JPH0560343U

JPH0560343U - 自動車用トランクスルーシートの構造

Info

Publication number: JPH0560343U
Application number: JP946092U
Authority: JP
Inventors: 保白井
Original assignee: Tachi S Co Ltd
Current assignee: Tachi S Co Ltd
Priority date: 1992-01-31
Filing date: 1992-01-31
Publication date: 1993-08-10

Abstract

(57)【要約】【目的】トランクスルーシートにおいて、通窓閉口用の
遮蔽板の緩衝部材によって外観品質が損なわれないよう
にすることである。【構成】遮蔽板（２）が当接する枠板（１）に、その一
部を遮蔽板（２）方向に山形状に突出させて形成してな
る緩衝部（１１）を設けたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、乗用車などの自動車用トランクスルーシート、詳しくは、リヤシートバック（後席背凭部）にトランクに連通する通窓を開口してトランク内から車室内に渉って長尺物を収納できる自動車用トランクスルーシートの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のトランクスルーシートは、リヤシートバックの中央部にアームレストを設け、このアームレストに対応するリヤシートバックに通窓を設け、この通窓が対応し且つ車室とトランクルームとを仕切る隔壁に通孔を開孔し、前記通窓を遮蔽板で開閉自在にしている。そして、この遮蔽板は下端がリヤシートバックの通窓を設けた枠板の前側に、ヒンヂによって回動自在に軸着され、上端は通窓上方の枠板に、ロック装置によってロックするように取付けられている。従って、遮蔽板を前方に倒すと、アームレスト上に載置し、トランクルームと車室とが連通し、トランクルーム内から車室内に渉って長尺状の荷物（例えばスキー板）を収納できる。

【０００３】以上の遮蔽板を支持する枠板には、ゴム製のダンパーを前後方向（トランクルーム方向から車室方向）に挿通して、遮蔽板のロック状態（前記通窓の閉口状態）において、遮蔽板のガタ付きを防止している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、前記ゴム製のダンパーは、シートバックの枠板に確実に固定できるように、枠板の前面と後面の双方に突出するように形成している。従って、トランクルーム側から、前記ダンパーが視覚されるため、外観品質が損なわれる不具合があった。そこで、本考案はダンパーによって外観品質が損なわれないようにすることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

以上の目的を達成するための本考案は、トランクルームシートにおけるシートバックに設けた通窓を形成する枠板に、その一部を通窓遮蔽用の遮蔽板方向に、山形状に折曲した緩衝部を設けたことを特徴とするものである。以上の枠板は合成樹脂で、緩衝部を枠板成形時に同時に成形するのが望ましい。

【０００６】

【作用】

枠板の緩衝部は、遮蔽板方向に向けて形成されているため、枠板にロック状態の遮蔽板は緩衝部に押圧され、枠板が合成樹脂の場合は、弾力的に遮蔽板を押圧する。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図１は本考案に使用し、リヤシートバックの背裏側に固定する枠板（１）と、この枠板（１）に設けた通窓（１Ａ）を開閉する遮蔽板（２）とを示し、枠板（１）は硬質又は半硬質の合成樹脂製プレートで、その上部には、通窓（１Ａ）が開孔され、この通窓（１Ａ）の前面側上部には係止爪部（１２）が、また、前面側下部には遮蔽板（２）の下端がヒンヂ（２１）（２１）によって前方に回動可能に軸着されている。

【０００８】以上の遮蔽板（２）は、枠板（１）の通窓（１Ａ）に対して大きな平板状の硬質合成樹脂製プレートで、その後面側の周囲が枠板（１）の前面における通窓（１Ａ）周囲に接合するようにすると共に、この遮蔽板（２）の上部には、枠板（１）の係止爪部（１２）に係合する従来周知の構造のロック部材（２２）が設けてある。

【０００９】枠板（１）における前記遮蔽板（２）が接合する部分を当接部（１０）とし、この当接部（１０）には図２、図３に示すように、前方である遮蔽板（２）方向に山形状折曲する緩衝部（１１）が、通窓（１Ａ）の左右に夫々形成されている。従って、遮蔽板（２）がロック部材（２２）によってロックされている際に、遮蔽板（２）の一部が、当接部（１０）に設けた緩衝部（１１）に、突き当たり緩衝部（１１）によって押圧されるため、遮蔽板（２）にガタが生じない。

【００１０】なお、枠板（１）の当接部（１０）における外側には補強兼トリムカバーの喰込み防止用の起立壁部（１３）が一体に形成され、この起立壁部（１３）の外側に有する縁部（１４）は図３に示すように、シートバック（ＳＢ）のフレーム（３）にビス（１４Ａ）によって固定される。

【００１１】図４、図５は前記遮蔽板（２）のロック部材（２２）によるロック状態を解除して、遮蔽板（２）を前倒し、枠板（１）に設けた通窓（１Ａ）を開口し、この通窓（１Ａ）に対応する車体（４）に設けた通孔（４Ａ）と、通窓（１Ａ）とを連通するようにしたものであり、通孔（４Ａ）は、トランクルーム（ＴＲ）と車室（ＣＲ）とを仕切る隔壁（４）にあらかじめ前記通窓（１Ａ）と同じ大きさに形成されている。斯様な状態で、トランク（ＴＲ）内から通孔（４Ａ）、通窓（１Ａ）を通して、車室（ＣＲ）内に、長尺物を格納する。図中（５）は、シートバック（ＳＢ）の中央に設けたアームレストで、支軸（５０）を回転中心に回動可能に取付けられ、不使用時には、シートバック（ＳＢ）に設けた格納空間部（５Ａ）に格納され、使用時及び前述の如く長尺物を格納する際には、前倒しする。

【００１２】

【考案の効果】

本考案によれば、前記従来のゴム製のダンパーの代わりに、枠板の一部を遮蔽板方向に折曲してなる緩衝部によって遮蔽板のガタを防止しているため、遮蔽板の裏面側に緩衝部が突出することがない。従って、前記ゴム製のダンパーの如く、トランクルーム内に突出することがないため、外観品質が損なわれない。また、前記従来品に対して、緩衝部は枠板の成形時に同時に成形できるため、成形性も向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の要部を示す斜視図である。

【図２】図１のIIーII線に沿える断面図である。

【図３】図１のIIIーIII線に沿える断面図である。

【図４】本考案に係るシートの斜視図である。

【図５】図４のVーV線に沿える断面図である。

【符号の説明】

１枠板２遮蔽板１Ａ通窓１１緩衝部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】リヤシートバックのアームレストを格納
する部分の枠板に通窓を開孔し、この通窓に対応する車
室とトランクルームとを仕切る隔壁に通孔を開孔し、前
記通窓を遮蔽板で開閉自在に形成してなる自動車用トラ
ンクスルーシートにおいて、前記遮蔽板を支持する枠板に、その一部を遮蔽板方向に
山形状に折曲してなる緩衝部を設けてなることを特徴と
する自動車用トランクスルーシートの構造。