JPH056028B2 - - Google Patents

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JPH056028B2
JPH056028B2 JP59227641A JP22764184A JPH056028B2 JP H056028 B2 JPH056028 B2 JP H056028B2 JP 59227641 A JP59227641 A JP 59227641A JP 22764184 A JP22764184 A JP 22764184A JP H056028 B2 JPH056028 B2 JP H056028B2
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JP
Japan
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cylinder
ignition timing
correction amount
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signal
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JP59227641A
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Yoshihisa Kawamura
Hatsuo Nagaishi
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH056028B2 publication Critical patent/JPH056028B2/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
    • F02P5/00Advancing or retarding ignition; Control therefor
    • F02P5/04Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions
    • F02P5/145Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions using electrical means
    • F02P5/15Digital data processing
    • F02P5/1502Digital data processing using one central computing unit
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
    • F02P11/00Safety means for electric spark ignition, not otherwise provided for
    • F02P11/06Indicating unsafe conditions
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Measuring Fluid Pressure (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に
点火時期制御装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、内燃機関の点火時期を制御する点火時期
制御装置として、例えば機関の筒内圧力(燃料室
内圧力)を検出する複数の筒内圧センサを備え、
この筒内圧センサの検出結果に基づいて機関の筒
内圧力が最大となるクランク角位置を予め定めた
目標値となるように各気筒毎に点火時期を補正制
御するものがある(特開昭53−56429号公報参
照)。
つまり、機関において筒内圧力が最大となるク
ランク角位置θpmaxは、圧縮上死点(TDC)よ
り若干遅れた位置、機関によつて異なるが通常上
死点後(ATDC)10°〜20℃の位置にあり、この
クランク角位置θpamxは点火時期を変化させる
ことによつて変化する。
そこで、機関の筒内圧力からこのクランク角位
置θpmaxを検出して、この検出結果に応じて点
火時期を制御してクランク角位置θpmaxが
ATDC10°〜20℃の内の予め定めた目標値になる
ように制御(MBT制御)して、機関の発生トル
クを最大にし、燃費効率を高めるようにしている しかしながら、このような内燃機関の制御装置
にあつては、特定の気筒と筒内圧センサとの対応
関係は一義的に固定され、その特定の気筒の点火
時期制御は1個の筒内圧センサの検出出力のみに
基づいて行なうようになつている。
そのため、筒内圧センサの破壊、配線の断線あ
るいはシヨート等の異常が発生したときには、そ
の異常が発生した筒内圧センサの出力に基づいて
点火時期制御を行なつている気筒の点火時期が不
適切になる。
例えば、点火時期が正規の点火時期よりも遅角
しすぎることによつて発生トルクの減少、燃費の
低下、排気温の過度の上昇等の事態が生じ、また
正規の点火時期よりも進角しすぎることによつて
ノツキングの発生、発生トルクの減少、燃費の低
下、等の事態が生じる。特に、点火時期の進角し
過ぎによつて発生するヘビーノツクは、最悪の場
合機関の破壊につながる恐れがある。
ところで、例えば機関のノツキング音を検出す
る所謂ノツキングセンサを用いた内燃機関におい
て、特開昭58−135365号公報に記載されているよ
うに、ノツキングセンサを各気筒群毎にそれぞれ
設けて、ノツキングセンサに異常が発生した時に
は、異常が発生したノツキングセンサに対応する
気筒群の点火時期をノツキング制御幅の最遅角側
に制御したり、あるいは全気筒同時に点火時期を
最遅角側に制御するようにしたものがある。
あるいはまた、例えば特開昭52−63530号公報
に記載されているように、1つの気筒あるいは気
筒群毎に機関の運転状態に応じた最適進角値を設
定する第1の進角補正回路と固定進角値を設定す
る第2の進角補正回路とを設けて、第1の進角補
正回路が故障したときには第2の進角補正回路に
よつて点火時期を制御するようにしたものもあ
る。
そこで、これらの技術をMBT制御を行なう内
燃機関に適用して、前述した異常発生時の問題点
を解決るすることが考えられる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前者のように異常が発生したノ
ツキングセンサに対応する気筒群の点火時期をノ
ツキング制御幅の最遅角側に制御すると、当該気
筒群の発生トルクが小さくなり、正常なノツキン
グセンサの出力に基づいて点火時期制御を行なつ
ている他の気筒群との間のトルク差が大きくなつ
てトルク変動が生じると共に、点火時期を大幅に
遅らせるために排気温度が上昇してしまうという
問題がある。
また、いずれかのノツキングセンサに異常が発
生した時に全気筒について点火時期を最遅角側に
制御すると、全気筒についてMBT制御を中止し
て点火時期を大幅に遅らせることになるため、排
気温度が上昇してしまうばかりか発生トルクが大
幅に減少して燃費が悪化してしまうという不都合
が生じる。
さらに、後者のように各気筒あるいは気筒群毎
に2系統の進角補正回路を設けるのではコスト高
になり、しかも第1の進角補正回路が故障したと
きにはその最小進角値あるいはそれより遅い固定
の進角値を第2の進角補正回路が設定するので、
やはりMBT制御の効果が得られなくなつて発生
トルクが大幅に減少し、排気温度が上昇するとい
う問題が発生する。
この発明は上記の点に鑑みてなてされたもので
あり、少なくとも3個以上の燃焼圧力振動検出手
段の検出結果に基づいて、各気筒若しくは各気筒
群毎にMBT制御を行なう内燃機関の制御装置に
おいて、一部の燃焼圧力振動検出手段に異常が発
生しても、安全を保ちつつMBT制御をできるだ
け生かして、発生トルクの減少及び燃費の低下な
らびに排気温の上昇等を最小限にすることを目的
とする。
〔課題を解決するための手段〕
