JPH056036A - 電子写真式平版印刷用原版 - Google Patents
電子写真式平版印刷用原版Info
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- JPH056036A JPH056036A JP3158474A JP15847491A JPH056036A JP H056036 A JPH056036 A JP H056036A JP 3158474 A JP3158474 A JP 3158474A JP 15847491 A JP15847491 A JP 15847491A JP H056036 A JPH056036 A JP H056036A
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Abstract
層の構成および組成を改良して特にコスレ汚れ発生防止
と印刷シワ発生までの印刷枚数を向上させる。 【構成】 支持体の片面に少なくとも光導電層を他の面
にバック層を設けなる電子写真式平版印刷用原版におい
て、バック層が親水性高分子を含有してなる最外層とコ
ッブ法による吸水度が25g/cm2 (45分値)であ
る内層からなることを特徴とする。この構成により耐水
性とコスレ汚れ防止性を両立できるので、シワ発生なく
良好な画質で多数枚印刷できる。また、通常の現像のみ
ならず直接給電方式による現像を行う電子写真式製版用
印刷原版にも適用して効果がある。
Description
版に関し、特に印刷適性に優れて高い画質の印刷物が得
られ、しかも印刷の作業性の良い電子写真式平版印刷用
原版に関するものである。
する方法として、従来、電子写真式平版印刷用原版の光
導電層を一様に帯電させ画像露光した後、液体トナーに
より湿式現像してトナー像を得、次いでこのトナー像を
定着した後、不感脂化液(エッチング液)で処理してト
ナー像のない非画像部を親水化する方法が一般的に採用
されている。
から導電性が付与された紙等が使用されているが、この
支持体への水の浸透により印刷力や写真性能に影響を与
えていた。すなわち、上記のエッチング液や印刷中の浸
し水が浸透して支持体が伸び、ときには支持体と光導電
層間で剥離が生じて耐刷性を低下させ、また上記の帯電
や露光時の雰囲気の温湿度条件により支持体の含水率が
変化し、その結果支持体の電導度が変化して写真性能に
悪影響を与えていた。また、耐水性がないと印刷中にシ
ワが発生してしまう。
の片面または両面に耐水性を有する例えばエポキシ樹脂
やエチレンとアクリル酸等との共重合体を塗布したり
(特開昭50−138904、同55−105580、
同59−68753各号公報等)、あるいはポリエチレ
ン等のラミネート層を設ける(特開昭58−57994
号公報等)の提案がなされている。
面、トップ)とは反対の面に裏塗層として設けられた層
をバック層と呼ぶが、このバック層形成用組成物は上記
の耐水性付与のみならず各種の機能性保持を目的とし
て、改良を重ねられている。
印刷原版の現像法として、従来の電極間に現像液を流し
た中にマスターを通過させる方式に変えて、印刷面とは
反対の側の電極に代えて導体を使用し、この導体から支
持体裏面側に電子を直接給電しながら現像を行う所謂直
接給電方式による湿式現像法を開発し、すでに特願昭6
3−89373号として提案している。
リオレフィンラミネート層を有する支持体のバック層と
して表面電気抵抗が1×1010Ω以下でポリオレフィン
ラミネート層より摩擦抵抗が大きい層を設けることによ
り、印刷機ドラムへの巻き付け固定が正確になり印刷ズ
レを防止して良好な電子写真製版ができると共に、直接
電子給電方式の現像も可能とする原版を提案した(特開
平2−84665号公報)。
を、裏面にバック層を設け、該アンダー層の表面抵抗率
を1×108 〜1×1014、バック層のそれを1×10
10以下とすることにより従来方式、直接給電方式のいず
れの湿式現像によっても、正確、良好且つ速やかで、ベ
タ画面でのピンホール発生のない均一な画像形成が可能
な原版とその現像法を提案した(特開平2−13246
4号公報)。
原版は通常ロール状に巻かれているため、バック層と印
刷面(トップ層)が接触するためにバック層形成用組成
物、例えば耐水性付与のための物質等がトップ層に転写
してしまう。この耐水性向上剤がトナー像のない部分
(非画像部)に付着すると、該非画像部を親水化処理す
る場合に付着部分では親水化処理が十分とはならず、こ
れにより印刷物に汚れ(コスレ汚れと呼ぶ)を発生する
という問題がある。これを防止しようとしてバック層の
耐水性向上剤添加量を減らすと、当然耐水性(防水性)
が低下して印刷中にシワが発生してそれ以上の印刷がで
きなくなる。即ち、コスレ汚れ防止と耐水性確保(印刷
中でのシワ発生防止)の両立は困難であった。
易く(フィット性)、しかも版胴からズレない等の印刷
作業性、印刷適性を保証する機能も必要であるので、前
記した2つの性能に更にこれらも満足したものが要求さ
れている。従って、本発明の目的は、コスレ汚れに関し
て良好な特性を有し、さらに印刷段階でシワが発生しに
く、フィット性が良く、ズレ難い等の印刷性能も同時に
解決できて、良好な画質の印刷物を多数枚印刷できる電
子写真式平版印刷用原版を提供することにある。
製版の現像にも直接給電方式の現像にも適用できて、し
