JPH0554333A - 薄膜磁気ヘツドの製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘツドの製造方法

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JPH0554333A
JPH0554333A JP21257891A JP21257891A JPH0554333A JP H0554333 A JPH0554333 A JP H0554333A JP 21257891 A JP21257891 A JP 21257891A JP 21257891 A JP21257891 A JP 21257891A JP H0554333 A JPH0554333 A JP H0554333A
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Fujihiro Itou
富士弘 伊藤
Norifumi Makino
憲史 牧野
Yutaka Kusano
豊 草野
Toru Matsuda
徹 松田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板上に、薄膜からなる下部磁性層、絶縁
層、上部磁性層、コイル層をそれぞれ所要のパターンに
形成して構成される薄膜磁気ヘッドの製造方法におい
て、上部磁性層のパターン形成を高精度に行なえるよう
にする。 【構成】 上部磁性層の形成工程として、まず基板1上
の下部磁性層2上に形成された絶縁層4上に上部磁性層
の下地層(電極層)3bを形成し、その上にフォトレジ
スト膜8を上部磁性層のパターンで形成する(a)。次
にCu薄膜をフォトレジスト膜8以外の部分に成膜し
(b)、フォトレジスト膜8を除去する。Cu薄膜のパ
ターンは上部磁性層のパターンのネガ、ポジの反転した
リフトオフパターンとなる。次に磁性膜を成膜し
(c)、その後、リフトオフパターン7とその上の磁性
膜を除去し(d)、下地層3bを除去して所要パターン
の上部磁性層3aが得られる(e)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板上に、薄膜からな
る下部磁性層、絶縁層、上部磁性層、コイル層をそれぞ
れ所要のパターンに形成して構成される薄膜磁気ヘッド
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】薄膜磁気ヘッドは、ヘッドの小型化が可
能になり、高密度化及び多チャンネル化を容易にすると
共に、磁気ギャップのギャップ幅およびトラックの幅を
狭め、且つギャップ幅とトラック幅の精度を高めること
ができるという特徴を有する。また、インダクタンスが
小さくコア損失が少ないために高周波特性に優れ、発生
する磁界分布が急峻であるために記録の分解能が高い等
の特性上の利点に加え、量産性に優れ大幅なコストダウ
ンも図り得るという特徴も有する。このため、近年の磁
気記録の高密度化に伴い、薄膜磁気ヘッドの優位性が顕
著になり、開発が進められると共に量産も開始されてい
る。このような薄膜磁気ヘッドの構造を図4により説明
する。
【0003】図4において、1はヘッド全体を支持する
基板であり、フェライト、アルミナ、又はガラス等の対
摩擦性に優れた材料から形成される。
【0004】基板1上には下部磁性層2が形成されてい
る。下部磁性層2は、Ni−Fe、Fe−Al−Si、
またはCo系アモルファス合金等の高透磁率、高飽和磁
束密度を有する軟磁性金属の薄膜を所定パターンに形成
したものであり、薄膜磁気ヘッドの磁路(磁気コア)の
下側部分となる。
【0005】下部磁性層2の上には絶縁層4を介して上
部磁性層3が形成されている。上部磁性層3は下部磁性
層2と同様に軟磁性金属膜を所定パターンに形成したも
のであり、薄膜磁気ヘッドの磁路の上側部分となる。上
部磁性層3は、先端部(図中左端部)において絶縁層4
からなる磁気ギャップ5を介し下部磁性層2と対向し、
後端部で下部磁性層2に直接に接合される。
【0006】なお下部磁性層2と上部磁性層3の間の絶
縁層4中には導体の薄膜からなるコイル層6が形成され
ている。
【0007】この薄膜磁気ヘッドにおいて上部磁性層3
を所定パターンに形成する方法として、従来ではウエッ
トエッチング法やイオンミーリング法、またはリフトオ
フ法が用いられていた。
【0008】ウエットエッチング法は、フォトレジスト
膜によりマスキングした磁性層をエッチング液により所
定パターンにエッチングする方法である。またイオンミ
ーリング法は、エッチング液に代えてArイオン等の不
活性イオンの衝撃によりエッチングを行なう物理的エッ
チング法である。
【0009】これに対してリフトオフ法は、磁性層を直
