JPH10194905A - 抗菌・抗カビ剤組成物及び抗菌・抗カビ剤製品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り扱いが容易であり、しかも、長期間抗菌
・抗カビ効果の持続する揮散性の抗菌・抗カビ剤組成物
及び同製品を提供すること。 【解決手段】 シンナミックアルデヒド、ベンズアルデ
ヒド、フェニルアセトアルデヒド等のアルデヒド類に、
ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソ
ール等の結晶化抑制剤を、０．００１〜１０％含有させ
た組成物及び該組成物を香気透過性膜を通して揮散する
形態とした揮散性を有する抗菌・抗カビ剤製品とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は抗菌・抗カビ剤組成
物及びこの組成物を用いて一定期間定量的に揮散させる
揮散タイプの抗菌・抗カビ剤製品に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、抗菌・抗カビ処理を行なう場合
には、抗菌や抗カビの処理をしたい居住場所に、まず始
めに次亜塩素酸ナトリウムなどを含んだ製品で菌やカビ
を殺した後、抗菌・抗カビ剤を含有したエアゾール製品
（あるいは液剤製品）等を、スプレーしたり（塗布した
り）している。また、別の方法として、最近ではプラス
チック製品等で見られるように、あらかじめ材料自身に
抗菌・抗カビ能を有する特殊な金属塩を含有させた材料
で作られた用具類も、市販されるようになってきた。

【０００３】しかし、このような方法では、効果を特続
させる点でまだ不十分であった。即ち、スプレーや塗布
等の処理をした面、及び抗菌・抗カビ剤が含有されたプ
ラスチック製品などでは、時間の経過と共に手垢、水
分、微生物の栄養になるような物質等が付着してくるた
め、菌やカビとの接触が妨げられるようになり、菌の繁
殖やかびの生育を防止することが困難になる。そのた
め、抗菌・抗カビ効果が長期間持続できる方法が求めら
れていた。

【０００４】一方、上記のようなスプレーや塗布による
方法の欠点を改善する方法として、気化性のある抗菌・
抗カビ成分を用いた、揮散型抗菌・抗カビ剤（特開平４
−２１６０６号公報）の提案がある。該公報に記載され
た発明は、ある種のテルペン誘導体は、気化することに
より空間内の微生物の発育、増殖を阻止するという知見
に基づいた揮散型抗菌・抗カビ剤に関するものであり、
従来とは異なる新規な方法と言える。しかし、揮散を調
節する方法（促進や抑制の手段など）や、好ましい製品
形態の提示（液状や固形状など）などに関する定量的な
（一定の揮散量持続というような）実用化に有効な技術
的開示はほとんど述べられていない。

【０００５】住宅の気密化が向上した現在の生活空間で
は、その弊害としてカビや細菌類が非常に繁殖しやすく
なってきており、これらの不快な因子を排除することが
強く望まれている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、取り扱いが容易であり、しかも、長期間抗菌・抗カ
ビ効果の持続する揮散性の抗菌・抗カビ剤組成物及び同
製品を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、第一
に、（Ａ）シンナミックアルデヒド、ベンズアルデヒ
ド、フェニルアセトアルデヒド、ヘプチルアルデヒド、
オクチルアルデヒド、デシルアルデヒド、ウンデシルア
ルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、ドデシルアルデヒ
ド、トリデシルアルデヒド、メチルノニルアルデヒド、
ジデシルアルデヒド、アニスアルデヒド、シトロネラー
ル、シトロネリルオキシアルデヒド、シクラメンアルデ
ヒド、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヒドロキ
シシトロネラール、α−メチルシンナミックアルデヒ
ド、メチルノニルアセトアルデヒト、フェニルプロピル
アルデヒド、シトラール、ペリラアルデヒド、トリルア
ルデヒド、トリルアセトアルデヒド、クミンアルデヒ
ド、リリーアルデヒド、サリチルアルデヒド、バニリ
ン、エチルバニリン、α−アミルシンナミックアルデヒ
ド、ヘリオトロピンから選ばれる一種又は二種以上のア
ルデヒド類に、（Ｂ）ジブチルヒドロキシトルエン、ブ
チルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、α−ト
コフェロール、クエン酸イソプロピル、エリソルビン
酸、エリソルビン酸ナトリウム、グアヤク脂、ルノジヒ
ドログアヤレッチク酸、エチレンジアミン四酢酸カルシ
ウム二ナトリウム及びエチレンジアミン四酢酸二ナトリ
ウムから選ばれる一種又は二種以上の結晶化抑制剤を、
０．００１〜１０重量％含有させたことを特徴とする揮
散性を有する抗菌・抗カビ剤組成物が提供される。第二
に、上記第一の組成物を、香気透過性膜を通して揮散す
る形態を特徴とする揮散性を有する抗菌・抗カビ剤製品
が提供される。第三に、上記第二の香気透過性膜のう
ち、特にポリメチルペンテンを主体とする香気透過性膜
を通して揮散する形態を特徴とする揮散性を有する抗菌
・抗カビ剤製品が提供される。

