JPH0459467B2 - - Google Patents

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JPH0459467B2
JPH0459467B2 JP59136707A JP13670784A JPH0459467B2 JP H0459467 B2 JPH0459467 B2 JP H0459467B2 JP 59136707 A JP59136707 A JP 59136707A JP 13670784 A JP13670784 A JP 13670784A JP H0459467 B2 JPH0459467 B2 JP H0459467B2
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Japan
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cylinder
ignition timing
signal
knocking
value
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JP59136707A
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JPS6116270A (ja
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Juji Nakajima
Akito Yamamoto
Toshimi Anho
Hiroyuki Naito
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Publication of JPH0459467B2 publication Critical patent/JPH0459467B2/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
    • F02P5/00Advancing or retarding ignition; Control therefor
    • F02P5/04Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions
    • F02P5/145Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions using electrical means
    • F02P5/15Digital data processing
    • F02P5/152Digital data processing dependent on pinking
    • F02P5/1522Digital data processing dependent on pinking with particular means concerning an individual cylinder
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に
点火時期を制御する制御装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、内燃機関の点火時期を制御する点火時期
制御装置として、例えば機関の筒内圧力を検出す
る複数の筒内圧センサ(燃焼圧力振動センサ)を
備え、この筒内圧センサの検出結果に基づいて機
関の筒内圧力が最大となるクランク角位置を予め
定めた目標値となるように各気筒毎に点火時期を
補正制御するものがある(特開昭53−56429号公
報参照)。
つまり、機関において筒内圧力が最大となるク
ランク角位置θpnaxは、圧縮上死点(TDC)より
若干遅れた位置、機関によつて異なるが通常上死
点後(ATDC)10゜〜20゜の位置にあり、このクラ
ンク角位置θpnaxは点火時期を変化させることに
よつて変化する。
そこで、機関の筒内圧力からこのクランク角位
置θpnaxを検出して、この検出結果に応じて点火
時期を制御してクランク角位置θpnaxがATDC10゜
〜20゜の内の予め定めた目標値になるように制御
して、機関の発生トルクを最大にし、燃費効率を
高めるようにしている。
しかしながら、このような点火時期制御装置に
あつては、特定の気筒と筒内圧センサとの対応関
係は一義的に固定され、その特定の気筒の点火時
期制御は1個の筒内圧センサの検出出力のみに基
づいて行なうようになつている。
そのため、筒内圧センサの破壊、配線の断線あ
るいはシヨート等の異常が発生したときには、そ
の異常が発生した筒内圧センサの出力に基づいて
点火時期制御を行なつている気筒の点火時期が不
適切になる。
例えば、点火時期が正規の点火時期よりも遅角
することによる、発生トルクの減少、燃費の低
下、排気温の過度の上昇、正規の点火時期よりも
進角することによるノツキングの発生等の事態が
生じる。特に、点火時期の進角し過ぎによつて発
生するヘビーノツクは、最悪の場合機関の破壊に
つながる恐れがある。
そこで、例えば機関のノツキング音を検出する
所謂ノツキングセンサを用いた内燃機関におい
て、特開昭58−135365号公報に記載されているよ
うにノツキングセンサを各気筒群毎に複数個備え
て、ノツキングセンサに異常が発生した時には、
異常は発生したノツキングセンサに対応する気筒
群の点火時期をノツキング制御幅の最遅角側(固
定値)に制御したり、あるいは全気筒一律に点火
