JP2008291134A - 難燃性ポリエステル共重合体組成物および難燃性ポリエステル繊維 - Google Patents

難燃性ポリエステル共重合体組成物および難燃性ポリエステル繊維 Download PDF

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Abstract

【課題】接炎時の耐ドリップ性が改善されると共に自己消火性も兼ね備えた難燃性ポリエステル繊維などを与えることのできる難燃性ポリエステル共重合体および難燃性ポリエステル繊維の提供。
【解決手段】特定のカルボキシホスフィン酸系有機リン化合物がポリエステル共重合体中のリン原子の含有量として0.3〜1.5重量%となる量共重合されたポリエステル共重合体中に、平均の一次粒子径が100nm以下であるリン原子を含有する粒子をポリエステル共重合体に対して0.1〜5重量%となる量含有している難燃性ポリエステル共重合体組成物およびそれを溶融紡糸した難燃性ポリエステル繊維。
【選択図】なし

Description

本発明は難燃性ポリエステル共重合体組成物および難燃性ポリエステル繊維に関するものである。さらに詳細には耐溶融滴下性(耐ドリップ性)と自己消火性に優れた難燃性ポリエステル共重合体組成物および難燃性ポリエステル繊維に関するものである。
近年、各種有機高分子材料に対して難燃性の付与が要求され、種々の技術が開発されている。ポリエステルは多くの優れた特性を有するがゆえに繊維、フィルム、樹脂として広く用いられているが、燃焼性が「可燃性」に分類され、空気中で燃焼する。このため従来からポリエステルの難燃性を高める方法が種々開発されている。例えばポリエチレンテレフタレートを主とするポリエステル繊維ついて説明すると、その難燃性を高める方法として(1)後加工法、(2)ブレンド法、(3)共重合法の3つの方法が知られている。
(1)の後加工法は糸や織編物で処理する方法であり、ハロゲン系難燃剤を浴中法またはパディング法により繊維に吸尽もしくは付着させる方法(特許文献1参照)や、地球環境保全に対する意識の高まりから、より環境負荷の少ない難燃加工技術としてリン系難燃剤を浴中法またはパディング法により繊維に吸尽もしくは付着させる方法(特許文献2参照)が提案されている。(2)のブレンド法は難燃剤をポリエステルの製造段階もしくは紡糸段階でポリマーに練り込む方法は技術的に種々の困難性があり、実用化された例は少ない。(3)の共重合法としてはリンを含む共重合性のモノマー(難燃剤)をポリエステルの製造段階で反応系に添加してポリエステルにランダムに共重合する方法が実用化されており、このようなモノマーとしてはカルボキシホスフィン酸系化合物(特許文献3参照)やホスファフェナンスレン系化合物(特許文献4参照)が提案されている。
しかしながら、上記した方法はいずれもリン化合物の特徴である自己消火性とリン化合物による溶融粘度低下に基づく溶融ドリップ促進効果により繊維が溶融滴下して火源から除かれる作用効果によるドリップ促進型の難燃性付与方法であり、溶融を阻害する混紡繊維製品への適用が難しいことや、皮膚に付着すると火傷の危険性があり、しかもドリップによる二次延焼火災の危険性があるという問題があった。
このような背景から、接炎時の耐ドリップ性が改善されると共に優れた自己消火性も兼ね備えた難燃性ポリエステル繊維が望まれていた。
特開昭62−57985号公報 特開2001−11775号公報 特公昭53−13479号公報 特公昭55−41610号公報
本発明は、上記背景に鑑みなされたもので、その目的は接炎時の耐ドリップ性が改善されると共に優れた自己消火性も兼ね備えた難燃性ポリエステル繊維などを与えることのできる難燃性ポリエステル共重合体および難燃性ポリエステル繊維を提供することにある。
一般的に、カルボキシホスフィン酸系化合物は、リン酸エステル結合がポリエステルの主鎖に導入されるので、リン酸エステル結合がポリエステルの側鎖に導入されるホスファフェナンスレン系化合物に比べ、燃焼時のリン酸エステル結合の加水分解によるポリエステルの重合度の低下が大きいことから、耐ドリップ性の点で不利と言われている。
しかしながら、本発明者の研究によると、驚くべきことに、該カルボキシホスフィン酸系化合物の特定量を共重合すると共に平均の一次粒子径が100nm以下でかつリン原子を含有する粒子を該ポリエステル共重合体中に含有せしめることによって、従来相反的な特性であると考えられていた耐ドリップ性と自己消火性とが同時に向上し、しかもホスファフェナンスレン系化合物対比でもより優れた耐ドリップ性と自己消火性が発現することが見出された。このような現象が起きる理由については未だ明らかではないが、カルボキシホスフィン酸系化合物と該粒子との間に何らかの相互作用が働くためと推量される。
