JPH0558735U - 軒樋取付け構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 頑丈な軒樋本体を建物に確実、強固に取付け
でき、降雪・寒冷地方で使用しても支障の生じない軒樋
取付け構造の提供。 【構成】 軒樋取付け金具１は軒樋本体２に設けた係止
溝部４を係止する係止縁５と軒樋本体２に設けた挿入隙
間６に挿入する突出した支持板７とを有し、軒樋本体２
は樋部８、建物側外板３、前面側外板９、底面板１０お
よび樋部８裏面から底面板方向１０に伸びた縦板１１と
からなり、かつ支持板７を建物側外板３と底面板１０と
の間から挿し込み縦板１１の下面と底面板１０の上面に
当接させることができる挿入隙間６を有し、建物に固定
した軒樋取付け金具１の支持板７を軒樋本体２の挿入隙
間６に挿し込み軒樋取付け金具１の係止縁５に軒樋本体
２の係止溝部４を係止し、支持板７の建物寄り部分を軒
樋本体２の建物側外板３と底面板１０とで上下から圧接
固定し、支持板７の前面側外板９寄り部分を底面板１０
に圧接固定した構造。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、軒樋取付け構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、軒樋を建物に取付ける構造としては、建物に取付けた複数の軒樋取付け 具に、軒樋の両縁を係止して吊る構成、または軒樋の断面形状と同じ湾曲部分を 有する軒樋取付け具に軒樋を載置して取付けする構成が一般的であった。

【０００３】 また、建物に取付けた軒樋取付け具によって軒樋の下部を支持し、建物に取付 けた水平帯金によって軒樋の前方上縁部を係止して吊る構成が、実開昭６３−８ ３３２１号公報に開示されている。

【０００４】 近時、建物の外観デザインへの関心がますます高まり、目立ちやすい軒樋のデ ザイン向上が求められ、軒樋に前面化粧カバーおよび底面化粧カバーを取付ける 例が増えつつある。

【０００５】 図２は、実開昭６１−１２０８３４号公報に開示された軒樋取付け構造を示す 斜視図である。建物の軒先所定位置に軒樋が設置できるように各複数の軒樋支持 具２１と化粧カバー取付け具２２を建物にビス止めして取付け、軒樋支持具２１ に軒樋本体（不図示）を取付け、化粧カバー取付け具２２に前面化粧カバー２３ と底面化粧カバー２４を取付ける構成となっている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

軒樋の取付は、高所での作業となるために、できるだけ手数がかからず容易に 取付けできること、そして軒樋の多少の寸法誤差にも対応して取付けでき、また 経年変化等があっても軒樋を所定位置に保持できることが求められている。

【０００７】 特に、降雪・寒冷地方では、軒樋に積雪が積もり、或は大きなツララができる 等で、軒樋に過大な荷重がかかり、軒樋が外れる、破損するといった事故が発生 する。

【０００８】 前記軒樋の両縁を係止して吊る構成は、軒樋の両縁を一々軒樋取付け具に固定 しなければならず、面倒な高所作業となる。

【０００９】 図２に示す例を含め上記の各従来例では、軒樋および化粧カバーの取付け強度 が弱く、降雪・寒冷地方では耐久性に問題があった。

【００１０】 この考案は、上記従来技術の問題点を解消するために成されたもので、頑丈な 軒樋本体を建物に確実、強固に取付けでき、降雪・寒冷地方で使用しても支障の 生じない軒樋取付け構造を提供することを目的とするものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

このため、この考案に係る軒樋取付け構造は、軒樋取付け金具は軒樋本体の建 物側外板に設けた係止溝部を係止する係止縁と軒樋本体に設けた挿入隙間に挿入 する略水平方向に突出した支持板とを有し、軒樋本体は樋部、建物側外板、前面 側外板、底面板、および樋部裏面から底面板方向に伸びた縦板とからなり、かつ 前記支持板を建物側外板と底面板との間から挿し込みして前記縦板の下面と底面 板の上面に当接させることができる挿入隙間を有し、建物に固定した前記軒樋取 付け金具の支持板を軒樋本体の挿入隙間に挿し込み前記軒樋取付け金具の係止縁 に軒樋本体の係止溝部を係止し、支持板の建物寄り部分を軒樋本体の建物側外板 と底面板とで上下から圧接固定し、支持板の前面側外板寄り部分を底面板に圧接 固定したことを特徴とする構成によって、前記の目的を達成しようとするもので ある。

【００１２】

【作用】

上記構成の軒樋本体は、樋部、建物側外板、前面側外板、底面板、および樋部 裏面から底面板方向に伸びた縦板とからなるので、充分な強度を持つことができ る。

【００１３】 そして、軒樋本体にかかる荷重は、軒樋取付け金具への建物側外板の係止に加 えて、軒樋本体内に挿し込んだ支持板にも伝達し支持されるので、軒樋本体と軒 樋取付け金具とは一体となって強い荷重に耐えることができる。

【００１４】 なお、支持板の建物寄り部分を軒樋本体の建物側外板と底面板とで上下から圧 接固定し、支持板の前面側外板寄り部分を底面板に圧接固定したことにより、軒 樋本体自体の強度を増すと共に、軒樋本体の軒樋取付け金具への取付けを確実・ 強固なものとすることができる。

【００１５】

【実施例】

以下、この考案に係る軒樋取付け構造を実施例により説明する。 図１は、一実施例の断面図である。 本実施例は、建物に固定された軒樋取付け金具を介して軒樋を軒先の所定位置 に取付ける構造であり、その構成を、図１を参照して以下説明する。

