JPH0567856B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、例えば住宅融合エアコンのように部
屋の天井あるいは押入れの上部、下部等のように
複数の位置に設置可能な空気調和機の送風制御装
置に関するものである。

従来の技術 第４図および第５図は、それぞれ住宅融合エア
コンにおける室内ユニツトの天井および押入れ下
部への設置状態を示す斜視図であり、天井設置の
場合は、第４図のように、室内ユニツト本体１０
１に吹出ダクト１０２とグリル１０３を組み合わ
せて構成され、また押入れの下部設置の場合は第
５図のように、室内ユニツト本体１０１に押入用
吹出ダクト１０４と、吸込・吹出グリル１０５を
組み合わせて構成されている。

そして空気調和機の吹出風の吹出し角度は一般
に固定設定式であり、使用者が室内機の取付場所
に応じて設定するものであつた。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、従来の住宅融合エアコンでは、
使用者が選択する吹出角度は、あらためて変更し
ない限り、吹出温度が変化して体感的に悪くなつ
ても一定であり、最適とは言えなかつた。

また、一般に室温は、暖気が上昇し、冷気が下
降する性質を有している関係上、部屋全体の空調
を考えた場合には、その吹出方向も暖房時と冷房
時には可変する必要がある。

またこの制御を自動的に行なうことも考えられ
るが、この場合は通常設置場所を一ケ所に固定し
て考えるため、住宅融合エアコンのように部屋の
天井や押入下部等のさまざまな場所に設置される
構成においては、その自動的に設定された一律の
範囲による送風方向制御では対応できない問題が
ある。

本発明は、上記従来の問題点に鑑み、室内ユニ
ツトの設置高さにより、これに応じた吹出角度を
可変し、快適な空気調和を提供するものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明は、第１図
に示す如く、室温を検出する温度検出手段と、室
温を設定する温度設定手段と、前記温度検出手段
による検出温度と前記温度設定手段による設定温
度を比較する比較手段と、前記比較手段からの信
号によつて空気調和機の吹出口から吹出される空
気を上下方向に偏向する吹出角度偏向手段を具備
した運転制御装置において、前記空気調和機の室
内ユニツトの取付け高さに対応して操作される位
置設定スイツチと、この位置設定スイツチの操作
により、前記吹出角度偏向手段への角度指示を設
定する吹出角度判断手段を設けたものである。

作 用 かかる構成により、室内ユニツトの据付高さに
応じて位置設定スイツチを操作することにより、
室内ユニツトの吹出風の角度を、据付られた場所
において最適に制御することができる。

実施例 以下、本発明をその一実施例を示す添付図面の
第２図、第３図を参考に説明する。

第２図において、１は空気の吸込温度を検出す
る吸込温サーミスタである。２は室内ユニツトの
設置位置（天井、押入上部、下部）に応じて切換
可能な切換スイツチで、第１図の位置設定スイツ
チに相当する。３はマイクロコンピユータで、吸
込温度サーミスタ１からの電気信号と、温度設定
用ボリユーム４からの電気信号を比較し、その結
果から、運転状態と、吹出風の方向を判断し、吹
出角度偏向板６を駆動させるモータ５に制御信号
を出す機能を備えている。すなわち、このマイク
ロコンピユータは第１図の比較手段、吹出角度判
断手段の機能を果たす。

以上の構成において第３図を参考にその動作に
ついて説明する。

切換スイツチ２はａ，ｂ，ｃと３つの切換設定
が可能であり、これに対応する据付け場所はａが
天井、ｂが押入上部、ｃが押入下部となつてい
る。

ここで暖房運転時を考えた場合について説明す
る。ａの天井設置の場合、通常運転時の吹出方向
はＢ方向に設定されており、ｂの押入上部ではＤ
方向、ｃの押入下部ではＦ方向と、あらかじめそ
の場所での最適な角度がマイクロコンピユータ３
に設定されており、その選択を設定スイツチ２に
より行なうものである。モータ５は吹出角度偏向
板を直接駆動しており、その制御はモータ５への
通電時間をマイクロコンピユータ３が行なつてい
る。通電時にはリレー８をONすることにより行
ない、モータ５の回転方向はリレー９により切換
可能である。したがつて位置切換スイツチ２に対
応した通電時間と回転方向を吹出角度判断手段に
あらかじめ設定しておくことにより、切換スイツ
チ２の切換により、いかなる据付け場所にも対応
できる送風制御が行える。

また別の実施例として、室内の吹出温度によ
り、吹出方向を可変する制御も一般的であり、制
御の基本は、暖房時において、吹出温度が十分高
くなれば、部屋の中心に風を向け、吹出温度が下
がれば人体に直接風が当たらないようにするもの
であり、エアコン室内ユニツト７の据付け位置に
よりその角度と範囲は異なつてくる。

したがつて、マイクロコンピユータ３により、
リレー８のON時間と、リレー９のON／OFFに
より、回転角度と回転方向の制御が可能となり、
同一の制御装置により対応出来る。

なお、先の実施例においては、室内ユニツト７
の据付け高さに応じて吹出口からの送風角度が変
えられる場合について説明したが、送風方向（範
囲）を一定の周期で自動的に変える、いわゆるス
イング機能を持たせた場合には、切換スイツチ２
に連動してその送風範囲が変えられるようにして
もよい。

すなわち、基本構成として別途自動スイングス
イツチ２０を設け、このスイツチ２０の投入信号
と切換スイツチ２のａ，ｂ，ｃの位置信号にて送
風範囲を、例えばａの場合は30°、ｂの場合は
75°、ｃの場合は60°というように選択できる選択
モードを付加すれば設計事項との対応で実現でき
る。

発明の効果 以上のように本発明は、空気調和機の据付け高
さに応じて、吹出し方向を切換えることが容易に
実現出来るものであり、それぞれの据付け高さに
応じた制御装置を用意する必要がなく、同一制御
装置に汎用性がもてる。

したがつて、経済的、コスト的効果と、メンテ
ナンス、サービス対応時にも効果は大きい。また
その制御も従来の手動固定に比較して自動的に吹
出方向が制御できるため、快適性の向上が簡単に
図れるものである。特に住宅融合型エアコンの場
合には従来吹出し方向が異なることから、制御内
容に汎用性をもたせることがむずかしいものであ
つたが、本発明により自動制御の汎用性が簡単に
はかれる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の運転制御装置を機能実現手段
で表現したブロツク図、第２図は本発明の一実施
例を示す空気調和機の送風制御装置の電気回路
図、第３図は同送風制御装置の動作内容を説明す
る部屋の断面図、第４図、第５図はそれぞれ従来
例における空気調和機の異なる据付け状態を示す
一部切欠き斜視図である。 １……吹込温度サーミスタ、２……切換スイツ
チ、３……マイクロコンピユータ、４……温度設
定ボリユーム、５……モータ、６……吹出角度偏
向板、８，９……リレー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 室温を検出する温度検出手段と、室温を設定
   する温度設定手段と、前記温度検出手段による検
   出温度と前記温度設定手段による設定温度を比較
   する比較手段と、前記比較手段からの信号によつ
   て空気調和機の吹出口から吹き出される空気を上
   下方向に偏向する吹出角度偏向手段を具備した運
   転制御装置において、前記空気調和機の室内ユニ
   ツトの取付け高さに対応して操作される位置設定
   スイツチと、この位置設定スイツチの操作によ
   り、前記吹出角度偏向手段への角度指示を設定す
   る吹出角度判断手段を設けた空気調和機の送風制
   御装置。