接エッチングすることなく所定のパターンに形成する方
法である。このリフトオフ法について図5により説明す
る。なお図5は、説明を簡単にするために、基板11上
に直接に上部磁性層3を形成する場合を示している。
【0010】リフトオフ法では、まず基板11上にフォ
トレジスト膜12を所定パターンに形成する。このパタ
ーンは、上部磁性層3のパターンのネガ、ポジの反転し
た反転パターンであり、リフトオフパターンと呼ばれ
る。
【0011】次に、フォトレジスト膜12を形成した基
板11の上面全面に、後に上部磁性層3となる磁性層1
3を形成する。ここで図5(a)に示すように、磁性層
13における上部磁性層3のパターンに対応する部分は
基板11上に直接形成され、不要な部分はフォトレジス
ト膜12上に形成されることになる。
【0012】次に、基板11全体をアセトン等の有機溶
剤中に浸漬し、フォトレジスト膜12を溶解する。これ
によりフォトレジスト膜12上の磁性層13も除去さ
れ、図5(b)に示すように残留した磁性層13が上部
磁性層3のパターンとなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の磁気
記録の高密度化にともない、記録媒体も高い保磁力を有
するものが用いられるようになった。これに対応するた
め薄膜磁気ヘッドも、高保磁力の記録媒体を充分に磁化
する能力が必要となってきたために、以前は数μm程度
の厚さだった上部磁性層の膜厚を10μm〜30μm程
度まで厚くして上部磁性層での磁気飽和を防ぐようにし
ている。
【0014】ところが、このように上部磁性層の膜厚が
厚くなると従来の上部磁性層の形成方法では、次のよう
な問題が生じてきた。
【0015】(1)ウエットエッチング法では、上部磁
性層の膜厚が厚くなるとサイドエッチング量が増加し、
上部磁性層の幅を高精度で制御することが困難になり、
近年の5μm〜30μm幅の狭トラック化及び±1〜2
μmの高精度化の要求に対応することができない。
【0016】(2)イオンミーリング法では、物理的エ
ッチングの性質上、マスク材であるフォトレジスト膜や
絶縁層と上部磁性層との間でエッチングの選択性がほと
んど無い。このため、厚い上部磁性層をエッチングしよ
うとすると上部磁性層の厚み以上のフォトレジスト膜の
形成が必要となる。しかし、厚いフォトレジスト膜の高
精度なパターニングは困難であり、従って上部磁性層の
狭トラック化、及び±1〜2μmの高精度化に対応する
ことも極めて困難であった。
【0017】また実際のエッチング工程では、上部磁性
層の膜厚のばらつきやエッチングレート分布に幅がある
ため多少のオーバーエッチングが必要となっている。こ
のオーバーエッチングの量は上部磁性層の膜厚が数μm
程度の場合は問題とならないが、上記のように10μm
〜30μm程度の厚さになるとその影響も無視できなく
なる。場合によってはオーバエッチングにより絶縁層4
まで除去され、コイル層6が露出し、さらにはコイル層
6が断線する等の不都合を生じていた。
【0018】また、イオンミーリング速度が毎分300
〜400オングストローム程度と低いため、10μm程
度のミーリングを行うにも4〜6時間を要し、生産性に
問題があった。
【0019】(3)リフトオフ法では、フォトレジスト
膜12を有機溶剤で溶解する必要があるので、磁性層1
3の成膜後の段差を覆う部分、いわゆるステップカバレ
ジを少なくし、フォトレジスト膜12を露出させる必要
がある。すなわち磁性層13をパターニングするところ
のフォトレジスト膜12を画像反転技術等により逆テー
パ形状に形成したり、あるいは磁性層13の膜厚よりも
2倍程度厚いフォトレジスト膜12を形成し、磁性層1
3のステップカバレジを少なくしフォトレジスト膜12
を露出させる必要がある。
【0020】しかし、磁性層13の膜厚が10μm〜3
0μm程度になると厚いフォトレジスト膜12の形成、
及びパターニング、テーパ角度の制御が極めて困難であ
った。
【0021】また、磁性層13の材料や成膜条件によっ
ては、成膜時の基板11の加熱によりフォトレジスト膜
12の変形、変質が生じ、その結果高精度なパターン形
成が困難となったり、リフトオフ時のフォトレジスト膜
の完全な除去が困難になり、安定したリフトオフを行う
ことができなかった。
【0022】そこで本発明の課題は、薄膜磁気ヘッドの
製造方法において上部磁性層のパターン形成をより高精
度に行なえるようにすることにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明によれば、基板上に、薄膜からなる下部磁性
層、絶縁層、上部磁性層、コイル層をそれぞれ所要のパ
ターンに形成して構成される薄膜磁気ヘッドの製造方法
において、前記上部磁性層を所要のパターンに形成する
