JPH0452821B2 - - Google Patents

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JPH0452821B2
JPH0452821B2 JP61093857A JP9385786A JPH0452821B2 JP H0452821 B2 JPH0452821 B2 JP H0452821B2 JP 61093857 A JP61093857 A JP 61093857A JP 9385786 A JP9385786 A JP 9385786A JP H0452821 B2 JPH0452821 B2 JP H0452821B2
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JP
Japan
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thickness
network structure
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floor
flooring material
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JP61093857A
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JPS62253867A (ja
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Masanori Yada
Takamitsu Mikuni
Hiroshi Oozeki
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Zeon Corp
Zeon Kasei Co Ltd
Original Assignee
Zeon Kasei Co Ltd
Nippon Zeon Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、住宅又は事務所、特に集合住宅にお
ける居住性が良く、かつ床衝撃音の低減効果の優
れた床材に関するものである。 (従来の技術) 従来、集合住宅の居間、書斎等の居室の床には
例えばクツシヨンフロアと称せられる発泡プラス
チツク床材、カーペツトや畳敷が一般に施行され
ているが、前者は温かみに乏しく、後者は湿気を
帯び、ごみ等が付着して家ダニが発生するおそれ
があり、そのため、例えば楢フロア等の寄木合板
や木理の美しい桜等のへぎ木の化粧板、あるいは
合成木材による木質感の優れた床材が使用される
傾向にある。また集会所、事務室、学校の講堂等
人の出入りの多い場所でも、ビニルタイルシート
に代つて木質の高級感触、耐摩耗性等の点で前記
寄木合板や更には表面硬さの要求される場合には
陶磁性タイル、樹脂入りコンクリート化粧タイル
なども使用されている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記寄木合板等を床材として施
行したとき、タツピング音、すなわち衝撃音を生
じ易く、集合住宅では特に階上からの衝撃音が問
題となつており、例えば床材の下に吸音材として
高密度グラスウールを布設するなどの施工法もあ
るが衝撃音の低減に対しては有効でなく、施工も
面倒である。また、磁性タイルや樹脂入りコンク
リート化粧タイル等の床材は歩行時や飛び跳ね動
作時に靴の踵によるタツピング音が大きく、この
低減が必要とされている。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、前記床における衝撃音の低減方
法として緩衝材、防振材、制振材の組合せによる
衝撃音の低減方法につき種々研究を重ね、中間層
に100Hzでのせん断弾性率が105〜108dyne/cm2
ある粘弾性体をサンドイツチ状に配した木質系板
材の一の面に立体網状構造体を貼合せてなる床用
材料を利用することにより優れた衝撃音低減効果
が発現することを見出し本発明を完成するに至つ
た。 すなわち、本発明の要旨は、せん断弾性率が
100Hzにおいて105〜108dyn/cm2である粘弾性体の
両面に木質系板材を積層し、少なくとも一の前記
板材面に金属フイラメント又は合成もしくは天然
繊維を交絡させて形成した立体網状構造体を貼設
してなる防音床材に係る。 本発明を添付の図面にもとづき説明する。 第1図は本発明に係る防音床材の一実施例を示
すものであつて、粘弾性体2の両面に木質系板材
1、1′を積層し、床面側の板材面に立体網状構
造体3を貼設して構成されてなる。 また、第2図に示す如く、表面側の板材面に化
粧面材4を貼着して構成してもよく、第3図及び
第4図に示す如く、板材1′と立体網状構造体と
の間に(第3図)、さらに立体網状構造体の両面
に(第4図)織布又は不織布5を張着して構成し
てもよい。 木質系板材1,1′は、例えば単層板、合板で
あつてよく、パーテイクルボード等の木質系繊維
板材等であつてもよい。また、厚みは、粘弾性体
2を挾挿した複合板としての剛性および衝撃音減
衰特性から決められるが、通常は2〜15mm程度、
好ましくは3〜10mm程度のものが使用される。厚
さが2mm以下であるともう一方の板材の剛性にも
よるが、一般的には床としての剛性が不足するこ
とになり、一方、厚さが15mm以上になると、これ
も間に挿入されている粘弾性体の特性にも左右さ
