JPH0558630B2 - - Google Patents

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JPH0558630B2
JPH0558630B2 JP8669839A JP6983986A JPH0558630B2 JP H0558630 B2 JPH0558630 B2 JP H0558630B2 JP 8669839 A JP8669839 A JP 8669839A JP 6983986 A JP6983986 A JP 6983986A JP H0558630 B2 JPH0558630 B2 JP H0558630B2
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JP
Japan
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alkyl
reaction
methyl
formula
compound
Prior art date
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JP8669839A
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English (en)
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JPS61275267A (ja
Inventor
Ichiro Shinkai
Enu Zarutsuman Toomasu
Emu Fuentesu Reria
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Merck and Co Inc
Original Assignee
Merck and Co Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Merck and Co Inc filed Critical Merck and Co Inc
Publication of JPS61275267A publication Critical patent/JPS61275267A/ja
Publication of JPH0558630B2 publication Critical patent/JPH0558630B2/ja
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  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はカルバペネム抗生物質に変換すること
ができるβ−メチル中間体を選択的に製造するた
めにβラクタムを不均斉(chiral)チア−または
オキサゾリジノンエノレートと反応させることを
包含する1−βメチルカルバペネム抗生物質中間
体の立体制御製造方法に関する。 米国特許第3950357号に開示された極めて有効
な広範囲スペクトル抗生物質であるチエナマイシ
の発見以来、薬化学領域ではそれに関連して考え
られる欠点即ち高濃度における化学不安定性や腎
ペプチダーゼに対する感受性の欠点を有しない他
の活性類似体に対してかなりの探索が行なわれて
いる。 米国特許第4194047号に開示されたN−ホルム
イミドイル誘導体のほかにさらに開発された有望
な類似体には構造()で表わされる1−βメチ
ル化合物即ち (式中1−メチル基はβ配置にあり、Rは抗生物
質業界で公知のラジカルである)がある。 上記1−βメチル類似体の合成は誘導化と薬学
的評価として多量が望まれ閉環前に、高収率のβ
−メチル中間体を生成するように企図された方法
でβ−メチル置換基を導入することが必要であ
る。 シー等(Shih et al)によるヘテロサイクルズ
(Heterocycles)第21巻、No.1、29〜40頁(1984
年)で発表された操作にはアゼチジン−2−オン
類の特定の4−アルキル側鎖をアルキル化してα
−およびβ−メチルエピマーの混合物を約4:1
のモル比で製造する方法を記載している。 パイロツトプラントまたは商業ベースによる合
成はこれより高いβ/αエピマー・モル比を得る
ことが望ましい。 ボロンエノレート類を用いる立体選択的アルド
ール縮合を記載するD.A.エバンス等のJACS第
103巻、No.11、1981年3099〜3114頁、立体選択的
アルドール縮合で不均斉助剤(chiral auxiliary)
として2−オキサゾリジノン類を含有する不均斉
エノレート類を記載するD.A.エバンス等、JACS
(1981年)、第103巻、2129〜2131頁、エリスロ選
択的アルドール縮合で2−オキサゾリジノン不均
斉助剤を含有するジルコニウムエノレート類の使
用を記載するD.A.エバンスおよびL.R.マツギー
のJACS(1981年)第103巻、2876〜2878頁、ジア
ステレオ選択的アルキル化でN−アシルオキサゾ
リジノン類から誘導されるリチウムおよびナトリ
ウムエノレート類の利用を記載するエバンス等の
JACS(1982年)第104巻、No.6、1737〜1739頁ア
ルキル化剤として4−アセトキシ−2−アゼチジ
ノンおよび種々のシリルエノールエーテル類を用
いるβ−ラクタムアルキル化方法を記載するP.J.
レイザー等のテトラヘドロンレターズ
(Tetrahedoron Letters)、ジルコニウムエノレ
ート類の対応するリチウムエノレート類からの製
造方法を開示し、アルドール縮合でその有効性を
示すヤマモト等のTet.Lett.1980年、4607〜10頁、
不均斉合成で広く不均斉エノレート類の利用を記
載する“不均斉金属エノレート類の立体選択的ア
ルキル化反応”のD.A.エバンスによるD.モリソ
ン編集アカデミツクプレス社、ニユーヨーク、
1984年第1章、鏡像異性選択的
(enantioselectine)合成の3−アシルチアゾリジ
ン−2−チオン類を記載するムカイヤマ等の
Chem.Lett.No.11、1799〜802頁(1983年)、同書
No.3、297〜8頁(1983年)、同書No.12、1903〜6
頁(1982年)および日本特許第77145448号、バー
ギニアミシンと3−(p−ブロモベンゾイル)−
1,3−チアゾリジン−2−チオン類の各々の合
成研究を記載するフジタ等の天然有機化合物討論
会、講演要旨集、第26巻、476〜83頁 (1983年)(日本)およびActa Cry−
stallogr、B部、1980年、巻No.B36、1709〜10頁
を包含する立体選択的アルドール縮合を含む様々
な方法が開示されている。 1985年1月3日の特開昭60−19763号公報には
非不均斉(non−chiral)オキサゾリジノン類を
使用するシリルエノールエーテル類を利用する関
連アルドール縮合を例示している。 しかしながら、これらの引例はいずれもアゼチ
ジノン環系に炭素鎖を導入して所望のβ配置で炭
素鎖メチル置換基を直接生成することを特に教示
していない。 それ故本発明の目的は1−βメチルカルバペネ
ム抗生物質の製造に有用な中間体の立体選択的製
造方法を提供することである。さらに本発明の目
的は生成物が1より大のモル比でβメチル/αメ
チルエピマーを含有し、カルバペネム環系に閉環
する前に、必要な1−βメチル立体化学を有する
中間体を高収量で製造する方法を提供することで
ある。 これらとさらに本発明の目的は本明細書で述べ
る説明から明白となる。 アゼチジノンを不均斉2−チア−またはオキサ
ゾリジノン部分を含有するZ−エノレートと縮合
させることによつて1−β−メチル−カルバペネ
ム抗生物質の合成に有用な所望の立体化学を有す
る中間体を得ることができることを見出した。 本発明によれば式 〔式中X1およびX2は独立にSまたはOであり、
R1はC1〜C4アルキルまたはアルコキシであり、
R2およびR9は独立に水素、置換されないまたは
フルオロ、ヒドロキシまたは保護ヒドロキシで置
換された直鎖、分枝鎖または環状C1〜C4アルキ
ルから選択され、但しR2とR9は共に無置換アル
キルではなく、R3はHまたは容易に除去できる
保護基であり、R4、R5およびR6は独立にH、C1
〜C4アルキル、C7〜C10アラルキル、C6〜C10
リール、C7〜C10アルカリルから選択され、これ
らは−OH、−OR10、−SH、−SR10(R10はC1〜C4
アルキルである)で置換することができ、但し
R4とR5は同一ではない〕 で表わされる物質の組成物が提供される。 特に式 〔式中R1はC1〜C4アルキルまたはアルコキシル
であり、R2およびR9は独立にH、置換されない
またはフルオロ、ヒドロキシまたは保護ヒドロキ
シで置換された直鎖、分枝鎖または環状C1〜C4
アルキルから選択され、但しR2とR9は共に無置
換アルキルではなく、R3はHまたは容易に除去
できる保護基であり、R4、R5およびR6は独立に
H、C1〜C4アルキル、C7〜C10アラルキル、C6
G0アリール、C7〜C10アルカリから選択され、こ
れらは−OH、−OR10、−SH、−SR10(R10はC1
C4アルキルである)で置換することができ、但
しR4とR5は同一ではない〕 で表わされる化合物が提供される。 本明細書で用いられる構造AなどはX1およ
びX2を含有する一般的構造を意味し、“A”のな
いものは特定化合物でX1およびX2が独立にOま
たはSである構造を意味することに注意された
い。 さらに式 〔式中R1はC1〜C4低級アルキルまたはアルコキ
シルであり、R2およびR9は独立に水素、置換さ
れないまたはフルオロ、ヒドロキシまたは保護ヒ
ドロキシで置換されたC1〜C4直鎖、分枝鎖また
は環状アルキルから選択され、但しR2とR9は共
に無置換アルキルでなく、R3はHまたは容易に
除去できる保護基であり、R4、R5およびR6は独
立にH、C1〜C4アルキル、C7〜C10アラルキル、
C6〜C10アリール、C7〜C10アルカリルから選択さ
れこれらは−OH、−OR10、−SH、−SR10(R10
C1〜C4アルキルである)で置換することができ、
但しR4とR5は同一ではない〕で表わされる化合
物が提供される。 また式 〔式中R1はC1〜C4低級アルキルまたはアルコキ
シルであり、R2およびR9は独立に水素置換され
ないまたはフルオロ、ヒドロキシまたは保護ヒド
ロキシで置換されたC1〜C4直鎖、分枝鎖または
環状アルキルから選択され、但しR2とR9は共に
無置換アルキルではなく、R3はHまたは容易に
除去できる保護基であり、R4、R5およびR6は独
立にH、C1〜C4アルキル、C7〜C10アラルキル、
C6〜C10アリール、C7〜C10アルカリルから選択さ
れ、これらは−OH、−OR10、−SH、−SR10(R10
はC1〜C4アルキルである)で置換することがで
き、但しR4とR5は同一ではない〕で表わされる
化合物が提供される。 さらにその上式 〔式中R1はC1〜C4低級アルキルまたはアルコキ
シルであり、R2およびR9は独立に水素、置換さ
れないまたはフルオロ、ヒドロキシまたは保護ヒ
ドロキシで置換されたC1〜C4直鎖、分枝鎖また
は環状アルキルから選択され、但しR2とR9は共
に無置換アルキルではなく、R3はHまたは容易
に除去できる保護基であり、R4、R5およびR6
独立にH、C1〜C4アルキル、C7〜C10アラルキ
ル、C6〜C10アリール、C7〜C10アルカリから選択
され、これらは−OH、−OR10、−SH、−SR10
(R10はC1〜C4アルキルである)で置換すること
ができ、但し、R4とR5は同一ではない〕で表わ
される化合物が提供される。 さらにアゼチジノン化合物 (式中R2およびR9は独立に水素、置換されない
