JP3059475B2 - 2―アゼチジノン誘導体の製造方法 - Google Patents

2―アゼチジノン誘導体の製造方法

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JP3059475B2 JP2275195A JP27519590A JP3059475B2 JP 3059475 B2 JP3059475 B2 JP 3059475B2 JP 2275195 A JP2275195 A JP 2275195A JP 27519590 A JP27519590 A JP 27519590A JP 3059475 B2 JP3059475 B2 JP 3059475B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、坑菌剤として有用なカルバペネム化合物の
合成原料となりうる2−アゼチジノン誘導体の高立体選
択的な製造法に関し、より詳細には、下記式(I) 式中、 R1は水素原子又は水酸基の保護基を表わし、 Zは水素原子又は4−低級アルコキシフエニル基を表
わす、 で示される化合物の高立体選択的な製造法及びその製
造中間体に関する。
式(I)の2−アゼチジノン誘導体の製造法として、
例えば、D.A.Evans et al.,TetrahedronLetters,Vol.2
7,No.41,4961−4964(1986)には、β−アミノ酸誘導体
の閉環反応によつて下記式(A) で示される(3S)−3−((1R)−1−tert−ブチルジ
メチルシリロキシエチル)−2−アゼチジノンを合成す
る方法が記載されている。しかし、この方法は中間体と
して異性化しやすい下記式(B) で示されるアルデヒド誘導体を経由するものであつて、
上記式(A)のアゼチジノン誘導体を高立体選択的に好
収率で製造することはできない。
本発明の主なる目的は、前記式(I)で示されるアゼ
チジノン誘導体を高立体選択的に好収率で製造すること
のできる新規な方法を提供することである。
しかして、本発明によれば、下記式(VIII) 式中、 R11は水酸基の保護基を表わし、 R4は低級アルキル基を表わす、 で示される化合物を縮合閉環反応に付し、次いで必要
に応じて、得られる化合物から水酸基の保護基及び/又
は4−低級アルコキシフエニル基を脱離させることを特
徴とする下記式(I) 式中、 R1は水素原子又は水酸基の保護基を表わし、 Zは水素原子又は4−低級アルコキシフエニル基を表
わす、 で示される化合物の製造方法が提供される。
以下本発明をさらに詳細に説明する。
本明細書において使用する置換基の定議中、「低級」
なる語は、この語が付された基または化合物の炭素原子
数が1〜7個、好ましくは1〜4個であることを意味す
る。
「低級アルキル基」は直鎖状または分岐鎖状のいずれ
であつてもよく、たとえばメチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブ
チル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n
−ヘキシル、イソヘキシル基等が包含される。
「低級アルコキシ基」としては、低級アルキル部分が
上記の意味を有する低級アルキルオキシ基であり、メト
キシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n
−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブ
トキシ等が例示される。
「低級アルコキシフエニル基」は、上記低級アルコキ
シ基でオルト−、メタ−またはパラ位が置換されたフエ
ニル基である。
また、「水酸基の保護基」は、ペプチド化学において
セリンの水酸基の保護基として一般に知られている任意
の保護基を意味し、たとえば、アセチル、ペンゾイル、
メタンスルホニル、p−トルエンスルホニル等の脂肪族
または芳香族アシル基;ベンジル、トリフエニルメチル
等のアラルキル基;ベンジルオキシカルボニル、p−ニ
トロベンジルオキシカルボニル、p−メトキシベンジル
オキシカルボニル等の置換もしくは非置換ベンジルオキ
シカルボニル基;トリメチルシリル、tert−ブチルジメ
チルシリル、tert−ブチルジフエニルシリル基、フエニ
ルイソプロピルジメチルシリル基等のシリル基を例示す
ることができる。
本発明の方法によれば、下式(VIII) 式中、R11およびR4は前記定義のとおりである、 で示される化合物が縮合閉環反応に付すことによつて前
記式(I)で示される2−アゼチジノン誘導体が製造さ
れる。
式(VIII)で示される化合物の縮合閉環反応は、例え
ば次のようにして行なうことができる。
(1) 式(VIII)で示される化合物を塩基の存在下に
水酸基の活性化試薬と反応させて反応性誘導体とし、次
いで、 (2) 得られる反応性誘導体に塩基を作用させる。
上記工程(1)は、通常不活性有機溶媒中、例えば、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル
類;トルエン、キシレン、シクロヘキサン等の炭化水素
類;ジクロルメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化
水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリルな
ど;特にジクロルメタン、またはテトラヒドロフラン中
で好適に実施することができる。
本反応で使用される塩基としては、例えばリチウム、
ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;例えばカルシ
ウム等のアルカリ土類金属;例えば水素化ナトリウム等
のアルカリ金属水素化物;例えば水素化カルシウム等の
アルカリ土類金属水酸化物;例えば水素化ナトリウム、
水酸化カリウム等のアルカリ金属水素化物;例えば炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;例
えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカ
リ金属炭酸水素塩;例えばナトリウムメトキシド、ナト
リウムエトキシド、カリウム第三級ブトキシド等のアル
カリ金属アルコキシド;例えば酢酸ナトリウム等のアル
カン酸アルカリ金属塩;例えば炭酸マグネシウム、炭酸
カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩;例えばトリメ
チルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピル
−N−エチルアミン等のトリ(低級)アルキルアミン;
例えばピリジン、ピコリン、ルチジン、N,N−ジメチル
ピリジンのようなN,N−ジ(低級)アルキルアミノピリ
ジン等のピリジン化合物;キノリン;例えばN−メチル
モルホリン等のN−低級アルキルモルホリン;例えばN,
N−ジメチルベンジルアミン等のN,N−ジ(低級)アルキ
ルベンジルアミン等のような有機塩基または無機塩基を
あげることができるが、好ましくはトリエチルアミン、
N,N−ジイソプロピル−N−エチルアミン等を用いるこ
とができる。塩基の使用量は、その種類によつても異な
るが、一般には、原料である式(VIII)で示される化合
物1モルに対して約1モルないし約4モルの範囲内であ
ることができる。
また、水酸基の活性化試薬としては、メタンスルホニ
ルクロリド、4−トルエンスルホニルクロリドなどの有
機スルホニルハライド;アセチルクロリドなどのアシル
ハライド等を例示することができ、その使用量は、一般
には、原料である式(VIII)で示される化合物1モルに
対して約1モルないし約4モルの範囲内であることがで
きる。
本工程の反応は、厳密に制限されるものではないが通
常、約−20℃ないし約60℃、好ましくは約0℃ないし室
温程度で、約30分間ないし約4時間撹拌することによつ
て行なうことができる。
本工程によつて得られる反応性誘導体は、必ずしも必
要ではないが、場合によつて、通常の精製手段、例えば
抽出、またはクロマトグラフイー等によつて単離精製す
ることができる。
工程(2)では、通常、上記に例示した如き不活性溶
媒から任意に選択される溶媒中で行なうことができる
が、特に、ジクロロメタンとジメチルホルムアミドとの
混合溶媒中で、上記で得られる式(VIII)で示される化
合物の反応性誘導体が塩基と反応せしめられる。
本工程の反応で使用される塩基としては、前記に例示
した塩基の中から任意に選択することができるが、好ま
しくは、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物を
用いることができる。この場合の塩基の使用量は、塩基
の種類によつても異なるが、一般には、原料である、上
記工程(1)で得られる反応性誘導体1モルに対して約
1モルないし約3モル、好ましくは約1.2モルないし約
2.0モルの範囲内で用いることができる。
反応は、厳密に制限されるものではないが、通常、約
0℃ないし約40℃、好ましくは室温程度で、約30分間な
いし約4時間撹拌することによつて行なうことができ
る。
本工程によつて得られる前記式(I)で示される化合
物は、通常の精製手段、例えば抽出、またはクロマトグ
ラフイー等によつて単離、精製することができる。
以上の(1)および(2)の各工程における反応は、
必須ではないが、不活性雰囲気下、例えば窒素ガス、ま
たはアルゴンガス中で行なうのが望ましい。
また、前記式(VIII)で示される化合物の縮合閉環反
応は、例えば、式(VIII)で示される化合物に適当な縮
合剤、例えばトリフエニルホスフインとジエチルアゾジ
カルボキシラートとの組合わせの適当量を作用させるこ
とによつても行なうことができる。
この反応は、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、
