JPH056042U - 機械式駐車装置におけるパレツトの車輪止め装置 - Google Patents

機械式駐車装置におけるパレツトの車輪止め装置

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JPH056042U
JPH056042U JP1619591U JP1619591U JPH056042U JP H056042 U JPH056042 U JP H056042U JP 1619591 U JP1619591 U JP 1619591U JP 1619591 U JP1619591 U JP 1619591U JP H056042 U JPH056042 U JP H056042U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】機械式駐車装置のパレット2から自動車が脱落
することを防止する。そのために、パレット2に車輪止
め部材11の起立使用時における倒伏を確実に防止する
ことができる構造が簡単であって且つ耐久性に優れた可
動式の車輪止め装置を設ける。 【構成】パレット2に起伏自在に支持した車輪止め部材
11の先端に支持部材12を枢着し、この支持部材12
の他端をパレット2に設けたガイド13により前後方向
に案内することにより、車輪止め部材11の起伏をな
す。そして、上記ガイド13に上記支持部材12の車輪
止め部材11が倒伏するような移動を阻止する傾斜部1
3aを設ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は機械式駐車装置におけるパレットの車輪止め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車をパレットに搭載して格納するようにした機械式駐車装置においては、 自動車がパレット上で移動しないようにすることが要求される。そのために従来 は、パレット上に、車輪の前方への移動を阻止する前方車輪止めと、車輪の後方 への移動を阻止する後方車輪止めとを前後に間隔をおいて固定するという手段が 一般に採用されている。
【0003】 また、上記固定式車輪止めの他に、例えは実開昭60−35850号公報に記 載されているように、パレットに起伏自在に枢支された車輪止め部材と、この車 輪止め部材の起伏を行なう操作アームとを備えた可動式車輪止めも知られている 。すなわち、このものは、操作アームの中間部を車輪止め部材の枢支点の前方に おいてパレットに枢支し、操作アームの一端を上記車輪止め部材の裏側にT字状 にに当てることにより、操作アームを突張り棒として車輪からの荷重を操作アー ムの枢軸で受けるようにして、車輪止め部材の倒伏を阻止する一方、上記操作ア ームを別途外力によって回動せしめることにより、車輪止め部材を倒伏せしめる ようにしたものである。また、上記車輪止め部材と操作アームとをT字状に位置 決めする手段としてはスプリングの付勢力が利用されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記固定式車輪止めは、構造が簡単であるが、固定式であるが故に自動車の乗 入れ及び乗り出しにあたっては、車輪が車輪止めを乗り越えることを要し、車輪 止めが自動車の円滑且つ容易な入出庫の妨げとなる憾みがある。また、上記車輪 止めは、上記乗り越えを可能にするために車輪の移動阻止に充分な高さにするこ とができない。
【0005】 一方、上記可動式車輪止めの場合、固定式のような問題はないものの、車輪の 荷重を操作アームの枢軸で受ける必要があって、操作アームないしは枢軸の早期 破損を招く憾みがある。また、車輪止め部材から車輪の荷重が伝達される操作ア ームは上記車輪止め部材に対し単に接触しているだけであるから、この操作アー ムの接触位置がパレットの振動等によって若干でもずれると、車輪止め部材の倒 伏を招くという懸念がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、このような課題に対して、上記操作アームに相当する部材の一端を 車輪止め部材に枢着し、この部材の他端をパレットに設けたガイドにより前後方 向に案内することにより、車輪止め部材の起伏をなすとともに、このガイドに上 記部材の車輪止め部材が倒伏するような移動を阻止するストッパを形成するもの である。
