JPH0332701B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、室内の冷暖房を行なう空気調和機に
おいて空気吹出口を開閉するダンパを具備した空
気調和機の送風制御装置に関するものである。

従来の技術 近年、空気調和機の開発も著じるしく、また制
御内容も複雑になりフイーリングの良い空気調和
機になつてきている。

以下図面を参照しながら、上述した従来の空気
調和機の送風制御装置の一例について説明する。
第４図，第５図は従来の空気調和機の側断面図と
電気回路図を示すものである。第４図において、
空気調和機本体１０１は、本体中央部前面の熱交
換機１０２の上下にそれぞれ送風機１０３および
１０４を具備して、前記空気調和機本体１０１の
上下にそれぞれ吹出口１０５および１０６を設け
て通風路を形成している。また、第５図におい
て、１０７は主スイツチであり、圧縮機１１０
は、サーモスタツト１０８の一端に接続され、他
端は主スイツチ１０７に接続され、サーモスタツ
ト１０８の他端は電源側に接続されている。さら
に、下吹出用送風機１０４は、上吹出用送風機１
０３と並列に接続されており、サーモスタツトあ
るいは圧力スイツチ１０９を介して電源に接続さ
れている。

以上のように構成された空気調和機の送風制御
装置について、以下その動作について説明する。
まず、主スイツチ１０７を閉にし、室温サーモス
タツト１０８が閉になると、圧縮機１１０が運転
されると同時に、上吹出用送風機１０３に通電さ
れ、ある温度または圧力をサーモスタツトあるい
は圧力スイツチ１０９によつて熱交換器１０２か
ら検知した後、下吹出用送風機１０４に通電され
る。（特開昭55−110853号公報） 発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、下吹出口
にダンパを設けていないので、冷房運転時におい
ては、上吹出しのみとなり、冷房能力も低下し、
また、下吹出口１０６から塵埃を含んだ空気を吸
い込み上吹出口１０５より吐出されることにな
り、きれいな空気を吐出させることができず、フ
イーリングが悪いという問題点があつた。

本発明は上記問題点に鑑み、冷暖房感覚を阻害
することなく快適な冷暖房空調が行なえるような
空気調和機の送風制御装置を提供するものであ
る。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明の空気調和
機の送風制御装置は、空気調和機本体の上部およ
び下部にそれぞれ吹出口を形成し、前記各吹出口
に対応して調和空気を前記吹出口より吐出させる
上下フアンを設け、さらに下記吹出通風路内の送
風機のケーシングの適宜位置に前記下部吹出口を
開閉するダンパを設け、さらに前記ダンパを駆動
させる駆動装置を設け、冷房運転時に、室温を検
出するセンサが室温サーモスタツトの設定値に達
した時、また暖房運転時には、熱交換器温度を検
出するセンサが所定の値に達した時、前記ダンパ
が駆動するようなスイツチング回路を有してい
る。

作用 この構成によつて、冷房運転時において、室温
サーモスタツトがある設定値に達するまでは、上
下吹出口から冷気が吐出され、ある設定値に達し
たら、ダンパ駆動装置に通電されて下吹出口は閉
となり、上吹出口からのみ冷気が吐出されること
になる。

