JPH0563934A - フアクシミリ装置 - Google Patents

フアクシミリ装置

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JPH0563934A
JPH0563934A JP24501491A JP24501491A JPH0563934A JP H0563934 A JPH0563934 A JP H0563934A JP 24501491 A JP24501491 A JP 24501491A JP 24501491 A JP24501491 A JP 24501491A JP H0563934 A JPH0563934 A JP H0563934A
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JP
Japan
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acid
color
recording
paper
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JP24501491A
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English (en)
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Yasutaka Gotou
恭貴 後藤
Hiroshi Goto
寛 後藤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可逆性感熱記録媒体からなる記録紙と非可逆
性感熱記録媒体からなる記録紙のうちから所望の記録紙
を選択していずれの場合にも高コントラストの印字を行
うことのできるファクシミリ装置を提供する。 【構成】 不可逆性の記録紙を収容するトレイと、可逆
性の記録紙を収容するトレイがセットされる。当該ファ
クシミリ装置全体を制御するシステム制御部18は受信
側ファクシミリ装置の記録紙選択情報の送信及び送信側
ファクシミリ装置からの記録紙選択情報の受信を制御す
る機能、受信した送信側ファクシミリ装置からの記録紙
選択情報により指示された種類の記録紙を収容している
トレイを選択する機能を具備するとともに、印字すべき
記録紙の種類に応じてプロッタ12のサーマルヘッドの
印字制御を行う。これにより、所望のタイプの記録紙へ
の印字が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可逆性感熱記録媒体か
らなる記録紙と不可逆性感熱記録媒体からなる記録紙の
うちから所望の記録紙を選択して高コントラストな印字
を行うファクシミリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
電子供与性呈色性化合物(以下、発色剤とも言う)と電
子受容性化合物(以下、顕色剤とも言う)との間の発色
反応を利用した感熱記録媒体は広く知られ、電子計算機
のアウトプット機器、ファクシミリ装置、自動券売機、
科学計測機のプリンター、CRT医療計測用プリンター
等に広範囲に応用されている。しかし、従来の製品に使
用されている感熱記録媒体は、いずれも、その発色が不
可逆的なもので、発色と消色を交互に繰返し行わせるこ
とはできない。
【0003】一方、特許公報によれば、発色剤と顕色剤
との間の発色反応を利用した感熱記録媒体において、発
色と消色を可逆的に行わせるものもいくつか提案されて
いる。例えば、特開昭60−193691号によれば、
顕色剤として没食子酸とフロログルシノールとの組合せ
を用いたものが示されている。このものを熱発色させて
得られる発色体は水又は水蒸気で消色するものである。
しかし、この感熱記録媒体の場合、その耐水化に困難が
伴う上に、記録保存性に難点があり、さらに発色体を消
色させるための消色装置が大型になるという問題があ
る。特開昭61−237684号には、顕色剤にフェノ
ールフタレン、チモールフタレン、ビスフェノール等の
化合物を用いた書換形光記録媒体が示されている。この
ものは、これを加熱し、徐冷することにより発色体を形
成し、一方、発色体を発色濃度よりもいったん高い温度
に加熱した後、急冷することにより消色させることがで
きる。しかし、この記録媒体の場合、その発色及び消色
の工程が複雑である上、発色体を消色させて得られる消
色体に未だ幾分の着色が見られ、コントラストの良い発
色画像を得ることができない。特開昭62−14088
1号、特開昭62−138568号及び特開昭62−1
38556号には、発色剤と顕色剤とカルボン酸エステ
ルの均質相溶体が示されている。このものは低温で完全
着色状態、高温で完全消色状態を示し、それらの中間温
度で着色又は消色状態を保持させることができるもの
で、この媒体にサーマルヘッドで印字することにより、
着色地肌(発色体)の上に白色文字(消色体)を記録す
ることができる。従って、この記録媒体の場合、記録さ
れる画像がネガ画像であることから、その用途が限定さ
れる上、記録画像の保存のために画像を特定の温度範囲
内に保持する必要がある。特開平2−188294号及
び特開平2−188293号には、それぞれ、顕色剤と
して、顕色作用と減色作用を可逆的に行う没食子酸と高
級脂肪族アミンとの塩及びビス(ヒドロキシフェニル)
酢酸又は酪酸と高級脂肪族アミンとの塩を用いたものが
示されている。このものは、特定温度域で熱発色させ、
それより高温での加熱により消色させることができる
が、その顕色作用と減色作用とは競争的に起るため、こ
れらの作用を熱的に制御することがむつかしく、良好な
画像コントラストが得られにくい。以上のように、発色
剤と顕色剤との反応を利用した従来の可逆的感熱記録媒
体は種々の問題点を含み、未だ不満足のものであった。
【0004】そこで、本発明者らは発色剤と顕色剤との
間の反応を利用した可逆性感熱記録材料における従来技
術に見られる前記問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた
結果、電子供与性呈色性化合物及び電子受容性化合物を
主成分とし、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合
物の加熱溶融により発色記録状態を形成し、発色記録温
度よりも低い温度の加熱により記録の消色状態を形成
し、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物との加
熱溶融による発色状態と、発色温度よりも低い温度の加
熱による消色状態とが常温で安定的に存在する可逆性感
熱記録材料を開発し、ごく最近特許出願を行った。この
可逆性感熱記録材料によれば、その発色と消色を加熱の
みで容易に行わせることができ、しかもその発色状態と
消色状態を常温において保持することが可能で、かつ消
色温度が発色温度よりも低く、さらに発色状態と消色状
態の濃度コントラストを高くすることが可能となる。
【0005】一方、感熱記録媒体が利用される前述の各
種装置のうちファクシミリ装置では、不可逆性感熱記録
媒体が記録紙として使用されているのみで、可逆性感熱
記録媒体を記録紙として使用する提案はこれまでのとこ
ろなされていない。不可逆性記録紙のみを使用する場合
には、保存が不必要になったものは捨てるしかなく、不
経済である。
【0006】本発明はこのような問題を解決し、可逆性
感熱記録媒体からなる記録紙と非可逆性感熱記録媒体か
らなる記録紙のうちから所望の記録紙を選択していずれ
の場合にも高コントラストな印字を行うことのできるフ
ァクシミリ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、可逆性感熱記録媒体及び非可逆性
感熱記録媒体をそれぞれ記録紙として用いるファクシミ
リ装置であって、前記可逆性感熱記録媒体からなる記録
紙と不可逆性感熱記録媒体からなる記録紙をそれぞれ別
々に収容する複数の用紙トレイと、受信側ファクシミリ
装置の記録紙選択情報の送信及び送信側ファクシミリ装
置からの記録紙選択情報の受信を行う記録紙選択情報送
受信機構と、該送受信機構が受信した送信側ファクシミ