かも上記したコスレ汚れ、印刷性能共に満足できるよう
な電子写真式平版印刷用原版を提供することにある。
の手段として本発明は、支持体の片面に少なくとも光導
電層を他の面にバック層を設けてなる電子写真式平版印
刷用原版において、バック層が親水性高分子を含有して
なる最外層とコッブ法による吸水度が25g/m2 (4
5分値)以下である内層からなることをを特徴とする。
(支持体から最も遠い側)と内層(支持体に近い側)で
機能を分けて、従来困難であった防水性と親水性を両立
させたものである。即ち、本発明のバック層は親水性高
分子を含有してなる最外層(以下A層と呼ぶ)と、コッ
ブ法による吸水度が25g/m2 (45分値)以下の内
層(以下B層)とからなるものである。
40の「紙および板紙の吸水度試験方法(コッブ法)」
であり、非吸収性の紙および板紙の片面が一定時間水に
接触する場合の吸水度を試験する方法である。本発明で
は該接触時間は45分間である。また、この方法による
吸水度は紙のはっ水度とは直接関係はない。本発明にお
いては、最外層のA層が親水性高分子を含有するので、
ロール状態でバック層表面がトップ層と接触してもトッ
プに転写するのは親水性高分子が多く含まれている層で
あるため親水化処理の妨げとはならず、コスレ汚れ発生
を防止することが可能である。コスレ防止能力を更に上
げる目的で、A層に親水性コロイド粒子等を添加しても
よい。
の低い層を設けることにより、十分な耐水性、防水性を
確保でき、印刷シワの発生を防止できる。また、A層は
コスレ汚れ発生防止を主なる目的としているが、このB
層では印刷版として必要な性能を保持することができ
る。B層は1層構成でもよいが、複数層とすることも可
能である。
目的で、親水性高分子結合剤、例えば有機チタン化合物
等を一方または両層に添加してもよい。以上により、本
発明ではコスレ汚れ防止と防水性という相反する機能を
両立させることが可能となった。
明する。本発明のA層は親水性高分子を含有してなる層
である。図1に、支持体上に本発明によるB層を形成
し、A層として後記する実施例2の処方(A−2)の組
成物(親水性高分子含有せず)、(A−2)の処方にお
いてアクリル重量組成比53%中の2,5,10%を親
水性高分子であるポリビニルアルコール(PVAと略
記)で置換した処方による組成物、のそれぞれを厚さを
変えて形成した各サンプルについて、更に共通組成で光
導電層を形成し、得られた電子写真式製版用印刷原版を
印刷してコスレ汚れ発生を調べた結果を示す。
生、×は発生を意味する。図1から明らかなように、P
VA置換量(S)の増加に従い、コスレ汚れ発生が低減
する。また、A層はかなり薄くても有効であり、1μm
を越すとそれ以上厚くしても効果は殆ど変わりないこと
もわかる。
または合成された公知の親水性高分子のいずれを用いて
もよい。具体的には例えば、通常の石灰処理ゼラチンの
他に酸処理ゼラチン、改質ゼラチン、誘導体ゼラチン等
のゼラチン類、アルブミン、アルギン酸ナトリウム、ア
ラビアゴム、ラテックス、セルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロ
ース類やデンプン等の水溶性誘導体、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ス
チレン−無水マレイン酸共重合体等の親水性高分子等の
1種又は2種以上を用いることができる。親水性コロイ
ド粒子を添加すればコスレ防止能力は更に向上する。
層形成用材料とからなる。A層形成用材料としては、例
えば各種の耐水性材料、耐水性耐有機溶剤性材料、合成
エマルジョン等の1種以上を用いることができる。該耐
水性材料としては、耐水性膜形成材料である例えばポリ
塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、アルキド樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体等や耐有機溶剤性膜形成材
料である例えば澱粉、酸化澱粉、PVA、メチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、CMC等が挙げら
れる。
ばエチレン−ビニルアルコール共重合体、高重合度ポリ
エステル、高重合度ポリウレタン等が用いられる。ま
た、澱粉、PVA、アクリル樹脂(但し反応性アクリル
樹脂で、有機溶剤溶液型でもO/W型エマルジョン型で
もよい)、アルキド樹脂(但し空気硬化型のもの)等と
メラミン樹脂のような架橋剤とを併用して耐水性耐有機
溶剤性材料として用いることもできる。
エステル、メタアクリル酸エステル、塩化ビニール、塩
化ビニリデン、酢酸ビニール、ポリウレタン、プレポリ
マー、アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン−ブタ
ジエン等の単量体またはプレポリマーを乳化重合または
乳化共重合させて得られるものを挙げることができる。
ることも可能である。なお、A層には必要に応じて分散
剤、レベリング剤、架橋剤等を添加することができる。
A層形成用組成物全量中の上記親水性高分子の存在割合
は3〜40重量%の範囲が好ましい。
g/m2 (45分値)以下の条件を満足するものであれ
ばよい。このコッブ法による吸水度の値は、B層の耐水
性コート剤の組成のみならず、B層の厚さにも依存す