またはフルオロ、ヒドロキシまたは保護ヒドロキ
シで置換されたC1〜C4直鎖、分枝鎖または環状
アルキルから選択され、但し、R2とR9は共に無
置換アルキルではなく、R3はHまたは容易に除
去できる保護基であり、Lは有機脱離基である)
をエノレート 〔式中X1およびX2は独立にOまたはSであり、
R1はC1〜C4アルキルまたはアルコキシルであり、
R8は容易に除去できるエノール保護基であり、
R4、R5およびR6はH、C1〜C4アルキル、C6
C10アリール、C7〜C10アラルキル、C7〜C10アル
カリルから選択され、これらは、−OH、−OR10
−SH、−SR10(R10はC1〜C4アルキルである)で
置換することができ、但しR4とR5は同一ではな
い〕と溶媒中、有機塩基およびルイス酸触媒の存
在下で反応させて化合物Aを生成する段階を包
含している構造で表わされる上記で記載した化
合物の製造方法が提供される。 特にエノレートが式 または 〔式中R1はC1〜C4アルキルまたはアルコキシル
であり、R8は容易に除去できるエノール保護基
であり、R4、R5およびR6はH、C1〜C4アルキ
ル、C6〜C10アリール、C7〜C10アラルキル、C7
〜C10アルカリルから選択され、これらは−OH、
−OR10、−SH、−SR10(R10はC1〜C4アルキルで
ある)で置換することができ、但しR4とR5は同
一ではない〕で表わされ、溶媒中有機塩基および
ルイス酸触媒の存在下で化合物を生成する方法
が提供される。 さらにその上(a)化合物 (R2、R9およびR3は下記で記載される通りであ
り、Lは有機脱離基である)を不均斉化合物 〔X1およびX2は独立にOまたはSでありR1はC1
〜C4アルキルまたはアルコキシルであり、R8
容易に除去できるエノール保護基であり、R4
R5およびR6は独立にH、C1〜C4アルキル、C7
C10アラルキル、C6〜C10アリール、C7〜C10アル
カリルから選択され、これらは−OH、−OR10、−
SH、−SR10(R10はC1〜C4アルキルである)で置
換することができ、但し、R4とR5は同一ではな
い〕 と有機塩基およびルイス酸触媒の存在下で反応さ
せて化合物 (式中X1、X2、R1、R2、R3、R4、R5、R6およ
びR9は上記または下記で定義される通りである)
を生成し、次に(b)該化合物を溶媒中塩基性加水分
解条件下で処理して化合物Vを生成する段階を包
含している式 (式中R2およびR9は独立に水素、置換されない
またはフルオロ、ヒドロキシまたは保護ヒドロキ
シで置換されたC1〜C4直鎖、分枝鎖または環状
アルキルから選択され、但し、R2とR9は共に無
置換アルキルではなく、R3はHまたは容易に除
去できる保護基である)で表わされる化合物の製
造方法が提供される。 特に不均斉化合物が式 または 〔式中R1はC1〜C4アルキルまたはアルコキシル
であり、R8は容易に除去できるエノール保護基
であり、R4、R5およびR6が独立にH、C1〜C4
ルキル、C7〜C10アラルキル、C6〜C10アリール、
C7〜C10アルカリルから選択され、これらは−
OH、−OR10、−SH、−SR10(R10はC1〜C4アルキ
ルである)で置換することができ、但し、R4
R5は同一ではない〕で表わされ、有機塩基およ
びルイス酸触媒の存在下で各々式 または (式中R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR9は上記
で定義した通りである)で表わされる化合物を生
成し、次に(b)該化合物を溶媒中塩基性加水分解条
件下で処理して化合物を生成する上記の方法が
提供される。 本発明の全ては次の例示される反応機構から容
易に理解することができる。 反応機構 (式中置換基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R8
R9、L、X1およびX2は上述される) エノールエーテルの不均斉補助部分 は次の4種の複素環系のいずれかであることがで
きる。 【式】【式】【式】 【式】 環系のすべてが適用でき、本工程に包含される
が、環系Aが塩基性加水分解で安定性が高く、そ
の後の再循環段階で不均斉を維持することができ
るため好ましい。 本工程は図式に従い不均斉エノールエーテルと
して環系Aで実施することが好適である。 反応機構 上記の好適なオキサゾリジノン反応機構に見ら
れるように、段階(a)でアゼチジノンを予め生成
した不均斉エノールエーテルと反応させてアゼ
チジノンアミドを生成する。得られた構造を
段階(b)で塩基性加水分解条件下水酸化リチウムの
使用を包含する適当な手段によつて加水分解して
アゼチジノンアルキルカルボン酸である最終化合
物を生成する。R1がβ−メチル基であること
が好ましい構造は前述した1−βメチルカルバ
ペネム抗生物質試薬の製造に有用な中間体であ
る。固有の反応条件および一般反応条件およびパ
ラメーターは以下で詳細に述べる。 上記で例示した本工程の新規性は特定のアゼチ
ジノンと不均斉エノールエーテルの反応が中間体
構造の生成に導き、C−4アゼチジノン位置の
水素が選択的にα配置にあり、アルキル鎖に直列
隣接したR1置換基が不均斉オキサゾリジノン環
の置換基R4とR5および用いられる特定のエノー
ル化剤に依存してαまたはβ位にあるように選択
的に選ぶことができることを見出した事実にあ
る。水素または立体的に小さいアルキル、アラル
キルまたはアリールであるR5と比べてR4位の立
体的に大きいアルキル、アラルキルまたはアリー
ル置換基がβ配置にあるR1を生じ、これが最も
望ましく最適な配置である。逆の状態はR4=H、
R5が大きい置換基である場合にあり、生成する
アゼチジノン1−アルキル生成物はα配置にあ
る。 反応条件下で化学的に不活性であり、これも化
学的に不活性であるR5より大きさまたは体積が
立体的に大きいR4基のいずれもが本明細書中に
記載される反応条件下で縮合過程はβ異性体に向
けられる。 また同じ説明が5員環の複素環の同じ面でR5
と関連して一般に選択されるH以外の場合に反応
条件下で化学的に不活性であり、立体選択性を助
けるためにR5と一致して作用する傾向があるR6
に適用される。 得られた上記で記載した立体化学とよび面選択
性は工程でボロン−シリコーンベースのエノール
化剤例えばジアルキルボロントリフレートまたは
トリアルキルシリルトリフレートを用いた場合に
一般に適用できる。それはオキサゾリジノン環系
のR5がHであり、R4が立体的に大きい置換基の
場合であり、得られる縮合生成物はβ配置のR1
を含有する。又は、その逆である。本明細書に記
載される他のエノール化剤の使用はアゼチジノン
での縮合の際αまたはβ異性体のいずれかを生じ
て本明細書に記載される本組成物の範囲内の生成
物を生成するがわずかに異なつた過程の立体選択
性を示してしまう。特定の不均斉エノールエーテ
ル(例えばR4=イソプロピル、R5=H)と共に
選択されるエノール化剤が本明細書中に記載の条
件下でα異性体を生成するならば、不均斉エノー
ルエーテルの鏡像体(例えばR4=H、R5=イソ
プロピル)を代わりに利用して同一条件下で過度
の実験をせずに反応を繰り返して所望のβ異性体
を得ることは当業者に明白である。 従つて、一つの反応からの結果が一定の反応条
件および反応物材料のいずれからαまたはβ異性
体のいずれかを選択的に誘導するために必要とさ
れる全情報をもたらす。 さらに本発明の全工程の新規性はアミドがカ
ルボン酸を生じる加水分解を得るために塩基性
加水分解条件、好ましくは溶媒中水酸化リチウム
試薬を単独で利用して掌性(chirality)が保護さ
れ、不均斉オキサゾリジノンが段階(a)で使用する
ために再循環することができる構造の構造へ
の変更および単純化した加水分解段階である。 段階(a)は、まず対応する不均斉化合物、例えば
N−アシルオキサゾリジノン()を適当なエノ
ール化剤R8X()および塩基と反応させること
によつてエノール化化合物を生成することによ
つて一般に実施される。 式中R8Xは本明細書に記載されるように、トリ
メチルシリルトリフレート、三フツ化ホウ素エー
テレート、ジ−n−ブチルボロントリフレートな
どであることができ、塩基はトリアルキル窒素ま
たは複素環式窒素化合物例えばトリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、ピリジン、ジイソプロピ
ルエチルアミン等を包含する反応で生成した有機
酸を中和する有機窒素塩基であることができる。
ジイソプロピルエチルアミンが好適である。 一般に実質的に完全なエノレート化生成を行な
うために、N−アシルオキサゾリジノン()に
対するエノレート化剤R8Xのモル比は1.1対1.0ま
たはそれ以上が使用され、N−アシルオキサゾリ
ジノンに対する有機窒素塩基のモル比は1.2対1.0
またはそれ以上で使用する。 ジアルキルボリルエノレート化剤、例えばジ−
n−ブチルボリルトリフレートを利用する場合、
オキサゾリジノンに対する有機窒素塩基のモル比
少なくとも約1.2対1.0と共にN−アシルオキサゾ
リジノンに対するボリル剤のモル比の少なくとも
1.1対1.0を利用し、エノレート生成を完全に進行
させることが有利であることが見い出される。
“Z”エノレートの生成が完了した後、ルイス酸
をエノレートに対して約1:1〜3:1当量比で
添加し、次にオキサゾリジノンに基づいて1:1
モルにあるアゼチジノンを別のポロンエノレート
化剤1.1当量と塩基の1.2当量と共に添加した。過
剰のボリルエノレート化剤は、縮合生成物の収量
を最大にすることが見い出され、βラクタム環窒
素が無置換の場合に環アゼチジノンアミド窒素原
子を包含する保護−閉塞剤として操作すると考え
られる。N原子が閉塞される場合、過剰のエノレ
ート化剤は一般に必要としない。 エノレートはまた構造、エノレート化剤、塩
基、アゼチジノンおよびルイス酸をワンステツプ
−ワンポツト順序で添加することによつてその場
で生成することができる。 一般にこの段階は縮合段階に使用される同一溶
媒、例えば塩化メチレン中−78℃または室温で行
なわれ、さらに乾燥、不活性雰囲気下で、好まし
くは大気圧下通常乾燥窒素ガスで行なわれる。一
般に溶液は−78℃で短時間例えば15〜30分間撹拌
し、生成したエノレートとアゼチジノン化合物
との反応前に約0°に1〜2時間暖めておく。 エノレートを生成した後、所望によりエノレー
ト化剤をさらに添加し、その後アゼチジノンをル
イス酸触媒に添加し、混合液を窒素下で0〜25
℃、好ましくは20〜25℃室温で1〜2時間撹拌す
る。 ルイス酸が部分的にしか溶解しない場合には、
溶液を改良するために塩化メチレンを添加するこ
とができる。 段階(a)で使用されるルイス酸触媒はヨウ化亜鉛
および臭化亜鉛を包含するハロゲン化亜鉛、三フ
ツ化ホウ素エーテレート、ハロゲン化即ち塩化マ
グネシウム、RがC1-4アルキルであるRAlCl2
Xがハロ好ましくはClであるTiX3またはTiX4
SnCl4、SnCl2、スタナウストリフレート、
FeCl3、トリアルキルシリルスルホネート例えば
トリメチルシリルトリフレート、ジアルキルボロ
ンスルホネート例えばジエチルボロントリフレー
トを包含する。 反応に好適なルイス酸触媒は臭化亜鉛および三
フツ化ホウ素エーテレートである。 段階(a)でエノレートを予め生成する好適な操作
方法は−78℃または室温のいずれかで反応を好適
に行なうことである。そうすることによつて、エ
ノレートの“E”異性体よりむしろ“Z”異性体
が優先的に生成される。“Z”および“E”異性
体なる用語は業界でよく知られており、シス−ト
ランス系の命名が不十分な場合に二重結合につい
ての置換基の配置を表わす。具体的にはアランS.