そのため、この発明による内燃機関の制御装置
は、第1図に機能ブロツク図で示すように、内燃
機関の各気筒若しくは各気筒群毎の燃焼圧力振動
を検出する少なくとも3個以上の燃焼圧力振動セ
ンサA1〜Aoと、その各燃焼圧力振動検出手段A1
〜Aoによる燃焼圧力振動の検出が異常か否かを
別個に判定する正常/異常判定手段Bと、その判
定結果と各燃焼圧力振動検出手段A1〜Aoによる
各検出結果とに基づいて各気筒毎若しくは各気筒
群毎に点火時期補正量を決定する点火時期補正量
決定手段Cとを備え、その各点火時期補正量に基
づいて各気筒毎若しくは各気筒群の点火時期を制
御するように構成する。
そして、その点火時期補正量決定手段Cは、正
常/異常判定手段Bの判定結果が正常であるとき
には、それぞれ各燃焼圧力振動検出手段A1〜Ao
の検出結果に基づいて、内燃機関の燃焼室内圧力
が最大となつた時のクランク角度(θpmax)が
予め定めた目標値になるように各気筒若しくは気
筒群の点火時期補正量を決定し、正常/異常判定
手段Bの判定結果が異常であるときには、判定結
果が正常である他の気筒若しくは気筒群の点火時
期補正量の平均値に基づいてその気筒若しくは気
筒群の点火時期補正量を決定する。
〔作用〕
燃焼圧力振動検出手段A1〜Aoのいずれかに異
常が発生すると、それを正常/異常判定手段Bが
判定し、その判定結果を受けた点火時期補正量決
定手段Cは、判定結果が正常な他の気筒若しくは
気筒群に対して決定した点火時期補正量の平均値
に基づいて、その判定結果が異常の気筒若しくは
気筒群に対する点火時期補正量を決定する。
したがつて、いずれかの気筒若しくは気筒群の
燃焼圧力振動を検出する燃焼圧力振動検出手段に
故障が発生しても、MBT制御を継続して点火時
期を運転状態に応じた安全な状態に補正しつつ遅
角し過ぎることなく、発生トルクの減少及び燃費
の低下を最小限にし、排気温の上昇も抑制するこ
とができる。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を添付図面を参照して
説明する。
第2図は、この発明を実施する4気筒内燃機関
の制御装置の全体概略構成図である。
この内燃機関においては、エアクリーナ1、エ
アフロメータ2及びスロツトルバルブ3を介して
インテークマニホールド4に取入れられた空気
と、インジエクタ5によつて供給される燃料とが
混合された混合気が内燃機関6に供給され、点火
プラグ7によつて点火されて燃焼し、この燃焼に
よつて発生した排気ガスは排気管から触媒コンバ
ータ8及びマフラー9を介して排出される。
一方、全体の制御を司るコントロールユニツト
11には、エアフロメータ2からの吸入空気流量
信号、スロツトルバルブ3の開度を検出するスロ
ツトルスイツチ12からのスロツトルバルブ位置
信号、クランク角センサ13からの回転信号、ト
ランスミツシヨン14のニユートラル信号を検出
するニユートラルスイツチ15からのニユートラ
ル信号、車速センサ16からの車速信号が入力さ
れる。
また、燃料温度を検出する燃温センサ17から
の燃温信号、排気ガス中の酸素濃度を検出する
O2センサ18からの酸素濃度信号、冷却水温度
を検出する水温センサ19からの水温信号が入力
される。
さらに、アクセルペダルの踏角量を検出するア
クセルセンサ20からのアクセル踏角量信号が入
力される。
さらにまた、内燃機関6の各気筒内の圧力(燃
焼室内圧力)を検出する筒内圧センサ21からの
筒内信号が入力される。なお、以下では第1気筒
から第4気筒の各筒内圧センサ21を、夫々「筒
内圧センサ21A〜21D」と称する。
そして、コントロールユニツト11は、これ等
の各入力信号及び内部に格納した各種データに基
づいて、インジエクタ5を駆動制御して燃料供給
量を制御し、点火プラグ7へ高電圧を供給するイ
グニツシヨンコイル22の一次電流を断続制御し
て点火を制御する。
なお、イグニツシヨンコイル22からの高電圧
はここでは図示を省略したデイストリビユータに
よつて各気筒の点火プラグ7に分配される。ま
た、以下の説明では第1気筒〜第4気筒の点火プ
ラグ7を「点火プラグ7A〜7D」と称する。
また、AACバルブ23を駆動制御してスロツ
トルバルブ3をバイパスする空気流量を制御して
アイドル回転数を制御し、VCMバルブ24を制
御してEGRバルブ25を制御してEGR量を制御
等する。
なお、この第2図中、26はフユーエルポン
プ、27はキヤニスター、28はBCバルブ、2
9はチエツクバルブである。
第3図は、この内燃機関の制御装置におけるコ
ントロールユニツト11のこの発明に関連する構
成例(但し実施例ではない)を示すブロツク図で
ある。
まず、第1気筒の筒内圧センサ21Aは、圧電
変換型圧力センサであり、第4図イ,ロに示すよ
うにシリンダヘツド6Aに取付けた点火プラグ7
Aの座金として取付けられ、前述したように第1
気筒の筒内圧(シリンダ内圧力)に応じた電荷信
号S11を出力する。
なお、他の第2気筒〜第4気筒の筒内圧センサ
21B〜21Dについても、筒内圧センサ21A
と同様に取付けられ、第2気筒〜第4気筒の各筒
内圧に応じた電荷信号S12〜S14を出力する。
チヤージアンプ31Aは、例えば第5図に示す
ように、オペオンプOP1、抵抗R1,R2、コンデ
ンサC1、ダイオードD1,D2からなる電荷−電圧
変換回路によつて、筒内圧センサ21Aからの電
荷信号S11を電圧信号に変換した後、この電圧信
号をオペアンプOP1、抵抗R3〜R8及びダイオー
ドD3からなる増幅回路によつて増幅して、検出
信号S21として出力する。
なお、その他のチヤージアンプ31B〜31D
ついても、チヤージアンプ31Aと同妻に構成さ
れ、各々筒内圧センサ21B〜21Dからの電荷信
号S12〜S14を電圧信号に変換した後増幅して、検
出振動S22〜S24として出力する。
つまり、これ等の筒内圧センサ21A〜21D
びチヤージアンプ31A〜31Dによつて第1図の
燃焼圧力振動検出手段A1〜Aoを構成している。
また、クランク角センサ13は、各気筒の圧縮
上死点前(BTDC)70°で基準信号S2を出力する
と共に、クランク角の1度(又は1度)毎に位置
信号S3を出力する。
なお、その基準信号S2の内、第1気筒に対応す
る基準信号については、他の気筒に対応する基準
信号よりもパルス幅を広くしている。
また、その位置信号S3は、その他の例えば0.1
度等の角度毎に出力するようにしてもよく、細く
する程制御精度が向上する。
一方、コントロールユニツト11は、マルチプ
レクサ(MPX)32、信号処理回路33及び主
制御回路34からなる。
そのマルチプレクサ32は、主制御回路34か
らの選択信号に応じて入力されるチヤージアンプ
31A〜31DからのS21〜S24を選択して、検出信
号S2oとして出力する。
信号処理回路33は、第6図に示すようにバン
ドパスフイルタ33Aと、増幅回路33Bと、整流
回路33Cと、積分器33Dとからなり、マルチプ
レクサ32からの検出信号S2oを所定の信号処理
として積分信号S5として出力する。
つまり、そのバンドパスフイルタ33Aは、チ
ヤージアンプ31A〜31Dからの検出信号S21
S24の内のいずれかであるマルチプレクサ32か
らの検出信号S2oから所定周波数、すなわちノツ
キングに関連する周波数帯域(約6〜15KHz)の
信号成分のみを抽出して、この抽出した信号成分
を検出信号S4として出力する。
増幅回路33Bは、第7図に示すようにオペア
ンプOP3、抵抗R10〜R14及びコンデンサC2からな
り、バンドパスフイルタ33Aからの検出信号S4
を増幅して検出信号S5として出力する。
整流回路33Cは、第7図に示すようにオペア
ンプOP4、抵抗R15〜R18、コンデンサC3、ダイオ
ードD4,D5からなり、増幅回路33Bからの検出
信号S5を半波整流して検出信号S6として出力す
る。
積分器33Dは、第7図に示すようにオペアン
プOP5、抵抗R19〜R22、コンデンサC4、ツエナダ
イオードZDからなる積分回路と、抵抗R23及びト
ランジスタQ1からなるリセツト回路とからなる。
そして、そのリセツト回路のトランジスタQ1
に入力される後述する主制御回路34からのセツ
