JPH056811A - 炭素皮膜系抵抗体用積層板の製造方法 - Google Patents
炭素皮膜系抵抗体用積層板の製造方法Info
- Publication number
- JPH056811A JPH056811A JP3155067A JP15506791A JPH056811A JP H056811 A JPH056811 A JP H056811A JP 3155067 A JP3155067 A JP 3155067A JP 15506791 A JP15506791 A JP 15506791A JP H056811 A JPH056811 A JP H056811A
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- Japan
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 積層材と金属板のスクラッチ状仕上げ面とを
重ね加熱加圧して更に炭素皮膜を形成する抵抗体用基板
の製造において、積層板のスクラッチ状転写面の不完全
部分をなくする。 【構成】 繊維基材に樹脂を含浸してなるプリプレグ4
の両面に金属板3を重ね加熱加圧する積層板の製造にお
いて、該金属板の一面をスクラッチ状仕上げ面5とし、
他面を鏡面仕上げ面6とする。
重ね加熱加圧して更に炭素皮膜を形成する抵抗体用基板
の製造において、積層板のスクラッチ状転写面の不完全
部分をなくする。 【構成】 繊維基材に樹脂を含浸してなるプリプレグ4
の両面に金属板3を重ね加熱加圧する積層板の製造にお
いて、該金属板の一面をスクラッチ状仕上げ面5とし、
他面を鏡面仕上げ面6とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビ、VTR等の電
子機器用可変抵抗器及び半固定抵抗器の抵抗体用基板と
して使用する炭素皮膜系抵抗体用積層板の製造方法に関
する。
子機器用可変抵抗器及び半固定抵抗器の抵抗体用基板と
して使用する炭素皮膜系抵抗体用積層板の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】可変抵抗器及び半固定抵抗器の抵抗体
は、基板の表面に炭素系の抵抗液をスクリーン印刷また
は吹き付けて所定の皮膜を形成し加熱硬化して作る。使
用する基板は、セルロース系紙基材にフェノール系樹脂
を含浸したプリプレグから得た積層板が多い。積層板と
炭素皮膜の密着性は抵抗体の品質を左右する極めて重要
な因子であり、この密着性の信頼性を上げるために各種
の方法が行われる。そのうち、積層板表面のぬれ張力を
良くする方法は有効である。具体的に説明すると、一般
に積層板の成形は、繊維基材に樹脂を含浸して得たプリ
プレグを金属板と交互に上下の熱板間に重ね加熱加圧し
て行う。この金属板の両面をスクラッチ状に仕上げて上
記と同様に用いる方法である。図3はプリプレグ4の両
面がスクラッチ状面と接する1枚加工の例であり、図4
は多数のプリプレグ4と金属板3とを熱板1の間に交互
に重ねて加熱加圧する例であるが、各金属板の両面をス
クラッチ状に仕上げ、各プリプレグの両面がスクラッチ
状仕上げ面5と接する。上記の方法で得た積層板の両面
にはスクラッチ状の形状が転写される。しかし、この方
法によって得た積層板面のスクラッチ状転写は部分的に
転写不完全の箇所を生じ、転写不完全箇所は完全転写箇
所に比べてぬれ張力が小さい欠点がある。上記のスクラ
ッチ状転写の方法による積層板に炭素皮膜を形成する
と、転写不完全箇所の抵抗体皮膜の密着性が劣るため
に、抵抗体の信頼性が低下し、最悪の場合は皮膜の剥離
を起こして抵抗器の致命傷となる。
は、基板の表面に炭素系の抵抗液をスクリーン印刷また
は吹き付けて所定の皮膜を形成し加熱硬化して作る。使
用する基板は、セルロース系紙基材にフェノール系樹脂
を含浸したプリプレグから得た積層板が多い。積層板と
炭素皮膜の密着性は抵抗体の品質を左右する極めて重要
な因子であり、この密着性の信頼性を上げるために各種
の方法が行われる。そのうち、積層板表面のぬれ張力を
良くする方法は有効である。具体的に説明すると、一般
に積層板の成形は、繊維基材に樹脂を含浸して得たプリ
プレグを金属板と交互に上下の熱板間に重ね加熱加圧し
て行う。この金属板の両面をスクラッチ状に仕上げて上
記と同様に用いる方法である。図3はプリプレグ4の両
面がスクラッチ状面と接する1枚加工の例であり、図4
は多数のプリプレグ4と金属板3とを熱板1の間に交互
に重ねて加熱加圧する例であるが、各金属板の両面をス
クラッチ状に仕上げ、各プリプレグの両面がスクラッチ
状仕上げ面5と接する。上記の方法で得た積層板の両面
にはスクラッチ状の形状が転写される。しかし、この方
法によって得た積層板面のスクラッチ状転写は部分的に
転写不完全の箇所を生じ、転写不完全箇所は完全転写箇
所に比べてぬれ張力が小さい欠点がある。上記のスクラ
ッチ状転写の方法による積層板に炭素皮膜を形成する
と、転写不完全箇所の抵抗体皮膜の密着性が劣るため
に、抵抗体の信頼性が低下し、最悪の場合は皮膜の剥離