ウイングローブとロバート・L.カントによる“オ
ーガニツク ケミストリー”ハーパーB.ロウ
バブリシヤーズ、ニユーヨーク 1981年250頁参照。一般にエノレート生成中所
望の“Z”エノレート異性体の収量が高い程、段
階(a)の縮合生成物れ収量が高くなる。反応を−78
〜25℃の温度で行なうとZおよひE異性体の混合
物を生じ、それでも新規な本発明方法を実施する
ことができるが、β/α異性体比はわずかに低下
する。 また好適な操作方法ではエノレート化剤対N−
アシルオキサゾリジノンモル比約2.2:1で操作
することが有利であることが見い出され、その場
合エノレート化剤はジアルキルボロントリフレー
トが好ましく、特にジエチルボロントリフレート
が好ましく、N−プロピオニルオキサゾリドン
はR4がイソプロピルとしてR5がHとして含有す
ることが好適である。このボロンエノレート化剤
の量を利用して、おそらくエノレート化剤とアゼ
チジノン間の特別の複合作用のために収量が増大
する結果となることがわかる。 さらに有機窒素塩基、好ましくはジイソプロピ
ルエチルアミンの比較的多量の使用は縮合生成物
の量を増加する結果となる。 ジアルキルボロントリフレートエノレート化
剤、例えばトリエチルボロン1モルとトリフリツ
クアシツド例えばトリフルオロメタンスルホン酸
1モルとの反応即ち BEt3+CF3SO2OH0℃ ――→ Et2BOSO2CF3+EtH は独立して製造またはその位置のままで生成する
ことができることは注目すべきである。一般に反
応は0℃で実施することができ、およそ量的収量
のエノレート化剤が結果として生じる。 エレノートの生成の次に段階(a)の縮合段階を行
なう。 段階(a)の反応条件は、乾燥非プロトン性溶媒の
使用を包含する。適当な溶媒の代表例はペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタンを包含する脂肪族炭化水
素、ベンゼン、トルエンを包含する芳香族炭化水
素、クロロベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン
を包含するハロゲン化炭化水素などを包含する。
好適な溶媒は塩化メチレンである。 段階(a)で用いられるアゼチジノンと最初に生
成した不均斉エノールエーテルの典型的な濃度
は通常0.1〜1.0モル、好ましくは0.1〜0.2モルの
範囲にある。 段階(a)のとの縮合中に用いられる温度は通
常0〜25℃、好ましくは約20〜25℃の温度範囲で
行なわれる。 段階(a)の工程は一般に乾燥雰囲気中大気圧下で
好ましくは窒素またはアルゴン雰囲気中で行なわ
れる。 反応時間は通常80〜95%の収率を得るのに十分
は0.5〜10時間の範囲にある。 上記で記載したエノレートを予め生成する好適
な方法のほかに段階(a)を実施する好適な方法は
R9=HおよびR2=保護ヒドロキシOR8(R8=トリ
アルキルシリル閉塞基好ましくはジメチル−t−
ブチルシリル)を有するアゼチジノンを出発不
均斉N−アシルオキサゾリジノンの量に基づいて
約1:1のモル比で利用して実質的に純粋な溶液
の“Z”異性体と室温で縮合を行なうことであ
る。特に不均斉オキサゾリジノン部分がR4=イ
ソプロピルおよびR5=Hを有する場合に好適で
ある。 さらに縮合段階に続いて30%H2O2のような酸
化剤を次の塩基性加水分解段階に先立つ多数の副
生成物を減少させるように過剰のボロン有機体を
ホウ酸に転化するために添加することができる。 反応で得られた構造の分離、単離および精製
は一般に当業界で公知の特に結晶化およびクロマ
トグラフイを包含する技術によつて行なわれる。 構造の出発アゼチジノンは当業界で公知であ
り、L−アスパラギン酸で出発し、 DMF−HOAc媒質中対応する4−カルボキシ
アゼチジノンの酢酸鉛酸化によつてR2が1−ヒ
ドロキシエチルであり、R9がHである構造を
生成する本明細書に引用されるパウルJ.レイダー
およびエドワードJ.グラボウスキのテトラヘドロ
ンレターズ第23巻、2293〜2296頁(1982年)を包
含する数種の操作によつて製造することができ
る。これは特に構造の合成に好適な方法であ
り、開示された組成物の範囲に包含されるR2
とR9置換基のすべてを公知の方法で誘導するた
めに異なつたアルキル化試薬を使用することがで
きる。 出発アゼチジノン4−アセテートを開示する他
の引例はテトラヘドロン第40巻、No.10、1795〜
1802頁(1984年)であり、この目的に引用され
る。 さらに方法はこれもこの特定の目的に対して引
用される引例テトラヘドロン第39巻、No.15、2505
〜2513頁(1983年)に記載される。 上記で引用したテトラヘドロン第39巻引例から
用いた次の合成機構は例示の目的で以下に示さ
れ、さらに6−アミノ−ペニシラニツクアシツド
で出発する、R2に異なつたヒドロキシおよびア
ルキル基が入つている構造の範囲に包含される
構造のすべてを容易に得るために都合のよい方法
である。 見られるところでは、メチル6,6−ジブロモ
ペニシラネート(23)はBr2、NaNO2、H2SO4
H2O−CH2Cl2を用いて5℃でジアゾ化−臭素化
し次に粗ジブロモ酸をエステル化することによつ
22(6−アミノペニシラニツクアシツド)から
容易に得られる。23は−78℃でTHF中臭化メチ
ルマグネシウムで金属−ハロゲン交換を行なつて
エノレート中間体を得、過剰のアセトアルデヒド
で急冷した際、ヒドロキシエチル生成物の混合物
を高収量で生成する。この点でアセトアルデヒド
の使用は1−ヒドロキシエチル類似体に導くが、
アルデヒドおよびケトンを包含する次のアルキル
化剤の使用は対応するアルキル、フルオロアルキ
ルおよびヒドロキシアルキル生成物に導く。 【表】 【表】 アゼチジノン環のアルキル化に有用なこれらの
試薬はこの特定の目的に対して引用される米国特
許第4383946号に記載される。 OHを有する炭素に所望のR配置を有する優位
のブロモヒドリン24はクロマトグラフイと結晶化
の組み合わせによつて単離することができる。24
を室温でジエチルエーテルと水性酢酸アンモニウ
ムの混合液中で亜鉛3モル当量と撹拌してトラン
ス、シス異性体25a、bの91:9混合物を生成す
る。アルコールの混合液を室温でイミダゾール塩
基を有するDMF中t−ブチルジメチルクロロシ
ランと反応させることによつて対応するt−ブチ
ルジメチルシリル誘導体26aと26bの対応する混
合液に転化し、次にチアゾリジン環を90℃で
HOAc中H(OAc)2を使用することによつて分裂
させて、優位の異性体である27を生成する。混合
物を緩衝アセトン中触媒量の過マンガン酸カリウ
ムと過ヨウ素酸ナトリウムで酸化してN−イソプ
ロピリジン−アセテート基を除去してアゼチジノ
ンの混合物を生成し、優位の異性体を分離して28
を生成する。 さらにで表わされる構造を定義するR2およ
びR9は独立に水素、置換されないまたはフルオ
ロ、ヒドロキシまたは保護ヒドロキシで置換され
たC1〜4直鎖、分枝鎖または環状アルキルであり、
但し、R2とR9は共に無置換アルキルではなく、
この状態が一般に重要でない抗生物質活性を有す
る化合物に導く。 R2基の代表例は、H、HO−CH2−、
CH3CHOH−、(CH32COH−、(CH22COH−、
CH3CH2CH(OH)−、CH3CH2CH2CH(OH)−、
【式】 【式】CH3−、CH3CH2−、 (CH32CH−、CH3CH2CH2CH2−、CF3CHOH
−、CHF2CHOH−、FCH2CHOH−、CH3CHF
−、F2CH−、F3C−、CH3CF2−などを包含す
る。好適なR2基はCH3CHOH−、即ち1−ヒド
ロキシエチルであり、好適なR9基はH、好まし
くはアゼチジノン環の3位のβHである。 保護ヒドロキシは抗生物質業界で公知であり、
化学反応中不活性とする適当なラジカルによつて
保護されたヒドロキシル基を意味する。アゼチジ
ノンとキレート化エノレートのこの場合の化学反
応は加水分解条件下LiOHを存在させて得られた
2−オキソ−1,3−オキサゾリジノン部分を対
応するカルボン酸に加水分解することによつて行
なわれる。公知の適当な保護基はp−またはo−
ニトロベンゾキシカルボニルを包含し、例えばヒ
ドロキシ化合物をp−ニトロベンゾキシカルボニ
ルクロリド1.5当量およびp−ジメチルアミノピ
リジン2.0当量でDMFのような溶媒中室温で30分
から6時間処理して保護ヒドロキシ生成物を生成
することによつて製造される。 他方、保護基はオルガノシリル基、例えばトリ
メチルシリル、フエニルジメチルシリル、イソプ
ロピルジメチルシリルまたはt−ブチルジメチル
シリルであることができ、DMF中ヒドロキシ化
合物を例えばt−ブチルジメチルクロロシランお
よび塩基としてイミダゾールで室温下約2時間処
理して生成される。 上記で記載した保護基は次に、例えば、水性メ
タノール中HClを室温で約1時間などの、酸加水
分解によつて容易に除去することができる。 好適な保護基はt−ブチルジメチルシリルであ
