JPH0560437B2

JPH0560437B2 -

Info

Publication number: JPH0560437B2
Application number: JP61266577A
Authority: JP
Inventors: Tsuneo Tanaka; Tetsuro Yoshitomi; Yasushi Takeda; Masato Oohashi; Masashi Sawamura
Original assignee: Toyo Ink Mfg Co Ltd
Current assignee: Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority date: 1986-11-11
Filing date: 1986-11-11
Publication date: 1993-09-02
Also published as: JPS63120683A

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の目的〕（産業上の利用分野）本発明は感熱転写材に関する。更に詳細には感
熱転写記録によつてオーバーヘツドプロジエクタ
ー用透明シートを作成するための感熱転写材に関
する。

（従来の技術）サーマルヘツドの発達によつて、フアクシミ
リ、プリンター、電子タイプライターおよびワー
プロなどに感熱転写記録方法が用いられている。

この方法は、感熱転写材とよばれる熱溶融性イ
ンキ層を設けたシートを紙などと重ね合わせてサ
ーマルヘツドからの加熱によりインキを紙に転写
する方法で、紙のかわりに透明シートを用いるこ
とによつてオーバーヘツドプロジエクター用シー
トを作成するもともできる。

しかしながら、従来よく知られている紙などに
記録するための感熱転写材を用いて透明シートに
記録した場合には、オーバーヘツドブロジエクタ
ーで投影すると非常に暗く、しかも色相がくすん
で鮮明なカラーの投影像は得られない。特に最近
よく使用されはじめた図１に示す反射型オーバー
ヘツドプロジエクター（光源が外部にあり記録シ
ートを光が２回通過するタイプ）を用いた場合に
は、従来の感熱転写材を用いた記録シートでは投
影像は著しく暗く色相も鮮明性に欠ける。

（発明が解決しようとする問題点）本発明者等は上記の欠点を改良するために鋭意
検討したところ、従来知られていないオーバーヘ
ツドプロジエクター用シートを作るための感熱転
写材を作ることに成功した。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段）すなわち本発明は熱溶融性インキ層の設けられ
た感熱転写材において、インキ層に用いられる色
素を選択し、その濃度を充分に調整することによ
つて得られる感熱転写材に関するもので、オーバ
ーヘツドプロジエクター用シートに記録したプロ
セスカラーインキ層の透過率がエローインキ層の
場合550〜700nｍの範囲で85％以上、マゼンダイ
ンキ層の場合400〜480nｍの範囲で80％以上、か
つ600〜700nｍの範囲で85％以上、シアンインキ
の場合400〜550nｍの波長範囲で80％以上である
ことを特徴とする。

本発明による感熱転写材は、支持体上に色素と
熱溶融性ビヒクルを主成分とするインキ層を設け
たもので、この転写材を用いてポリエステルシー
ト等のオーバーヘツドプロジエクター用受容シー
ト上に感熱転写プリンターなどの熱エネルギーで
文字や模様を形成することによつて、オーバーヘ
ツドプロジエクター用シートを作成することがで
きる。

熱溶融性インキに用いられる色素としては、一
般に顔料、染料または染顔料混合系であるが、本
発明で用いられる色素とは、感熱転写材に用いら
れる熱溶融性インキの原料である、サーマルヘツ
ドの畜熱によつて融解、あるいは軟化する、ワツ
ク、樹脂または有機化合物に溶解する色素が好ま
しく、例えばカラーインデツクス番号で、ソルベ
ントエロー２、14、19、21、34、48、56、95、
98、133、137、147、ソルベントオレンジ５、６、
45、60、63、ソルベントレツド１、３、７、８、
９、18、23、24、27、49、100、125、130、132、
135、195、202、212、ソルベントブルー２、11、
12、25、35、36、55、73などである。

しかし充分な透明性を得るために、色素の粒子
径を小さくしたり、分散性を良くしたりすれば、
直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料、建
染染料等の染料でもよく、また顔料あるいは染料
とを混合してもよい。

本発明に使用される熱溶融性ビヒクルは着色な
どの少ないワツクスおよび熱可塑性樹脂を用いる
必要があり、ワツクスとしへは、キヤンデリラワ
ツクス、カルナバワツクス、ライスワツクス、木
ろう、ボホバ油などの植物系ワツクス、みつろ
う、ラノリン、鯨ろうなどの動物系ワツクス、モ
ンタンワツクス、ペトロラタムなどの石油ワツク
ス、合成ワツクスとしてはフツシヤートロピツシ
ユワツクス、ポリエチレンワツクスなどの合成炭
化水素、モンタンワツクス誘導体などの変性ワツ
クス、硬化ひまし油、硬化ひまし油誘導体などの
水素化ワツクス、ラウリン酸、パルミチン酸、ミ
リスチン酸、ステアリン酸、12ヒドロキシステア
リン酸などの脂肪酸、および脂肪酸アミド、脂肪
酸アニリド、イミドロウなどのワツクス類、樹脂
としては、アクリル系、スチレン系、ロジン系、
ビニル系、アセタール系、ゴム系が好ましい。

インキを製造するには従来知られた一般的方法
よつて作ることができる。ホツトメルトコーテイ
ングによつて塗工するホツトメルトインキは色素
と、上記の熱溶融性ビヒクルの混合物、必要によ
つては少量の可塑剤、分散剤、活性剤、帯電防止
剤、安定剤の添加剤を混練することによつて作ら
れる。

