JPH0558001B2 - - Google Patents

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JPH0558001B2
JPH0558001B2 JP1190785A JP1190785A JPH0558001B2 JP H0558001 B2 JPH0558001 B2 JP H0558001B2 JP 1190785 A JP1190785 A JP 1190785A JP 1190785 A JP1190785 A JP 1190785A JP H0558001 B2 JPH0558001 B2 JP H0558001B2
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Sho Onodera
Kaname Ootani
Takenori Masumoto
Katsumi Tsubochi
Takashi Mayahara
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  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は化学的修飾を施された木材から、種々
の樹脂原料として有用な木材溶液を効率良く製造
する方法に関する。
従来技術 木材を含む木質系原料の利用の一環として、水
酸基の一部に少なくとも一種の有機置換基を導入
することによつて化学的修飾を施した木材(化学
的修飾木材)を有機溶媒に溶解し、得られた木材
溶液を種々の樹脂原料として利用することが提案
されている(特開昭第57−2360号参照)。しかし
ながら、この従来法で適当な木材溶液を得るに
は、原料として有機基の重量増加率が50%以上の
化学的修飾木材を用いる必要がある。そのために
は、木材を微粉末(20〜30メツシユ以上)状態に
粉砕しなければならず、工程が複雑であつた。ま
た、この方法は、撹拌下、常圧で200℃以上に加
熱する必要があり、そのための装置を備えなけれ
ばならなかつた。しかも、得られる溶液の濃度は
約1%程度と極めて低く、そのままでは樹脂化の
原料としては不適当であり、分別等を行なう必要
があつた。この様に、従来法は工程が複雑な上、
多大のエネルギーとコストが要求され、工業化に
不適当であつた。
発明の目的 本発明者らは、上記の実情に鑑み、置換率の低
い化学的修飾木材を用いて、常圧下に中程度の温
度で、容易に濃厚な木材の完溶やドープ状の溶液
を得ることのできる方法を提供することを目的と
して研究を重ねた結果、化学的修飾木材を酸触媒
の存在下、多価アルコールで処理すると該化学的
修飾木材中の主としてリグニンが加溶媒分解(ソ
ルボリシス)するので、上記の目的が達成され得
るということを見い出し、本発明を完成した。
即ち本発明は、適当な重量増加率の化学的修飾
木材を酸触媒の存在下、多価アルコールと共に中
温に加熱することにより、主としてリグニンを加
溶媒分解し、もつて溶液化を達成する方法を提供
するものである。
発明の構成 本発明方法に用いる化学的修飾木材は、木粉、
木材繊維、木材チツプ、単板くず等の木材を粉砕
したもの、及びワラやモミガラ等の植物繊維素等
を原料とし、周知の方法で調製することができ
る。
木材原料に置換基を導入して化学的修飾を施す
ための反応は、木材原料中に存在するセルロー
ス、ヘミセルロース、あるいはリグニンの各々の
水酸基の少なくとも一部に置換基を導入する反応
であり、例えば水酸基のエステル化ないしエーテ
ル化反応が含まれる。
エステル化には酸ハロゲン化物、酸無水物、二
塩基酸無水物および脂肪酸などの各種酸が、ま
た、エーテル化には、塩化メチル、塩化エチル、
塩化アリル、塩化ベンジル、エチレンクロルヒド
リンなどハロゲン化物;モノクロル酢酸ナトリウ
ム、モノクロル酢酸などα−ハロゲン酸;硫酸ジ
メチル、硫酸ジエチルなどジアルキル硫酸;エチ