る。 構造内の脱離基Lは一般に求核不均斉エノー
ルエーテルに容易に置換することができる求核
基である。 適当な脱離基Lの代表例は、酢酸塩、安息香酸
塩、トリフルオロ酢酸塩、トシレート、メシレー
ト、ブロシレート、Cl、Br、Iを包含するハロ
ゲン化物、C1〜C4エーテル、C1〜C4アルキルチ
オエーテル、C1〜C4アルキルスルホン、C1〜C4
アルキルスルホキシドなどを包含する。本工程で
好適な脱離基は酢酸塩である。 R3はHまたは当業界で公知の保護基から一般
に選択されるN−保護基であることができ、保護
基は除去に水素添化、酸化または酸加水分解を使
用する。 R3の代表的な保護基は、上記で記載したシリ
ル基を包含し、さらにベンジル、p−ニトロベン
ジル、p−ニトロベンゾイルメチル、ベンズヒド
リル、p−メトキシベンジル、2,4−ジメトキ
シベンジルなどを包含する。利用する場合、好適
な保護基は上記で記載したシリルである。 R3は工程中不要な工程段階を避けるためにH
であることが好ましい。 全工程で有用な構造の代表例を次の表に示
す。 【表】 【表】 【表】 上記の表で示した構造の代表的な構造および
式は限定を意味するものでなく、この開示から当
業者に明白となるR2、R3およびLの他の組み合
わせおよびその結果得られる構造の化合物もま
た本発明の範囲内に包含されると考えられる。 工程で有用な好適アゼチジノン構造は次の化
合物である。 【式】 構造の環系Aの出発不均斉エノールエーテル
は例えばこの特定の目的に対して引用される上記
で引用したエバンス等のJACS1981年第103巻
2127〜2129頁およびJACS1982年104巻1737頁に
記載される方法によつて製造されるのが都合が良
い。 X1およびXがOであり、R4がイソプロピルで
あり、R5がHである構造の合成はアミノアル
コール例えばL−バリノールを液体ジエチルカー
ボネートのような架橋−環化試薬と110℃で5〜
15時間エタノール蒸留が終わるまで反応させて架
橋−環化を行なうことによつて達成することがで
きる。この場合、反応は、4−(S)イソプロピル−
2−オキソ−1,3−オキサゾリジンを生成す
る。また利用することができる他のアミノアルコ
ール類は4(S)−4−ベンジル−2−オキソ−1,
3−オキサゾリジノンに導くL−フエニルアラニ
ン、L−ノルエフエドリン、L−アラニン、L−
バリン、L−ロイシン、L−イソロイシン、L−
フエニルアラニン、L−チロシン、L−セリン、
L−スレオニン、L−システイン、L−メチオニ
ンなどである。THF、Et2O溶媒中35〜70℃で10
〜15時間BH3・SMe2、BH3・THF、LiAlH4
たはNaBH4・EtOH(エチルエステル、HCl塩を
経て)によるなどの還元を行なう天然L−アミノ
酸の使用はR4がアルキルまたはアリールであり、
R5がHである構造Aに対するL−アミノアル
コール前駆物質に導き、従つてボロンまたはシリ
ルエノレート化剤を用いた場合に縮合後βメチル
配置に有利である。類似のD−アミノ酸の利用は
構造Aの反対の形を生じ、その後縮合中α−メ
チルの生成に有利である。これらの還元方法はこ
の目的のために引用されるテトラヘドロンレター
ズ、No.40、3527〜3528頁(1977年)に記載され
る。還元方法は極めてわずかのラセミ化を伴つて
行なわれる。 工程中好適なアミノアルコールはL−バリノー
ルである。 他の架橋−環化剤は炭酸ジフエニル、炭酸ジエ
チル(いずれもこの目的のために引用されるホメ
イヤーA.H.米国特許第2399118号およびChem.
Abstr.(1946年)第40巻、4084頁)、ホスゲン(こ
の目的のために引用されるクローズ、W.J.、J.
Org.Chem.1950年第15巻、1131〜34頁参照)を包
含する。炭酸ジエチルが好適である。 不均斉エノールエーテルの他の環系B、Cおよ
びDもまた当業界で公知の方法によつて行なわれ
る。 Bull.Soc.Chim.Bel.第87巻223、229、293およ
び299頁(1978年)の方法は環系Cを生成するた
めに使用することができ、さらにL−バリノール
を用いて、例えば を製造することができ、これはこの特定の目的の
ために引用されるH.A.スタブおよびG.ワルター、
Ann.第657巻、98、104頁(1962年)、
Carbohydrate Res.第3巻、205頁(1966年)お
よびAngew.Chem.第97巻、292頁(1967年)の方
法に記載される。 同様に環系Bはこの特定の目的のために引用さ
れるJ.Am.Chem.Soc.1982年、第104巻、2079〜
81頁のフジタ等の方法などで生成することができ
る。 同様に環系Dはこの特定の目的のために引用さ
れる例えば炭酸ジエチルを用いる上記で記載した
方法によつてチオール−アミンから生成すること
ができる。 出発チオールアミンの製造方法は当該技術 例えば ならばよく知られている。 A.I.メイヤーズ等J.Org.Chem.第43巻892頁
(1978年) R.P.ボランテ、Tet.Lett.3119頁(1981年)参
照。 環系AはオキサゾリジノンおよびBはチアゾリ
ジンチオンでいずれも4−イソプロピル置換基を
含有することが好ましく、β−メチル置換基を含
有する対応する縮合生成物を生じる。 環化反応の次に生成したオキサゾリジノンをN
−アシル化して分子の求核前駆物質を生成する。
オキサゾリジノンをヘキサン中ブチルリチウムと
反応させて共役塩基を生成し、次に塩化プロピオ
ニルのようなアシルハロゲン化物と、−71℃で0.5
−1時間、反応させてN−プロピオニルオキサゾ
リジノンを生成する。 他のアシル化剤は塩化n−ブタノイル、臭化n
−ピバロイル、塩化アセチルなどを包含する。塩
化n−プロピオニルが好適である。 工程の段階(a)の最初の段階は、N−アシルオキ
サゾリジノン構造を適当なエノレート化剤または
キレート化剤と反応させることによつて比均斉エ
ノールエーテルに転化することである。例えば、
N−アシル−4(S)−イソプロピルオキサゾリジノ
ンをトリメチルシリルトリフレートのようなエノ
レート化保護化合物とCH2Cl2溶媒中−78℃でジ
イソプロピルエチルアミンプロトン受容体の存在
下で15〜30分間次に0℃で1〜2時間反応させて
o−トリメチルシリルエノールエーテルを得る。 特定の構造を有するエノレート化基R8の代表
例を以下に記載する。 R8はまた不均斉エノールエーテルのための容
易に除去できる保護基であり、エノール構造の化
合物を安定する。保護基は単にトリオルガノシリ
コーン化合物、例えばトリメチルシリル(TMS)
から誘導されるようなヒドロキシ保護基であり、
オキサゾリジノンをリチウムジイソプロピルアミ
ドおよびトリメチルシリルクロリドなどとTHF
溶媒中−78℃で1/2〜2時間反応させてTMSを生
成することができる。 本明細書で用いられる“容易に除去できる保護
基”なる表現はR8基がおそらく縮合段階中のル
イス酸の作用によりエノール部分の安定性や得ら
れた立体化学の位置に影響を及ぼさずに除去され
ることを意味する。 この説明から明らかなように、R8基の作用は
2要素あり、まずアゼチジノン環の4位のアルキ
ル化攻撃の反応の中心であるエノール部分で安定
化力として働き、第2にはエノールを“E”より
もむしろ“Z”エノール異性体配置に固定し、縮
合生成物の所望の生成物の立体化学に導く。この
ように容易に除去できるほかに保護基として同時
に働き、従つて縮合反応を促進する。 また保護基はオキサゾリジノン分のケト基を複
合することができ従つてアゼチジノン構造の求核
攻撃に対して分子の位置をさらにしつかりと定め
る。 このタイプのエノレート化剤の代表例は、ジ−
n−ブチルボリルのような上述したジアルキルボ
リル基を包含し、例えばオキサゾリジノンをジ−
n−ブチルボリルトリフレートとCH2Cl2溶媒中、
−78℃で1時間反応させてジ−n−ブチルボリル
誘導体を生成することによつて生成される。 本工程で有用なR8基の代表例はトリメチルシ
リル、ジメチル−t−ブチルシリルを包含するラ
ジカルトリアルキルシリル、ジ−n−ブチルボリ
ル、ジメチルボリル、ジエチルボリルを包含する
ジアルキルボリル、リチウム、MgX、ZnX、
AlX2、BR2、BX2特にBF2、SnX、ZrX、ZrXR2
(Xはハロ即ちCl、Br、I、F好ましくはFまた
はトリフレートであり、RはC1〜C4アルキルま
たはアリール好ましくはメチルまたはエチルであ
り、例えばトリフレートまたはハロゲン化物など
の各々の塩から誘導することができる)を包含す
る。 工程で好適なR8基はジフルオロボリル、ジ−
n−ブチルボリル、ジエチルボリル、トリメチル
シリルおよびスタナスモノトリフレートである。 リチウム塩は他のエノレート化構造を生成する
ための中間体として有利に使用することができ
る。例えば、N−プロピオニルオキサゾリジノン
をLDAとエノール生成条件下で反応させて得ら
れたLi塩を塩化マグネシウムなどと反応させて対
応するハロゲン化マグネシウムエノール複合体を
生成し、順次縮合段階で利用することができる。 本工程を実施する特に好適な方法はX1、X2