【０００８】本発明の抗菌・抗カビ剤組成物は、シンナ
ミックアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセト
アルデヒド等のアルデヒド類に前記した特定の結晶化抑
制剤を０．００１〜１０重量％含有させたものとしたこ
とから、上記アルデヒド類等が液体の状態から少しずつ
揮散して、長期間抗菌・抗カビ効果を持続することがで
きるものとなる。なお、揮散方式の最大の利点は、小さ
な隙間や手の届かない場所までにも、有効成分がゆきわ
たって、効果を示すことである。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の揮散性を有する抗菌・抗カビ剤は、（Ａ）シン
ナミックアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセ
トアルデヒド、ヘプチルアルデヒド、オクチルアルデヒ
ド、デシルアルデヒド、ウンデシルアルデヒド、ウンデ
シレンアルデヒド、ドデシルアルデヒド、トリデシルア
ルデヒド、メチルノニルアルデヒド、ジデシルアルデヒ
ド、アニスアルデヒド、シトロネラール、シトロネリル
オキシアルデヒド、シクラメンアルデヒド、α−ヘキシ
ルシンナミックアルデヒド、ヒドロキシシトロネラー
ル、α−メチルシンナミックアルデヒド、メチルノニル
アセトアルデヒト、フェニルプロピルアルデヒド、シト
ラール、ペリラアルデヒド、トリルアルデヒド、トリル
アセトアルデヒド、クミンアルデヒド、リリーアルデヒ
ド、サリチルアルデヒド、バニリン、エチルバニリン、
α−アミルシンナミックアルデヒド、ヘリオトロピンか
ら選ばれる一種又は二種以上のアルデヒド類に、（Ｂ）
ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソ
ール、没食子酸プロピル、α−トコフェロール、クエン
酸イソプロピル、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナト
リウム、グアヤク脂、ルノジヒドログアヤレッチク酸、
エチレンジアミン四酢酸カルシウム二ナトリウム及びエ
チレンジアミン四酢酸二ナトリウムから選ばれる一種又
は二種以上の結晶化抑制剤を、０．００１〜１０重量％
含有させたことを特徴とする。

【００１０】本発明の組成物においては、気化性の抗菌
・抗カビ成分（Ａ）として、シンナミックアルデヒド、
ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、ヘプチ
ルアルデヒド、オクチルアルデヒド、デシルアルデヒ
ド、ウンデシルアルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、
ドデシルアルデヒド、トリデシルアルデヒド、メチルノ
ニルアルデヒド、ジデシルアルデヒド、アニスアルデヒ
ド、シトロネラール、シトロネリルオキシアルデヒド、
シクラメンアルデヒド、α−ヘキシルシンナミックアル
デヒド、ヒドロキシシトロネラール、α−メチルシンナ
ミックアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒト、フ
ェニルプロピルアルデヒド、シトラール、ペリラアルデ
ヒド、トリルアルデヒド、トリルアセトアルデヒド、ク
ミンアルデヒド、リリーアルデヒド、サリチルアルデヒ
ド、バニリン、エチルバニリン、α−アミルシンナミッ
クアルデヒド、ヘリオトロピンとともに、これらのアル
デヒド成分を含有する植物精油も使用される。この植物
精油としては、例えば、カシア、シナモンリーフ、シナ
モンパーク、ビターアーモンド、カヤプテ、グレープフ
ルーツ、シトロネラ、スイートオレンジ、バニラ、パル
マローザ、ビターオレンジ、ペリラ、マンダリン、レモ
ン、レモングラス、クミン、クラリーセージ、等が挙げ
られる。ただ、これらのアルデヒド類は気化性を有する
化合物であるが、これらを揮散方式の抗菌・抗カビ剤成
分として単純に使用した場合には、経日により結晶化を
起こし、全量が揮散しない不都合が生じる。