レンオキシド、プロピレンオキシドなどエポキシ
化合物;アクリロニトリルなど陰性基で活性化さ
れたビニル化合物;ジアゾメタン;ホルムアルデ
ヒドなどのアルデヒド類;チタニウムアルキレー
トなどの有機金属化合物などが使用される。また
これらの反応は無触媒下または触媒下で行なわ
れ、触媒を使用する場合には、前者では硫酸、過
塩素酸ピリジン、塩化亜鉛などの触媒を、後者で
は苛性ソーダなどのアルカリ触媒を用いることが
できる。
導入される有機基の好適例としては、アセチル
基、プロピオニル基、ブチリル基、バレロイル基
などの脂肪酸アシル基;カルボキシプロペノイル
基など二塩基酸モノエステル基;ベンゾイル基そ
の他の芳香族アシル基;メチル基、エチル基など
の低級アルキル基;アルリ基;カルボキシメチル
基;ヒドロキシエチル基などのヒドロキシアルキ
ル基;ポリオキシメチレン基、ポリオキシエチレ
ングリコール基などのポリオキシアルキレングリ
コール基;ベンジル基;ペンチル基、オクチル基
などの長鎖アルキル基;シアノエチル基;メチレ
ンエーテル基;および類縁基などを挙げることが
できる。さらにこれらの有機基の2種以上、例え
ば、アセチル基とブチリル基を導入することも可
能である。
また、有機基のほかに、無機基、例えばニトロ
基や、炭素、水素、酸素および窒素以外の原子を
含む有機基、例えば有機金属基を導入してもよ
い。導入置換基は必ずしも一種類に限る必要はな
い。
この木材の化学的修飾処理は、通常、溶媒また
は膨潤剤の存在下に、室温ないし加温条件のもと
で、繊維状、粉体状の木材を対応する化合物で処
理することにより行なわれる。
処理した木材は、例えば、水またはメタノール
に投入し、集し、水またはメタノールで洗浄す
る等の方法で充分に洗浄した後、必要に応じ乾燥
する。あるいは、メタノール洗浄後、液切りをし
て多価アルコールを加えたり、あるいはメタノー
ル洗浄後、多価アルコールで洗浄し、再度その多
価アルコールの必要量と混合して直接、溶液化す
ることもできる。
本発明者らの研究によれば、このような反応に
より得られる化学的修飾木材は、導入される置換
基の種類や置換度に応じ、多かれ少なかれ、水、
各種水溶液、有機溶媒、あるいは、それらの混合
溶媒に対する溶解性、親和性が改良されている。
上記の各種の処理方法のうち、本発明方法の溶
液化に使用するのに適した木材の化学的修飾法
は、アセチル化、マレイン酸あるいはフタール酸
によるモノエステル化、エチル化、メチル化、カ
ルボキシメチル化、ヒドロキシエチル化、アリル
化などである。これらの重量増加率は通常5〜50
%程度であることが好ましい。エーテル化の場合
は、重量増加率も割合に低く、木材中の水酸基の
1/3がエーテル化されている程度である。
本発明で用いる多価アルコール類には、二価ア
ルコールとしてのエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、トリメチレングリコール、1,4
−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジ
オール、2,4−ヘキサンジオール、1,7−ヘ
プタンジオール、1,8−オクタンジオール、
1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオー
ル、ピナコール、シクロペンタン1,2−ジオー
ル、シクロヘキサン−1,2−ジオール、シクロ
ヘキサン1,4−ジオール、ビスフエノールA、
ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシプ
ロピレン−ポリオキシエチレングリコールなどが
含まれる。また3価アルコールとしてのグリセリ
ンなどが挙げられる。あるいは、これら多価アル
コール類の混合物やメタノールなどの1価の低級
アルコール類、あるいは、アセトンなどの主とし
