JPH0563381U - 防音カーペット - Google Patents
防音カーペットInfo
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- JPH0563381U JPH0563381U JP348492U JP348492U JPH0563381U JP H0563381 U JPH0563381 U JP H0563381U JP 348492 U JP348492 U JP 348492U JP 348492 U JP348492 U JP 348492U JP H0563381 U JPH0563381 U JP H0563381U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 集合住宅等の木質床で問題となるスプーン等
の落下音(軽量床衝撃音)に対する遮音性能の高い防音
カーペットを提供する。 【構成】 カーペット材の裏面に主として結合弾性体小
片からなる緩衝材を積層してなることを特徴とする防音
カーペットである。 【効果】 軽量床衝撃音に対する遮音性能に優れ、かつ
重量物載荷時の沈み抵抗性に優れており、温かみ、色彩
・模様の多彩さ、高級感のあるカーペットとしてきわめ
て有用である。
の落下音(軽量床衝撃音)に対する遮音性能の高い防音
カーペットを提供する。 【構成】 カーペット材の裏面に主として結合弾性体小
片からなる緩衝材を積層してなることを特徴とする防音
カーペットである。 【効果】 軽量床衝撃音に対する遮音性能に優れ、かつ
重量物載荷時の沈み抵抗性に優れており、温かみ、色彩
・模様の多彩さ、高級感のあるカーペットとしてきわめ
て有用である。
Description
【0001】
本考案は、住宅、特に集合住宅の床、例えば現場打ちされる鉄筋コンクリート 床版、工場生産のPC床版、軽量コンクリート床版、気泡コンクリート床版、あ るいは木製床版等、上下階の界床として用いられる床版上に形成されるカーペッ トに関し、特に防音性を向上したカーペットに関する。
【0002】
カーペットは、温かみ、色彩・模様の多彩さ、高級感等から、一般住宅、集合 住宅、公共施設等の床用敷物として幅広く使用されており、その種類は表面パイ ルの形状、パイルの織り方、素材の種類等により多くの種類があるが、そのほと んどは床版に直接敷設するのではなく、フェルト等の下敷き材を床版に施工した 後、その上に敷設するのが一般的である。この下敷き材を敷設する理由はおよそ 次のとおりである。
【0003】 (1)カーペットの踏み心地を向上させる。 (2)カーペットのパイルの耐磨耗性を向上し、寿命を延ばす。 (3)下地に多少の凹凸があっても、カバーできる。
【0004】 (4)断熱効果をよくする。 (5)消音や吸音効果を向上させる。 この下敷き材としてはフェルトが最もよく用いられているが、長期の使用によ りその厚み方向への回復力が減少し、いわゆる「へたり」を生じるため前記(1 )、(4)、(5)の効果が低下してくるものである。このうち特に近年、特に 集合住宅等においては、スプーンやナイフ等の落下音、スリッパやサンダルの歩 行音等の軽量床衝撃音に対する下階からの騒音苦情の問題が多発しており、木製 床材においては非常に問題となっているものであり、カーペットの場合には遮音 性能に比較的優れるため木製床材ほど顕著ではないが、床版の厚み、カーペット の材質・厚み、下敷き材の種類・厚みによっては、必ずしも満足すべき遮音性能 が得られないものである。
【0005】
本考案者らは、かかる問題点に鑑み鋭意検討の結果、カーペットにおいて特に 軽量床衝撃音に対する優れた遮音性能を有する構成を見出し、本考案に到達した ものである。
【0006】 すなわち本考案は、カーペット材の裏面に主として結合弾性体小片からなる緩 衝材を積層してなることを特徴とする防音カーペットである。 カーペット材としては特に限定されず、織物カーペット、刺繍カーペット、縫 付カーペット、編物カーペット等の各種カーペットが対象となり、その素材もウ ール、化学繊維素材等各種のものがある。
【0007】 本考案のカーペットは、これらの表層カーペット材と床版の間に結合弾性体小 片からなる緩衝材を設けるものであるが、以下、第1図により本考案を詳細に説 明する。