本発明はこれらの知見に基づきさらに検討を繰り返した結果完成したものである。
すなわち、本発明は、
「1.下記一般式(I)で表わされる有機リン化合物がポリエステル共重合体中のリン原子の含有量として0.3〜1.5重量%となる量共重合されたポリエステル共重合体中に、平均の一次粒子径が100nm以下である、リン原子を含有する粒子をポリエステル共重合体に対して0.1〜5重量%となる量含有している難燃性ポリエステル共重合体組成物。
Figure 2008291134
2.リン原子を含有する粒子がグリコール可溶性のリン化合物とグリコール可溶性の金属化合物とをポリエステル反応系内部で反応させて析出せしめた内部析出系微粒子である請求項1に記載の難燃性ポリエステル共重合体組成物。
3.グリコール可溶性のリン化合物が下記一般式(II)で表わされる含金属リン化合物であり、かつグリコール可溶性の金属化合物がアルカリ土類金属化合物である難燃性ポリエステル共重合体組成物。
Figure 2008291134
4.ポリエステル共重合体において、共重合成分として上記有機リン化合物に加えて下記一般式(III)で表わされるジカルボン酸化合物がポリエステル共重合体を構成する全酸成分に対して0.5〜5.0モル%となる量共重合されている難燃性ポリエステル共重合体組成物。
Figure 2008291134
5.窒素雰囲気下において室温から10℃/分の昇温速度で加熱したときの600℃到達時点における加熱残分量が15重量%以上、かつ空気雰囲気下において室温から10℃/分の昇温速度で加熱したときの減量開始温度が405℃以上である難燃性ポリエステル共重合体組成物。
6.上記1〜5いずれかに記載の難燃性ポリエステル共重合体組成物を溶融紡糸してなる、LOI値が27以上である難燃性ポリエステル繊維。
7.単繊維繊度が0.1〜10dtexである難燃性ポリエステル繊維。」
である。
本発明によれば、燃焼時にドリップを抑制する難燃性の高いポリエステル共重合体組成物を得ることができ、繊維、フィルム、樹脂などの成形体になした時に耐ドリップ型の優れた難燃性の成形体を得ることができる。本発明のポリエステル共重合体組成物を溶融紡糸して製造したポリエステル繊維は、従来のドリップ型難燃性ポリエステル繊維とは異なり耐ドリップ型の難燃性を呈するため、着炎部分のドリップが抑制される。このため、着炎物や溶融物による火傷や延焼の危険性を防ぐことができるので、カーテン、インテリア、椅子張りなどのホーム・リビングテキスタイル用途、衣料用途、産業用途などで好適に用いることができる。
本発明でいうポリエステルとは、テレフタル酸を主たる二官能性カルボン酸成分とし、炭素数2〜4のアルキレングリコールを主たるグリコール成分とするポリエステルを主たる対象とする。なかでも全ポリエステル構成単位の85モル%以上がエチレンテレフタレート単位であるポリエステルが好ましい。
かかるポリエステルは任意の方法によって合成される。ポリエチレンテレフタレートを例に説明すると、通常、テレフタル酸とエチレングリコールとを直接エステル化反応させるか、テレフタル酸ジメチルの如きテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させるか又はテレフタル酸とエチレンオキサイドとを反応させるかしてテレフタル酸のグリコールエステルおよび/又はその低重合体を生成させる第一段階の反応と、第1段階の反応生成物を減圧下加熱して所望の重合度になるまで重縮合反応させる第2段階の反応によって製造される。
本発明の難燃性ポリエステル共重合体においては、上記ポリエステルに、必須共重合成分として下記一般式(I)で表わされるカルボキシホスフィン酸系の有機リン化合物が共重合されていることが必要である。
Figure 2008291134
上記一般式(I)中、RおよびRはそれぞれ炭素原子数が1〜18のアルキル基、アリール基または水素原子を示し、Rは炭素原子数が1〜6のアルキル基またはアリール基、R3は飽和、開鎖状または環状のアルキレン基またはアリーレン基を表わす。なお、RおよびRが水素原子のときには、カルボキシホスフィン酸が無水物となっていても差し支えない。
かかるカルボキシホスフィン酸系有機リン化合物の好ましい具体例としては下記式(a)〜(e)で表わされる化合物があげられる。
Figure 2008291134
上記例示化合物のうち(a)および(b)はRがアルキル基であって、カルボキシフォスフィン酸が環状無水物となったものであり、(c)、(d)および(e)はRがアリール基のものである。
