JPH0565339A - 難燃性ポリエステルの製法 - Google Patents

難燃性ポリエステルの製法

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JPH0565339A
JPH0565339A JP24511891A JP24511891A JPH0565339A JP H0565339 A JPH0565339 A JP H0565339A JP 24511891 A JP24511891 A JP 24511891A JP 24511891 A JP24511891 A JP 24511891A JP H0565339 A JPH0565339 A JP H0565339A
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phosphinic acid
polyester
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flame
reaction
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JP24511891A
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Inventor
Tetsuo Morino
哲夫 森野
Kensho Nakagawa
憲昭 中川
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 重縮合工程中蒸散することなく、添加量に対
するポリエステル中のリン含量の高い難燃性ポリエステ
ルの製法を得ること。 【構成】 ジメチルテレフタレートとエチレングリコー
ルとの重縮合により生成するポリエステルの極限粘度が
0.3以上となった時点で、2-カルボキシエチル(フェ
ニル)ホスフィン酸、そのメチルエステル、それらとエ
チレンオキサイドとの反応物等の反応性難燃剤を加え、
更に重縮合反応を行う難燃性ポリエステルの製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はホスフィン酸またはその
誘導体を用いた難燃性ポリエステルの製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、リン系化合物を用いた難燃性ポリ
エステルの製法としてはジカルボン酸類とジオール類と
の重縮合反応工程中で生成するポリエステルの極限粘度
(フェノールと四塩化エタンの等重量混合物を溶媒とし
て、温度20℃にて測定)が0.3以上となった時点で
ホスホン酸化合物を加え、さらに重縮合化反応を行うこ
とにより難燃性ポリエステルを得る方法が知られている
(例えば特公平3-26212号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのホスホン酸
化合物を用いる方法では、重縮合反応工程中で300℃
近くの高温とするためホスホン酸化合物が蒸散し、添加
量に対するポリエステル中のリンの含量が少ないという
問題があった。本発明はこの問題点を改善するポリエス
テルの製法を得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意検討した結果、二官能のホスフィン酸ま
たはその誘導体をポリエステルの重縮合をあらかじめ進
めた反応系に加え、さらに重縮合化反応を行うことによ
り、添加量に対し高いリンの残存率を有するポリエステ
ルが得られることを見いだし、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、ジカルボン酸類(A)
とジオール類(B)との重縮合反応により生成するポリ
エステルの極限粘度(フェノールと四塩化エタンの等重
量混合物を溶媒として、温度20℃にて測定)が0.3
以上となった時点で、下記ホスフィン酸(C1)、ホス
フィン酸誘導体(C2)、ホスフィン酸誘導体(C3)
およびホスフィン酸(C4)から選ばれる反応性難燃剤
1種以上を加え、さらに重縮合化反応を行い、リン原子
を0.3〜2.5重量%含有する難燃性ポリエステルを得
ることを特徴とする製法である。
【0006】ホスフィン酸(C1):一般式 [式中、R1はエチレン基または1,2-プロピレン基、
2はフェニル基またはアルキル置換フェニル基、R3
水素または炭素数1〜4のアルキル基を表わす]で示さ
れるホスフィン酸。
【0007】ホスフィン酸誘導体(C2):一般式 [式中、R1、R2およびR3は一般式(1)と同様であ