リ装置からの記録紙選択情報により指示された種類の記
録紙を収容している用紙トレイを選択する用紙トレイ選
択機構と、記録紙に印字するためのサーマルヘッドを備
えた印字機構と、印字済記録紙の印字情報を消去するた
めに熱エネルギーを印加する消去手段を有し、選択され
た記録紙の種類に応じて該印字機構の印字条件を変化さ
せることを特徴とするファクシミリ装置が提供される。
【0008】
【作用】記録紙選択情報送受信機構は送信側ファクシミ
リ装置から記録紙選択情報を受信し、その受信情報に基
づき用紙トレイ選択機構に、指示された種類の記録紙を
収容している用紙トレイを選択させる。ここで可逆性感
熱記録媒体からなる記録紙を収容しているトレイが選択
された場合、その記録紙に対し最適な印字条件となるよ
う印字機構が制御され、サーマルヘッドにより消去可能
な印字が行われる。印字された情報はその記録紙を当該
ファクシミリ装置の用紙トレイにセットし、消去手段に
より消去される。一方、不可逆性感熱記録媒体からなる
記録紙、即ち従来の感熱紙を収容しているトレイが選択
された場合、従来通りの印字条件でサーマルヘッドによ
り消去不可能な印字が行われる。したがって、所望によ
り消去可能な印字あるいは消去不可能な印字が高コント
ラストで行われるようになり、前記従来技術の課題が解
決される。
【0009】
【実施例】以下本発明のファクシミリ装置について詳述
するが、先ず本発明において新たに記録紙として用いる
可逆的感熱記録媒体について説明する。
【0010】本発明装置に用いる可逆性感熱記録媒体
は、電子供与性呈色性化合物及び電子受容性化合物を主
成分とする記録層を有し、該記録層は、加熱により瞬時
に発色し、その発色状態は常温においても安定的に存在
し、一方、発色状態にある記録層は、これを発色温度以
下の加熱により瞬時に消色し、その消去状態は常温にお
いても安定的に存在するものである。
【0011】本可逆性感熱記録媒体の発色と消色、即ち
画像形成と画像消去の原理を図7に示したグラフによっ
て説明する。グラフの縦軸は発色濃度を表わし、横軸は
温度を表わしており、実線1は加熱による画像形成過程
を、破線3は加熱による画像消去過程を示したものであ
る。Aは完全消去状態における濃度であり、BはT1
上の温度に加熱した時の完全発色状態における濃度であ
り、Cは完全発色状態のT0以下の温度における濃度で
あり、DはT0〜T1間の温度で加熱消去した時の濃度を
示している。
【0012】本可逆的感熱記録媒体は、T0以下の温度
においては無色の状態(A)にある。記録を行うにはサ
ーマルヘッド等によりT1以上の温度に加熱することに
より発色(B)して記録画像を形成する。この記録画像
は実線2に従ってT0以下の温度に戻しても、そのまま
の状態(C)を保持しており記録のメモリー性は失われな
い。
【0013】次に記録画像の消去を行うには、形成され
た記録画像を発色温度よりも低いT0〜T1間の温度に加
熱することによって無色の状態(D)になる。この状態
はT0以下の温度に戻しても、そのままの無色の状態
(A)を保持している。即ち記録画像の形成過程は実線
ABCの経路によりCに至り記録が保持される。次に記
録画像の消去過程は破線CDAの経路によりAに至り消
去状態が保持される。この記録画像の形成と消去の挙動
特性は可逆性を有し何回も繰り返し行うことができる。
【0014】本可逆的感熱記録媒体は、発色剤と顕色剤
を必須成分としている。そして、発色剤と顕色剤の加熱
溶融により発色状態を形成し、一方、発色温度よりも低
い温度の加熱により発色状態は消去され、発色状態及び
消色状態が常温で安定的に存在するものである。本可逆
性感熱記録媒体におけるこのような発色と消色の機構
は、発色剤と顕色剤を発色温度で加熱溶融混合した時
に、発色剤と顕色剤からなる組成物が非晶質化を起こし
て発色状態を形成し、一方、発色温度よりも低い温度で
加熱した時に、発色した組成物の顕色剤が結晶化を起こ
して発色の消去状態を形成する特性に基づくものであ
る。
【0015】通常の発色剤と顕色剤、例えば、従来の感
熱記録紙に広く用いられている色素前駆体であるラクト
ン環を有するロイコ系化合物と顕色作用を示すフェノー
ル性化合物からなる組成物は、これを加熱によって溶融
混合させると、ロイコ化合物のラクトン環の開環に基づ
く発色状態となる。この発色状態は両者が相溶した非晶
質状態を呈している。この発色した非晶質状態は常温で
安定的に存在するが、再び加熱を行っても結晶化は起こ
らず、フェノール性化合物のロイコ化合物からの分離が
ないためにラクトン環の閉環がなく消色はしない。
【0016】これに対して、本可逆性感熱記録媒体にお
ける発色剤と顕色剤からなる組成物も加熱によって溶融
混合させた時に、発色状態となり、従来の場合と同様に
非晶質状態を呈し、常温で安定的に存在する。しかし、
本可逆性感熱記録媒体の場合は、この発色した非晶質状
態の組成物は、発色温度以下、即ち溶融状態に至らない
温度で加熱すると、顕色剤の結晶化が起こり、発色剤と
の相溶状態による結合が保持できなくなり、顕色剤が発
色剤から分離する。そして、この顕色剤の結晶化による
発色剤からの分離により、顕色剤は発色剤から電子を受
容することができず、発色剤は消色するものと考えられ
る。
【0017】本可逆性感熱記録媒体に見られる前記の特
異な発消色挙動は、発色剤と顕色剤との加熱溶融による
相溶性、発色状態での両者の作用の強さ、顕色剤の発色
剤に対する溶解能、顕色剤の結晶性等が関係している
が、原理的には、加熱溶融による非晶質化を起こし、一
方、発色温度よりも低い温度の加熱により結晶化を起こ
す発色剤/顕色剤系であれば、本可逆性感熱記録媒体の
記録層成分として利用し得るものである。さらに、この
様な特性を有するものは、熱分析において溶融による吸
熱変化と、結晶化による発熱変化を示すことから、本可
逆性感熱記録媒体に適用し得る発色剤/顕色剤系は、熱
分析により容易に確認することができる。また、本可逆
性感熱記録媒体の記録層には、第三物質が存在してもか
まわず、例えば、高分子物質が存在してもその可逆的な
消発色挙動が保持されることが確認された。
【0018】本可逆性感熱記録媒体で用いられる発色剤
は、電子受容性を示す化合物であり、それ自体無色ある
いは淡色の染料前駆体であり、特に限定されず、従来公
知のもの、例えば、トリフェニルメタンフタリド系化合
物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、ロ
イコオーラミン系化合物、ローダミンラクタム系化合
物、スピロピラン系化合物、インドリノフタリド系化合
物等がある。
【0019】本可逆性感熱記録媒体で用いられる特に好
ましい発色剤は、置換基としてハロゲンを含有するもの
である。このようなものとしては、例えば、以下のもの
が挙げられる。3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェ
ニル)−6−クロルフタリド、3−シクロヘキシルアミ
ノ−6−クロルフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ
−6−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ク
ロルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ブロモフル
オラン、3−ジプロピルアミノ−7−クロルフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−フェニルア
ミノ−フルオラン、3−ピロリジノ−6−クロル−7−
フェニルアミノ−フルオラン、3−ジエチルアミノ−6
−クロル−7−(m−トリフロロメチルフェニル)アミ
ノ−フルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロ
ル−7−(o−クロルフェニル)アミノ−フルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−(2′,3′ジ
クロルフェニル)アミノ−フルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−クロルフルオラン、3−ジブチ