上記のカルボキシホスフィン酸系の有機リン化合物の共重合量はポリエステル共重合体中のリン原子の含有量として0.3〜1.5重量%の範囲となる量である必要がある。好ましくは0.5〜1.0の範囲、より好ましくは0.6〜0.9重量%の範囲である。この有機リン化合物の共重合量があまりに少ないと得られるポリエステル共重合体の自己消火性が不充分なものになる。一方、有機リン化合物の共重合量が多すぎると耐ドリップ性が不足するようになる。
上記のカルボキシホスフィン酸系の有機リン化合物をポリエステルに共重合するには、前述したポリエステルの合成が完了するまでの任意の段階、例えば第1段階の反応開始前、反応中、反応終了後、第2段階の反応中等の任意の段階でそれぞれを添加し、添加後重縮合反応を完結すればよい。
なお、上記ポリエステル共重合体の合成に際し、必要に応じ、該ポリエステルの特性を本質的に損なわない範囲内で、例えば、イソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、アジピン酸等の他のジカルボン酸成分や炭素数2〜4以外のジオール成分等を少量併用してもよいことは言うまでもない。
本発明では、このようにして得られる上記難燃性ポリエステル共重合体に、平均一次粒子径が100nm以下であって、かつリン原子を含有する粒子がポリエステル共重合体に対して0.1〜5重量%となる量含有されている。
かかるリン原子を含有する粒子としては、リン原子を含有する固体微粒子であれば特に限定されず、例えば、リン酸金属塩、ホスホン酸金属塩、ホスフィン酸金属塩、ピロ燐酸金属塩、亜リン酸金属塩等の含リン化合物の粒子をあげることができる。粒子がリン原子を含有することによって粒子とポリエステル共重合体との親和性が高まり、チキソトロピー作用が増大して耐ドリップ性向上効果が大きくなる。また、粒子が本来的に難燃性原子であるリン原子を含むために自己消火性が向上する。リン原子を含有する粒子の形状は実質的に球状であることが好ましい。ここでいう「実質的に球状」とは、アスペクト比が1〜5のものをいい、平面状や線状以外の形態であれば、真球状に限らず、ラグビーボール形、略円筒形あるいは正四面体、正六面体のような角張った形態も包含する。また、全体的にほぼ球状であれば一部に小さな突起を有する形状(金平糖形等)や凹凸がある形状でも構わない。
該リン原子を含有する粒子を構成する好ましい含リン化合物の具体例としては、リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、ピロリン酸及び亜リン酸のCa、Mg、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Fe、Zr、Zn、Ce、Bi、Sr、Mn、Li、Na、K塩等があげられる。
かかるリン原子を含有する粒子は、その平均一次粒子径が100nm以下であることが必要であり、好ましくは60nm以下、さらに好ましくは30nm以下、特に好ましくは10nm以下であり、平均一次粒子径の下限は特に制限されないが、1nm以上、さらに3nm以上が好ましい。ここでいう平均一次粒径とは、共重合ポリエステル組成物中に含まれる個々のリン化合物の粒子径を後述する方法で実測したものである。このリン原子を含有する粒子の平均一次粒子径が100nmを超えると難燃性ポリエステル共重合体の溶融粘度を高める効果(チキソトロピー効果)が実質的に発現し難くなり、耐ドリップ性が不充分なものとなる。また、本発明におけるリン原子を含有する粒子は実質的に球状であることが、上記難燃性ポリエステル共重合体の溶融粘度を高める効果(チキソトロピー効果)を発現して、耐ドリップ性を向上させる点で好ましい。
上記リン原子を含有する粒子の含有量はポリエステル共重合体組成物に対して0.1〜5重量%の範囲であり、好ましくは0.3〜3重量%の範囲、さらに好ましくは0.5〜2重量%の範囲である。該リン原子を含有する粒子の含有量が上記下限より少ないと得られるポリエステル共重合体組成物の耐ドリップ性と自己消火性が不足するようになり、一方上記上限を超えると最終的に得られる繊維などの成形体の物性や成形性が低下するようになる。
上記リン原子を含有する粒子は前述したポリエステル共重合体の重合段階から紡糸されるまでの任意の過程で添加すればよく、重合添加方式、マスターバッチ方式、リキッドカラー方式等による製造方法が任意に適用される。
本発明において平均一次粒子径100nm以下のリン原子を含有する粒子の特に好ましい態様は、グリコールに可溶性のリン化合物とグリコール可溶性の金属化合物とをポリエステル反応系内部で反応させて析出せしめた内部析出系微粒子である。かかる内部析出系微粒子の好ましい具体例としては、下記一般式(II)で表わされる含金属リン化合物とアルカリ土類金属化合物との反応により析出せしめた内部析出系粒子をあげることができる。