【0008】 図1において1は本考案の防音カーペットであり、カーペット材2と緩衝材3 とから構成される。4は床版であり、通常は現場打ちされる鉄筋コンクリート、 工場生産のPC材、軽量コンクリート材、気泡コンクリート材、あるいは木質材 等が用いられる。この厚みが厚いほど上下階での遮音性能は大きいが、もちろん その素材によっても大きく異なる。
【0009】 本考案においては、この床版4に緩衝材3を敷設してしかるのちにカーペット 材2をその上に積層一体化するようにして構成することが一般的であるが、必ず しもこのようにする必要はなく、カーペット材2と緩衝材3を予め積層一体化し た構成としたものを床版4に敷設するようにしてもよい。
【0010】 緩衝材3は、結合弾性体小片からなるものであり、弾性体小片の材質としては ゴム、コルク等が挙げられ、これらの単独あるいは混合使用のいずれも可能であ る。
【0011】 ゴム材料の場合には、軽量床衝撃による振動伝達を絶縁するための適度な圧縮 弾性率と適度な力学的損失係数を有しており、軽量床衝撃音に対する高い遮音性 能が得られる。また、ピアノや冷蔵庫等の重量物が長期間にわたり設置されたの ちに除荷された場合における沈み量の回復が保証されるものである。
【0012】 弾性体小片としてコルクを用いた場合においては、ゴム材料と比べ圧縮回復力 はやや劣るものの高い遮音性能が得られるものである。 本考案における緩衝材は、これら弾性体小片を接着剤で結合した集積体であり 、特にゴム材料の場合には、発泡させていないものが好ましい。
【0013】 本考案の緩衝材は、弾性体小片の集合体であっても表面が比較的平滑で突出部 のないものは遮音性能が低下するため好ましくない。この突出の程度は、その突 出面に平滑剛性板を当接し、0.8Kg/cm2の荷重をかけたときの接触面積 が5〜60%の範囲が好ましい。
【0014】 弾性体小片の材料としては、特別な使用規制がない限り、適度な強度と弾性を 有するものであればその材質を問うものではなく、一般に知られているゴム材料 、例えばNR(天然ゴム)、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、CR(クロ ロプレンゴム)、NBR(アクリロニトリル・ブタジエンゴム)、BR(ブタジ エンゴム)、IR(イソプレンゴム)、IIR(ブチルゴム)、ACM(アクリ ルゴム)、EPM,EPDM(エチレン・プロピレンゴム)、NIR(ニトリル ・イソプレンゴム)、T(多硫化ゴム)、MBR(メタクリレート・ブタジエン ゴム)、U(ウレタンゴム)、VP(ブタジエン・スチレン・ビニル・ピリジン )、CSM(クロロスルホン化ポリエチレン)、EVA(エチレン・酢酸ビニル 共重合体)、CO・ECO(エピクロルヒドリンゴム)、CM(塩素化ポリエチ レン)、Q(シリコーンゴム)等があり、好ましくは適度な圧縮弾性率と適度な 力学的損失係数を有するNR、SBR、CR、IRを用いる。また、経済性を考 慮してタイヤ、一般には廃タイヤを破砕粉砕したゴム小片、ゴム成形時にでる成 形バリ等の雑ゴム小片、金属粉、鉱物粉、無機粉、セラミック粉、プラスチック 粉、木粉、繊維片、米粕、種粕、豆粕、籾殻、蕎麦殻、麦藁、稲藁等をゴムで固 結してなる小片、その他ゴム成形品もしくは廃棄物を破砕粉砕したゴム小片等も 安価で好ましい。ゴム材料は加硫、半加硫等の種々の状態を選択し得るが、圧縮 歪み回復力の長期保持を考慮すると加硫したものが好ましい。
【0015】 また、コルクはポルトガルやスペインを主産地とするコルク樫の樹皮(コルク と呼称される)を破砕したものであって、一般に栓、ガスケット、靴底等に使用 されるものでよい。
