JPH0564962U - カードスタッカへのカード収納装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 汚れたカードであっても安定して相当数のカ
ードが収納できる。 【構成】 下端部にカード取入れ口８を有し、カードを
積層収容するカードスタッカ５に搬送手段２でカードＣ
ａを送り込む装置において、取入れ口８の定位置に回転
自在に設けられていて、先端部Ｃａａを下向きに案内す
るガイドローラ１２と、取入れ口８に設けられていて、
ローラ１２で下向きに案内された先端部Ｃａａを突き当
てられてこの先端部を上向きに案内するカードガイド１
０，１１と、ローラ１２の下位に配設されていて、ロー
ラ１２に接離する向きに移動自在であって、カード取り
込み方向に回転駆動される送り込みローラ２０とを備え
たことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、カード発行機やカードリーダ等のカード処理装置においてカード をカードスタッカに取り込むカードスタッカへのカード収納装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

パチンコ遊技場等で用いられるカード処理装置の一つに、利用済みカードを繰 返し利用するためのカード処理装置がある。この装置で用いられるカードは、磁 気記録の外に、所定の温度を加えると発色して画像が表示され、前記温度と異な る所定の温度を加えると画像が消えるような構造を有している。そして、遊技者 が獲得した賞球を計数機に投入すると、賞球数に応じた持ち点が磁気情報として 記録されると共に画像情報を表示されたカードが発行される。このカードを景品 交換機に投入し、持ち点に応じて所望の景品を指定すると、景品が放出されるよ うになっている。

【０００３】 景品交換に供したカードは、磁気カードリーダ・ライタで磁気記録を消去し、 画像表示を消字ヘッドで消去したのち、カードスタッカに取り込みこれを回収す る。回収されたカードはカード発行機に移されて新たなカードとして再発行され る。すなわち、一枚の媒体を繰返し使用することから、上記カードはリサイクル カードと称されている。

【０００４】 リサイクルカードをカードスタッカに収納する方式としては、カードスタッカ の下端部にカード通路に連なるカード取入れ口を設け、カードスタッカの下位に カード取り込みローラを配置して、搬送手段で搬送されて来たカードをカード積 層体の下部に送り込んで収納する方式が提案されている。この方式は、回収する カードをカード積層体の下の方に順次取り込むので、カード処理装置の構成を大 型化することがない、という特徴を有している。また、カード取入れ口に、カー ドの先端部を下方に曲げたのち、この先端部をカード積層体の下面に向けて案内 するカード案内片を設け、カード積層体の下位に設けた取り込みローラでカード を取り込む方式も提案されている。この方式は、取り込まれるカードの先端と収 納済みカードの端部とが干渉しないという特徴を有している。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、パチンコ遊技場等で用いられるリサイクルカードは、手垢や飲食物 による汚れの度合いが大きい。そのために、カードをスタッカに取り込むための 取り込みローラは、その表面にカードの汚れを転写されてしまい、その摩擦係数 が早期に低下する。上記各従来例におけるカードとローラとの間の摩擦力は、積 層カードの質量とカード積層体の上部に乗せられたウェイトの重量により定まる ようになっている。従って、取り込みローラの表面が汚染されると、カードの送 り力が低下してカードの送り作用が不安定になり、延いてはカードの取り込みが 不能になるという問題がある。

【０００６】 また、カード収納装置においては、安定したカードの取り込みに加えて、既に 収納されているカードとの干渉をなくして収納できること、カードカードスタッ カの奥まで送り込まれること、相当数（五百〜１千枚）のカードを収納可能であ ることが要求されているが、従来の方式では、これらを満足することができなか った。