ルアミノ−6−クロル−7−エトキシエチルアミノ−フ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロルフェ
ニル)アミノ−フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(o−ブロモフェニル)アミノ−フルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−(o−クロルフェニル)アミノ−フル
オラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロフェ
ニル)アミノ−フルオラン、6′−ブロモ−3′−メト
キシベンゾインドリノ−ピリロスピラン、3−(2′−
メトキシ−4′−ジメチルアミノフェニル)−3−
(2′−ヒドロキシ−4′−クロル−5′−クロルフェ
ニル)フタリド、3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジメ
チルアミノフェニル)−3−(2′−メトキシ−5′−
クロルフェニル)フタリド、2−{3,6−ビス(ジエ
チルアミノ)}−9−(o−クロルフェニル)アミノ−
キサンチル安息香酸ラクタム、3−N−エチル−N−イ
ソアミルアミノ−7−クロルフルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−メチル−7−m−トリフロロメチルアニリ
ノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−m−
トリフロロメチルアニリノフルオラン、3−(N−シク
ロヘキシル−N−メチル)アミノ−6−メチル−7−m
−トリフロロメチルアニリノフルオラン、3−モルホリ
ノ−7−(N−n−プロピル−N−m−トリフロロメチ
ルフェニル)アミノフルオラン。
【0020】本可逆性感熱記録媒体で用いるよりに好ま
しい発色剤は、次の一般式(1)で示される化合物であ
る。
【化1】 (但し、R1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル
基、R2は水素原子又は置換されていてもよいアミノ
基、Xは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はフェ
ニルアミノ基、Yは水素原子、炭素数1〜4のアルキル
基又は炭素数1〜2のアルコキシ基、m及びnは1又は
2の整数を表わす)
【0021】この一般式(1)で示される化合物の具体
例を示すと、例えば、以下のものが例示される。3−
(N−メチル−N−フェニルアミノ)−7−アミノ−フ
ルオラン、3−(N−エチル−N−フェニルアミノ)−
7−アミノ−フルオラン、3−(N−プロピル−N−フ
ェニルアミノ)−7−アミノ−フルオラン、3−{N−
メチル−N−(p−メチルフェニル)アミノ}−7−ア
ミノ−フルオラン、3−{N−エチル−N−(p−メチ
ルフェニル)アミノ}−7−アミノ−フルオラン、3−
{N−プロピル−N−(p−メチルフェニル)アミノ}
−7−アミノ−フルオラン、3−{N−メチル−N−
(p−エチルフェニル)アミノ}−7−アミノ−フルオ
ラン、3−{N−エチル−N−(p−エチルフェニル)
アミノ}−7−アミノ−フルオラン、3−{N−プロピ
ル−N−(p−エチルフェニル)アミノ}−7−アミノ
−フルオラン、3−{N−メチル−N−(2',4'−ジ
メチルフェニル)アミノ}−7−アミノ−フルオラン、
3−{N−エチル−N−(2',4'−ジメチルフェニ
ル)アミノ}−7−アミノ−フルオラン、3−{N−プ
ロピル−N−(2',4'−ジメチルフェニル)アミノ}
−7−アミノ−フルオラン、3−{N−メチル−N−
(p−クロルフェニル)アミノ}−7−アミノ−フルオ
ラン、3−{N−エチル−N−(p−クロルフェニル)
アミノ}−7−アミノ−フルオラン、3−{N−プロピ
ル−N−(p−クロルフェニル)アミノ}−7−アミノ
−フルオラン、3−(N−メチル−N−フェニルアミ
ノ)−7−メチルアミノ−フルオラン、3−(N−エチ
ル−N−フェニルアミノ)−7−メチルアミノ−フルオ
ラン、3−(N−プロピル−N−フェニルアミノ)−7−
メチルアミノ−フルオラン、3−{N−メチル−N−
(p−メチルフェニル)アミノ}−7−エチルアミノ−
フルオラン、3−{N−エチル−N−(p−メチルフェ
ニル)アミノ}−7−ベンジルアミノ−フルオラン、3
−{N−メチル−N−(2',4'−ジメチルフェニル)
アミノ}−7−メチルアミノ−フルオラン、3−{N−
エチル−N−(2',4'−ジメチルフェニル)アミノ}
−7−エチルアミノ−フルオラン、3−{N−メチル−
N−(2',4'−ジメチルフェニル)アミノ}−7−ベ
ンジルアミノ−フルオラン、3−{N−エチル−N−
(2',4'−ジメチルフェニル)アミノ}−7−ベンジ
ルアミノ−フルオラン、3−(N−メチル−N−フェニ
ルアミノ)−7−ジメチルアミノ−フルオラン、3−(N
−エチル−N−フェニルアミノ)−7−ジメチルアミノ
−フルオラン、3−{N−メチル−N−(p−メチルフ
ェニル)アミノ}−7−ジエチルアミノ−フルオラン、
3−{N−エチル−N−(p−メチルフェニル)アミ
ノ}−7−ジエチルアミノ−フルオラン、3−(N−メ
チル−N−フェニルアミノ)−7−ジプロピルアミノフ
ルオラン、3−(N−エチル−N−フェニルアミノ)−7
−ジプロピルアミノフルオラン、3−{N−メチル−N
−(p−メチルフェニル)アミノ}−7−ジベンジルア
ミノ−フルオラン、3−{N−エチル−N−(p−メチ
ルフェニル)アミノ}−7−ジベンジルアミノ−フルオ
ラン、3−{N−エチル−N−(p−メチルフェニル)
アミノ}−7−ジ(p−メチルベンジル)アミノ−フル
オラン、3−{N−メチル−N−(p−メチルフェニ
ル)アミノ}−7−アセチルアミノ−フルオラン、3−
{N−エチル−N−(p−メチルフェニル)アミノ}−
7−ベンゾイルアミノ−フルオラン、3−{N−メチル
−N−(p−メチルフェニル)アミノ}−7−(o−メ
トキシベンゾイル)アミノ−フルオラン、3−{N−エ
チル−N−(p−メチルフェニル)アミノ}−6−メチ
ル−7−フェニルアミノ−フルオラン、3−{N−メチ
ル−N−(p−メチルフェニル)アミノ}−6−メチル
−7−フェニルアミノ−フルオラン、3−{N−メチル
−N−(p−メチルフェニル)アミノ}−6−tert
−ブチル−7−(p−メチルフェニル)アミノ−フルオ
ラン、3−(N−エチル−N−フェニルアミノ)−6−
メチル−7−(N−エチル−N−(p−メチルフェニ
ル)アミノ−フルオラン、3−{N−プロピル−N−
(p−メチルフェニル)アミノ}−6−メチル−7−
{N−メチル−N−(p−メチルフェニル)アミノ}−
フルオラン、3−{N−エチル−N−(p−メチルフェ
ニル)アミノ}−5−メチル−7−ベンジルアミノ−フ
ルオラン、3−{N−エチル−N−(p−メチルフェニ
ル)アミノ}−5−クロロ−7−ジベンジルアミノ−フ
ルオラン、3−{N−メチル−N−(p−メチルフェニ
ル)アミノ}−5−メトキシ−7−ジベンジルアミノ−
フルオラン、3−{N−エチル−N−(p−メチルフェ
ニル)アミノ}−6−メチル−フルオラン、3−{N−
エチル−N−(p−メチルフェニル)アミノ}−5−メ
トキシ−フルオラン等。
【0022】本可逆性感熱記録媒体で好ましく用いられ
る他の発色剤は次の一般式(2)で示される。
【化2】 (但し、R3は炭素数1〜12のアルキル基、環状アル
キル基、アルコキシアルキル基、アリル基、アリール
基、R4は炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシア
ルキル基、アリル基を表す)
【0023】この一般式(2)で示されるものの具体例
を以下に示す。 3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−7,8−
ベンゾフルオラン 3−(N−エチル−N−n−オクチルアミノ)−7,8
−ベンゾフルオラン 3−N,N−ジブチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラ
ン 3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−7,
8−ベンゾフルオラン 3−(N−エチル−N−P−メチルフェニルアミノ)−
7,8−ベンゾフルオラン 3−N,N−ジアリルアミノ−7,8−ベンゾフルオラ
ン 3−(N−エトキシエチル−N−エチルアミノ)−7,
8−ベンゾフルオラン
【0024】次に、本可逆性感熱記録媒体で好ましく用
いられる顕色剤を例示すると以下の通りであるが、前記
のように、本可逆性感熱記録媒体に適用できる顕色剤は
熱分析により容易に知見し得るので、それらのものに限
定されるものでないことは明らかであろう。
【0025】(1)下記一般式(3)で示される有機リ
ン酸化合物 R5−PO(OH)2 (3) (但し、R5は炭素数8〜30の直鎖状又は分枝状のア
ルキル基又はアルケニル基を表わす)
【0026】この有機リン酸化合物の具体例としては、
例えば、以下のものが挙げられ。オクチルホスホン酸、
ノニルホスホン酸、デシルホスホン酸、ドデシルホスホ
ン酸、テトラデシルホスホン酸、ヘキサデシルホスホン
酸、オクタデシルホスホン酸、エイコシルホスホン酸、
ドコシルホスホン酸、テトラコシルホスホン酸等。
【0027】(2)下記一般式(4)で示されるα−位
炭素に水酸基を有する有機酸 R6−CH(OH)COOH (4) (但し、R6は炭素数6〜28の直鎖状又は分枝状のア
ルキル基又はアルケニル基を表わす)
【0028】このα−位炭素に水酸基を有する有機酸の
具体例としては、例えば、以下のものが挙げられる。α
−ヒドロキシオクタノイック酸、α−ヒドロキシドデカ
ノイック酸、α−ヒドロキシテトラデカノイック酸、α
−ヒドロキシヘキサデカノイック酸、α−ヒドロキシオ
クタデカノイック酸、α−ヒドロキシペンタデカノイッ
ク酸、α−ヒドロキシエイコサノイック酸、α−ヒドロ
キシドコサノイック酸等。
【0029】(3)下記一般式(5)で示される二塩基
(但し、R7は炭素数8〜30の直鎖状又は分枝状のア
ルキル基又はアルケニル基、Zは酸素原子又はイオウ原
子、mは0、1又は2の整数を表す)
【0030】一般式(5)で示される二塩基酸の具体例
として以下のものが挙げられる。オクチルコハク酸、デ
シルコハク酸、ドデシルコハク酸、テトラデシルコハク
酸、ヘキサデシルコハク酸、オクタデシルコハク酸、エ
イコシルコハク酸、ドコシルコハク酸、テトラコシルコ
ハク酸、オクチルリンゴ酸、デシルリンゴ酸、ドデシル
リンゴ酸、テトラデシルリンゴ酸、ヘキサデシルリンゴ
酸、オクタデシルリンゴ酸、エイコシルリンゴ酸、ドコ
シルリンゴ酸、テトラコシルリンゴ酸、オクチルチオリ
ンゴ酸、デシルチオリンゴ酸、ドデシルチオリンゴ酸、
テトラデシルチオリンゴ酸、ヘキサデシルチオリンゴ
酸、オクタデシルチオリンゴ酸、エイコシルチオリンゴ
酸、ドコシルチオリンゴ酸、テトラコシルチオリンゴ
酸、オクチルジチオリンゴ酸、デシルジチオリンゴ酸、
ドデシルジチオリンゴ酸、テトラデシルジチオリンゴ
酸、ヘキサデシルジチオリンゴ酸、オクタデシルジチオ
リンゴ酸、エイコシルジチオリンゴ酸、ドコシルジチオ
リンゴ酸、テトラコシルジチオリンゴ酸等。
【0031】(4)下記一般式(6)で示される二塩基
(但し、R8は炭素数8〜30の直鎖状又は分枝状のア
ルキル基又はアルケニル基、R9は水素原子又は炭素数
1〜30のアルキル基を示す)
【0032】この一般式(6)で示される二塩基酸の具
体例として以下のものが挙げられる。オクチルマロン
酸、デシルマロン酸、ドデシルマロン酸、テトラデシル
マロン酸、ヘキサデシルマロン酸、オクタデシルマロン
酸、エイコシルマロン酸、ドコシルマロン酸、テトラコ
シルマロン酸、ジオクチルマロン酸、ジデシルマロン
酸、ジドデシルマロン酸、ジテトラデシルマロン酸、ジ
ヘキサデシルマロン酸、ジオクタデシルマロン酸、ジエ
イコシルマロン酸、ジドコシルマロン酸、メチルオクタ
デシルマロン酸、メチルエイコシルマロン酸、メチルド
コシルマロン酸、メチルテトラコシルマロン酸、エチル
オクタデシルマロン酸、エチルエイコシルマロン酸、エ
チルドコシルマロン酸、エチルテトラコシルマロン酸
等。
【0033】(5)下記一般式(7)で表わされるフェ
ノール化合物
【化3】 この一般式(7)で示されるフェノール化合物の具体例
としては、以下のものが挙げられる。
【0034】P−(オクチルチオ)フェノール、P−
(ノニルチオ)フェノール、P−(デシルチオ)フェノ
ール、P−(デシルチオ)フェノール、P−(ドデシル
チオ)フェノール、P−(テトラデシルチオ)フェノー
ル、P−(ヘキサデシルチオ)フェノール、P−オクタ
デシルチオ)フェノール、P−(エイコシルチオ)フェ
ノール、P−(ドコシルチオ)フェノール、P−テトラ
コシルチオ)フェノール等。
【0035】本可逆性感熱記録媒体において、顕色剤は
単独もしくは二種以上混合して適用される。また、発色
剤についても同様に単独もしくは二種以上混合して適用
することができる。
【0036】本可逆性感熱記録媒体は、支持体上に直接
又は高分子を主成分とするアンダーコート層を設け、そ
の上に前記発色剤と顕色剤からなる可逆的な感熱記録層
を設けることによって得ることができる。アンダーコー
ト層を形成するための高分子材料としては、疎水性高分
子エマルジョンや、水溶性高分子と耐水化剤が用いられ
る。
【0037】疎水性高分子エマルジョンとしては、スチ
レン/ブタジエン共重合体ラテックス、アクリロニトリ
ル/ブタジエン/スチレン共重合体ラテックス、酢酸ビ
ニル樹脂、酢酸ビニル/アクリル酸共重合体、スチレン
/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル
共重合体、アクリル酸共重合体、ポリウレタン樹脂等の
エマルジョンが挙げられる。
【0038】一方、前記水溶高分子としては例えば、ポ
リビニールアルコール、デンプンおよびその誘導体、メ
トキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、メチルセルロース等のセルロ
ース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニールピロ
リドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合
体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル
酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカ
リ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ
塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチ
ン、カゼイン等が挙げられる。耐水化剤としては前記水
溶性高分子と縮合あるいは架橋反応等をして耐水化せし
めるもので、例えばホルムアルデヒド、グリオキザー
ル、クロム明ばん、メラミン、メラミン/ホルムアルデ
ヒド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド−エピクロルヒ
ドリン樹脂等が挙げられる。特にスチレン/ブタジエン
共重合体ラテックス、ポリ塩化ビニリデン又はポリ酢酸
ビニルのエマルジョンを用いることが好ましい。これら
の耐水化剤は水溶性高分子に対して20〜100%の割
合で添加されるのが好ましい。
【0039】本可逆性感熱記録媒体における記録層は、
発色剤と顕色剤を、バインダーと共に水、又は有機溶剤
により均一に分散もしくは溶解して、これを直接又は前
記のアンダーコート処理した支持体上に塗布することに
よって得られる。
【0040】バインダーとしては慣用の種々のバインダ
ーを適宜用いることができ、例えばポリビニールアルコ
ール、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、メトキシセルロース、カルボキシメチル
セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、酢
酸セルロース、ゼラチン、カゼイン、澱粉、ポリアクリ