酸素である構造Aのエノール保護基としてR8
=BF2の使用を包含する。 R8としてBF2の使用は、非常に高価であり、空
気および水分感受性があり実質的に同じ収量と
β/α比を生じるトリフレート(CF3SOO-)の
使用を避け、BF2エノレートが過剰のBF3エーテ
レートで処理することによつてトリメチルシリ
ル、ジアルキルボリル即ちジエチルボリルなどを
包含するAの他のエノール保護形態から容易に
生成することができ、ルイス酸として使用するこ
とから別のルイス酸を必要としない。さらにボロ
ンジフルオリドエノレートはBF3エーテレートで
処理することによつてN−アルカノイルオキサゾ
リジノン自体から直接生成することができる。 構造AのBF2エノレートは、実施例13と14で
述べる19Fおよび13CNMRに基づいてそのままで
容易に同定することができ、BF2エノレートの製
造および同定は当業者に容易に評価される。BF2
エノレートは実質的に溶液に安定である。 本発明の主題はまた式 〔式中X1およびX2は独立にOまたはSであり、
R1はC1〜C4低級アルキルまたはアルコキシルで
あり、R4、R5およびR6はH、C1〜C4アルキル、
C7〜C10アラルキル、C6〜C10アリール、C7〜C10
アルカリル(−OH、−OR10、−SH、SR10で置換
することができ、R10はC1〜C4アルキルである)
であり、但し、R4とR5は同一ではない〕で表わ
される化合物である。特にX1、X2が酸素であり、
R1がメチルであり、R5がHであり、R4がイソプ
ロピルまたはフエニルであり、R6が各々水素ま
たはメチルであることが好ましい。 構造のR1はハロゲン例えばF、Clおよびヘ
テロ原子例えば−O−のような置換基を含有する
こともできるC1〜C4アルキルまたはアルコキシ
ルであり、メチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、
t−ブチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、
イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、
sec−ブトキシ、t−ブトキシを包含し、本工程
の反応条件下で不活性である。R1は好ましくは
メチルである。 オキサゾリジノン核の残りの基R4、R5および
R6はH、C1〜C4アルキル、C7〜C10アラルキル、
C6〜C10アリール、C7〜C10アルカリルから選択さ
れ、R4、R5およびR6基は−OH、−OR10、−SH、
SR10(R10はC1〜C4アルキル好ましくはメチルで
ある)で置換することができ、但し、R4とR5
同一ではない。 この但し書きの理論的根拠は置換基の位置が得
られた中間体の立体化学に直接影響を及ぼすこと
が見い出されたことである。従つてボロンまたは
シリコーンベースのエノレート化剤を利用した場
合、R1がメチルであり、R4がアルキルが好まし
く、R5がHであるならば得られた構造の立体
化学はβ−メチル配置が優位となる。逆にR4
Hであり、R5がアルキルならば、得られた構造
の立体化学はα−メチル配置が優位となる。
R4とR5がいずれもアルキルならば、さらに得ら
れた生成物はアルキルの1つが実質的にもう1つ
より立体的に大きくなければ両エピマーの混合物
である傾向があり、例えばR4がt−ブチルでR5
がメチルである場合にはR1はβ配置を有する傾
向がある。 R4、R5およびR6基の代表例はH、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イ
ソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ベンジル、
1−フエネチル、2−フエネチル、2,4−ジメ
チルフエニルなどを包含する。 工程ではR5(β置換基)がHであり R4(α置換基)がC1〜C4アルキル、好ましくは
イソプロピルであり、構造Aおよび構造Aに
対してX1およびX2は共にOまたはS(各々環構造
AまたはB)のいずれかであることが好ましい。 本発明の工程で利用される構造の代表例は次
の表の化合物を包含する。 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 上の表の構造の代表的な構造および式は限定
を意味するものでなく、その開示から当業者に明
白となる本明細では特に列挙されないR1、R4
R5、R6およびR8の他の組み合わせも本発明の範
囲に包含されると考えられる。 特に再循環段階を包含する本発明の工程で有用
な構造Aの好適な具体例は次の化合物である。 本発明の表題組成物でもある構造の新規な中
間体アゼチジノンアミド類はR1、R2、R3、R4
R5、R6、R7およびR8が上記で記載した通りであ
る化合物を包含する。構造の数種の異なつたジ
アステレオ異性体、特にトランス異性体は本発明
の範囲に包含される。 【式】および 【式】 しかしながら、構造Aの化合物は、本発明の実
施に非常に好適である。その代表的な具体例を以
下の表に示す。 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 構造に対する上記で列挙した構造および式は
例示であつて、限定を意味するものではなく、こ
こでは特に列挙されないがこの開示を考慮すれば
構造の他の化合物を生成するR1、R2、R3
R4、R5およびR6の他の組み合わせも本発明の範
囲に包含されると考えられる。 構造の好適な化合物は次の化合物を包含す
る。 式中R1がβ−メチルである R2が保護された好ましくはDMTBSで保護さ
れた1−ヒドロキシエチルである R3が水素である R4がイソプロピル、イソブチル、sec−ブチ
ル、ベンジルまたはメチルである R5が水素である R6が水素であり、R4がメチルの場合はR6はフ
エニルである X1およびX2は共にOであり、X1およびX2は共
にSである 上記で例示した方法において段階(b)とする構造
から構造Vへの加水分解は、全工程の通常の操
作に従つて実施することができ、また単独の塩基
性加水分解剤としては塩基性薬剤好ましくは水酸
化リチウムを利用する本明細書でクレームした新
規な限定方法によつて独特に実施することもでき
る。 上記のエバンス等のJACS、1982年第104巻(6)
1737〜1739頁の引例には加水分解を得るために、
ベンジルアルコール−リチウムベンゾレート混合
液を利用する一般的操作を記載され、ベンジルエ
ステルへ導く極めてわずかなラセミ化が伴われ
る。水酸化リチウムは、ベンジルアルコールを存
在させずに著しいラセミ化を伴わずに直接酸を生
成するための極めて適当な加水分解剤であること
が発見されている。また水酸化ナトリウムおよび
水酸化カリウムももし塩基がクラウンエーテル剤
の添加などによつて反応中十分に溶解する場合に
はβ異性体に対して有効な加水分解剤であるが、
NaOHの使用は、αエピマーの劣化に導くこと
も見い出されている。 一般に加水分解の反応条件はLiOHと構造に
適当な溶解度を有するH2Oと混和した極性溶媒
の使用を包含する。代表的な具体例はTHF−
H2O、Et2O−H2O、DMF−H2Oを包含する。
THF−H2Oが好適である。 加水分解を媒質中の構造と水酸化リチウム試
薬の濃度は0.5〜1.5モルの範囲にあり、1.2〜1.2
モルが好適である。 加水分解段階の温度は通常0〜25℃の反応範囲
で、好適には20〜25℃の温度範囲で実施される。 工程が行なわれる圧力は一般に大気圧下であ
る。 段階(b)を行なうための時間は通常約3〜5時間
の範囲であり、達成する加水分解は90〜95%の範
囲で生じる。 単離および精製を包含する生成物カルボン酸V
の仕上げは酸−塩基抽出および結晶化などの通常
の技術を包含し、カルボン酸を生成する。 好適な具体例には加水分解の段階(b)から副生成
物として生成される式 (式中R4、R5およびR6は本明細書中に記載され
る)で表わされるオキサゾリジノンを回収し、
R1−CH2COX(式中R1は本明細書中に記載され、
Xはハロ例えばBr、Clである)と反応させて次
のN−アシル化合物に転化し、 さらに該化合物を本明細書に記載されるR8
用性を含有するエノレート化剤と反応させで段階
(a)に使用するために再循環される を生成する段階の工程も包含する。 特定の実施例では、加水分解段階に続いて水層
を酸性化し、次に得られた加水分解混合液を有機
溶媒で抽出することによつてβ−メチルアゼチジ
ノン酸Vの水溶性リチウム塩を回収する。 有機抽出液例えば塩化メチレンを含有する得ら
れた有機相もまた回収された不均斉オキサゾリジ
ノンを含有し、加水分解工程中安定であり、最初
の掌性を維持する。有機相を段階(a)に逆に再循環
するこの事実の利点を使用して有機相を乾燥、濃
縮した後、塩化アシル例えば塩化プロピオニルお
よび塩基例えばn−ブチルリチウムで処理して段
階(a)の出発N−アシルオキサゾリジノンを再生す
る。 本工程を実施する適当な装置は通常のものであ