【００１１】そこで本発明の組成物において、適切な結
晶化抑制剤（Ｂ）が配合される。即ち、ジブチルヒドロ
キシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸
プロピル、α−トコフェロール、クエン酸イソプロピ
ル、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、グア
ヤク脂、ルノジヒドログアヤレッチク酸、エチレンジア
ミン四酢酸カルシウム二ナトリウム及びエチレンジアミ
ン四酢酸二ナトリウムから選ばれる一種又は二種以上の
化合物が配合される。

【００１２】上記結晶化抑制剤（Ｂ）の配合量は、
（Ａ）成分に対して０．００１〜１０重量％が適切であ
り、好ましくは０．０１〜１重量％である。０．００１
重量％未満では結晶化抑制の効果が小さく、また、１０
重量％を超える量を配合しても更なる向上が期待できな
い。

【００１３】また、本発明の揮散性を有する抗菌・抗カ
ビ剤製品は、本発明の組成物を、香気通過膜を通して揮
散させる形態を特微とする。本発明の製品は、揮散量を
長期間にわたり一定量に調節するための方法を具体化し
たものであって、本発明の組成物が長期間、安定的な揮
散量を得るためには、香気は透過させるが、液体は透過
させない香気透過膜を用いることが好ましい。香気透過
膜としては、香気を透過させる膜ならばなんでも良い
が、その中でもポリメチルペンテン主体のフィルムが非
常に優れている。なお、ポリメチルペンテンは単独、若
しくはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等
をラミネートして用いても良く、ここに示した例にこだ
わるものではない。

【００１４】前記揮散成分を揮散させる方法としては、
自然気化でも良く、また加熱や送風等の手段による強制
的な気化のいずれでも良い。

【００１５】また、結晶化抑制剤を配合した液体を直接
袋状にした香気透過性膜に封入したり、あるいは、結晶
化抑制剤を配合した液体を、例えば、パルプ、紙、不織
布、ポリエチレン発泡体、ウレタン発泡体等任意の担持
体に含浸させたものを、プラスチックやガラス容器等の
容器内に入れ、口部を透過膜で覆うような形態で使用す
ることもできる。また、好みにより他の芳香性成分を添
加することもできる。剤形は使用目的、あるいは有効成
分を揮散させる手段に応じて、適当な剤形にすることが
可能であり、特に制限されるものではない。

【００１６】

【実施例】以下、実施例により、本発明を詳細に説明す
る。ただ、本発明はこれらの例によって何ら限定される
ものではない。

【００１７】実施例１〜６及び比較例１ 〈結晶生成の評価〉下記７種の抗カビ剤試料を作成し、
シャーレに入れ、各試料を３０℃に枚置し、結晶生成の
評価を行った。その結果を表１に示す。

【００１８】シンナミックアルデヒド(長谷川香料社
製)１ｇ。 ＢＨＴ(試薬)を１％添加したシンナミックアルデヒド
(長谷川香料社製)１ｇ。 ＢＨＴ(試薬)を１％添加したシンナミックアルデヒド
(長谷川香料社製)１ｇ。 没食子酸プロピル(試薬)を１％添加したシンナミック
アルデヒド(長谷川香料社製)１ｇ。 α−トコフェロール(試薬)を１％添加したシンナミッ
クアルデヒド(長谷川香料社製)１ｇ。 ＢＨＴ(試薬)を１％添加したベンズアルデヒド（長谷
川香料社製）１ｇ。 ＢＨＴ(試薬)を１％添加したフェニルアセトアルデヒ
ド(長谷川香料社製)１ｇ。

【００１９】

【表１】

【００２０】実施例７〜９及び比較例２〜５ 〈防カビ力試験〉掃除機紙パック内の防カビ性評価を以
下のように行った。なお、電気掃除機は松下電気産業社
製、形式ＭＣ−Ｌ５０Ｃ １００Ｖ／１０００Ｗ、集塵
パックは、ナショナル紙パック（品番：ＡＭＣ−ＮＣ
２）を用いた。その結果を表２に示す。