【0007】 すなわち、具体的な手段は、自動車を駐車のためにパレットに乗入れる乗入れ 部を有し、自動車をパレットに搭載して格納するようにした機械式駐車装置にお けるパレットの車輪止め装置であって、 上記自動車の車輪に接触する車輪接触面を有し、基端が上記パレットに水平支 軸により枢支されて上記車輪接触面が上記車輪の移動を阻止するよう上記パレッ ト上に立ち上がった起立位置と、上記車輪接触面が上記車輪の乗越を許容するよ う後方へ倒伏した倒伏位置との間で起伏自在に設けられた車輪止め部材と、 一端が上記車輪止め部材の先端若しくは中間部に水平軸により回動自在に連結 されて上記車輪止め部材の後方に延び、他端に側方へ突出する係合部が設けられ た支持部材と、 上記パレットの上記車輪止め部材の枢支点よりも後方部位を前後方向に延び、 上記支持部材の他端の係合部を係合させて上記車輪止め部材が上記起立位置と倒 伏位置とに起伏するよう上記支持部材の他端を前後方向に案内するガイドと、 上記支持部材をその他端が上記ガイドの上記車輪止め部材を起立位置とする前 端に移動するように付勢する付勢手段と、 上記乗入れ部に設けられ、上記支持部材を上記付勢手段の付勢に抗して上記支 持部材の他端が上記ガイドの上記車輪止め部材を倒伏位置とする後端へ移動する ように押動する押動手段とを備え、 上記ガイドの前端部に、上記車止め部材が起立位置にあるとき、上記支持部材 の係合部が上記車輪から上記車輪止め部材を介して伝わる荷重によって後方へ移 動しないように、後方へいくに従って斜めに上昇した傾斜部が形成されているこ とを特徴とするものである。
【0008】
【作用】
上記車輪止め装置においては、付勢手段の付勢によって支持部材の係合部がガ イド前端部の傾斜部に移動することにより、車輪止め部材が起立位置となる。こ の場合、車輪の荷重は、車輪止め部材から支持部材の係合部に伝わるが、この係 合部は上記傾斜部により後方への移動が阻止されており、車輪止め部材が倒伏す ることはない。そうして、車輪止め部材と支持部材とは枢着により連結されてい るから、パレットの振動によるこの両者の外れという問題はなく、また、上記係 合部の後方移動を阻止する傾斜部はパレットの振動等による係合部の若干の移動 を考慮して長さを設定しておけばよく、車輪止め部材の倒伏を確実に防止するこ とができる。また、上述の如く、車輪の荷重は、従来の可動車輪止めにおける枢 軸のような軸部材でなく、ガイドの傾斜部という固定要素で受けられるから、耐 久性の点で有利になる。
【0009】 一方、上記支持部材の係合部は、押動手段による上記付勢手段の付勢に抗する 押動により、ガイドを後方へ移動し、車輪止め部材が倒伏する。これにより、車 輪は車輪止め部材の車輪接触面の上を乗り越えて通過することができる。
【0010】
【考案の効果】
従って、本考案によれば、車輪止め部材に支持部材の一端を枢着し、この支持 部材の他端に係合部を設けて、ストッパ手段としての傾斜部を有するガイドによ り上記係合部を前後方向に案内して、車輪止め部材の起伏を行なうようにしたか ら、車輪止め装置の構造を複雑化ないしは部品点数の増大を招くことなく、車輪 止め部材の起立使用時における倒伏を確実に防止しながら、車輪止め装置の耐久 性の向上を図ることができる。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0012】 図1及び図2には機械式駐車装置の全体構成が示されている。同図において、 1は地上に立設された前側2本、後側4本の計6本の支柱と、この6本の支柱の 上端に矩形状に組んで固定された4本の梁とからなる駐車枠であり、地上面には 横行レール3が敷設されていて、この横行レール3に2枚の車両搭載用横行パレ ット2が横行可能に支持されている。また、上記梁からは、3枚の昇降パレット 2が昇降チェーン5によって地上の車両乗入れ部とその上方の車両収容部との間 で昇降可能に支持されている。なお、後側4本の支柱は等間隔に設けられていて 、3枚の昇降パレット2の昇降ガイドに用いられている。
【0013】 従って、この駐車装置においては、昇降パレット2による車両の収容にあたっ ては、下側の2枚の横行パレット2を左右に移動させて空きスペースを形成し、 そこに昇降パレット2を下降せしめることになる。
【0014】 図3には上記パレット2が示されている。このパレット2は前後方向に延びる 左右2本の車輪転動部6,6を有し、この車輪転動部6,6の間に上方へ突出し 前後方向に延びる中央凸条部7が形成され、上記両車輪転動部6,6の両外側に 上方へ突出し前後方向に延びる外側凸条部8,8が形成されている。そして、上 記車輪転動部6,6の前部に、図4にも示すように、車輪の前方移動を阻止する 固定式の車輪止め9と、車輪の後方移動を阻止する可動式の車輪止め装置10と が前後に間隔をあけて設けられている。