【0016】 また、弾性体小片は主として未発泡のものを使用するが、要求性能によっては 発泡したものを混合してもよい。 弾性体小片の接着剤としては、特に制限はないが、使用する弾性体の種類を考 慮して決定される。例えば、弾性体小片としてゴムを用いる場合には当然にして ゴム系の接着剤が好ましい。そのゴムの種類としては、ゴム小片の材質と同様に 特別な使用規制がない限り、ゴム弾性を有するものであればその材質を問うもの ではなく、一般によく知られているNR、SBR、CR、NBR、BR、IR、 IIR、ACM、MBR、U、VP等が用いられ、より好ましくは適度な圧縮弾 性率と適度な力学的損失係数を有するNR、SBR、CR、IRを用いる。また 、ゴム系接着剤としては、ラテックス状での使用が取扱い易いため好ましく、架 橋剤、難燃剤、老化防止剤、顔料等を適宜必要に応じて添加することもできる。 また、コルク材を用いる場合にはゴム材と同様にゴム系接着剤を使用するが、さ らにゴム系接着剤に尿素系、メラミン系接着剤を当該接着剤の硬化剤と混合した ものを添加して使用してもよい。
【0017】 次に本考案の弾性体系緩衝材の製造例について説明する。 弾性体小片100重量部に対して接着剤を固形分で5〜60重量部、好ましく は10〜55重量部添加し、弾性体小片の表面を接着剤で濡らすため、一般に使 用される混練機、例えば万能攪拌混練機、ニーダー等を使用して混練する。接着 剤は固形分で5重量部未満では弾性体小片の表面を十分濡らすことが困難であり 、弾性体小片相互の結合が不十分となり、ピアノや冷蔵庫等の重量物を載荷した 場合に弾性体小片相互の結合がきれることにもなり、好ましくない。また、60 重量部を越えると弾性体小片相互の結合に寄与しない過剰分が増大し、経済的に 不利益になる。
【0018】 次いで、接着剤が付着した弾性体小片を離型処理した基板上に散布もしくはキ ャストしてシート状に集積させる。このとき、確率論的に他の部分より一段と突 出した弾性体小片が散在分布するようにするものであり、所望の厚みに調整する ため、当該シートを圧接用ロールもしくは圧接板により軽く圧接することができ るが、過度に加圧することによって、散布もしくはキャストした状態では散在分 布していた弾性体小片突出部を加圧によって埋没させ、突出部が消滅してしまう ことのないようにしなければならない。従って、加圧はしないか、あるいはして も軽く圧接する(加圧力0.2Kg/cm2以下)程度にすることが好ましい。
【0019】 また、弾性体小片による突出部を確実に形成し、しかもその分布状態を確実に 制御するためには一旦弾性体小片を散布もしくはキャストした後、表面を軽く圧 接して略平滑状態とし、次いで、さらに弾性体小片を散布するようにすればよい 。この場合、略平滑シートを乾燥した後、弾性体小片を散布するようにしてもも ちろん構わない。また、略平滑シートを比較的微細な弾性体小片にて形成し、突 出部形成用弾性体小片として比較的粗大な弾性体小片を用いるようにしてもよい 。あるいは基準厚みよりも大きい弾性体小片を若干量添加して均一混合した成形 用材料を散布もしくはキャストしてシート状態としたのち、基準厚みとなるよう に押圧し、この押圧力を解除することにより、基準厚みより大きい弾性体小片が 確実に突出部を形成するようにすることもできる。
【0020】 このようにして突出部を形成したシートは乾燥炉を通し、揮発成分を蒸散させ るとともに、ゴム材料を使用する場合には、加硫させ、所望の当該弾性体系緩衝 材とすることももちろん可能である。当該弾性体系緩衝材の離型処理した基板に 接触している側の面は通常平滑で突起はないので、当該シートを裏返してその表 面にさらに弾性体小片を散布することにより、両面において突出部を有するもの とすることができる。また、離型処理した基板としては平滑な面のものではなく 、適度な凹凸を有する型物を使用することもできる。
【0021】 以上述べた製造法は、本考案による弾性体系緩衝材の一製造例であってこれに 限定されることはない。 本考案の弾性体系緩衝材は、その片面もしくは両面に不織布もしくは織布を接 着等の手段により一体的に設けることができ、弾性体緩衝材と木質系床材もしく は弾性体系緩衝材と床版との接着をより確実におこなうことができる。この不織 布、もしくは織布の材質としては、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ポリウ レタン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂、ガラス繊維等の無機繊維 、綿、麻等の天然繊維等が使用できる。