ル酸ソーダ、ポビニールピロリドン、ポリアクリルアミ
ド、マレイン酸共重合体、アクリル酸共重合体、ポリス
チレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリ
ル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル類、塩化ビ
ニル/酢酸ビニル共重合体、スチレン共重合体、ポリエ
ステル、ポリウレタン等がある。
【0041】本可逆性感熱記録媒体では必要に応じて、
塗布特性或いは記録特性の向上を目的に、通常の感熱記
録紙に用いられている種々の添加剤、例えば分散剤、界
面活性剤、填料、発色画像安定剤、酸化防止剤、光安定
化剤、滑剤等を記録層に加えることも出来る。
【0042】本可逆性感熱記録媒体においては、さら
に、前記したアンダーコート層と支持体との間に、中空
体微粒子を含む断熱層を介在させることができる。断熱
層に含まれる中空体微粒子は、それを支持体に塗工する
以前に既に中空体構造を有しているものでもよく、ある
いは塗工時に加熱発泡させて中空体構造としたものであ
ってもよい。
【0043】微小中空体としては、ガラス、セラミック
ス、プラスチックス等の種々の材質で形成された微小中
空体がある。加熱発泡性の微小中空体としては発泡性プ
ラスチックフィラーが用いられる。発泡性プラスチック
フィラーは、熱可塑性物質を殻とし、内部に低沸点溶剤
を含有する中空状のプラスチックフィラーであり、加熱
により発泡する。発泡時の粒子径は10〜100μm、
好ましくは10〜50μmである。このプラスチックフ
ィラーの殻となる熱可塑性樹脂としては、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルニトリ
ル、ポリブタジエン、或いはそれらの共重合体等が挙げ
られる。また殻内に含まれる発泡剤としては、プロパン
やイソブタン等がある。
【0044】微小中空体はバインダーと共に支持体に塗
工されるが、その微小中空体の塗布量は1g/m2以上
好ましくは2〜5g/m2程度である。バインダーとし
ては慣用の種々のバインダーを適宜用いることができ、
その具体例としては、前記感熱記録層に関して示したも
のを挙げることができる。
【0045】本可逆性感熱記録媒体の支持体は使用目的
により、紙、合成紙、プラスチックフィルム或いはそれ
らの複合物であってもよく特に限定されない。
【0046】記録画像の形成は、使用目的によって熱ペ
ン、サーマルヘッド等を用いることができ、同様に記録
画像の消去も加熱ローラー、面状発熱体、恒温槽、温
風、サーマルヘッド等消去の温度条件が与えられるもの
であれば特に限定はされない。また、記録画像を消去温
度に設定したサーマルヘッドにより消去しながら、同時
に記録温度に設定した別のサーマルヘッドにより記録画
像の形成を行う所謂オーバーライトも可能である。
【0047】本可逆性感熱記録媒体においては、耐薬品
性、耐水性、耐摩擦性、耐光性及びヘッドマッチング性
にすぐれた媒体とするために、記録層の上面にオーバー
コート層として保護層を設けることもできる。この保護
層には、水溶性高分子や疎水性高分子化合物の水性エマ
ルジョンを主体として形成された被膜や、紫外線硬化性
樹脂又は電子線硬化性樹脂を主体として形成した被膜等
が包含される。このような保護層の形成により、有機溶
剤、可塑剤、油、汗、水等の接触によっても、温度変化
による画像の形成及び消去を問題なく繰り返すことので
きる記録媒体を得ることができる。また保護層中に光安
定化剤を含有させることにより、画像及び地肌の耐光性
が著しく改良された記録媒体を得ることができ、さらに
保護層に有機又は無機フィラー及び滑剤を含有させるこ
とにより、サーマルヘッド等との接触で生ずるスティッ
キングなどの問題もなく、信頼性及びヘッドマッチング
性にすぐれた可逆性感熱記録媒体を得ることができる。
【0048】次に、この保護層について説明する。保護
層の形成に用いられる水溶性高分子及び高分子水性エマ
ルジョンは、その種類は制限されず、従来公知の種々の
ものを用いることができ、水溶性高分子の具体例として
は、例えば、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルア
ルコール、澱粉及びその誘導体、セルロース誘導体(メ
チルセルロース、メトキシセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース等)、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルピ
ロリドン、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ジイソ
ブチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリルアミ
ド、変性ポリアクリルアミド、メチルビニルエーテル−
無水マレイン酸共重合体、カルボキシ変性ポリエチレ
ン、ポリビニルアルコール/アクリルアミニブロック共
重合体、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホル
ムアルデヒド樹脂等が挙げられ、又、水性エマルジョン
としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ス
チレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/
アクリル系共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸
エステル、塩化ビニル、酢酸ビニル共重合体、ポリブチ
ルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体等が
挙げられる。これらは、単独もしくは混合して使用さ
れ、更に必要に応じては硬化剤を添加して樹脂を硬化さ
せても良い。
【0049】また、保護層の形成に用いられる紫外線硬
化性樹脂には、その種類は制限されず、従来公知の種々
のものを用いることができる。紫外線硬化性樹脂を使用
する時には、溶剤等を使用する場合があるが、この場合
の溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、クロロホル
ム、四塩化炭素、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、ベンゼン等の
有機溶剤が挙げられる。又、これらの溶剤の代わりに、
取り扱いを容易にするため反応性希釈剤として光重合性
モノマーを使用することができる。
【0050】光重合性モノマーとしては、2−エチルヘ
キシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ブ
トキシエチルアクリレート、ネオペンチルグリコールジ
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、ペンタエリトリット
トリアクリレート等が挙げられる。
【0051】保護層の形成に用いられる紫外線硬化性樹
脂としては紫外線照射により重合反応を起し、硬化して
樹脂となるモノマー又はオリゴマー(又はプレポリマ
ー)であれば全て使用できる。このようなモノマー又は
オリゴマーとしては(ポリ)エステルアクリレート、
(ポリ)ウレタンアクリレート、エポキシアクリレー
ト、ポリブタジエンアクリレート、シリコーンアクリレ
ート等やメラミンアクリレートがある。(ポリ)エステ
ルアクリレートは1,6−ヘキサジオール、プロピレン
グリコール(プロピレンオキサイドとして)、ジエチレ
ングリコール等の多価アルコールとアジピン酸、無水フ
タル酸、トリメリット酸等の多塩基酸とアクリル酸とを
反応させたものである。その構造例を(a)〜(c)に
示す。
【0052】(a)アジピン酸/1,6−ヘキサジオー
ル/アクリル酸
【化3】 (b)無水フタル酸/プロピレンオキサイド/アクリル
【化4】 (c)トリメット酸/ジエチレングリコール/アクリル
【化5】
【0053】(ポリ)ウレタンアクリレートはトリレンジ
イソシアネート(TDI)のようなイソシアネートを基