時期を最遅角側に制御することが考えられてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、前者のように異常が発生したノ
ツキングセンサに対応する気筒群の点火時期をノ
ツキング制御幅の最遅角側(固定値)に制御する
と、ノツキングが発生することはないが遅角し過
ぎて当該気筒群の発生トルクが大幅に低下し、正
常なノツキングセンサの出力に基づいて点火時期
制御を行なつている他の気筒群との間のトルク差
が大きくなつてトルクの変動が生じると共に、点
火時期を大幅に遅らせるために排気温度が上昇し
てしまうという問題がある。
また、後者のようにノツキングセンサに異常が
発生した時に全気筒について一律に点火時期を最
遅角側(固定値)に制御すると、全気筒の点火時
期を大幅に遅らせるために排気温度が上昇してし
まうばかりか、発生トルクが大幅に減少して燃費
が悪化してしまうという不都合が生じる。
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであ
り、燃焼圧力振動センサ等の点火時期制御系に異
常が生じたときにも、点火時期を運転状態に応じ
て可変制御して、ノツキングの発生を抑えつつ発
生トルクの減少及び燃費の低下、ならびに排気温
の上昇等を最少限にすることを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
そのため、この発明による内燃機関の制御装置
は、第1図に示すように内燃機関の各気筒若しく
は各気筒群毎の燃焼圧力振動を検出する少なくと
も3個の燃焼圧力振動センサAと、その各検出結
果に基づいて各気筒若しくは各気筒群についての
点火時期制御系に異常が発生したか否かを判定す
る判定手段Bと、この判定手段Bがある気筒若し
くは気筒群の点火時期制御系に異常が発生したと
判定したときに、正常な気筒若しくは気筒群の内
最も点火時期が遅角している気筒若しくは気筒群
の点火時期を選択する最遅角点火時期選択手段C
と、判定手段Bの判定結果が異常なしのときは、
各燃焼圧力振動センサAの検出結果に基づいて各
気筒若しくは各気筒群の点火時期を制御し、判定
手段Bがある気筒若しくは気筒群の点火時期制御
系に異常が発生したと判定したときには、その異
常が発生した気筒若しくは気筒群の点火時期を最
遅角点火時期選択手段Cが選択した点火時期に応
じた点火時期に制御する点火時期制御手段Dとを
設けたものである。
〔作用〕
この発明による内燃機関の制御装置は、ある気
筒若しくは気筒群の点火時期制御系に異常が発生
したとき、その点火時期制御系によつて制御され
る気筒若しくは気筒群の点火時期を、点火時期制
御系が正常な気筒若しくは気筒群の内最も点火時
期が遅角している気筒若しくは気筒群の点火時期
に応じた点火時期に制御するので、運転状態に応
じてノツキングの発生を抑えつつ点火時期を遅角
し過ぎないようにして、発生トルクの減少及び燃
費の低下ならびに排気温の上昇等を最少限にする
ことができる。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を添付図面を参照して
説明する。
第2図は、この発明を実施した4気筒内燃機関
の制御装置の全体概略構成図である。
この内燃機関においては、エアクリーナ1、エ
アフロメータ2及びスロツトルバルブ3を介して
インテークマニホールド4に取入れられた空気
と、インジエクタ5によつて供給される燃料とが
混合された混合気が内燃機関6に供給され、点火
プラグ7によつて点火されて燃焼し、この燃焼に
よつて発生した排気ガスは排気管から触媒コンバ
ータ8及びマフラー9を介して排出される。
一方、全体の制御を司るコントロールユニツト
11には、エアフロメータ2からの吸入空気流量
信号、スロツトルバルブ3の開度を検出するスロ
ツトルスイツチ12からのスロツトルバルブ位置
信号、クランク角センサ13からの回転信号、ト
ランスミツシヨン14のニユートラル位置を検出
するニユートラルスイツチ15からのニユートラ
ル信号、車速センサ16からの車速信号が入力さ
れる。
また、燃焼温度を検出する燃温センサ17から
の燃温信号、排気ガス中の酸素濃度を検出する
O2センサ18からの酸素濃度信号、冷却水温度
を検出する水温センサ19からの水温信号が入力
される。
さらに、各機関6の筒内圧を検出する筒内圧セ
ンサ21からの筒内圧信号が入力される。なお、
以下では第1気筒から第4気筒の各筒内圧センサ
21を、夫々「筒内圧センサ21A〜21D」と
称する。
そして、コントロールユニツト11は、これ等
の各入力信号及び内部に格納した各種データに基
づいて、インジエクタ5を駆動制御して燃料供給
量を制御し、点火プラグ7へ高電圧を供給するイ
グニツシヨンコイル22の一次電流を断続制御し
て点火を制御する。
なお、イグニツシヨンコイル22からの高電圧
はここでは図示を省略したデイストリビユータに
よつて各気筒の点火プラグ7に分配される。ま
た、以下の説明では第1気筒〜第4気筒の点火プ
ラグ7を「点火プラグ7A〜7D」と称する。
また、AACバルブ23を駆動制御してスロツ
トルバルブ3をバイパスする空気流量を制御して
アイドル回転数を制御し、VCMバルブ24を制
御してEGRバルブ25を制御してEGR量を制御
等する。
なお、この第2図中、26はフユーエルポン
プ、27はキヤニスター、28はBCバルブ、2
9はチエツクバルブである。
第3図は、この内燃機関の制御装置におけるコ
ントロールユニツト11の構成を示すブロツク図
である。
まず、第1気筒の筒内圧センサ21Aは、圧電
変換型圧力センサであり、第4図イ,ロに示すよ
うにシリンダヘツド6Aに取付けた点火プラグ7