【0022】 本考案の弾性体系緩衝材は、特に使用規制がない限り厚みは限定されないが、 通常1〜20mm、好ましくは2〜12mmの範囲で選択される。1mm未満で は当該弾性体系緩衝材の形成が困難であり、20mmを越えると経済的に不利益 であるばかりでなく、施工対象が制限されることにもなり好ましくない。使用さ れる弾性体小片の平均径は弾性体系緩衝材の所望される厚みに依存し、通常、緩 衝材の厚みの80%以下にする。例えば緩衝材の厚みが8mmの場合、弾性体小 片の平均径は6.4mm以下のものから選択することが好ましい。
【0023】
以下、本考案を実施例により詳細に説明する。 実施例1 径が3〜5mmのゴム小片(商品名:ゴム粉A、タイヤ粉砕品、関西環境開発 (株)製)100重量部に対して接着剤としてクロロプレンゴムラテックス(商 品名:デンカクロロプレンLM−60、固形分60%、電気化学工業(株)製) を固形分で13重量部添加して万能攪拌混練機で5分間混練した。この混練物を 離型コート処理したフィルム上に散布し、加圧力0.0024Kg/cm2で圧 接した後、乾燥炉にて100〜120℃で60分間乾燥して揮発成分を蒸散させ 、厚み約7mmに調整したゴム系緩衝材を得た。面重量は3.2Kg/m2であ った。このシートの表面で離型コートフィルム側はほぼ平滑で、反対側の面はゴ ム小片(ゴム粉A)による突出部(平均突出長約3mm)が散在分布(平均7個 /100cm2)していた。
【0024】 実施例2 ゴム小片に代えてコルク小片(永柳工業(株)製)を用い、接着剤を固形分で 40重量部添加とするほかは実施例1と同様にして緩衝材を得た。このものの面 重量は1.1Kg/m2であり、突出部の形成は実施例1とほぼ同様な状態であ った。
【0025】 実施例3 ゴム小片の接着剤としてスチレン・ブタジエンラテックス(商品名:XT−6 10、固形分48%、三井東圧化学(株)製)を使用する以外は実施例1と同様 にしてゴム系緩衝材を得た。
【0026】 このシートの表面で離型コートフィルム側はほぼ平滑で反対側の面はゴム小片 (ゴム粉A)による突出部が散在分布していた。(平均突出長、分布状態は実施 例1と同様であった。) 実施例4 実施例3の接着剤を使用する以外は実施例2と同様にして緩衝材を得た。突出 部の形成状態は実施例2と同様であった。
【0027】 実施例5 小片径が1〜2mmのゴム小片(商品名:ゴム粉H、タイヤ粉砕品、関西環境 開発(株)製)100重量部に対して接着剤としてクロロプレンゴムラテックス (商品名:デンカクロロプレンLM−60、固形分60%、電気化学工業(株) 製)を固形分で13重量部添加して万能攪拌混練機で5分間混練した。この混練 物を離型コート処理したフィルム上に散布し、加圧力0.0024Kg/cm2 で圧接して厚み約4mmに調整した後、その表面にさらに実施例1と同様にして 調整したLM−60の付着したゴム粉Aをゴム粉H100重量部に対して8重量 部散布し、加圧力0.0024Kg/cm2で圧接した後、乾燥炉にて100〜 120℃で60分間乾燥して揮発成分を蒸散させ、厚み約8mmに調整したゴム 系緩衝材を得た。面重量は3.7Kg/m2であった。
【0028】 このシートの表面で離型コートフィルム側はほぼ平滑で、反対側の面はゴム小 片(ゴム粉A)による突出部(平均突出長4mm)が散在分布(平均5個/10 0cm2)していた。
【0029】 実施例6 実施例5と同様にして圧接ゴムシート体を得、次いで実施例2と同様にして調 整したLM−60の付着したコルク小片を2重量部散布して緩衝材を得た。突出 状態は実施例5と同様であった。
【0030】 実施例7 ゴム小片としてゴム粉Aとゴム粉Hを80:20の割合で混合したものを使用 する以外は実施例1と同様にしてゴム系緩衝材を得た。
【0031】 このシートの表面で離型コートフィルム側はほぼ平滑で、反対側の面はゴム小 片としてゴム粉Aもしくはゴム粉Aにゴム粉Hが付着した形の突出部が散在分布 していた。(平均突出長および分布状態は実施例1と同様である。) 実施例8 弾性体小片としてゴム粉Hと実施例2で使用したコルク小片を80:20で混 合したものを使用するほかは実施例7と同様にして緩衝材を得た。コルク小片ま たはコルク小片にゴム粉Hが付着した形の突出部が形成されており、その突出長 、分布状態は実施例1とほぼ同様であった。