る。同組成であれば層厚に応じて吸水度は低下する。図
2に支持体に7μm(乾燥厚さ)に形成したB層のコッ
ブ法による吸水度(45分値)とシワ発生枚数(印刷開
始後印刷シワが発生するまでに印刷できる枚数)の関係
を調べた結果を示す。各々のB層は後記する処方(B−
1)において、クレー/樹脂比を変えて吸水度を変化さ
せ、各B層の上には吸水度85g/m 2 のA層を共通組
成で設けた。この支持体上に光導電層を形成して電子写
真式製版用印刷原版とし、これを印刷機にて印刷した。
図2から明らかなように、コッブ法による吸水度25g
/m2 以下でシワ発生に至るまでの印刷枚数は急激に増
加していることがわかる。
として前記した各種の耐水性材料、耐水性耐有機溶剤性
材料、合成エマルジョンを用いることができ、更に水溶
性高分子化合物も使用できる。該水溶性高分子化合物と
しては、澱粉又はその水溶性誘導体、水溶性セルロース
誘導体、カゼイン、ポリビニールアルコール、スチレン
無水マレイン酸共重合体、酢ビ−無水マレイン酸共重合
体などを挙げることができる。この場合も、B層の吸水
度が25g/m2 以下となるようにその使用量を選択す
る。
ることも可能であり、必要に応じて分散剤、レベリング
剤、架橋剤等を添加することができ点は、A層の場合と
同様である。また、前記の通り、A層とB層の一方又は
両方に親水性高分子結合剤例えば有機チタン化合物等を
添加することで、両層の密着性を向上できる。
揮できる厚さであればよく、特に限定されるものではな
いが、0.5〜10μm程度である。また、B層の厚さ
は2〜25μm程度である。B層が複層構成の場合には
トータルの厚さがこの範囲であればよい。本発明のA層
及びB層を含めたバック層全体の厚さは3〜25μmが
一般的であり、好ましくは8〜15μmである。
真式平版印刷用原版に使用される公知の支持体のいずれ
をも用いることができる。例えば、金属、紙、プラスチ
ックシート等の基体やこれらに低抵抗物質を含浸させる
などして導電処理したもの、前記支持体の表面に耐水性
接着層または少なくとも1層以上のプレコート層を設け
たもの、Al等を蒸着した基体導電化プラスチックを紙
にラミネートしたもの等が使用できる。
具体的には、坂本幸男「電子写真」14,(No.1),p
2〜11(1975)、森賀弘之「入門特殊紙の化学」
高分子刊行会(1975)、M. F. Hoover, J. Macrom
ol. Sci. Chem., A−4(6),p1327〜1417
(1970)等に記載されているもの等を用いる。
と結着剤とを含有してなり、光導電体としては無機材
料,有機材料のいずれであってもよい。無機光導電材料
としては例えばSi、Ge、酸化亜鉛、硫化カドミウ
ム、酸化チタン、セレン、セレン化カドミウム、セレン
化亜鉛又は酸化鉛、Se−Te合金、As2 S3 、As
2 Se3 等のカルコーゲン合金等を挙げることができ
る。
シアニン系顔料、光導電性キノリン系顔料、光導電性フ
タロシアニン系顔料、光導電性ピリリウム塩系顔料、置
換ビニルオキサゾール、トリフェニルアミン誘導体、ア
ントラセン、ベンゾ縮合複素環、ピラゾリン又はイミダ
ゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、ビニル芳香族
ポリマーならびにこれらの共重合生成物、フルオレノン
誘導体、トリアリールメタンロイコ染料やスクエアリン
酸誘導体染料等のポリアリールアルカン類、ペリレン、
テトラセン、カルバゾール、テトラベンジル−p−フェ
ニレンジアミン、スクエアリウム、インジゴ、ジメチル
ペルイミド、ポリゼニルテトラセン、ポリゼニルペリレ
ン、アシルヒドラゾン誘導体、ベンズチアゾール誘導
体、テトラシアノピレン、クロロシアンブルー等各種の
ものを挙げることができる。これらは併用して用いても
よい。
ン、ポリアクリル酸又はポリメタクリル酸エステル、ポ
リ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラール
及びそれらの誘導体やその他の光導電層用結着剤として
公知の材料を用いることができる。光導電層中の光導電
体量は、光導電性物質と結着剤の比は例えば重量比で
3:1〜20:1の範囲等で用いるが、本発明では特に
限定されるところはない。また、必要に応じて増感剤
や、塗布を行なうときに用いられる塗布助剤その他の添
加剤を添加することができる。
度であるが、本発明では特に限定されるところはない。
また、光導電層とアンダー層との接着力を向上させるた
めに、アンダー層の表面を予め例えば米国特許第3,4
11,908号明細書に記載されているように、コロナ
放電処理、グロー放電処理、火炎処理、紫外線処理、オ
ゾン処理、プラズマ処理等の表面処理を行っておくこと
が好ましい。
の電子写真式平版印刷用原版製造分野で公知の技術によ
ればよく、分散方式として例えばボールミル、コロイド
ミル、超音波分散機、3本ロールミル、グレインミル、
ホモジナイザー、ホモミキサー等通常のものが使用でき
る。また、塗布方式としては、エアーナイフコーター、
トレイリンググレードコーター、ワイヤーバーコータ
ー、リバースロールコーター、キスロールコーター、フ
ァウンテンコーター等が使用できる。
露光、現像等の工程を経て平版印刷版とされる。また、
前記した直接給電方式の現像を行なうのにも適してい
る。