を起こして抵抗器の致命傷となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】発明が解決しようとす
る問題点は、積層板に金属板面のスクラッチ形状を完全
転写する方法にある。本発明は、プリプレグと金属板を
交互に重ねて加熱加圧成形する積層板面に金属板面のス
クラッチ形状を転写する方法において、不完全転写箇所
を生じない方法を提供することを目的とする。
る問題点は、積層板に金属板面のスクラッチ形状を完全
転写する方法にある。本発明は、プリプレグと金属板を
交互に重ねて加熱加圧成形する積層板面に金属板面のス
クラッチ形状を転写する方法において、不完全転写箇所
を生じない方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、繊維基材に樹脂を含浸してなるプリプ
レグの両面に金属板を重ねその上下の熱板によって加熱
加圧成形する積層板の製造において、該金属板の一面を
スクラッチ状仕上げとし、他面を鏡面仕上げとすること
を特徴とする炭素皮膜系抵抗体用積層板の製造方法であ
る。本発明を図を用いて具体的に説明する。図1におい
ては、プリプレグ4の1枚のみを上下熱板1によって成
形する例である。プリプレグ4の片面は金属板のスクラ
ッチ状仕上げ面5に接し、他面は鏡面仕上げ面6に接す
る。図2は、多数のプリプレグ4を多数の金属板3と交
互に重ね熱板1によって成形する例である。各プリプレ
グの片面は金属板のスクラッチ状仕上げ面5に接し、他
面は鏡面仕上げ面6に接する。
めに、本発明は、繊維基材に樹脂を含浸してなるプリプ
レグの両面に金属板を重ねその上下の熱板によって加熱
加圧成形する積層板の製造において、該金属板の一面を
スクラッチ状仕上げとし、他面を鏡面仕上げとすること
を特徴とする炭素皮膜系抵抗体用積層板の製造方法であ
る。本発明を図を用いて具体的に説明する。図1におい
ては、プリプレグ4の1枚のみを上下熱板1によって成
形する例である。プリプレグ4の片面は金属板のスクラ
ッチ状仕上げ面5に接し、他面は鏡面仕上げ面6に接す
る。図2は、多数のプリプレグ4を多数の金属板3と交
互に重ね熱板1によって成形する例である。各プリプレ
グの片面は金属板のスクラッチ状仕上げ面5に接し、他
面は鏡面仕上げ面6に接する。
【0005】
【作用】本発明の方法によると、積層板面に転写するス
クラッチ形状に部分的不完全箇所を生ずることを防ぐこ
とができる理由を次に説明する。上下の熱板によって加
熱加圧する条件のもとで金属板面のスクラッチ形状は積
層板面に転写する。この加熱加圧が終わると、加圧状態
のままで熱板に冷却水を通して冷却を始める。この時、
冷却水の注入口に近い部分の冷却は早く、排水口に近い
部分の冷却は遅れる。そのために熱板厚み方向の収縮に
差を生じて注水口に近い部分の熱板厚みは排水口に近い
部分に比べて薄くなり、この部分に一時的に成形圧の脱
圧状態がおきる。この現象は、積層板が熱軟化温度以下
まで下がらない冷却開始直後の温度差の大きい時に顕著
に表われる。すなわち、積層板の熱軟化温度以上の冷却
不十分な状態で、成形圧が脱圧して積層板と金属板が型
離れ状態となると、積層板表面へ金属板面のスクラッチ
状仕上げの転写が不完全となる。また、上記の現象とは
別に、金属板と積層板との各接触界面において、冷却が
始まるは供に金属板及び積層板それぞれの収縮が起き
る。しかも、各収縮率に差があるから、各接触界面にお
いて剪断応力(ずり応力)を生ずる。本発明は、金属板
の一面をスクラッチ状仕上げとし他面を鏡面仕上げとす
るために、各金属板の鏡面と積層板との間に滑りを起こ
し金属板のスクラッチ状面と積層板転写面との間のずり
応力を著しく緩和する。
クラッチ形状に部分的不完全箇所を生ずることを防ぐこ
とができる理由を次に説明する。上下の熱板によって加
熱加圧する条件のもとで金属板面のスクラッチ形状は積
層板面に転写する。この加熱加圧が終わると、加圧状態
のままで熱板に冷却水を通して冷却を始める。この時、
冷却水の注入口に近い部分の冷却は早く、排水口に近い
部分の冷却は遅れる。そのために熱板厚み方向の収縮に
差を生じて注水口に近い部分の熱板厚みは排水口に近い
部分に比べて薄くなり、この部分に一時的に成形圧の脱
圧状態がおきる。この現象は、積層板が熱軟化温度以下
まで下がらない冷却開始直後の温度差の大きい時に顕著
に表われる。すなわち、積層板の熱軟化温度以上の冷却
不十分な状態で、成形圧が脱圧して積層板と金属板が型
離れ状態となると、積層板表面へ金属板面のスクラッチ
状仕上げの転写が不完全となる。また、上記の現象とは
別に、金属板と積層板との各接触界面において、冷却が
始まるは供に金属板及び積層板それぞれの収縮が起き
る。しかも、各収縮率に差があるから、各接触界面にお
いて剪断応力(ずり応力)を生ずる。本発明は、金属板
の一面をスクラッチ状仕上げとし他面を鏡面仕上げとす
るために、各金属板の鏡面と積層板との間に滑りを起こ
し金属板のスクラッチ状面と積層板転写面との間のずり
応力を著しく緩和する。
【0006】
【実施例】リンター紙基材にフェノール樹脂を含浸して
1.2×1000×1000mmの積層材を得た。1.5
×1000×1000mmの金属板(SUS304)の一