り、R4はエチレン基および/または1,2-プロピレン
基、nは1〜4の整数を表す]で示されるホスフィン酸
誘導体。
【0008】ホスフィン酸誘導体(C3):一般式 [式中、R1、R2、R4およびnは一般式(2)と同様
であり、R5は炭素数2〜4のアルキレン基を表す]で
示されるホスフィン酸誘導体。
【0009】ホスフィン酸(C4):一般式 [式中、R1、およびR2は一般式(1)と同様であり、
5は一般式(5)と同様である]で示されるホスフィ
ン酸。
【0010】一般式(1)〜(4)中、R1はエチレン
基または1,2-プロピレン基、好ましくはエチレン基で
ある。R2はフェニル基またはアルキル(炭素数は通常
1〜4)置換フェニル基(アルキル置換基の数は通常1
〜2)、好ましくはフェニル基である。一般式(1)お
よび(2)中、R3は水素または炭素数1〜4のアルキ
ル基、好ましくは水素またはメチル基である。一般式
(2)および(3)中、R4はエチレン基および/また
は1,2-プロピレン基、好ましくはエチレン基であ
る。nは通常1〜4の整数、好ましくは1である。nが
4をこえるとポリエステルに用いた場合機械強度が低下
し、また難燃性も低下する。一般式(3)および(4)
中、R5は炭素数2〜4のアルキレン基、好ましくはエ
チレン基である。
【0011】本発明において、ジカルボン酸類(A)と
してはテレフタール酸、イソフタール酸、アジピン酸、
これらの低級アルキルエステル(メチルエステルなど)
などが挙げられる。ジオール類(B)としてはエチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオ
ール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール
などが挙げられる。(A)と共に3価以上のカルボン酸
(トリメリット酸など)を併用してもよい。また(B)
とともに3価以上のポリオール類(ペンタエリスリトー
ルなど)を併用してもよい。これらの他、(A)、
(B)と共にヒドロキシカルボン酸類を使用することも
できる。これら(A)、(B)と共に併用できる成分の
量は、難燃性ポリエステルの用途に応じて変わるため、
特に限度はない。例えば、繊維、フィルム等は(A)、
(B)を主体とし他の成分の併用は好ましくないが、成
型品などでは強度を向上するため併用することがある。
【0012】該ホスフィン酸(C1)の代表例として、
下記(C1−1)および(C1−2)の製法を例示す
る。2-カルボキシエチル(フェニル)ホスフィン酸
(C1−1)は米国特許第4,033,936号明細書記
載の方法により得られる。また(C1−1)をメタノー
ルでエステル化することにより(C1−1)のカルボキ
シル基がメタノールでエステル化された化合物(C1−
2)が得られる。このエステル化は加熱することにより
容易に進む。触媒を用いても反応は進むが、ポリエステ
ル製造用に用いる場合不純物の混入を極力避けたいこと
から、用いないのが好ましい。例えば(C1−1)をメ
タノールの沸点で還流加熱する。次いでメタノールを留
去後、エステル化により生成した水をトルエン等と共沸
留去することによりエステル化を完結し、(C1−2)
を得る。反応の進行は薄層クロマトグラフィーによる成
分の変化、電気滴定による酸価の変化およびNMRによ
る構造解析により把握することができる。
【0013】該ホスフィン酸誘導体(C2)は、ホスフ
ィン酸(C1)(但し、R3が炭素数1〜4のアルキル
基のもの)とエチレンオキサイド(EO)および/また
はプロピレンオキサイド(PO)と反応させることによ
って得られる。この反応は、触媒を用いることなく耐圧
性の反応容器の中で行うことが出来る。触媒を用いても
反応は進むが、ポリエステル化製造用に用いる場合不純
物の混入を極力避けたいこと、および触媒を利用すると
カルボン酸エステル部分にもEOおよび/またはPOが
入ることから、触媒の利用は好ましくない。反応は50
〜150℃、好ましくは80〜120℃で行える。反応
の進行は同様に薄層クロマトグラフィーによる成分の変
化、電気滴定による酸価の変化およびNMRによる構造
解析により把握することができ、よってEOおよび/ま
たはPOの付加モル数[一般式(2)中のnの値]を1
〜4の範囲で調整できる。
【0014】該ホスフィン酸誘導体(C3)は、例えば
ホスフィン酸誘導体(C2)を炭素数2〜4のアルキレ
ングリコールとエステル交換することによって得ること
ができる。(C2)と該アルキレングリコールとの反応
は当モルで反応させる必要はなく、該アルキレングリコ
ールを当モル以上で反応させるとよい。該アルキレング