Aの座金として取付けられ、前述したように第1
気筒の筒内圧(シリンダ内圧力)に応じた電荷信
号S11を出力する。
なお、他の第2気筒〜第4気筒の筒内圧センサ
21B〜21Dについても、筒内圧センサ21A
と同様に取付けられ、第2気筒〜第4気筒の各筒
内圧に応じた電荷信号S12〜S14を出力する。
チヤージアンプ31Aは、例えば第5図に示す
ように、オペオンプOP1,抵抗R1,R2,コンデ
ンサC1,ダイオードD1,D2からなる電荷−電圧
変換回路によつて、筒内圧センサ21Aからの電
荷信号S11を電圧信号に変換した後、この電圧信
号をオペアンプOP1,抵抗R3〜R8及びダイオー
ドD3からなる増幅回路によつて増幅して、検出
信号S21として出力する。
なお、その他のチヤージアンプ31B〜31D
についても、チヤージアンプ31Aと同様に構成
され、各々筒内圧センサ21B〜21Dからの電
荷信号S12〜S14を電圧信号に変換した後増幅し
て、検出信号S22〜S24として出力する。
つまり、これ等の筒内圧センサ21A〜21D
及びチヤージアンプ31A〜31Dによつて第1
図の複数の燃焼圧力振動センサAを構成してい
る。
また、クランク角センサ13は、各気筒の圧縮
上死点前(BTDC)70゜で基準信号S2を出力する
と共に、クランク角の1度又は2度毎に位置信号
S2を出力する。
なお、その基準信号S2の内、第1気筒に対応す
る基準信号については、他の気筒に対応する基準
信号よりもパルス幅を広くしている。
また、その位置信号S3は、その他の例えば0.1
度等の角度毎に出力するようにしてもよく、細く
する程制御精度が向上する。
一方、コントロールユニツト11は、第1図の
判定手段B及び点火時期制御手段Cを兼ねた回路
であり、マルチプクレサ(MPX)32、信号処
理回路33及び主制御回路34からなる。
そのマルチプレクサ32は、主制御回路34か
らの選択信号に応じて入力されるチヤージアンプ
31A〜31Dからの検出信号S21〜S24を選択し
て、検出信号S2oとして出力する。
信号処理回路33は、第6図に示すようにバン
ドパスフイルタ33Aと、増幅回路33Bと、整
流回路33cと、積分器33Dとからなり、マル
チプレクサ32からの検出信号S2oを所定の信号
処理をして積分信号S5として出力する。
つまり、そのバンドパスフイルタ33Aは、チ
ヤージアンプ31A〜31Dからの検出信号S21
〜S24の内のいずれかであるマルチプレクサ32
からの検出信号S2oから所定周波数、すなわちノ
ツキングに関連する周波数帯域(約6〜17KHz)
の信号成分のみを抽出して、この抽出した信号成
分を検出信号S4として出力する。
増幅回路33Bは、第7図に示すようにオペア
ンプOP3,抵抗R10〜R14及びコンデンサC2からな
り、バンドパスフイルタ33Aからの検出信号S4
を増幅して検出信号S5として出力する。
整流回路33Cは、第7図に示すようにオペア
ンプOP4,抵抗R15〜R18,コンデンサC3,ダイオ
ードD4,D5からなり、増幅回路33Bからの検
出信号S5を半波整流して検出信号S6として出力す
る。
積分器33Dは、第7図に示すようにオペアン
プOP5,抵抗R19〜R22,コンデンサC4,ツエナダ
イオードZDからなる積分回路と、抵抗R23及びト
ランジスタQ1からなるリセツト回路とからなる。
そして、そのリセツト回路のトランジスタQ1
に入力される後述する主制御回路34からのセツ
ト/リセツト信号SSRでタイミングをとられて、
整流回路33Cからの検出信号S6を積分回路で積
分して積分信号S7として出力する。
なお、この積分器33Dは、主制御回路34か
らのセツト/リセツト信号SSRがハイレベル
“H”のときに、トランジスタQ1がオフ状態にな
つて積分可能状態になり、そのセツト/リセツト
信号SSRが“L”のときに、トランジスタQ1
オン状態になつてコンデンサC4の両端がシヨー
トされて積分停止状態になる。
第3図に戻つて、主制御回路34は、CPU3
5、ROM36,RAM37及びA/D変換器等
を内蔵したI/O38からなるマイクロコンピユ
ータによつて構成してある。
この主制御回路34は、クランク角センサ13
からの基準信号S2及び位置信号S3と、信号処理回
路33からの積分信号S7等とを入力する。
そして、クランク角センサ13からの基準信号
S2及び位置信号S3に基づいて信号処理回路33の
積分器33Dにセツト/リセツト信号SSRを出力
してその積分動作を制御する。
なお、ここでは主制御回路34は、圧縮上死点
前40度(BTDC40゜)で積分器33Dの積分動作
を開始させ、圧縮上死点(TDC)でその積分動
作を停止させ、圧縮上死点後(ATDC)5゜で再度
積分動作を開始させ、ATDC45゜で積分動作を停
止させる。
また、主制御回路34は、前述した各入力信号
に基づいて、ノツキングに関する判定、点火時期
制御系(ここでは筒内圧センサ21A〜21D及
びチヤージアンプ31A〜31D)の異常判定、
点火時期の修正量の決定、点火時期の決定等の点
火時期制御に関する処理をして、この処理結果に
基づいて点火装置40のパワートランジスタ41
をオン・オフ制御して点火時期を制御する。
なお、この点火時期の制御(パワートランジス
タ41のオン・オフ制御)は、I/O38の内部
に設けた図示しない進角値(ADV)レジスタ、
ドウエル角(DWELL)レジスタに決定した点火
時期に相当する値(進角値、ドウエル角)をセツ
トし、これ等のレジスタの値と位置信号S3をカウ
ントするカウンタの値とを比較して、一致した時
点でパワートランジスタ41をオン状態又はオフ
