JPH0566182A - 供試体の破断点検出方法 - Google Patents
供試体の破断点検出方法Info
- Publication number
- JPH0566182A JPH0566182A JP25710691A JP25710691A JPH0566182A JP H0566182 A JPH0566182 A JP H0566182A JP 25710691 A JP25710691 A JP 25710691A JP 25710691 A JP25710691 A JP 25710691A JP H0566182 A JPH0566182 A JP H0566182A
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- JP
- Japan
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- elongation
- point
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- curve
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- Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 破断領域での荷重が徐々に低下する延性に富
む材質の供試体であっても、その破断点を精度よく検出
する。 【構成】 記録された荷重−伸び曲線をその記録と逆に
たどり、荷重−伸び曲線上における各測定点の荷重−変
位データに基づき今回と前回の荷重および伸びデータか
ら荷重−伸びの勾配を順次に求め、今回と前回の勾配の
角度差が基準角度差以上の点を破断点とする。
む材質の供試体であっても、その破断点を精度よく検出
する。 【構成】 記録された荷重−伸び曲線をその記録と逆に
たどり、荷重−伸び曲線上における各測定点の荷重−変
位データに基づき今回と前回の荷重および伸びデータか
ら荷重−伸びの勾配を順次に求め、今回と前回の勾配の
角度差が基準角度差以上の点を破断点とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、引張り,曲げなどの材
料試験において、供試体の破断点を検出する方法に関す
る。
料試験において、供試体の破断点を検出する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】供試体に圧縮力や引張力などの負荷を与
え、そのときの荷重と変位を測定し、この測定データに
基づいて荷重−変位曲線(S−S曲線)を記録したり、
供試体の機械的性質,特性などを求めるようにした材料
試験機が知られている。従来、このような材料試験機に
おいて、供試体の破断点を検出する場合は、例えば荷重
計および伸び計により検出された荷重および伸びデータ
をデータ処理部で演算することにより、単位時間当りの
荷重の減少量が大きく変化する点(これは経験的に予め
決められる)を求め、この点を破断点と見なしていた。
え、そのときの荷重と変位を測定し、この測定データに
基づいて荷重−変位曲線(S−S曲線)を記録したり、
供試体の機械的性質,特性などを求めるようにした材料
試験機が知られている。従来、このような材料試験機に
おいて、供試体の破断点を検出する場合は、例えば荷重
計および伸び計により検出された荷重および伸びデータ
をデータ処理部で演算することにより、単位時間当りの
荷重の減少量が大きく変化する点(これは経験的に予め
決められる)を求め、この点を破断点と見なしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、材料試験、
例えば引張試験を行う場合、供試体に連続的に増加する
引張荷重を加え、荷重と同時に供試体の伸びを測定して
荷重−伸び曲線(S−S曲線)を記録するが、このS−
S曲線は試験される供試体の材質によって異なってく
る。
例えば引張試験を行う場合、供試体に連続的に増加する
引張荷重を加え、荷重と同時に供試体の伸びを測定して
荷重−伸び曲線(S−S曲線)を記録するが、このS−
S曲線は試験される供試体の材質によって異なってく
る。
【0004】図6は、軟鋼のような材質の供試体を引張
試験したときのS−S曲線である。この図6から明らか
なように、降伏点P1を過ぎ、最大荷重M1点を過ぎる
と、供試体はP2点で破断し、荷重は急激に低下する。
これに対し、プラスチックのような延性に富む材質のS