【０００７】 そこで、本考案の目的は、汚れたカードであっても安定して、しかも相当数の カードが収納できるカードスタッカへのカード収納装置の提供にある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案のカードスタッカへのカード収納装置は、下端部にカード取入れ口を有 し、カードを積層収容するカードスタッカにカード搬送手段でカードを送り込む 装置において、上記カード取入れ口の定位置に回転自在に設けられていて、カー ド先端部を下向きに案内するガイドローラと、上記カード取入れ口に設けられて いて、上記ガイドローラで下向きに案内されたカード先端部を突き当てられて該 先端部を上向きに案内するカードガイドと、上記ガイドローラの下位に配設され ていて、ガイドローラに接離する向きに移動自在であって、カード取り込み方向 に回転駆動される送り込みローラとを備えたことを特徴とする。

【０００９】

【作用】

カード搬送手段によってカードがカード取入れ口の持ち来されると、このカー ドの先端部は、ガイドローラによって下向きに案内されたのち、カードガイドに 突き当てられてカード積層体に底面に向かって上向きに案内される。このカード は、送り込みローラが上記ガイドローラに当接する向きに移動することにより、 両ローラで挾持されてカードスタッカに取り込まれ収納される。カードがスタッ カに収納されると、取り込みローラはガイドローラから離れる向きに移動する。

【００１０】

【実施例】

以下、図示の実施例に基づいて本考案を詳細に説明する。

【００１１】 図１及び図２において、符号１はカード通路１を示していて、上ガイド板１ａ と下ガイド板１ｂで構成されている。このカード通路１には、駆動ローラ２ａと これに当接されたピンチローラ２ｂとからなるカード搬送手段２と、カードを加 熱する消字ヘッド３ａとこのヘッドにカードを押圧するピンチローラ３ｂからな る消字ユニット３が配設されている。カードはカード通路１を図において左方か ら右方に搬送される。カード通路１の端部には、カードの先端部を検出するカー ドセンサ４が配設されている。

【００１２】 カード搬送手段２よりも左方に位置するカード通路１には、図示されない磁気 ヘッド、カード挿入口が設けられている。

【００１３】 カード通路１の端部に対向してカードスタッカ５が配設されている。このカー ドスタッカ５は、上部開口の箱状体であって前側板５ａと、後側板５ｂと、左右 側版５ｃ，５ｄと、底板５ｅとからなっている。カードスタッカ５は、その底板 ５ｅを一対のフレーム６，７の上側縁に折曲して形成された載置台６ａ，７ａに 位置決めされて取外し自在に載置されている。底板５ｅには、後述する取り込み ローラとカード押上コロが進入する切欠５ｅａが形成されている。

【００１４】 後側板５ｂの下端部は、切り欠かれていてカード取入れ口８を形成している。 底板５ｅの後端部の両端には、取り込まれるカードの先端部を上向きに案内する ためのカードガイド１０，１１が形成されている。

【００１５】 カード取入れ口８には、カード通路１を搬送されて来たカードの先端部を下方 に案内するためのガイドローラ１２が配設されている。このガイドローラ１２の 下端部周面は、底板５ｅの上面と等しいか若しくは僅かに下位に位置させられて いる。ガイドローラ１２は、図４にも示すようにフレーム６，７に支架された支 持板１２ａの切り起し部１２ｂに回転自在に支持されていて、取り込まれるカー ドの移動に連れて定位置で回転する。ガイドローラ１２は、金属或いは硬質樹脂 で形成されている。支持板１２ａの一部１２ｃは、カード通路１の一部を構成し ていて、カードセンサ４を保持している。

【００１６】 カードセンサ４は、取り込まれるカードを検知して、後述するオソレノイドを 作動させる信号を出力する。

【００１７】 フレーム６，７には、一端に駆動プーリ１３を固定された駆動軸１４が回転自 在に支持されている。駆動軸１４には、図３にも示すように、支持アーム１５の 基端部１５ａがベアリング１４ａを介して回転自在に支持されている。駆動軸１ ４には、ベルトプーリ１６が固定されている。駆動プーリ１３は図示されない駆 動源の回転を伝達されて回転している。

