JPH0551301A - 防菌・防黴性香気発生具 - Google Patents

防菌・防黴性香気発生具

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JPH0551301A
JPH0551301A JP23721991A JP23721991A JPH0551301A JP H0551301 A JPH0551301 A JP H0551301A JP 23721991 A JP23721991 A JP 23721991A JP 23721991 A JP23721991 A JP 23721991A JP H0551301 A JPH0551301 A JP H0551301A
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JP
Japan
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antibacterial
antifungal
aroma
antimicrobial
proof
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JP23721991A
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Inventor
Masamitsu Hasegawa
正光 長谷川
Yasuhisa Kuroda
泰寿 黒田
Tomonori Kobayashi
智紀 小林
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TOYO MOKUZAI BOUFU KK
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
TOYO MOKUZAI BOUFU KK
Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 保持媒体に対して多量の防菌・防黴性香気成
分を保持するとともに早期の揮発を抑制し、長期にわた
って防菌・防黴ならびに芳香効果を良好にかつ安価に発
揮できる防菌・防黴性香気発生具を提供する。 【構成】 α−ピネン、β−ピネン、カンフェン、リモ
ネン、α−テルビネオール、ボルネール、ジペンテン等
のモノテルペン類、セスキテルペノイド、ヒノキチオー
ルのうちの1種あるいは複数種を、原液の状態で、ある
いは、エチルアルコールやジエチルフタレートなどの溶
剤に溶解希釈したものとか、ヒノキオイル(青森ひば精
油)、ヒノキチオールの金属錯塩といった防菌・防黴性
香気成分を活性炭素繊維に吸着保持して防菌・防黴性香
気発生具2を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、室内などでの衛生効果
を高めるとともに快適性を向上するための防菌・防黴性
香気発生具に関する。
【0002】
【従来の技術】香りを発生する芳香物質中に防菌・防黴
性を有しているものがあることは従来から知られてお
り、そのような芳香物質を液状や粒状にして保持媒体と
してのスポンジや海綿体などに滲み込ませるとか、ある
いは、微小な通気口を形成した保持媒体としての袋内に
入れ、それらを容器内に収容し、揮発によって防菌・防
黴効果を発揮させるとともに香りを漂わせるようにした
芳香具が市販されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のような防菌・防
黴性香気発生具では、防菌・防黴性香気成分が早期に揮
発消滅しやすく、交換頻度が高くなって高価になる欠点
があった。そこで、長期にわたって使用できるようにす
るためには、多量の芳香物質を必要とするとともに全体
として大型化する不都合があった。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、保持媒体に対して多量の防菌・防黴性
香気成分を保持するとともに早期の揮発を抑制し、長期
にわたって防菌・防黴ならびに芳香効果を良好にかつ安
価に発揮できる防菌・防黴性香気発生具を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述のような