ジオキサン等の不活性有機溶媒中、一般には、約0℃な
いし約40℃で約30分間ないし約2時間撹拌することによ
つて行なうことができる。
以上の方法によつて、下式(I−1) 式中、R11およびR4は前記定義のとおりである、 で示される化合物を製造することができる。
上記式(I−1)で示される化合物は、必要に応じて
水酸基の保護基(R11)および/または4−低級アルコ
キシフエニル基を脱離することによつて、下式(I−
2) 式中、R1およびZは前記定義のとおりである、ただ
し、R1が水酸基の保護基(R11)である場合には、Zは
水素原子を表わす、 で示される化合物に誘導体することができる。
式(I−1)で示される化合物からの4−低級アルコ
キシフエニル基の脱離反応は、適当な溶媒中、酸化剤を
用いて行なうことができる。
使用される酸化剤としては、硝酸第二セリウムアンモ
ニウム、過硫酸カリウム、オゾン等を例示することがで
きるが、好ましくは硝酸第2セリウムアンモニウムが使
用される。
反応溶媒は、用いる酸化剤の種類によつて異なり、例
えば酸化剤として硝酸第二セリウムアンモニウムを用い
る場合には、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、メタノー
ル、エタノール等の有機溶媒と水との混合溶媒を用いる
のが好都合である。
酸化剤の使用量は、一般には、原料である式(I−
1)で示される化合物1モルに対して約1モルないし約
4モルの範囲内であることができる。
反応は、厳密に制限されるものではないが、通常、約
−20℃ないし約0℃程度の比較的低温下に、約5分ない
し約2時間撹拌することによつて行なうことができる。
また、酸化剤として過硫酸カリウムを用いる場合に
は、例えば、中性付近のリン酸緩衝液中、適当な温度条
件下で反応を行なうこともできる。
さらに、酸化剤としてオゾンを用いる場合には、例え
ば、ベンゼン、ジクロルメタン、クロロホルム、四塩化
炭素、ジエチルエーテル、酢酸エチル、メタノール、エ
タノール、アセトン、酢酸等の不活性溶媒中、約−50℃
ないし約50℃の温度条件下で反応を行なうことができ
る。この場合、オゾンの使用量は、原料である式(I−
1)で示される化合物1モルに対して過剰量であること
が好ましく、反応終了後は、本反応の中間体であるオゾ
ニドを常法に従つて分解せしめることによつて、式(I
−1)で示される化合物を得ることができる。分解方法
としては、例えば熱分解、過酸化水素による酸化分解、
またはジメチルスルフイド、亜鉛末、トリフエニルホス
フイン、チオ硫酸ナトリウム等による還元分解を挙げる
ことができる。
一方、式(I−1)で示される化合物からの水酸基の
保護基(R11)の離脱反応は、ソルボリシス、または水
素添加分解等のそれ自体既知の脱保護基反応条件下に行
なうことができ、例えば、メタノール、エタノール、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等の溶媒中で、塩酸、硫
酸、酢酸等の酸の存在下に、約0℃ないし約100℃の温
度で約30分間ないし約24時間撹拌することにより行なう
ことができる。
かくして得られる式(I)で示される化合物は、その
アゼチジノン環の3位炭素原子がS配位、3位側鎖の炭
素原子がR配位である立体特異的な構造を有する。
式(I)で示される化合物は、さらに、それ自体既知
の方法、例えば村橋らの方法[日本化学会58回春季年会
予稿集II、p1505(1989)]に従つて、4−アセトキシ
体へ誘導することができ、これによつて得られる4−ア
セトキシ−2−アゼチジノン誘導体は、立体特異的なカ
ルバペネム化合物の極めて重要な合成中間体となるもの
である(例えば、特開昭62−77384号公報、特開昭62−2
12388号公報等参照)。
なお、上記の製造法において出発原料として用いられ
る前記式(VIII)で示される化合物は、従来の文献に未
載の新規な化合物であり、例えば、下記反応式Aに示さ
れる方法によつて合成することができる。
式中、R2は水酸基の保護基を表わし、 R3は低級アルキル基を表わし、 R11およびR4は前記定義のとおりである。
以下、上記反応式Aの各工程について説明する。
工程(a)は、式(II)で示されるカルボン酸または
その反応性誘導体と式(III)で示される(4R)−4−
アルキル置換チアゾリジン−2−チオン誘導体とを反応
させて式(IV)で示される化合物を製造する工程であ
る。
反応は、式(II)で示されるカルボン酸に、クロロホ
ルム、ジクロルメタン等の不活性溶媒中で、塩基存在下
にカルボン酸活性化試薬及び式(III)の(4R)−4−
アルキル置換チアゾリジン−2−チオン誘導体を加えて
撹拌することによつて行うことができる。
本反応で使用されるチアゾリジン−2−チオン誘導体
の4位アルキル基(R3)は、エチル基またはイソプロピ
ル基であることが好ましく。式(III)で示される(4
R)−4−アルキル置換チアゾリジン−2−チオン誘導
体の使用量は厳密に制限されるものではないが、一般に