状態にする。
また、その点火装置40は、パワートランジス
タ41がオン・オフ制御されることによつて、バ
ツテリ42から給電されているイグニツシヨンコ
イル22の一次電流が断続されてその二次側に高
電圧が発生し、この高電圧をデイストリビユータ
43によつて第1気筒〜第4気筒の点火プラグ7
A〜7Dに選択的に分配して印加して火花放電を
発生させて点火する。
なお、この主制御回路34は、点火時期に関す
る制御以外の制御もするが、その詳細な説明は省
略する。
次に、このように構成したこの実施例の作用に
ついて第8図以降をも参照して説明する。
まず、この実施例におけるノツキングの検出原
理について説明する。
先ず、筒内圧力振動のパワースペクトルは、例
えば第8図に示すように、非ノツク時には線
で、比較的大きなレベルを有するノツク時には線
で示すようになる。
なお、これは4気筒1800ccの内燃機関について
全負荷、4800RPMで運転した場合の本出願人に
よる実験結果であるが、他の内燃機関についても
略同様であることを確認している。
この第8図から分かるように、ノツク時と非ノ
ツク時とでは6〜17KHzの周波数帯域においてパ
ワーレベルに大きな差がある。
そこで、筒内圧センサの電荷信号を電圧信号に
変換して、この信号から上記周波数帯域の信号成
分を抽出することによつて、非ノツク時およびノ
ツク時に例えば第9図イ及び同図ロに示すような
信号(以下「抽出信号」と称す)が得られる。な
お、これ等は筒内圧の高周波振動の波形を示すも
のである。
ここで、特定周波数帯域の信号x(t)のパワ
ーは、一般に Φ=(1/2T)∫T -TX2(t)dt …… で表わされる。つまり、信号振幅の2乗の時間平
均として得られる。
したがつて、第9図に示す信号の絶対値の積分
を考えれば、 1/2T∫T -T|x(t)|dt=1/2T∫T -T2
)dt …… となる。
この第式の右辺は、信号x(t)のRMS(二
乗平均)を示すことから、この第式の左辺は、
信号X(t)のパワーを示す量、あるいは少なく
ともパワーと一価に相関のある量と考えることが
できる。
なお、ここでは、第式および第式の信号x
(t)を単に一周波数の信号と仮定したが複数の
周波数成分を含んでいても実用上さしつかえな
い。
そこで、第9図イに示す非ノツク時の抽出信号
を、クランク角で上死点前40度(BTDC40゜)か
ら上死点後40゜(ATDC40゜)までの範囲について
絶対値積分をしたとき、その積分信号は例えば第
10図イに示すようになる。
同様に、第9図ロに示すノツク時の抽出信号
を、クランク角で上死点前40゜(BTDC40゜)から
上死点後40度(ATDC40゜)までの範囲について
絶対値積分をしたとき、その積分信号は例えば第
10図ロに示すようになる。
これ等の各積分信号は、上記クランク角範囲に
おける筒内圧振動エネルギに対応するものであ
る。つまり、上記第式で(1/2T)の項を落
したものである。
その第10図イから分かるように、非ノツク時
には、積分信号はほぼ線型に増加しており、クラ
ンク角によらず常に一定の振幅エネルギが存在し
ている。すなわち、非ノツク時には上死点
(TDC)をT=0として、 ∫0°T=40°x(t)dt=∫T=+40°0°x(t)dt
…… の関係が成立している。
一方、第10図ロから分かるように、ノツク時
には、TDC後の膨張行程においてノツキングに
起因するエネルギの増分が現われる。
ところで、一般に人間の聴感によるノツクレベ
ルの判定は、定常的に発生している背景雑音によ
る音圧レベルと、ノツキング振動による音圧レベ
ルとの相対的な強度差によつておこなわれている
と考えられている。
したがつて、非ノツク時における筒内圧の振動
エネルギと、ノツキング時における筒内圧の振動
のエネルギとを直接比較すれば、官能表価と良く
一致するノツキングレベルの検出が可能となる。
ここで、上記第式によれば、経験的に上死点
前にノツキングが発生することは無いと考えて良
いことから上死点前の積分信号は、上死点後のノ
ツキングの発生の有無にかかわらず、非ノツク時
の上死点後の膨張行程における筒内圧力の振動エ
ネルギの予測値となつていると云える。
したがつて、上死点前のクランク角所定範囲内
における筒内圧振動の(整流)積分値と、上死点
後のクランク角所定範囲内、あるいは上死点前の
範囲を含む所定範囲内における筒内圧振動の(整
流)積分値とを比較することにより、非ノツク時
の筒内圧の振動エネルギと、燃焼行程中の筒内圧
の振動エネルギとを直接比較することになり、人
間の官能表価と良く一致したノツキングレベルを
検出できる。
なお、本出願人による種々の実験によれば、第
10図に示す関係は、殆んどの運転条件下で成立
していると看すことができる。
ただし、積分区間は、吸・排気弁の着座・離座
の振動によつて生じる点火プラグの振動による影
響を受けて第式に関係が成立しなくなるような
ことがないように選択する必要がある(この実験
例ではBTDC40゜〜TDC及びATDC5゜〜ATDC45゜
とする)。
次に、このような処理をするための主制御回路
34による信号処理回路33の積分器33Dの積
分動作の制御について第11図(以下ここでは
「同図」と称す)を参照して説明する。
まず、4気筒機関においては、第1気筒#1〜
第4気筒#4を#1−#3−#4−#2−#1の
順序で点火制御する。
このとき、クランク角センサ13からは、同図
イに示すように各気筒の上死点(TDC)前70゜で
基準信号S2が出力され、前述したように第1気筒
についての基準信号S2のパルス幅は他の気筒につ
いての基準信号よりもパルス幅が広い。
