオール10
0部とN−オクタン100部とを撹拌機付き合成釜に仕
込み溶解した。撹拌しながら温度を50℃に制御し、N
CO/OH=1.1になる様に予め用意したイソホロン
ジイソシアネート26.0部を1時間掛けて徐々に添加
し、この条件で3時間反応を続け、更に80℃4時間の
反応を行い合成反応を完結した。次にN−オクタンで濃
度50%に調整し、NCO基を0.42%含有するプレ
ポリマー溶液を得た。この物をPP−3とする。この物
の分子量は11,832である。
【0026】実施例4 水酸基価157.8の1官能の油脂変性ポリオール10
0部を撹拌機付き合成釜に仕込み、撹拌しながら温度を
60℃に制御し、NCO/OH=2.0になる様に、予
め用意したトリレンジイソシアネート49.0部を1時
間掛けて徐々に添加し、この条件で5時間の反応を行い
合成反応を完結した。次にN−ヘプタンで濃度60%に
調整し、NCO基を4.71%含有するプレポリマー溶
液を得た。この物をPP−4とする。この物の分子量は
528である。
【0027】実施例5 水酸基価165.5の2官能の油脂変性ポリオール10
0部とN−デカン100部とを撹拌機付き合成釜に仕込
み溶解した。撹拌しながら温度を50℃に制御し、NC
O/OH=2.0になる様に、予め用意したヘキサメチ
レンジイソシアネート49.6部を1時間掛けて徐々に
添加し、この条件で3時間反応を続け、更に80℃3時
間の反応を行い合成反応を完結した。次にN−デカンで
濃度50%に調整し、NCO基を4.05%含有するプ
レポリマー溶液を得た。この物をPP−5とする。この
物の分子量は1,012である。
【0028】実施例6 水酸基価123.1の2官能の油脂変性ポリオール10
0部とトルエン部とを撹拌機付き合成釜に仕込み溶解し
た。撹拌しながら温度を50℃に制御し、NCO/OH
=2.0になる様に、予め用意した4,4´−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート54.9部を1時間掛けて徐
々に添加し、この条件で3時間の反応を続け、更に65
℃3時間の反応を行い合成反応を完結した。次にトルエ
ンで濃度30%に調整し、NCO基を1.72%含有す
るプレポリマー溶液を得た。この物をPP−6とする。
この物の分子量は1,410である。
【0029】 (ポリウレアコロイド溶液の合成) 実施例7 実施例1で合成したPP−1の40部とN−オクタン6
0部とを撹拌機付き合成釜に仕込み溶解した。撹拌しな
がら温度を70℃に制御しながら、予め用意したイソホ
ロンジアミンのN−オクタンの10%溶液23.4部を
5時間掛けて徐々に添加し反応を完結して、(ポリアミ
ン(ウレア結合部)/プレポリマー鎖)×100=1
1.2%の本発明のポリウレアコロイド溶液を得た。こ
の溶液は青い乳光色の安定な溶液であった。
【0030】実施例8 実施例2で合成したPP−2の40部とN−オクタン6
0部とを撹拌機付き合成釜に仕込み溶解した。撹拌しな
がら温度を70℃に制御しながら、予め用意したイソホ
ロンジアミンのN−オクタンの5%溶液26.4部を5
時間掛けて徐々に添加し反応を完結して、(ポリアミン
/プレポリマー鎖)×100=6.6%の本発明のポリ
ウレアコロイド溶液を得た。この溶液は青い乳光色の安
定な溶液であった。
【0031】実施例9 実施例3で合成したPP−3の20部とN−オクタン8
0部とを撹拌機付き合成釜に仕込み溶解した。撹拌しな
がら温度を70℃に制御しながら、予め用意したイソホ
ロンジアミンのN−オクタンの1%溶液17.0部を8
時間掛けて徐々に添加し反応を完結して、(ポリアミン
/プレポリマー鎖)×100=1.7%の本発明のポリ
ウレアコロイド溶液を得た。この溶液は青い乳光色の安
定な溶液であった。
【0032】実施例10 実施例4で合成したPP−4の100部を撹拌機付き合
成釜に仕込み溶解した。撹拌しながら温度を50℃に制
