JPH0562494A - 電子−機械式不揮発性メモリ及びその製造方法並びにメモリ読出回路 - Google Patents

電子−機械式不揮発性メモリ及びその製造方法並びにメモリ読出回路

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JPH0562494A
JPH0562494A JP22565591A JP22565591A JPH0562494A JP H0562494 A JPH0562494 A JP H0562494A JP 22565591 A JP22565591 A JP 22565591A JP 22565591 A JP22565591 A JP 22565591A JP H0562494 A JPH0562494 A JP H0562494A
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film bridge
bridge
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JP22565591A
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Hiroyuki Yamada
弘之 山田
Masayasu Watanabe
正恭 渡辺
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C23/00Digital stores characterised by movement of mechanical parts to effect storage, e.g. using balls; Storage elements therefor
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H1/00Contacts
    • H01H1/0036Switches making use of microelectromechanical systems [MEMS]
    • H01H2001/0042Bistable switches, i.e. having two stable positions requiring only actuating energy for switching between them, e.g. with snap membrane or by permanent magnet
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H59/00Electrostatic relays; Electro-adhesion relays
    • H01H59/0009Electrostatic relays; Electro-adhesion relays making use of micromechanics

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  • Semiconductor Memories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高密度に製造でき、状態が大きな容量変化で
記憶できる電子−機械式不揮発性メモリ、状態切り換え
可能回数を増大できる製造方法及び状態を簡単に読み取
ることのできるメモリ読取回路を提供することを目的と
している。 【構成】 薄膜ブリッジ13を封止するガラス蓋15の
内面に薄膜ブリッジと対向して固定電極17を設ける。
固定電極と薄膜ブリッジとに印加した電圧により、薄板
ブリッジを上下側に湾曲させて状態を切り換える。(1
10)ウエハからなるSi基板11上に形成したエピタ
キシャル成長層の酸化膜と異方性エッチングを用いて薄
膜ブリッジを形成している。薄膜ブリッジ及び固定電極
間と薄膜ブリッジ及び基板間のキャパシタンスとを介し
て入力する交流信号のレベルの比較結果によって不揮発
性メモリの状態を読み出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロエレクトロニ
クス技術を使用して形成した電子−機械式不揮発性メモ
リ及びその製造方法並びにメモリ読出回路に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、不揮発性メモリとしては、電気的
