JPH0549065U - 塗装用マスキング材 - Google Patents

塗装用マスキング材

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JPH0549065U
JPH0549065U JP10827691U JP10827691U JPH0549065U JP H0549065 U JPH0549065 U JP H0549065U JP 10827691 U JP10827691 U JP 10827691U JP 10827691 U JP10827691 U JP 10827691U JP H0549065 U JPH0549065 U JP H0549065U
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closed container
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洋三郎 花田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 密閉容器の開口部を密封するのに適した塗装
用マスキング材であって、塗装後の加熱乾燥工程におい
てそれを取り除く必要のない塗装用マスキング材を提供
すること。 【構成】 上層(1)、接着層(2)、中層(3)及び
粘着層(4)の4層を順次積層せしめて成る塗装用マス
キング材。前記上層(1)は熱可塑性フィルムで成る
層、前記中層(3)は中央部分に開口部(7)を有する
熱収縮性フィルムで成る層であり、通常、使用前には粘
着層(4)の表面に剥離材層(5)が仮着されている。
使用に際しては、剥離材層(5)を剥ぎ取って密閉容器
(6)の開口部に貼着する。このようにして貼着された
本考案の塗装用マスキング材は、塗装後の加熱乾燥工程
において中層(3)が収縮し、この作用によって上層
(1)が破壊される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、塗装用のマスキング材に関し、特に、タンク等の密閉容器を塗装す るのに適した塗装用マスキング材に関する。
【従来の技術】
【0002】 従来、タンク等の密閉容器を塗装する場合には、密閉容器の内部に塗液が入ら ないように、キャップや栓でその開口部を封印してから塗装を行っていた。 又、タンク内部の洗浄や内部コーティングを施した後に、タンク外部の塗装を 行う場合には、タンク内部に残留した水やコーティング残留溶剤などが残留する 。この場合には、塗装後の加熱乾燥によって、タンク外部の塗装の乾燥と共に内 部に残留した水や溶剤をも除去し、タンク内部を乾燥させることが望まれる。 しかしながら、上記従来の方法においては、キャップや栓の着脱に手間を要す る上、加熱乾燥前にキャップや栓を取り外す必要があり、塗装・加熱乾燥工程を 連続して行うことができなかった。
【0003】 一方、自動車の床パネル等の塗装時に、水抜孔やねじ部などを隠蔽保護せしめ た後、焼き付け乾燥時に脱落するようにした脱落マスキングテープが開示されて いる(実公昭57−23474号)。これは、合成樹脂フィルムの両面又は片面 に粘着剤を塗布したものであり、合成樹脂フィルムとして高圧ポリエチレンフィ ルムを使用するものと、塩化ビニルポリプロピレンやポリエチレンを使用するも のとがある。前者は溶解脱落型のマスキングテープであり、後者は収縮脱落型の マスキングテープである。
【0004】 しかしながら、上記の脱落マスキングテープは何れもマスキングテープを脱落 させることにより除去するので、これを密閉容器等の開口部に用いた場合には、 溶解または収縮したマスキングテープが容器内に落下することになる。従って、 この場合は塗装後のマスキングテープの除去作業を省略することができるものの 、加熱乾燥後にマスキングテープの残骸を容器内から除去するという新たな作業 が必要になる。 そこで、塗装時には容器の開口部を塞ぐマスキング機能を有すると共に、加熱 乾燥時には容器内に落下することなく自動的に容器の密閉を解除することのでき る塗装用マスキング材の開発が要望されるに到った。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
本考案者等は、上記の要望に応えるべく、鋭意検討を重ねた結果、中央部分が 開口した熱収縮性フィルムに熱可塑性フィルムを貼着せしめたシート材を、前記 熱収縮性フィルムの開口部が密閉容器の開口部に対応するように貼着して使用す れば、塗装後の加熱乾燥時に、熱収縮性フィルムが収縮してその開口部が拡大す ることにより熱により軟化された熱可塑性フィルムが破壊され、密閉容器内のガ スが容器外に放出されるので、塗装後にマスキング材を取り外さなくても安全に 密閉容器内外を加熱乾燥させることができること、及び破壊されたマスキング材 はそのまま密閉容器の開口部に残存するので、加熱乾燥後の除去が容易であるこ とを見出し、本考案に到達した。
【0006】 従って本考案の第1の目的は、塗装後の除去作業を必要とせず、安全に加熱乾 燥することのできる塗装用マスキング材を提供することにある。
【0007】 本考案の第2の目的は、塗装後の加熱乾燥後に、容易に除去することのできる 塗装用マスキング材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
本考案の上記の諸目的は、上層、接着層、中層及び粘着層の4層を順次積層せ しめて成る塗装用マスキング材であって、前記上層が熱可塑性フィルムで成る層 及び前記中層が中央部分に開口部を有する熱収縮性フィルムで成る層であること を特徴とする塗装用マスキング材によって達成された。
【0008】
【実施例】 以下、本考案の塗装用マスキング材を実施例に基づいて作用と共に詳述するが 、本考案はこれによって限定されるものではない。 図1は、裏面に剥離材を貼着せしめた本考案の塗装用マスキング材の断面図で ある。図中、符号(1)は上層、(2)は接着層、(3)は中層、及び(4)は 粘着層であり、(5)は剥離材層を示す。 本考案において上層(1)は熱可塑性フィルムで成る層であり、ポリエチレン フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム及びポリエステル系樹脂フィ ルム等の公知の熱可塑性フィルムの中から適宜選択して使用することができる。 これらの熱可塑性フィルムの種類や厚みは、使用する塗料の溶媒の種類や、塗装 後の加熱温度等を勘案して、塗装時には容易に破壊されず、加熱乾燥時には容易 に破壊されるように選択される。
【0009】 接着層(2)は後述する中層(3)の熱収縮性フィルムに公知の接着剤を塗布 することにより設けることができるが、加熱乾燥時においても、上層(1)と中 層(3)の接着を担保することのできるものであることが好ましい。