を有する化合物にヒドロキシ基を有するアクリレートを
反応させたものである。その構造例を(d)に示す。
尚、HEAは2−ヒドロキシエチルアクリレート、HD
Oは1,6−ヘキサンジオール、ADAはアジピン酸の
略である。 (d)HEA/TDI/HDO/ADA/HDO/TD
I/HEA
【化6】
【0054】エポキシアクリレートは、構造から大別し
てビスフェノールA型、ノボラック型、脂環型とがあ
り、これらエポキシ樹脂のエポキシ基をアクリル酸でエ
ステル化し官能基をアクリロイル基としたものである。
その構造例を(e)〜(g)に示す。 (e)ビスフェノールA−エピクロルヒドリン型/アク
リル酸
【化7】 (f)フェノールノボラック−エピクロルヒドリン型/
アクリル酸
【化8】 (g)脂環型/アクリル酸
【化9】
【0055】ポリブタジエンアクリレートは、末端OH
基含有1,2ポリブタジエンにイシアネートや1,2−
メルカプトエタノール等を反応させてから、更にアクリ
ル酸等を反応させたものである。その構造例を(h)に
示す。 (h)
【化10】
【0056】シリコーンアクリレートは、例えば、有機
官能性トリメトキシシランとシラノール基含有ポリシロ
キサンとの縮合反応(脱メタノール反応)によりメタク
リル変性したものであり、その構造例を(i)に示す。 (i)
【化11】
【0057】保護層の塗工方法、塗工量に特別な制限は
ないが、塗工量については、保護層としての性能及び経
済性を考慮すると、記録媒体上に塗布厚が0.1〜20
μmの範囲、更に望ましくは塗布厚が0.5〜10μm
の範囲以内が、保護層としての性能が充分発揮され、記
録媒体の性能を落さない厚さ範囲である。
【0058】更に、本可逆性感熱記録媒体の耐光性向上
は、光安定化剤を保護層中に含有させることにより達成
される。使用される光安定化剤としては、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、老化防止剤、一重項酸素の消光剤、ス
ーパーオキシドアニオンの消光剤が用いられる。
【0059】紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−
ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オク
トキシベンゾフェノン、4−ドデシルオキシ−2−ヒド
ロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−
4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2,2′,1,
4′−テトラヒドロベンジフェノン、2−ヒドロキシ−
4−メトキシ−2′−カルボキシベンゾフェノン、2−
ヒドロキシ−4−オキシベンジルベンゾフェノン、2−
ヒドロキシ−4−クロロベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−5−クロロベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
メトキシ−4′−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−n−ヘプトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−3,6−ジクロル−4−メトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−3,6−ジクロル−4−エトキシベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−
3−メチルアクリルオキシ)プロポキシベンゾフェノン
などのベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2′−ヒ
ドロキシ−5′−メチルフェノン)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジターシャ
リブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−
ヒドロキシ−3′−ターシャリブチル−5′−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ
−4′−オクトキシ)ベンゾトリアゾール、2−(2′
−ヒドロキシ−3′,5′−ジターシャリブチルフェニ
ル)5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3′−ター
シャリブチル−2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニ
ル)5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒド
ロキシ−5−エトキシフェニル)ベンゾトリアゾールな
どのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、フェニルサリ
シレート、P−オクチルフェニルサリシレート、P−タ
ーシャリ−ブチルフェニルサリシレート、カルボキシル
フェニルサリシレート、メチルフェニルサリシレート、
ドデシルフェジルサリシレートなどのサルチル酸フェニ
ルエステル系紫外線吸収剤、あるいはP−メトキシベン
ジリデンマロン酸ジメチルエステル、2−エチルヘキシ
ル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリレート、
エチル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリレー
ト、3,5−ジターシャリ−ブチル−P−ヒドロキシ安
息香酸、紫外線により転位してベンゾフェノンとなるレ
ゾシノールモノベンゾエート、2,4−ジターシャリブ
チルフェニル、3,5−ジターシャリ−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンゾエート等がある。
【0060】酸化防止剤、老化防止剤として例えば、
2,6−ジ−ターシャリ−ブチル−4−メチルフェノー
ル、2,4,6−トリターシャリ−ブチルフェノール、
スチレン化フェノール、2,2′−メチレンビス(4−
メチル−6−ターシャリ−ブチルフェノール)、4,
4′−イソプロピリデンビスフェノール、2,6−ビス
(2′−ヒドロキシ−3′−ターシャリ−ブチル−5′
−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、4,4′
−チオビス−(3−メチル−6−ターシャリ−ブチルフ
ェノール)、テトラキス−{メチレン(3,5−ジター
シャリ−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメー
ト)}メタン、パラヒドロキシフェニル−3−ナフチル
アミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキ
ノリン、チオビス(β−ナフトール)、メルカプトベン
ゾチアゾール、メルカプトベンズイミダゾール、アルド
ール−2−ナフチルアミン、ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)セパケート、2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、
ジラウリル−3,3′チオジプロピオネート、ジステア
リル−3,3′−チオジブロミネート、トリス(4−ノ
ニルフェノール)ホスファイト等がある。
【0061】一重項酸素の消光剤としてはカロテン類、
色素類、アミン類、フェノール類、ニッケル錯体類、ス
ルフィド類等があるが、例えば、1,4−ジアザビシク
ロ(2,2,2)オクタン、β−カロテン、1,3−シ
クロヘキサジエン、2−ジエチルアミノメチルフラン、
2−フェニルアミノメチルフラン、9−ジエチルアミノ
メチルアントラセン、5−ジエチルアミノメチル−6−
フェニル−3,4−ジヒドロキシピラン、ニッケルジメ
チルジシオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカル
バメート、ニッケル3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシベンジル−O−エチルホスホナート、ニッケル
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−O
−ブチルホスホナート、ニッケル{2,2′−チオビス
(4−t−オクチルフェノラート)}(n−ブチルアミ
ン)、ニッケル{2,2′−チオビス(4−t−オクチ
ルフェノラート)}(2−エチルヘキシルアミン)、ニ
ッケルビス{2,2′−チオビス(4−t−オクチルフ
ェノラート)}、ニッケルビス{2,2′−スルホンビ
ス(4−オクチルフェノラート)}、ニッケルビス(2
−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル−N−n−ブチル
アルドイミン)、ニッケルビス(ジチオベンジル)、ニ
ッケルビス(ジチオビアセチル)等がある。スーパーオ
キシアニオンの消光剤としては、スーパーオキシドジス
ムターゼとコバルト〔III〕及びニッケル〔II〕の錯体
等があるが、これらの例が本発明を限定するものではな
い。これらは単独又は2種以上混合して使用される。
【0062】更に、本可逆性感熱記録媒体のヘッドマッ
チング性向上は、有機又は無機フィラー及び滑剤を含有
させることにより達成される。使用される有機フィラー
としては、ポリオレフィン粒、ポリスチレン粒、尿素−
ホルムアルデヒド樹脂粒子、又はプラスチック微少中空
球体等が挙げられ、無機フィラーとしては、水酸化アル
ミニウム、重質及び軽質炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸
化チタン、硫酸バリウム、シリカゲル、コロイダルシリ
カ(10〜50μm)、アルミナゾイル(10〜200
μm)、活性白土、タルク、クレーサチンホワイト、カ
オリナイト、焼成カオリナイト、ケイソウ土、合成カオ
リナイト、ジルコニウム化合物、ガラス微少中空球体等
が挙げられ、又、滑剤としては、ワックス類があり、例
えばステアリン酸アミド、ステアリン酸亜鉛、パルミチ
ン酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミド、エ
チレンビスステアリルアミド、メチレンビスステアリル
アミド、メチロールステアリルアミド、パラフィンワッ
クス、ポリエチレンワックス、更には、高級アルコー
ル、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、シリコーン系化
合物等が挙げられるが。これらは、単独又は2種以上混
合して使用される。
【0063】ここで本発明において用いられる可逆性感
熱記録媒体の作成例を示す。 例1 下記組成の混合物をそれぞれボールミルで粒径1〜4μ
mまで粉砕分散して〔A液〕、〔B液〕及び〔C液〕を
調製した。 〔A液〕 3−{N−エチル−N−(p−メチルフェニル)アミノ} −7−フェニルアミノ−フルオラン 10部 ポリビニルアルコール10%水溶液 10部 水 30部 〔B液〕 ヘキサデシルホスホン酸 10部 ホリビニルアルコール10%水溶液 10部 水 30部 〔C液〕 炭酸カルシウム 10部 メチルセルロース5%水溶液 10部 水 30部 以上のようにして得られた〔A液〕10部、〔B液〕3
0部、〔C液〕30部を混合して塗布液として、これを
坪量48g/m2の上質紙に乾燥付着量が5g/m2とな
るように塗布し、乾燥後カレンダー掛けを行った。以上
のようにして作成した可逆性感熱記録シートを熱傾斜試
験機(東洋精機製作所製)を用いて、圧力2kg/
2、時間2秒の条件下で印字して発色温度領域及び発
色濃度を測定(マクベス濃度計D−918)した結果、
100℃以上で濃度1.25の高濃度の緑色の画像であ
った。次に、この印字された可逆性感熱記録シートを7
5℃の恒温槽に60秒間入れたところ、元の白色状態
(濃度0.09)に消去されていた。この発色、消去の
可逆的な挙動は再現性があり、このテストを10回繰り
返したが機能の低下は見られなかった。
【0064】例2 下記組成物を撹拌、溶解して記録層塗布液を作成した。 3−ジブチルアミノ−7−(o−クロルフェニル)アミノ −フルオラン 10部 オクタデシルホスホン酸 30部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 45部 (ユニオンカーバイト社製VYHH) テトラヒドロフラン 250部 イソプロピルアルコール 50部 以上のようにして調整した塗布液を厚さ100μmのポ
リエステルフィルムにワイヤーバーコーターを用いて塗
布厚約5μmとなるよう塗布、乾燥して可逆性感熱記録
シートを得た。このようにして作成した可逆性感熱記録
シートを熱傾斜試験機(東洋精機製作所製)を用いて、
例1と同様の条件で試験した結果、100℃以上で濃度
1.35の高濃度の黒色の画像であった。次に、この印
字された可逆性感熱記録シートを80℃の恒温槽に2秒
間入れたところ、画像は完全に消去され、元の透明な状
態にもどった。この発色、消色の可逆的な挙動は再現性
があり、このテストを10回繰り返えしたが機能の低下
は見られず、可逆性感熱記録媒体として極めて優れてい
ることが確認出来た。
【0065】次に、本発明に係るファクシミリ装置の一
実施例について説明する。本実施例のファクシミリ装置
の装置構成の概略を図2に示す。図2において、1は装
置本体、2は原稿置台、3は不可逆性感熱記録媒体から
なる記録紙(従来の感熱紙)3Aを収容するトレイ、4
は前述した可逆性感熱記録媒体からなる記録紙4Aを収
容するトレイ、5、6は排出トレイである。ここでは、
不可逆性の記録紙と可逆性の記録紙を収容するトレイを
それぞれ1つずつ配置したが、大きさの異なる記録紙を
収容するトレイをそれぞれ複数個配置してもよい。
【0066】図1は本実施例のファクシミリ装置のシス
テム構成を示すブロック図であり、原稿画像を読込むス
キャナ11、感熱紙に熱エネルギーを与えて画像を印字
又は消去するサーマルヘッドを備えたプロッタ12、画
像情報の圧縮・伸長を行う符号化復号化部13、通信プ
ロトコルを実行する通信制御部14、通信データを変調
及び復調するモデム15、回線に接続され回線からの信
号の検出及び回線への信号の送出を行う網制御部16、
利用者による情報入力及び利用者に対する情報表示を行
うための操作表示部17及び当該ファクシミリ装置全体
を制御するシステム制御部18から構成されている。そ
して、不可逆性の記録紙と可逆性の記録紙の両方に高コ
ントラストな印字を可能にするために、システム制御部
18は受信側ファクシミリ装置の記録紙選択情報の送信
及び送信側ファクシミリ装置からの記録紙選択情報の受
信を制御する機能、受信した送信側ファクシミリ装置か
らの記録紙選択情報により指示された種類の記録紙を収
容しているトレイ3あるいは4を選択する機能を具備す
るとともに、印字すべき記録紙の種類とプロッタ12の
サーマルヘッドの周囲の温度とに対応する該サーマルヘ
ッドの印字条件を定めたテーブルを備えている。また、
図1にはしていないがプロッタ12のサーマルヘッドの
周囲の温度を検出するサーミスタ等からなる温度検出手
段が設けられている(図6)。
【0067】上記構成の装置の動作を図1、図2及び通
信プロトコルを示す図3により説明する。送信時、利用
者が相手先すなわち被呼側ファクシミリ装置(Rx)の
番号を操作表示部17より入力し、通信制御部14、モ
デム15及び網制御部16を介して、相手先ファクシミ
リ装置(Rx)に呼び出し音を送出して発呼し、回線を
接続した後、CNG(コーリングトーン)を送出する。
被呼側ファクシミリ装置(Rx)はCNGを受信する
と、CED(被呼個認識)信号及びNSF(非標準機能
識別)信号を送出する。ここでNSF信号のフレームフ
ォーマットは図4の(a)に示すように用紙選択の可否
を示すフレームNSF(B)を含んでいる。発呼側ファ
クシミリ装置(Tx)はCED信号、NSF信号を受信
すると、システム制御部18がNSF信号を解析し、被
呼側ファクシミリ装置(Rx)が可逆性の記録紙4Aで