に消去・書換え可能な読み出し専用メモリ(EEPRO
M)やバックアップ電源を用いたRAMなどが一般に用
いられている。しかし、これらのメモリは、書換え回数
が104 乃至105 と制限される他、電磁気、放射線な
どによる誤動作があった。
【0003】そこで、このような問題を解消した不揮発
性メモリとして、従来、半導体製造の際のマイクロ加工
技術を使用して製造した図5に示すような構成のものが
提案されている。同図において、1はSi基板、2は多
結晶Siスペーサ、3は弾性を有する薄膜ブリッジ、4
は図には1つしか示していないが、薄膜ブリッジ3を挟
んでその両側に配置された側面電極である。
【0004】一般に酸化膜は、Si基板を酸素雰囲気中
で1000°C前後で加熱することによって熱酸化膜と
して形成されるが、これを常温に戻すことにより残留応
力が発生し、この残留応力がSi基板1に作用するよう
になる。従って、酸化膜である薄いSiO2 膜の表面に
金属層を沈着して形成され、中央部が自由になるように
支持された上記薄膜ブリッジ3には撓みが生じ、中央部
が実線で示す上側或いは点線で示す下側に湾曲してその
位置で安定するようになる。今、実線で示すように上側
に湾曲している薄膜ブリッジ3に上側から加えた応力が
臨界値に達すると、点線で示すように反対側に湾曲する
ようになる。
【0005】このような他の状態への切り換えは、薄膜
ブリッジ3とこれに隣接してその両側に設けた側面電極
4間とにかけた電圧によって発生する静電気力によって
行われる。すなわち、側面電極4間に電圧を加えて発生
させた電界と薄膜ブリッジ3に電圧を加えて生じさせた
電荷との相互作用によって、薄膜ブリッジ3に上側から
下側の方向に、又はその逆の方向に力が作用して状態が
切り換えられる。
【0006】薄膜ブリッジ3が上下に湾曲することによ
って、薄膜ブリッジ3と基板との間のキャパシタンス
(容量)が変化し、この各状態を「0」と「1」に対応
させることができる。
【0007】図5について上述した従来の不揮発性メモ
リのより詳細な構造を、その製造工程を示す図6を参照
して以下説明する。同図において、まず、Si基板1の
全表面に熱酸化処理によってSiO2 層1aを形成して
から(a)、その表面に後に多結晶スペーサ2となる多
結晶層1bを形成し(b)、この多結晶層1bの特定領
域の表面を長方形状のマスク1cによって覆い、マスク
1cで覆われていない多結晶層1bの部分にボロン
(B)をイオン注入や拡散により高濃度の不純物化層1
b’を形成する(c,d)。
【0008】その後、マスク1cを除去してからその全
表面に熱酸化処理によってSiO2層1eを形成し
(e)、Bイオンが注入されていない多結晶層部に対応
するSiO2 層1eの一部分をエッチング処理によって
取り除くことにより(f)、後に薄膜ブリッジとなる酸
化層3aを形成する。続いて、全面に施したCrの金属
膜を選択的にエッチングして除去し、Bイオンが注入さ
れていない上記多結晶層部の上のSiO2 層1e表面な
どに後に薄膜ブリッジとなる酸化層3a上の電極となる
金属膜3bを形成する(g,h)。更に、全面に施した
Al層を選択的にエッチングして除去し、上記金属膜3
bに接続された電極6と、薄膜ブリッジの金属膜3bの
両側に位置する側面電極4とを形成する(i,j)。
【0009】更にその後、KOHやエチレンジアミン・
ピロカテコール溶液からなるエッチング剤を、SiO2
層1eに露出した多結晶層1bの部分からしみこませ、
Bイオンが注入されていない多結晶層部全体を選択エッ
チングすることにより薄膜ブリッジ3を形成することに
よって(k)、図5について上述した構造の電子−機械
式不揮発性メモリが製造される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の不揮発
性メモリでは、薄膜ブリッジ3の状態を切り換えるため
にその両側に側面電極4を設けているため、薄膜ブリッ
ジ3を高密度に形成することができず、構造的に大型に
なるという問題があった。
【0011】また、薄膜ブリッジ3の状態を読み取るた
めに薄膜ブリッジ3と基板1との間の容量変化を利用し
ているため、薄膜ブリッジ3の上側或いは下側への湾曲
による容量の変化が非常に僅かで、この変化を検出して
不揮発性メモリの状態を読み出すことが面倒で、その読
出回路も複雑になるなどの問題もあった。
【0012】更に、上述した従来の不揮発性メモリの製
造方法では、使用し易さや、パターニングの際に結晶方
