JPH0565532U - 構造材 - Google Patents

構造材

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JPH0565532U
JPH0565532U JP1658292U JP1658292U JPH0565532U JP H0565532 U JPH0565532 U JP H0565532U JP 1658292 U JP1658292 U JP 1658292U JP 1658292 U JP1658292 U JP 1658292U JP H0565532 U JPH0565532 U JP H0565532U
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隆 錦野
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池田物産株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は軽量かつ非通気性で、しかも剛性のあ
る構造材を提供することを目的とする。 【構成】合成樹脂含浸通気性基材(12)の通気性を遮断す
るために、該基材(12)に、該基材(12)の成形温度よりも
高い軟化点を有するフィルムAと、該基材(12)の成形温
度よりも低い軟化点を有するフィルムBとの積層シート
か、あるいはフィルムAの両面にフィルムBを積層した
シートを該基材(12)に積層する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば自動車の天井材として用いられる構造材に関するものである 。
【0002】
【従来の技術】
従来、図4に示すように多価イソシアナートを含浸した軟質ポリウレタン発泡 体シート(2) の両面にガラス繊維層、ポリエステル繊維層等の補強繊維層(3,3) を貼着し、所定形状に成形した基材(4) の表面に表装材(5) を貼着した自動車の 天井材(1) が提供されている(特公昭63−7577号)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながらこのような天井材(1) は軽量ではあるが通気性を有するために、 微細なごみやタバコの煙の粒子等が拡散している空気が該天井材(1) を通過する と、該ごみや粒子が該天井材(1) に濾別されて付着し、該天井材(1) の表面が汚 染されると云う問題点がある。
【0004】 また上記補強繊維層(3,3) には例えばメラミン樹脂等の合成樹脂が含浸されて いるが、基材(4) と表装材(5) とを重合して同時成形圧着する方法を採ると、成 形圧着時に該補強繊維層(3,3) に含浸されている合成樹脂が表装材(5) の表面に 滲出し、該表面が汚染すると云う問題点もある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記従来の課題を解決するための手段として、合成樹脂含浸通気性基 材(12)と、該基材(12)に積層される非通気性フィルム(16)とからなり、該フィル ム(16)は該合成樹脂含浸通気性基材(12)の成形温度よりも高い軟化点を有する熱 可塑性フィルムAと該合成樹脂含浸通気性基材(12)の成形温度よりも低い軟化点 を有する熱可塑性フィルムBとの積層フィルムであるか、合成樹脂含浸通気性基 材(12)と、該基材(12)に積層される非通気性フィルム(26)とからなり、該フィル ム(26)は該合成樹脂含浸通気性基材(12)の成形温度よりも高い軟化点を有する熱 可塑性フィルムAの両面に該合成樹脂含浸通気性基材(12)の成形温度よりも低い 軟化点を有する熱可塑性フィルムBを積層した積層フィルムである構造材(11)を 提供するものである。
【0006】
【作用】
本考案の構造材(11)において、合成樹脂含浸通気性基材(12)に積層されている 非通気性フィルム(16)は、該合成樹脂含浸通気性基材(12)の成形温度よりも高い 軟化点を有する熱可塑性フィルムAと、該合成樹脂含浸通気性基材(12)の成形温 度よりも低い軟化点を有する熱可塑性フィルムBとの積層フィルムである場合に は、該フィルムBを内側に配し、該基材(12)を成形する時に該フィルム(16)を積 層すると、該フィルムBが該基材(12)に軟化接着するが、該フィルムAは軟化せ ず成形型面から円滑に離型する。
【0007】 また該非通気性フィルム(26)を該フィルムAの両側に該フィルムBを積層した 積層フィルムとした場合には、該フィルム(26)を該基材(12)と補強繊維層(13)と の間、または基材(12)と表装材(15)との間、または補強繊維層(13)と表装材(15) との間に配し、該基材(12)を成形する時に該フィルム(26)を積層すると、該フィ ルムBが基材(12)と補強繊維層(13)、または基材(12)と表装材(15)、または補強 繊維層(13)と表装材(15)の双方に軟化接着する。