【0015】 上記車輪止め装置10は、車輪Wの後方移動を阻止するための車輪止め部材1 1と、車輪止め部材11を背部から支持するための支持部材12と、車輪止め部 材11の起伏のためのガイド孔13、操作アーム14、スプリング(付勢手段) 15及び押動手段16とを備えてなる。以下、各構成要素について具体的に説明 する。
【0016】 車輪止め部材11は、車輪Wに接触する車輪接触面11aを片面に有する板状 のものであって、基端が上記パレット2の車輪転動部6に水平支軸21により枢 支されている。そして、この枢支により、車輪止め部材11は、上記車輪接触面 11aが上記車輪Wの移動を阻止するよう上記パレット上に立ち上がった起立位 置(図4及び図5の状態)と、上記車輪接触面11aが上記車輪Wの乗越を許容 するよう後方へ倒伏した倒伏位置(図6の状態)との間で起伏自在になされてい る。
【0017】 支持部材12は、ロッド状のものであって、上記車輪止め部材11の両側にそ れぞれ1本ずつ設けられている。すなわち、各支持部材12は、その一端が上記 車輪止め部材11の先端の側部に水平軸22により回動自在に連結されて、上記 車輪止め部材11の後方に延び、他端に側方へ突出する係合部23が設けられて いる。
【0018】 ガイド孔13は、上記パレット2における上記車輪止め部材11の枢支点より も後方部位の中央凸条部7及び外側凸条部8,8の各々の車輪転動部6からの立 上り面に形成されている。すなわち、このガイド孔13は、上記支持部材12の 他端の係合部23を係合させて上記車輪止め部材11が上記起立位置と倒伏位置 とに起伏するよう上記支持部材12の他端を前後方向に案内するものであって、 車輪転動部6に沿って前後方向に延びている。この場合、このガイド孔13は、 前端から後方へ斜めに上昇して延びる第1傾斜部13aと、この第1傾斜部13 aに続いて後方へ斜めに下降した第2傾斜部13bとにより「へ」の字状に形成 されている。
【0019】 操作アーム14は、上記支持部材12の他端に固定されてパレット2の車輪転 動部6の前後方向に延びる通し孔24よりパレット2の下方へ突出している。
【0020】 スプリング15は、上記パレット2の車輪転動部6の下面より突設したブラケ ット25と上記操作アーム14との間に張設されていて、この操作アーム14と 共に上記支持部材12を係合部23が上記ガイド孔13の上記車輪止め部材11 を起立位置とする前端、つまり上記第1傾斜部13aに移動するように付勢して いる。
【0021】 押動手段16は、シリンダ式のものであって、駐車装置の車両乗入れ部に設け られており、上記操作アーム14を介して支持部材12を上記スプリング15の 付勢に抗して水平に後方へ押動し、上記支持部材12の係合部23が上記ガイド 孔13の上記車輪止め部材11を倒伏位置とする後端、つまり第2傾斜部13b の後端へ移動するようにさせるものである。
【0022】 そうして、上記ガイド孔13の第1傾斜部13aと、上記車止め部材11が起 立位置にあるときの上記支持部材12とのなす角度θ(図5参照)は、この支持 部材12の係合部23が上記車輪Wから上記車輪止め部材11を介して伝わる荷 重Fによって後方へ移動しないように、設定されている。この場合、上記角度θ は90度未満にすることが、上記係合部23の移動を確実に阻止する上で好まし い。また、その場合においても、上記押動手段16の押動方向と第1傾斜部との なす角度は、この押動により係合部23が第1傾斜部13aを後方へ移動するよ うに、鈍角(90度以上の角度)になるようにする。
【0023】 従って、上記車輪止め装置10においては、上記操作アーム14に対して外力 が作用していないときは、図4及び図5に示すように、スプリング15の付勢力 により支持部材12の係合部23がガイド孔13の前端部の第1傾斜部13aに 移動している。よって、車輪止め部材11は起立位置にあり、また、支持部材1 2も斜め前方に立上った状態にある。
【0024】 そうして、駐車装置の車両乗入れ部において、車両の乗入れを行なうときには 、押動手段16によって操作アーム14を後方へ押動することにより、支持アー ム12の係合部23をガイド孔13の第1傾斜部13aより第2傾斜部13bの 後端へ移動させる。これにより、図6に示すように、車輪止め部材11及び支持 部材12は共に倒伏し、車輪Wは支持部材12の後方から車輪止め部材11の車 輪接触面11aを乗り越えて、その前方へ移動することができる。しかる後に、 上記押動手段16による操作アーム14の押動を解除すれば、スプリング15の 付勢力により、車輪止め部材11は起立位置に復帰する。