【0010】 中層(3)は例えば、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンテレフタレート フィリム、ポリプロピレンフィルム及びポリスチレンフィルム等の公知の熱収縮 性フィルムの中から適宜選択されたフィルムを予めシュリンクフィルムとして加 工してなる層であり、その中央部には、所望の形状及び大きさの開口部(7)が 設けられている。開口部(7)の形状及び大きさは、被塗装物の開口部より小さ いものである限り任意である。又、熱収縮性フィルムの材質や厚みは、加熱乾燥 時の設定温度を勘案して適宜決定することができる。
【0011】 粘着層(4)は上記中層(3)の熱収縮性フィルムに公知の粘着剤を塗布する ことにより設けることができるが、後述する剥離材層(5)との剥離性や被塗装 物との接着強度等を考慮に入れて選択することが望ましい。 剥離材層(5)は、通常、本考案のマスキング材の非使用時における、粘着層 (4)の粘着性を維持する観点から仮着される。剥離材は、公知の剥離紙や剥離 シートの中から適宜選択して使用することができる。又、剥離材層(5)には剥 離を容易ならしめるために、切り込み等の剥離手段を設けることが好ましい。
【0012】 次に、本考案の塗装用マスキング材の製造例を示す。 先ず、粘着層(4)を設けた中層(3)に剥離材層(5)を貼着した後、全体 を開口する。次いで、中層(3)の他方の面に接着層(2)を設けた後、上層( 1)を前記接着層(2)に貼着して本考案の塗装用マスキング材を得る。前記粘 着層(4)は剥離材層(5)に予め設けておくこともでき、接着層(2)は上層 (1)に予め設けておくこともできる。
【0013】 以上の構成による本考案の塗装用マスキング材の大きさや形状は密閉容器の開 口部の大きさや形状に合わせることもできるが、袖の部分を余分に取っておき、 この袖部分を下に折り曲げて密閉容器の開口部の首部に貼り付けるようにするこ ともできる。 又、開口部にキャップを螺合する構造の密閉容器を塗装する場合には、密封用 のキャップの中央部に開口部を設けておき、そこに本考案の塗装用マスキング材 を貼着すれば、密閉容器の開口部のみならず螺子部もマスキングできる。
【0014】
【作 用】
以下、本考案の塗装用マスキング材の使用方法及びその作用を図2及び図3を 参照して詳述する。 先ず、本考案の塗装用マスキング材に仮着した剥離材層(5)を剥ぎ取り、粘 着層(4)を密閉容器(6)の開口部の縁に貼着する(図2参照)。 次に、密閉容器(6)に塗装を施した後、そのまま加熱乾燥させる。加熱乾燥 により、中層(3)が収縮して開口部(7)が拡大し、これによって加熱され軟 化された上層(1)が破壊され(図3参照)、密閉容器(6)内のガスが放出さ れる。破壊されたマスキング材は、そのままの状態で密閉容器(6)の開口部に 残存する。
【0015】
【考案の効果】
以上詳述した如く、本考案の塗装用マスキング材を使用すれば、加熱乾燥時に マスキング材の中央部分が破壊されて開口するので、特に密閉容器の開口部をマ スキングするのに好適であり、又、加熱乾燥前にマスキング材を取り外す作業が 不用になるので、塗装及び加熱乾燥工程を連続して行うことができる。 又、本考案の塗装用マスキング材は、剥離材を取り外すことにより密閉容器の 開口部に容易に取り付けることができる上、加熱乾燥後も密閉容器の開口部に残 存するので除去が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、剥離剤層が仮着された本考案の塗装用
マスキング材の断面図である。
【図2】図2は、本考案の塗装用マスキング材を密閉容
器の開口部に貼着した状態を示す断面図である。
【図3】図3は、図2の塗装用マスキング材が熱により
破壊された状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・上層(熱可塑性フィルム) 2・・・接着層 3・・・中層(熱収縮性フィルム) 4・・・粘着層 5・・・剥離材層 6・・・密閉容器 7・・・開口部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上層、接着層、中層及び粘着層の4層を
    順次積層せしめて成る塗装用マスキング材であって、前
    記上層が熱可塑性フィルムで成る層、前記中層が中央部
    分に開口部を有する熱収縮性フィルムで成る層であるこ
    とを特徴とする塗装用マスキング材。
JP10827691U 1991-12-03 1991-12-03 塗装用マスキング材 Expired - Lifetime JP2538341Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10827691U JP2538341Y2 (ja) 1991-12-03 1991-12-03 塗装用マスキング材

Applications Claiming Priority (1)

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JP10827691U JP2538341Y2 (ja) 1991-12-03 1991-12-03 塗装用マスキング材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0549065U true JPH0549065U (ja) 1993-06-29
JP2538341Y2 JP2538341Y2 (ja) 1997-06-11

Family

ID=14480542

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10827691U Expired - Lifetime JP2538341Y2 (ja) 1991-12-03 1991-12-03 塗装用マスキング材

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005048084A (ja) * 2003-07-30 2005-02-24 Nippon Carbide Ind Co Inc 接着シート及び多孔積層構造体の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005048084A (ja) * 2003-07-30 2005-02-24 Nippon Carbide Ind Co Inc 接着シート及び多孔積層構造体の製造方法

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Publication number Publication date
JP2538341Y2 (ja) 1997-06-11

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