【００２１】（１）抗カビ剤：揮散紙（厚さ６ｍｍ）含
浸品及びポリエチレン（ＰＥ）フィルム（厚さ１００μ
ｍ）、黒延伸ポリプロピレン（ＣＰＰ）フィルム（厚さ
４０μｍ）、ポリメチルペンテン／ポリエチレン（ＴＰ
Ｘ／ＰＥ）ラミネートフィルム（厚さ４０μｍ）封入
品。 （２）評価用カビ：約１０⁶ＣＦＵ／ｍｌのカビ（Ｃｌ
ａｄｏｓｐｏｒｉｕｍＣｌａｄｏｓｐｏｒｉｏｉｄｅ
ｓ）胞子分散液５μＬを含浸させたペーパーディスク
（以後ＰＤと略記する）。 （３）試験 抗カビ剤と評価用カビを集塵パックに一緒に入れ、掃
除機を１日当たり３０分間ずつ使用（空運転）した。 試験開始から、７、１４、２１、２８日経過毎に入
れ、投入７日後にカビ胞子含浸ＰＤを取り出し、ＰＤＡ
培地で培養した。培養７日後、カビの繁殖状況を観察
し、未作用カビと比べ、被検化合物の防カビ効果を評価
する。

【００２２】

【表２】

【００２３】

【発明の効果】請求項１の抗菌・抗カビ剤組成物は、前
記した気化性抗菌・抗カビ成分（Ａ）に前記した結晶化
抑制剤（Ｂ）を０．００１〜１０重量％含有させたもの
としたことから、経日による結晶化が十分に抑制され、
（Ａ）成分が液体の状態から少しずつ揮散して、長期間
にわたって抗菌・抗カビ効果を持続することができる。

【００２４】請求項２及び３の抗菌・抗カビ剤製品は、
請求項１の組成物を香気透過性膜、特にポリメチルペン
テンを主体とする膜を通して揮散する形態にしたことか
ら、取り扱いが簡単で、しかも、長期間にわたって抗菌
や抗カビの効果が持続する揮散型の抗菌・抗カビ剤製品
となる。本製品によると、掃除機、下駄箱、押入れ、溶
服ダンス、クローゼット、衣装ケース、トイレ、洗面
所、物置、米びつ、エアコン、室内等のカビの発生が大
変気になる場所の清潔を保つことができる。

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成９年９月８日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項１

【補正方法】変更

【補正内容】

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００７

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、第一
に、（Ａ）シンナミックアルデヒド、ベンズアルデヒ
ド、フェニルアセトアルデヒド、ヘプチルアルデヒド、
オクチルアルデヒド、デシルアルデヒド、ウンデシルア
ルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、ドデシルアルデヒ
ド、トリデシルアルデヒド、メチルノニルアルデヒド、
ジデシルアルデヒド、アニスアルデヒド、シトロネラー
ル、シトロネリルオキシアルデヒド、シクラメンアルデ
ヒド、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヒドロキ
シシトロネラール、α−メチルシンナミックアルデヒ
ド、メチルノニルアヤトアルデヒト、フェニルプロピル
アルデヒド、シトラール、ペリラアルデヒド、トリルア
ルデヒド、トリルアセトアルデヒド、クミンアルデヒ
ド、リリーアルデヒド、サリチルアルデヒド、α−アミ
ルシンナミックアルデヒド、ヘリオトロピンから選ばれ
る一種又は二種以上のアルデヒド類に、（Ｂ）ジブチル
ヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没
食子酸プロピル、α−トコフェロール、クエン酸イソプ
ロピル、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、
グアヤク脂、ルノジヒドログアヤレッチク酸、エチレン
ジアミン四酢酸カルシウム二ナトリウム及びエチレンジ
アミン四酢酸二ナトリウムから選ばれる一種又は二種以
上の結晶化抑制剤を、０．００１〜１０重量％含有させ
たことを特徴とする揮散性を有する抗菌・抗カビ剤組成
物が提供される。第二に、上記第一の組成物を、香気透
過性膜を通して揮散する形態を特徴とする揮散性を有す
る抗菌・抗カビ剤製品が提供される。第三に、上記第二
の香気透過性膜のうち、特にポリメチルペンテンを主体
とする香気透過性膜を通して揮散する形態を特徴とする
揮散性を有する抗菌・抗カビ剤製品が提供される。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００９