り、当業者に明白である。 得られたアルキルカルボン酸の代表例を次の表
に示す。 【表】 【表】 上記の略語は前で使用し、記載されたものと同
一である。 構造の上記で列挙した構造と式は例示であり
限定を意味するものではなく、特に列挙はされな
いが、この開示から当業者に明白であるR1、R2
およびR3の他の組み合わせは本発明の範囲に包
含されると考えられる。 【式】 【式】 次の実施例は我々によつて企図された本発明を
実施する最良の方法の例示であり、本発明の意図
または範囲の限定であると解釈されるべきではな
い。 便宜上、当業界で一般に知られる次の略語は
各々の意味と共に以下に表示される通り、実施例
で使用される。 【表】 【表】 出発物質の製造 1 (4S)−4−(1−メチルエチル)−2−オキ
サゾリジノン(A)の製造 反 応 操 作 磁気撹拌機および短絡蒸留ヘツドを備えた乾
燥100ml一口フラスコに(2S)−2−アミノ−
3−メチルブタノール(L−バリノール)
12.4978g(純度96%、アルドリツヒ、0.1162
ミリモル)、ジエチルカルボネート(bp126〜
8℃、d0.975)17mlおよび無水K2CO3約1gを
装填する。反応混合液を予め平衡にした油浴中
110℃に加熱する。エタノール蒸留が終わるま
で(約14時間)加熱を続ける。RT(室温)に
冷却した際、フラスコの内容物が凝固する。反
応生成物をCH2Clに溶解させ、シーライト
(celite)パツドで過し、真空中で濃縮して
無色の固体を得る。ジエチルエーテルで再結晶
してオキサゾリドンA9.22g(61.4%)を白色
結晶性固体mp71〜2℃として生成する。
CDCl3中プロトンNMR(200MHz)は次に示す。 6.15(幅広いs、1H、N);4.44(t、J=
8.6Hz、C5);4.09(ddd、J=8.6Hz、J=
6.2Hz、C5);3.59(q、IH、J=7.0Hz、C4
);1.71(m、1H、C2);0.94;0.88
(d、6H、J=8.49Hz、J=7.65Hz、C1)。 2 (4S)−3−(1−オキソプロピル)−4−
(1−メチルエチル)−2−オキサゾリジノン(B)
の製造 反 応 操 作 N2雰囲気下THF20ml中(+)−(4S)−3−
(1−オキソプロピル)−4−(1−メチルエチ
ル)−2−オキサゾリジノン(A)1.5910g
(12.316ミリモル)の冷却溶液(−78℃)にヘ
キサン(13.55ミリモル、1.1当量)中2.32Mn−
BuLi5.80mmを添加して共役塩基を生成する。
乳白色スラリーを1時間撹拌した後、塩干プロ
ピオニル1.11ml(1.1852g、12.81ミリモル、
1.04当量、分子量92.53、bp77〜9℃、d1.065)
を1回で添加する。スラリーは直ちに橙色澄明
溶液に溶解する。さらに15分−78℃で撹拌した
後、反応を飽和NH4Cl20mlで急冷させ、THF
を真空中RT(室温)で除去する。生成した濃
縮物をエーテルに取り、NaHCO3水溶液、水、
食塩水で順次抽出し、無水Na2SO4で乾燥す
る。溶媒を蒸発し、フラツシユクロマトグラフ
イで処理して純粋な生成物B1.82g(80%)を
粘性黄色油として生成する。CDCl3におけるプ
ロトンNMR(200MHz)を示す。 4.41(2組のt、1H、J=7.6Hz、J=3.6Hz、
C3);4.22(m、2H、2J=5.4Hz、C4
H);2.92(4組のd、2H、J=7.7Hz、J=4.0
Hz、C9);2.35(m、1H、J=7.0Hz、J=
3.9Hz、C2);1.14(t、3H、J=7.7Hz、
C10−H);0.89、0.85(d、6H、J=7.0Hz、C1
)。 C9H15NO3に対する分析 計算値:C、58.36;H、8.18;N、7.56 測定値:C、60.15;H、8.40;N、6.80 3 シリル保護ヒドロキシアゼチジノン−4−ア
セテートの製造(1) 反 応 100mlの一口r.b.(丸底)フラスコ中のシーブ
(sieve)乾燥したDMF(ジメチルホルムアミ
ド)20ml中保護されないアセトキシ化合物Cの
溶液に5〜10℃でDMF10ml中t−BDMSCl
(t−ブチル−ジメチルクロロシラン)1.1当量
の溶液、次にイミダゾール1.1当量を添加する。
得られた溶液をH2O300mlとEt2O100mlに分配
する。水性部分をEt2Oでさらに2回抽出し、
エーテル抽出液を合わせ、乾燥(Na2SO4
し、60〜200メツシユのシリカゲルのパツドで
過し、Et2Oで3回洗浄する(生成物は溶媒
相からEt2Oに移動する)。エーテル層を濃縮
し、乾燥して12.43g(85%)を得る。プロト
ンNMRは次を示す。 (250MHz、CDCl3)6.45(幅広いs、1H、N−
H);5.82(d、1H、J=1.1Hz、C4);4.21
(2組のq、1H、J=6.4Hz、J=3.4Hz、C5
H);3.17(2組のd、1H、J=3.4Hz、J=1.1
Hz、C3);2.09(s、3H、−OCOC 3);
1.24(d、3H、J=6.4Hz、C6);0.85(s、
9H、tBuMe2Si);0.05、0.03(s、6H、
tBuM 2Si)。 実施例 1 Bとトリメチルクロルシランを反応(THF中
リチウムジイソプロピルアミドの存在下−78℃
で、その後に室温に加温する)させて得られたト
リメチルシリル(TMS)エノールエーテル
(153mg、0.050ミリモル)と4−アセトキシアゼ
チジノン(72mg、0.25ミリモル)を1.5mlの乾
燥CH2Cl2に溶解し、この溶液を注射器で乾燥
CH2Cl22.5ml中無水ヨウ化亜鉛(100mg)のすば
やく撹拌した懸濁液に0℃で添加する。5分後氷
浴を除去し、混合液をRT(室温)で3時間撹拌
させておく。この時間に材料すべてが溶液に溶解
する。反応混合液をエーテル(50ml)で希釈し、
NaHCO3飽和水溶液、水および食塩水で洗浄し、
MgSO4で乾燥する。真空中で溶媒を除去して白
色発泡体を得、二枚の1000ミクロンシリカゲル
GFプレート上エーテルでクロマトグラフイ処理
する。二つの主なバンドを分離し、以下に示され
るTLCエーテルRf値に基づいて、表に記載さ
れる対応するαおよびβメチルアゼチジノンプロ
ピオン酸エステルに類推させて構造帰属を行な
う。 1 Rf=0.72 82.0mg=β異性体3−73% 2 Rf=0.44 22.5mg 104.5mg=α異性体4− 20% 93% 【表】 【表】 【表】 実施例 2 磁気スピンバーを備えた乾燥二口フラスコに
(4S)−3−(1−オキソプロピル)−4−(1−メ
チルエチル)−2−オキサゾリジノン(2)0.2947g
(1.591ミリモル)を装填する。フラスコをN2
置換し、ゴム隔膜で密封する。塩化メチレン(3
ml)を添加し、溶液を−78℃に冷却する。ジ−n
−ブチルボリルトリフルオロメタンスルホネート
(1.75ml、1.750ミリモル、1.10当量、アルドリツ
ヒ)、その後直ちにジイソプロピルエチルアミン
0.34ml(0.2469g、1.20当量、アルドリツヒ)を
添加する。その薄黄色溶液を−78℃で10分間、次
に0℃で1時間撹拌する。次にその溶液を−78℃
に再冷却し、アセトキシ化合物1の1.446ミリモ
ル(0.4158g)を一回で添加し、次にZnI2(ベン
トロン)0.6103g(1.912ミリモル)を添加する。
ZnI2がCH2Cl2に不溶と見られるため、THF3.0ml
を添加して溶解度を改良する。反応を−78℃で1
時間撹拌し、一晩徐々に室温に上昇させる。0℃
で反応混合液にPH7のリン酸塩緩衝液1.0mlを添
加して反応を急冷する。メタノール(5ml)次に
30%過酸化水素水1.0mlを添加し、混合液を0℃
で1時間撹拌する。混合液を水性NaHCO3を含
有する分液漏斗に移し、CH2Cl2(3×20ml)で抽
出する。合わせた有機抽出液を無水MgSO4で乾
燥し、真空中で溶媒を蒸発させた後、粗生成物を
黄色油として得る。CH2Cl2またはシリカゲルを
用いてカラムクロマトグラフイ処理して出発物質
を含まない同一組成の粗生成物を得る。これを液
体クロマトグラフイ(HPLC)と薄層クロマトグ
ラフイ(TLC)で確認する。エーテル溶離を用
いる1500μシリカゲル上分取用TLCは1H−NMR
−(200MHz)によつて実施例1のβ−メチル異性
体に一致するスペクトルを示す主な新しいスポツ
トを示す。同じ操作を繰り返して粗混合液を生成
し、3%IPA/ヘキサン溶媒、流出速度2.0ml/
分を用いるHPLC分析によるアルテツクスカラム
の標準の相操作はβ/α比91/9を示し、250M
HzNMRによつて確認された。CH2Cl2250ml次に
EtOAc/ヘキサン50/50を使用ほるフラツシユ
クロマトグラフイを用いて粗生成物を精製して、
全収率16%、β/α比9/1を表わすβ異性体
85.0mg+α異性体11.4mgを生成する。 1H−NMR(250MHz、CDCl3);6.10(幅広いs、
1H、N−);4.45(2組のt、1H、J=7.6Hz、
J=3.4Hz、C3);4.24(m、4H、C7、C5
