JPH10130115A - 防カビ・防虫剤及びこれらを用いた高湿下における防カビ・防虫方法 - Google Patents
防カビ・防虫剤及びこれらを用いた高湿下における防カビ・防虫方法Info
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- JPH10130115A JPH10130115A JP28860996A JP28860996A JPH10130115A JP H10130115 A JPH10130115 A JP H10130115A JP 28860996 A JP28860996 A JP 28860996A JP 28860996 A JP28860996 A JP 28860996A JP H10130115 A JPH10130115 A JP H10130115A
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Abstract
るモノテルペンを有効成分として3-12重量%含浸させて
なることを特徴とする防カビ・防虫剤。 【効果】 相対湿度80%程度以上の高湿下でのみモノテ
ルペンを放出するため、無駄なく使用でき、かつその効
果を発揮する防カビ・防虫剤が得られる。また、これら
を所望の場所に設置する方法により、ヒトに有害な湿性
カビ及び/又は虫類の発育が防止される。
Description
防虫剤及びこれらを用いた高湿下における防カビ・防虫
方法に関する。
ゲルは天然又は合成の非晶質のケイ酸であって、その吸
着能に基いて、脱水剤、乾燥剤及び吸着剤として広く用
いられている。日本工業規格(JIS)によれば、乾燥剤と
してのシリカゲルは低湿度で湿気の吸着力の強いA形
と、高湿度で多量の湿気を吸い、吸着容量の大きいB形
に分類される。
分を約30重量%含浸させた芳香剤の担体として、灰皿な
どに適量用いられている。これらに含まれる芳香成分は
通常の状態で徐々に放出され、芳香剤として作用する
が、B形シリカゲルの性質から、芳香成分の含浸量が約1
2重量%程度となると放出が完全に止まり、それ以上の
使用ができなかった。よって、芳香剤としての効果の持
続には、約12重量%程度の芳香成分を含んでいるにもか
かわらず、新たな芳香剤と取り替える必要の生じるとい
う課題があった。
度でも、湿度が高ければカビなどの繁殖が促進され、ヒ
トに不快感を与えることが一般に知られている。このよ
うなカビの繁殖を防止するために、液状又は固体の有効
成分を粉末剤、液剤、噴霧剤の形態にした種々の防カビ
・防虫剤が市販されている。また、樟脳のような防虫成
分は大きな錠剤の形態で用いられている。
シリカゲルに有効成分として防カビ・防虫性モノテルペ
ンを3-12重量%含浸させてなることを特徴とする防カビ
・防虫剤が提供される。また、家屋内の高湿下になりや
すい場所に上述の防カビ・防虫剤を設置し、湿性カビ類
及びそれらを捕食する虫類の生育を防止する防カビ・防
虫方法が提供される。
有害な湿性カビ類やカビ類を捕食する虫(コナダニ類、
ニクダニ類、チャタテムシ類、ヒメマキムシ類、キスイ
ムシ類)が温度20-35℃、相対湿度80%前後又はそれ以上
の高湿の条件下で繁殖しやすい事実に着目し、ことにこ
のような条件下で防カビ・防虫能を発揮する薬剤を見い
出すべく種々検討した。また、一般に担体として用いら
れていたB形シリカゲルの上記問題を解決すべく検討を
行った。
ルペンを3-12重量%になるように含浸させると、通常の
条件下ではモノテルペンを放出せず、上記の高湿条件下
でのみ特異的かつ完全に放出し、目的とする防カビ・防
虫効果を奏することを意外にも見い出し、本発明を完成
するに至った。
は、JISのZ0701の規格に合致する包装用シリカゲル乾燥
剤のB形を用いることができる。その形状、大きさは特
に限定されないが、例えば直径約1-6mm、好ましくは直
径3mm程度の球状のものがあげられる。モノテルペン
は、防カビ・防虫性を有する以下のものを用いることが
できる。すなわち、l-メントール、メントン、ターピネ
オール、カルボン、カルベオール、プレゴン、シトラー
ル、シトロネラール、ペリラアルデヒド、1,8-シネオー
ル、リナロール、4-ターピネオールであり、これらを含
む天然油として、ハッカ油、牛樟油、マジョラム油、ユ
ーカリ油、ティートリー油、ヒノキ油、スペアミント
油、ペパーミント油であってもよい。このうち、l-メン
トール、メントン、ターピネオール、4-ターピネオー
ル、ハッカ油、ティートリー油、牛樟油が好ましい。
ビ・防虫性モノテルペンの含浸は3-12重量%程度、より
好ましくは8-12重量%程度、さらに好ましくは10重量%
程度である。B形シリカゲルに対するモノテルペンの含
浸は最大約27重量%まで可能であるが、本発明者らの実
験によれば、12%を超えた分は通常の温度・湿度条件下
でつねに放出される。よって、高湿下という必要時にの
み効力を発揮させ、無駄なく使用できる点で12重量%程
度以下が好ましい。また、モノテルペンをそのままシリ
カゲルに均一に含浸でき、防カビ・防虫効果を十分期待
できる含浸量として3重量%程度以上が好ましい。
法は、例えばシリカゲルをなるべく均一に広げ、モノテ
ルペンの所要量をシリカゲルに直接噴霧して行うことが
できる。また、この際モノテルペンを適当な溶媒に溶解
させて噴霧してもよい。さらに、所要量のモノテルペン
中にB形シリカゲルを入れ、迅速かつ十分に撹拌するこ
とによっても均一に含浸させることができる。
りモノテルペンを消失するものではないが、通常密閉容
器に保存することが好ましい。本発明における防カビ・
防虫方法においては、上述のモノテルペン含浸シリカゲ