工程として、前記絶縁層上に無機物質からなる薄膜を前
記上部磁性層のパターンのネガ、ポジの反転した反転パ
ターンに形成する工程と、該工程後に前記絶縁層および
前記無機薄膜上に磁性膜を成膜した後、無機薄膜を除去
して該薄膜上の磁性膜を除去し、所要パターンの上部磁
性層を得る工程を有する構成を採用した。
【0024】
【作用】このような構成によれば、上記磁性膜の成膜時
に無機薄膜のパターンが熱で変形しないことなどによ
り、上部磁性層のパターン形成を高精度に安定して行な
うことができる。
【0025】
【実施例】以下、図を参照して本発明による薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法の実施例を説明する。
【0026】第1実施例 図1及び図2は本発明の第1実施例による薄膜磁気ヘッ
ドの製造工程を説明するもので、図1は各工程における
薄膜磁気ヘッドの仕掛かり品の磁気記録媒体に摺動され
る摺動面を示し、図2は前記摺動面と直交する断面を示
している。
【0027】まず図1及び図2に示した各部材を説明す
る。両図において、1は先述のようにフェライト、アル
ミナ、ガラス、あるいはセラミクスなどからなる非磁性
の基板、2はFe−Al−Si等の軟磁性材の合金の薄
膜からなる下部磁性層、3aは下部磁性層と同様の軟磁
性材の薄膜からなる上部磁性層、3bは上部磁性層3a
と同様の軟磁性材の薄膜からなる上部磁性層の下地層、
4はSiO2 、Al2O3 、またはSi3 N4 などから
なる絶縁層、5は絶縁層4の先端部(図中左端部)に形
成された磁気ギャップ、6はCu、Al、Au、Ag等
の導体の薄膜からなるコイル層、7は上部磁性層3aの
パターンを形成するためのCuの薄膜からなるリフトオ
フパターン、8はリフトオフパターン7を形成するため
のフォトレジスト膜、9は絶縁層4に形成された磁気コ
ンタクトホールである。
【0028】次に、薄膜磁気ヘッドの製造工程を説明す
る。まず基板1上に下部磁性膜2をスパッタリング法に
より10μm程度の膜厚で成膜し、所定パターンに形成
した後、絶縁層4の下層部分を形成し、その上にコイル
層6を形成し、さらにその上に絶縁層4の上層部分を形
成する。続いて絶縁層4を反応性イオンエッチングによ
り加工し、磁気ギャップ5と磁気コンタクトホール9を
形成する。
【0029】次に、絶縁層4上に上部磁性層の下地層3
bをスパッタリング法により数千オングストロームの膜
厚で成膜する。下地層3bは、後で上部磁性層3aをス
パッタリングにより成膜する時にバイアス用電極として
用いられると共に、リフトオフパターン7のCuメッキ
膜を形成するための電極を兼ねるものである。即ち、下
地層3bは電極層でもある。
【0030】下地層3bの成膜後、フォトレジスト膜8
を15μm程度の厚みにスピンコートした後、上部磁性
層3aと同じパターンにパターニングする。この状態が
図1、図2の(a)の状態である。図1の(a)に示す
ように、フォトレジスト膜8は、その上面よりも底面の
幅が広いテーパー形状となる。即ち、フォトレジストの
側面と底面のなす角度が90度よりも小さくなる。
【0031】次に、図1、図2の(b)のように、下地
層3b上でフォトレジスト膜8以外の部分にリフトオフ
パターン7のCuをメッキする。この場合、メッキ電流
800mAで0.7μm/minのメッキ速度が得られ
る。ここでCuのリフトオフパターン7は、上部磁性層
3aと同パターンのフォトレジスト膜8以外の部分に形
成されたものであるから、上部磁性層3aのパターンの
ネガ、ポジの反転した反転パターンであり、且つ上面よ
りも底面のはばが狭い逆テーパー形状となり、リフトオ
フに適した形状が得られる。なおリフトオフパターン7
の側面と底面のなす角度は110〜115度程度にな
る。
【0032】次に、基板1全体をアセトン等の有機溶剤
中に浸漬し、フォトレジスト膜8を溶解して除去した
後、図1、図2の(c)のように基板1の上側全面に上
部磁性層3aのための磁性膜を成膜する。この成膜はス
パッタリングにより下地層3bにバイアス電圧を印加し
ながら10μm程度の膜厚で行なう。
【0033】次に、逆テーパー形状と成膜時のシャドー
イング効果により端部の露出しているCuのリフトオフ
パターン7を、たとえば(NH4 )2 Ce(NO3 )6
+HClO4 +H2 O等のエッチャントによるウエット
エッチングで除去する。これにより(d)のようにCu
のリフトオフパターン7と共にその上の磁性膜が除去さ
れる。
【0034】次に、上部磁性層3aをマスク材としてそ
の下地層3bの上部磁性層3aの下以外の部分をイオン
ミーリングにより除去する。この状態が(e)である。
なおイオンミーリング前にフォトレジスト膜を上部磁性