御しながら、予め用意したトリメチルヘキサメチレンジ
アミンのN−ヘプタンの10%溶液88.5部を5時間
掛けて徐々に添加し反応を完結して、(ポリアミン/プ
レポリマー鎖)×100=14.75%の本発明のポリ
ウレアコロイド溶液を得た。この溶液は黄味の乳光色の
安定な溶液であった。
【0033】実施例11 実施例5で合成したPP−5の40部とN−デカン60
部とを撹拌機付き合成釜に仕込み溶解した。撹拌しなが
ら温度を70℃に制御しながら、予め用意したヘキサメ
チレンジアミンのN−デカンの5%溶液49.8部を8
時間掛けて徐々に添加し反応を完結して、(ポリアミン
/プレポリマー鎖)×100=12.45%の本発明の
ポリウレアコロイド溶液を得た。この溶液は青い乳光色
の安定な溶液であった。
【0034】実施例12 実施例6で合成したPP−6の100部を撹拌機付き合
成釜に仕込み溶解した。撹拌しながら温度を40℃に制
御しながら、予め用意した4,4´−ジアミノジシクロ
ヘキシルジアミンのトルエンの5%溶液43.0部を8
時間掛けて徐々に添加し反応を完結して、(ポリアミン
/プレポリマー鎖)×100=7.16%の本発明のポ
リウレアコロイド溶液を得た。この溶液はNCOを0.
55%含む、わずかに不透明な乳白色の安定な溶液であ
った。
【0035】
【発明の効果】本発明のポリウレアコロイド溶液及びそ
の製造方法は下記の効果を奉する。 1.コロイド粒子の粒径及びそのドメインの大きさがコ
ントロールされたポリウレアコロイド溶液の製造が可能
である。 2.上記のコロイド溶液中のコロイド粒子は、溶媒中で
溶媒和部分と非溶媒和部分のドメインとから構成されて
いる為に、ソフトな溶媒和部分の塗膜形成能とハードな
ドメインの塗膜物性を高める効果があるために広い用途
が期待できる。 3.溶媒和部分にイソシアネート基を有するポリウレア
コロイド溶液の製造が可能であり、イソシアネート基の
強い反応性を応用した用途が期待できる。 4.得られたコロイド溶液中のポリウレアコロイド粒子
は表面張力が小さく、表面の活性が大きい為に他の粒子
の表面に対する吸着性に優れている。以上の効果から、
本発明のポリウレアコロイド溶液は、塗料、インキのベ
ヒクル、接着剤の改質剤、粘度コントロール剤、非水系
分散体製造の為の分散安定剤、顔料の分散剤等の広範囲
の用途がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコロイド溶液中のポリウレアコロイド
粒子の断面の想像図。
【符号の説明】
1:溶媒和されているポリマー鎖 2:非溶媒和部分のドメイン

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非水溶媒中に分散したコロイド粒子が、
    溶媒に対して溶媒和されている部分と非溶媒和部分とか
    ら構成されており、非溶媒和部分の粒子径が0.01μ
    m〜1.0μmであることを特徴とするポリウレアコロ
    イド溶液
  2. 【請求項2】 コロイド粒子が、油脂変性ポリオールと
    ポリイソシアネートとポリアミン化合物との反応で得ら
    れるポリウレアコロイド粒子であって、非溶媒和部分が
    ウレア結合の水素結合から成っている請求項1に記載の
    ポリウレアコロイド溶液
  3. 【請求項3】 官能基数が2以下の油脂変性ポリオール
    とジイソシアネート化合物とを官能基比1<NCO/O
    H≦2で反応させ、イソシアネート基を有するプレポリ
    マーを合成し、更に2官能のアミン化合物と前記プレポ
    リマーのイソシアネート基の一部又は全部とを非水溶媒
    中で反応させることを特徴とするポリウレアコロイド
    の製造方法。
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