目的を達成するために、活性炭素材に防菌・防黴性香気
成分を吸着保持して構成する。活性炭素材としては、粒
状活性炭ならびに活性炭素繊維が用いられる。
【0006】防菌・防黴性香気成分としては、シンナモ
ン(セイロン桂皮、桂皮葉)、クローブ、オリガヌム、
パルマロザ、サイム、アルデヒドC8 、C8 アルコール
(正オクチル・アルコール)、チモール、ゲラニオー
ル、イソメントール、イソメントン、イソサフロール、
桂皮アルデヒド、メントール、オイゲノール、シトラー
ル、シトロネラール、シトロネロールのうちの1種ある
いは複数種を、原液の状態で、あるいは、エチルアルコ
ールやジエチルフタレートなどの溶剤に溶解希釈した状
態で使用できる。
【0007】また、防菌・防黴性香気成分としては、α
−ピネン、β−ピネン、カンフェン、リモネン、α−テ
ルビネオール、ボルネール、ジペンテン等のモノテルペ
ン類、セスキテルペノイド、ヒノキチオールのうちの1
種あるいは複数種を、原液の状態で、あるいは、エチル
アルコールやジエチルフタレートなどの溶剤に溶解希釈
した状態で使用できる。
【0008】また、防菌・防黴性香気成分としては、ヒ
ノキオイル(青森ひば精油)が使用でき、この場合に、
腸チフス菌、大腸菌、コレラ菌、赤痢菌、ブドウ球菌、
ジフテリア菌などの各種の菌体や、アスペルギルス属、
ペニシリウム属、フォーマ属、リゾブス属、ムコール
属、オーレオバシディウム属、クラドスポリウム属、フ
サリウム属、アルタナリア属、ケトミウム属、キシラリ
ア属などの各種の黴菌に対して強い抗菌活性を発揮で
き、防黴効果を向上できる利点がある。
【0009】また、防菌・防黴性香気成分としては、ヒ
ノキチオールの金属錯塩が使用でき、この場合に、上述
した青森ひば精油の場合と同様に、各種の菌体や黴菌に
対して強い抗菌活性を発揮できる利点を有するのみなら
ず、揮発を抑制できて徐放性に優れる利点があり、更
に、防菌・防黴性香気成分の濃度変化に応じて色変化を
生じ、この色変化を交換時期の判別に利用できる利点が
ある。例えば、鉄のような遷移金属を含む錯塩は、ヒノ
キチオールの含有量によって鉄錯塩の分子式を異にし、
顕著に色彩を変化するという特性が知られている。
【0010】活性炭素繊維としては、ピッチ系、ポリア
クリロニトリル(PAN)系、フェノール系、セルロー
ス系等各種のものが使用できる。
【0011】
【作用】本発明の防菌・防黴性香気発生具の構成によれ
ば、活性炭素材の特性を利用し、特に比表面積が大きく
て吸着保持性能が高い活性炭素繊維に防菌・防黴性香気
成分を吸着保持することができる。
【0012】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0013】<第1実施例>α−ピネンとβ−ピネンと
を2:1で混合したものを40重量%、α−テルビネオー
ルを30重量%、カンフェンとリモネンとを1:1で混合
したものを30重量%混合し、その混合液の濃度が2%に
なるように、ジエチルフタレートで希釈して防菌・防黴
性香気成分を調製し、その防菌・防黴性香気成分の液中
に、活性炭素材としての公称比表面積が1000m2 /gで目
付が 180〜 220g/m2 のピッチ系活性炭素繊維製フェル
ト(FN200PS10:株式会社アドール製)を浸潤し、防菌・
防黴性香気成分を吸着保持した防菌・防黴性香気発生具
を作製した。
【0014】<第2実施例>ヒノキオイル(青森ひば精
油)の濃度が2%になるように、ジエチルフタレートで
希釈して防菌・防黴性香気成分を調製し、その防菌・防
黴性香気成分の液中に、第1実施例と同じ活性炭素繊維
を浸潤し、防菌・防黴性香気成分を吸着保持した防菌・
防黴性香気発生具を作製した。次に、比較実験結果につ
いて説明する。
【0015】第1および第2実施例の試料としては、前
述第1および第2実施例で調製した防菌・防黴性香気成
分それぞれの10gを 1gの活性炭素繊維に浸潤して作製
した。
【0016】比較例の試料としては、次のものを用い
た。 <第1比較例>前述第1実施例で調製した防菌・防黴性
香気成分10gを2gの海綿体に浸潤して第1比較例の試
料を作製した。 <第2比較例>前述第1実施例で調製した防菌・防黴性
香気成分10gを2gのスポンジに浸潤して第2比較例の
試料を作製した。