本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 支持体として85g/m2 の上質紙を用い、バック層と
してはまず内層として下記処方(B−1)により調製し
た組成物(B−1)をワイヤーバーにて塗布した後、温
度140℃で1分間乾燥することにより厚さ7μmの内
層を形成した。次に下記処方(A−1)により調製した
組成物(A−1)を同じくワイヤーバーにて塗布した
後、温度140℃で1分間乾燥することにより厚さ3μ
mの最外層として、バック層を形成した。
予め水に溶解又は分散した。
予め水に溶解又は分散した。
ル(PVA)水溶液をワイヤーバーで乾燥膜厚8μmに
なるように塗布した後、更に光導電層として下記組成 光導電層組成(重量部): 光導電性酸化亜鉛(商品名 SAZEX 2000) 100部 アクリル樹脂(富士写真フイルム社製) 20部 ローズベンガル 0.1部 トルエン 190部 を塗布、乾燥し、乾燥塗工料23g/m2 を設けて、本
発明の電子写真式平版印刷用原版を得た。
ク層各層の吸水度をBEKK吸水度計により測定したと
ころ、最外層は75g/m2 、内層は11g/m2 であ
った。この原版(サンプル)の2枚を上向きに重ねあわ
せ、その上に底面積5cm2 、重さ20gのアルミニウ
ム金属片を載せ、上のサンプルを動かないように固定し
て、下のサンプルだけをスライドさせることにより強制
的にコスレさせた。次いで、引き抜いた下のサンプルを
原版として、富士写真フイルム(株)製ELP−310
電子写真製版機で製版した後、富士写真フイルム(株)
製エッチング処理液E2をコットンに浸して表面をエッ
チング処理し、リョービAD80型印刷機(リョービ
(株)製)を用いて印刷し、コスレ汚れの発生と、印刷
シワが発生するまでに印刷できた枚数を調べた。結果を
表1に示すが、1500枚までシワ発生なく、またコス
レ汚れもなかった。
2)の親水性高分子を含まないものに変えた以外は実施
例1と同様にして平版印刷用原版を作製した。このとき
最外層の吸水度は23g/m2 、内層の吸水度は11g
/m2 であった。
予め水に溶解又は分散した。
たところ、表1に示すようにシワ発生までに1550枚
印刷できたがコスレ汚れが発生していた。
2)の吸水度の高いものに変えた以外は実施例1と同様
にして平版印刷用原版を作製した。このとき最外層の吸
水度は75g/m2 、内層の吸水度は45g/m2 であ
った。 最外層処方(A−1) 内層処方(B−2) クレー 45 SBRレジン(Tg 0℃) 20 ポリビニルアルコール 5.0 メラミン架橋剤 3.3 以上を最終的に固形分の総量が30重量%になるように
予め水に溶解又は分散した。得られた原版について実施
例1と同様に印刷して評価したところ、表1に示すよう
にコスレ汚れの発生はなかったが、350枚で印刷シワ
が発生した。
−1)のように(A−1)と(B−1)を混合した材料
により調製した組成物を塗布し、温度135℃で1分間
乾燥して、厚さ10μm、吸水度40g/m2 の1層の
みのバック層とした以外は実施例1と同様にして平版印
刷用原版を作成した。
予め水に溶解又は分散した。
刷して評価したところ、表1に示すようにコスレ汚れは
僅かに発生する程度であったが、印刷シワ発生までの印
刷枚数は450枚であった。
(吸水度70g/m2 )、内層を乾燥厚さで5μm(吸
水度20g/m2 )とした以外は実施例1と同様にして
本発明の電子写真式製版用印刷原版を作成した。 最外層処方(A−1) 内層処方 (B−1) 得られた原版について実施例1と同様に印刷して評価し
たところ、表1に示すようにコスレ汚れの発生なく、印
刷シワ発生までの印刷枚数は1400枚であった。
(吸水度65g/m2 )、内層を乾燥厚さで4μm(吸
水度30g/m2 )とした以外は実施例1と同様にして
本発明の電子写真式製版用印刷原版を作成した。 最外層処方(A−1) 内層処方 (B−1) 得られた原版について実施例1と同様に印刷して評価し
たところ、表1に示すようにコスレ汚れ発生はないが、
420枚印刷でシワが発生した。
ック層を複層にして最外層に親水性高分子を含有させ、
内層はコッブ法による吸水度25g/m2(45分値)
以下とする本発明の構成によりはじめて、コスレ汚れ発
生防止と印刷シワ発生までの印刷枚数を上げる(耐水性
向上)という相反する効果を両立せしめることが可能と
なることが理解されよう。
中にコスレ汚れを出さずに電子写真式製版用印刷原版を
作成できて、しかも本発明原版を用いて印刷する際には
シワが発生せず、多数枚の印刷が可能となる。本発明の
原版は通常の電子写真法による現像にも、直接給電方式
による現像にも好適であり、良好な画質の印刷物を得ら
れる。
レ汚れ発生の関係を示すグラフ図である。
シワ発生までの印刷枚数の関係を示すグラフ図である。
原版は通常ロール状に巻かれているため、バック層と印
刷面(トップ層)が接触するためにバック層形成用組成
物、例えば耐水性付与のための物質等がトップ層に転写
してしまう。この耐水性向上剤がトナー像のない部分
(非画像部)に付着すると印刷物に汚れ(コスレ汚れと
呼ぶ)を発生するという問題がある。これを防止しよう
としてバック層の耐水性向上剤添加量を減らすと、当然
耐水性(防水性)が低下して印刷中にシワが発生してそ
れ以上の印刷ができなくなる。即ち、コスレ汚れ防止と
耐水性確保(印刷中でのシワ発生防止)の両立は困難で