れるが、一般的に粘弾性体による制振効果が発現
しずらくなり、ひいては、床衝撃音の低減効果が
発現し難くなつて好ましくない。 また、上方に配される板材と下方に配される板
材の材質は、同一のものであつても異種の組合せ
であつてもよく、その用途、目的に応じて決めれ
ばよい。 粘弾性体2は、せん断弾性率が100Hzにおいて
105〜108dyn/cm2の範囲のものが用いられる。こ
こに100Hzにおけるせん断弾性率とは、100Hzの加
振周期によつて得られるせん断貯蔵弾性率をい
い、振動の応答に関する動的試験法である。また
tanδは損失弾性率と前記せん断貯蔵弾性率の比で
あり、一般に材料そのものの制振性能を示す場合
に用いられ、複合材(板)や積層材(板)におけ
る制振性能を示す場合には損失係数という表現が
一般的に用いられているが、いずれを用いても意
味は同じである。tanδあるいは損失係数が高いと
いうことはその材料の内部で加えられた力(例え
ば振動による加振)のエネルギーを熱エネルギー
等として散逸する割合が高いことを示し、ひいて
は振動を減衰させる能力が高いこととなる。 防音床材として衝撃音減衰効果を期待するため
には該床材の損失係数が0.05以上である必要があ
る。一方、本願発明において用いられる板材の損
失係数は0.01程度であり、これを前記0.05以上と
するには高tanδ(損失係数)の粘弾性体を用いる
必要がある。 本願発明において用いられる高分子の粘弾性体
について、本発明者等は種々検討した結果、100
Hzにおけるせん断弾性率が105dyn/cm2〜108
dyn/cm2の範囲において前記した床材としての要
求するtanδ、すなわち期待する振動の減衰能力が
得られることを見出し本願発明にいたつた。この
範囲における粘弾性体のtanδは、材質や厚みにも
よるが、0.1以上、さらには0.5以上を得ることが
出来る。なお、tanδは大きければ大きい程好まし
いことはいうまでもない。前記せん断弾性率が
105dyn/cm2以下では粘弾性体の粘度が水のよう
に低くなつてtanδが極端に低くなり、一方せん断
弾性率が108dyn/cm2以上では粘弾性体を構成す
る分子が凍結状となつてtanδが大幅に低下する。
従つて前記した損失係数が0.05以上の防音床材を
得るには、100Hzにおけるせん断弾性率が105
dyn/cm2〜108dyn/cm2の範囲である必要がある。
なお、試験周波数を100Hzとしたのは、床衝撃音
で63〜250Hzの低周波領域で問題となることが多
いためで、なかでも代表的な100Hzを選択したた
めである。 この様な粘弾性体の厚さは、通常、0.25〜3.0
mm、好ましくは0.5〜1.5mm程度のものが使用され
る。厚さが0.25mm以下になると複合木質板材の損
失係数が効果的に発現せず、従つて有効に床衝撃
音を減衰させることができない。また、厚さが
3.0mm以上になると、粘弾性体であるが故に、夏
場の直射日光下等の高温下では、床上に大きな荷
重等が作用した場合等に、目地部から流動をする
ことがあるため床材として好ましくない。 このような粘弾性体の材料としては、ブチルゴ
ム、SBR、NBR等の合成ゴムおよびポリ塩化ビ
ニール等の合成樹脂等が用いられ、弾性率、tanδ
等を本目的に沿う様に、各種のオイル、可塑剤、
充填剤等を配合してシート状に形成したものが用
いられる。 また、この粘弾性体を木質系板材間に挾層して
固定するためには、通常接着剤を使用するが、粘
弾性体自身が経時的に変化の少ない自己粘着性を
有していれば必ずしも接着剤を使用する必要はな
い。 本発明の立体網状構造体3としては、比較的剛
性に富んだ合成樹脂フイラメントあるいは同じく
剛性の天然繊維のフイラメントが立体的に交絡し
て作られた立体網状構造体の中で、非共振、強制
振動型の動的こわさ試験機を用いて、常温で
70N/cm2・cm以下の値を示す構造体が好ましく、
この値が低ければ低い程良い。この値が70N/
cm2・cm以上になると衝撃音の緩和効果は十分でな
くなるからである。 本発明の70N/cm2・cmを充す網状構造体の材質
としては、6ナイロン、66ナイロンなどのナイロ
ン類、高中密度ポリエチレン、ポリプロピレン、
硬質、半硬質のポリ塩化ビニル、ポリアセター
ル、ポリエステル樹脂などのフイラメントが挙げ
られる。低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体、ABS樹脂、ゴム変性ポリスチレ
ンなどのフイラメントは、“こわさ”が不足する
ので一部の範囲からなる立体網状構造体だけが含
まれる。また、ロツクウール、パームなどの天然
の繊維の中の或種の範囲の剛性のものが、本発明
の数値内に該当する網状構造体として利用するこ
とができる。しかし天然の剛性に富む繊維は集合
住宅などに用いた場合、換気が不充分になつてダ
ニなどの発生を助長させたり、強いアルカリ性湿
気の故に強度を低下させたりするおそれがあるの
で、使用前に樹脂含浸処理などの対策を施すこと
が好ましい。金属フイラメントも同様な効果を有
するが、鉄フイラメントは錆が生じ易く、アルミ
ニウムやブロンズは衝撃応力、静荷重に対して降
伏して弾性を失うので、ステンレス鋼、不銹鋼胴
などバネ常数の大きいものが好ましい。 これらの網状構造体は既述のようなフイラメン
トを交絡させて粗いマツト状に成形されたもので
空隙率が大きく適切な弾性を有し、振動エネルギ
ーの吸収効果が大であり、またコンクリートスラ
ブの波打ち(フリク)を吸収する効果も同様に有
する。フイラメントの太さは材質によつても異な