ルを、湿性カビ及び/又はそれらを捕食する虫類の生育
を防止したい所望の場所に設置することにより行う。か
かる場所は、通常家屋内、例えば部屋、押し入れ、納屋
などの高湿下になりやすい場所があげられる。ここで、
高湿下とは、日常生活において多くの人が不快と感じる
湿度下を意味し、例えば梅雨時の湿度下、より具体的に
は相対湿度が70%程度以上、特に湿度80%程度以上の状
況下があげられる。
る方法としては、上述のシリカゲルをそのままの状態で
放置してもよいし、密閉容器に保存していた場合には蓋
を取り外して用いたり、細孔により容器外の湿気を通す
透湿性の小袋及び容器に適量入れて用いてもよい。この
際、モノテルペンの種類にかかわらず、防カビ・防虫剤
を50-200g/m3程度、より好ましくは100g/m3程度となる
ように設置することが好ましい。
ニシリウム属、アルテルナリア属、クラドスポリウム属
などの湿性カビ類、及びコナダニ類、ニクダニ類、チャ
タテムシ類、ヒメマキムシ類、キスイムシ類などのカビ
を捕食する虫類の生育を防止することができる。なお、
本発明の方法は、これらカビ及び/又は虫類を殺滅させ
るのみならず、胞子伸長や卵のふ化などの防止、及びそ
れらの外部からの侵入の防止などのすべてを包含するも
のである。
法を以下の試験例及び実施例により説明するが、これら
に限定されるものではない。 試験例:約3.1リットル(16.5×23.5×8(メートル))のポ
リ容器に76%、84%、92%及び100%の相対湿度を与え
る各塩類飽和溶液を200ml入れ、その上にスノコを置
き、さらにハッカ油10重量%B形含浸シリカゲル30gの入
ったシャーレをのせた。ポリ容器を密閉し、20℃の恒温
槽に静置した。
含浸量が10重量%であると、高湿度下のみでの放出が認
められた。
ステンレス製バットにJIS B形シリカゲル(富士シリシア
化学社製)90gを重ならないように均一に広げた。牛樟油
(4-ターピネオール)10gをエアーブラシを用いて約10cm
の距離から噴霧した。噴霧後約2分間静置し、牛樟油10
重量%含浸シリカゲルとして得た。このシリカゲル100g
を50gずつ不織布袋に分包し、気温約24℃湿度65%の押
し入れ2隅に設置した。その結果、室温26-30℃で湿度が
約90%になっても、壁面に通常見られる青カビ及びダニ
などの虫の発生がなかった。
カ油12gを用い、実施例1と同様に作製したハッカ油12重
量%含浸シリカゲル100gを蓋のないプラスチック容器に
入れ、室内(8畳)に設置した。通常、雨天で湿度が80%
を超えるとカビの不快臭がしたが、設置後の室内ではカ
ビの発生は認められず、ミントの爽快な香りがした。こ
の間の室温は28℃だった。
ートリー油(ターピネオール、シネオール)5gを用い、
実施例1と同様に作製したティートリー油10重量%含浸
シリカゲル50gを蓋のないガラス容器にいれ、50リット
ルの台所の流し台の下に置いた。この流し台はつねに相
対湿度が90%と高いため、カビが繁殖し、不快臭がした
が、設置後は湿性カビ類が発生せず、不快感がなかっ
た。この間の室温は26-30℃だった。
の高湿下でのみモノテルペンを放出するため無駄なく使
用でき、かつその効果を発揮する防カビ・防虫剤が得ら
れる。また、これらを所望の場所に設置する方法によ
り、ヒトに有害な湿性カビ及び/又は虫類の発育が防止
される。
Claims (3)
- 【請求項1】 B形シリカゲルに防カビ・防虫性を有す
るモノテルペンを有効成分として3-12重量%含浸させて
なることを特徴とする防カビ・防虫剤。 - 【請求項2】 モノテルペンがl-メントール、メント
ン、ターピネオール、カルボン、カルベオール、プレゴ
ン、シトラール、シトロネラール、ペリラアルデヒド、
1,8-シネオール、リナロール又は4-ターピネオール又は
これらを含有する天然油からなる群から選択される1も
しくは2以上の化合物である請求項1記載の防カビ・防虫
剤。 - 【請求項3】 家屋内の高湿下になり易い場所に、請求
項1記載の防カビ・防虫剤を設置し、湿性カビ類及びそ
れらを捕食する虫類の生育を防止することを特徴とする
防カビ・防虫方法。
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WO1999009826A1 (fr) * | 1997-08-21 | 1999-03-04 | Kabushiki Kaisha Nihon Tekuma | Agent de traitement et de nettoyage de surfaces et materiau de construction en bois impregne par ledit agent de traitement |
EP1214879A3 (en) * | 2000-12-12 | 2002-11-13 | Takasago International Corporation | Antifungal fragrance composition |
JP2016199476A (ja) * | 2015-04-08 | 2016-12-01 | 理研香料ホールディングス株式会社 | 揮発性空間防黴剤及びそれを用いた固体状揮発性空間防黴剤組成物 |
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1996
- 1996-10-30 JP JP28860996A patent/JP3907246B2/ja not_active Expired - Fee Related
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