あった。
140の「紙および板紙の吸水度試験方法(コッブ
法)」であり、非吸水性の紙および板紙の片面が一定時
間水に接触する場合の吸水度を試験する方法である。本
発明では該接触時間は45分間である。また、この方法
による吸水度は紙のはっ水度とは直接関係はない。本発
明においては、最外層のA層が親水性高分子を含有する
ので、ロール状態でバック層表面がトップ層と接触して
もトップに転写するのは親水性高分子が多く含まれてい
る層であるとコスレ汚れ発生を防止することが可能であ
る。コスレ防止能力を更に上げる目的で、A層に親水性
コロイド粒子等を添加してもよい。 ─────────────────────────────────────────────────────
版に関し、特に印刷適性に優れて高い画質の印刷物が得
られ、しかも印刷の作業性の良い電子写真式平版印刷用
原版に関するものである。
する方法として、従来、電子写真式平版印刷用原版の光
導電層を一様に帯電させ画像露光した後、液体トナーに
より湿式現像してトナー像を得、次いでこのトナー像を
定着した後、不感脂化液(エッチング液)で処理してト
ナー像のない非画像部を親水化する方法が一般的に採用
されている。
から導電性が付与された紙等が使用されているが、この
支持体への水の浸透により印刷力や写真性能に影響を与
えていた。すなわち、上記のエッチング液や印刷中の浸
し水が浸透して支持体が伸び、ときには支持体と光導電
層間で剥離が生じて耐刷性を低下させ、また上記の帯電
や露光時の雰囲気の温湿度条件により支持体の含水率が
変化し、その結果支持体の電導度が変化して写真性能に
悪影響を与えていた。また、耐水性がないと印刷中にシ
ワが発生してしまう。
の片面または両面に耐水性を有する例えばエポキシ樹脂
やエチレンとアクリル酸等との共重合体を塗布したり
(特開昭50−138904、同55−105580、
同59−68753各号公報等)、あるいはポリエチレ
ン等のラミネート層を設ける(特開昭58−57994
号公報等)の提案がなされている。
面、トップ)とは反対の面に裏塗層として設けられた層
をバック層と呼ぶが、このバック層形成用組成物は上記
の耐水性付与のみならず各種の機能性保持を目的とし
て、改良を重ねられている。
印刷原版の現像法として、従来の電極間に現像液を流し
た中にマスターを通過させる方式に変えて、印刷面とは
反対の側の電極に代えて導体を使用し、この導体から支
持体裏面側に電子を直接給電しながら現像を行う所謂直
接給電方式による湿式現像法を開発し、すでに特開平1
−26043号公報として提案している。
リオレフィンラミネート層を有する支持体のバック層と
して表面電気抵抗が1×1010Ω以下でポリオレフィン
ラミネート層より摩擦抵抗が大きい層を設けることによ
り、印刷機ドラムへの巻き付け固定が正確になり印刷ズ
レを防止して良好な電子写真製版ができると共に、直接
電子給電方式の現像も可能とする原版を提案した(特開
平2−84665号公報)。
を、裏面にバック層を設け、該アンダー層の表面抵抗率
を1×108 〜1×1014、バック層のそれを1×10
10以下とすることにより従来方式、直接給電方式のいず
れの湿式現像によっても、正確、良好且つ速やかで、ベ
タ画面でのピンホール発生のない均一な画像形成が可能
な原版とその現像法を提案した(特開平2−13246
4号公報)。
原版は通常ロール状に巻かれているため、バック層と印
刷面(トップ層)が接触するためにバック層形成用組成
物、例えば耐水性付与のための物質等がトップ層に転写
してしまう。この耐水性向上剤がトナー像のない部分
(非画像部)に付着すると印刷物に汚れ(コスレ汚れと
呼ぶ)を発生するという問題がある。これを防止しよう
としてバック層の耐水性向上剤添加量を減らすと、当然
耐水性(防水性)が低下して印刷中にシワが発生してそ
れ以上の印刷ができなくなる。即ち、コスレ汚れ防止と
耐水性確保(印刷中でのシワ発生防止)の両立は困難で
あった。
易く(フィット性)、しかも版胴からズレない等の印刷
作業性、印刷適性を保証する機能も必要であるので、前
記した2つの性能に更にこれらも満足したものが要求さ
れている。従って、本発明の目的は、コスレ汚れに関し
て良好な特性を有し、さらに印刷段階でシワが発生しに
くく、フィット性が良く、ズレ難い等の印刷性能も同時
に解決できて、良好な画質の印刷物を多数枚印刷できる
電子写真式平版印刷用原版を提供することにある。
製版の現像にも直接給電方式の現像にも適用できて、し
かも上記したコスレ汚れ、印刷性能共に満足できるよう
な電子写真式平版印刷用原版を提供することにある。
明は、支持体の片面に少なくとも光導電層を他の面にバ
ック層を設けてなる電子写真式平版印刷用原版におい
て、バック層が親水性高分子を含有してなる最外層とコ
ッブ法による吸水度が25g/m2 (45分値)以下で
ある内層からなることを特徴とする。
(支持体から最も遠い側)と内層(支持体に近い側)で
機能を分けて、従来困難であった防水性と親水性を両立
させたものである。即ち、本発明のバック層は親水性高
分子を含有してなる最外層(以下A層と呼ぶ)と、コッ
ブ法による吸水度が25g/m2 (45分値)以下の内
層(以下B層)とからなるものである。
40の「紙および板紙の吸水度試験方法(コッブ法)」
であり、非吸収性の紙および板紙の片面が一定時間水に