ト/リセツト信号SSRでタイミングをとられて、
整流回路33Cからの検出信号S6を積分回路で積
分して積分信号S7として出力する。
なお、この積分器33Dは、主制御回路34か
らのセツト/リセツト信号SSRがハイレベル
“H”のときに、トランジスタQ1がオフ状態にな
つて積分可能状態になり、そのセツト/リセツト
信号SSRがLのときに、トランジスタQ1がオン
状態になつてコンデンサC4の両端がシヨートさ
れて積分停止状態になる。
第3図に戻つて、主制御回路34は、CPU3
5、ROM36、RAM37及びA/D変換器等
を内蔵したI/O38からなるマイクロコンピユ
ータと、不揮発性メモリ(NVM)39とによつ
て構成してある。
この主制御回路34は、クランク角センサ13
からの基準信号S2及び位置信号S3と、信号処理回
路33からの積分信号S7等とを入力する。
そして、クランク角センサ13からの基準信号
S2及び位置信号S3に基づいて信号処理回路33の
積分器33Dにセツト/リセツト信号SSRを出力
してその積分動作を制御する。
なお、ここでは主制御回路34は、圧縮上死点
前40度(BTDC40°)で積分器33Dの積分動作を
開始させ、圧縮上死点(TDC)でその積分動作
を停止させ、圧縮上死点後(ATDC)5°で再度積
分動作を開始させ、ATDC45°で積分動作を停止
させる。
また、主制御回路34は、前述した各入力信号
に基づいて、ノツキングに関する判定、筒内圧セ
ンサ21A〜21D及びチヤージアンプ31A〜3
Dによる筒内圧検出の正常/異常判定、点火時
期の補正量の決定、点火時期の決定等の点火時期
制御に関する処理をして、この処理結果に基づい
て点火装置40のパワートランジスタ41をオ
ン・オフ制御して点火時期を制御する。
なお、この点火時期の制御(パワートランジス
タ41のオン・オフ制御)は、I/O38の内部
に設けた図示しない進角値(ADV)レジスタに
決定した点火時期に相当する値(進角値)をセツ
トし、これ等のレジスタの値と位置信号S3をカウ
ントするカウンタの値とを比較して、一致した時
点でパワートランジスタ41をオン状態又はオフ
状態にする。
また、その点火装置40は、パワートランジス
タ41がオン・オフ制御されることによつて、バ
ツテリ42から給電されているイグニツシヨンコ
イル22の一次電流が継続されてその二次側に高
電圧が発生し、この高電圧をデイストリビユータ
43によつて第1気筒〜第4気筒の点火プラグ7
〜7Dに選択的に分配して印加して火花放電を発
生させて点火する。
なお、この主制御回路34は、点火時期に関す
る制御以外の制御もするが、その詳細な説明はこ
こでは省略する。
次に、このように構成したこの制御装置の作用
について第8図以降をも参照して説明する。
まず、この制御装置におけるノツキングの検出
原理について説明する。
一般に、ノツキングによる筒内圧振動が現わる
のは筒内圧が最大となるクランク角度θpmax以
降であり、上死点後(ATDC)である。
したがつて、筒内圧振動(燃焼室内圧力振動)
の検出結果を整流積分した場合、上死点後の整流
積分値は、ノツキングの程度に応じた値になり、
ノツキングの程度が大きい程大きな値になる。つ
まり、上死点後の整流積分値はノツク時の振動エ
ネルギに関連した値になる。
これ対して、上死点前の整流積分値は、ノツキ
ングの影響を受けず、機関回転数及び負荷が一定
であれば点火時期の影響をさほど受けず略一定の
値になる。つまり、上死点前の整流積分値は非ノ
ツク時の振動エネルギに関連した値となる。
そして、一般に人間の聴感によるノツキングレ
ベルの判定は、定常的に発生している背景雑音に
よる音圧レベルとノツキング振動による音圧レベ
ルとの相対的な強度差によつて行なわれていると
考えられる。
そこで、上死点後の整流積分値と上死点前の整
流積分値との比又は差をとつて上死点後の整流積
分値を上死点前の整流積分値で規格化することに
より、人間の官能評価に合致したノツキングレベ
ルを検出できる。
次に、このようなノツキング検出をするための
主制御回路34による信号処理回路33の積分器
33Dの積分動作の制御について第8図(以下こ
こでは「同図」と称す)を参照して説明する。
まず、4気筒機関においては、第1気筒#1〜
第4気筒#4を#1−#3−#4−#2−#1の
順序で点火制御する。
このとき、クランク角センサ13からは、同図
イに示すように各気筒の上死点(TDC)前70°で
基準信号S2が出力され、前述したように第1気筒
についての基準信号S2のパルス幅は他の気筒につ
いての基準信号よりもパルス幅が広い。
また、このクランク角センサ13からは、同図
ロに示すようにクランク角1°(又は2°)毎に位置
信号S3が出力される。
一方、筒内圧センサ21A及びチヤージアンプ
31Aが正常なときには、チヤージアンプ31A
らは、同図ハに示すような検出信号S21が出力さ
れ、他のチヤージアンプ31B〜31Dからも同様
な検出信号S22〜S24が出力されるので、マルチプ
レクサ32からは、同図ニに示すような検出信号
S2oが出力される。
それによつて、このマルチプレクサ32からの
検出信号S2oから信号処理回路33のバンドパス
フイルタ33Aで所定周波数の信号のみを抽出し
て、増幅回路33Bで増幅したとき、この増幅回
路33Bらは、同図ホに示すような検出信号S5
出力され、これを整流回路33Cで半波整流する
ことによつて同図ヘに示すような検出信号S6が積
分器33Dに入力される。
そこで、主制御回路34は、クランク角センサ
13からの基準信号S2が入力された時点から内部
カスンタを起動して位置信号S2のカウントを開始
する。
そして、主制御回路34は、同図チに示すよう
に例えば第1気筒についてBTDC40°になつた時
点t1で、セツト/リセツト信号SSRを“H”にし
て積分器33Dの積分動作を開始させ、TDCにな
つた時点t2でセツト/リセツト信号SSRを“L”
にして積分動作を停止させる。
その後、ATDC5°になつた時点t3で同様にして
積分器33Dの積分動作を開始させ、ATDC45°に
なつた時点t4で積分動作を停止させる。
それによつて、積分器33Dから出力される積
分信号S7は、時点t1〜t4の間では例えば同図トに
示すようになり、時点t1〜t2間の積分動作によつ
て非ノツク時振動エネルギに相関する積分値が得
られ、時点t3〜t4間の積分動作によつてノツク時
振動エネルギに相関する積分値が得られる。
なお、主制御回路34は、第2気筒〜第4気筒
についても同様なタイミングで積分器33Dの積
分動作を制御するので、積分器33Dから出力さ
れる積分信号S7は全体として同図トに示すように
なる。
そこで、主制御回路34は、図示しない処理に
おいて、各TDCにおける積分信号S7をA/D変
換して、このA/D変換値を非ノツク時の振動エ
ネルギに相関した量BとしてRAM37の所定の
アドレスに格納し、また各ATDC45°における積
分信号S7をA/D変換して、このA/D変換値を
ノツク時の振動エネルギに相関した量Kとして
RAM37の所定のアドレスに格納する。
そして、後述するようにこの量Bと量Kとの比
(K/B)又は差(K−B)を算出して、量Kを
正規化する。
次に、筒内圧センサ21及びチヤージアンプ3
1からなる燃焼圧力振動検出手段による検出の正
常/異常判定の原理について説明する。
一般に、圧縮行程初期の筒内圧力Pa(例えば
BTDC60°の筒内圧力)と爆発行程の筒内圧力Pb
(例えばATDC10°の筒内圧力)とを比較した場
合、必ずPa<Pbの関係になる。
そこで、第8図ニに示すように、筒内圧力に相
関するマルチプレクサ32からの検出信号S2o
所定のクランク角度、例えば上述したようおに
BTDC60°及びATDC10°でA/D変換して筒内圧
力Pa,Pbに相関する相関値(以下「筒内圧力相
関値Pa,Pb」と称す)を得て、その筒内圧力相
関値をPa,Pbを比較することによつて、Pa≧Pb
となつたときに、その時の気筒についての検出に
異常が発生したと判定することができる。
なお、この判定方法は、ノツキングレベルの検
出を筒内圧を検出して行なう場合であであり、例