層3a上にパターニングしイオンミーリング時のマスク
材としても良い。
【0035】以上の工程の後、不図示の保護層の成膜、
保護板の接着、先端部(図中左端部)の切断加工等を行
なって薄膜磁気ヘッドの完成となる。
【0036】以上のような実施例によれば、以下のよう
な利点が有る。
【0037】(1)従来のウエットエッチング法の場合
のように、上部磁性層3aがサイドエッチングされるこ
とがなく、上部磁性層3aのパターン形成の精度を高め
ることができる。
【0038】(2)エッチング選択性のない従来のイオ
ンミーリング法とは異なり、Cuのリフトオフパターン
7のみを選択して除去できるので、厚いフォトレジスト
膜を形成する必要性がなく、またオーバーエッチングに
よりコイル層6に損傷を与えることもない。
【0039】(3)上部磁性層3aの成膜時には、その
磁気特性を向上させるためと成膜応力を適当に制御する
ため、基板1の温度が200℃〜500℃程度まで加熱
されるが、リフトオフパターン7が無機物質のCuから
なるため、成膜時の加熱によって従来のリフトオフ法の
場合のようにリフトオフパターン7が変形することがな
い。このため上部磁性層3aのパターンの形成精度が悪
化することがない。また、上部磁性層3aの成膜温度を
最適化して磁気特性の向上が図れると共に、上部磁性層
3aの材料の選択の自由度が大きくなる。また、リフト
オフパターン7がCuであるため、磁性層成膜時にガス
の発生がなく、この点からも上部磁性層3aの磁気特性
の劣化を生じることがない。
【0040】(4)図1の(c)に示したリフトオフパ
ターン7の逆テーパー形状により上部磁性層3aの成膜
時のシャドーイング効果が顕著となり、上部磁性層3a
の成膜後はリフトオフパターン7のCuの端部が露出し
た状態となる。この結果、リフトオフパターン7のウエ
ットエッチングにおいてサイドエッチング効果が大きく
なり、パターン7のCuの除去が容易に行える。すなわ
ち、上部磁性層3aの形成が容易に行える。
【0041】なお、成膜条件によっては上部磁性層3a
のステップカバレジが大きく、リフトオフパターン7の
Cuが露出せずにリフトオフされにくい場合がある。し
かし、この場合の磁性層の成膜状態では、パターン7の
側面上に斜めに成膜された磁性層は平面上に成膜された
磁性層に比して膜質が粗いため、平面上に成膜された磁
性層に対して10倍程度のエッチング選択比がとれる。
従って、この場合はウエットエッチングによってパター
ン7の側面に成膜された磁性層を除去することにより上
部磁性層3aのパターン形成を高精度に行なえる。
【0042】以上のことから、本実施例によれば上部磁
性層3aのパターン形成を高精度に安定して行なえ、磁
気特性に優れた薄膜磁気ヘッドを高い生産性で製造でき
る。
【0043】第2実施例 次に本発明の第2実施例による薄膜磁気ヘッドの製造工
程を図3により説明する。図3において第1実施例の図
1、図2中と共通の部材には共通の符号が付してあり、
その説明は省略する。
【0044】本実施例の工程では、まず基板1上に下部
磁性層2を成膜して所定パターンに形成した後、絶縁層
4の下層部分、コイル層(図示せず)、絶縁層4の上層
部分を形成し、絶縁層4に磁気ギャップ5と磁気コンタ
クトホールを形成する。ここまでは第1実施例と同様で
ある。
【0045】次に、図3の(a)に示すように磁気ギャ
ップ5を含む絶縁層4上にCuからなる電極層7aを数
千オングストロームの膜厚で成膜する。
【0046】次に、(b)に示すように、電極層7a上
にフォトレジスト膜8aを成膜し、後に形成すべき上部
磁性層3のパターンのネガ、ポジを反転した反転パター
ンに形成する。
【0047】次に、フォトレジスト膜8aをマスクとし
てウエットエッチングにより電極層7aを除去した後、
その除去部分の絶縁層4上に(c)のようにフォトレジ
スト膜8bを上部磁性層のパターンで形成する。更に電
極層7aを電極としてCuのメッキにより、(c)に示
すように電極層7a上にリフトオフパターン7bを13
μm程度の膜厚で形成する。この形成条件は第1実施例
と同様であり、パターン7bの側面と底面のなす角度は
90度より大きくなり、リフトオフに適した形状とな
る。
【0048】次に、(d)のように、上部磁性層3を形
成する磁性膜を10μm程度の膜厚で成膜した後、ウエ
ットエッチングにより(e)のように電極層7aとリフ
トオフパターン7bを不要な磁性層と共に除去すること
により、所定パターンの上部磁性層3が形成される。
【0049】この後は第1実施例と同様に不図示の保護
層の成膜、保護板の接着、先端部の切断加工等を行なっ
て薄膜磁気ヘッドが完成する。
【0050】以上のような本実施例によれば、第1実施
例と同様に上部磁性層3を高精度に形成でき、その上、
上部磁性層3の形成後にイオンミーリング等によりエッ