また、このクランク角センサ13からは、同図
ロに示すようにクランク角1゜(又は2゜)毎に位置
信号S3が出力される。
一方、筒内圧センサ21A及びチヤージアンプ
31Aが正常なときには、チヤージアンプ31A
からは、同図ハに示すような検出信号S21が出力
され、他のチヤージアンプ31B〜31Dからも
同様な検出信号S22〜S24が出力されるので、マル
チプレクサ32からは、同図ニに示すような検出
信号S2oが出力される。
それによつて、このマルチプレクサ32からの
検出信号S2oから信号処理回路のバンドパスフイ
ルタ33Aで所定周波数の信号のみを抽出して、
増幅回路33Bで増幅したとき、この増幅回路3
3Bからは、同図ホに示すような検出信号S5が出
力され、これを整流回路33Cで判波整流するこ
とによつて同図ヘに示すような検出信号S6が積分
器33Dに入力される。
そこで、主制御回路34は、クランク角センサ
13からの基準信号S2が入力された時点から内部
カウンタを起動して位置信号S2のカウントを開始
する。
そして、主制御回路34は、同図チに示すよう
に例えば第1気筒についてBTDC40゜になつた時
点t1で、セツト/リセツト信号SSRを“H”にし
て積分器33Dの積分動作を開始させ、TDCに
なつた時点t2でセツト/リセツト信号SSRを
“L”にして積分動作を停止させる。
その後、ATDC5゜になつた時点t3で同様にして
積分器33Dの積分動作を開始させ、ATDC45゜
になつた時点t4で積分動作を停止させる。
それによつて、積分器33Dから出力される積
分信号S7は、時点t1〜t4の間では例えば同図トに
示すようになり、時点t1〜t2間の積分動作によつ
て非ノツク時振動エネルギに相関する積分が得ら
れ、時点t3〜t4間の積分動作によつてノツク時振
動エネルギに相関する積分値が得られる。
なお、主制御回路34は、第2気筒〜第4気筒
についても同様なタイミングで積分器33Dの積
分動作を制御するので、積分器33Dから出力さ
れる積分信号S7は全体として同図トに示すように
なる。
そこで、主制御回路34は、図示しない処理に
おいて、各TDCにおける積分信号S7をA/D変
換して、このA/D変換値を非ノツク時の振動エ
ネルギに相関した量BとしてRAM37の所定の
アドレスに格納し、また各ATDC45゜における積
分信号S7をA/D変換して、このA/D変換値を
ノツク時の振動エネルギに相関した量Kとして
RAM37の所定のアドレスに格納する。
そして、この量Bと量Kとの比(K/B)又は
差(K−B)を算出して、量Kを正規化する。
次に、センサ故障等の点火時期制御系の異常判
定の原理について説明する。
一般に、圧縮行程初期の筒内圧力Pa(例えば
BTDC60゜の筒内圧力)と爆発行程の筒内圧力pb
(例えばATDC10゜の筒内圧力)とを比較した場
合、必ずPa<Pbの関係になる。
そこで、第11図ニに示すように、筒内圧力に
相関するマルチプレクサ32からの検出信号S2o
を所定のクランク角度、例えば上述したように
BTDC60゜及びATDC10゜でA/D変換して筒内圧
力Pa,Pbに相関する相関値(以下「筒内圧力相
関値Pa,Pb」と称す)を得て、その筒内圧力相
関値Pa,Pbを比較することによつて、Pa≧Pbと
なつたときに、その時の気筒についての点火時期
制御系に異常が発生したと判定することができ
る。
次に、主制御回路34が実行する異常判定・点
火時期制御の詳細について第12図以降を参照し
て説明する。
第12図を参照して、STEP1で気筒判別処理
をする。これは、クランク角センサ13からの基
準信号S2が入力されたとき(立上つたとき)に内
部カウンタを起動してクランク角センサ13から
の位置信号S3をカウントし、基準信号S2が立下つ
たときのカウント値から第1気筒か否かを判別
し、この判別結果に基づいて他の気筒を判別す
る。
つまり、前述したように第1気筒の上死点前
70゜で出力される基準信号S2のパルス幅は他の気
筒の上死点前70゜で出力される基準信号S2よりも
パルス幅が広い。例えば第1気筒についての基準
信号S2のパルス幅は14゜程度であるのに対して、
第2気筒〜第4気筒についての基準信号S2のパル
ス幅は4゜〜5゜である。
そこで、入力された基準信号S2のパルス幅を計
測することによつて、例えばカウント値が10゜以
上であれば第1気筒と判定することができ、以後
入力される基準信号S2は第3気筒、第4気筒、第
2気筒の順であるので各々の気筒を判別すること
ができる。
そして、STEP2でマルチプレクサ32を駆動
して、STEP1での気筒判別結果に応じた気筒に
対応するチヤージアンプ31A〜31Dからの検
出信号S21〜S24のいずれかを選択して、検出信号
S2oとして出力させる。
その後、STEP3で前述したような信号処理回
路33の積分器33Dの積分タイミングをセツト
して、BTDC40゜〜TDCの間及びATDC5゜〜45゜の
間で積分器33Dの積分動作を行なわせる。
そして、STEP4〜10でSTEP1での気筒判別結
果に応じて点火時期制御系の異常判定及び点火時
期の修正量の決定をする第1気筒修正量決定処理
〜第4気筒修正量決定処理をする。
第13図乃至第16図は、各々この第12図に
おける第1気筒修正量決定処理〜第4気筒修正量
決定処理の詳細を示すフロー図である。
まず、各図に共通する略称の意味(既に説明に
したものを除く)について説明しておく。
FLG:RAM37に予め格納した4ビツトの異
常気筒フラグであり、ビツトb0は第1気筒、ビツ
トb1は第2気筒、ビツトb2は第3気筒、ビツトb3
は第4気筒の正常・異常を示す。