接触する場合の吸水度を試験する方法である。本発明で
は該接触時間は45分間である。また、この方法による
吸水度は紙のはっ水度とは直接関係はない。本発明にお
いては、最外層のA層が親水性高分子を含有するので、
ロール状態でバック層表面がトップ層と接触してもトッ
プに転写するのは親水性高分子が多く含まれている層で
あるとコスレ汚れ発生を防止することが可能である。コ
スレ防止能力を更に上げる目的で、A層に親水性コロイ
ド粒子等を添加してもよい。
の低い層を設けることにより、十分な耐水性、防水性を
確保でき、印刷シワの発生を防止できる。また、A層は
コスレ汚れ発生防止を主なる目的としているが、このB
層では印刷版として必要な性能を保持することができ
る。B層は1層構成でもよいが、複数層とすることも可
能である。
目的で、親水性高分子結合剤、例えば有機チタン化合
物、シランカップリング剤((RO)3-Si-X)、チタネート
系カップリング剤等を一方または両層に添加してもよ
い。以上により、本発明ではコスレ汚れ防止と防水性と
いう相反する機能を両立させることが可能となった。
明する。本発明のA層は親水性高分子を含有してなる層
である。図1に、支持体上に本発明によるB層を形成
し、A層として後記する比較例1の処方(A−2)の組
成物(親水性高分子含有せず)、(A−2)の処方にお
いてポリアクリル酸エステル重量組成比43%中の2,
5,10%を親水性高分子であるポリビニルアルコール
(PVAと略記)で置換した処方による組成物、のそれ
ぞれを厚さを変えて形成した各サンプルについて、更に
共通組成で光導電層を形成し、得られた電子写真式製版
用印刷原版を印刷してコスレ汚れ発生を調べた結果を示
す。
生、×は発生を意味する。図1から明らかなように、P
VA置換量(S)の増加に従い、コスレ汚れ発生が低減
する。また、A層はかなり薄くても有効であり、1μm
を越すとそれ以上厚くしても効果は殆ど変わりないこと
もわかる。
または合成された公知の親水性高分子のいずれを用いて
もよい。具体的には例えば、通常の石灰処理ゼラチンの
他に酸処理ゼラチン、改質ゼラチン、誘導体ゼラチン等
のゼラチン類、アルブミン、アルギン酸ナトリウム、ア
ラビアゴム、セルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース等のセルロース類やデ
ンプン等の水溶性誘導体、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、スチレン−無
水マレイン酸共重合体等の親水性高分子等の1種又は2
種以上を用いることができる。親水性コロイド粒子(シ
リカ(SiO2)、アルミナ(Al2O3)、ゼオライト等の親水性
物質を微細粒子にしてコロイド状に安定分散したもの)
を添加すればコスレ防止能力は更に向上する。
層形成用材料とからなる。A層形成用材料としては、例
えば各種の耐水性材料、耐水性耐有機溶剤性材料、合成
エマルジョン等の1種以上を用いることができる。該耐
水性材料としては、耐水性膜形成材料である例えばポリ
塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、アルキド樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体等や耐有機溶剤性膜形成材
料である例えば澱粉、酸化澱粉、PVA、メチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、CMC等が挙げら
れる。
ばエチレン−ビニルアルコール共重合体、高重合度ポリ
エステル、高重合度ポリウレタン等が用いられる。ま
た、澱粉、PVA、アクリル樹脂(但し反応性アクリル
樹脂で、有機溶剤溶液型でもO/W型エマルジョン型で
もよい)、アルキド樹脂(但し空気硬化型のもの)等と
メラミン樹脂のような架橋剤とを併用して耐水性耐有機
溶剤性材料として用いることもできる。
エステル、メタアクリル酸エステル、塩化ビニール、塩
化ビニリデン、酢酸ビニール、ポリウレタン、プレポリ
マー、アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン−ブタ
ジエン等の単量体またはプレポリマーを乳化重合または
乳化共重合させて得られるものを挙げることができる。
ることも可能である。なお、A層には必要に応じて分散
剤、レベリング剤、架橋剤等を添加することができる。
A層形成用組成物全量中の上記親水性高分子の存在割合
は3〜40重量%の範囲が好ましい。
g/m2 (45分値)以下の条件を満足するものであれ
ばよい。このコッブ法による吸水度の値は、B層の耐水
性コート剤の組成のみならず、B層の厚さにも依存す
る。同組成であれば層厚に応じて吸水度は低下する。図
2に支持体に7μm(乾燥厚さ)に形成したB層のコッ
ブ法による吸水度(45分値)とシワ発生枚数(印刷開
始後印刷シワが発生するまでに印刷できる枚数)の関係
を調べた結果を示す。各々のB層は後記する処方(B−
1)において、クレー/樹脂比を変えて吸水度を変化さ
せ、各B層の上には吸水度85g/m 2 のA層を共通組
成で設けた。この支持体上に光導電層を形成して電子写
真式製版用印刷原版とし、これを印刷機にて印刷した。
図2から明らかなように、コッブ法による吸水度25g
/m2 以下でシワ発生に至るまでの印刷枚数は急激に増