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の揮散性を有する抗菌・抗カビ剤は、（Ａ）シン
ナミックアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセ
トアルデヒド、ヘプチルアルデヒド、オクチルアルデヒ
ド、デシルアルデヒド、ウンデシルアルデヒド、ウンデ
シレンアルデヒド、ドデシルアルデヒド、トリデシルア
ルデヒド、メチルノニルアルデヒド、ジデシルアルデヒ
ド、アニスアルデヒド、シトロネラール、シトロネリル
オキシアルデヒド、シクラメンアルデヒド、α−ヘキシ
ルシンナミックアルデヒド、ヒドロキシシトロネラー
ル、α−メチルシンナミックアルデヒド、メチルノニル
アセトアルデヒト、フェニルプロピルアルデヒド、シト
ラール、ペリラアルデヒド、トリルアルデヒド、トリル
アセトアルデヒド、クミンアルデヒド、リリーアルデヒ
ド、サリチルアルデヒド、α−アミルシンナミックアル
デヒド、ヘリオトロピンから選ばれる一種又は二種以上
のアルデヒド類に、（Ｂ）ジブチルヒドロキシトルエ
ン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、
α−トコフェロール、クエン酸イソプロピル、エリソル
ビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、グアヤク脂、ルノ
ジヒドログアヤレッチク酸、エチレンジアミン四酢酸カ
ルシウム二ナトリウム及びエチレンジアミン四酢酸二ナ
トリウムから選ばれる一種又は二種以上の結晶化抑制剤
を、０．００１〜１０重量％含有させたことを特徴とす
る。

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１０

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１０】本発明の組成物においては、気化性の抗菌
・抗カビ成分（Ａ）として、シンナミックアルデヒド、
ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、ヘプチ
ルアルデヒド、オクチルアルデヒド、デシルアルデヒ
ド、ウンデシルアルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、
ドデシルアルデヒド、トリデシルアルデヒド、メチルノ
ニルアルデヒド、ジデシルアルデヒド、アニスアルデヒ
ド、シトロネラール、シトロネリルオキシアルデヒド、
シクラメンアルデヒド、α−ヘキシルシンナミックアル
デヒド、ヒドロキシシトロネラール、α−メチルシンナ
ミックアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒト、フ
ェニルプロピルアルデヒド、シトラール、ペリラアルデ
ヒド、トリルアルデヒド、トリルアセトアルデヒド、ク
ミンアルデヒド、リリーアルデヒド、サリチルアルデヒ
ド、α−アミルシンナミックアルデヒド、ヘリオトロピ
ンとともに、これらのアルデヒド成分を含有する植物精
油も使用される。この植物精油としては、例えば、カシ
ア、シナモンリーフ、シナモンパーク、ビターアーモン
ド、カヤプテ、グレープフルーツ、シトロネラ、スイー
トオレンジ、パルマローザ、ビターオレンジ、ペリラ、
マンダリン、レモン、レモングラス、クミン、クラリー
セージ、等が挙げられる。ただ、これらのアルデヒド類
は気化性を有する化合物であるが、これらを揮散方式の
抗菌・抗カビ剤成分として単純に使用した場合には、経
日により結晶化を起こし、全量が揮散しない不都合が生
じる。

【手続補正５】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１３

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１３】また、本発明の揮散性を有する抗菌・抗カ
ビ剤製品は、本発明の組成物を、香気通過性膜を通して
揮散させる形態を特微とする。本発明の製品は、揮散量
を長期間にわたり一定量に調節するための方法を具体化
したものであって、本発明の組成物が長期間、安定的な
揮散量を得るためには、香気は透過させるが、液体は透
過させない香気透過性膜を用いることが好ましい。香気
透過性膜としては、香気を透過させる膜ならばなんでも
良いが、その中でもポリメチルペンテン主体のフィルム
が非常に優れている。なお、ポリメチルペンテンは単
独、若しくはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエス
テル等をラミネートして用いても良く、ここに示した例
にこだわるものではない。

【手続補正６】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１７

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１７】実施例１〜６及び比較例１ 〈結晶生成の評価〉下記７種の抗カビ剤試料を作成し、
シャーレに入れ、各試料を３０℃に放置し、結晶生成の
評価を行った。その結果を表１に示す。