は式(II)で示される化合物1モルに対して、約1モル
ないし約2モルの範囲内であることができる。
また、塩基としては、ジメチルアミノピリジン、ピリ
ジン、キノリン、ルチジン、トリエチルアミン、水素化
ナトリウム等を例示することができ、その使用量は、塩
基の種類によつても異なるが、一般には、原料であるカ
ルボン酸1モルに対して約0.01モルないし約0.1モルの
範囲内であることができる。
上記カルボン酸活性化試薬としては、塩酸1−エチル
−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミ
ド、ジシクロヘキシルカルボジイミド等を例示すること
ができる。
反応は、厳密に制限されるものではないが、通常、約
0℃ないし約40℃、好ましくは室温程度で約1時間ない
し約24時間撹拌することによつて行うことができる。
また、本工程は、式(II)のカルボン酸を予め反応性
誘導体となし、次いで式(III)で示される化合物と反
応させることによつても行なうことができる。
カルボン酸の反応性誘導体は、例えば、クロロホル
ム、ジクロルメタン等の不活性溶媒中で、ジメチルアミ
ノピリジン、ピリジン、トリエチルアミン等の塩基の存
在下に式(II)のカルボン酸にクロル炭酸エチル、塩化
チオニル等のカルボン酸活性試薬を反応させることによ
つて得ることができる。この場合に使用される塩基の量
は、一般には、原料であるカルボン酸1モルに対して、
約1モルないし約2モルの範囲内であることができる。
これによつて得られる反応性誘導体は、上記と同様の条
件で式(III)で示される化合物と反応させることによ
り、式(IV)で示される化合物を製造することができ
る。
反応生成物は、通常の精製手段、たとえば抽出、クロ
マトグラフイー等の手段により分離、精製することによ
つて、式(IV)で示される化合物を単離することができ
る。
なお、本反応で用いられる式(III)で示される(4
R)−4−アルキル置換チアゾリジン−2−チオン誘導
体は、それ自体既知の方法、たとえば2−アミノアルコ
ールを塩基の存在下に二硫化炭素と反応させることによ
つて容易に得ることができる(特開昭62−42964号公報
参照)。
また、式(II)で示されるカルボン酸は、それ自体既
知の方法、たとえばアクリル酸エステルに適当なアルコ
ール誘導体を反応させることによつて、容易に製造する
ことができる(後記実施例参照)。
工程(b)は、上記工程(a)で得られる式(IV)で
示される化合物をアルドール反応に付して、式(V)で
示される化合物を製造する工程である。
具体的には、例えば、式(IV)で示される化合物を塩
基の存在下にスズ(II)トリフレートと反応させてエノ
レートとし、次いでこれにアセトアルデヒドを反応させ
ることによつて行うことができる。エノール化反応は、
不活性有機溶媒中、例えば、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン等のエーテル類;トルエン、キシレン、シ
クロヘキサン等の炭化水素類;ジクロルメタン、クロロ
ホルム等のハロゲン化炭化水素類など、特にジクロルメ
タンまたはテトラヒドロフラン中で好適に実施すること
ができる。
反応温度は厳密に制限されるものではなく、使用する
出発原料等に応じて広範に変えることができるが、一般
には約−100℃ないしほぼ室温程度、好ましくは約−78
℃ないし約0℃の比較的低温で行うことができる。
式(IV)で示される化合物に対するスズ(II)トリフ
レートの使用量は臨界的なものではないが、通常、式
(IV)で示される化合物1モルに対して約1ないし約3
モル、好ましくは1.5ないし2.5モルの範囲内で用いるこ
とができる。
上記反応は有利には塩基の存在下に実施され、使用し
うる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソ
プロピルエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]
オクタン、N−メチルモルホリン、N−エチルピペリジ
ン、ピリジン等の第三級アミン等が挙げられ、中でもト
リエチルアミンまたはN−エチルピペリジンが有利に用
いられる。これらの塩基は、一般に、式(IV)で示され
る化合物1モル当たり約1.0ないし約3モル、好ましく
は1.5ないし2.5モルの割合で使用することができる。上
記エノール化反応は上記条件下に一般に約5分ないし約
4時間で終わらせることができる。
このエノール化反応にひきつづいてそのまま、生成す
るエノレートにアセトアルデヒドを反応せしめることが
できる。
前記エノレートとアセトアルデヒドとの間のアルドー
ル反応は、一般に、約−100℃ないしほぼ室温、好まし
くは約−78℃ないし約10℃の温度において行なうことが
できる。この際のアセトアルデヒドの使用量は臨界的で
はなく適宜変更することができるが、通常、前記エノー
ル化反応に用いた式(IV)で示される化合物1モル当た