位を気にする必要がないことから、MOS技術によって
多用されている多結晶Siを使用し、この多結晶Siを
熱酸化して形成した酸化層3aを用いて薄膜ブリッジ3
を構成しているが、このようにして形成された薄膜ブリ
ッジ3では、これを構成する酸化膜3aに多結晶Siの
グレイン、すなわち粒が転写されて表面に凹凸のあるも
のになってしまい、薄膜ブリッジ3にクラックが発生し
易く、薄膜ブリッジ3の湾曲切り換え回数をそれほど増
やせないという問題があった。
【0013】よって本発明は、上述した従来の問題点に
鑑み、高密度に薄膜ブリッジを形成することができ、ま
た読み出しが簡単なように状態切り換えによって大きな
容量変化を生じさせることが可能な電子−機械式不揮発
性メモリを提供することを課題としている。
【0014】また本発明は、上述した従来の問題点に鑑
み、薄膜ブリッジにクラックが発生し難くして薄膜ブリ
ッジの切り換え繰り返し回数を増やすことができるよう
にした電子−機械式不揮発性メモリの製造方法を提供す
ることを課題としている。
【0015】更に本発明は、上述した従来の問題点に鑑
み、電子−機械式不揮発性メモリの状態を簡単に読み取
ることのできるメモリ読取回路を提供することを課題と
している。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明により成された電子−機械式不揮発性メモリは、
酸化膜とその表面に形成した金属膜とからなる薄膜ブリ
ッジの両端をスペーサを介してSi基板上に固定してな
り、該薄膜ブリッジの上側または下側の湾曲による容量
変化によって状態を記憶するようにした電子−機械式不
揮発性メモリにおいて、前記薄膜ブリッジを封止するガ
ラス蓋の内面に薄膜ブリッジと対向して固定電極を設
け、該固定電極と前記薄膜ブリッジの金属層とに印加す
る電圧により、前記薄板ブリッジの上側または下側への
湾曲状態を切り換え、前記薄膜ブリッジと前記固定電極
との間の容量によって薄膜ブリッジの状態を検出するよ
うにしたことを特徴としている。
【0017】上記課題を解決するため本発明により成さ
れた電子−機械式不揮発性メモリの製造方法は、酸化膜
とその表面に形成した金属膜とからなる薄膜ブリッジの
両端をスペーサを介してSi基板上に固定し、前記薄膜
ブリッジを封止するガラス蓋の内面に薄膜ブリッジと対
向して固定電極を設け、該固定電極と前記薄膜ブリッジ
の金属層とに印加する電圧により、前記薄板ブリッジの
上側または下側への湾曲状態を切り換え、前記薄膜ブリ
ッジと前記固定電極との間の容量によって薄膜ブリッジ
の状態を検出するようにした電子−機械式不揮発性メモ
リを製造する方法において、ミラー指数(110)の面
のウエハからなるSi基板上にエピタキシャル成長層を
形成し、該エピタキシャル成長層の表面を酸化して形成
した酸化膜をエッチングし、その表面に金属膜を形成し
た後、異方性エッチングを行って前記薄膜ブリッジを形
成することを特徴としている。
【0018】上記課題を解決するため本発明により成さ
れたメモリ読出回路は、酸化膜とその表面に形成した金
属膜とからなる薄膜ブリッジの両端をスペーサを介して
Si基板上に固定し、前記薄膜ブリッジを封止するガラ
ス蓋の内面に薄膜ブリッジと対向して固定電極を設け、
該固定電極と前記薄膜ブリッジの金属層とに印加する電
圧により、前記薄板ブリッジの上側または下側への湾曲
状態を切り換え、前記薄膜ブリッジと前記固定電極との
間の容量によって薄膜ブリッジの状態を検出するように
した電子−機械式不揮発性メモリを読み出す回路におい
て、交流信号を印加する交流信号発生器と、前記薄膜ブ
リッジと前記固定電極とによって構成されるキャパシタ
ンスと、前記薄膜ブリッジと前記Si基板とによって構
成されるキャパシタンスとを介して入力する前記交流信
号発生器からの交流信号のレベルを比較する比較手段と
を備え、前記比較手段の比較結果によって不揮発性メモ
リの状態を読み出すことを特徴としている。
【0019】
【作用】上記構成において、薄膜ブリッジを封止するガ
ラス蓋の内面に薄膜ブリッジと対向して固定電極を設
け、この固定電極又は基板と薄膜ブリッジの金属層との
間に選択的に印加した電圧により、薄板ブリッジを上側
または下側に湾曲させてその状態を切り換えるようにし
ているので、Si基板側には薄膜ブリッジを形成するだ
けでよく、薄膜ブリッジをSi基板に高密度で形成する
ことができ、また薄膜ブリッジと固定電極との間の容量
によって薄膜ブリッジの状態を検出するようにしている