【0017】試験装置としては、上記各試料から直径5
cmで厚みが1cmの円形のサンプルを切取り、栄養培地を
無菌的に注入固化した直径10cmのペトリ皿の中央に培地
に接しないように設置して構成した。また、第3比較例
の試料として、防菌・防黴性香気成分を備えない無処理
のものを準備した。
【0018】上記第1および第2実施例、ならびに、第
3比較例の試験装置を多数準備し、アスペルギルス属、
ペニシリウム属、フォーマ属、リゾブス属、ムコール
属、オーレオバシディウム属、クラドスポリウム属、フ
サリウム属、アルタナリア属、ケトミウム属、キシラリ
ア属それぞれの属のうちの代表的な種の黴菌を選別し、
それぞれの胞子懸濁液をペトリ皿に1ccずつ注入した。
【0019】培養期間を4週間とし、各試験装置での各
黴菌の成長経過を観察したところ、第1および第2実施
例の試料を用いたものでは全く黴菌の成長が見られなか
ったのに対して、無処理の第3比較例の試料では、3日
目から黴菌の成長が活発になり、5日目には、ペトリ皿
の全体に黴菌の胞子が拡がった。
【0020】また、第1および第2実施例、ならびに、
第1および第2比較例の試験装置を多数準備し、前述の
場合と同じように選別した胞子懸濁液をペトリ皿に1cc
ずつ4日おきに7回注入し、各試験装置での各黴菌の成
長経過を観察したところ、第1および第2実施例の試料
を用いたものでは全く黴菌の成長が見られなかったのに
対して、第1および第2比較例の試料を用いたもので
は、4〜5回目の注入後に黴菌の成長が活発になり、6
回目の注入を行う前にペトリ皿の全体に黴菌の胞子が拡
がった。
【0021】これらの結果から、本発明の実施例の防菌
・防黴性香気発生具によれば、第1および第2比較例に
比べ、防菌・防黴性香気成分を徐々に放出する徐放性が
格段に優れ、防菌・防黴効果ならびに香りの発生効果を
長期にわたって発揮できることが明らかであった。
【0022】次に、本発明の実施例の防菌・防黴性香気
発生具の適用例について説明する。 <第1適用例>図1の縦断面図に示すように、上方に突
出するとともに上端を開放した細管部1aを有するプラ
スチック製の花瓶状の容器1内に、防菌・防黴性香気成
分を活性炭素繊維に吸着保持した防菌・防黴性香気発生
具2を一部を細管部1a内まで立ち上げる状態で収容す
る。これにより、徐放性を一層向上できる。
【0023】<第2適用例>図2の縦断面図に示すよう
に、上方を開放した容器11内に、防菌・防黴性香気成
分を活性炭素繊維に吸着保持した防菌・防黴性香気発生
具12を収容し、先端側を微細管13aに形成するとと
もに先端に微細孔を形成したアンプル13を逆立ち状態
で防菌・防黴性香気発生具12に差し込んで支持し、か
つ、アンプル13内に防菌・防黴性香気成分を入れてお
く。これにより、揮発によって減少するに伴って防菌・
防黴性香気成分を補充でき、より一層長期にわたって使
用できる。
【0024】<第3実施例>フタル酸ジエチルにヒノキ
精油20重量%、ヒノキチオール 1.5重量%溶解させて防
菌・防黴性香気成分を調製し、その防菌・防黴性香気成
分1gを、公称比表面積が 700m2 /gで大きさが5×5
cmのピッチ系活性炭素繊維製フェルト(FN200PS 7:株式
会社アドール製)1gに担持し、防菌・防黴性香気成分
を吸着保持した防菌・防黴性香気発生具の試料を作製し
た。
【0025】<第4実施例>第3実施例で調製した防菌
・防黴性香気成分5gを、第3実施例と同様の大きさが
5×5cmのピッチ系活性炭素繊維製フェルト1gに担持
し、防菌・防黴性香気成分を吸着保持した防菌・防黴性
香気発生具の試料を作製した。
【0026】<第5実施例>第3実施例で調製した防菌
・防黴性香気成分20gを、第3実施例と同様の大きさが
5×5cmのピッチ系活性炭素繊維製フェルト1gの4枚
に担持し、防菌・防黴性香気成分を吸着保持した防菌・
防黴性香気発生具の試料を作製した。
【0027】上記第3、第4および第5実施例、ならび
に、防菌・防黴性香気成分を備えない無処理の第3比較
例それぞれの試料を用い、食パンおよびシュークリーム
(それぞれ、製造当日のもの)を入れた25×25×35cmの
容器内に吊るし、上面を完全にシールして常温で4週間
放置することにより食品に対する防菌・防黴試験を行っ
たところ、次のような結果が得られた。