【0032】 実施例9 実施例5がゴム粉Hの厚み4mmのシート片面にゴム粉Aを散布したのに対し て両面にゴム粉Aをゴム粉H100重量部に対して片面に8重量部ずつ散布し、 加圧力0.0024Kg/cm2で圧接した後、乾燥炉にて100〜120℃で 60分間乾燥して揮発成分を蒸散させ、厚み約12mmに調整したゴム系緩衝材 を得た。面重量は4.0Kg/m2であった。このシートの上下面共にゴム小片 (ゴム粉A)による突出部が散在分布しており、平均突出長、分布状態は実施例 5と同様、上下面に平均突出長4mmの突出部が散在分布したものであった。
【0033】 実施例10 実施例9のゴム粉Aに変えて、コルク小片を用い、片面に2重量部ずつ散布す るほかは実施例9と同様にして緩衝材を得た。このものの面重量は3.6Kg/ m2であった。突出部の状態は実施例9とほぼ同様であった。
【0034】 比較例1 実施例5で使用したゴム粉Hと接着剤LM−60を実施例5と同様にして混練 した後、離型コート処理したフィルム上に散布し、その上さらに離型コート処理 したフィルムを置いて圧縮成形機にて加圧力24Kg/cm2で圧接した後、乾 燥炉にて100〜120℃で60分間乾燥して揮発成分を蒸散させ、厚み約7m mのゴム系緩衝材を得た。面重量は5.1Kg/m2であった。
【0035】 乾燥する間、当該ゴム系緩衝材は上下面共に厚み2mmのステンレス板で挾ん だ状態で保持したので、上下面共にほぼ平滑でゴム小片による突出部は認められ なかった。
【0036】 比較例2 ゴム系緩衝材として市販の天然ゴムシートで厚み約7mmのものを使用した。 面重量は6.5Kg/m2であった。このシートの上下面は共に平滑で突出部は ない。
【0037】 比較例3 市販のコルクシートを用いる以外は比較例2と同様にした。このものは厚み約 7mmで、面重量は2.5Kg/m2であり、シートの上下面は共に平滑で突出 部はない。
【0038】 比較例4 ゴム系緩衝材として市販の発泡天然ゴムシートで厚み約8mmのものを使用し た。面重量は2.4Kg/m2であった。このシートの上下面は共に平滑で突出 部はない。
【0039】 比較例5 ゴム系緩衝材として市販の発泡天然ゴムシートで凹凸形状を有する厚み約8m mのものを使用した。面重量は1.9Kg/m2であった。このシートは上下面 に突出部を有するが、この突起は発泡体である。
【0040】 比較例6 緩衝材として市販の発泡ポリエチレンシートで凹凸形状を有する厚み約8mm のものを使用した。面重量は0.3Kg/m2であった。このシートは上下面に 突出部を有するが、この突出部は発泡体である。
【0041】 比較例7 緩衝材としてポリプロピレン繊維をからませた厚み約8mmの立体網状構造シ ートの上下面を厚み約1mmの発泡ポリエチレンシートで貼合せて一体化した総 厚約10mmのシートを使用した。面重量は0.54Kg/m2であった。この シートの上下面は共に平滑で突出部はない。
【0042】 比較例8 緩衝材として市販のフェルト(カーペットの下地用)で厚み約7mmのものを 使用した。面重量は1.05Kg/m2であった。このシートの上下面は共に平 滑で突出部はない。
【0043】 実施例1〜10および比較例1〜8について軽量床衝撃音に対する遮断性能と 重量物載荷時の沈み抵抗性について比較検討した。 これらの性能を測定するために、実施例1〜10および比較例1〜8の緩衝材 と組合せたカーペットは東洋リノリューム(株)製アクリル100%のタフテッ ドカーペット(厚み8mm)である。
【0044】 カーペットと緩衝材とは特に接着剤による貼合せは行なわず、単に重ね置きす るのみとした。また、緩衝材の片面のみに突起が散在分布しているものについて は突起側をカーペット側にして重ね置きした。
【0045】 軽量床衝撃音に対する遮音性能は、緩衝材を両面接着テープNo.500(日 東電工(株)製)で厚み100mmのALC版に厚み15mmのモルタルを打設 した床版に貼付け、その上にカーペットを重ね置きし、「建築物の現場における 床衝撃音レベルの測定方法JISA−1418」に従って測定し、軽量床衝撃音 レベルLL数(dB)を求めた。このLL数が低いほど軽量床衝撃音に対する遮音 性能の優れたカーペット、すなわちここでは優れた緩衝材であることを示す。