Figure 2008291134
上記一般式(II)中において、RおよびRは1価の有機基である。この1価の有機基は具体的にはアルキル基、アリール基、アラルキル基又は[(CH)l]kR(但し、R7は水素原子、アルキル基、アリール基又はアラルキル基、lは2以上の整数、kは1以上の整数)であり、RとRとは同一でも相異なっていてもよい。Mはアルカリ金属又はアルカリ土類金属であり、Li、Na、K、Mg、Ca、Srが好ましい。mはMがアルカリ金属とき1、Mがアルカリ土類金属のとき1/2である。
上記のグリコール可溶性のアルカリ土類金属化合物としては、アルカリ土類金属の酢酸塩、蓚酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩、ステアリン酸塩のような有機カルボン酸塩、エチレンジアミン4酢酸塩のようなキレート化合物、塩化物のようなハロゲン化物、メチラート、エチラート、グリコレート等のアルコラート類等をあげることができる。
上記の含金属リン化合物及びアルカリ土類金属化合物の使用モル比としては、該含金属リン化合物に対して0.5〜1.2倍モルとなる量のアルカリ土類金属化合物を使用するのが好ましい。
このような内部析出系微粒子をポリエステル共重合体中に形成せしめるには、上記したグリコール可溶性のリン化合物及びグリコール可溶性の金属化合物をそれぞれポリエステルの合成が完了するまでの任意の段階において任意の順序で行なうことができる。しかし、リン化合物のみを第1段階の反応が未終了の段階で添加したのでは、第1段階の反応の完結が阻害されることがある。また、金属化合物のみを第1段階の反応終了前に添加すると、この反応がエステル化反応のときは、この反応中に粗大粒子が発生するおそれがあり、また、エステル交換反応のときは、その反応が異常に速く進行し突沸現象を引起すことがあるので、この場合の添加量は、添加すべき金属化合物全量の20重量%程度未満に抑えるのが好ましい。そのため、金属化合物の少なくとも80重量%ないし全量の添加時期は、ポリエステル共重合体合成の第1段階の反応が実質的に終了した段階以降とすることが好ましい。また、リン化合物及び金属化合物を、第2段階の反応があまりに進行した段階で添加すると、析出粒子の凝集、粗大化が生じ易くなる傾向があるので、添加時期は第2段階の反応における反応混合物の固有粘度(35℃、オルソクロロフェノール溶液で測定)が0.3に到達する以前であることが好ましい。該リン化合物及び金属化合物はそれぞれ一時に添加しても、2回以上に分割して添加しても又は連続的に添加してもよい。
本発明においては、第1段階の反応に任意の触媒を使用することができるが、上記金属化合物の中で第1段階の反応、特にエステル交換反応の触媒能を有するものがあり、かかる化合物を使用する場合は別に触媒を使用することを要さず、この金属化合物を第1段階の反応の反応開始前又は反応中に添加して、触媒としても兼用することができるが、上述したように突沸現象を引起すことがあるので、その使用量は添加する金属化合物の20重量%未満にとどめるのが好ましい。
本発明の難燃性ポリエステル共重合体にあっては、上記一般式(I)で表わされるカルボキシホスフィン酸系有機リン化合物以外に、さらに下記一般式(III)で表わされるジカルボン酸化合物を第2の共重合成分として共重合すると、耐ドリップ性がさらに向上するので特に好ましい。
Figure 2008291134
上記一般式(III)中、Bはナフタレン基又はフェニレン基を示し、R及びRは、水素原子、低級アルキル基(好ましくは炭素原子数1〜4のアルキル基)又はフェニル基である、これらのR8及びR9は互いに同一でも異なっていてもよい。R及びRはこれらのなかでも水素原子又はメチル基が特に好ましい。
第2の共重合成分として好ましいジカルボン酸化合物の具体例としては、1,2−ナフタレンジカルボン酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、1,7−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸及びそれらのジメチルエステルをあげることができ、これらのなかでも、分子構造的に対称性を有する2,6−ナフタレンジカルボン酸又は2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルが特に好ましい。好ましいジカルボン酸化合物の他の具体例としては、ジフェニル−2,2’−ジカルボン酸、ジフェニル−2,3’−ジカルボン酸、ジフェニル−2,4’−ジカルボン酸、ジフェニル−3,3’−ジカルボン酸、ジフェニル−3,4’−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸及びそれらのジメチルエステルをあげることができ、これらのなかでも、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸又はジフェニル−4,4’−ジカルボン酸ジメチルが特に好ましい。かかるジカルボン酸化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