加していることがわかる。
として前記した各種の耐水性材料、耐水性耐有機溶剤性
材料、合成エマルジョンを用いることができ、更に水溶
性高分子化合物も使用できる。該水溶性高分子化合物と
しては、澱粉又はその水溶性誘導体、水溶性セルロース
誘導体、カゼイン、ポリビニールアルコール、スチレン
無水マレイン酸共重合体、酢ビ−無水マレイン酸共重合
体などを挙げることができる。この場合も、B層の吸水
度が25g/m2 以下となるようにその使用量を選択す
る。
ることも可能であり、必要に応じて分散剤、レベリング
剤、架橋剤等を添加することができる点は、A層の場合
と同様である。また、前記の通り、A層とB層の一方又
は両方に親水性高分子結合剤例えば有機チタン化合物等
を添加することで、両層の密着性を向上できる。
揮できる厚さであればよく、特に限定されるものではな
いが、0.5〜10μm程度である。また、B層の厚さ
は2〜25μm程度である。B層が複層構成の場合には
トータルの厚さがこの範囲であればよい。本発明のA層
及びB層を含めたバック層全体の厚さは3〜25μmが
一般的であり、好ましくは8〜15μmである。
真式平版印刷用原版に使用される公知の吸水性支持体の
いずれをも用いることができる。例えば、紙、プラスチ
ックシート等の基体やこれらに低抵抗物質を含浸させる
などして導電処理したもの、前記支持体の表面に耐水性
接着層または少なくとも1層以上のプレコート層を設け
たもの、Al等を蒸着した基体導電化プラスチックを紙
にラミネートしたもの等が使用できる。
具体的には、坂本幸男「電子写真」14,(No.1),p
2〜11(1975)、森賀弘之「入門特殊紙の化学」
高分子刊行会(1975)、M. F. Hoover, J. Macrom
ol. Sci. Chem., A−4(6),p1327〜1417
(1970)等に記載されているもの等を用いる。
と結着剤とを含有してなり、光導電体としては無機材
料,有機材料のいずれであってもよい。無機光導電材料
としては例えばSi、Ge、酸化亜鉛、硫化カドミウ
ム、酸化チタン、セレン、セレン化カドミウム、セレン
化亜鉛又は酸化鉛、Se−Te合金、As2 S3 、As
2 Se3 等のカルコーゲン合金等を挙げることができ
る。
シアニン系顔料、光導電性キノリン系顔料、光導電性フ
タロシアニン系顔料、光導電性ピリリウム塩系顔料、置
換ビニルオキサゾール、トリフェニルアミン誘導体、ア
ントラセン、ベンゾ縮合複素環、ピラゾリン又はイミダ
ゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、ビニル芳香族
ポリマーならびにこれらの共重合生成物、フルオレノン
誘導体、トリアリールメタンロイコ染料やスクエアリン
酸誘導体染料等のポリアリールアルカン類、ペリレン、
テトラセン、カルバゾール、テトラベンジル−p−フェ
ニレンジアミン、スクエアリウム、インジゴ、ジメチル
ペルイミド、ポリゼニルテトラセン、ポリゼニルペリレ
ン、アシルヒドラゾン誘導体、ベンズチアゾール誘導
体、テトラシアノピレン、クロロシアンブルー等各種の
ものを挙げることができる。これらは併用して用いても
よい。
ン、ポリアクリル酸又はポリメタクリル酸エステル、ポ
リ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラール
及びそれらの誘導体やその他の光導電層用結着剤として
公知の材料を用いることができる。光導電層中の光導電
体量は、光導電性物質と結着剤の比は例えば重量比で
3:1〜20:1の範囲等で用いるが、本発明では特に
限定されるところはない。また、必要に応じて増感剤
や、塗布を行なうときに用いられる塗布助剤その他の添
加剤を添加することができる。
度であるが、本発明では特に限定されるところはない。
また、光導電層とアンダー層との接着力を向上させるた
めに、アンダー層の表面を予め例えば米国特許第3,4
11,908号明細書に記載されているように、コロナ
放電処理、グロー放電処理、火炎処理、紫外線処理、オ
ゾン処理、プラズマ処理等の表面処理を行っておくこと
が好ましい。
の電子写真式平版印刷用原版製造分野で公知の技術によ
ればよく、分散方式として例えばボールミル、コロイド
ミル、超音波分散機、3本ロールミル、グレインミル、
ホモジナイザー、ホモミキサー等通常のものが使用でき
る。また、塗布方式としては、エアーナイフコーター、
トレイリンググレードコーター、ワイヤーバーコータ
ー、リバースロールコーター、キスロールコーター、フ
ァウンテンコーター等が使用できる。
露光、現像等の工程を経て平版印刷版とされる。また、
前記した直接給電方式の現像を行なうのにも適してい
る。
本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 支持体として85g/m2 の上質紙を用い、バック層と
してはまず内層として下記処方(B−1)により調製し
た組成物(B−1)をワイヤーバーにて塗布した後、温
度140℃で1分間乾燥することにより厚さ7μmの内
層を形成した。次に下記処方(A−1)により調製した
組成物(A−1)を同じくワイヤーバーにて塗布した
後、温度140℃で1分間乾燥することにより厚さ3μ
mの最外層として、バック層を形成した。
予め水に溶解又は分散した。
予め水に溶解又は分散した。