−S曲線は、図7に示すように、最大荷重M2点を過ぎ
てP3点から破断域に入っても、その荷重は徐々に低下
する曲線となる。
試験したときのS−S曲線である。この図6から明らか
なように、降伏点P1を過ぎ、最大荷重M1点を過ぎる
と、供試体はP2点で破断し、荷重は急激に低下する。
これに対し、プラスチックのような延性に富む材質のS
−S曲線は、図7に示すように、最大荷重M2点を過ぎ
てP3点から破断域に入っても、その荷重は徐々に低下
する曲線となる。
【0005】このため、図7に示すようなS−S曲線を
持つ供試体の破断点を上述する従来方法(荷重減少率に
より検出する方法)により検出しようとしても、実際の
破断点P3を検出するのが困難であり、往々にして荷重
がゼロとなる点P4を破断点として誤検出してしまう問
題があった。
持つ供試体の破断点を上述する従来方法(荷重減少率に
より検出する方法)により検出しようとしても、実際の
破断点P3を検出するのが困難であり、往々にして荷重
がゼロとなる点P4を破断点として誤検出してしまう問
題があった。
【0006】本発明の目的は、破断領域での荷重が徐々
に低下する延性に富む材質の供試体であっても、その破
断点を精度よく検出できる供試体の破断点検出方法を提
供することにある。
に低下する延性に富む材質の供試体であっても、その破
断点を精度よく検出できる供試体の破断点検出方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明方法は、記録され
た荷重−変位曲線をその記録と逆にたどることにより、
荷重−変位曲線上における各計測点の今回と前回の荷重
−変位から荷重−変位の勾配を順次求め、この順次求め
られる今回と前回の勾配の角度差を算出し、この角度差
が設定値以上のときにその計測点を破断点として判定す
ることにより、上記目的を達成できる。
た荷重−変位曲線をその記録と逆にたどることにより、
荷重−変位曲線上における各計測点の今回と前回の荷重
−変位から荷重−変位の勾配を順次求め、この順次求め
られる今回と前回の勾配の角度差を算出し、この角度差
が設定値以上のときにその計測点を破断点として判定す
ることにより、上記目的を達成できる。
【0008】
【作用】荷重−変位曲線をその記録と逆にたどることに
より、各計測点の荷重−変位データが順次取り込まれ、
これにより各計測点の今回と前回間の荷重−変位の勾配
が求められる。そして、求められた今回と前回の勾配と
の角度差が設定値と比較され、設定値以上のときに検出
した計測点が破断点として検出される。
より、各計測点の荷重−変位データが順次取り込まれ、
これにより各計測点の今回と前回間の荷重−変位の勾配
が求められる。そして、求められた今回と前回の勾配と
の角度差が設定値と比較され、設定値以上のときに検出
した計測点が破断点として検出される。
【0009】
【実施例】図1〜図5により本発明の一実施例を説明す
る。図2は、本発明による供試体の破断点検出方法が適
用される材料試験機全体の構成を示すブロック図であ
る。ここで、材料試験機は、例えば昇降するクロスヘッ
ドと固定テーブルとの間に上下一対の把持具を介して供
試体を把持し、クロスヘッドの昇降によって供試体を負
荷するものである。荷重計11は、供試体(不図示)に
負荷される引張力,圧縮力などの荷重を検出し相応する
荷重信号を出力する。伸び計12は、供試体の標点間の
伸びを検出し相応する伸び信号を出力する。荷重計11
および伸び計12から出力される荷重信号および伸び信
号は、それぞれの増幅器13,14により増幅され、さ
らにそれぞれのA−Dコンバ−タ15,16によりデジ
タル信号に変換されて制御回路17に送られる。
る。図2は、本発明による供試体の破断点検出方法が適
用される材料試験機全体の構成を示すブロック図であ
る。ここで、材料試験機は、例えば昇降するクロスヘッ
ドと固定テーブルとの間に上下一対の把持具を介して供
試体を把持し、クロスヘッドの昇降によって供試体を負
荷するものである。荷重計11は、供試体(不図示)に
負荷される引張力,圧縮力などの荷重を検出し相応する
荷重信号を出力する。伸び計12は、供試体の標点間の
伸びを検出し相応する伸び信号を出力する。荷重計11
および伸び計12から出力される荷重信号および伸び信
号は、それぞれの増幅器13,14により増幅され、さ
らにそれぞれのA−Dコンバ−タ15,16によりデジ
タル信号に変換されて制御回路17に送られる。
【0010】制御回路17は、全体を制御し管理する中
央処理装置(以下CPUという)171と、リードオン