【００１８】 支持アーム１５の自由端部１５ｂには、ベアリング１７ａを介して従動軸１７ が回転自在に支持されている。従動軸１７には、ベルトプーリ１８が固定されて いて、ベルトプーリ１６との間にタイミングベルト１９が巻き掛けられている。

【００１９】 カードスタッカの幅方向において略中央に位置する従動軸１７には、取り込み ローラ２０が回転方向に一体となるように取り付けられている。取り込みローラ ２０は、その外周面をゴム等の高摩擦部材で形成されている。

【００２０】 支持アーム１５の自由端部１５ｂには、倒伏Ｕ字状に折曲された係合部１５ｃ が形成されている。係合部１５ｃには、押上レバー２１の一腕２１ａの先端に回 転自在に支持されたコロ２１ｂが嵌合している。

【００２１】 押上レバー２１は、フレーム７に支軸２２で揺動自在に支持されている。押上 レバー２１の他腕２１ｃには、ばね２３の一端が係止されていて、取り込みロー ラ２０をガイドローラ１２から離間する向きに押上レバーを付勢している。ばね ２３の他端は、フレーム７に形成されたばね掛け７ｂに係止されている。

【００２２】 押上レバー２１の他腕２１ｃには、フレーム７に固定されたソレノイド２４の 可動部２４ａがピン２１ｄを介して連結されている。ソレノイド２４は、カード センサ４がカードを検知してから所定時間が経過したときオンにされて押上レバ ー２１を揺動させ、取り込みローラ２０をガイドローラ１２に当接させる向きに 移動させるように作用する。

【００２３】 カードスタッカ５の底板５ｅの切欠５ｅａには、カード押上コロ２５が下方か ら進入していて、その周面を底板上面から突出させている。図１に示すように、 カード押上コロ２５は、カード取り込み方向においてカードスタッカ５の中央よ りも後方に位置していて、送り込まれたカード積層体Ｃの後端側が前端側よりも 高くなるように前下がりに傾斜させるようになっている。押上コロ２５は、フレ ーム６に固定されたブラケット２６に固植された支軸２７に回転自在に支持され ている。

【００２４】 図１において、符号２８はカードスタッカ５に積層されたカードの最上位に載 せられたウェイトを示している。

【００２５】 以上のように構成された実施例の作用を説明する。 図１はカードスタッカ５にある程度の枚数のカードが取り込まれていて、カー ドを取り込む待機状態を示している。この状態において、カード積層体Ｃは、カ ードのスムーズな受け入れのために、カード押上コロ２５によってカード取入れ 口８がわを押し上げられて全体として傾斜させられている。このとき、ソレノイ ド２４がオフになっていることにより押上レバー２１は、ばね２３の弾力で揺動 させられて取り込みローラ２０をガイドローラ１２から離間させた位置に置いて いる。また、取り込みローラ２０は、駆動軸１４，タイミングベルト１９を介し て示矢方向に回転させられている。

【００２６】 図５に示すように、カード通路１に挿入された取り込み用カードＣａは、カー ド搬送手段２（図１参照）によって搬送される。このカードは、消字手段３によ って画像表示を消されながら搬送される。搬送されるカードＣａは、カードセン サ４によって検知される。搬送されるカードの先端部Ｃａａは、ガイドローラ１ ２によって、下向きに案内されたのち、その前方に位置するカードガイド１０に 突き当たってガイドの傾きに従って上向きに案内される。

【００２７】 カード先端部Ｃａａが上向きに案内されるようになったとき、すなわち、カー ドセンサ４がカード先端を検知してから所定時間が経過すると、図６に示すよう に、ソレノイド２４がオンになって押上レバー２１をばね２３に抗して揺動させ る。押上レバー２１が揺動すると、コロ２１ｂを介して支持アーム１５が駆動軸 １４を中心として時計方向に揺動して、回転している取り込みローラ２０を挙上 させる。この取り込みローラ２０は、上向きに移動しようとしているカード先端 部Ｃａａをガイドローラ１２の周面に押し付けて、カード積層体Ｃの下面Ｃｂに 向けて強制的に送り始める。