り約1ないし約5モル、好ましくは1.5ないし3モルの
範囲内で用いるのが適当である。
かかる条件下に、反応は一般に約5分ないし約5時
間、より一般的には約5分ないし約2時間程度で終わら
せることができる。
前述のエノール化反応及び上記アルドール反応は、必
須ではないが、不活性雰囲気下、例えば窒素ガスまたは
アルゴンガス雰囲気下に実施するのが望ましい。
最後に、反応生成物は水で処理される。例えば、反応
終了後、弱酸性ないし中性付近の燐酸緩衝液または有機
水溶液、好ましくは燐酸緩衝液を加えて撹拌し、不溶物
をろ別する。生成する式(V)で示される化合物は常法
により、例えば抽出、再結晶、クロマトグラフイー等に
て分離、精製することができる。
本工程は、式(IV)で示されるカルボン酸アミド誘導
体に立体選択的に1(R)−ヒドロキシエチル基を導入
する工程であり、その選択性は極めて良好なものであ
る。
本工程で得られる式(V)で示される化合物のα位の
炭素原子はS配位、β位の炭素原子はR配位となる。こ
の立体配位は以下の各工程においても実質的に完全に維
持されるため、本発明の立体特異的な中間体化合物であ
る式(VIII)の化合物を高収率で得ることができる。
工程(c)は、前期工程(b)で製造される式(V)
で示される化合物の水酸基を保護して、式(VI)で示さ
れる化合物を製造する工程である。
反応は、それ自体既知の水酸基保護方法を用いて行う
ことができ、例えば、ジクロルメタン、クロロホルム等
の不活性溶媒中で、塩基存在下に前記「水酸基の保護
基」として例示した各種置換基をもつハロゲン化物を反
応させて行うことができる。
使用される塩基としては、ジメチルアミノピリジン、
ピリジン、イミダゾール、キノリン、ルチジン、トリエ
チルアミン等を例示することができるが、イミダゾール
が好ましく用いられる。また、保護基としては、トリメ
チルシリル、t−ブチルジメチルシリル等のシリル基が
特に好ましく用いることができる。
反応は窒素ガス等の不活性気体雰囲気中で行うことが
好ましく、約−20℃ないし室温程度、好ましくは約0℃
で、約1時間ないし約24時間撹拌することによつて行う
ことができる。得られる式(IV)で示される化合物は、
通常の精製手段、例えば抽出またはクロマトグラフイー
等の手段によつて単離、精製することができる。
工程(d)は、上記工程(c)で得られる式(VI)で
示される化合物を4−低級アルコキシフエニルアミンと
反応させて、式(VII)で示される化合物を製造する工
程である。
反応は、先に例示した如き不活性有機溶媒中、例え
ば、ジクロルメタン、クロロホルム中で行なうことがで
きる。
本反応で使用される4−低級アルコキシフエニルアミ
ンとしては4−アニシジン、4−エトキシフエニルアミ
ン等が例示することができ、その使用量は、一般には、
式(VI)で示される化合物1モルに対して約1モルない
し約3モルの範囲内であることができる。
反応は、厳密に制限されるものではないが、約0℃な
いし約60℃、好ましくは室温程度で約30分間ないし約24
時間撹拌することによつて行なうことができる。
反応生成物は、通常の精製手段、例えば抽出またはク
ロマトグラフイー等により分離、精製することによつ
て、式(VII)で示される化合物を単離することができ
る。
工程(e)は、上記工程(d)で得られる式(VII)
の化合物のR2で示される保護基を脱離せしめて、式(VI
II)で示される化合物を製造する工程である。
保護基の脱離反応は、前記工程(2)に関して説明し
たソルボリシスまたは水素添加分解等のそれ自体既知の
脱保護基反応によつて行なうことができる。
但し、式(VII)で示される化合物には、R11で保護さ
れた第二級の水酸基とR2で保護された第一級の水酸基が
存在する。そこで、本工程の脱保護基反応において、R2
の保護基のみを選択的に脱離せしめる条件を選択すれば
高収率で式(VIII)で示される化合物を得ることができ
る。
例えば、保護基R11とR2が同一である場合には、反応
温度を比較的低温で行うことによつて、第一級水酸基の
保護基を優先的に脱離せしめることができる。また、保
護基R11とR2が異なる場合には、R2の保護基の脱離に特
に好ましい条件を選択することによつて、高収率で式
(VIII)で示される化合物を製造することができる。
その一例を示せば以下のとおりである。
例えば、R11がtert−ブチルジメチルシリル基であ
り、R2がベンジル基である場合、R2のベンジル基のみを
優先的に脱離せしめるためには、メタノールと酢酸との
混合溶媒中で、水素雰囲気下にパラジウム−炭素を作用
させることによつて行なうことができる。この場合の反
応温度は約0℃ないし室温程度の比較的低温でよく、約
30分間ないし約6時間撹拌することによつて反応は終了
する。
以下、実施例によつて本発明をさらに具体的に説明す
るが、それらによつて本発明の範囲は何ら限定されるも
のではない。
なお、以下の記載においては、下記略号を用いる。