dc:点火時期の修正量であり、dc1は第1気筒、
dc2は第2気筒、dc3は第3気筒、dc4は第4気筒
の各点火時期修正量を意味する。
なお、dcは正であれば、進角側修正量を表わ
し、負であれば遅角修正量を表わす。すなわち、
修正量が大きくなる程点火時期は進むものとす
る。
Min(dci):当該気筒を除く他の気筒(例えば
第1気筒であれば他の第2気筒〜第4気筒)の各
点火時期の修正量の内の最も遅角側の点火時期修
正量を意味する。
次に、第1気筒修正量決定処理について第13
図を参照して説明する。
この場合には、前述したSTEP2の処理によつ
てマルチプレクサ32からはチヤージアンプ31
Aからの検出信号S21が選択されて検出信号S2o
して信号処理回路33に入力されている。
そこで、STEP11でその検出信号S2o(S21)を
BTDC60゜、ATDC10゜でA/D変換して筒内圧力
相関値Pa、量B、筒内圧力相関値Pbを求め、さ
らに検出信号S2oの所定角度範囲での整流積分出
力S7をTDCでA/D変換して量Bを求める。
そして、STEP12で筒内圧力相関値Paと筒内
圧力相関値Pbとを比較して、Pb>Paか否かをチ
エツクして正常か否かを判定する。
このとき、Pb>Paであれば、すなわち第1気
筒の点火時期制御系(燃焼圧力振動センサ)が正
常であれば、フラグFLGの第1気筒の正常・異
常を示す最下位ビツトb0を「0」にする。
つまり、読出したフラグFLG(ビツトb3〜b0
の値と「1110」との論理積(FLG・1110)をと
ることによつてビツトb0を「0」にし、この結果
をフラグFLGとしてRAM37に格納する。
そして、STEP14で、マルチプレクサ32から
の検出信号S2o(S21)の所定角度範囲での整流積
分出力S7をATDC45゜でA/D変換して量Kを求
める。
その後、第1気筒の点火時期の修正量dc1を算
出する処理をする。
これに対して、STEP12でPb>Paでなければ、
すなわち第1気筒の点火時期制御系(燃焼圧力振
動センサ)に異常が発生したときには、フラグ
FLGのビツトb0を「1」にする。
つまり、読出したフラグFLG(ビツトb3〜b0
と「0001」との論理和(FLG+0001)をとるこ
とによつてフラグFLGのビツトb0を「1」にし、
この結果をフラグFLGとしてRAM37に格納す
る。
その後、STEP17でフラグFLGが「1111」か否
かをチエツクして、すべての気筒についての点火
時期制御系(燃焼圧力振動センサ)が異常か否か
を判別する。
このとき、フラグFLGが「1111」でなければ、
すなわち1以上の気筒の燃焼圧力振動センサが正
常であれば、STEP18でその正常気筒中の最も遅
角している点火時期修正量Min(dci)を第1気筒
の点火時期修正量dc1と決定する (dc1←Min(dci))。
つまり、燃焼圧力振動センサに異常が発生した
ときには、その気筒の点火時期を、燃焼圧力振動
センサが正常な他の気筒にの内の最もノツキング
が起こり易い気筒、つまり点火が最も遅れている
気筒の点火時期に合わせる。
これに対して、STEP17でフラグFLGが
「1111」であれば、すなわちすべての気筒の燃焼
圧力振動センサが異常であれば、第1気筒の点火
時期の修正量dc1を「0」にする(dc1←0)。
つまり、このときにはノツク限界に充分余裕を
もつて設定されている基本点火時期に制御する。
なお、第2気筒修正量決定処理〜第4気筒修正
量決定処理については、この第1気筒修正量決定
処理と基本的に同じてあり、燃焼圧力振動センサ
が正常・異常の場合のフラグFLGの「0」又は
「1」にするビツトが異なるだけであるので、第
1気筒修正量決定処理に各STEP11〜19に対応し
て20番台、30番台、40番台の各STEP番号を付し
てその説明を省略する。
次に、第13図乃至第16図における正常時の
点火時期修正量算出処理(STEP14、24、34、
44)の詳細について第17図を参照して説明す
る。
まず、同図における各略称の意味(既に説明し
たものを除く)について説明しておく。
SL:ノツキングの有無を判定するための基準
値である。
KFLG:ノツキングの有無の判定に使用するフ
ラグである。
BCNT:フラグKFLGがリセツトされた時か
らの点火回数を示す値(以下では「カウント値
BCNT」と称す) KCNT:フラグKFLGがセツトされた時から
の点火回数を示す値(以下では「カウント値
KCNT」と称す) なお、KFLG,KCNT,BCNTは各気筒に修
正量決定処理毎に個別的に設けられる。
先ず、STEP51で前述した非ノツク時の振動エ
ネルギ相関値である量Bとノツク時の振動エネル
ギ相関値である量Kとの比(K/B値)を算出し
て、量Bに基づいて量Kを正規化するK/B算出
処理をする。
なお、量Bと量Kとの比を比を算出する代わり
に、量Bと量Kとの差(K−B)を算出して正規
化することもできる。
そして、STEP52で上述した処理によつて算出
したK/B値を基準値SLと比較して、K/B値
>SLか否かを判別して、ノツキングが発生した
か否かを判定する。
ここで、基準値SLについて説明しておくと、
まず、6気筒エンジンにおける各種ノツキング現
象についてのK/B値の頻度の分布は、例えば第
18図に示すように、非ノツク時は実線で、トレ
ースノツク時は二点鎖線で、ライトノツク時は一
点鎖線で、ミデイアムノツク時は破線で示すよう
になる。
なお、このK/B値の頻度の分布は、本出願人
の実験結果であるが、殆んどのエンジンについて
共通であると考えられる。
そこで、基本的には基準値SLを、例えばSL=
1.1に設定して、ノツキングの有無の判定をする。