面をベルトサンダー加工によってスクラッチ状仕上げと
し、他面をバフ研磨加工によって鏡面仕上げとした。上
記の積層材及び金属板を用い図1及び図2に示す構成に
よって圧力130kg/cm2、温度166℃、時間65分で
成形した。
1.2×1000×1000mmの積層材を得た。1.5
×1000×1000mmの金属板(SUS304)の一
面をベルトサンダー加工によってスクラッチ状仕上げと
し、他面をバフ研磨加工によって鏡面仕上げとした。上
記の積層材及び金属板を用い図1及び図2に示す構成に
よって圧力130kg/cm2、温度166℃、時間65分で
成形した。
【0007】本発明の実施例に比較する従来法として、
図3及び図4に示すように、プリプレグの両面に金属板
のスクラッチ状仕上げ面が接する構成とした他は、実施
例と同様にして積層板を成形した。本発明の実施例及び
従来法によって得た積層板のスクラッチ状転写の不完全
箇所の有無を観察した結果を表1に示す。
図3及び図4に示すように、プリプレグの両面に金属板
のスクラッチ状仕上げ面が接する構成とした他は、実施
例と同様にして積層板を成形した。本発明の実施例及び
従来法によって得た積層板のスクラッチ状転写の不完全
箇所の有無を観察した結果を表1に示す。
【0008】
【表1】
【0009】
【発明の効果】本発明の方法によって得た積層板の片面
は、表1に示すように、スクラッチ状転写の不完全箇所
がまったく無く、炭素皮膜系抵抗体用の積層板として適
切であることを確認した。
は、表1に示すように、スクラッチ状転写の不完全箇所
がまったく無く、炭素皮膜系抵抗体用の積層板として適
切であることを確認した。
【図1】本発明のスクラッチ状転写実施例説明図であ
る。
る。
【図2】本発明のスクラッチ状転写実施例説明図であ
る。
る。
【図3】従来の方法例説明図である。
【図4】従来の方法例説明図である。
1 熱板 2 クッション材 3 金属板 4 プリプレグ 5 金属板のスクラッチ状仕上げ面 6 金属板の鏡面仕上げ面
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 繊維基材に樹脂を含浸してなるプリプレ
グの両面に金属板を重ね上下の熱板によって加熱加圧す
る積層板の製造において、該金属板の一面をスクラッチ
状仕上げとし、他面を鏡面仕上げとすることを特徴とす
る炭素皮膜系抵抗体用積層板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3155067A JPH056811A (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | 炭素皮膜系抵抗体用積層板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3155067A JPH056811A (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | 炭素皮膜系抵抗体用積層板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH056811A true JPH056811A (ja) | 1993-01-14 |
Family
ID=15597947
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3155067A Pending JPH056811A (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | 炭素皮膜系抵抗体用積層板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH056811A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9206265B2 (en) | 2011-07-06 | 2015-12-08 | Toho Titanium Co., Ltd. | Solid catalyst component for olefin polymerization, catalyst for olefin polymerization, and method for producing olefin polymer |
-
1991
- 1991-06-27 JP JP3155067A patent/JPH056811A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9206265B2 (en) | 2011-07-06 | 2015-12-08 | Toho Titanium Co., Ltd. | Solid catalyst component for olefin polymerization, catalyst for olefin polymerization, and method for producing olefin polymer |
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