えばセンジンブロツクの振動を検出してノツクレ
ベルを検出する場合には、別の方法によるが、そ
の例は後述する。
また、この実施例のように信号処理回路を各気
筒で共用した場合には、信号処理回路自体の正
常/異常を判定するためには、別途判定手段が必
要になるが、信号処理回路を各気筒毎に設けた場
合には、その信号処理回路も個々に燃焼圧力振動
検出センサに含まれてその正常/異常を含む判定
結果が得られることになる。
次に、手段制御回路34が実行する気筒別点火
時期補正量決定処理について第9図以降を参照し
て説明する。
第9図を参照して、STEP1で気筒判別処理を
する。これは、クランク角センサ13からの基準
信号S2が入力されたとき(立上つたとき)に内部
カウンタを起動してクランク角センサ13からの
位置信号S3をカウントし、基準信号S2が立下つた
ときのカウント値から第1気筒か否かを判別し、
この判別結果に基づいて他の気筒を判別する。
つまり、前述したように第1気筒の上死点前
70°で出力される基準信号S2のパルス幅は他の気
筒の上死点前70°で出力される基準信号S2よりも
パルス幅が広い。例えば第1気筒についての基準
信号S2のパルス幅は14°程度であるのに対して、
第2気筒〜第4気筒についての基準信号S2のパル
ス幅は4°〜5°である。
そこで、入力された基準信号S2のパルス幅を計
測することによつて、例えばカウント値が所定値
(例えば10°相当値)以上であれば第1気筒と判定
することができ、以後入力される基準信号S2は第
3気筒、第4気筒、第2気筒の順であるので各々
の気筒を判別することができる。
そして、STEP2でI/O38の所定のレジス
タに所定の値を書込んでマルチプレクサ32を切
換駆動して、STEP1での気筒判別結果に応じた
気筒に対応するチヤージアンプ31A〜31Dから
の検出信号S21〜S24のいずれかを選択して、検出
信号S2oとして出力させる。
その後、STEP3で前述したような信号処理回
路33の積分器33Dの積分タイミングをセツト
して、BTDC40°〜TDCの間及びATDC5°〜45°の
間で積分器33Dの積分動作を行なわせる。
そして、STEP4〜10でSTEP1での気筒判別結
果に応じてノツキングレベルの検出の正常/異常
判定及び点火時期補正量の決定をする第1気筒補
正量決定処理〜第4気筒補正量決定処理をする。
第10図乃至第13図は、各々この第9図にお
ける第1気筒補正量決定処理〜第4気筒補正量決
定処理の詳細を示すフロー図である。
まず、各図に共通する略称の意味(既に説明に
したものを除く)について説明しておく。
FLG:RAM37に予め格納した4ビツトの異
常気筒フラグであり、ビツトb0は第1気筒、ビツ
トb1は第2気筒、ビツトb2は第3気筒、ビツトb
3は第4気筒の正常・異常を示す。
dc:点火時期の修正量であり、dc1は第1気筒、
dc2は第2気筒、dc3は第3気筒、dc4は第4気筒
の各点火時期修正量を意味する。
なお、dcは正であれば、進角側修正量を表わ
し、負であれば遅角側修正量を表わす。すなわ
ち、修正量が大きくなる程点火時期は進むものと
する。
Min(dci):当該気筒を除く他の気筒(例えば
第1気筒であれば他の第2気筒〜第4気筒)の各
点火時期の修正量の内の最も遅角側の点火時期修
正量を意味する。
次に、第1気筒修正量決定処理について第10
図を参照して説明する。
この場合には、前述したSTEP2の処理によつ
てマルチプレクサ32からはチヤージアンプ31
からの検出信号S21が選択されて検出信号S2o
て信号処理回路33に入力されている。
そこで、STEP11でその検出信号S2o(S21)を
BTDC50°,ATDC10°でA/D変換して筒内圧力
相関値Pa、筒内圧力相関値Pbを求め、さらに検
出信号S2oの所定角度範囲での整流積分出力S7
TDCでA/D変換して量Bを求める。
そして、STEP12で筒内圧力相関値Paと筒内圧
力相関値Pbとを比較して、Pb>Paか否かをチエ
ツクして正常か否かを判定する。
このとき、Pb>Paであれば、すなわち第1気
筒の燃焼圧力振動センサが正常であれば、フラグ
FLGの第1気筒の正常/異常を示す最下位ビツ
トb0を「0」にする。
つまり、読出したフラグFLG8ビツトb3〜b0
の値と「1110」との論理積(FLG・1110)をと
ることによつてビツトb0を「0」にし、この結果
をフラグFLGとしてRAM37に格納する。
そして、STEP14で、マルチプレクサ32から
の検出信号S2o(S2o)の所定角度範囲で整流積分
出力S7をATDC45°でA/D変換して量Kを求め
る。
その後、STEP15で第1気筒の点火時期の修正
量dc1を算出する処理をする。
そして、STEP16で学習条件が満足されている
か否かを判別し、学習条件が満足されていれば
STEP17で点火時期修正量dc1の学習をした後、
STEP18で点火時期修正量dc1をdc1=0にする。
そのSTEP16における学習条件が満足された状
態とは、定常運転状態、すなわち加減速中及びそ
の直後の運転状態(過渡運転状態)あるいは機関
冷間時等でない状態をいう。
そして、その過渡運転状態の判定は、具体的に
は例えばアクセルセンサ20(第2図参照)のア
クセル踏角量検出信号をA/D変換して競られる
アクセルデータの単位時間当りの変化量が予め定
めた値より大きいか否かをチエツクすることによ
つて行なうことができる。
なお、吸入空気量の検出結果あるいは絞弁開度
又は吸気管負圧等の機関負荷状態の検出結果に基
づいて判定することもできる。
また、機関冷間時かの判定は、水温センサ19
(第2図参照)からの検出信号に基づいて得られ
る検出水温値を予め定めた設定値と比較すること
によつて行なうことができる。
さらに、STEP17の点火時期修正量dc1の学習
処理では、不揮発性メモリ39に格納した第1気
筒学習テーブルのそのときの機関回転数と機関負
荷とによつて定まるに格子点に、点火時期修正量
dc1を学習値D1として更新記録する。
なお、この場合、現実の機関回転数と機関負荷
が学習テーブルの格子点を定める機関回転数と機
関負荷と一致しないときには、点火時期修正量に
それ等のずれに応じた重み付け(補間)処理を施
した値を近似格子点に更新記録する。
これに対して、STEP12でPb>Paでなければ、
すなわち第1気筒の燃焼圧力振動センサに異常が
発生したときには、STEP19でフラグFLGのビツ
トb0を「1」にする。
つまり、読出したフラグFLG(ビツトb3〜b0
「0001」との論理和(FLG+0001)をとることに
よつてフラグFLGのビツトb0を「1」にし、こ
の結果をフラグFLGとしてRMA37に格納す
る。
その後、STEP20でフラグFLGが「1111」か否
かをチエツクして、すべての気筒についての燃焼
圧力振動センサが異常が否かを判別する。
このとき、フラグFLGが「1111」でなければ、
すなわち1以上の気筒の燃焼圧力振動センサが正
常であれば、STEP21でその正常気筒中の最も遅
角している点火時期修正量Min(dci)を第1気筒
の点火時期修正量dc1として決定する(dc1←Min
(dci))。
つまり、燃焼圧力振動センサに異常が発生した
ときには、その気筒の点火時期を、燃焼圧力振動
センサが正常な他の気筒の内の最もノツキングが
起こりにくい気筒、つまり点火が最も遅れている
気筒の点火時期修正量に合わせる。
そして、前述したSTEP16に進んで学習条件が
満足されていれば、STEP17で学習テーブルに学
習値D1として更新記録して、STEP18で点火時期
修正量dc1を「0」にする。
これに対して、STEP20でフラグFLGが
「1111」であれば、すなわちすべての気筒の燃焼
圧力振動センサが異常であれば、第1気筒の点火
時期修正量dc1を「0」にする(dc1←0)。
つまり、このときにはノツク限界に充分余裕を
もつて設定されている基本点火時期に制御する。
なお、第11図乃至第13図に示す第2気筒補正
量決定処理〜第4気筒補正量決定処理について
は、この第1気筒補正量決定処理と基本的に同じ
であり、燃焼圧力振動センサが正常/異常の場合