実施例1 3−ベンジルオキシプロピオン酸(1) ベンジルアルコール9.0gに金属ナトリウム75mgを加え
窒素気流下室温で30分撹拌する。この溶液にアクリル酸
メチル6.5gを加え同条件下終夜撹拌する。反応終了後、
反応液に酢酸エチル及び飽和塩化アンモニア水を加えて
抽出し、飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで乾燥
する。溶媒を減圧下留去し得られた残渣にエタノール15
0mlを加え、さらに1規定水酸化ナトリウム水溶液を加
え室温で1時間撹拌する。反応終了後、反応液を1規定
塩酸で中和した後、溶媒を減圧下留去する。残渣に酢酸
エチル及び1規定塩酸を加えて抽出し、氷水、飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減
圧下留去することにより、3−ペンジルオキシプロピオ
ン酸(1)8.2g(60%)を得た。
実施例2 (4R)−3−ベンジルオキシプロパノイル−4−イソプ
ロピル−1,3−チアゾリジン−2−チオン(2) 3−ベンジルオキシプロピオン酸(1)2.16gの塩化
メチレン50ml溶液に(4R)−イソプロピルチアゾリジン
−2−チオン1.93gとWSC 2.42g及びDMAP 50mgを加え
て、室温で終夜撹拌する。反応終了後、反応液を水、飽
和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥す
る。溶媒を減圧下留去し、得られた残渣をシリカゲルク
ロマトにて精製し、化合物(2)を黄色油状物として3.
32g(86%)得た。
▲[α]22 D▼−227.7゜(CHCl3、C 1.37) IR:1690 cm-1 NMR(δ,CDCl3):0.95(3H,d,J=6.8Hz)、1.04(3H,
d,J=6.8Hz)、2,37(1H,qd,J=6.8,13.2Hz)、3.00(1
H,dd,J=1.1,11.4Hz)、3.43−3.59(3H,m)、3.70−3.
92(2H,m)、4.54(2H,s)、5.10−5.18(1H,m)、7.33
(5H,s) 実施例3 (4R)−3−[(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−(ベ
ンジルオキシメチル)ブタノイル]−4−イソプロピル
−1,3−チアゾリジン−2−チオン(3) スズ(II)トリフレートSn(OTf))11.61gの塩化
メチレン23ml溶液にN−エチルピペリジン4.2ml及び化
合物(1)3gの塩化メチレン20ml溶液を加えて窒素気流
中−78℃で30分撹拌し、続いて過量のアセトアルデヒド
の塩化メチレン3ml溶液を−78℃で加え、同温で30分間
撹拌する。反応終了後、0.1規定リン酸緩衝液を加え、
セライトろ過した後、3液を水、飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧下留去
し、得られた残渣をシリカゲルクロマトにて精製し化合
物(3)を黄色油状物として2.88g(84%)得た。
▲[α]22 D▼−302.4゜(CHCl3、C 1.91) IR:3450、1690 cm-1 NMR(δ,CDCl3):0.98(3H,d,J=6.8Hz)、1.05(3H,
d,J=6.8Hz)、1.26(3H,d,J=6.5Hz)、2.36(1H,qd,J
=6.8,13.6Hz)、2.93(1H,dd,J=1.0,11.4Hz)、3.07
(1H,d,19Hz)、3.27(1H,dd,J=7.7,11.4Hz)、3.78
(1H,dd,J=5.2,9.2Hz)、3.91(1H,dd,J=8.4,9.2H
z)、4.26−4.33(1H,m)、4.43(1H,d,J=12.4Hz)、
4.52(1H,d,J=12.4Hz)、4.98−5.04(1H,m)、5.08−
5.17(1H,m)、7.27−7.37(5H,m) 実施例4 (4R)−3−[(2S,3R)−3−tert−ブチルジメチル
シリロキシ−2−(ベンジルオキシメチル)ブタノイ
ル]−4−イソプロピル−1,3−チアゾリジン−2−チ
オン(4) tert−ブチルジメチルクロロシラン2.6gの塩化メチレ
ン14ml溶液にイミダゾール1.17gを加えて窒素気流中0
℃で1時間撹拌した後、化合物(3)2.88gの塩化メチ
レン8.5ml溶液を加えて同条件下終夜撹拌する。反応終
了後、反応液を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧下留去し、得られた
残渣をシリカゲルクロマトにて精製して化合物(4)を
黄色油状物として3.42g(91%)得た。
▲[α]22 D▼−247.1゜(CHCl3、C 1.1) IR:1690 cm-1 NMR(δ,CDCl3):0.01(3H,s)、0.03(3H,s)、0.88
(9H,s)、0.98(3H,d,6.8Hz)、1.05(3H,d,J=6.8H
z)、1.29(3H,d,J=6.1Hz)、2.36(1H,qd,J=6.8,13.