るが、構造体が70N/cm2・cm以下の物性値を持つ
ためには通常0.2〜3mmφの径のものが用いられ
る、これよりも径が細いと如何に網状構造体が密
でも荷重や衝撃によつて変形してしまつて効果を
出現できない。又、3mm以上の径では剛性に富み
過ぎて、衝撃音を緩和するような挙動を示さない
材料が多い。この立体網状構造体の厚みは室温で
負荷のかからない解放下(大気中)において3〜
20mmの範囲が好ましい。3mm以下ではタツピング
などの衝撃音の低減効果が乏しく、20mm以上にし
ても、その割合には衝撃音低減効果は増大せず、
コストアツプとなり、荷重をかけた際の床の沈み
量が増大するといつた問題を生ずるからである。 また、本網状構造体は、前記した如く、その片
面又は両面に木質系板材あるいは床スラブとの接
着性改善あるいは網状構造体自身の補強のために
不織布あるいは織布を積層して用いることができ
る(第3図及び第4図)。 さらに、第2図乃至第4図に示す如く、本防音
床材の表面に化粧面材を貼設して、より実用的あ
るいは装飾的な床材としてもよい。 このような化粧面材4は寄木合板、ヘギ板、ス
ギ木化粧合板、各種ツキ板、合板木材、陶磁タイ
ル等から選ばれ、厚みが通常0.2〜5mm程度で硬
い材質のものが好適に用いられる。 なお、本出願に係る床材は、これら構成材をあ
らかじめ積層して形成した構成体であつてもよ
く、現場において、これらの各構成材を積層して
形成した構造体であつてもよい。 (実施例) 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に
説明する。 実施例1及び2 コンクリート集合住宅のスラブ厚さ200mmのコ
ンクリート床に次の第一表に示す構成を有する床
材を6畳間に隙間なく敷き、JIS A 1418(建築
物の現場における床衝撃音レベルの測定方法)に
準拠して、階上からのタツピングマシンによる衝
撃音を測定した。なお、第1表において使用した
立体網状構造体は、ナイロンフイラメントから作
られ、動的剛性試験値65N/cm2・cmのものであ
り、また使用した粘弾性体は油添ブチルゴムで
100Hzでのせん断弾性率G=5×106dyn/cm2
tanδ=0.7のものである。また、木質系木材とし
ては合板を第1表に示す厚さで用い、化粧面材と
しては0.25mmのツキ板を用いた。測定結果を第2
表および第5図に示す。 比較例 1 実施例で用いた立体網状構造体に9mm厚の合板
を積層し、該合板にさらに0.25mm厚のツキ板を貼
設して床材を形成した。本床材に関しても実施例
と同様にJIS A 1418にもとづき衝撃音を測定し
た。結果を第2表及び第5図に示す。 比較例 2 比較例1で用いた9mm厚の合板の一面に、JIS
硬度80の天然ゴムでできた厚さ9mmのゴムシート
を接着積層し、前記合板の他の面に実施例で用い
たツキ板を貼着して床材を形成した。本床材につ
いても実施例と同様に衝撃音を測定した。結果を
第2表及び第5図に示す。 比較例 3 比較のため、床材を全く用いずに、スラブ厚さ
200mmのコンクリート床のみの衝撃音の測定を実
施例1と同様にして測定した。結果を第2表及び
第5図に示す。
【表】
【表】 第2表及び第5図に示される様に、立体網状構
造体またはゴムシートのみを積層した床構成材で
は、遮断等級はL−55程度であるに対し、本発明
構成例では従来低音域では達成することが困難と
されていたL−50より良い結果が達成されてい
る。なお、コンクリートスラブのみではL−65と
非常に悪いことがわかる。 (発明の効果) この様にして得られた本発明に係る防音床材
は、特にコンクリート系、ALC系床材に好適に
使用され、従来から床衝撃音防止構造として使用
されていた、グラスウール、ロツクウール等の湿
式浮床構造、ゴムブロツク、ゴムパツト等の乾式
浮床構造に比較して施工工期が短かく網状構造体
の作用によりコンクリート面の波打ちも吸収する
ことができ高周波領域は勿論、従来困難とされて
いた低周波領域まで広い周波数領域にわたつて床
衝撃音レベルを効果的に低減することができる等
の特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は本発明に係る防音床材の実
施例を示す部分断面図であり、第5図は実施例、
比較例の測定結果を示す図である。 図中、符号1,1′は木質系板材、2は粘弾性
体、3は網状構造体を各示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 せん断弾性率が100Hzにおいて105〜108dyn/
    cm2であり、厚みが0.25mm〜3mmである粘弾性体の
    両面に厚みが2mm〜15mmの木質系板材を積層し、
    少なくとも一の前記板材面に金属フイラメント又
    は合成もしくは天然繊維を交絡させて形成した、
    動的剛性値が70N/cm2・cmで厚みが3〜20mmであ
    る立体網状構造体を貼設してなることを特徴とす
    る防音床材。
JP9385786A 1986-04-23 1986-04-23 防音床材 Granted JPS62253867A (ja)

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JPS62253867A JPS62253867A (ja) 1987-11-05
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