【0028】第3比較例:食パンおよびシュークリーム
に全面が見えないくらい黴が発生し、腐敗臭がした。 第3実施例:表面に部分的に黴が発生したが、腐敗臭は
全く無かった。 第4実施例:表面に部分的に黴が発生したが、腐敗臭は
全く無かった。 第5実施例:黴の発生も腐敗臭も全く無かった。 なお、第3実施例では2週間経過した時点で黴が発生
し、また、第4実施例では3週間経過した時点で黴が発
生した。これに対して、第3比較例では、1週間経過し
た時点で黴が発生した。
【0029】<第6実施例>第3実施例で調製した防菌
・防黴性香気成分1gを、第3実施例と同様の大きさが
5×5cmのピッチ系活性炭素繊維製フェルト1gの2枚
に担持し、防菌・防黴性香気成分を吸着保持した防菌・
防黴性香気発生具の試料を作製した。
【0030】<第7実施例>第3実施例で調製した防菌
・防黴性香気成分3gを、第3実施例と同様の大きさが
5×5cmのピッチ系活性炭素繊維製フェルト1gの2枚
に担持し、防菌・防黴性香気成分を吸着保持した防菌・
防黴性香気発生具の試料を作製した。
【0031】<第8実施例>第3実施例で調製した防菌
・防黴性香気成分5gを、第3実施例と同様の大きさが
5×5cmのピッチ系活性炭素繊維製フェルト1gの2枚
に担持し、防菌・防黴性香気成分を吸着保持した防菌・
防黴性香気発生具の試料を作製した。
【0032】上記第6、第7および第8実施例、ならび
に、防菌・防黴性香気成分を備えない無処理の第3比較
例それぞれの試料を用い、栄養分として濃度15%の砂糖
液を浸み込ませたブナ木材(大きさ2×5× 1.5cm)を
入れた25×25×35cmの容器内に吊るし、上面を完全にシ
ールして常温で4週間放置することにより木材に対する
防菌・防黴試験を行ったところ、次のような結果が得ら
れた。
【0033】第3比較例:ブナ木材の全面に黴の発生を
見た。 第6実施例:ブナ木材に部分的に黴の発生を見た。 第7実施例:ブナ木材に部分的に黴の発生を見た。 第8実施例:ブナ木材に全く黴の発生が無かった。
【0034】<第9実施例>フタル酸ジエチルにヒノキ
チオール2重量%を溶解させて防菌・防黴性香気成分を
調製し、その防菌・防黴性香気成分10gを、公称比表面
積が 700m2 /gで大きさが5×5cmのピッチ系活性炭素
繊維製フェルト(FN200PS 7:株式会社アドール製)1g
の2枚をロール状に巻いたものに担持し、防菌・防黴性
香気成分を吸着保持した防菌・防黴性香気発生具の試料
を作製した。
【0035】一方、30×30cmのシナ合板に、栄養剤とし
てマルトエキス(麦芽)1重量%、グルコース 2.5重量
%、寒天 2.5重量%を浸み込ませて乾燥させたものを準
備し、図3の(a)の正面図および(b)の側面図に示
すように、それぞれの合板21の中央部に試料22(第
9実施例および第3比較例の試料)を合板21から5mm
離すように吊るし、しかる後に、フサリウム菌、リゾプ
ス菌、アスペルギルス菌、ペニシリウム菌の混合液を合
板21に散布して湿潤な室内に4週間放置したところ、
次のような結果が得られた。
【0036】第3比較例:合板21の全面に黴の発生を
見た。 第9実施例:試料の部分を中心に黴の発生が阻止され
た。
【0037】<第10実施例>フタル酸ジエチルにヒノ
キチオール5重量%を溶解させて防菌・防黴性香気成分
を調製し、公称比表面積が 700m2 /gで大きさが5×5
cmのピッチ系活性炭素繊維 (A−7:株式会社アドール
製)のチップに、その自重の5〜10倍の重量の前記防菌
・防黴性香気成分を担持したものを用意した。一方、昇
華単体HWY−1000(出光石油化学株式会社製)に
ヒノキチオールを2〜10重量%になるように混合したも
のを用意し、この昇華単体と前記ピッチ系活性炭素繊維
チップとを4:1の重量比で混合して成型し、防菌・防
黴性香気成分を吸着保持した防菌・防黴性香気発生具の
試料を作製した。
【0038】1個当り 100gにした上記試料を床面積20
2 で高さが 4.5mの室内の5箇所に設置し、7日後
に、栄養寒天培地を溶解・固化したペトリ皿を蓋を開け
た状態で設置し、2週間後の黴の発生状況を観察したと
ころ、2週間経過後においても全く黴の発生が確認され
なかった。これに対して、上記試料を設置しない場合に