第2の共重合成分となる上記ジカルボン酸化合物の共重合量は、ポリエステル共重合体を構成する全酸成分に対して0.5〜5.0モル%の範囲となる量であり、なかでも1.0〜4.0モル%の範囲が好ましい。
上記ジカルボン酸化合物をポリエステルに共重合するには、前述したポリエステル共重合体の合成が完了するまでの任意の段階、例えば第1段階の反応開始前、反応中、反応終了後、第2段階の反応中、反応終了後等の任意の段階で添加し、添加後重縮合反応を完結すればよい。
本発明において、上記ポリエステル共重合体としては、固有粘度(35℃、オルソクロロフェノール溶液で測定)が0.50〜0.1.20のものがよく、また、該ポリエステル共重合体は、融点が225〜250℃のものが、成形性、成形物の物性等の観点から好適である。
本発明の難燃性ポリエステル共重合体組成物には、必要に応じて、任意の添加剤、例えば着色防止剤、耐熱剤、艶消剤、着色剤、無機微粒子等が含まれていてもよい。
本発明の難燃性ポリエステル共重合体組成物は、TGA熱重量測定装置を用いた分析において窒素雰囲気下において室温から10℃/分の昇温速度で加熱したときの600℃到達時点における加熱残分量が15重量%以上、かつ空気雰囲気下において室温から10℃/分の昇温速度で加熱したときの減量開始温度が405℃以上であることが耐ドリップ型の難燃性を得る上で好ましいことである。
このようにして得られた難燃性ポリエステル共重合体組成物を成形するには、格別の方法を採用する必要はなく、通常のポリエステルの溶融成形法が任意に採用される。例えば繊維にする場合、紡出する繊維は中空部を有しない中実繊維であっても、中空部を有する中空繊維であってもよい。また、紡出する繊維の横断面における外形や中空部の形状は、円形であっても異形であってもよい。製糸方法としては、500〜2500m/分の速度で紡糸し、延伸・熱処理する方法、1500〜5000m/分の速度で紡糸し、延伸・仮撚加工を同時に又は逐次的に行う方法、5000m/分以上の高速で紡糸し、用途によっては延伸工程を省略する方法等の製糸条件を任意に採用すればよい。この場合、本発明においては上記リン原子を含有する粒子の形状が実質的に球状である場合、板状や針状の微粒子に比較して単繊維繊度0.1〜10dtexの細繊度糸条の工程通過性や糸物性が特に優位となるため、単繊維繊度が0.1〜10dtexであるのが好ましい。
このようにして難燃性ポリエステル共重合体組成物から溶融紡糸法によって製造された好ましい難燃性ポリエステル繊維は、後述する方法で求めたLOI値(限界酸素指数)が27以上である。
本発明の難燃性ポリエステル共重合体は繊維以外にも、フィルムやシート等の成形物にすることもでき、その際任意の成形条件を採用することができる。例えば、製膜後一方向のみに張力をかけて異方性を持たせる方法、同時に又は任意の順序で二方向に延伸する方法、二段以上の多段延伸する方法等任意の条件が採用される。
以下、実施例及び比較例をあげて本発明を具体的に説明する。但し、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、これらの実施例及び比較例中の部及び%は、特に断らない限り、それぞれ重量部及び重量%を示す。また、本発明における各測定値は以下の方法で測定されるものである。
(1)ポリエステル共重合体の固有粘度:
ポリエステル共重合体の固有粘度は35℃のオルソクロロフェノール溶液で測定した値から求めた。
(2)ポリエステル共重合体中のリン化合物の共重合量
ポリエステル共重合体組成物の試料中の全リン量は、試料を湿式分解溶液化して高周波プラズマ発光分析(ICP-AES、セイコーインスツルメンツ Vista-PRO)にて定量し、そこからリン原子を含有する粒子によるリン原子の量を除いて、共重合量を算出した。なお、リン原子を含有する粒子中のリン量は、下記(4)において分離した粒子を湿式分解溶液化し、ICP-AESによって定量した。
(3)リン原子を含有する粒子の平均一次粒子径:
紡糸前のチップや紡糸後の繊維を該チップあるいは繊維中に存在する単粒子状の一次粒子の微粒子径より大きく、その粒径の数倍程度の厚さ以内、即ち数十ミリミクロンないし100ミリミクロン前後の厚みにウルトラミクロトームでスライスする。そのスライスした超薄切片を透過型電子顕微鏡で数千倍〜10万倍程度に拡大して、一次粒子とそれより形成される二次粒子が識別できるような写真を得、この拡大写真から100個の一次粒子についてそれぞれの面積円相当径を求め、それらの平均値を平均一次粒子径とした。
(4)リン原子を含有する粒子の含有量:
紡糸前のチップや紡糸後の繊維をオルソクロロフェノールに溶解し(145℃×4時間)、超遠心分離法(30000rpm,40分×4回)により粒子を分離し、乾燥後、その重量を精秤して求めた。また、粒子がリン原子を含有するかどうかについては、分離した粒子を走査電子顕微鏡(SEM、日立計測機器サービスS570型)にセットし、それに連結したエネルギー分散型X線マイクローアナライザー(XMA、堀場EMAX−7000)にて確認することができる。
(5)ポリエステル共重合体の融点
示差走査熱量計(TA Instruments社製 DSC2200 Differential Scanning Calorimeter)を用いて、20℃/分の昇温速度で280℃まで昇温した試料を0℃に冷却した試験管中で急冷し、非晶状態にした試料をさらに20℃/分の昇温速度で昇温し、JIS K7121に準じて融解ピーク温度を測定して融点とした。
(6)600℃到達時点における加熱残分量:
TGA熱重量測定装置(メトラートレド社製 熱重量測定装置TGA851e)を用いた分析において、試料を窒素雰囲気下で室温から10℃/分の昇温速度で加熱したときの600℃到達時点における加熱残分量を、室温における測定開始時の試料重量に対する値で表示した。
(7)減量開始温度:
TGA熱重量測定装置(メトラートレド社製 熱重量測定装置TGA851e)を用い、乾燥ポリマー試料を空気雰囲気下で室温から10℃/分の昇温速度で加熱したときの試料の熱重量曲線を測定し、JIS K−7120に従って減量開始温度を求めた。
(8)筒編地試料の燃焼試験:
JISL−1091D法(45°コイル法)により筒編地試料の接炎回数(試料4個の
平均接炎回数)を評価した(平均接炎回数が多いほど難燃性が高い)。同時に、JISL−1091D法(45°コイル法)に準じて、10cm幅×1g巻きの筒編地試料がすべて燃え尽きるまでのドリップ回数(試料4個の平均ドリップ回数)を評価した(平均ドリップ回数が少ないほど耐ドリップ性が高い)。
(9)糸強度:
オリエンテック社製テンシロンRTC−1210A型を用いた引張試験を行い、その強伸度曲線から求めた(糸長20cm、引張速度20cm/分)。
(10)繊維布帛のLOI値(限界酸素指数):
JIS L 1091(1999年発行) E法 E−3号(ガラス繊維ミシン縫い)に従って測定した。
[実施例1]
テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール60部、酢酸カルシウム1水塩0.06部(テレフタル酸ジメチルに対して0.066モル%)をエステル交換缶に仕込み、窒素ガス雰囲気下4時間かけて140℃から230℃まで昇温して生成するメタノールを系外に留去しながらエステル交換反応を行った。続いて得られた反応生成物に、0.5部のリン酸トリメチル(テレフタル酸ジメチルに対して0.693モル%)と0.31部の酢酸カルシウム1水塩(リン酸トリメチルに対して1/2倍モル)とを8.5部のエチレングリコール中で120℃の温度において全還流下60分間反応せしめて調製したリン酸ジエステルカルシウム塩の透明溶液9.31部に室温下0.57分の酢酸カルシウム1水塩(リン酸トリメチルに対して0.9倍モル)を溶解せしめて得たリン酸ジエステルカルシウム塩と酢酸カルシウムとの混合透明溶液9.88部を添加した。次いで三酸化アンチモン0.04部を添加し、同時に過剰のエチレングリコールを追出しながら240℃まで昇温した後重合缶に移した。
重合缶に上記式(a)で示される有機リン化合物の50%エチレングリコール溶液6部(テレフタル酸ジメチルに対してリン原子として0.69%、ポリエステル共重合体中のリン原子として0.67%)を添加した後、1時間かけて760Torrから1Torで減圧し、同時に1時間30分かけて240℃から280℃まで昇温した。1Torr以下の減圧下、重合温度280℃で更に2時間重合を行った。得られたポリマーを常法に従ってチップ化した。このチップの固有粘度は0.656であった。このチップをDSC融点測定、TGA熱重量測定および燃焼試験に供した。結果を表1に示す。