のフラグFLGの「0」又は「1」にするビツト
が異なるだけであるので、第1気筒補正量決定処
理の各STEP11〜19に対応して30〜40番台、50〜
60番台、70〜80番台の各STEP番号を付してその
説明を省略する。
また、このようにして得られる点火時期修正量
と点火時期修正量の学習値とを加えたものを、点
火時期補正量と称している。
次に、第10図乃至第13図における正常時の
点火時期修正量算出処理(STEP15,35,55,
75)の詳細について第14図を参照して説明す
る。
まず、同図における各略称の意味(既に説明し
たものを除く)について説明しておく。
SL:ノツキングの有無を判定するための基準
値である。
KFLG:ノツキングの有無の判定に使用するフ
ラグである。
BCNT:フラグKFLGがリセツトされた時か
らの点火回数を示す値(以下では「カウント
値BCNT」と称す) KCNT:フラグKFLGがセツトされた時から
の点火回数を示す値(以下では「カウント値
KCNT」と称す) なお、KFLG,KCNT,BCNTは各気筒に修
正量決定処理毎に個別的に設けられる。
先ず、STEP91で前述した非ノツク時の振動エ
ネルギ相関値である量Bとノツク時の振動エネル
ギ相関値である量Kとの比(K/B値)を算出し
て、量Bに基づいて量Kを正規化するK/B算出
処理をする。
なお、量Bと量Kとの比を算出する代わりに、
量Bと量Kとの差(K−B)を算出して正規化す
ることもできる。
そして、STEP92で上述した処理によつて算出
したK/B値を基準値SLと比較して、K/B値
>SLか否かを判別して、ノツキングが発生した
か否かを判定する。
ここで、基準値SLについて説明しておくと、
まず、6気筒エンジンにおける各種ノツキング現
象についてのK/B値の頻度の分布は、例えば第
15図に示すように、非ノツク時は実線で、トレ
ースノツク時は二点鎖線で、ライトノツク時は一
点鎖線で、ミデイアムノツク時は破線で示すよう
になる。
なお、このK/B値の頻度の分布は、本出願人
の実験結果であるが、殆んどのエンジンについて
共通であると考えられる。
そこで、基本的には基準値SLを、例えばSL=
1.1に設定して、ノツキングの有無の判定をする。
ところで、機関回転数が高回転域にあるときに
は、エンジン自体の機械的振動の影響によつて人
間の官能評価が低下するので、ノツクの許容ゾー
ンが広くなる。
そこで、例えば機関回転数に応じて基準値SL
を変化させることによつて、効率の高い運転を実
現できるようにしている。なお、基準値SLを固
定値(上記値に限らない)としてもよいことは勿
論である。
第14図に戻つて、STEP92でK/B値>SL
であれば、すなわちノツクが発生していれば、後
述するSTEP103に移行する。
これに対して、K/B値>SLでなければ、す
なわちK/B値≦SLであつて、ノツキングが発
生していなければ、STEP93で後述する
STEP104でノツキングの発生時にセツトする
(「1」にする)フラグKFLGが「0」か否かを判
別する。
このとき、フラグKFLGが「0」であれば、す
なわちノツキングが発生していなければ、
STEP94〜97でノツキングが発生した時からK/
B値≦SLの状態が20サイクル以上継続したとき
に点火時期を1度進角する処理をする。
つまり、SSTEP94でカウント値BCNTをイン
クリメント(+1)した後、STEP95でそのカウ
ント値BCNTが「20」を越えた(BCNT>20)
か否かを判別する。
このとき、BCNT>20でなければ、そのまま
処理を終了し、BCNT>20であれば、STEP96で
点火時期の修正量dcをインクリメント(+1)
して点火時期を1度進角させた後、STEP97でカ
ウント値BCNTをクリア(BCNT=0)して処
理を終了する。
これに対して、フラグKFLGが「0」でなけれ
ば、すなわち過去にノツキングが発生していれ
ば、STEP98〜102においてK/B値>SLになつ
た時から20サクル以上K/B値≦SLの状態が継
続したときには、非ノツクとするための処理をす
る。
つまり、STEP98でカウント値KCNTをインク
リメント(+1)した後、STEP99でカウント値
KCNTが「20」を越えた(KCNT>20)か否か
を判別する。
このとき、KCNT>20でなければ、そのまま
処理を終了し、またKCNT>20DEあれば、
STEP100でフラグKFLGをリセツトした後、
STEP101でカウント値KCNTをクリア(KCNT
=0)し、STEP102でカウント値BCNTをクリ
アして処理を終了する。
これに対して、STEP92でK/B値>SLにな
つたとき、すなわちノツクが発生したときには、
STEP103でフラグKFLGが「0」か否かをチエ
ツクして、最初のノツキング発生か否かを判別す
る。
このとき、フラグKFLGが「0」であれば、す
なわち最初のノツキングであれば、STEP104で
フラグKFLGをセツト(KFLG=1)した後、
STEP105でカウント値KCNTをクリアして処理
を終了する。
これに対して、フラグKFLGが「0」でなけれ
ば、すなわち2回目以降のノツキングの発生であ
れば、STEP106で過去の点火回数が10回以内
(KCNT≦10)か否か、すなわち10サイクル以内
にK/B値>SLになつたか否かを判別する。
このとき、KCNT≦10でなければ、前述した
STEP105を実行して処理を終了し、またKCNT
≦10であれば、STEP107で点火時期の修正量dc
をデクリメント(−1)として点火時期を1度遅
角させた後、前述したSTEP105を実行して処理
を終了する。
なお、ここで10サイクル以内にK/B>値SL
になつたときに、すなわちノツクが発生した後次
のノツクが10サイクル以内に発生したときに、点
火時期を遅角するのは、前述した第15図から累
積頻度を求めた場合、SLを1.1とした場合トレー
スノツク時には10/100の割合でK/B値が基準値
SLを越えるので、確率的に100/10=10、すなわ
ち10回に1回の割合でこの条件(K/B値>SL)
が発生することなるということに基づいている。
したがつて、同様にこの値をライトノツクの場
合は100/33=3(回)、ミデイアムノツクの場合
は100/67=1.5(回)とすることによつて、機関
を所望のノツクレベルに制御できる。このこと
は、本出願人による実験によつて確認した。
このように、ここでは、ノツクが発生したとき
には、そのノツクの発生頻度を判定して、この頻
度の判定結果に基づいて点火時期の修正量を決定
するようにしている。
なお、上記各STEP96107における修正量dcに
ついては、補正後の修正量dcが予め定めた値を
越えていないか否かの判定等をして、修正量dc
の値を制限することによつて点火時期が所定値以
上進角あるいは遅角しないようにすることもでき
る。
また、STEP107でデクリメントする遅角量は、
1/2度、1/4度というように1度に限るもの
ではなく、またK/B値の大きさ、すなわちノツ
クの強度ないし程度に応じて値にすることもでき
る。
次に、点火時期決定処理について第16図を参
照して説明する。
この点火時期決定処理は、例えばクランク角セ
ンサ13からの基準信号S2が入力されたときにエ
ントリイされた実行を開始する。
そして、STEP111で、吸入空気量及び機関回
転数等に応じた基本点火時期Dを決定する。な
お、これはPOM36に格納した例えば第17図
に示すような特性値のテーブルルツクアツプによ
つて行なう。
そして、STEP112で点火時期を設定する気筒
が第1気筒か否かを判別する。
このとき、第1気筒であれば、STEP113でフ
ラグFLGが「FLG=1111」か否かをチエツクし
て全気筒についてノツキングレベルの検出が異常
か否かを判別する。
そして、「FLG=1111」でなければ、すなわち
少なくとも1気筒についてのノツキングレベルの
検出が正常であれば、異常気筒の学習テーブルは
正常気筒の値に修正されている(第10図〜第1
3図におけるSTEP21,41,61,81)ので、
STEP114機関回転数及び機関負荷をパラメータ
として第1気筒学習テーブルの学習値D1をテー