メモリ(以下ROMという)172と、ランダムアクセ
スメモリ(以下RAMという)173と、入力インタフ
ェース174および出力インタフェース175を備え、
これらはバス176を介してCPU171に接続されて
いる。ROM172には、図3,図4に相当する破断点
検出のためのプログラム等が格納され、また、RAM1
73には、CPU151での演算結果および外部からの
入力データ等が格納される。入力インタフェース174
には、A−Dコンバ−タ15,16が接続される。出力
インタフェース175には、D−Aコンバ−タ18を介
してプリンタ19が接続され、さらに、CRT等からな
る表示装置20が接続される。プリンタ19は、制御回
路17で処理された荷重データWおよび伸びデータδか
ら図6または図7に示す荷重−伸び曲線を描いたり、最
大降伏荷重,最少降伏荷重,耐力などを数値として記録
出力する。また、表示装置20には、プリンタ19と同
様のデータが表示されるとともに、処理プログラムなど
が表示される。
央処理装置(以下CPUという)171と、リードオン
メモリ(以下ROMという)172と、ランダムアクセ
スメモリ(以下RAMという)173と、入力インタフ
ェース174および出力インタフェース175を備え、
これらはバス176を介してCPU171に接続されて
いる。ROM172には、図3,図4に相当する破断点
検出のためのプログラム等が格納され、また、RAM1
73には、CPU151での演算結果および外部からの
入力データ等が格納される。入力インタフェース174
には、A−Dコンバ−タ15,16が接続される。出力
インタフェース175には、D−Aコンバ−タ18を介
してプリンタ19が接続され、さらに、CRT等からな
る表示装置20が接続される。プリンタ19は、制御回
路17で処理された荷重データWおよび伸びデータδか
ら図6または図7に示す荷重−伸び曲線を描いたり、最
大降伏荷重,最少降伏荷重,耐力などを数値として記録
出力する。また、表示装置20には、プリンタ19と同
様のデータが表示されるとともに、処理プログラムなど
が表示される。
【0011】次に、図3および図4に示すフローチャー
トを参照して供試体の破断検出動作を説明する。供試体
に対する引張試験が開始されると、図3および図4に示
す破断検出処理プログラムがスタートする。まず、供試
体に連続的に増加する引張荷重が加えられると、供試体
に負荷される荷重は荷重計11により検出され、供試体
の伸びは伸び計12により検出される。これらの荷重信
号および伸び信号はそれぞれの増幅器13,14により
増幅された後、それぞれのA−Dコンバ−タ15,16
に入力することにより、所定の周期でサンプリングさ
れ、デジタル信号に変換される。サンプリングされた荷
重データWおよび伸びデータδはステップS1で順次制
御回路17のROM173に取り込まれる。
トを参照して供試体の破断検出動作を説明する。供試体
に対する引張試験が開始されると、図3および図4に示
す破断検出処理プログラムがスタートする。まず、供試
体に連続的に増加する引張荷重が加えられると、供試体
に負荷される荷重は荷重計11により検出され、供試体
の伸びは伸び計12により検出される。これらの荷重信
号および伸び信号はそれぞれの増幅器13,14により
増幅された後、それぞれのA−Dコンバ−タ15,16
に入力することにより、所定の周期でサンプリングさ
れ、デジタル信号に変換される。サンプリングされた荷
重データWおよび伸びデータδはステップS1で順次制
御回路17のROM173に取り込まれる。
【0012】次のステップS2では、制御回路17に取
り込まれた現在の荷重データWnと、これより1つ前に
サンプリングした(単位時間t前に測定した)荷重デー
タWn-1とを読み出す。次のステップS3では、(Wn
-1)−Wn=Δwの演算を行うことにより、単位時間
(サンプリング周期)当りの荷重変化(荷重の減少量)
Δwを求める。そして、次のステップS4において、供
試体が破断したと見なす単位時間当りの基準の荷重変化
量wとΔwとを比較し、w<Δwかを判定する。w<Δ
wであると判定されたときは、供試体が破断したと判断
してステップS6に進み、材料試験機を停止する。ま
た、w<Δwでないと判定されたときはステップS5に
移行して現在の荷重データWn=0かを判定する。すな
わち、供試体が破断領域に達しているにも拘らず、荷重
変化量Δwが基準変化量w以上に達せずに荷重がゼロ付
近になったかを判断する。ここで、Wn=0でないと判
