JPH0564352U - 回り縁付き壁パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 天井と壁パネルとの間に回り縁を取付ける場
合に、取付けに要する作業量を低減することができ、且
つ美観的にも優れた回り縁付き壁パネルを提供する。 【構成】 壁パネル本体１２の上端面１２Ａに、この壁
パネル本体１２の上端面１２Ａ及び回り縁１４の取付け
部１４Ｂの水平レベルよりも上方に突出し且つ天井面１
６と当接したときに下方に弾性変形する当接部１４Ａを
有する回り縁１４を取付け部１４Ｂを介して取付け、壁
パネル１０を壁面１８に固定したときに、当接部１４Ａ
を天井面１６に当接させて下方へ弾性変形させながら天
井面１６と壁パネル本体１２との直交部分に回り縁１４
を取付けるようにしている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、回り縁付き壁パネルに係り、特に天井材と壁パネルとの間に回り縁 を取付ける場合に適用される回り縁付き壁パネルに関する。

【０００２】

【背景技術】

一般に、建物の天井と壁パネルとの間には、美観やおさまり等を考慮し、回り 縁が天井と壁パネルとの直交部分に沿って取付けられる。ここで、回り縁とは、 建物の天井と壁パネルとの間に回す見切り縁のことである。従来、この回り縁は 、天井及び壁パネルを建物内部に取付けた後、天井と壁パネルとの間に接着剤、 又は釘打ち等によって取付けていた。即ち、壁パネルの取付け作業と、回り縁の 取付け作業は、従来、別個に行われていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、壁パネルの取付け後に回り縁の取付け作業を行うのは、煩雑であると いう欠点があった。また、回り縁の取付け後に、回り縁と天井との間に隙間が生 じる場合があり、美観が損なわれるという問題もある。

【０００４】 本考案は、このような事情に鑑みてなされたもので、天井と壁パネルとの間に 回り縁を取付ける場合に、取付けに要する作業量を低減することができ、且つ美 観的にも優れた回り縁付き壁パネルを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、壁パネル本体の上部に、この壁パネル本体の上端面よりも上方に突 出し、且つ天井と当接したときに下方へ弾性変形する当接部を有する回り縁を取 付けたことを特徴としている。

【０００６】

【作用】 本考案では、壁パネル本体の上部に、この壁パネル本体の上端面よりも上方に 突出する当接部を有する回り縁を取付け、壁パネルを建物内部に取付けたときに 、回り縁の当接部を天井に当接させるとともに、この当接部を下方へ弾性変形さ せるようにしている。このため、当接部が天井に対して所定の弾性力で当接し、 天井と回り縁との間に隙間が生じない。

【０００７】

【実施例】

以下、添付図面に従って、本考案に係る回り縁付き壁パネルの実施例を詳説す る。

【０００８】 図１は、第１実施例に係る回り縁付き壁パネルの概略を示した斜視図、図２は 、図１の回り縁付き壁パネルに使用される回り縁の側断面図、図３は、図１の回 り縁付き壁パネルを建物内部に取付ける場合の側断面図、図４は、図１の回り縁 付き壁パネルを建物内部に取付けた場合の側断面図である。

【０００９】 図１に示すように、本実施例の回り縁付き壁パネル１０は、例えば石膏ボード 等の壁パネル本体１２と、回り縁１４等から構成される。 図２に示すように、回り縁１４は、所定の厚さを有する例えば樹脂材料を折曲 げ加工して形成され、壁パネル本体１２の上端面１２Ａ及び後述する回り縁１４ の取付け部１４Ｂの水平レベルよりも上方に突出する当接部１４Ａを有している 。この当接部１４Ａは、図示しない天井と当接したときに下方へ弾性変形し、天 井に対して密着する。 また、回り縁１４には、略コの字状の取付け部１４Ｂが形成されており、図３ に示すように、この取付け部１４Ｂが壁パネル本体１２の上端面１２Ａを挟圧す ることにより、回り縁１４が上端面１２Ａに沿って取付けられる。取付け部１４ Ｂの先端と回り縁１４とのクリアランスＬ１は、壁パネル本体１２への取付け前 においては、壁パネル本体１２の厚さＬ２よりも短く、取付け部１４Ｂを上端面 １２Ａに挿入していくに従って弾性的に押し拡げられ、この弾性力によって上端 面１２Ａを挟圧する。

【００１０】 前記の如く構成した回り縁付き壁パネル１０を建物内部に取付ける場合は、以 下のように行う。 先ず、図３に示すように、回り縁１４の当接部１４Ａを建物内部の天井面１６ に当接させながら回り縁付き壁パネル１０を壁面１８に取付けながら、天井面１ ６と壁パネル本体１２との直交部分に沿って回り縁１４の当接部１４Ａを当接さ せていく。そうすると、図４に示すように、当接部１４Ａが弾性力に抗して矢印 Ａの方向に移動し、当接部１４Ａが天井面１６を所定の弾性力で押圧する。この ため、当接部１４Ａと天井面１６とが相互に密着するようになり、当接部１４Ａ と天井面１６との間に隙間が生じない。これにより、壁パネル１０施工後の美観 を向上させることができる。

【００１１】 このように、第１実施例によれば、壁パネル本体１２に予め回り縁１４を取付 けているので、壁パネル本体１２を壁面１６に取付けるだけで回り縁１４が天井 面１６との間に取り付けられる。このため、回り縁１４を取付けるための釘打ち 等の固定作業が不要となり、回り縁１４の取付けに要する作業量を低減すること ができる。

【００１２】 次いで、他の実施例に係る回り縁付き壁パネルについて説明する。ここで、前 述した第１実施例と同一の部材については、同一の符号を付し、その重複する説 明を省略する。