実施例 以下本発明の一実施例の空気調和機の送風制御
装置について、第１図〜第３図を参考に説明す
る。第１図は本発明の一実施例を示す空気調和機
の送風制御装置を有する空気調和機本体の側断面
図である。第１図において、１は空気調和機本体
で、中央部前面に吹込口２と熱交換器が設けら
れ、上部には上吹出口４と上吹出用送風機５が設
けられ、また下部には下吹出口６と下吹出用送風
機７が設けられており、さらに下吹出口用送風機
７下吹出口６の間にダンパ８が下吹出用送風機７
のケーシング９に取付けられている。次に第２図
は、空気調和機本体の一部の断面図であるが、同
図において、ダンパ８は駆動装置１０と連動して
おり、軸を中心に回転するようになつている。次
に、送風制御装置の電気回路図について第３図に
より説明する。上部フアンモータ１３は、主スイ
ツチ１２を介して両端が電源に接続され、圧縮機
用モータ１１の一端は、２連の室温サーモスタツ
ト１５の高側の一端に接続され、他端は電源側に
接続されている。冷暖切換スイツチ１４の一端
は、主スイツチ１２の一端に、他端は２連の室温
サーモスタツト１５の高側の他端に直列に接続さ
れ、サーモスタツトあるいは圧力スイツチ１６の
一端は、主スイツチ１２の一端に、他端は前記室
温サーモスタツト１５の低側の一端に接続されて
いる。前記室温サーモスタツト１５は２連式であ
るから同時に高側、低側のスイツチが切換わる構
造となつている。次に、下部フアンモータ１７の
一端は、室温サーモスタツト１５の低側の他端に
接続され、他端は、リレー用コイル１９によつて
動作する常閉のリレー用接点２１を介して電源側
に接続され、また一端は、サーモスタツトあるい
は圧力スイツチ１６の他端に接続されている。ダ
ンパ駆動用モータ１８の一端は、室温サーモスタ
ツト１５の低側の他端に、他端は電源側に接続さ
れている。リレー用コイル１９によつて動作する
常開のリレー用接点２０の一端は、サーモスタツ
トあるいは圧力スイツチ１６の一端に接続され、
他端はリレー用コイル１９の一端とダンパ駆動用
モータ１８の一端に接続されている。

以上のように構成された空気調和機の送風制御
装置について、第１図，第２図，第３図を用いて
その動作を説明する。まず冷房運転時は、主スイ
ツチ１２を閉じ、冷暖切換スイツチ１４を冷側に
設置し、室温が設定温度より高い場合には室温サ
ーモスタツト１５が高側に位置することになり、
圧縮機用モータ１１が動作し回転を始める。上部
フアンモータ１３は主スイツチ１２で動作してい
る。また室温が設定値より低い場合には、室温サ
ーモスタツト１５が低側に位置するので圧縮機用
モータ１１は動作しない。次に、サーモスタツト
あるいは圧力スイツチ１６は温度が高い時や圧力
が大きくなつた時に動作するものであるから、冷
房時には動作しないようになつている。したがつ
て、下部フアンモータ１７は、室温が設定値より
高い場合には、接点は高側に位置し、リレー用接
点２１を介して動作し回転する。室温が設定値よ
り低い場合には、下部フアンモータ１７は、室温
サーモスタツト１５の接点が低側に位置するので
動作しない。次にダンパ駆動用モータ１８は、室
温が設定値より高い場合には、室温サーモスタツ
ト１５の接点は高側に位置するので動作せず、室
温が設定値より低い場合は、低側に位置するので
動作する。また、リレー用コイル１９も同時に動
作し、リレー用接点２０，２１が動作して下部フ
アンモータは停止するが、ダンパ駆動用モータ１
８は動作し続ける。したがつて、冷房運転を開始
すると、第１図の上吹出用送風機５および下吹出
用送風機７が作動して、上吹出口４および下吹出
口６から冷気が吐出されることになる。この時ダ
ンパ８は下吹出口６が開となる位置に設置されて
いる。以後、室温が下がり室温サーモスタツト１
５が動作すると、下吹出用送風機５は停止とな
り、ダンパ８が動作して下吹出口６は閉状態とな
り、下吹出口６からの冷気吐出は停止し、上吹出
口４からのみ冷気が吐出される。また室温サーモ
スタツト１５が復帰しても、ダンパ駆動用モータ
１８は動作し続け、下部フアンモータ１７は停止
の状態を給持するので、冷気の吐出は、上吹出口
４からのみとなる。この状態が解除されるのは、
主スイツチ１２を開にした時である。よつて、冷
房開始時は、上下吹出口４，６より冷気を吐出し
て快速冷房となり、室内が十分に冷えて、室温が
設定値に達したら上吹出しのみとなりフイーリン
グの良いマイルドな冷房感覚が得られる。