グラビア印刷などによつて塗工する溶剤型イン
キはホツトメルトインキに使用されるような上記
物質を、溶剤等の分散媒中にボールミルや、サン
ドミルの中で、混練して作ることができる。

なお、本発明において、熱溶融性インキを基材
に塗布して転写層が設けられるが、塗布とは、塗
装、印刷はもちろん塗装、印刷工程を含む手段で
あればいずれでもよい。また該透明性を得るよう
な着色層を設けるために、転写不良等の欠陥が生
じる場合には色素の入らない透明な熱溶融性ビヒ
クル層を設けることにより、二層あるいは三層に
してもよい。

（実施例）以下、実施例によつて本発明を詳細に説明す
る。

実施例中の部は、すべて「重量部」を表す。

実施例１平年粒径0.5mmのガラスビーズが容積で60％充
填された５リツターのサンドミル中によび混合し
下記の各々の組成物をギヤポンプによつて２リツ
トル／分の速度で仕込み、サンドミルを10ｍ／秒
の速度で回転して混練を10回繰り返して次の組成
の熱溶融性インキを試作した。

〔黄色熱溶融性インキ〕

ライスワツクス（野田ワツクス製 LP−200）
20部水性アクリル樹脂（東洋インキ製造(株)製リオクリ
ルAP−２、固形分27％）８部水 40部エタノール 29部クリソフエニン（日本化薬(株)製CIダイレクトエ
ロー12）３部〔紅インキの組成〕黄インキの組成のクリソフエニンにかえてベン
ゾパーブリン4B（化薬(株)製CIダイレクトレツド
２）３部を用いた。

〔蓋インキの組成〕

黄インキの組成のクリソフエニンにかえてクプ
ロシアニンブル−GL（東洋インキ製造(株)製ダイレ
クトブルー86）3.2部を用いた。

得られた各々のインキを３色カラー印刷用グラ
ビア印刷機を用いて、6μｍの厚み（乾燥時）に
一定の大きさにそれぞれ刷り分けて３色の塗り分
けられた感熱転写材を得た。

実施例２実施例１と同様にして水性アクリル樹脂に代え
てエチレン酢酸ビニル共重合体を、色素をオリエ
ントエロー＃105、オリエントピンクOP、｜オリ
エントブルーBOS（オリエント化学社製）かえて
カラーインキシートを試作した。

実施例３下記組成のエローインキを90〜110℃に加熱し
ながら３本ロールによつて充分混練してインキを
試作した。

イミドロウ（無水マレイン酸とステアリルアミン
の等量縮合物（融点80〜83℃）） 75部バリフアストエロー＃3105（オリエント化学(株)社
製CIソルトエロー21） 10部エチレン酢酸ビニル共重合体 10部オイル５部マゼンタインキ、ブルーインキも同様にして、
色素をバリフアストレツド＃3304（オリエント化
学社製CIソルベントレツド８）、オリエントオイ
ルブルーBO（オリエント化学社製CIソルベント
ブルー25）に変えて試作した。

得られたインキを、ホツトメルトフレキソコー
ターによつて6μｍのポリエステルフイルムにイ
ンキを90〜100℃に加熱しながら3.5μｍの厚みに
なるように印刷した。

本発明によつて得られた感熱転写材をサーマル
プリンター（ミノルタカメラ(株)製MTP−106）で
オーバーヘツドプロジエクター用フイルムに印字
すると、実施例２の場合イエローの透過率は550
〜700nｍの範囲で90％以上、マゼンタの場合400
〜480nｍの範囲で85％以上、600〜700nｍの範囲
で90％以上、シアンインキの場合400〜550nｍの
範囲で85％以上であり、透明製のある鮮明なオー
バーヘツトプロジエクター用シートが作制でき
た。

このシートを、反射型オーバーヘツドプロジエ
クターFUJICS 07PCP−１（富士写真フイルム(株)
製）に透影したところ鮮明な色彩のある影像が得
られた。

〔発明の効果〕

以上述べたように本発明の感熱転写材をオーバ
ーヘツドプロジエクター用シートに記録した記録
物は、オーバーヘツドプロジエクターで投影する
と、非常に明るく鮮明な投影像が得られる。特に
反射型と呼ばれるオーバーヘツドプロジエクター
（光源が外部にあり記録シートを照射光が２回通
過する）を使用して透影した場合には、従来知ら
れている感熱転写材を用いて記録したオーバーヘ
ツトプロジエクター用シートを用いると、非常に
暗く色相が不鮮明な透影像であつたもの本発明の
感熱転写材を用いることによつてこれらの欠点を
解決できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、反射型オーバーヘツドプロジエクタ
ーの模式図である。図中１はハロゲンランプ、２は反射鏡、３はス
テージ、４は記録シート、５は光路を示した。

Claims

【特許請求の範囲】

１ベースフイルム上に熱転写性インキ層を設け
た感熱転写材において、該感熱転写材を用いてオ
ーバーヘツドプロジエクター用シートに記録した
カラーインキ層の透過率が、エローインキ層では
550〜700nｍの波長範囲で85％以上、マゼンタイ
ンキ層では400〜480nｍの波長範囲で80％以上、
かつ600〜700nｍの波長範囲で85％以上、シアン
インキ層では400〜550nｍの波長範囲で80％以上
であることを特徴とする感熱転写材。