【００１３】 図５は、第２実施例に係る回り縁付き壁パネル２０を建物内部に取付ける場合 の側断面図、図６は、第２実施例に係る回り縁付き壁パネル２０を建物内部に取 付けた場合の側断面図である。

【００１４】 図５の回り縁２２は、断面が略三角形状に形成されており、その先端には、天 井面１６と当接する当接部２２Ａが形成され、この当接部２２Ａは、回り縁付き 壁パネル２０を建物内部に取付ける前において壁パネル本体１２の上端面１２Ａ よりも上方に突出している。また、回り縁２２には、図１の回り縁１４と同様に 、取付け部２２Ｂが形成されており、回り縁２２は、この取付け部２０Ｂを介し て壁パネル本体１２に取付けられている。 この回り縁付き壁パネル２０を建物内部に取付けた場合は、図６に示すように 、当接部２２Ａが下方へと弾性変形しながら当接部２２Ａが天井面１６に密着す る。このため、回り縁２２と天井面１６との間に隙間が生じることがなく、天井 部分の美観が向上する。また、第１実施例の回り縁付き壁パネル１０と同様に、 回り縁２２の固定作業が不要となる。

【００１５】 図７は、第３実施例に係る回り縁付き壁パネル２４を建物内部に取付けた場合 の側断面図である。 図７の回り縁２６は、天井面と当接する当接部２６Ａと、壁パネル本体１２と 当接する当接部２６Ｂが曲面状に形成されている。また、回り縁２６には、前記 第１及び第２実施例の場合と同様に、断面略コの字状の取付け部２６Ｃが形成さ れており、回り縁２６は、この取付け部２６Ｃを介して壁パネル本体１２に取付 けられている。当接部２６Ａは、回り縁付き壁パネル２４を壁面１８に取付ける 前においては、壁パネル本体１２の上端面１２Ａよりも上方に突出しており、回 り縁付き壁パネル２４を壁面１８に取付けたときに天井面と当接して下方へ弾性 変形する。

【００１６】 また、回り縁２６の当接部２６Ａと、パネル当接部２６Ｂとが曲面状に形成さ れているため、クロス等の壁材を壁パネル本体１２に貼り付けるときに、一旦、 回り縁２６全体を矢印Ｂ方向に回動させて、壁パネル本体１２と当接部２６Ｂと の間に隙間を形成し、その隙間に壁材の端部を押し込むようにすれば壁材の端部 が当接部２６Ａによって隠れることになる。このため、壁材の端部処理が容易に なる。また、壁材の端部は、当接部２６Ｂと壁パネル本体１２との間に挟圧され るので、壁材が剥がれるといった事態を未然に防止することができる。 一方、天井材の場合は、前述した壁材の場合とは、逆に回り縁を矢印Ｃ方向に 回動させた状態で、天井材の端部を天井当接部２６Ａと天井面１６との間に押し 込むことにより壁材の場合と同様、その端部を処理することができる。

【００１７】 図８は、第４実施例に係る回り縁付き壁パネル２８を建物内部に取付けた場合 の断面図である。 図８の回り縁３０は、板材を折曲げ加工して形成され、その先端には、天井面 １６と当接する当接部３０Ａが形成されている。当接部３０Ａは、壁面１８への 取付け前は二点鎖線に示すように壁パネル本体１２の上端面１２Ａよりも上方に 突出するように弾性付勢されている。 当接部３０Ａは、図８に示すように回り縁付き壁パネル２８を壁面１８に取付 けた時点で、天井面１６と当接して当接部３０Ａが一点鎖線の状態から下方へ弾 性変形する。これにより、当接部３０Ａが天井面１６に対して弾性的に当接し、 天井面１６と当接部３０Ａとの間に隙間が生じない。

【００１８】 尚、回り縁の形状は、前述した実施例の形状には限定されず、断面を矩形状と する等、その形状は問わない。

【００１９】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、壁パネル本体に予め回り縁を取付けて いるので、この回り縁付き壁パネルを建物内部へ取付けるのと同時に回り縁が取 付けられる。このため、回り縁を取付ける際の作業量が低減される。 また、回り縁の当接部が天井と当接することによって下方へと弾性変形し、天 井を所定の弾性力で押圧するので、天井と回り縁との間に隙間が生じない。これ により、壁パネル施工後の美観を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例に係る回り縁付き壁パネルの概略を
示した斜視図である。

【図２】図１の回り縁付き壁パネルに使用される回り縁
の側断面図である。

【図３】図１の回り縁付き壁パネルを建物内部に取付け
る場合の側断面図である。

【図４】図１の回り縁付き壁パネルを建物内部に取付け
た場合の側断面図である。

【図５】第２実施例に係る回り縁付き壁パネルを建物内
部に取付ける場合の側断面図である。

【図６】第２実施例に係る回り縁付き壁パネルを建物内
部に取付けた場合の側断面図である。

【図７】第３実施例に係る回り縁付き壁パネルを建物内
部に取付けた場合の側断面図である。

【図８】第４実施例に係る回り縁付き壁パネルを建物内
部に取付けた場合の側断面図である。

【符号の説明】

１０ ２０ ２４ ２８ 回り縁付き壁パネル １２ 壁パネル本体 １２Ａ 上端面 １４ ２２ ２６ ３０ 回り縁 １４Ａ ２２Ａ ２６Ａ ３０Ａ 当接部 １６ 天井面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 壁パネル本体の上部に、この壁パネル本
   体の上端面よりも上方に突出し、且つ天井と当接したと
   きに下方へ弾性変形する当接部を有する回り縁を取付け
   たことを特徴とする回り縁付き壁パネル。