JPH0564514U - 取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 取付作業が簡単な取付構造を提供することを
目的とする。 【構成】 車体１に設けた取付穴２の縁に係合部１０を
設け、一方前記取付穴２を通る被取付体側の係合部１３
と車両用灯具４とに、被取付体側の係合部１３を取付体
側の係合部１０に係合させると共に、車両用灯具４を車
体１の取付穴２の縁に当接させる引張りスプリング１４
を、取り付ける。この結果、被取付体側の係合部１３を
車体１の取付穴２を通して取付体側の係合部１０に係合
させるだけで、引張りスプリング１４の弾性作用で車両
用灯具４が車体１の取付穴２の縁に当接して取り付けら
れることとなるので、その取付作業が従来のボルトナッ
トの締付による取付作業より簡単である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、取付構造、例えば自動車の灯具等を車体等に取り付ける取付構造に 係り、特に取付作業が簡単な取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の取付構造を図３を参照して説明する。この例は、自動車の灯具を車体に 取り付ける取付構造の例について説明する。 図において、１は取付体としての車体である。この車体１にほぼ長方形の取付 穴２を設けると共に、この取付体１の取付穴の縁にボルト挿通孔３を設ける。４ は被取付体としての車両用灯具である。この車両用灯具４は、ほぼ直方体形状の ハウジング５と、そのハウジング５の前面開口部に配設したレンズ（図示せず） と、そのハウジング５及びレンズの周囲に設けたリム６と、前記ハウジング５及 びレンズにより画成された灯室（図示せず）内に配設いした光源バルブ（図示せ ず）とを備える。この車両用灯具４のリム６の背面にボルト７を固定する。８は 前記車両用灯具４のリム６の背面に接着したパッキングである。 かくして、車両用灯具４の後部側（ハウジング５側）を車体１の取付穴２に挿 入すると共に、車両用灯具４側のボルト７を車体１のボルト挿通孔３に挿通し、 かつ車両用灯具４側のパッキング８を車体１の取付穴２の周縁に当てる。この状 態で、前記ボルト７にナット９を締め付けることにより、車両用灯具４が車体１ に取り付けられることとなる。また、車体１の取付穴２の周縁と車両用灯具４の リム６の背面との間にパッキング８が圧縮介在して防水作用を果す。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上述の従来の取付構造は、ボルト７及びナット９により、被取付体 の車両用灯具４を取付体の車体１に取り付けるものであるから、そのボルト７ナ ット９の締付等の取付作業が煩雑である等の問題がある。

【０００４】 本考案の目的は、取付作業が簡単な取付構造を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、取付体に設けた取付穴の縁に係合部を設け、一方前記取付穴を通る 被取付体側の係合部と被取付体とに、被取付体側の係合部を取付体側の係合部に 係合させると共に、被取付体を取付体の取付穴の縁に当接させる弾性部材を、取 り付けたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

本考案は、上記の構成により、被取付体側の係合部を取付体の取付穴を通して 取付体側の係合部に係合させるだけで、弾性部材の弾性作用で被取付体が取付体 の取付穴の縁に当接して取り付けられることとなるので、その取付作業が従来の ボルトナットの締付による取付作業より簡単である。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案に係る取付構造の一実施例を図１及び図２を参照して説明する。 この例は、自動車の灯具を車体に取り付ける取付構造の例について説明する。図 中、図３と同符合は同一のものを示す。 図において、１０は取付体側の係合部である。この係合部１０は、長方形の取 付穴２より一回り大きい中空状の直方体形状をなし、相対向する側面を開口し、 その一方の開口の周縁に取付片１１を設け、かつ他方の開口の長辺の中央に係合 凹部１２を設ける。この係合部１０の取付片１１を車体１の一面（車両用灯具４ を取り付ける側の面と反対側の面）であって、取付穴２の周縁に固定する。 図において、１３は被取付体側の係合部である。この係合部１３は、長方形の 板の両端部をそれぞれ逆方向に直角に折り曲げたほぼコの字形をなす。この係合 部１３の短辺及び長辺は前記取付穴２の短辺及び長辺より小さく、かつこの係合 部１３の長辺は前記取付体側の係合部１０の短辺より大きい。 図において、１４は弾性部材としての引張りスプリングである。この引張りス プリング１４の両端を、前記車両用灯具４のハウジング５の背面の中央と、前記 被取付体側の係合部１３の中央片の一面（両端部の折曲側の面）の中央とに、そ れぞれ固定する。