6Hz)、2.87(1H,dd,1.0,11.4Hz)、3.16(1H,dd,J=7.
7,11.4Hz)、3.83−3.87(2H,m)、4.22−4.34(1H,
m)、4.47(2H,s)、4.92−5.09(2H,m)、7.28−7.34
(5H,m) 実施例5 (2S,3R)−3−tert−ブチルジメチルシリロキシ−
2−(ベンジルオキシメチル)−N−(4−メトキシフ
エニル)酪酸アミド(5) 化合物(4)3.0gの塩化メチレン20ml溶液にp−アニ
シジン920mgを加えて室温で終夜撹拌する。反応終了
後、溶媒を減圧下留去し、得られた残渣をシリカゲルク
ロマトにて精製して、化合物(5)を白色結晶として2.
76g(定量的)得た。
▲[α]22 D▼+8.7゜(CHCl3、C 2.16) IR:3320、1660、1510 cm-1 NMR(δ,CDCl3):0.02(6H,s)、0.80(9H,s)、1.06
(3H,d,J=6.3Hz)、2.61−2.68(1H,m)、3.51(1H,d
d,J=6.9,9.9Hz)、3.65(3H,s)、3.81(1H,dd,J=5.
9,9.9Hz)、4.20(1H,m)、4.37(1H,d,J=11.9Hz)、
4.48(1H,d,J=11.9Hz)、6.71(2H,d,J=8.9Hz)、7.2
0(5H,s)、7.24(2H,d,J=8.9Hz)、8.33(1H,brs) 実施例6 (2S,3R)−3−tert−ブチルジメチルシリロキシ−2
−ヒドロキシメチル−N−(4−メトキシフエニル)酪
酸アミド(6) 化合物(5)1.0gのメタノール−酢酸(4:1)10ml混
液に、10%パラジウム炭素(含水50%)200mgを加え
て、水素気流下(4atm)室温で2時間振とうする。反応
終了後、パラジウム炭素をセライトにてろ去する。溶媒
は減圧下留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトに
て精製して、化合物(6)を白色結晶として725mg(91
%)得た。
m.p.:111℃ IR(KBr):3370、1660、1560 cm-1 NMR(δ,CDCl3):0.01(3H,s)、0.03(3H,s)、0.79
(9H,s)、1.13(3H,d,J=6.3Hz)、1.53(1H,brs)、
2.49−2.54(1H,m)、3.33(1H,dd,J=3.6,8.9Hz)、3.