【0008】 また該フィルムAは軟化点が高く構造材の剛性を向上させる。そして該非通気 性フィルム(16),(26) は構造材(11)の通気性を遮断し、また補強繊維層(13)に含 浸される合成樹脂の滲出を阻止する。
【0009】
【実施例】
本考案を図1および図2に示す一実施例によって説明すれば、自動車の天井材 (11)は基材(14)と表装材(15)とからなり、該基材(14)は合成樹脂含浸軟質ポリウ レタン発泡体シート(12)と、ガラス繊維層(13A) とポリエステル繊維層(13B) と 、非通気性フィルム(16)とからなる。
【0010】 該ポリウレタン発泡体シート(12)にはウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン 樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂等の合成樹脂、または該合成樹脂を形成す るモノマー、プレポリマー、オリゴマー、初期縮合物等の合成樹脂前駆体が含浸 されており、ウレタン樹脂の前駆体である多価イソシアナートを含浸した場合に は成形温度は130〜140℃である。
【0011】 該非通気性フィルム(16)は図2に示すように該ポリウレタン発泡体シート(12) の成形温度(130〜140℃)よりも高い軟化点を有する熱可塑性フィルムA と、該ポリウレタン発泡体シート(12)の成形温度(130〜140℃)よりも低 い軟化点を有する熱可塑性フィルムBとを接着剤や熱融着によって積層した積層 フィルムであり、フィルムAとしては例えばポリプロピレン、ポリアミド、ポリ エステル等の熱可塑性合成樹脂を材料とし、フィルムBとしては例えばポリエチ レン、可塑化ポリ塩化ビニル等の熱可塑性合成樹脂を材料とする。
【0012】 上記天井材(11)においては補強繊維層であるガラス繊維層(13A) とポリエステ ル繊維層(13B) とには夫々メラミン樹脂、フェノール樹脂等の合成樹脂が含浸さ れてもよい。
【0013】 上記天井材(11)を製造するには表装材(15),ガラス繊維層(13A) ,ポリエステ ル繊維層(13B) ,更にフィルムBを内側にして非通気性フィルム(16)を重合し、 130〜150℃でプレス成形する。このようにして該フィルム(16)はフィルム Bを介して基材(14)に成形と同時に接着する。そしてフィルムAは高軟化点を有 するから成形型面から容易に離型し、かつ基材(14)の剛性を高め、フィルム(16) は天井材(11)の通気性を遮断する。
【0014】 図3に示す非通気性フィルム(26)は該フィルムAの両側に該フィルムBを積層 したものである。このような非通気性フィルム(26)はポリウレタン発泡体シート (12)とガラス繊維層(13A) との間、またはポリエステル繊維層(13B) と表装材(1 5)との間に挿入され、成形と同時に両面のフィルムBがポリウレタン発泡体シー ト(12)とガラス繊維層(13A) の双方、あるいはポリエステル繊維層(13B) と表装 材(15)の双方に軟化接着する。そして該非通気性フィルム(26)をポリエステル繊 維層(13B) と表装材(15)との間に挿入した場合は、ガラス繊維層(13A) およびポ リエステル繊維層(13B) に含浸されている表装材(15)側へ滲出することが阻止さ れる。
【0015】
【考案の効果】
したがって、本考案においては非通気性かつ軽量で剛性の高い構造材が得られ る。
【0016】
【図面の簡単な説明】
図1および図2は本考案の一実施例を示すものである。
【図1】天井材の部分側断面図
【図2】非通気性フィルムの部分側断面図
【図3】非通気性フィルムの他の実施例の部分側断面図
【図4】従来例の部分側断面図
【符号の説明】
11 構造材(天井材) 12 合成樹脂含浸通気性基材 14 基材 15 表装材 16,26 非通気性フィルム

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂含浸通気性基材と、該基材に積層
    される非通気性フィルムとからなり、該フィルムは該合
    成樹脂含浸通気性基材の成形温度よりも高い軟化点を有
    する熱可塑性フィルムAと該合成樹脂含浸通気性基材の
    成形温度よりも低い軟化点を有する熱可塑性フィルムB
    との積層フィルムであることを特徴とする構造材
  2. 【請求項2】合成樹脂含浸通気性基材と、該基材に積層
    される非通気性フィルムとからなり、該フィルムは該合
    成樹脂含浸通気性基材の成形温度よりも高い軟化点を有
    する熱可塑性フィルムAの両面に該合成樹脂含浸通気性
    基材の成形温度よりも低い軟化点を有する熱可塑性フィ
    ルムBを積層した積層フィルムであることを特徴とする
    構造材
JP1992016582U 1992-02-19 1992-02-19 構造材 Expired - Lifetime JP2531822Y2 (ja)

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