【０００８】 この実施例における本考案の取付構造は、以上の如き構成からなり、以下その 取付作業について説明する。 まず、図１に示す状態のおいて、被取付体側の係合部１３を車体１の取付穴２ の中を通すと共に、車両用灯具４の後部（ハウジング５）を車体１の取付穴２の 中に挿入し、かつ車両用灯具４のパッキング８を車体１の取付穴２の周縁に当接 させる。次に、被取付体側の係合部１３を、引張りスプリング１４のばね力に抗 して、取付体側の係合部１０の開口より引き出すと共に、９０°回転させる。そ れから、被取付体側の係合部１３の中央片と両端折曲片との内側の角部を取付体 側の係合部１０の係合凹部１２に係合させる。すると、引張りスプリング１４の ばね復帰力により、被取付体側の係合部１３が取付体側の係合部１０に係合する と共に、車両用灯具４のパッキング８が車体１の取付穴２の周縁に当接し、車両 用灯具４が車体１に取り付けられることとなる。また、上述の引張りスプリング １４のばね復帰力により、車体１の取付穴２の周縁と車両用灯具４のリム６の背 面との間にパッキング８が圧縮介在して防水作用を果す。 このように、本考案の取付構造は、被取付体側の係合部１３を取付体側の係合 部１０に係合させて車両用灯具４を車体１に取り付けるものであるから、ボルト ナットの締付で取り付ける従来の取付構造と比較して、その取付作業が簡単であ る。

【０００９】 なお、上述の実施例においては、自動車の灯具を車体に取り付ける取付構造の 例について説明したが、本考案の取付構造はその他にも適用することができる。

【００１０】

【考案の効果】

以上から明らかなように、本考案の取付構造は、取付体に設けた取付穴の縁に 係合部を設け、一方前記取付穴を通る被取付体側の係合部と被取付体とに、被取 付体側の係合部を取付体側の係合部に係合させると共に、被取付体を取付体の取 付穴の縁に当接させる弾性部材を、取り付けたものであるから、被取付体側の係 合部を取付体の取付穴を通して取付体側の係合部に係合させるだけで、弾性部材 の弾性作用で被取付体が取付体の取付穴の縁に当接して取り付けられることとな るので、その取付作業が従来のボルトナットの締付による取付作業より簡単であ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る取付構造の一実施例を示した分解
斜視図

【図２】取付状態の縦断面図

【図３】従来の取付構造を示した取付状態の縦断面図

【符号の説明】

１…車体（取付体）、２…取付穴、４…車両用灯具（被
取付体）、５…ハウジング、６…リム、８…パッキン
グ、１０…取付体側の係合部、１１…取付片、１２…係
合凹部、１３…被取付体側の係合部、１４…引張りスプ
リング（弾性部材）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 被取付体を取付体に取り付ける取り付け
   構造において、前記取付体に設けた取付穴と、前記取付
   体の前記取付穴の縁に設けた係合部と、前記取付穴の中
   を通して前記取付体側の係合部に係合する被取付体側の
   係合部と、その被取付体側の係合部と前記被取付体とに
   取り付け、被取付体側の係合部を取付体側の係合部に係
   合させると共に、前記被取付体を前記取付体の取付穴の
   縁に当接させる弾性部材とを備えたことを特徴とする取
   付構造。