ル(PVA)水溶液をワイヤーバーで乾燥膜厚8μmに
なるように塗布した後、更に光導電層として下記組成 光導電層組成(重量部): 光導電性酸化亜鉛(商品名 SAZEX 2000) 100部 アクリル樹脂(富士写真フイルム社製) 20部 ローズベンガル 0.1部 トルエン 190部 を塗布、乾燥し、乾燥塗工量23g/m 2 の光導電層を
設けて、本発明の電子写真式平版印刷用原版を得た。
ク層各層の吸水度をコッブ(Cobb)吸水度計により
測定したところ、最外層は75g/m2 、内層は11g
/m 2 であった。この原版(サンプル)の2枚を上向き
に重ねあわせ、その上に底面積5cm2 、重さ20gの
アルミニウム金属片を載せ、上のサンプルを動かないよ
うに固定して、下のサンプルだけをスライドさせること
により強制的にコスレさせた。次いで、引き抜いた下の
サンプルを原版として、富士写真フイルム(株)製EL
P−310電子写真製版機で製版した後、富士写真フイ
ルム(株)製エッチング処理液E2をコットンに浸して
表面をエッチング処理し、リョービAD80型印刷機
(リョービ(株)製)を用いて印刷し、コスレ汚れの発
生と、印刷シワが発生するまでに印刷できた枚数を調べ
た。結果を表1に示すが、1500枚までシワ発生な
く、またコスレ汚れもなかった。
2)の親水性高分子を含まないものに変えた以外は実施
例1と同様にして平版印刷用原版を作製した。このとき
最外層の吸水度は23g/m2 、内層の吸水度は11g
/m2 であった。
予め水に溶解又は分散した。
たところ、表1に示すようにシワ発生までに1550枚
印刷できたがコスレ汚れが発生していた。
2)の吸水度の高いものに変えた以外は実施例1と同様
にして平版印刷用原版を作製した。このとき最外層の吸
水度は75g/m2 、内層の吸水度は45g/m2 であ
った。 最外層処方(A−1) 内層処方(B−2) 〔固形分重量比〕 クレー 45 SBRレジン(Tg 0℃) 20 ポリビニルアルコール 5.0 メラミン架橋剤 3.3 以上を最終的に固形分の総量が30重量%になるように
予め水に溶解又は分散した。得られた原版について実施
例1と同様に印刷して評価したところ、表1に示すよう
にコスレ汚れの発生はなかったが、350枚で印刷シワ
が発生した。
−1)のように(A−1)と(B−1)を混合した材料
により調製した組成物を塗布し、温度135℃で1分間
乾燥して、厚さ10μm、吸水度40g/m2 の1層の
みのバック層とした以外は実施例1と同様にして平版印
刷用原版を作成した。
予め水に溶解又は分散した。
刷して評価したところ、表1に示すようにコスレ汚れは
僅かに発生する程度であったが、印刷シワ発生までの印
刷枚数は450枚であった。
(吸水度70g/m2 )、内層を乾燥厚さで5μm(吸
水度20g/m2 )とした以外は実施例1と同様にして
本発明の電子写真式製版用印刷原版を作成した。 最外層処方(A−1) 内層処方 (B−1) 得られた原版について実施例1と同様に印刷して評価し
たところ、表1に示すようにコスレ汚れの発生なく、印
刷シワ発生までの印刷枚数は1400枚であった。
(吸水度65g/m2 )、内層を乾燥厚さで4μm(吸
水度30g/m2 )とした以外は実施例1と同様にして
本発明の電子写真式製版用印刷原版を作成した。 最外層処方(A−1) 内層処方 (B−1) 得られた原版について実施例1と同様に印刷して評価し
たところ、表1に示すようにコスレ汚れ発生はないが、
420枚印刷でシワが発生した。
のいずれかとし、またバック層内層の下記の各処方(B
−3)として、表2に示す乾燥厚さの電子写真式平版印
刷用原版を、実施例1〜2および比較例1〜4に準じた
方法で作成した。なお、導電性微粉末としてはいずれも
大塚化学(株)製、デントールWK−100W(商品
名)を用いた。各層の乾燥層厚およびコッブ吸水度計に
より測定した吸水度(45分値)は表2に示す通りであ
った。
予め水に溶解又は分散した。
予め水に溶解又は分散した。
予め水に溶解又は分散した。
写真式平版印刷用原版を実施例1の場合と同様に評価し
た。結果を表2に示す。
ック層を複層にして最外層に親水性高分子を含有させ、
内層はコッブ法による吸水度25g/m2(45分値)
以下とする本発明の構成によりはじめて、コスレ汚れ発
生防止と印刷シワ発生までの印刷枚数を上げる(耐水性
向上)という相反する効果を両立せしめることが可能と
なることが理解されよう。
中にコスレ汚れを出さずに電子写真式製版用印刷原版を
作成できて、しかも本発明原版を用いて印刷する際には
シワが発生せず、多数枚の印刷が可能となる。本発明の
原版は通常の電子写真法による現像にも、直接給電方式
による現像にも好適であり、良好な画質の印刷物を得ら
れる。 ─────────────────────────────────────────────────────
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 支持体の片面に少なくとも光導電層を他
の面にバック層を設けてなる電子写真式平版印刷用原版
において、バック層が親水性高分子を含有してなる最外
層とコッブ法による吸水度が25g/m2 (45分値)
以下である内層からなることを特徴とする電子写真式平
版印刷用原版。
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