【００２８】 取り込みローラ２０とガイドローラ１２に挾持されて送られるカードＣａは、 積層体Ｃを押し上げながらその下面Ｃｂに沿ってカード押上コロ２５を回転させ ながら移動する。このとき、カードスタッカ５に多量のカードが積層されていて も、更には、カードＣａ及び取り込みローラ２０表面が汚れていても、ローラ対 １２，２０に挾持されたカードは確実に搬送される。

【００２９】 取り込まれるカードＣａの後端部が取り込みローラ２０とガイドローラ１２か ら離れるとき、該カードはその全長をカードスタッカ５内部に位置させており、 完全にスタッカに収納されている。このとき、ソレノイド２４への通電が断たれ て、取り込みローラ２０をガイドローラ１２から離間させる向きに移動させる。 すなわち、ばね２３の弾力によって押上レバー２１が揺動して支持アーム１５を 反時計方向に揺動させる。

【００３０】 ソレノイド２４をオフにするタイミングは、カードセンサ４がカードの後端を 検知してから所定時間経過したとき、或いはカード先端検知から所定時間経過し たとき等のように適宜に設定される。

【００３１】 図示の実施例においては、カード積層体Ｃの下部にカード押上コロ２５を配設 することで、積層体を傾斜させたが、スタッカ５の底板５ｅの上面よりもガイド ローラ１２の下端部周面を下位に位置させれば、カードガイド１０，１１で上向 きに案内されるカード先端部を積層体Ｃの下面に送り込むことができるから、カ ード押上コロ２５は必ずしも必要ではない。

【００３２】 また、カードスタッカ５の底板５ｅの上面に、取り込み方向に沿う複数のリブ を形成すれば、送り込まれるカードと底板との摩擦抵抗を低減させることができ る。

【００３３】

【考案の効果】

以上のように、本考案によれば、カード先端部をガイドローラで下向きに案内 したのち、カードガイドで上向きに案内するので、収納済みのカードと干渉する ことなく収納できる。ガイドローラと取り込みローラでカードを挾持して取り込 むので、汚れたカードであってもこれを確実に収納できる。カードをローラ対で 挾持して取り込むので、多枚数のカードの収納が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す、カードスタッカへの
カード収納装置の側断面図である。

【図２】カード積層体を除いた同上の平面図である。

【図３】取り込みローラの駆動系の一例を示す平面図で
ある。

【図４】（ａ）はガイドローラの取り付け態様を示す平
面図、（ｂ）は同背面図、（ｃ）は（ｂ）中のｃ−ｃ線
断面図である。

【図５】カード先端部がガイドローラで下向きに案内さ
れたのち、カードガイドで上向きに案内されている状態
を示す側面図である。

【図６】カードがガイドローラと取り込みローラに挾持
されてカードスタッカに収納される状態を示す側面図で
ある。

【符号の説明】

１・・・カード通路 ２・・・カード搬送手段 ４・・・カードセンサ ５・・・カードスタッカ ８・・・カード取入れ口 １０，１１・・・カードガイド １２・・・ガイドローラ １５・・・支持アーム １９・・・タイミングベルト ２０・・・取り込みローラ ２１・・・押上レバー ２４・・・ソレノイド

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】下端部にカード取入れ口を有し、内部にカ
   ードを積層収容するカードスタッカにカード搬送手段で
   カードを送り込むカードスタッカへのカード収納装置に
   おいて、 上記カード取入れ口の定位置に回転自在に設けられてい
   て、カード先端部を下向きに案内するガイドローラと、 上記カード取入れ口に設けられていて、上記ガイドロー
   ラで下向きに案内されたカード先端部を突き当てられて
   該先端部を上向きに案内するカードガイドと、 上記ガイドローラの下位に配設されていて、ガイドロー
   ラに接離する向きに移動自在であって、カード取り込み
   方向に回転駆動される送り込みローラとを備えたカード
   スタッカへのカード収納装置。