リコールが過剰の場合は、(C2)とアルキレングリコ
ールとの混合物が得られる。反応後アルキレングリコー
ルは除去して使用することもできるが、ポリエステル製
造用に用いる際のアルコール成分を考慮した範囲内の混
合物であれば該反応性難燃剤と(B)との混合物として
そのまま用いることもできる。(C2)とアルキレング
リコールとの反応は100〜250℃、好ましくは15
0〜250℃で、メタノールを留去させて行うとよい。
このエステル交換反応用の触媒としては酢酸マンガンな
ど通常のポリエステル製造時に用いられる触媒が使用で
きる。
【0015】該ホスフィン酸(C4)は、例えば(C1
−1)を炭素数2〜4のアルキレングリコールでエステ
ル化することにより得られる。このエステル化も(C1
−2)の合成の場合と同様に触媒なしですすむ。(C1
−1)とアルキレングリコールとのモル比は(C2)の
エステル交換の場合と同様に当モルで反応させる必要は
なく、アルキレングリコールを当モル以上で反応させる
とよい。アルキレングリコールが過剰の場合は、(C
4)とアルキレングリコールとの混合物が得られる。反
応後アルキレングリコールは除去して使用することもで
きるが、ポリエステル製造用に用いる際のアルコール成
分を考慮した範囲内の混合物であれば該反応性難燃剤と
(B)との混合物としてそのまま用いることもできる。
(C1−1)とアルキレングリコールとの反応は100
〜250℃、好ましくは150〜250℃で、生成する
水を留去させて行うとよい。
【0016】本発明において用いられる該反応性難燃剤
は、(C1)、(C2)、(C3)または(C4)の単
独でも一種以上の併用でもよい。また同じ一般式で示さ
れる化合物の一種以上の混合物でもよい。混合比率は任
意でよい。さらに必要により炭素数2〜4のアルキレン
グリコールを含有していてもよい。このグリコールとし
ては、エチレングリコール、1,2-プロピレングリコー
ル、1,4-ブタンジオールなどが挙げられるが、対象ポ
リエステルがポリエチレンテレフタレートの場合にはエ
チレングリコールが好ましい。またグリコールを含有す
る場合の含有量は特に制限はなく、ポリエステル製造用
に用いる際のアルコール成分の比率を考慮した範囲内と
するとよい。
【0017】本発明において該反応性難燃剤はポリエス
テルの極限粘度が0.3以上に達した時点で添加する必
要がある。それ以前に添加すると添加量に対して高いリ
ンの残存率を有するポリエステルが得られない。なおこ
の極限粘度〔η〕はフェノールと四塩化エタンの等重量
混合物を溶媒として、20℃で測定して求めた値であ
る。添加量はリン原子の重量としてポリエステル中に通
常0.3〜2.5%となる量添加する必要がある。0.3
%未満では難燃性が充分でなく、逆に2.5%を越える
とポリエステルの機械的強度が低下し、紡糸延伸が困難
になる。
【0018】ポリエステル化の方法としては、(A)と
してジカルボン酸を用いた直接エステル化法および
(A)としてジカルボン酸低級アルキルエステルを用い
たエステル交換法がある。このいずれの方法でも触媒存
在下に高温、高減圧下に(A)と(B)を重縮合し、該
極限粘度が0.3以上となった段階で該反応性難燃剤を
加え、更に重縮合することにより該難燃性ポリエステル
が得られる。
【0019】また、ポリエステル化させる前に、(A)
と(B)とのエステル化物[代表例としては、テレフタ
ール酸とエチレングリコールからのビス(β-ヒドロキ
シルエチル)テレフタレート]を得たうえポリエステル
化させてもよい。
【0020】ポリエステル化の触媒としては、公知のア
ンチモン化合物、チタン化合物、スズ化合物などの金属
化合物を用いる。アンチモン化合物としては三酸化アン
チモン、三塩化アンチモン、酢酸アンチモンなどが挙げ
られる。チタン化合物としてはチタンテトラメトキサイ
ド、チタンテトラエトキサイドなどのチタンアルコキサ
イド、サリチル酸チタン塩、アセチルアセトンチタン塩
などのキレート化合物などを挙げることが出来る。スズ
化合物としてはジ-n-ブチルスズジアセテート、トリ-
n-ブチルスズアセテート、トリ-n-ブチルスズクロラ
イド、ジメチルスズマレートなどを挙げることができ
る。これらのうち好ましいものはアンチモン化合物であ
り、その中でも三酸化アンチモンが好ましい。アンチモ
ン化合物を用いる場合、通常(A)などの原料酸成分1
モルに対しアンチモン原子として1×10-4〜10×1
-4モル程度使用する。またポリエステル化触媒以外に
エーテル化を抑制するために、リチウムアセテートなど
を併用することもできる。
【0021】ポリエステル化の具体例として、ポリエチ