は3日目より黴の発生が確認され、高い防菌・防黴効果
を発揮できることが明らかであった。また、上記試料を
設置した室内には、快感を覚える臭いが立ち込めてい
た。
【0039】上記第10実施例の試料の50g(昇華単体
40g、ピッチ系活性炭素繊維1g、防菌・防黴性香気成
分9g)を室温状態で放置し、一定時間ごとの試料の重
量の変化を測定したところ、次のような結果が得られ
た。
【0040】0日後:50g、5日後:38g、10日
後:31g、15日後:24g、20日後:19g、2
5日後:16g、30日後:12g、35日後:10g
であり、その重量変化のグラフを図4に示す。
【0041】試料の外観を観察すると、35日経過した
時点で昇華単体が消失しており、これらの結果から、3
5日目には防菌・防黴性香気成分を担持したピッチ系活
性炭素繊維のみが残存していると判断された。そして、
この防菌・防黴性香気成分を担持したピッチ系活性炭素
繊維のみになった35日経過後における重量の減少は、
非常にゆっくりで約4〜5週間経過後には明確な変化が
見られなくなってほぼ平衡に達した。以上のことから、
昇華単体とピッチ系活性炭素繊維とを組み合わせること
により、初期の最も効力発揮を必要とする段階では、強
制的にヒノキチオールを発散させる昇華単体が有利に働
き、それ以降の持続期間延長には、徐放性のあるピッチ
系活性炭素繊維が有利に働くことがわかった。
【0042】本発明の防菌・防黴性香気発生具として
は、室内に設置して、その埃中の菌体や黴菌の発生を防
止するとともに香りを発生して心を和らげるとか、ま
た、冷蔵庫内に脱臭剤と併用し、収容物の腐敗を防止し
て長期保存できるようにするなど、各種の用途に適用で
きる。
【0043】ピッチ系活性炭素繊維としては、公称比表
面積が1500m2 /g、2000m2 /gなどのものも使用でき
る。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の防菌・防黴性香気発生具によれば、保持媒体として比
表面積の大きい活性炭素材を利用するから、その保持媒
体の容量に比べて多量の防菌・防黴性香気成分を保持で
き、また、その比表面積の割に外表面の面積は小さく、
外気中への揮発を抑える、いわゆる徐放効果を有し、防
菌・防黴ならびに芳香効果を長期にわたって良好に発揮
でき、しかも、従来と等しい量の防菌・防黴性香気成分
を用いても、その交換頻度を少なくできて安価にでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防菌・防黴性香気発生具の第1適
用例を示す縦断面図である。
【図2】本発明に係る防菌・防黴性香気発生具の第2適
用例を示す縦断面図である。
【図3】第9実施例による試験例を示し、(a)は正面
図、(b)は側面図である。
【図4】第10実施例の試料の経時的な重量変化を示す
グラフである。
【符号の説明】
2,12…防菌・防黴性香気発生具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 智紀 大阪市此花区梅町二丁目1番48号 東洋木 材防腐株式会社大阪本社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭素材に防菌・防黴性香気成分を吸
    着保持したことを特徴とする防菌・防黴性香気発生具。
  2. 【請求項2】 請求項1の防菌・防黴性香気成分が、α
    −ピネン、β−ピネン、カンフェン、リモネン、α−テ
    ルビネオール、ボルネール、ジペンテン等のモノテルペ
    ン類、セスキテルペノイド、ヒノキチオールのうちの1
    種あるいは複数種を溶剤に溶解希釈したものである防菌
    ・防黴性香気発生具。
  3. 【請求項3】 請求項1の防菌・防黴性香気成分が、青
    森ひば精油である防菌・防黴性香気発生具。
  4. 【請求項4】 請求項1の防菌・防黴性香気成分が、ヒ
    ノキチオールの金属錯塩である防菌・防黴性香気発生
    具。
JP23721991A 1991-08-23 1991-08-23 防菌・防黴性香気発生具 Pending JPH0551301A (ja)

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