【手続補正７】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１８

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１８】シンナミックアルデヒド（長谷川香料社
製）１ｇ。 ＢＨＴ（試薬）を１％添加したシンナミックアルデヒ
ド（長谷川香料社製）１ｇ。 ＢＨＡ（試薬）を１％添加したシンナミックアルデヒ
ド（長谷川香料社製）１ｇ。 没食子酸プロピル（試薬）を１％添加したシンナミッ
クアルデヒド（長谷川香料社製）１ｇ。 α−トコフェロール（試薬）を１％添加したシンナミ
ックアルデヒド（長谷川香料社製）１ｇ。 ＢＨＴ（試薬）を１％添加したベンズアルデヒド（長
谷川香料社製）１ｇ。 ＢＨＴ（試薬）を１％添加したフェニルアセトアルデ
ヒド（長谷川香料社製）１ｇ。

【手続補正８】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００２０

【補正方法】変更

【補正内容】

【００２０】実施例７〜９及び比較例２〜５ 〈抗カビ力試験〉掃除機紙パック内の抗カビ性評価を以
下のように行った。なお、電気掃除機は松下電気産業社
製、形式ＭＣ−Ｌ５０Ｃ １００Ｖ／１０００Ｗ、集塵
パックは、ナショナル紙パック（品番：ＡＭＣ−ＮＣ
２）を用いた。その結果を表２に示す。

【手続補正９】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００２１

【補正方法】変更

【補正内容】

【００２１】（１）抗カビ剤：揮散紙（厚さ６ｍｍ）含
浸品及びポリエチレン（ＰＥ）フィルム（厚さ１００μ
ｍ）、無延伸ポリプロピレン（ＣＰＰ）フィルム（厚さ
４０μｍ）、ポリメチルペンテン／ポリエチレン（ＴＰ
Ｘ／ＰＥ）ラミネートフィルム（厚さ４０μｍ）封入
品。 （２）評価用カビ：約１０^６ＣＦＵ／ｍｌのカビ（Ｃｌ
ａｄｏｓｐｏｒｉｕｍＣｌａｄｏｓｐｏｒｉｏｉｄｅ
ｓ）胞子分散液５μＬを含浸させたペーパーディスク
（以後ＰＤと略記する）。 （３）試験 抗カビ剤と評価用カビを集塵パックに一緒に入れ、掃
除機を１日当たり３０分間ずつ使用（空運転）した。 試験開始から、７、１４、２１、２８日経過毎に入
れ、投入７日後にカビ胞子含浸ＰＤを取り出し、ＰＤＡ
培地で培養した。培養７日後、カビの繁殖状況を観察
し、未作用カビと比べ、被検化合物の抗カビ効果を評価
する。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 （Ａ）シンナミックアルデヒド、ベンズ
   アルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、ヘプチルアル
   デヒド、オクチルアルデヒド、デシルアルデヒド、ウン
   デシルアルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、ドデシル
   アルデヒド、トリデシルアルデヒド、メチルノニルアル
   デヒド、ジデシルアルデヒド、アニスアルデヒド、シト
   ロネラール、シトロネリルオキシアルデヒド、シクラメ
   ンアルデヒド、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、
   ヒドロキシシトロネラール、α−メチルシンナミックア
   ルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒト、フェニルプ
   ロピルアルデヒド、シトラール、ペリラアルデヒド、ト
   リルアルデヒド、トリルアセトアルデヒド、クミンアル
   デヒド、リリーアルデヒド、サリチルアルデヒド、バニ
   リン、エチルバニリン、α−アミルシンナミックアルデ
   ヒド、ヘリオトロピンから選ばれる一種又は二種以上の
   アルデヒド類に、（Ｂ）ジブチルヒドロキシトルエン、
   ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、α−
   トコフェロール、クエン酸イソプロピル、エリソルビン
   酸、エリソルビン酸ナトリウム、グアヤク脂、ルノジヒ
   ドログアヤレッチク酸、エチレンジアミン四酢酸カルシ
   ウム二ナトリウム及びエチレンジアミン四酢酸二ナトリ
   ウムから選ばれる一種又は二種以上の結晶化抑制剤を、
   ０．００１〜１０重量％含有させたことを特徴とする揮
   散性を有する抗菌・抗カビ剤組成物。
2. 【請求項２】 請求項１の組成物を、香気透過性膜を通
   して揮散する形態を特徴とする揮散性を有する抗菌・抗
   カビ剤製品。
3. 【請求項３】 請求項２の香気透過性膜のうち、特にポ
   リメチルペンテンを主体とする香気透過性膜を通して揮
   散する形態を特徴とする揮散性を有する抗菌・抗カビ剤
   製品。