レンテレフタレート系難燃性ポリエステルを製造する方
法を例示すると、ビス(β-ヒドロキシエチル)テレフ
タレートを上記触媒存在下に減圧化で加熱し、縮合によ
り生成するエチレングリコールを系から除去させながら
徐々に温度ならびに減圧度を高め、最終的に275〜2
80℃で0.1〜0.3mmHgとし、生成したポリエス
テルの極限粘度が0.3以上に達した時点で該反応性難
燃剤1種以上を添加し、さらにポリエステル化を継続す
ることにより難燃性ポリエステルが得られる。なお該反
応性難燃剤を添加する際に触媒を追加することもでき
る。
【0022】本発明の方法で得られる難燃性ポリエステ
ルは、通常リン原子を0.3〜2.5重量%含有する。す
なわち該反応性難燃剤の使用量に対する該難燃性ポリエ
ステルの共重合に組み込まれる割合が、下記実施例に示
すように極めて高い。(A)、(B)に対する該反応性
難燃剤の使用量は、難燃性ポリエステルのリン原子含有
量の目標値に応じて調整すればよく、従来のように計算
値より大幅に過剰にする必要がない利点がある。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。ポリエス
テル中のリンの含有量は試料を酸化分解後バナジン酸ア
ンモン/モリブデン酸アンモンで発色させ、410nm
で比色定量して測定した。また、残存率は使用したリン
化合物がポリエステル中に残存する割合(リン原子に換
算した重量で比較)を示す。実施例中のPhはフェニル
基、%は重量%を表す。
【0024】製造例1 攪拌機、温度計、還流冷却管のついた2lコルベンに下
式(4)の2-カルボキシエチル(フェニル)ホスフィ
ン酸(C1−1)428gとメタノール640gを仕込
み、攪拌加熱し、6時間還流させて反応を進めた。 常圧下メタノールを留去しついでトルエンを約50g加
え生成した水を減圧下で共沸留去させた。得られた残査
にさらにメタノール640gを加え同様に反応させ、メ
タノールと生成した水を留出除去させた。生成物は室温
で固化し、酢酸エチルから再結晶させ、融点74〜75
℃の下式(5)のホスフィン酸(C1−2)432gを
得た。 (C1−2)はシリカゲル薄層クロマトグラフィー[展
開溶媒:イソプロピルアルコール/アンモニア水/水
(10/2/1)]で単一な成分からなることおよびH-
NMRで3.5ppmにカルボン酸のメチルエステルに
由来する吸収を認めたことから生成を確認した。
【0025】製造例2 攪拌機、温度計、圧力計、耐圧滴下ロート、真空ポンプ
のついた1lオートクレーブ中に製造例1で得たホスフ
ィン酸(C1−1)410gを仕込み、窒素封入した後
100℃に昇温した。−76cmHg減圧下で1時間脱
溶剤を行った。その後、−76cmHg〜+1Kg/c
2で80gのEOを滴下し反応させた。EOの滴下の
終了後、圧力が時間と共に減少しなくなるまで反応を継
続した。同温度で−76cmHgの減圧下で1時間トッ
ピングを行い、480gの下式(8)のホスフィン酸
(C2−1)を得た。13C-NMRスペクトルで60p
pmおよび66ppmに認められた吸収がリンとカップ
リングしたダブレットであることからエステル化された
のはカルボキシル基でなくPOOHであることを確認し
た。
【0026】製造例3 攪拌機、温度計、窒素吹き込み管および留出管のついた
1lコルベンに製造例2で得たホスフィン酸(C2−
1)272g、エチレングリコール310gおよび酢酸
マンガン4水和物1.0gを仕込み、液中に窒素を吹き
込みながら200℃で2時間生成するメタノールを留出
除去しながら反応を行い、下式(7)のホスフィン酸
(C3−1)のエチレングリコール溶液を得た。反応の
進行はC-NMRスペクトルでメチルエステル基に由来
する吸収の消失、およびエチレングリコールエステル基
に由来する吸収の出現で確認した。本エチレングリコー
ルから減圧下でエチレングリコールを留去させた。
【0027】実施例1 ジメチルテレフタレート1000gをエチレングリコー
ル700mlと触媒としての酢酸マンガン・4H2O 2
30mgの存在下窒素のもとで170〜220℃の温度
でエステル交換した。Sb23 350mg添加後反応
容器を徐々に加熱し、系を減圧にした。温度ならびに減
圧度を275℃ならびに0.1mmHgとして1時間重
縮合を行った。生成したポリエステルの〔η〕は0.4
5であった。この系に(C1−1)160gおよびSb
23 150mgを加え、再び徐々に減圧にし最終的に
0.1mmHg、280℃で0.5時間重縮合を行い、難
燃性ポリエステル[1]を得た。ポリエステル[1]の
〔η〕は0.64で、リン含量は1.85%(残存率91