、C4);3.93(2組のd、1H、J=2.9Hz、
J=2.2Hz、C3);2.33(m、1H、C2);
1.22、1.18(d、6H、J=7.0Hz、J=6.3Hz、C5
3、C8);0.87、0.83(d、6H、J=7.1
Hz、J=6.3Hz、C1);0.82(s、9H、tBu
Me2Si);003、0.01(s、6H、tBuMe 2Si)。 C20H36N2O5Siに対する分析 計算値:C、58.22;H、8.81;N、6.79; 測定値:C、58.49;H、8.78;N、6.58. 1H−NMR(250MHz、CDCl3);6.00(幅広いs、
1H、N−);4.48(d of t、1H、J=7.4Hz、
J=3.4Hz、C3);4.31(m、3H、C7、C4
);3.86(2組のd、1H、J=9.8Hz、J/2.0
Hz、C4);3.68(2組のq、1H、J=9.7Hz、
J=7.0Hz、C5);2.82(2組のd、1H、J=
5.4Hz、J=1.7Hz、C3);2.33(m、1H、
C2′−);1.31、1.25(d、6H、J=7.0Hz、J=
6.3Hz、C5−C 3、C8);0.87、0.83(d、
6H、J=7.1Hz、J=6.3Hz、C1′−);0.82(s、
9H、tBuMe 2Si);0.03、0.01(s、6H、tBuMe
2Si). 実施例 3 磁気撹拌機を備えた乾燥二口フラスコに(4S)
−3−(1−オキソプロピル)−4−(1−メチル
エチル)−2−オキサゾリジノン197.2mgを加え
る。フラスコをN2で置換し、ゴム隔膜で密封す
る。四塩化炭素(5.0ml)を加える。トリメチル
シリルトリフルオロメタンスルホネート(0.31
ml、0.3550g、1.600ミリモル、アルドリツヒ)、
直後にトリエチルアミン0.30ml(0.2160g、2.130
モリモル、アルドリツヒ)を添加する。反応混合
液を室温で1時間撹拌する。2相が見られる。反
応混合液を0℃に冷却し、飽和NaHCO310mlを
添加する。有機層を分離し、水層をCH2Cl2 2×
10mlで逆抽出する。合わせた有機層をNgSO4
乾燥する。真空中で溶媒を蒸発させて粗物質
0.2452gを生成する。試料2.9mgを実施例8で十
分に記載した1H−NMR−250MHzエノールエー
テル検定に使用する。エノールエーテル比Z/E
はビニルプロトンの比率に基づいて88:12であ
る。出発物質も見られる。エノールエーテルを塩
化メチレン(3ml)に溶解し−78℃に冷却する。
アセトキシアゼチジノン(0.311ミリモル、89.4
mg)を添加し、次にZnI297.2mg(0.305ミリモル)
を添加する。反応混合液を−78℃に撹拌し、一晩
かけて徐々に室温に上昇させる。混合液を
NaHCO3飽和水溶液25mlを含有する分液漏斗に
移し、CH2Cl2(2×15ml)で抽出する。合わせた
有機層をMgSO4で乾燥し、真空中で溶媒を蒸発
させた後、NMRおよびHPLC検定を行なう。
HPLC検定は30%IPA/ヘキサン溶媒流速2.0
ml/分を使用し、標準相操作の後、カラムはβ/
α比74/26を生成する。これらの条件下β異性体
の保持時間は21.6分であり、α異性体のそれは
26.8分である。粗生成物の1H−NMR−(250M
Hz)−スペクトルはβ−ラクタムのH−4に基づ
いてβ/α比73/27を示す。粗生成物はフラツシ
ユカラムクロマトグラフイによつて精製する。シ
リカゲルで充填され、溶媒としてCH2Cl2を使用
する5″直径のカラムをCH2Cl2250ml次に50%
EtOAcで溶離する。留分15〜20は純粋な(250M
Hz)β−異性体74.1mgを生成し、プロトンNMR
スペクトルは実施例2で製造したものと同一であ
る。留分22〜25は純粋なα−異性体36.3mgを生成
し、プロトンNMR(250MHz)スペクトルは実施
例2のそれと同一である。 単離した全収量はβ+α異性体を合わせて
110.4mg(86.0%)である。 実施例 4 反 応 実施例3からのβ−メチルエピマー70.0mg
(0.169ミリモル)を室温でTHF1ml(3当量)中
0.5N NaOH 1mlに添加する。反応を18時間還
流する。THFを除去し、残渣を少量の水に溶解
する。水層をCH2Cl2(2×10ml)で抽出する。水
層をHClでPH4に酸性にし、有機層をCH2Cl2
EtOAcで逆抽出する。塩基性有機層のプロトン
NMR(250MHz)分析は比例したモル比を有する
次の混合物を示す。 酸性の水層のプロトンNMR(250MHz)分析
は、βエピマー酸だけを示す。 NMRデータに基づく計算収率値は94%であ
る。 プロトンNMRは次を示す。 (250MHz、CDCl3)6.26(幅広いs、
1HNH);4.19(q of d、1H、J=6.2Hz、J=
4.5Hz、C7);3.93(2組のd、1H、J=5.0
Hz、J=2.2Hz、C4);3.01(2組のd、1H、
J=4.3Hz、J=2.2Hz、C3);2.73(4組のd、
1H、J=7.0Hz、J=5.0Hz、C5);1.26(d、
3H、J=7.0Hz、C5−C 3);1.18(d、3H、J
=6.2Hz、C8);0.86(s、9H、tBuMe2Si);
0.06、0.05(s、6H、tBuMe2Si)。 C14H27NO4Siに対する分析 計算値 C、55.77;H、9.04;N、4.61 測定値 C、54.66;H、8.40N、4.43 実施例 5 反 応 実施例3からの純粋なαエピマー20.0mg(0.07
ミリモル)を室温でTHF0.5ml中0.5N
NaOH0.21ミリモル(3当量)、0.4mlに添加す
る。反応は18時間で還流する。THFは真空中で
除去する。残渣を少量の水に取る。水層を
CH2Cl2で抽出し、HClでPH=4に酸性にする。
有機層をHOAc/CH2Cl2で逆抽出する。塩基性
有機層から得られる残渣は分解を示し、酸層には
プロトン分光分析によればαエピマーは痕跡しか
ないことが示される。 実施例 6 反 応 (4S)−3−(オキソプロピル)−4−(1−メ
チルエチル)−2−オキサゾリジノン(0.3821g、
2.06ミリモル)を−78℃でCH2Cl22.0mlに溶解し、
ジ−n−ブチルボリルトリフレート(アルドリツ
ヒ)(2.3ml、2.48ミリモル)次にiPr2ENt(アルド
リツヒ)(0.3205g、0.44ml)を添加する。10分
後、−78℃で浴を0℃浴に交換する。0℃で酢酸
アゼチジノン(Azet.)化合物(0.320g、1.11ミ
リモル)をカニユーレでボロンエノレートに添加
する。次にiPr2ENt5当量次いでトリメチルシリ
ルトリフレートを添加する。反応の過程はHPLC
(5%IPA/ヘキサン)によつて行なう。5 1/2
時間後THS−OTf200μを添加する。さらに反
応混合液に飽和NaHCO3 5.0ml次に0℃でPH7緩
衝液2mlおよび30%H2O22mlを添加し、短期間撹
拌する。有機層を抽出し、水層をCH2Cl2(2×25
ml)で逆抽出する。合わせた有機層をMgSO4
乾燥する。仕上げ後、250MHzプロトンNMRに
よるLC検定は、出発アゼチジノン限定試薬に基
づいてβ−αエピマー比84/16および全収率88%
を示す。 実施例 7 反 応 トリメチルシリルトリフレートの代わりにルイ
ス酸としてBF2、OEt2に置き換えるほかは実施
例6の一般操作を実施して250MHzプロトン
NMRによつて明示される通り生成物の収率92.5
%およびβ/α比68/32を得る。粗混合液に
THF8ml中H2O中1.35MLiOH8mlを添加する。反
応温度を80℃に1時間上昇させ、粗混合液を濃縮
し、EtOAcで抽出する。得られた一般構造式V
の加水分解された酸の混合液は粗生成物の最初の
68/32に対して78/22であり、β異性体量が多い
ことが明白である。加水分解されたオキサゾリジ
ノンを再循環で使用するためEtOAc層から回収
する。 実施例 8 2−オキサゾリジノンイミドのボロンおよびシ
リルエノレートの立体選択的生成 エノレート生成に対する一般操作は−78〜25℃
の温度で乾燥CH2Cl2中第三アミン塩基1.20当量
の存在下Pr−Val−Ox (L−バリノールから製
造されるオキサゾリジノンのN−プロピオニル誘
導体)1.0当量とボリルトリフレート1.10当量
の反応を包含する(表)。 【表】 明らかなように、エノレート生成の炭素−13の
in situでの測定は−78℃、0℃、または室温で
エノレートを生成してZ異性体に95%以上の立体
選択性を有する完全な転化を表わす。発生が完了
した後Z/E比の温度依存は見られない。ボロン
エノレートはiPr2NEtTfOH、TMS−OTf−
iPr2NEt/iPr2NEt・TfOHおよびiPr2NEt・
TfOH/BF3・OEt2の存在下25℃で6時間までの
間配置的に安定であることが見出される。化学的
結合に依存しない空間近接核に感受性のあるプロ
トンヌクレアオーバーハウザーエフエクト
(NOE)示差分光分析はZ配置を確認するスペク