ところで、機関回転数が高回転域にあるときに
は、エンジン自体の機械的振動の影響によつて人
間の官能評価が低下するので、ノツクの許容ゾー
ンが広くなる。
そこで、例えば機関回転数に応じて基準値SL
を変化させることによつて、効率の高い運転を実
現できるようにしている。なお。基準値SLを固
定値(上記値に限らない)としてもよいことは勿
論である。
第17図に戻つて、STEP52でK/B値>SL
であれば、すなわちノツクが発生していれば、後
述するSTEP63に移行する。
これに対して、K/値>SLでなければ、すな
わちK/B値≦SLであつて、ノツキングが発生
していなければ、STEP53で後述するSTEP64で
ノツキングの発生時にセツトする(「1」にする)
フラグKFLGが「0」か否かを判別する。
このとき、フラグKFLGが「0」であれば、す
なわちノツキングが発生していなければ、
STEP54〜57でノツキングが発生した時からK/
B値≦SLの状態が20サイクル以上継続したとき
に点火時期を1度進角する処理をする。
つまり、STEP54でカウント値BCNTをインク
リメント(+1)した後、STEP55でカウント値
BCNTが「20」を越えた(BCNT>20)か否か
を判別する。
このとき、BCNT>20でなければ、そのまま
処理を終了し、BCNT>20であれば、STEP56で
点火時期の修正量dcをインクリメント(+1)
して点火時期を1度進角させた後、STEP57でカ
ウント値BCNTをクリア(BCNT=0)して処
理を終了する。
これに対して、フラグKFLGが「0」でなけれ
ば、すなわち過去にノツキングが発生していなけ
れば、STEP58〜62においてK/B値>SLにな
つた時から20サイクル以上K/B値≦SLの状態
が継続したときには、非ノツクとするための処理
をする。
つまり、STEP58でカウント値KCNTをインク
リメント(+1)した後、STEP59でカウント値
KCNTが「20」を越えた(KCNT>20)か否か
を判別する。
このとき、KCNT>20でなければ、そのまま
処理を終了して、またKCNT>20であれば、
STEP60でフラグKFLGをリセツトした後、
STEP61でカウント値KCNTをクリア(KCNT
=0)し、STEP62でカウント値BCNTをクリア
して処理を終了する。
これに対して、STEP52でK/B値>SLにな
つたとき、すなわちノツクが発生したときには、
STEP63でフラグKFLGが「0」か否かをチエツ
クして、最初のノツキング発生か否かを判別す
る。
このとき、フラグKFLGが「0」であれば、す
なわち最初のノツキングであれば、STEP64でフ
ラグKFLGをセツト(KFLG=1)した後、
STEP65でカウント値KCNTをクリアして処理を
終了する。
これに対して、フラグKFLGが「0」でなけれ
ば、すなわち2回目以降のノツキングの発生であ
れば、STEP66で過去の点火回数が10回以内
(KCNT≦10)か否か、すなわち10サイクル以内
にK/B値>SLになつたか否かを判別する。
このとき、KCNT≦10でなければ、前述した
STEP65を実行して処理を終了し、またKCNT≦
10であれば、STEP67で点火時期の修正量dcをデ
クリメント(−1)して点火時期を1度遅角させ
た後、前述したSTEP65を実行して処理を終了す
る。
なお、ここで10サイクル以内にK/B値>SL
になつたときに、すなわちノツクが発生した後次
のノツクが10サイクル以内に発生したときに、点
火時期を遅角するのは、前述した第18図から累
積頻度を求めた場合、SLを1.1とした場合トレー
スノツク時には10/100の割合でK/B値が基準
値SLを越えるので、確率的に100/10=10、すな
わち10回に1回の割合でこの条件(K/B値>
SL)が発生することなるということに基づいて
いる。
したがつて、同様にこの値をライトノツクの場
合は100/33≒3(回)、ミデイアムノツクの場合
は100/67≒1.5(回)とすることによつて、機関
を所望のノツクレベルに制御できる。このこと
は、本出願人による実験によつて確認した。
このように、ここでは、ノツクが発生したとき
には、そのノツクの発生頻度を判定して、この頻
度の判定結果に基づいて点火時期の修正量を決定
するようにしている。
なお、上記各STEP56、67における修正量dcに
ついては、補正後の修正量dcが予め定めた値を
越えていないか否かの判定等をして、修正量dc
の値を制限することによつて点火時期が所定値以
上進角あるいは遅角しないようにすることもでき
る。
また、STEP67でデクリメントする遅角量は、
1/2度、1/4度というように1度に限るもの
ではなく、またK/B値の大きさ、すなわちノツ
クの強度ないし程度に応じて値にすることもでき
る。
そして、例えばクランク角センサ13からの基
準信号S2が入力されたときにエントリイされる第
19図に示すような処理を行なうプログラムによ
つて点火時期を制御する。
つまり、STEP71で、吸入空気量及び機関回転
数等に応じた基本点火時期ADを決定する。な
お、これはROM36に格納した例えば第20図
に示すような特性値のテーブルルツクアツプによ
つて行なう。
そして、STEP72〜78で、この決定した基本点
火時期D及び前述した処理によつて決定して修正
量dcに基づいて、{70−(D+dci)}の演算をし
て、BTDC(D+dc)を基準信号S2の入力タイミ
ングからの角度に変換し、STEP79でこの演算結
果をI/O38の前述した進角値(ADV)レジ
スタにセツトする。
このように、この内燃機関の制御装置において