%)であった。
【0028】実施例2 ホスフィン酸(C1−1)160gを用いるかわりに、
(C1−2)170gを用いる以外は実施例1と同様に
して難燃性ポリエステル[2]を得た。ポリエステル
[2]の〔η〕は0.66で、リン含量は1.87%(残
存率92%)であった。
【0029】実施例3 (C1−1)160gを用いるかわりに、(C2−1)
200gを用いる以外は実施例1と同様にして難燃性ポ
リエステル[3]を得た。ポリエステル[3]の〔η〕
は0.68で、リン含量は1.85%(残存率95%)で
あった。
【0030】実施例4 (C1−1)160gを用いるかわりに、(C3−1)
220gを用いる以外は実施例1と同様にして難燃性ポ
リエステル[4]を得た。ポリエステル[4]の〔η〕
は0.68で、リン含量は1.86%(残存率96%)で
あった。
【0031】比較例1 (C1−1)160gを用いるかわりに、メチルホスフ
ォン酸67gを用いる以外は実施例1と同様にしてリン
含有ポリエステル[5]を得た。ポリエステル[5]の
〔η〕は0.60で、リン含量は0.25%(残存率12
%)であった。
【0032】比較例2 ジメチルテレフタレート1000gをエチレングリコー
ル700mlおよび(C1−1)160gと、触媒とし
ての酢酸マンガン・4H2O 230mgの存在下窒素の
もとで170〜220℃の温度で反応させた。Sb23
350mg添加後反応容器を徐々に加熱し、系を減圧
にした。温度ならびに減圧度を最終的に0.1mmH
g、280℃とし、この条件下で2時間重縮合し、リン
含有ポリエステル[6]を得た。ポリエステル[6]の
〔η〕は0.64で、リン含量は0.85%(残存率42
%)であった。
【0033】試験例1〜4および比較試験例1〜2 ポリエステル[1]〜[6]を各々押しだし機でペレッ
トとし、ついで圧縮成型機で70mm×6.5mm×3.0mm
の各試験片を得た。各試験片につき燃焼試験をJIS
K7201に従って酸素指数法により実施した。その結
果を下記に示す。 ポリエステル 酸素指数 試験例1 [1] 30容量% 試験例2 [2] 30容量% 試験例3 [3] 29容量% 試験例4 [4] 30容量% 比較試験例1 [5] 20容量% 比較試験例2 [6] 24容量%
【0034】
【発明の効果】本発明の方法、即ち従来のリン化合物に
代えて該反応性難燃剤をポリエステルの共重合成分とし
て用いることにより、添加量に対するリンの残存率が向
上し、かつポリエステル中のリン原子の含有量が高いた
め、難燃性が優れたポリエステルが得られる。従来の方
法ではポリエステルの重合中にリン化合物の飛散が多
く、高い残存率が得られにくかった点を改善するもので
ある。以上の効果を奏することから、本発明の方法は難
燃性ポリエステル、特に繊維用途に用いられる難燃性ポ
リエステルの製造方法として有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジカルボン酸類(A)とジオール類(B)
    との重縮合反応により生成するポリエステルの極限粘度
    (フェノールと四塩化エタンの等重量混合物を溶媒とし
    て、温度20℃にて測定)が0.3以上となった時点
    で、下記ホスフィン酸(C1)、ホスフィン酸誘導体
    (C2)、ホスフィン酸誘導体(C3)およびホスフィ
    ン酸(C4)から選ばれる反応性難燃剤1種以上を加
    え、さらに重縮合化反応を行い、リン原子を0.3〜2.
    5重量%含有する難燃性ポリエステルを得ることを特徴
    とする製法。 ホスフィン酸(C1):一般式 [式中、R1はエチレン基または1,2-プロピレン基、
    2はフェニル基またはアルキル置換フェニル基、R3
    水素または炭素数1〜4のアルキル基を表わす]で示さ
    れるホスフィン酸。 ホスフィン酸誘導体(C2):一般式 [式中、R1、R2およびR3は一般式(1)と同様であ
    り、R4はエチレン基および/または1,2-プロピレン
    基、nは1〜4の整数を表す]で示されるホスフィン酸
    誘導体。 ホスフィン酸誘導体(C3):一般式 [式中、R1、R2、R4およびnは一般式(2)と同様
    であり、R5は炭素数2〜4のアルキレン基を表す]で
    示されるホスフィン酸誘導体。 ホスフィン酸(C4):一般式 [式中、R1、およびR2は一般式(1)と同様であり、
    5は一般式(5)と同様である]で示されるホスフィ
    ン酸。
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