て低沸点をもつ適当な溶媒類と多価アルコールと
の混合物であつてもよい。これらの低沸点溶媒
は、溶液化を行なつた後、除去することができ
る。
ソルボリシスの触媒である酸としては、塩酸、
硫酸、およびトリフルオロ酢酸の如き鉱酸、並び
に塩化アルミニウム、塩化亜鉛、三フツ化ボロン
等のルイス酸を挙げることができる。
ソルボリシスを伴つた本発明の溶解は、常圧下
では室温から多価アルコールの沸点までの温度で
行なう。好ましくは約60〜100℃、特に約80℃の
中温付近が適当である。この条件下、溶解は15分
〜数時間で達成される。この様にして得られた木
材溶液中の木材濃度は、化学的修飾木材の使用量
に応じて重量%比で10%〜95%の範囲である。本
発明方法は、多種類の化学的修飾木材に適用が可
能であり、例えばメチル化木材、エチル化木材、
アリル化木材、カルボキシメチル化木材、ヒドロ
キシエチル化木材、アセチル化木材などを使用す
ることができる。これらの木材を、上記濃度範囲
となるよう、80℃前後で多価アルコールに溶解さ
せるときは、多価アルコールに対し、0.5から20
重量%(好ましくは3〜20%)の塩酸を共存させ
る。この場合、数分から数時間でソルボリシスが
完了し、完全な溶液が得られる。
溶解装置として、溶解時に十分な撹拌が可能で
あり、しかもその撹拌時にトルクをかけることが
できる反応器、例えばニーダーを用いると、溶解
を助長し、ソルボリシス溶解条件を緩和すること
ができる。また溶解時に最初から、あるいは、そ
の途中で水やアセトンなどの有機溶媒を添加共存
させ、より均一に混合し、溶解することも可能で
ある。
ソルボリシスを伴う本発明の溶解法に於いて使
用する化学的修飾木材と多価アルコールとの量的
関係は、多価アルコール類100部に対し、化学的
修飾木材10〜1000部である。
得られた木材溶液は酸性溶液であるので、その
ままでは不安定であり、場合によつてはリグニン
等が縮合して沈澱することがある。従つて、場合
によつては酸を中和したり、複塩として沈澱除去
してもよい。中和剤としては、水酸化ナトリウム
等の無機塩基およびトリエチルアミン等の有機塩
基類を用いることができる。
作用効果 本発明方法によれば、従来不可能であつた常圧
下中温域(60〜100℃)で短時間に高濃度の木材
の多価アルコール溶液を得ることができる。しか
も、アセチル化等炭素数の少ない置換基や有機基
による重量増加率10%程度の木材粉の如く、従来
法では有機溶媒に完溶しない化学的修飾木材にも
適用することができる。従つて、本発明方法は工
業化に適し、極めて実用的であり、木材原料の有
効利用に極めて有用である。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明
する。
実施例 1 (1) メチル化木粉の調製 乾燥マカンバ木粉50gを、容量1lの簡易反応装
置の反応フラスコ中に秤り取り、トルエン500ml
を加える。次いで、苛性ソーダ40gを40%水溶液
として加え、1時間室温で撹拌し、マーセル化
(アルカリセルロース化)を行なう。その後、50
mlのヨウ化メチルを加えて、容器を密閉し、80℃
に昇温して、2〜6時間反応させる。反応終了時
に撹拌を止めると反応系は二層に分離するので、
上澄のトルエンを傾斜して除去し、酢酸酸性アセ
トン・メタノール(3:7vol)混液を注加して撹
拌し、中和洗浄し、上澄除去後、引き続いて過剰
のアセトンを同様に注加し、撹拌して2回洗浄
し、集して、風乾し、さらに60℃の送風乾燥器
で1日乾燥し、最終的に50℃で真空乾燥を行な
い、試料を得る。得られたメチル化木粉は、オレ
ンジ色を帯びた黄色の、外観のあまり変化してい
ない粉体状である。みかけの重量増加率は8%で
ある。
(2) メチル化木粉のヘキサメチレングリコールに
よるソルボリシス ヘキサメチレングリコール(1,6−ヘキサン
ジオール、m.p.42.8℃、b.p.132.5℃)5gを30mlの