65(3H,s)、3.89−3.93(1H,m)、4.08−4.17(1H,
m)、6.73(2H,d,J=8.9Hz)、7.29(2H,d,J=8.9H
z)、8.77(1H,brs) 実施例7 (2S,3R)−3−tert−ブチルジメチルシリロキシ−2
−メタンスルホニルオキシメチル−N−(4−メトキシ
フエニル)酪酸アミド(7) 化合物(6)900mgのテトラヒドロフラン12ml溶液に
メタンスルホニルクロリド0.4ml及びトリエチルアミン
0.71mlを加えて窒素気流中0℃で30分間、続いて室温で
1時間撹拌する。反応終了後、反応液に酢酸エチル及び
飽和塩化アンモニア水を加え抽出し、飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧下留去
し、得られた残渣をシリカゲルクロマトにて精製して化
合物(7)を無色油状物として1.1g(定量的)得た。
▲[α]22 D▼+10.4゜(CHCl3、C 0.98) IR:1650、1350、1170 cm-1 NMR(δ,CDCl3):0.01(3H,s)、0.02(3H,s)、0.80
(9H,s)、1.08(3H,d,J=5.9Hz)、2.80−2.86(1H,
m)、2,90(3H,s)、3.64(3H,s)、4.03−4.12(1H,
m)、4.14−4.21(1H,m)、4.45−4.51(1H,m)、6.71
(2H,d,J=8.9Hz)、7.21(2H,d,J=8.9Hz)、8.15(1
H,brs) 実施例8 (3S)−3−((1R)−1−tert−ブチルジメチルシリ
ロキシエチル)−1−(4−メトキシフエニル)−2−
アゼチジノン(8) 水素化ナトリウム(55%油性)120mgの塩化メチレン
−DMF(4:1)30ml懸濁液に、化合物(7)1.0gの塩化メ
チレン−DMF(4:1)20ml混液を30分かけて滴下し、窒素
気流中室温で1.5時間撹拌する。反応終了後、反応液を
飽和塩化アンモニア水、水、飽和食塩水で順次洗浄した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧下留去
して、得られた残渣をシリカゲルクロマトにて精製し化
合物(8)を白色結晶として776mg(定量的)得た。
▲[α]22 D▼−58.2゜(CHCl3、C 1.25) IR:1750、1515 cm-1 NMR(δ,CDCl3):0.01(3H,s)、0.02(3H,s)、0.75
(9H,s)、1.21(3H,d,J=6.3Hz)、3.20−3.25(1H,
m)、3.51−3.61(2H,m)、3.75(3H,s)、4.22−4.30
(1H,m)、6.82(2H,d,J=8.9Hz)、7.25(2H,d,J=8.9
Hz) 実施例9 (3S)−3−((1R)−1−tert−ブチルジメチルシリ
ロキシエチル)−2−アゼチジノン(9) 化合物(8)300mgのアセトニトリル5.6ml溶液に、硝
酸第二セリウムアンモニウム1.47gの水溶液9mlを−15℃
で2分間で滴下し、同条件下20分間撹拌する。反応終了
後、反応液に酢酸エチルを加え、水、10%亜硫酸ナトリ
ウム水、5%炭酸ナトリウム水、水、飽和塩化アンモニ
ア水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶
媒を減圧下留去して、得られた残渣をシリカゲルクロマ
トにて精製し、化合物(8)を白色結晶として137mg(6
7%)得た。
▲[α]22 D▼−74.1゜(CHCl3、C 1.73) IR:1750 cm-1 NMR(δ,CDCl3):0.02(6H,s)、0.80(9H,s)、1.12
(3H,d,J=6.3Hz)、3.12−3.29(3H,m)、4.09−4.18
(1H,m)、5.84(1H,brs)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 205/08 C07C 235/08 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(VIII) 式中、 R11は水酸基の保護基を表わし、 R4は低級アルキル基を表わす、 で示される化合物を縮合閉環反応に付し、次いで必要に
    応じて、得られる化合物から水酸基の保護基及び/又は
    4−低級アルコキシフエニル基を脱離させることを特徴
    とする下記式(I) 式中、 R1は水素原子又は水酸基の保護基を表わし、Zは水素原
    子又は4−低級アルコキシフエニル基を表わす、 で示される化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】下記式(VIII) 式中、 R11は水酸基の保護基を表わし、 R4は低級アルキル基を表わす、 で示される化合物。
  3. 【請求項3】(a)下記式(II) 式中、R2は水酸基の保護基を表わす、 で示されるカルボン酸、またはその反応性誘導体を下記
    式(III) 式中、R3は低級アルキル基を表わす、 で示される化合物と反応させ、 (b)得られる下記式(IV) 式中、R2およびR3は前記定義のとおりである、 で示される化合物を、塩基の存在下にスズ(II)トリフ
    レートと反応させてエノレートとした後、アセトアルデ
    ヒドと反応させ、 (c)得られる下記式(V) 式中、R2およびR3は前記定義のとおりである、 で示される化合物の水酸基を保護し、 (d)得られる下記式(VI) 式中、 R11は水酸基の保護基を表わし、 R2およびR3は前記定義のとおりである、 で示される化合物を4−低級アルコキシフエニルアミン
    と反応させ、 (e)得られる下記式(VII) 式中、 R4は低級アルキル基を表わし、 R11およびR2は前記定義のとおりである、 で示される化合物から水酸基の保護基R2を脱離せしめる
    ことを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の式(VII
    I)の化合物の製造方法。
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