また、このチップを常法に従って乾燥後、孔径0.3mmの円形紡糸孔を24個穿設した紡糸口金を使用して285℃で溶融紡糸し、紡糸速度1400m/分で引き取り未延伸糸を得た。次いで得られた未延伸糸を、最終的に得られる延伸糸の伸度が30%になるような延伸倍率にて84℃の加熱ローラーと180℃のプレートヒーターを使って延伸熱処理して84デシテックス/24フィラメントで強度4.7cN/dtex、固有粘度0.631の延伸糸を得た。このマルチフィラメントの延伸糸を、繊維軸方向に直交する方向にミクロトームにてスライスして薄片とし、前述の平均一次粒子径の測定方法にしたがって、繊維横断面の透過型電子顕微鏡写真よりリン原子を含有する粒子の形状を確認したところ、長径を短径で割った粒子のアスペクト比はほぼ1の球状で存在しており、その平均の一次粒子径は6.1nmであり、その含有量は0.53%であった。
得られた延伸糸を用いて常法に従って筒編地を製編し、精練、プリセットを施した後LOI値を測定した。結果は表1に示した通りであった。
[実施例2]
テレフタル酸ジメチル100部、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル3.77部(テレフタル酸ジメチルに対して3.0モル%)、エチレングリコール60部、酢酸カルシウム1水塩0.06部(テレフタル酸ジメチルに対して0.066モル%)をエステル交換缶に仕込み、窒素ガス雰囲気下4時間かけて140℃から230℃まで昇温して生成するメタノールを系外に留去しながらエステル交換反応を行った。続いて得られた反応生成物に、0.5部のリン酸トリメチル(テレフタル酸ジメチルに対して0.693モル%)と0.31部の酢酸カルシウム1水塩(リン酸トリメチルに対して1/2倍モル)とを8.5部のエチレングリコール中で120℃の温度において全還流下60分間反応せしめて調製したリン酸ジエステルカルシウム塩の透明溶液9.31部に室温下0.57分の酢酸カルシウム1水塩(リン酸トリメチルに対して0.9倍モル)を溶解せしめて得たリン酸ジエステルカルシウム塩と酢酸カルシウムとの混合透明溶液9.88部を添加した。次いで三酸化アンチモン0.04部を添加し、同時に過剰のエチレングリコールを追出しながら240℃まで昇温した後重合缶に移した。
重合缶に上記式(a)で示される有機リン化合物の50%エチレングリコール溶液6部(テレフタル酸ジメチルに対してリン原子として0.69%、ポリエステル共重合体中のリン原子として0.65%)を添加した後、1時間かけて760Torrから1Torrまで減圧し、同時に1時間30分かけて240℃から280℃まで昇温した。1Torr以下の減圧下、重合温度280℃で更に2時間重合を行った。得られたポリマーを常法に従ってチップ化した。このチップの固有粘度は0.634であった。このチップをDSC融点測定、TGA熱重量測定および燃焼試験に供した。結果を表1に示す。
また、このチップを常法に従って乾燥後、孔径0.3mmの円形紡糸孔を24個穿設した紡糸口金を使用して285℃で溶融紡糸し、紡糸速度1400m/分で引き取り未延伸糸を得た。次いで得られた未延伸糸を、最終的に得られる延伸糸の伸度が30%になるような延伸倍率にて84℃の加熱ローラーと180℃のプレートヒーターを使って延伸熱処理して84デシテックス/24フィラメントで強度4.5cN/dtex、固有粘度0.618の延伸糸を得た。このマルチフィラメントの延伸糸を、繊維軸方向に直交する方向にミクロトームにてスライスして薄片とし、前述の平均一次粒子径の測定方法にしたがって、繊維横断面の透過型電子顕微鏡写真よりリン原子を含有する粒子の形状を確認したところ、長径を短径で割った粒子のアスペクト比がほぼ1の球状で存在しており、その平均の一次粒子径は6.0nmであり、その含有量は0.52%であった。
得られた延伸糸を用いて常法に従って筒編地を製編し、精練、プリセットを施した後LOI値を測定した。結果は表1に示した通りであった。
[実施例3および4]
実施例1において使用したリン酸ジエステルカルシウム塩と酢酸カルシウムとの混合透明溶液の添加量を表1に記載の粒子含有量となるようにする以外は実施例1と同様に行った。結果は表1に示す通りであった。
[実施例5]
実施例1で使用したリン酸ジエステルカルシウム塩と酢酸カルシウムとの混合透明溶液に代えてリン酸ジエステルリチウム塩と酢酸カルシウムとの混合透明溶液を使用する以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例6]
実施例1で使用したリン酸ジエステルカルシウム塩と酢酸カルシウムとの混合透明溶液に代えてリン酸ジエステルマグネシウム塩と酢酸マグネシウムとの混合透明溶液を使用する以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
[実施例7および8]