丸底フラスコに秤り取り、50℃に加温して溶解さ
せ、このジオールに対し、5%(重量)量の塩酸
(純塩酸35%の水溶液)を加える。よく混合した
後、(1)で得たメチル化木粉(6時間メチル化物)
2.5gを加え、80℃で約30分間放置した後、その状
態で2.5時間撹拌する。その終了時にはメチル化
木粉は溶液化され、褐色の、粘性のある溶液とな
る。
実施例 2 (1) メチル化木粉の調製 メチル化木粉は実施例1の(1)と同様に調製し
た。
(2) メチル化木粉のビスフエノールAによるソル
ボリシス ビスフエノールA[2,2−ビス(4′−オキシ
フエニル)プロパン;m.p.155〜156℃]5gを、
30mlの丸底フラスコに秤り取り、80℃に加温し
て、ビスフエノールに対して5重量%の塩酸(35
%)水溶液を加えて分散させる。よく混合した
後、メチル化木粉(2時間メチル化物)5gを加
え、80℃に約30分放置したのち、その状態で1.5
時間撹拌する。その終了時には、メチル化木粉は
溶液化され、黒褐色の粘性のある溶液となる。こ
の溶液を室温まで冷却すると固化するので、この
溶解状態でトリエチルアミンを加え中和する。
実施例 3 (1) エチル化木粉の調製 乾燥マカンバ木粉50gを1l容の簡易反応装置の
反応フラスコ中に秤り取り、トルエン500mlを加
える。次いで、苛性ソーダ40gを40%水溶液とし
て加え、1時間室温で撹拌し、マーセル化を行な
う。その後、100mlのジエチル硫酸を加え、容器
を密閉し、80℃に昇温し、3〜6時間反応する。
反応終了後、生成物を集(ガラスフイルター)
し、酢酸酸性アセトン・メタノール(3:7vol)
混液で中和洗浄し、次いで、アセトン・メタノー
ル混液で十分洗浄して、水きり、風乾する。次い
で60℃での送風乾燥、さらに50℃での真空乾燥を
行ない、試料を得る。得られたエチル化木粉は黄
味を帯びた、外観のあまり変化していない木粉状
である。
(2) エチル化木粉のエチレングリコールによるソ
ルボリシス エチレングリコール(1,2−エタンジオー
ル;m.p.−115℃、b.p.197℃)5gを30ml容の丸底
フラスコに秤り取り、このジオールに対し、5%
(重量)量の塩酸(35%)水溶液を加える。よく
混合したのち、エチル化木粉(4時間エチル化
物)5gを加え、80℃で約30分間放置したのち、
その状態で2.5時間撹拌する。その終了時にはエ
チル化木粉は溶液化され、茶色の粘性のある溶液
となる。
実施例 4 (1) エチル化木粉の調製 エチル化木粉は、実施例3の(1)と同様に調製し
た。
(2) エチル化木粉のビスフエノールA・ブタンジ
オール等量混合液によるソルボリシス ビスフエノールAとブタンジオール(等重量づ
つ合計5g)を30mlの丸底フラスコに秤り取り、
80℃に加温し、ジオール量に対し5%の塩酸(35
%)水溶液を加え、溶解させて、よく混合する。
その後、エチル化木粉2.5gを加え、80℃で約30分
放置した後、その状態で1.5時間撹拌する。その
終了時には、エチル化木粉は溶液化され、褐色の
粘性のある溶液となる。
実施例 5 (1) アリル化木粉の調製 乾燥マカンバ木粉約30gをシリンジ内に入れ、
あらかじめ調製した40%の苛性ソーダ水溶液50g
を加えた。よくかきまぜてから圧力をかけて余分
な苛性ソーダ水溶液を絞り出した。尚、苛性ソー
ダ水溶液を含浸したアルカリ処理木粉は、処理前
の木粉の約2〜3倍の重量となるようにした。
次に、得られたアルカリ処理木粉を、ステンレ
ス製耐圧反応管に移し、臭化アリル109ml加え、
80℃で3時間反応させた。反応終了後、反応生成
物を過剰のメタノール・水(1:4)混合液中に
投入し、同液で数回十分洗浄を行なつた。最後に
ガラスフイルター(G−2)で集したのち、一
晩送風乾燥後、さらに一昼夜70℃で真空乾燥して
アリル化木粉試料を得た。生成物は黄色を呈し、
みかけの重量増加率は28%であつた。