ので、状態変化によって大きな容量変化を生じさせるこ
とができる。
【0020】また、ミラー指数(110)の面のウエハ
からなるSi基板上に形成したエピタキシャル成長層を
酸化して酸化膜を形成し、かつその表面に金属層を形成
した後に異方性エッチングを行って酸化膜と金属膜とか
らなる薄膜ブリッジを形成しているので、酸化膜の表面
が非常に滑らかな薄膜ブリッジが得られる。
【0021】更に、薄膜ブリッジと固定電極とによって
構成されるキャパシタンスと、薄膜ブリッジとSi基板
とによって構成されるキャパシタンスとを介して入力す
る交流信号発生器からの交流信号のレベルを比較手段が
比較し、その結果によって不揮発性メモリの状態を読み
出すので、状態読み出しのための回路構成が簡単になっ
ている。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1及び図2は本発明による電子−機械式不揮発
性メモリの一実施例を示す断面図及び部分斜視図であ
り、同図において、11はSi基板、12はスペーサ、
13は弾性を有する薄膜ブリッジ、15は薄膜ブリッジ
13を封止するガラス蓋、17はガラス蓋15の内面に
上記薄膜ブリッジ13と対向するように形成された固定
電極である。
【0023】上記薄膜ブリッジ13は薄いSiO2 膜の
表面に金属層を被着して形成され、中央部が自由になる
ように支持されており、中央部が実線で示す上側或いは
点線で示す下側に湾曲してその位置で安定する。薄膜ブ
リッジ13に上側から加えた応力が臨界値に達すると、
点線で示すように反対側に湾曲するようになる。
【0024】このような他の状態への切り換えは、薄膜
ブリッジ13とこれに対向して設けた固定電極17及び
基板11との間に選択的にかけた直流電圧によって発生
する静電気力によって行われる。すなわち、薄膜ブリッ
ジ13が固定電極17側、すなわち上側に湾曲している
状態で、薄膜ブリッジ13と基板11の間に直流電圧を
加えると、薄膜ブリッジ13と基板11との間に吸引力
が発生して薄膜ブリッジ13が基板11側、すなわち下
側に湾曲するようになる。これと逆に、薄膜ブリッジ1
3が基板11側に湾曲している状態で、薄膜ブリッジ1
3と固定電極17との間に直流電圧を加えると、薄膜ブ
リッジ13と固定電極17との間に吸引力が生じて薄膜
ブリッジ13が固定電極17側、すなわち上側に湾曲す
るようになる。
【0025】上述のように薄膜ブリッジ13の状態切り
換えを、薄膜ブリッジ13などを封止するガラス蓋15
に形成した固定電極17を使用しているため、Si基板
11側には薄膜ブリッジ13を形成するだけでよいの
で、薄膜ブリッジ13を高密度に形成することができ
る。
【0026】また、薄膜ブリッジ13と対向して固定電
極17が設けられ、薄膜ブリッジ13と固定電極17と
の間にキャパシタンスを形成し、またこのキャパシタン
スは薄膜ブリッジ13の湾曲によって固定電極17との
間の距離変化によって大きく変化するようになる。
【0027】図1及び図2について上述した不揮発性メ
モリのより詳細な構造を、その製造工程を示す図3を参
照して以下説明する。同図において、まず、ミラー指数
(110)のウエハからなるSi基板11を用意し、そ
の全表面に熱酸化処理によってSiO2 層1aを形成し
てから(a)、その表面に後にスペーサ12となるエピ
タキシャル成長層11bを形成し(b)、このエピタキ
シャル成長層11bの特定領域の表面を長方形状のマス
ク11cによって覆い、マスク11cで覆われていない
エピタキシャル成長層11bの部分にボロン(B)をイ
オン注入や拡散により高濃度の不純物化層11b’を形
成する(c,d)。
【0028】その後、マスク11cを除去してからその
全表面に熱酸化処理によってSiO 2 層11eを形成し
(e)、Bイオンが注入されていない多結晶層部に対応
するSiO2 層11eの一部分をエッチング処理によっ
て取り除くことにより(f)、後に薄膜ブリッジとなる
酸化層13aを形成する。続いて、全面に施したCrの
金属膜を選択的にエッチングして除去し、Bイオンが注
入されていない上記多結晶層部の上のSiO2 層11e
表面などに後に薄膜ブリッジとなる酸化層13a上の電
極となる金属膜13bを形成する(g,h)。更に、全
面に施したAl層を選択的にエッチングして除去し、上
記金属膜13bに接続された電極16を形成する(i,
j)。
【0029】更にその後、例えばKOHやエチレンジア
ミン・ピロカテコール溶液からなるエッチング剤を、S