ブルルツクアツプで読出す。
その後、STEP115で基本点火時期Dと学習値
D1及び修正量dc1(点火時期補正量)とに基づい
て、{70−(D+D1+dc1)}の演算をして、
BTDC(D+D1+dc1)を基準信号S2の入力タイ
ミングからの角度に変換する。
これに対して、STEP113で「FLG=1111」で
あれば、すなわち全気筒についてノツキングレベ
ルの検出で異常であれば、STEP116で第1気筒
学習テーブルの学習値D1を「D1=0」に設定し
て後、上述したSTEP115を実行する。
この場合、第1気筒の点火時期修正量dc1は、
第10図のSTEP18で「dc1=0」にしているの
で、点火時期補正量(D1+dc1)は「0」とな
り、基本点火時期Dが点火時期となる。
なお、ここで、学習値D1=0を学習テーブル
に書込まないのは、異常なノツキングレベルの検
出が修理等によつて正常な状態に復帰した場合に
故障前の学習テーブルを生かすためである。
また、STEP112で第1気筒でなければ、
STEP117で第2気筒か否かを判別して、第2気
筒であればSTEP118〜121でSTEP113〜116と同
様な処理を行ない、第2気筒でなければ
STEP122で第3気筒か否かを判別して、第3気
筒であればSTEP123〜126でSTEP113〜116と同
様な処理を行ない、第3気筒でなければ(第4気
筒であれば)STEP127〜130でSTEP113〜116と
同様な処理を行なつて、各気筒の点火時期を決定
する。
そして、このようにして当該気筒の点火時期の
決定が終了した時には、STEP131でADVレジス
タにその決定した点火時期をセツトする。
それによつて、前述したようにその決定した点
火時期で点火が行なわれる。
なお、ノツキングレベルの検出は、上記のよう
に筒内圧振動を直接的に検出する代わりに、前述
したようにエンジンブロツクの振動を検出して行
なうこともできる。
この場合のノツキングレベル検出の正常/異常
判定処理について第18図を参照して説明する。
まず、ノツキングのレベルは、点火時期を進め
る程大きくなる特性が有るので、第19図に示す
ように点火時期に対応したノツクレベルのばらつ
きの上限値K1、下限値K0をノツクレベル検出の
正常/異常判定用の基準値としてテーブル上に定
めて、予めROMに格納しておく。
そして、ノツクレベルKを検出した後、そのノ
ツクレベル基準値テーブルをルツクアツプして、
現時点における点火時期に対応する基準値K0
K1を読出して、ノツクレベルKと基準値K0,K1
との比較判定を行なう。
このとき、判定結果が、K0≦K≦K1であれば
ノツクレベルの検出は正常と判定し、またK<
K0あるいはK>K1であればノツクレベルの検出
は異常と判定する。
なお、判定結果がK>K1になるのは、ノツキ
ング以外のノイズによつて異常となる場合であ
る。
第20図は、この発明の一実施例を示す要部ブ
ロツク図である。
この実施例は、筒内圧力が最大になつた時のク
ランク角度θpmaxに基づいて該θpmaxが機関の
発生トルクを最大にする所定のクランク角度θM
と一致するように点火時期を修正制御する所謂
MBT制御を行うため、第3図におけるノツキン
グレベル検出用信号処理回路33に代えてクラン
ク角度θpmaxを検出するための信号処理回路4
5を設けている。その他の点はプログラス処理が
異なるだけであるので、第3図と同一符号を付し
てその説明は省略する。
その信号処理回路45は、主制御部34からの
リセツト信号SR,基準信号Ref(基準信号S2)、
単位角度信号(1°信号)POS(位置信号S3)でタ
イミングを制御されて、マルチプレクサ32で選
択された検出信号S2oに基づいて筒内圧力が最大
値になつた時のクランク角度θpmaxを検出して、
クランク角度検出信号Spとして主制御部34に
出力する回路であり、例えば第21図に示すよう
に構成してある。
この信号処理回路45において、ローパスフイ
ルタ45Aは、マルチプレクサ32で選択された
検出信号S2oからノツクによる振動やノイズを除
去して1〜2KHzの周波数成分を抽出し、その抽
出信号を検出信号S8として出力する。
ピークホールド回路45Bは、主制御部34の
I/O38から入力されるリセツト信号SRでリ
セツトされ、ローパスフイルタ45Aから出力さ
れた検出信号S8のピーク値、すなわち筒内圧力が
最大になつた時を検出して、その時にピーク値検
出信号Sppを出力する。
角度検出カウンタ45Cは、主制御部34の
I/O38からの基準信号Refによつてリセツト
されて、同じくI/O38からの単位角度信号
POSのカウントを開始する。
そして、この角度検出カウンタ45Cは、ピー
クホールド回路45Bからのピーク値検出信号
Sppでカウントを停止する。
したがつて、主制御部34がこのときの角度検
出カウンタ45Cのカウント値(クランク角度信
号Sp)を読取ることによつて、クランク角度
θpmaxが得られる。
次に、第22図乃至第26図を参照して、この
実施例における気筒別点火時期補正量決定処理に
ついて説明する。
まず、第22図に示すSTEP151〜160処理は、
第9図に示したフローチヤートのSTEP1〜10の
処理と同様に点火時期補正量を決定する気筒を判
別して点火時期補正量決定処理を行なう。
ただし、第9図のSTEP3に対応するSTEP153
における処理は、積分タイミングのセツトではな
く上述したようにクランク角度θpmax検出のた
めタイミングをセツトする。
次に、この第22図におけるSTEP155,157,
159,160における第1気筒補正量決定処理〜第4
気筒補正量決定処理について第23図乃至第26
図を参照して説明する。これ等の処理は、第10
図〜第13図に示した各処理と基本的に同じであ
るので簡単に説明する。
まず、各図における略称の内、fbは点火時期の
修正量であり、fb1は第1気筒、fb2は第2気筒、
fb3は第3気筒、fb4は第4気筒の各点火時期修正
量を意味する。
また、Σ(fbi):当該気筒を除く他の正常気筒
の各点火時期補正量(点火時期修正量+学習値)
平均値を意味する。
次に、第1気筒補正量決定処理について第23
図を参照して説明する。
この場合には、このMBT制御を行なう場合に
も前述したノツキング回避制御の場合と同様に、
筒内圧を検出してクランク角度θpmaxを検出す
るので、燃焼圧力振動センサの正常/異常は、前
述の場合と同様にして判定できる。
そこで、STEP161で筒内圧力相関値Pa、筒内
圧力相関値Pbを求め、STEP162で筒内圧力相関
値Paと筒内圧力相関値Pbとを比較して、Pb>Pa
か否かをチエツクして正常か異常かを判定する。
このとき、Pb>Paであれば、すなわち第1気
筒の燃焼圧力振動センサが正常であれば、
STEP163でフラグFLGの第1気筒の正常/異常
を示す最下位ビツトb0を「0」にする。
そして、STEP164で、信号処理回路45から
のクランク角度検出信号Spを読込んでクランク
角度θpmaxを取込み、STEP165で第1気筒の点
火時期修正量fb1を、検出したクランク角度
θpmaxと予め定めた目標クランク角度θMとの偏
差に応じて算出する処理をする。
そして、STEP166で学習条件が満足されてい
るか否かを判別し、学習条件が満足されていれ
ば、STEP167で点火時期修正量fb1の学習をした
後、STEP168で点火時期修正量fb1をfb1=0にす
る。
これに対して、STEP162でPb>Paでなけれ
ば、すなわち第1気筒の燃焼圧力振動センサに異
常が発生したときには、STEP169でフラグFLG
のビツトb0を「1」にする。
その後、STEP170でフラグFLGが「1111」が
否かをチエツクして、すべての気筒についての燃
焼圧力振動センサが異常か否かを判別する。
このとき、フラグFLGが「1111」でなく、1
以上の気筒の燃焼圧力振動センサが正常であれ
ば、STEP171で他の正常気筒中の点火時期補正
量の平均値Σ(fbi)を第1気筒の点火時期修正量
fb1として決定し、前述したSTEP166に進んで学
習条件が満足されていれば、STEP167で学習テ