定されたときはステップS2に戻り、ステップS2以下
の処理を繰り返す。また、Wn=0であると判定された
ときはステップS6に進み、材料試験機を停止させて図
4に示す処理に移行する。なお、ステップS5からステ
ップS6に進むときの供試体の荷重−伸び曲線は図7に
示すグラフに相当する。
り込まれた現在の荷重データWnと、これより1つ前に
サンプリングした(単位時間t前に測定した)荷重デー
タWn-1とを読み出す。次のステップS3では、(Wn
-1)−Wn=Δwの演算を行うことにより、単位時間
(サンプリング周期)当りの荷重変化(荷重の減少量)
Δwを求める。そして、次のステップS4において、供
試体が破断したと見なす単位時間当りの基準の荷重変化
量wとΔwとを比較し、w<Δwかを判定する。w<Δ
wであると判定されたときは、供試体が破断したと判断
してステップS6に進み、材料試験機を停止する。ま
た、w<Δwでないと判定されたときはステップS5に
移行して現在の荷重データWn=0かを判定する。すな
わち、供試体が破断領域に達しているにも拘らず、荷重
変化量Δwが基準変化量w以上に達せずに荷重がゼロ付
近になったかを判断する。ここで、Wn=0でないと判
定されたときはステップS2に戻り、ステップS2以下
の処理を繰り返す。また、Wn=0であると判定された
ときはステップS6に進み、材料試験機を停止させて図
4に示す処理に移行する。なお、ステップS5からステ
ップS6に進むときの供試体の荷重−伸び曲線は図7に
示すグラフに相当する。
【0013】図4は、図7あるいは図6に示すS−S曲
線をデータ記録時と逆にたどってくることにより、荷重
−伸びによる勾配を求め、この勾配変化が設定値以上に
なった点を破断点とする処理フローである。図4におい
て、ステップS7では、制御回路17内にソフト的に構
成されるカウンタの内容をリセットする。その後、ステ
ップS8において、現在(最後に取り込んだ)の荷重デ
ータWnとこれに対応する伸びデータδn、およびこれ
より1つ前の前回の荷重データ(Wn-1)とこれに対応
する伸びデータ(δn-1)により勾配(αn-c)を求め
る。すなわち、図1に示す荷重−伸び曲線上における荷
重データWnと伸びデータδnとの交点Pnと、荷重デ
ータ(Wn-1)と伸びデータ(δn-1)との交点Pn-1
とを結ぶ線分Lnの勾配(αn-c)を算出する。
線をデータ記録時と逆にたどってくることにより、荷重
−伸びによる勾配を求め、この勾配変化が設定値以上に
なった点を破断点とする処理フローである。図4におい
て、ステップS7では、制御回路17内にソフト的に構
成されるカウンタの内容をリセットする。その後、ステ
ップS8において、現在(最後に取り込んだ)の荷重デ
ータWnとこれに対応する伸びデータδn、およびこれ
より1つ前の前回の荷重データ(Wn-1)とこれに対応
する伸びデータ(δn-1)により勾配(αn-c)を求め
る。すなわち、図1に示す荷重−伸び曲線上における荷
重データWnと伸びデータδnとの交点Pnと、荷重デ
ータ(Wn-1)と伸びデータ(δn-1)との交点Pn-1
とを結ぶ線分Lnの勾配(αn-c)を算出する。
【0014】次のステップS9では、前回の荷重データ
〔Wn−(1+c)〕とこれに対応する伸びデータ〔δ
n−(1+c)〕、および前々回の荷重データ〔Wn−
(2+c)〕とこれに対応する伸びデータ〔δn−(2+
c)〕より勾配〔αn+(1+c)〕を求める。すなわ
ち、図1に示す荷重−伸び曲線上における交点Pn-1と
Pn-2とを結ぶ線分Ln-1の勾配〔αn−(1+c)〕
を算出する。そして、次のステップS10におい、勾配
〔αn−c〕と勾配〔αn−(1+c)〕との角度差が
破断点と見なす勾配の基準角度差Δαより大きいか否か
を判定する。ここで、両勾配の角度差が基準角度差Δα
より大きいと判定されたときはステップS11に進み、
供試体の破断点PをPn-1とし、そのときの荷重(Wn
-1)を検出する。
〔Wn−(1+c)〕とこれに対応する伸びデータ〔δ
n−(1+c)〕、および前々回の荷重データ〔Wn−
(2+c)〕とこれに対応する伸びデータ〔δn−(2+
c)〕より勾配〔αn+(1+c)〕を求める。すなわ
ち、図1に示す荷重−伸び曲線上における交点Pn-1と
Pn-2とを結ぶ線分Ln-1の勾配〔αn−(1+c)〕
を算出する。そして、次のステップS10におい、勾配
〔αn−c〕と勾配〔αn−(1+c)〕との角度差が
破断点と見なす勾配の基準角度差Δαより大きいか否か
を判定する。ここで、両勾配の角度差が基準角度差Δα