は、各気筒の点火時期制御系に異常が発生したと
きには、他の点火時期制御系が正常な気筒の点火
時期の内の最も点火時期が遅角している気筒の点
火時期に応じた点火時期に制御するので、ノツキ
ングの発生を抑えつつ発生トルクの減少及び燃費
の低下、ならびに排気温の上昇等を最小限に抑制
することができる。
また、上記実施例のようにすべての気筒が異常
になつたときにも、ノツク限界に余裕をもつて遅
角側に設定している基本点火時期で制御すること
によつて、ノツキング発生を抑制してかつ、発生
トルクの減少、燃費の低下、排気温の上昇等を抑
制することができる。
なお、上記各実施例においては、筒内圧センサ
を点火プラグに設けたが、所謂振動センサをシリ
ンダブロツクに設ける構成等にすることもでき
る。
また、上記実施例では、ノツキングを検出して
この検出結果に基づいて点火時期を制御する例に
ついて述べたが、前述したように筒内圧力が最大
となるように点火時期を制御する所謂MBT制御
を行なう場合にもこの発明を同様に実施できる。
さらに、上記実施例では、各気筒毎に点火時期
を制御する例について述べたが、複数の気筒を1
群として各気筒群毎に点火時期を制御する場合に
もこの発明を同様に実施できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明によれば、内燃
機関のある気筒若しくは気筒群の点火時期制御系
に異常が発生したときには、その点火時期制御系
によつて制御される気筒若しくは気筒群の点火時
期を、点火時期制御系が正常な気筒若しくは気筒
群の内最も点火時期が遅角している気筒若しくは
気筒群の点火時期に応じた点火時期に制御するよ
うにしたので、点火時期制御系に故障が発生して
も、運転状態に応じてノツキングの発生を抑えつ
つ点火時期を遅角し過ぎないようにして、発生ト
ルクの減少及び燃費の低下ならびに排気温の上昇
等を最少限にすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の構成を示す機能ブロツク
図、第2図は、この発明を実施した内燃機関の制
御装置の概略構成図、第3図は、第2図のコント
ロールユニツトの一例を示すブロツク図、第4図
は、同じく筒内圧センサの一例を示す断面図及び
平面図、第5図は、同じくチヤージアンプの一例
を示す回路図、第6図は、同じく信号処理回路の
一例を示すブロツク図、第7図は、同じく信号処
理回路の一部の具体例を示す回路図、第8図,第
9図及び第10図は、夫々この実施例におけるノ
ツキング検出の原理説明に供する波形図、第11
図は、主制御回路が実行する積分器の積分動作制
御処理の説明に供するタイミングチヤート図、第
12図は、主制御回路が実行する異常判定・点火
時期修正量決定処理の一例を示すフロー図、第1
3図乃至第16図は、夫々第12図の第1気筒、
第2気筒、第3気筒、第4気筒修正量決定処理の
一例を示すフロー図、第17図は、第13図乃至
第16図における正常時の点火時期修正量決定処
理の一例を示すフロー図、第18図は、第17図
の説明に供する各ノツク現象におけるK/B値の
発生頻度の一例を示す説明図、第19図は、主制
御回路が実行する点火制御処理の一例を示すフロ
ー図、第20図は、第19図の基本点火時期算出
処理の説明に供する機関回転数・吸入空気流量−
進角値特性を示す線図である。 11……コントロールユニツト、13……クラ
ンク角センサ、21A〜21D……筒内圧セン
サ、31A〜31D……チヤージアンプ、33…
…信号処理回路、33D……積分器、34……主
制御回路、40……点火装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 内燃機関の燃焼圧力振動の検出結果に基づい
    て各気筒若しくは各気筒群毎に点火時期を制御す
    る内燃機関の制御装置において、 前記機関の各気筒若しくは各気筒群毎の燃焼圧
    力振動を検出する少なくとも3個以上の燃焼圧力
    振動センサと、 その各燃焼圧力振動センサの検出結果に基づい
    て前記各気筒若しくは各気筒群についての点火時
    期制御系に異常が発生したか否かを個別に判定す
    る判定手段と、 該判定手段がある気筒若しくは気筒群の点火時
    期制御系に異常が発生したと判定したときに、正
    常な気筒若しくは気筒群の内最も点火時期が遅角
    している気筒若しくは気筒群の点火時期を選択す
    る最遅角点火時期選択手段と、 前記判定手段の判定結果が異常なしのときは、
    前記各燃焼圧力振動センサの検出結果に基づいて
    各気筒若しくは各気筒群の点火時期を制御し、前
    記判定手段がある気筒若しくは気筒群の点火時期
    制御系に異常が発生したと判定したときには、そ
    の異常が発生した気筒若しくは気筒群の点火時期
    を前記最遅角点火時期選択手段が選択した点火時
    期に応じた点火時期に制御する点火時期制御手段
    とを設けたことを特徴とする内燃機関の制御装
    置。 2 判定手段が、前記燃焼圧力振動センサに異常
    が発生したか否かを判定する手段を備えている特
    許請求の範囲第1項記載の内燃機関の制御装置。 3 点火時期制御手段が、点火時期制御系が正常
    な気筒若しくは気筒群が存在しないときには各気
    筒若しくは各気筒群の点火時期を基本点火時期と
    する手段を備えている特許請求の範囲第1項又は
    第2項記載の内燃機関の制御装置。
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