ーブルに学習値D1として更新記録して、
STEP168で点火時期修正量fb1を「0」にする。
これに対して、STEP170でフラグFLGが
「1111」で、すべての気筒の燃焼圧力振動検出セ
ンサが異常であれば、第1気筒の点火時期修正量
fb1を「0」にする(fb1←0)。
なお、第24図乃至第26図に示す第2気筒補
正量決定処理〜第4気筒補正量決定処理について
は、この第1気筒補正量決定処理と基本的に同じ
であり、燃焼圧力振動センサが正常/異常の場合
のフラグFLGの「0」又は「1」にするビツト
が異なるだけであるので、第1気筒補正量決定処
理の各STEP161〜172に対応して180〜190番台、
200〜210番台、220〜230番台の各STEP番号を付
してその説明を省略する。
なお、この実施例における点火時期の決定処理
は、第16図に示したフローチヤートの処理と同
様(dc1〜dc1をfb1〜fb4に変更)であるので、そ
の説明は省略する。
次に、クランク角度θpmaxの取込み処理につ
いて説明するが、第20図のコントロールユニツ
ト11は、マルチプレクサ32から検出信号S2o
を高周波成分を除去してI/O38に入力し、ク
ランク角度θpmaxをプログラム処理によつて判
定するようにしている。
そこで、このプログラム処理でクランク角度
θpmaxを求める場合の処理について第27図を
参照して説明する。
このプログラムは、クランク角センサからの位
置信号(単位角度信号)S2に同期して2°CA毎に
実行される割込処理プログラムである。
そして、まずSTEP241で高周波カツト後の検
出信号S2oをI/OのA/D変換器にA/D変換
させるA/D変換開始タイミングか否かを判定す
る。
これは、クランク角度θpmaxを検出するため
にA/D変換が必要なクランク角領域か否かを判
断するもので、TDC前例えば70°の基準位置から
予め定めたクランク角度経過した位置からA/D
変換を開始して、クランク角度θpmaxを検出し
た時にセツトされるフラグをチエツクして、この
フラグが立つている間のみA/D変換を行なう。
そして、A/D変換開始タイミングであれば、
STEP242でA/D変換開始後のクランク角度を
検出するためにクランク角カウンタ(ソフトカウ
ンタ)を+1アツプカウントする。
その後、STEP243でA/D変換器を起動して
その時の検出信号S2oの値をA/D変換し、例え
ば数10μsec後に、そのA/D変換値を読み込む
A/D変換処理を行なう。
そして、STEP4で前回読み込んだA/D変換
値AD0と(最初は0)と今回読み込んだA/D
変換値AD1との差ΔP=AD1−AD0を計算し、
STEP245でその差ΔPと検出信号S2oの信号レベ
ルが最大となつた判断できる予め定めた基準値
ΔP0とを比較(ΔP≧ΔP0)判定する。
このとき、ΔP≧ΔP0であれば、A/D変換を
続行するためにSTEP246でその時のA/D変換
値AD1をAD0として記憶する(AD0←AD1) これに対して、ΔP<ΔP0であれば検出信号S2o
の信号レベルが最大となつたと判断できるので、
θpmax247でその時のクランク角カウンタのカウ
ント値とA/D変換を開始したクランク角度とか
ら燃焼室内圧力が最大となつた時の上死点を基準
としたクランク角度θpmaxを求める そして、この算出したクランク角度θpmaxに
は、ある程度のバラツキがあるので、平滑化する
ために、STEP248で過去n回(n=4〜8位が
妥当)の移動平均 =(n−1)/n〔前回の〕 +1/n〔今回のθpmax〕 を求める。
その後、STEP249で次回のA/D変換のため
にA/D変換値AD0をゼロにクリアする。
以上のような処理が逐次なされる毎によつて、
燃焼室内圧力が最大となつた時のクランク角度
θpmax、実際には平均値が求められる。
次に、MBT制御による点火時期修正量の算出
処理について説明するが、その説明に先立つてこ
の実施例におけるMBT制御の原理について第2
8図を参照して説明しておく。
先ず、第28図は機関の運転状態(機関回転数
及び機関負荷)が一定の条件下で、点火時期を可
変させた場合の機関軸トルクの変化をθpmaxを
パラメータとして示した線図である。
点火時期を進角させていくと、トルクが最大と
なる点が現れ、又このトルク最大点付近には図示
のようにトルクがあまり変化しないフラツト領域
が存在する。
このフラツト領域における最遅角点火時期、換
言すると最大トルクを与える最小進角値がMBT
(Minimun advance for Best Torque)であり、
このMBT時に燃焼室内圧力が最大となつた時の
クランク角度θpmaxが目標クランク角度θMであ
る。
そして、このクランク角度θMを含むフラツト
領域において、最大トルクTORQMAXから例え
ば0.5%程度低下したトルクを与える2つのクラ
ンク角度の一方をクランク角度θMより遅角側の
第1の目標クランク角度θM1とすると共に、他方
をクランク角度θMより進角側の第2の目標クラ
ンク角度θM2として、このθ1〜θM2の間にθpmax
が存在する時に点火時期の新たな修正制御を停止
して(ホールド)すれば、安定した制御をなし得
る。
但し、第28図のトルクカーブは機関の運転状
態に応じて変化するので、第1、第2の目標クラ
ンク角度θM1,θM2は機関の運転状態に応じて設
定する必要がある。
そこで、そのようにして設定した第1、第2の
目標クランク角度θM1,θM2に対するクランク角
度θpmaxの大きさを判定し、θpmaxがθM1〜θM2
の間(第28図に示すようにホールド域と云う)
にある時には点火時期の新たな修正制御を停止す
る。
一方の、上記のホールド域より遅角側、すなわ
ち第1の目標クランク角度θM1より遅角側の進角
制御域にクランク角度θpmaxがある時には点火
時期を進角修正制御すると共に、そのホールド域
より進角側、すなわち第2の目標クランク角度
θM2より進角側の遅角制御域にクランク角度
θpmaxがある時には、点火時期を遅角修正制御
する訳であるが、この場合第28図からも解るよ
うに点火時期の単位変化量に対するトルクの変化
量(トルクカーブの傾き)が進角制御域と遅角制
御域とで異なつているため夫々の修正速度を違え
てこれに対処する。
そこで、このMBT制御による点火時期修正量
fb1〜fb4の算出処理(第23図乃至第26図の
STEP165,185,205,225)について第29図を
参照して説明する。なお、以下の説明では「fb1
〜fb4」を共通化して「fb」と記す。
まず、STEP271,272では、検出したクランク
角度θpmaxの平均値に基づく点火時期の
フイードバツク制御を行なう場合の前述した第1
の目標クランク角度θM1と第2の目標クランク角
度θM2とを、ROMに予め格納したデータテーブ
ルを夫々機関回転数データと機関負荷データとに
よつてテーブルルツクアツプすることによつて求
めている。
その後、STEP273でROMに予め格納したデー
タテーブルを機関回転数データと機関負荷データ
とによつてテーブルルツクアプツして、点火時期
の基本フイードバツク修正量ΔFB0を求めてい
る。
このデータテーブルは、機関運転条件によつて
進角領域又は遅角領域における単位トルク変化に
対する点火時期の変化量が変わつてくるので、点
火時期の修正量を決める時の基本量として与えた
ものである。
そして、STEP274で検出したクランク角度
θpmaxの平均値と第1の目標クランク角
度θM1とを比較して<θM1であるか否かを
判定し、<θM1でなければSTEP275で平
均値第2の目標クランク角度θM2とを比較
して≧θM2であるか否かを判定する。
そして、これ等の判定の結果が、θM1
<θM2であれば、すなわち前述したホールド領域
であれば、点火時期修正量fbの修正を行なわない
でリターンする(第23図乃至第26図の
STEP116,186,206,226に進む)。
これに対して、STEP274での判定結果が、
θpmax<θM1であれば、STEP276〜279で点火時
期修正量fbの進角(Advance)修正を行なう。
つまり、STEP276で第1の目標クランク角度