トル構造の根拠を与える。オレフインプロトンの
選択的照射は、オキサゾリンC4でイソプロピル
メチンへのNOE移動を示す。この測定結果に従
い、炭素−13NMRを帰属を次の通りボロンエノ
レート両異性体に対して行なう。 1H−NMR帰属を次の通りシリルおよびエノー
ルエーテル両異性体に対して行なう。 (q、4.57ppm、J=7.00Hz)(d、4.70ppm、J
=6.10Hz) (d、4.85ppm、J=7.00Hz)(q、1.62ppm、J
=6.80Hz) 実施例 9 4−アセトキシ−3−(1−t−ブチル−ジメ
チルシリルオキシ)エチル−2−アゼチジノン
を用いるボロンエノレート縮合の一般操作 0.5〜10ミリモルのスケールで塩化メチレン中
N−アシルオキサゾリジノンの約0.3Mの濃度を
用いて縮合を進行させる。 磁気スピンバーと温度計を備えた乾燥三つ口フ
ラスコにオキサゾリジノン1.00ミリモルを加え
る。フラスコを窒素で置換し、ゴム隔壁で密封す
る。塩化メチレン(3ml)を添加し、その溶液を
−78℃または室温に冷却する。ジエチルボリルト
リフルオロメタンスルホネート(2.20ミリモル)、
直後にジイリプロピルエチルアミン(2.40ミリモ
ル)を添加する。その溶液を0℃で30分間撹拌
し、テトラヒドロフラン中臭化亜鉛溶液1.0〜2.0
当量を添加して5分間撹拌し、次に塩化メチレン
10ml中4−アセトキシ−3−(1−t−ブチル−
ジメチルシリルオキシ)エチル−2−アゼチジノ
ン1.00ミリモルを添加する。その混合液を室温
(T=20〜25℃)で6時間撹拌した後、0℃でPH
=7リン酸塩緩衝液(1ml)次に30%過酸化水素
1mlを添加し、その混合液を15分間撹拌する。混
合液を重炭酸ナトリウム水溶液(5%)を含有す
る分液漏斗に移し、塩化メチレン(3×10ml)で
抽出する。無水硫酸マグネシウムで有機抽出液を
乾燥し、真空中で溶媒を蒸発させた後、生成物の
95〜100%量の回収を得る。ジアステレオマー縮
合付加物の比を粗生成物混合物の試料のHPLC分
析によつて次の通り定量する。 HPLC検定:アルテツクスウルトラスフエア−オ
クチル、5μ、25cm×4.6mmID.アセトニトリル:
水:H3PO4、70:30:0.1、v/v1.1ml/分、
210nm、試料注入容量10μ、試料濃度1mg/
成分/ml、保持時間(分)、Pr−Val−Ox4.32、
β−Me−Ox、12.01、α−Me−Ox、16.12 βおよびα−Meオキサゾリジノンに対する13C
帰属 【表】 実施例 10 イミド類の加水分解に対する一般操作 テトラヒドロフラン1ml中イミド1.00ミリモル
溶液に1N LiOH水溶液2mlを添加する。室温で
3時間撹拌した後、飽和食塩水5mlを添加する。
その溶液を塩化メチレンで抽出(3×10ml)して
脱アシル化したキラルなオキサゾリドン(収率90
%)を除去し、再循環のために回収することがで
きる。1NHClで塩基性水層をPH=4に酸性にし
次に塩化メチレン(3×10ml)で抽出して所望の
酸を70〜85%の収率で生成する。PH=4で酸を沈
殿し、過で単離することができる。 実施例 11 反 応 操作A 実施例6の一般操作に従つて、磁気スピンバー
を備えた乾燥した二口フラスコにN−プロピオニ
ルオキサゾリジノン0.2009g(1.08ミリモル)を
装填する。フラスコをN2で満たし、ゴム隔膜で
密封する。塩化メチレン(2ml)を添加し、その
溶液を−78℃に冷却する。CH2Cl22ml中ジエチル
ボリルトリフルオロメタンスルホネート(0.5933
g、2.72ミリモル)を添加し、直後にジイソプロ
ピルエチルアミン0.53ml(0.3877g、3.00ミリモ
ル)を添加する。薄黄色溶液を−78℃で10分間撹
拌し、BF3、OEt2(0.70ml、5.40ミリモル)を次
にCH2Cl25.0ml中−OAc化合物(21.91mg、0.762
ミリモル)を添加する。反応混合液を一晩室温ま
で徐々に暖める。0℃で反応混合液にPH7のリン
酸塩緩衝液1.0ml、次に30%過酸化水素水1.0mlを
添加して反応を急冷し、その混合液を0℃で1時
間撹拌する。混合液を水性NaHCO3を含有する
(分液漏斗に移し、CH2Cl2(3×20ml)で抽出す
る。有機抽出液を無水MgSO4で乾燥し、真空中
で溶媒を蒸発させた後、粗生成物を結晶化する。
収率は約95%である。HPLC分析はβ/α比84/
16を示す。250MHz−1M−NMR分析によつて比
は85/15である。 実施例 12 操作B 室温でのほかは実施例11で記載した操作を同様
に繰り返して、次の量の試薬で開始エノレートお
よびその結果得られるBF2エノレートを生成す
る。 【表】 HPLCによつて示される通り、収率46%でβ/
α比87/13を得る。 実施例 13 反応 19F−NMR実験 【表】 【表】 操 作 −78℃でCD2Cl22ml中N−プロピオニルオキサ
ゾリジノン(Pr−Val−Ox)にジエチルボリル
−トリフレート(Et2B−OTf)次にジイソプロ
ピルエチルアミン(iPr2NEt)を添加する。反応
混合液を−78℃で1/2時間撹拌する。三フツ化ホ
ウ素エーテレート(BF3OEt2)を添加し、室温
まで加温する。250MHzで19FNMRを行ない、
BF3エノレートの存在は第1図で示される通り、
150.8ppmで(内部標準C6F6、δ=163ppmによつ
て基準)カツプリング定数JFF=57.8Hzを有する
パターンによつて示される。第2図は150〜
153ppm領域の拡大図である。 実施例 14 反応 13C−NMR実験 【表】 操 作 上記の指示量によつてCCl42ml中Pr−Val−Ox
にTMS−OTf次にEt3Nを添加する。内部標準と
してD2Oを用いてZ/E異性体比9:1を示すエ
ノールの13C−NMR(100MHz)を得る。BF3.
OEt2を添加し、得られたエノレートは単独異性
体として観察される。 167〜168ppmで得られる三重線はエノレート中
の二つのフツ素を明示する。
【図面の簡単な説明】
第1図は内部標準としてC6F6を用いて250MHz
で測定したN−プロピオニルオキサゾリジノンの
BF2エノレートの19FNMR分光写真である。 第2図は第1図の150〜153ppm領域の拡大図で
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) 式: (式中、R2、R9およびR3は下記に定義する通
    りであり、Lは脱離基である)の化合物を、有
    機塩基およびルイス酸触媒の存在下で 式: 〔式中、X1およびX2は独立的にOまたはSで
    あり、R1は下記に定義する通りであり、R8
    容易に除去できるエノール保護基であり、R4
    R5およびR6は独立的にH、C1〜C4アルキル、
    C7〜C10アラルキル、C6〜C10アリール、C7
    C10アルカリールから選択され、これらは−
    OH、−OR10、−SH、−SR10(R10はC1〜C4アル
    キルである)で置換することができ、但し、
    R4とR5は同一ではない〕の不均斉化合物と反
    応させて式: (式中、X1、X2、R1、R2、R3、R4、R5、R6
    およびR9は上記および下記で定義される通り
    である)の化合物を生成し、次いで (b) 該化合物を塩基性加水分解条件下で溶媒に接
    触させることを特徴とする式: (式中、R1はC1〜C4アルキルまたはアルコキ
    シルであり、R2およびR9は独立的に水素、非
    置換またはフルオロ、ヒドロキシもしくは保護
    ヒドロキシで置換されたC1〜C4直鎖、分子鎖
    または環状アルキルから選択され、但し、R2
    とR9は同時には非置換アルキルであることは
    なく、R3はHまたは容易に除去できる保護基
    である) の化合物の製造方法。 2 工程(a)のルイス酸触媒がハロゲン化亜鉛また
    は三フツ化ホウ素エーテレートから選択される特
    許請求の範囲第1項記載の方法。 3 R4がR5より立体的に大きく、生成する化合
    物とV内のR1がβ配置である特許請求の範囲
    第1項記載の方法。 4 R2が保護されたヒドロキシであり、Lが酢
    酸基であり、R1がメチルであり、R8がジエチル
    ボリル、ジ−n−ブチルボリル、トリメチルシリ
    ルまたはジメチル−t−ブチルシリルであり、
    R5がHであり、R4がイソプロピルまたはフエニ
    ルであり、R6が各々水素またはメチルである特
    許請求の範囲第4項記載の方法。 5 工程(a)および工程(b)を0〜25℃の範囲内の温
    度において実施する特許請求の範囲第1項記載の
    方法。
JP61069839A 1985-03-29 1986-03-29 1−β−メチルカルバペネム抗生物質中間体の鏡像異性選択的製造方法 Granted JPS61275267A (ja)

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