【0046】 一方、重量物載荷時の沈み抵抗性は、カーペットと緩衝材を重ね置きした供試 体(寸法300mm×300mm)に100mmφの載荷板(鋼製、厚み10m m)を置き、そこに78.5Kgの一定荷重をかけて60日後の沈み量を測定し た。この沈み量が小さいほど優れたカーペット、すなわちここでは優れた緩衝材 であることを示す。
【0047】 この結果を表1に示した。
【0048】
【表1】
【0049】 表1より明らかなとおり、本考案の防音カーペットを用いた実施例1〜10で はLL数が47〜49dBで遮音性能に優れ、また沈み量が5.7〜6.1mm と小さく、沈み抵抗性にも優れていることがわかる。
【0050】 これに対して比較例1、2および3では沈み量が5.6〜5.9mmと小さく 、沈み抵抗性には優れているが、LL数が56〜58dBで遮音性能が劣り、比 較例4〜8はLL数が51〜54dBで遮音性能は比較例1、2および3と比べ 優れてはいるがまだ充分でなく、特に沈み量が7.9〜8.9mmと大きく、沈 み抵抗性が著しく劣る。
【0051】
本考案の防音カーペットは、軽量床衝撃音に対する遮音性能に優れ、かつ重量 物載荷時の沈み抵抗性に優れており、温かみ、色彩・模様の多彩さ、高級感のあ るカーペットとしてきわめて有用である。
【図1】図1は、本考案の防音カーペットを床版に適用
した場合の断面図である。
した場合の断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G10K 11/16 7406−5H (72)考案者 中村 明 埼玉県川越市今福中台2805番地 セントラ ル硝子株式会社東京研究所内 (72)考案者 菅田 義敬 埼玉県川越市今福中台2805番地 セントラ ル硝子株式会社東京研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】カーペット材の裏面に主として結合弾性体
小片からなる緩衝材を積層してなることを特徴とする防
音カーペット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP348492U JPH0563381U (ja) | 1992-02-03 | 1992-02-03 | 防音カーペット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP348492U JPH0563381U (ja) | 1992-02-03 | 1992-02-03 | 防音カーペット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0563381U true JPH0563381U (ja) | 1993-08-24 |
Family
ID=11558615
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP348492U Pending JPH0563381U (ja) | 1992-02-03 | 1992-02-03 | 防音カーペット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0563381U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020110941A (ja) * | 2019-01-09 | 2020-07-27 | 丸五ゴム工業株式会社 | ゴムマットの製造方法及びゴムマット |
-
1992
- 1992-02-03 JP JP348492U patent/JPH0563381U/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020110941A (ja) * | 2019-01-09 | 2020-07-27 | 丸五ゴム工業株式会社 | ゴムマットの製造方法及びゴムマット |
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