θM1と平均値との偏差 Δθ=θM1
θpmaxを演算する。
そして、STEP277で基本フイードバツク修正
量ΔFBOに対する修正係数k1を、ROMに予め格
納した例えば第30図に示すようなデータテーブ
ルを偏差Δθでテーブルルツクアツプする。
この修正係数k1の値は、偏差Δθがある値以上
のところで、偏差Δθに比例した大きさを与えて、
偏差Δθが大きい場合に点火時期の修正量が大き
くなるようにしてあり、それによつて進角修正制
御における第1の修正速度特性を定めている。
その後、STEP278で修正量ΔFBを基本フイー
ドバツク修正量ΔFB0に修正係数k1を乗算(ΔFB
=k1×ΔFB0)して算出する。
そして、STEP279で点火時期修正量fbに修正
量ΔFBを加算(進角側への修正)して、新たな
点火時期修正量fbとした後リターンする。
また、STEP275で判定結果が≧θM2
あれば、STEP280〜283で点火時期修正量fbの遅
角(Retard)修正を行なう。
つまり、STEP280で第2の目標クランク角度
θM2と平均値との偏差 Δθ=θM2
θpmaxを演算する。
そして、STEP281で基本フイードバツク修正
量ΔFB0に対する修正係数k2を、ROMに予め格
納した例えば第30図に示すようなデータテーブ
ルを偏差△θでテーブルルツクアツプする。
この修正係数k2の値は、修正係数k1に対してk2
≧k1の関係に設定し、進角修正側の第1の修正速
度特性よりも相対的に速い遅角修正側の第2の修
正速度を定めている。
その後、STEP282で修正量ΔFBを基本フイー
ドバツク修正量ΔFB0に修正係数k2を乗算(ΔFB
=k2×ΔFB0)して算出する。
そして、STEP283で点火時期修正量fbから修
正量ΔFBを減算(遅角側への修正)して、新た
な点火時期修正量fbとした後リターンする。
以上詳述したこの発明の実施例によれば、いず
れかの気筒の燃焼圧力振動検出センサに異常が発
生したときには、その異常が発生した燃焼圧力振
動検出センサに対応する気筒の点火時期補正量
を、燃焼圧力振動検出センサが正常な他の気筒の
点火時期補正量の平均値に基づいて決定する。
したがつて、異常が発生した気筒の点火時期を
他の正常な気筒の平均点火時期程度に遅角して
MBT制御を継続するので、ノツキングの発生を
抑えて安全性を確保しつつ発生トルクの減少及び
燃費の低下を少なくし、排気温の上昇も抑制する
ことができる。
なお、この実施例では点火時期修正量を学習し
て、その学習値と点火時期修正量とを加えたもの
を点火時期補正量としているが、点火時期修正量
の学習をしなくてもよく、その場合には点火時期
修正量がそのまま点火時期補正量になる。
ただし、点火時期修正量の学習をすることによ
つて、過去の履歴が現在の制御に生かされ、
MBT制御及びノツキングの予防制御を一層効果
的に行なうことができる。
そして、学習テーブルを不揮発性メモリに格納
することによつて、修理等により正常に復帰した
場合に、故障前の適切な点火時期を設定すること
が可能になる。
なお、上記各実施例においては、各気筒毎に燃
焼圧力振動検出手段を設けた例について述べた
が、1個の燃焼圧力振動検出手段で複数の気筒
(気筒群)の点火時期を制御する制御装置にも同
様に実施することができる。
〔発明の効果〕 以上説明したように、この発明によれば、各気
筒若しくは各気筒群毎に燃焼圧力振動検出手段の
検出結果に基づいてMBT制御を行う内燃機関の
制御装置において、いずれかの燃焼圧力振動検出
手段に異常が発生した場合には、その異常が発生
した燃焼圧力振動検出手段に対応する気筒若しく
は気筒群の点火時期補正量を、燃焼圧力振動検出
手段が正常な他のすべての気筒若しくは気筒群の
点火時期補正量の平均値に基づいて決定するよう
にしたので、燃焼圧力振動検出手段が異常な気筒
若しくは気筒群に対しても運転状態に応じたほぼ
適切な点火時期制御を行うことができ、MBT制
御が大きくくずれるようなことがない。特に、こ
の発明では燃焼圧力振動検出手段が正常なすべて
の気筒若しくは気筒群の点火時期補正量の平均値
に基づいて異常気筒の点火時期を決定するように
したので、異常発生気筒に対する点火時期制御を
より的確に行うことができる。
したがつて、この発明によればノツキングの発
生を抑えて安全性を確保しつつ発生のトルクの減
少及び燃費の悪化を最小限にし、排気温の上昇も
抑制できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の構成を示す機能ブロツク
図、第2図は、この発明を実施する内燃機関の制
御装置の概略構成図、第3図は、第2図のコント
ロールユニツトの一例を示すブロツク図、第4図
は、同じく筒内圧センサの一例を示す断面図及び
平面図、第5図は、同じくチヤージアンプの一例
を示す回路図、第6図は、同じく信号処理回路の
一例を示すブロツク図、第7図は、同じく信号処
理回路の一部の具体例を示す回路図、第8図は、
主制御回路が実行する積分器の積分動動制御処理
の説明に供するタイミングチヤート図、第9図
は、第3図における主制御回路が実行する気筒別
点火時期補正量決定処理の一例を示すフロー図、
第10図乃至第13図は、夫々第9図の第1気
筒、第2気筒、第3気筒、第4気筒補正量決定処
理の一例を示すフロー図、第14図は、第10図
乃至第13図における正常時の点火時期修正量決
定処理の一例を示すフロー図、第15図は、第1
4図の説明に供する各ノツク現象におけるK/B
値の発生頻度の一例を示す説明図、第16図は、
主制御回路が実行する点火時期決定処理の一例を
示すフロー図、第17図は、第16図の基本点火
時期算出処理の説明に供する機関回転数・吸入空
気流量−進角値特性を示す線図である。第18図
及び第19図は、正常/異常判定処理の他の別の
説明に供するフロー図及び線図である。第20図
は、この発明の一実施例におけるコントロールユ
ニツトの一例を示すブロツク図、第21図は、同
じくその信号処理回路の一例を示すブロツク図、
第22図は、第20図における主制御回路が実行
する気筒別点火時期補正量決定処理の一例を示す
フロー図、第23図乃至第26図は、夫々第12
図の第1気筒、第2気筒、第3気筒、第4気筒修
正量決定処理の一例を示すフロー図、第27図
は、同じくクランク角度θpmaxの検出処理を示
すフロー図、第28図は、同じくMBT制御の基
本原理の説明に供する線図、第29図は、同じく
点火時期修正量算出処理を示すフロー図、第30
図は、同じくその修正係数k1,k2のデータテーブ
ルの一例を示す線図である。 11……コントロ
ールユニツト、13……クランク角センサ、21
〜21D……筒内圧センサ、31A〜31D……チ
ヤージアンプ、33,45……信号処理回路、3
D……積分器、34……主制御回路、40……
点火装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 各気筒若しくは各気筒群毎の燃焼圧力振動を
    検出する少なくとも3個以上の燃焼圧力振動検出
    手段を備え、その各燃焼圧力振動検出手段の検出
    結果に基づいて、内燃機関の燃焼室内圧力が最大
    となつたときのクランク角度(θpmax)が予め
    定めた目標値になるように点火時期補正量を決定
    して各気筒毎若しくは各気筒群毎に点火時期を制
    御する内燃機関の制御装置において、 前記各燃焼圧力振動検出手段による燃焼圧力振
    動の検出が正常か否かを個別に判定する正常/異
    常判定手段と、 該正常/異常判定手段の判定結果が正常である
    ときにはその燃焼圧力振動検出手段の検出結果に
    基づいて点火時期補正量を決定し、 前記正常/異常判定手段の判定結果が異常であ
    るときには判定結果が正常である他のすべての気
    筒若しくは気筒群の点火時期補正量の平均値に基
    づいて点火時期補正量を決定する点火時期補正量
    決定手段とを設けたことを特徴とする内燃機関の
    制御装置。
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