次に暖房運転時について述べる。主スイツチ１
２を閉にし、冷暖切換スイツチを暖側に位置し、
室温が設定値よりも低い場合には、室温サーモス
タツト１５の接点は低側に位置されるので、上部
フアンモータ１３に通電され、圧縮機用モータ１
１にも通電され動作する。また、暖房開始時であ
るから、サーモスタツトあるいは圧力スイツチ１
６はまだ動作しないので、室温サーモスタツト１
５の接点が低側に位置すると、ダンパ駆動用モー
タ１８ならびにリレー用コイル１９に通電され、
リレー用接点２０の閉状態、リレー用接点２１は
開状態となり、ダンパ駆動用モータ１８は動作
し、下部フアンモータ１７は停止状態となる。続
いて、温度や圧力が上昇して、サーモスタツトあ
るいは圧力スイツチ１６が動作すると、接点が逆
方向へ動作するので、リレー用コイル１９への通
電は停止し、リレー用接点２０は開状態となり、
またリレー用接点２１は閉状態となり、下部フア
ンモータは運転し、ダンパ駆動用モータ１８には
通電されないことになる。したがつて、暖房を開
始すると、下吹出口６は閉状態となり、上吹出口
４からのみやや暖かい風が吐出されることにな
り、除々に熱交換器温度や圧力が上昇して、サー
モスタツトあるいは圧力スイツチ１６の設定値に
達すると、ダンパ８が動作して下吹出口６が開状
態となり、同時に下吹出用送風機が動作して下吹
出口６より暖たかい風が吐出され、上下吹出しと
なる。すなわち、暖房を開始すると、上吹き出し
の風のみが吐出し、ある程度温度が上昇すると、
下吹出口６から暖気が吐出され、暖かい風が上下
の吹出口から吐出して部屋全体を均一にしてくれ
る。なお、本実施例において、サーモスタツトあ
るいは圧力スイツチ１６は、温度と圧力によつて
動作するスイツチを使用したが、タイマを使用し
て動作するスイツチでも良い。

発明の効果 以上のように本発明は、空気調和機本体の上部
および下部にそれぞれ吹出口を形成し、前記吹出
口に対して調和空気を前記吹出口より吐出させる
上下フアンを設け、さらに前記下部吹出通風路内
の送風機のケーシングの適宜位置に前記下部吹出
口を開閉するダンパを設け、さらに前記ダンパを
駆動させる駆動装置を設け、冷房運転時に、室温
を検出するセンサが室温サーモスタツトの設定値
に達した時ダンパが閉方向に駆動し、かつ暖房運
転時には、熱交換器を検出するセンサが所定の値
に達した時、ダンパが開方向に駆動するようなス
イツチング回路を設けることにより、冷房運転時
は、快速冷房でスタートし、室内が十分に冷えて
室温が設定値に達したら上吹出し冷房となりフイ
ーリングの良いマイルドな冷房感覚が得られ、暖
房運転時には上吹き出し風でスタートして、暖房
開始時の冷たい風が直接人間にあてないように
し、ある程度温度が上昇したら上下吹出口より暖
気を吐出させて暖気を足もとに出して、温度分布
をより良好にしフイーリングを向上させる優れた
効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施例における空気調和機
の側断面図、第２図は同空気調和機の一部を断面
にした正面図、第３図は同空気調和機の電気回路
図、第４図は従来例を示す空気調和機の側断面
図、第５図は同空気調和機の電気回路図を示す。 １…空気調和機本体、５…上吹出用送風機、７
…下吹出用送風機、８…ダンパ、９…ケーシン
グ、１０…駆動装置、１５…室温サーモスタツ
ト、１６…サーモスタツトあるいは圧力スイツ
チ、２０，２１…リレー用接点。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 空気調和機本体の上部および下部にそれぞれ
   吹出口を形成し、前記各吹出口に対応して調和空
   気を前記吹出口より吐出させる上下フアンを設
   け、さらに前記下部吹出通風路内の送風機のケー
   シングの適宣位置に前記下部吹出口を開閉するダ
   ンパを設け、さらに前記ダンパを駆動させる駆動
   装置を設け、冷房運転時に、室温を検出するセン
   サが室温サーモスタツトの設定値に達した時前記
   ダンパが閉方向に駆動し、かつ暖房運転時には、
   熱交換器温度を検出するセンサが所定の値に達し
   た時、前記ダンパが開方向に駆動するようなスイ
   ツチング回路を設けた空気調和機の送風制御装
   置。