【0025】 上記車輪止め部材11の起立状態において、車輪Wの荷重は、車輪止め部材1 1から支持部材12の係合部23に矢符Fのように伝わるが、この係合部23は ガイド孔13の第1傾斜部13aにより後方への移動が阻止されており、車輪止 め部材11が倒伏することはない。また、パレット2がその横行ないしは昇降に 伴って振動しても、上記車輪止め部材11と支持部材12とは枢着により連結さ れているから、外れることはなく、また、上記係合部23がガイド13の後方へ 移動するには第1傾斜部13aを乗り越える必要があるから、実際には上記パレ ット2の振動があっても、車輪止め部材11の倒伏は生じない。
【0026】 なお、上記実施例では支持部材12を車輪止め部材11の先端に枢着したが、 車輪止め部材11の中間部に枢着してもよい。
【0027】 また、カイドとしては、上記実施例では孔にしたが溝であってもよい。
【0028】 また、ガイドを孔にする場合、操作アームは、ガイド孔の側方、つまりパレッ トの車輪転動部の側方に設けて、支持部材の係合部に取り付けてもよい。
【0029】 また、押動手段としては、上記実施例ではシリンダ式のものを用いたが、昇降 パレットの下降動作を利用して操作アーム14の先端を後方移動するように案内 する傾斜案内面を備えた固定式(カム式)の押動手段であってもよい。
【0030】 また、上記実施例では車輪Wの後方移動を阻止する車輪止めに本考案を適用し たが、車輪Wの前方移動を阻止する車輪止めにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示す。
【図1】機械式駐車装置の正面図
【図2】機械式駐車装置の側面図
【図3】パレットの斜視図
【図4】パレットの車輪止めを示す縱断面図
【図5】車輪止め部材が起立した状態の車輪止め装置を
示す縱断面図
【図6】車輪止め部材が倒伏した状態の車輪止め装置を
示す縱断面図
【符号の説明】
2 パレット 11 車輪止め部材 12 支持部材 13 ガイド孔 15 スプリング(付勢手段) 16 押動手段 21 水平支軸 22 水平軸 23 係合部

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】自動車を駐車のためにパレットに乗入れる
    乗入れ部を有し、自動車をパレットに搭載して格納する
    ようにした機械式駐車装置におけるパレットの車輪止め
    装置であって、 上記自動車の車輪に接触する車輪接触面を有し、基端が
    上記パレットに水平支軸により枢支されて上記車輪接触
    面が上記車輪の移動を阻止するよう上記パレット上に立
    ち上がった起立位置と、上記車輪接触面が上記車輪の乗
    越を許容するよう後方へ倒伏した倒伏位置との間で起伏
    自在に設けられた車輪止め部材と、 一端が上記車輪止め部材の先端若しくは中間部に水平軸
    により回動自在に連結されて上記車輪止め部材の後方に
    延び、他端に側方へ突出する係合部が設けられた支持部
    材と、 上記パレットの上記車輪止め部材の枢支点よりも後方部
    位を前後方向に延び、上記支持部材の他端の係合部を係
    合させて上記車輪止め部材が上記起立位置と倒伏位置と
    に起伏するよう上記支持部材の他端を前後方向に案内す
    るガイドと、上記支持部材をその他端が上記ガイドの上
    記車輪止め部材を起立位置とする前端に移動するように
    付勢する付勢手段と、 上記乗入れ部に設けられ、上記支持部材を上記付勢手段
    の付勢に抗して上記支持部材の他端が上記ガイドの上記
    車輪止め部材を倒伏位置とする後端へ移動するように押
    動する押動手段とを備え、 上記ガイドの前端部に、上記車止め部材が起立位置にあ
    るとき、上記支持部材の係合部が上記車輪から上記車輪
    止め部材を介して伝わる荷重によって後方へ移動しない
    ように、後方へいくに従って斜めに上昇した傾斜部が形
    成されていることを特徴とする機械式駐車装置における
    パレットの車輪止め装置。
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