有機リン化合物の共重合量をそれぞれ表1記載の量とする以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1において使用したリン酸ジエステルカルシウム塩と酢酸カルシウムとの混合透明溶液に代えて平均一次粒子径0.3μmのリン酸カルシウムの15%エチレングリコール分散液4部(テレフタル酸ジメチルに対してリン酸カルシウム粒子として0.6部)を添加する以外は実施例1と同様に行った。得られたマルチフィラメントの延伸糸中には、繊維横断面の透過型電子顕微鏡写真より、平均の一次粒子径が0.3μmのリン酸カルシウム粒子がほぼアスペクト比1の球状で存在しており、その含有量は0.53%であった。結果は表1に示した通りであった。
[比較例2]
実施例1で使用したリン酸ジエステルカルシウム塩と酢酸カルシウムとの混合透明溶液に代えてエチレングリコール中でリン酸とその3倍モルの酢酸ナトリウムとを120℃の温度において全還流下60分間反応せしめて調製したリン酸ナトリウムの分散液を使用する以外は実施例1と同様に行った。結果は表1に示す通りであった。
[比較例3]
実施例1で使用した有機リン化合物の共重合量を表1記載の量とする以外は実施例1と同様に行った。結果は表1に示す通りである。
[比較例4]
実施例1において使用したカルボキシホスフィン酸系のリン化合物に代えて下記式で表わされるホスファフェナンスレン系リン化合物の63%エチレングリコール溶液15.4部(テレフタル酸ジメチルに対してリン原子として0.69%、ポリエステル共重合体中のリン原子として0.65%)を添加する以外は実施例1と同様に行った。結果は表1に示した通りであった。
Figure 2008291134
Figure 2008291134
本発明によれば、燃焼時にドリップを抑制する難燃性の高いポリエステル共重合体組成
物を得ることができ、繊維、フィルム、樹脂などの成形体になした時に耐ドリップ型の優れた難燃性の成形体を得ることができる。本発明のポリエステル共重合体組成物を溶融紡糸して製造したポリエステル繊維は、従来のドリップ型難燃性ポリエステル繊維とは異なり耐ドリップ型の難燃性を呈するため、着炎部分のドリップが抑制される。このため、着炎物や溶融物による火傷や延焼の危険性を防ぐことができるので、カーテン、インテリア、椅子張りなどのホーム・リビングテキスタイル用途、衣料用途、産業用途などで好適に用いることができる。

Claims (8)

  1. 下記一般式(I)で表わされる有機リン化合物がポリエステル共重合体中のリン原子の含有量として0.3〜1.5重量%となる量共重合されたポリエステル共重合体中に、平均の一次粒子径が100nm以下である、リン原子を含有する粒子をポリエステル共重合体に対して0.1〜5重量%となる量含有していることを特徴とする難燃性ポリエステル共重合体組成物。
    Figure 2008291134
  2. リン原子を含有する粒子がグリコール可溶性のリン化合物とグリコール可溶性の金属化合物とをポリエステル反応系内部で反応させて析出せしめた内部析出系粒子である請求項1に記載の難燃性ポリエステル共重合体組成物。
  3. グリコール可溶性のリン化合物が下記一般式(II)で表わされるリン化合物であり、かつグリコール可溶性の金属化合物がアルカリ土類金属化合物である請求項2に記載の難燃性ポリエステル共重合体組成物。
    Figure 2008291134
  4. ポリエステル共重合体において、共重合成分として上記有機リン化合物に加えて、下記一般式(III)で表わされるジカルボン酸化合物がポリエステル共重合体を構成する全酸成分に対して0.5〜5.0モル%となる量共重合されている請求項1〜3のいずれか1項記載の難燃性ポリエステル共重合体組成物。
    Figure 2008291134
  5. ポリエステル共重合体が、エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とする共重合体である請求項1記載の難燃性ポリエステル共重合体組成物。
  6. 窒素雰囲気下において室温から10℃/分の昇温速度で加熱したときの600℃到達時点における加熱残分量が15重量%以上、かつ空気雰囲気下において室温から10℃/分の昇温速度で加熱したときの減量開始温度が405℃以上である、請求項1〜5のいずれか1項記載の難燃性ポリエステル共重合体組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の難燃性ポリエステル共重合体組成物を溶融紡糸してなる、LOI値が27以上である難燃性ポリエステル繊維。
  8. 単繊維繊度が0.1〜10dtexである請求項7記載の難燃性ポリエステル繊維。
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