iO2 層11eに露出したエピタキシャル成長層11b
の部分からしみこませ、SiO2 層11aまでのBイオ
ンが注入されていないエピタキシャル成長層11bを異
方性エッチングして薄膜ブリッジ13を形成することに
よって(k)、図1及び図2について上述した構造の電
子−機械式不揮発性メモリが製造される。なお、エッチ
ングを停止させるエッチストップ面(図2,111)
は、高Bドープ或いはPN接合電気化学エッチングによ
って、所定の位置に形成することができる。
【0030】一般に、(100)面のエッチング速度が
(111)面のそれに比べて30乃至40倍速いので、
上述のように(110)ウエハを使用しその表面に形成
したエピタキシャル成長層11bを異方性エッチングす
ることによって、薄膜ブリッジ13の端面を垂直にエッ
チングすることができるようになる。
【0031】また、上述の異方性エッチングによって形
成される薄膜ブリッジ13は、それを構成している酸化
膜であるSiO2 層13aはエピタキシャル成長層11
bを酸化処理したものであるので、表面にグラインが転
写されることがなく、その表面が非常に滑らかである。
従って、クラックが発生しにくくなり、薄膜ブリッジ1
3の状態切り換えの繰り返し回数が増加する。
【0032】図1及び図2について上述したように、固
定電極17の存在によって、固定電極17と薄膜ブリッ
ジ13との間にキャパシタンスC1が形成されるだけで
なく薄膜ブリッジ13とSi基板11との間にもキャパ
シタンスC2が形成され、しかも両キャパシタンスC1
及びC2は相補的にその容量が変化するので、不揮発性
メモリの状態を読み出すために図4に示すような読出回
路が使用することができる。
【0033】すなわち、メモリ読出回路は、キャパシタ
ンスC1及びC2の一方の対向電極を構成している薄膜
ブリッジ13の金属膜13bを交流信号発生器20に、
キャパシタンスC1の他方の対向電極を構成している固
定電極17を抵抗R1を介して比較手段として働く差動
増幅器21の+入力に、キャパシタンスC2の他方の対
向電極を構成しているSi基板11を抵抗R2を介して
差動増幅器21の−入力にそれぞれ接続し、差動増幅器
21の出力OUTに読出信号が得られるように構成され
ている。なお、Eは差動増幅器21の電源、R3及びR
4は抵抗で、これらの抵抗は抵抗R1及びR2と共に同
一の抵抗値に設定されている。
【0034】以上の構成において、薄膜ブリッジ13が
図1の実線の状態にあるときには、C1の容量がC2よ
りも大きくなり、このような状態では、C1を通じて差
動増幅器21の+入力に供給される交流信号発生器20
からの交流信号はC2を通じて−入力に供給されるもの
よりも大きくなるので、差動増幅器21の出力OUTに
は正電圧信号が得られるようになる。これに対し、薄膜
ブリッジ13が点線で示す状態にあるときには、C2の
容量がC1よりも大きくなって、差動増幅器21の−入
力に供給される信号の方が大きくなるので、その出力O
UTには0電圧信号が得られるようになる。従って、出
力OUTの電圧信号を「0」と「1」にそれぞれ対応さ
せることによって不揮発性メモリの状態を簡単に読み出
すことができる。
【0035】なお、薄膜ブリッジと基板、固定電極の何
れかの間に直流電圧を加えて薄膜ブリッジの湾曲状態を
切り換える回路について特に言及しなかったが、切り換
え回路とメモリ読出回路は、例えば、状態切り換え後は
切り換え回路を薄膜ブリッジ、固定電極及び基板から電
気的に絶縁し、薄膜ブリッジを切り換えているときはメ
モリ読出回路を電気的に絶縁するようにして、相互に影
響を与えないような回路上の工夫が必要である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、薄
板ブリッジを上側または下側に湾曲させてその状態を切
り換えるために、封止のためのガラス蓋に形成した固定
電極を使用しているので、Si基板側には薄膜ブリッジ
を形成するだけでよく、薄膜ブリッジをSi基板に高密
度で形成することができ、また薄膜ブリッジと固定電極
との間の容量によって薄膜ブリッジの状態を検出するよ
うにしているので、状態変化によって大きな容量変化を
生じさせることができる。
【0037】また、酸化膜の表面が非常に滑らかな薄膜
ブリッジが得られるので、薄膜ブリッジにクラックが発
生し難くして、薄膜ブリッジの切り換え繰り返し回数を
増やすことができる。
【0038】更に、薄膜ブリッジと固定電極とによって