より大きいと判定されたときはステップS11に進み、
供試体の破断点PをPn-1とし、そのときの荷重(Wn
-1)を検出する。
【0015】一方、ステップS10において、否定され
た場合は、ステップS12に進み、カウンタを+1だけ
インクリメントする。そして、次のステップS13にお
いて、検出回数が予め設定された回数x(x<n、n:
試験による総検出回数)か否かを判定する。否定された
ときはステップS9に戻り、図1に示す荷重−伸び曲線
上の交点Pn-2以前の荷重データおよび伸びデータから
求められる勾配について基準角度差Δαと順次比較し破
断点の検出処理を行う。また、検出回数が設定値xに達
しても破断点と見なされる勾配が検出できない場合は、
ステップS14において、破断点PをPnとし、その荷
重Wnを検出する。図5は、この場合の荷重曲線であ
る。
た場合は、ステップS12に進み、カウンタを+1だけ
インクリメントする。そして、次のステップS13にお
いて、検出回数が予め設定された回数x(x<n、n:
試験による総検出回数)か否かを判定する。否定された
ときはステップS9に戻り、図1に示す荷重−伸び曲線
上の交点Pn-2以前の荷重データおよび伸びデータから
求められる勾配について基準角度差Δαと順次比較し破
断点の検出処理を行う。また、検出回数が設定値xに達
しても破断点と見なされる勾配が検出できない場合は、
ステップS14において、破断点PをPnとし、その荷
重Wnを検出する。図5は、この場合の荷重曲線であ
る。
【0016】このように本実施例においては、供試体に
連続的に増加する荷重を加え、このときの荷重および伸
びを荷重計および伸び計により破断域に達するまで測定
して荷重−伸び曲線を記録し、その後、荷重−伸び曲線
をその記録と逆にたどることにより、荷重−伸び曲線上
における各測定点の今回と前回の荷重および伸びデータ
から荷重−伸びの勾配を順次に求め、この順次求められ
る今回と前回の勾配の角度差が基準角度差以上かを判定
して破断点を検出できるようにしたので、荷重が徐々に
低下する延性に富む材質の供試体であっても、その破断
点を確実に、かつ容易に検出できるとともに、図7に示
す荷重−伸び曲線の供試体に適用すれば、その破断点
を、より精度よく検出することができる。また、図6に
示すような荷重−伸び曲線の供試体の破断点P2も、図
3,4の処理により同様に検出できる。さらに上記実施
例では、引張試験について述べたが、曲げ試験(荷重−
撓み)、圧縮試験(荷重−歪)等においても適用でき
る。
連続的に増加する荷重を加え、このときの荷重および伸
びを荷重計および伸び計により破断域に達するまで測定
して荷重−伸び曲線を記録し、その後、荷重−伸び曲線
をその記録と逆にたどることにより、荷重−伸び曲線上
における各測定点の今回と前回の荷重および伸びデータ
から荷重−伸びの勾配を順次に求め、この順次求められ
る今回と前回の勾配の角度差が基準角度差以上かを判定
して破断点を検出できるようにしたので、荷重が徐々に
低下する延性に富む材質の供試体であっても、その破断
点を確実に、かつ容易に検出できるとともに、図7に示
す荷重−伸び曲線の供試体に適用すれば、その破断点
を、より精度よく検出することができる。また、図6に
示すような荷重−伸び曲線の供試体の破断点P2も、図
3,4の処理により同様に検出できる。さらに上記実施
例では、引張試験について述べたが、曲げ試験(荷重−
撓み)、圧縮試験(荷重−歪)等においても適用でき
る。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、供
試体に負荷される荷重およびこれによる供試体の変位を
破断まで計測して荷重−変位曲線を記録し、この荷重−
変位曲線をその記録と逆にたどることにより、荷重−変
位曲線上における各計測点の今回と前回の荷重および変
位から荷重−変位の勾配を順次求め、この順次求められ
る今回と前回の勾配の角度差が設定値以上のときにその
測定点が破断点として判定するようにしたので、破断領
域での荷重が徐々に低下する材質の供試体であっても、
その破断点を精度よく容易に検出することができる。
試体に負荷される荷重およびこれによる供試体の変位を
破断まで計測して荷重−変位曲線を記録し、この荷重−
変位曲線をその記録と逆にたどることにより、荷重−変
位曲線上における各計測点の今回と前回の荷重および変
位から荷重−変位の勾配を順次求め、この順次求められ
る今回と前回の勾配の角度差が設定値以上のときにその
測定点が破断点として判定するようにしたので、破断領