(2) アリル化木粉のヘキサメチレングリコールに
よるソルボリシス ヘキサメチレングリコール(1.6−ヘキサンジ
オール)10gを、50ml容の丸底フラスコに秤り取
り、50℃に加温して溶解させ、次いで、35%塩酸
水溶液1.2mlを加えてよく混合する。その後、ア
リル化木粉7gを加えて、100℃で30分静置したの
ち、その状態で1.5時間撹拌する。その終了時に
は、アリル化木粉は溶液化され、褐色の粘性のあ
る溶液となる。
実施例 6 (1) アリル化木粉の調製 アリル化木粉は、実施例5の(1)と同様に調製し
た。ただし、アリル化時間を2時間として調製し
た。
(2) アリル化木粉のビスフエノールA・エタノー
ル混合液によるソルボリシス ビスフエノールA5gとエタノール5mlを、30ml
容の丸底フラスコに秤り取り、35%塩酸水溶液
1.2ml(アルコール類重量に対し5%)を加えて、
よく混合するその際、80℃の油浴中で少し撹拌
し、ビスフエノールAを完溶させておく。次い
で、アリル化木粉5gを加え、80℃で20分間放置
したのち、70分間その状態で撹拌した。その終了
時には、アリル化木粉は溶液化され、赤褐色の粘
性のある溶液となる。
実施例 7 (1) アセチル化木粉の調製 乾燥木粉(マカンバ20−60メツシユ)10gに対
し、無水酢酸2.8mlおよび酢酸17.5mlを加え、一
夜室温で放置した。次いで、無水酢酸59.4ml、酢
酸32.0ml、過塩素酸0.128mlを混合したアシル化
剤を、−10℃前後に冷却し、前処理の終わつた木
粉に加える。反応は300ml三ツ口丸底セパラブル
フラスコで行なう。混酸注入後、1時間室温で放
置し、その後恒温槽の昇温を開始し、30〜45℃の
所定の温度にする。反応中は撹拌機で撹拌する。
反応時間は、合計6時間とした。反応終了後よく
水洗し、G−2ガラスフイルターで集し、60℃
での送風乾燥(一夜)と50℃での真空乾燥(一昼
夜)により乾燥し、アセチル化木粉を得た。生成
物は出発木粉と外観の変わらないもので、みかけ
の重量増加率は25%であつた。
(2) アセチル化木粉のエチレングリコールによる
ソルボリシス エチレングリコール10gを、30ml容の丸底フラ
スコに秤り取り、50℃に加温して溶解させ、次い
で、35%塩酸水溶液を1.23ml加えてよく混合す
る。そののち、アセチル化木粉50gを加え、100
℃で30分静置したのち、その状態で1.5時間撹拌
する。その終了時には、アセチル化木粉は溶液化
され、青味がかつた黒色の粘性のある溶液とな
る。
参考例 ソルボリシスされたメチル化木粉溶液の
発泡樹脂化 実施例1と同様にして得られたメチル化木粉の
ヘキサメチレングリコール溶液を直ちに40%苛性
ソーダ水溶液で中和し、得られた溶液に、75%ポ
リメリツクMDI−トルエン溶液を、同体積比で
加え、よく混合し、100℃に加熱する。2〜3分
後に発泡が始まり、10分程度で発泡体が得られ
る。100℃の送風乾燥器中で後硬化を10分程度行
なうと、樹脂化がほぼ完了し、比重約0.04の淡黄
褐色の発泡体が得られる。強度も満足できるもの
である。上記の発泡樹脂化を型の中で行なうと木
質系樹脂化発泡成型材料が得られる。尚、本実験
においては、ソルボリシスの際、加えられた35%
塩酸水溶液中の水、および得られた溶液の中和の
際加えられた40%苛性ソーダ水溶液中の水が発泡
剤として働いている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 化学的修飾木材を酸触媒の存在下多価アルコ
    ールに溶解させることを特徴とする木材溶液の製
    造方法。
JP1190785A 1985-01-24 1985-01-24 木材溶液の製造方法 Granted JPS61171701A (ja)

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