の受信印字が可能であるかを判断する。可逆性の記録紙
4Aでの受信印字が可能であり、かつ当該利用者がそれ
を希望する場合、システム制御部18は選択すべき記録
紙が4Aであるとの情報をNSS(非標準機能設定)信
号として送出させる。ここでNSS信号のフレームフォ
ーマットは図4の(b)に示すように用紙情報を示すフ
レームNSS(B)を含んでいる。この場合の発呼側フ
ァクシミリ装置における記録紙の選択方法は、操作表示
部17にオペレータが指示するものでも良いし、予め原
稿にマークをつけておき、当該ファクシミリ装置がそれ
を認識することで選択するものでも良い。さらに、発呼
側ファクシミリ装置(Tx)はモデムトレーニング用信
号とTCF(トレーニングチェック)信号を送出し、モ
デム15のトレーニングを確める。被呼側ファクシミリ
装置(Rx)はNSS信号、モデムトレーニング用信号
及びTCF(トレーニングチェック)信号を受信し、シ
ステム制御部18がNSS信号を解析し、可逆性の記録
紙4Aが選択されていることを認識すると、選択された
記録紙4Aを収容したトレイ4を選択する。ここでトレ
イの選択手段としては周知の手段を採用することができ
る(例えば特開平2−20954号)。また、選択され
た記録紙のアドレスを設定し、モデムトレーニングが正
常であればCFR(受信準備確認)信号を送出し、画情
報の通信を開始する(PIX)。全ての画情報の送信が
完了すると、発呼側ファクシミリ装置(Tx)はEOP
(手順終了)信号を送出し、被呼側ファクシミリ装置
(Rx)はMCF(メッセージ確認)信号を送出する。
MCF信号を受信すると受呼側ファクシミリ装置(T
x)はDCN(切断命令)信号を送出し、呼を終結す
る。
【0068】次に、記録手順を説明する。被呼側ファク
シミリ装置(Rx)の上下のトレイ3、4にはそれぞれ
従来の感熱紙3Aと可逆性感熱紙4Aがセットされてお
り、システム制御部18は、上記のトレイ選択の後、プ
ロッタ12を駆動させて印字を開始する。しかし、従来
の感熱紙3Aと可逆性感熱紙4Aとでは、発色させるの
に必要なエネルギーが異なっているためプロッタ12の
サーマルヘッドの印字条件を変えてやらなければならな
い。そこで、本実施例では、システム制御部18にこの
条件を設定したテーブルを設け、これにより、プロッタ
12のサーマルヘッドに印加する電圧のパルス幅を選択
設定できるようにしている。このテーブルは、図5に示
すように、従来の感熱紙3Aと可逆性感熱紙4Aのそれ
ぞれにつき、サーマルヘッドの周囲の温度毎に最適とな
るパルス幅が記録されているものである。ここでサーマ
ルヘッドの周囲の温度の検知手段及び該周囲温度の変動
による記録濃度のバラツキを補正する方法としては特開
昭58−27464号に示されるような手法を採用する
ことができる。
【0069】図6に印字プロッタ12に使用されるサー
マルヘッドの基本構成を示す。ヘッドに接する発熱体2
1、発熱用ドライバ22、ヘッドの温度を計測するサー
ミスタ23、制御信号用コネクタ24及びヘッドの発熱
体用電源コネクタ25で構成されている。
【0070】可逆性感熱紙4Aに記録された情報を消去
する場合は、消去すべき情報が記録された可逆性感熱紙
4Aをトレイ4にセットする。そしてオペレータが操作
表示部17により消去を指示すると、トレイ4が選択さ
れ、システム制御部18はテーブルを参照して消去時の
パルス幅を選択し、プロッタ12のサーマルヘッドによ
り可逆性感熱紙4A上の情報が全面的に消去される。
【0071】なお、上記では印字条件を変化させるのに
印加電圧のパルス幅を変化させる方式をとったが、これ
に限定されることはもちろんなく、印加電圧の強度を変
化させたり、副走査の速度を変化させたりしても良い。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば前記構成としたので、可
逆性感熱記録媒体からなる記録紙と非可逆性感熱記録媒
体からなる記録紙のうちから所望の記録紙を選択して、
いずれの場合にも高コントラストな印字を行うことが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るファクシミリ装置のシステム構成
例を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るファクシミリ装置の装置構成例の
概略を示す図である。
【図3】発呼側ファクシミリ装置と被呼側ファクシミリ
装置の通信プロトコルを示す図である。
【図4】(a)及び(b)はそれぞれNSF信号及びN
SS信号のフレームフォーマットを示す図である。
【図5】印字条件を記憶しているテーブルの一例を示す
図である。
【図6】サーマルヘッドの基本構成を示す図である。
【図7】本発明のファクシミリ装置で用いる可逆性感熱
記録媒体の記録層の発色濃度と温度との関係を示すグラ
フで、発色及び消色原理の説明図である。実線(A→B
→C)は画像形成過程を、破線(C→D→A)は画像消
去過程を示す。
【符号の説明】
1 装置本体 2 原稿置台 3、4 記録紙トレイ 3A、4A 記録紙 5、6 排出トレイ 11 スキャナ 12 プロッタ 13 符号化復号化部 14 通信制御部 15 モデム 16 網制御部 17 操作表示部 18 システム制御部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可逆性感熱記録媒体及び不可逆性感熱記
    録媒体をそれぞれ記録紙として用いるファクシミリ装置
    であって、 前記可逆性感熱記録媒体からなる記録紙と不可逆性感熱
    記録媒体からなる記録紙をそれぞれ別々に収容する複数
    の用紙トレイと、 受信側ファクシミリ装置の記録紙選択情報の送信及び送
    信側ファクシミリ装置からの記録紙選択情報の受信を行
    う記録紙選択情報送受信機構と、 該送受信機構が受信した送信側ファクシミリ装置からの
    記録紙選択情報により指示された種類の記録紙を収容し
    ている用紙トレイを選択する用紙トレイ選択機構と、 記録紙に印字するためのサーマルヘッドを備えた印字機
    構と、印字済記録紙の印字情報を消去するために熱エネ
    ルギーを印加する消去手段を有し、 選択された記録紙の種類に応じて該印字機構の印字条件
    を変化させることを特徴とするファクシミリ装置。
  2. 【請求項2】 サーマルヘッドの周囲の温度を検出する
    温度検出手段と、印字すべき記録紙の種類とサーマルヘ
    ッドの周囲の温度とに対応する印字条件を定めたテーブ
    ルとを有し、 前記送受信機構の受信情報に基づいて選択された記録紙
    の種類と前記温度検出手段の検出結果とから前記テーブ
    ルを参照して前記印字機構に対し所定の印加条件を設定
    することを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装
    置。
  3. 【請求項3】 前記用紙トレイ選択機構における用紙ト
    レイの選択をNSF(非標準機能識別)信号及びNSS
    (非標準機能設定)信号に基づいて行うことを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のファクシミリ装置。
  4. 【請求項4】 前記可逆性感熱記録媒体として、電子供
    与性呈色性化合物及び電子受容性化合物を主成分とし、
    電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物の加熱溶融
    により発色記録状態を形成し、発色記録温度よりも低い
    温度の加熱により記録の消色状態を形成し、電子供与性
    呈色性化合物と電子受容性化合物との加熱溶融による発
    色記録状態と、発色温度よりも低い温度の加熱による消
    色状態とが常温で安定的に存在する可逆性感熱記録材料
    からなる記録層を有するものを用いることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のファクシミリ装
    置。
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