JP4595309B2 - 難燃性ポリエステルの製造法 - Google Patents
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式(1)45.0〜75.0重量%
式(2)15.0〜45.0重量%
式(3) 0.1〜20.0重量%
式(4) 0.1〜 5.0重量%
式(1)45.0〜75.0重量%
式(2)15.0〜45.0重量%
式(3) 0.1〜20.0重量%
式(4) 0.1〜 5.0重量%
式(1)で示されるリン化合物としては具体的には、下記式(5)〜式(8)等のホスフィン酸化合物を挙げることができ、これらの2種以上からなってもよい。
式(2)15.0〜45.0重量%
式(3) 0.1〜20.0重量%
式(4) 0.1〜 5.0重量%
なかでもリン化合物における式(1)〜式(4)の添加割合は、重合反応の遅延がなく、安定して共重合されるため下記であることがさらに好ましい。
式(2)20.0〜35.0重量%
式(3) 0.1〜15.0重量%
式(4) 0.1〜 3.0重量%
なお、本発明において用いられる式(1)〜式(4)で表されるリン化合物以外のリン化合物を併用して、ポリエステルの反応系に添加してもよい。
(1)リン化合物混合物組成
1H−NMRおよび31P−NMRにより求めた。
(2)着色度(APHA)
リン化合物の混合物を100ml標線付き比色管に標線まで入れ、165±0.5℃に調整したオイルバス中に浸積する。空気中の酸素の影響を除外するため比色管内を窒素ガスで微加圧(1×105Paゲージ圧)状態として5時間加熱処理した後、直ちに比色管を取り出し、付着したオイルを拭き取った後、標準溶液(JIS K1527−1978)の色相と比較して加熱処理後の着色度(APHA)を求めた。
(3)極限粘度IV
オルソクロロフェノールを溶媒として25℃で測定した。
(4)ポリエステル中のリン元素含有量
蛍光X線元素分析装置(堀場製作所社製、MESA−500W型)により求めた。
(5)色調
スガ試験機(株)社製の色差計(SMカラーコンピューター型式SM−3)を用いて、ハンター値として測定した。L値は白度を表し、b値が増す程、黄味が強くなる。
(6)延伸糸の強度、伸度
東洋ボードウイン社製テンシロン引張試験機を用いて、試料長25cm、引張速度30cm/分でS−S曲線を求め、強伸度を算出した。
(7)繊維の難燃性能
糸を筒編み地として、その1gを長さ10mmの針金コイル中に挿入し、45度の角度に保持して下端から点火し、火源を遠ざけて消火した場合は再び点火を繰り返すことにより、全試料を燃焼し尽くすのに要する点火回数を求め、5個の試料について測定した平均の点火回数で表した。接炎回数3回以上を合格とする。
3以上〜5回未満 ○
3回未満 ×
実施例1
高純度テレフタル酸(三井化学社製)100kgとエチレングリコール(日本触媒社製)45kgのスラリーを、予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート約120kgが仕込まれ、温度250℃、圧力1.2×105Paに保持されたエステル化反応槽に4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行い、このエステル化反応生成物の107kgを重縮合槽に移送した。引き続いて、エステル化反応生成物が移送された前記重縮合反応槽にリン化合物の混合物(式(5)61.3wt%、式(9)27.5wt%、式(13)10.4wt%、式(17)0.8wt%、着色度(APHA)10)を生成ポリマーに対してリン原子として1.0重量%となるように反応系へ添加し、10分間撹拌した後、重縮合触媒として、三酸化アンチモン(生成ポリマーに対して0.045重量%)を添加した。その後、低重合体を30rpmで攪拌しながら、反応系を250℃から290℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし常圧に戻し重縮合反応を停止し、冷水にストランド状に吐出、直ちにカッティングしてペレットを得た。なお、減圧開始から所定の撹拌トルク到達までの時間(重合時間)は2時間45分であった。
実施例2〜8はリン化合物の混合物(式(5)、式(9)、式(13)、式(17))の組成が異なるものを用いた以外は、いずれも実施例1と同様にして重合を行い、固相重合後のチップを用いて紡糸・延伸した。
また、紡糸・延伸性、および繊維物性は問題なく、難燃性能に優れていた。なお、式(13)および式(17)の合計含有量が多い実施例4は紡糸時にやや発煙がみられたものの、許容範囲内である。
リン化合物の混合物(式(5)、式(9)、式(13)、式(17))の添加量を変更した以外は、いずれも実施例1と同様にして重合を行い、固相重合後のチップを用いて紡糸・延伸した。表1から明らかなとおり、本発明の範囲を満たす実施例9〜12は、いずれも重合反応性は良好であり、得られたポリエステルペレットの色調も良好であった。また、紡糸・延伸性および繊維物性は問題なく、難燃性能は優れていた。
加熱処理後の着色度(APHA)が異なるリン化合物の混合物を使用した以外、いずれも実施例1と同様にして重合を行い、固相重合したチップを用いて紡糸・延伸した。表2から明らかなとおり、本発明の範囲を満たす実施例13および実施例14での重合反応性は良好であり、得られたポリエステルペレットの色調はやや黄味を帯びていた。また、紡糸・延伸性および繊維物性についても問題はなく、難燃性能は優れていた。
リン化合物の混合物の種類を変更(式(6)、式(10)、式(14)、式(18
))した以外は、いずれも実施例1と同様にして重合を行い、固相重合したチップを用いて紡糸・延伸した。表3から明らかなとおり、本発明の範囲を満たす実施例15は重合反応性は良好であり、得られたポリエステルペレットの色調も良好であった。また、難燃性能に優れていた。
リン化合物の混合物(式(6)、式(10)、式(14)、式(18))の添加量を変更した以外は、いずれも実施例1と同様にして重合を行い、固相重合後のチップを用いて紡糸・延伸した。表3に示したように添加するリン化合物量の少ない比較例5は重合反応性、およびポリエステルペレットの色調は良好であったものの、難燃性能が劣っていた。
Claims (3)
- ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体と、ジオール又はそのエステル形成性誘導体を主たる出発原料としてポリエステルを製造するに際し、式(1)〜式(4)のいずれをも含み、かつ式(3)および(4)の合計割合が25.0重量%以下で、式(1)〜式(4)のリン化合物を下記の割合で、得られるポリエステルに対しリン原子として0.05〜5重量%含有するようにポリエステル反応系に添加することを特徴とする難燃性ポリエステルの製造法。
式(1)45.0〜75.0重量%
式(2)15.0〜45.0重量%
式(3) 0.1〜20.0重量%
式(4) 0.1〜 5.0重量%
- 式(1)〜式(4)のリン化合物を混合した、165℃で5時間加熱処理した後の着色度(APHA)が50以下である混合物を添加することを特徴とする請求項1記載の難燃性ポリエステルの製造法。
- 式(1)〜式(4)のR1が炭素数1〜6のアルキル基、又はフェニル基であることを特徴とする請求項1または2記載の難燃性ポリエステルの製造方法。
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