チングする必要がないので、そのエッチングによる上部
磁性層3のダメージ、即ち磁気特性の劣化のおそれがな
い。
【0051】なお以上に説明した第1及び第2実施例に
おいてリフトオフパターン7、7bはCuに限らず、他
の適当な金属、無機物質から形成しても良い。
【0052】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、基板上に、薄膜からなる下部磁性層、絶縁
層、上部磁性層、コイル層をそれぞれ所要のパターンに
形成して構成される薄膜磁気ヘッドの製造方法におい
て、前記上部磁性層を所要のパターンに形成する工程と
して、前記絶縁層上に無機物質からなる薄膜を前記上部
磁性層のパターンのネガ、ポジの反転した反転パターン
に形成する工程と、該工程後に前記絶縁層および前記無
機薄膜上に磁性膜を成膜した後、無機薄膜を除去して該
薄膜上の磁性膜を除去し、所要パターンの上部磁性層を
得る工程を有する構成を採用したので、前記磁性膜の成
膜時に無機薄膜のパターンが熱で変形しないことなどに
より、上部磁性層のパターン形成を高精度に安定して行
なうことができ、磁気特性に優れた薄膜磁気ヘッドを高
い生産性で製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による薄膜磁気ヘッドの製
造工程を説明する各工程におけるヘッドの仕掛かり品の
正面図である。
【図2】同製造工程を説明する各工程におけるヘッドの
仕掛かり品の断面図である。
【図3】第2実施例による薄膜磁気ヘッドの製造工程を
説明する各工程におけるヘッドの仕掛かり品の正面図で
ある。
【図4】薄膜磁気ヘッドの構造を示す断面図である。
【図5】従来のリフトオフ法の工程の説明図である。
【符号の説明】
1 基板 2 下部磁性層 3、3a 上部磁性層 3b 下地層(電極層) 4 絶縁層 5 磁気ギャップ 6 コイル層 7、7b リフトオフパターン 7a 電極層 8、8a、8b フォトレジスト膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 徹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、薄膜からなる下部磁性層、絶
    縁層、上部磁性層、コイル層をそれぞれ所要のパターン
    に形成して構成される薄膜磁気ヘッドの製造方法におい
    て、 前記上部磁性層を所要のパターンに形成する工程とし
    て、 前記絶縁層上に無機物質からなる薄膜を前記上部磁性層
    のパターンのネガ、ポジの反転した反転パターンに形成
    する工程と、 該工程後に前記絶縁層および前記無機薄膜上に磁性膜を
    成膜した後、無機薄膜を除去して該薄膜上の磁性膜を除
    去し、所要パターンの上部磁性層を得る工程を有するこ
    とを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記無機薄膜のパターンの側面と底面の
    なす角度が90度より大きくなるように該薄膜のパター
    ンを形成することを特徴とする請求項1に記載の薄膜磁
    気ヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記無機薄膜を前記反転パターンに形成
    する工程として、 前記絶縁層上にフォトレジスト膜を前記上部磁性層のパ
    ターンと同じパターンに形成する工程と、 該工程後に前記絶縁層上のフォトレジスト膜以外の部分
    に無機薄膜を形成した後、フォトレジスト膜を除去して
    前記反転パターンの無機薄膜を得る工程を有することを
    特徴とする請求項1または2に記載の薄膜磁気ヘッドの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記無機薄膜の除去はウェットエッチン
    グにより行なうことを特徴とする請求項1から3までの
    いずれか1項に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記無機薄膜が金属薄膜であることを特
    徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の薄
    膜磁気ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記無機薄膜がCu薄膜であることを特
    徴とする請求項5に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
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