【００１６】 軒樋取付け金具１は、金属材または硬質プラスチック材によって製作され、軒 樋本体２の建物側外板３の上端近くに設けた係止溝部４を係止する係止縁５と、 軒樋本体２に設けた後記の挿入隙間６に挿入する突出した支持板７とを備えてい る。支持板７は、軒樋取付け金具１を建物に取付けたとき軒樋本体に向かって略 水平方向に突出するよう形成してある。

【００１７】 軒樋本体２は、プラスチック材または金属板によって製作され、樋部８、建物 側外板３、前面側外板９、底面板１０、および樋部８の裏面から底面板１０方向 に伸びた縦板１１とからなっている。

【００１８】 軒樋本体２には、軒樋取付け金具１の支持板７を建物側外板３と底面板１０と の間から挿し込みして、縦板１１の下面と底面板１０の上面に支持板７を当接さ せることができる挿入隙間６が形成してある。

【００１９】 軒樋本体２の取付け方法は、軒樋取付け金具１を建物の所定個所に固定し、軒 樋取付け金具１の支持板７に軒樋本体２の挿入隙間６を挿し込みし、軒樋取付け 金具１の係止縁５に軒樋本体２の係止溝部４を係止し、支持板７の建物寄り部分 を、ビス１２を使用して軒樋本体２の建物側外板３の下面と底面板１０の上面と で上下から圧接固定し、支持板７の前面側外板９寄り部分をビス１３を使用して 底面板１０に圧接固定する。

【００２０】 なお、本実施例では、合成樹脂板で形成した前面化粧カバー１４の上縁部分を 軒樋本体２の前面側外板９の上縁に係止して取付け、前面化粧カバー１４の下縁 部分を軒樋本体２の底面板１０に、前記支持板７の前面側外板９寄り部分をビス を使用して底面板１０に圧接固定するとき同時に取付けして、外観の向上が計っ てある。

【００２１】 更に、底面板１０も軒樋本体の外観が向上するようデザインされており、底面 化粧カバーとして機能する構成となっている。

【００２２】 上記の構成により、軒樋本体２は、樋部８、建物側外板３、前面側外板９、底 面板１０、および樋部８の裏面から底面板１０方向に伸びた縦板１１とからなる ので、充分な強度を持たせることができる。 そして、軒樋本体２にかかる荷重 は、軒樋取付け金具１への建物側外板３の上部の係止に加えて、軒樋本体２内に 挿し込んだ支持板７にも伝達し支持させることになるので、軒樋本体２と軒樋取 付け金具１とは一体となって強い荷重に耐えることができる。

【００２３】 なお、支持板７の建物寄り部分を、ビス１２を使用して軒樋本体２の建物側外 板３と底面板１０とで上下から圧接固定し、支持板７の前面側外板９寄り部分を ビス１３を使用して底面板１０に圧接固定したことにより、軒樋本体２自体の強 度を増すと共に、軒樋本体２の軒樋取付け金具１への取付けを確実・強固なもの とすることができる。

【００２４】 更に、前面化粧カバー１４、および底面化粧カバーとして機能する底面板１０ によって外観の向上もできる。

【００２５】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案によれば、軒樋本体は、樋部、建物側外板、前 面側外板、底面板、および樋部の裏面から底面板方向に伸びた縦板とからなるの で、充分な強度を持たせることができる。 そして、軒樋本体にかかる荷重は、 軒樋取付け金具への建物側外板の上部の係止に加えて、軒樋本体２内に挿し込ん だ支持板にも伝達し支持させることになるので、軒樋本体と軒樋取付け金具とは 一体となって強い荷重に耐えることができる。

【００２６】 なお、支持板の建物寄り部分を、軒樋本体の建物側外板と底面板とで上下から 圧接固定し、支持板の前面側外板寄り部分を底面板に圧接固定したことにより、 軒樋本体自体の強度を増すと共に、軒樋本体の軒樋取付け金具への取付けを確実 ・強固なものとすることができる。

【００２７】 即ち、頑丈な軒樋本体を建物に確実、強固に取付けでき、降雪・寒冷地方で使 用しても支障の生じない軒樋取付け構造を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 一実施例の断面図である。

【図２】 従来の軒樋取付け構造の斜視図である。

【符号の説明】

１ 軒樋取付け金具 ２ 軒樋本体 ３ 建物側外板 ４ 係止溝部 ５ 係止縁 ６ 挿入隙間 ７ 支持板 ８ 樋部 ９ 前面側外板 １０ 底面板 １１ 縦板 １２，１３ ビス １４ 前面化粧カバー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 軒樋取付け金具は軒樋本体の建物側外板
   に設けた係止溝部を係止する係止縁と軒樋本体に設けた
   挿入隙間に挿入する略水平方向に突出した支持板とを有
   し、軒樋本体は樋部、建物側外板、前面側外板、底面板
   および樋部裏面から底面板方向に伸びた縦板とからな
   り、かつ前記支持板を建物側外板と底面板との間から挿
   し込み前記縦板の下面と底面板の上面に当接させること
   ができる挿入隙間を有し、建物に固定した前記軒樋取付
   け金具の支持板を軒樋本体の挿入隙間に挿し込み前記軒
   樋取付け金具の係止縁に軒樋本体の係止溝部を係止し、
   支持板の建物寄り部分を軒樋本体の建物側外板と底面板
   とで上下から圧接固定し、支持板の前面側外板寄り部分
   を底面板に圧接固定したことを特徴とする軒樋取付け構
   造。