構成されるキャパシタンスと、薄膜ブリッジとSi基板
とによって構成されるキャパシタンスとを介して入力す
る交流信号のレベルの比較結果によって不揮発性メモリ
の状態を読み出しているので、状態読み出しのための回
路構成が簡単になっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子−機械式不揮発性メモリの一
実施例を示す断面図である。
【図2】図1の一部分の斜視図である。
【図3】図1及び図2の電子−機械式不揮発性メモリの
製造工程を示す図である。
【図4】図1及び図2の電子−機械式不揮発性メモリの
状態を読み出すためのメモリ読出回路である。
【図5】従来の電子−機械式不揮発性メモリの一例を示
す図である。
【図6】図5の電子−機械式不揮発性メモリの製造工程
を示す図である。
【符号の説明】
11 Si基板 11b エピタキシャル成長層 13 薄膜ブリッジ 13a 酸化膜 13b 金属膜 15 ガラス蓋 17 固定電極 C1,C2 キャパシタンス 20 交流信号発生器 21 比較手段(差動増幅器)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化膜とその表面に形成した金属膜とか
    らなる薄膜ブリッジの両端をスペーサを介してSi基板
    上に固定してなり、該薄膜ブリッジの上側または下側へ
    の湾曲による容量変化によって状態を記憶するようにし
    た電子−機械式不揮発性メモリにおいて、 前記薄膜ブリッジを封止するガラス蓋の内面に薄膜ブリ
    ッジと対向して固定電極を設け、 該固定電極と前記薄膜ブリッジの金属層とに印加する電
    圧により、前記薄板ブリッジの上側または下側への湾曲
    状態を切り換え、 前記薄膜ブリッジと前記基板及び前記固定電極との間の
    キャパシタンスによって薄膜ブリッジの状態を検出する
    ようにしたことを特徴とする電子−機械式不揮発性メモ
    リ。
  2. 【請求項2】 酸化膜とその表面に形成した金属膜とか
    らなる薄膜ブリッジの両端をスペーサを介してSi基板
    上に固定し、前記薄膜ブリッジを封止するガラス蓋の内
    面に薄膜ブリッジと対向して固定電極を設け、該固定電
    極と前記薄膜ブリッジの金属層とに印加する電圧によ
    り、前記薄板ブリッジの上側または下側への湾曲状態を
    切り換え、前記薄膜ブリッジと前記基板及び前記固定電
    極との間のキャパシタンスによって薄膜ブリッジの状態
    を検出するようにした電子−機械式不揮発性メモリを製
    造する方法において、 ミラー指数(110)の面のウエハからなるSi基板上
    にエピタキシャル成長層に形成し、 該エピタキシャル成長層の表面を酸化して形成した酸化
    膜をエッチングし、その表面に金属膜を形成した後、異
    方性エッチングを行って前記薄膜ブリッジを形成するこ
    とを特徴とする電子−機械式不揮発性メモリの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 酸化膜とその表面に形成した金属膜とか
    らなる薄膜ブリッジの両端をスペーサを介してSi基板
    上に固定し、前記薄膜ブリッジを封止するガラス蓋の内
    面に薄膜ブリッジと対向して固定電極を設け、該固定電
    極と前記薄膜ブリッジの金属層とに印加する電圧によ
    り、前記薄板ブリッジの上側または下側への湾曲状態を
    切り換え、前記薄膜ブリッジと前記固定電極との間のキ
    ャパシタンスによって薄膜ブリッジの状態を検出するよ
    うにした電子−機械式不揮発性メモリを読み出す回路に
    おいて、 交流信号を印加する交流信号発生器と、 前記薄膜ブリッジと前記Si基板との間のキャパシタン
    スと、前記薄膜ブリッジと前記固定電極との間のキャパ
    シタンスとを介して入力する前記交流信号発生器からの
    交流信号のレベルを比較する比較手段とを備え、 前記比較手段の比較結果によって不揮発性メモリの状態
    を読み出すことを特徴とするメモリ読出回路。
JP22565591A 1991-09-05 1991-09-05 電子−機械式不揮発性メモリ及びその製造方法並びにメモリ読出回路 Withdrawn JPH0562494A (ja)

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