域での荷重が徐々に低下する材質の供試体であっても、
その破断点を精度よく容易に検出することができる。
【図1】本発明による破断点検出方法を説明する図であ
る。
る。
【図2】本発明方法による供試体の破断点検出システム
の全体構成を示すブロック図である。
の全体構成を示すブロック図である。
【図3】本実施例における破断点の検出手順を示すフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図4】本実施例における破断点の検出手順を示すフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図5】急激な勾配が見つけられなかった場合の荷重−
伸び曲線を示すグラフである。
伸び曲線を示すグラフである。
【図6】材料試験機の荷重−伸び曲線の一例を示すグラ
フである。
フである。
【図7】材料試験機の荷重−伸び曲線の他の例を示すグ
ラフである。
ラフである。
11 荷重計 12 伸び計 15,16 A−Dコンバ−タ 17 制御回路
Claims (1)
- 【請求項1】 供試体に負荷される荷重と供試体の変位
をそれぞれ検出し、前記検出された荷重および変位を破
断まで計測して荷重−変位曲線を記録し、この荷重−変
位曲線から破断点を検出する破断点検出方法において、
前記荷重−変位曲線をその記録と逆にたどることによ
り、荷重−変位曲線上における各計測点の今回と前回の
荷重−変位から荷重−変位の勾配を順次求め、この順次
求められる今回と前回の勾配の角度差を算出し、この角
度差が設定値以上のときにその計測点を破断点として判
定するようにしたことを特徴とする供試体の破断点検出
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3257106A JPH0820345B2 (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 供試体の破断点検出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3257106A JPH0820345B2 (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 供試体の破断点検出方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0566182A true JPH0566182A (ja) | 1993-03-19 |
JPH0820345B2 JPH0820345B2 (ja) | 1996-03-04 |
Family
ID=17301818
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3257106A Expired - Lifetime JPH0820345B2 (ja) | 1991-09-09 | 1991-09-09 | 供試体の破断点検出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0820345B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60204440A (ja) * | 1984-02-24 | 1985-10-16 | ルツケ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 矢形ラベル自動取付方法および装置 |
JPS6183936A (ja) * | 1984-10-01 | 1986-04-28 | Shimadzu Corp | 降伏伸び検出装置 |
-
1991
- 1991-09-09 JP JP3257106A patent/JPH0820345B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60204440A (ja) * | 1984-02-24 | 1985-10-16 | ルツケ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 矢形ラベル自動取付方法および装置 |
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0820345B2 (ja) | 1996-03-04 |
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