JPH0549038B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は片面に写真を用いたポストカードの製
作方法に関するものである。

［従来の技術］ 近年、裏面に撮像を焼付けた写真製の所謂ポス
トカードが普及している。ところがこのポストカ
ードは印画紙自体でできているため、表面に宛名
等を書く際に筆記具が限定される問題があり、又
私製品であるためいちいち切手を貼る必要があ
り、多量に発送する場合にはその手間が大変であ
つた。

そこで最近、官製葉書の裏面に写真を貼付けた
型式のポストカードが開発された。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、斯かる最近開発されたポストカ
ードの場合、写真と官製葉書とを両面テープを用
いて貼付けているため、製造コストが高い、厚み
が厚くなる、打抜き作業に高精度を要する、等の
問題点を有していた。

本発明は斯かる実情に鑑みてなしたものであ
り、両面テープ方式に比して安価な糊による接着
方式で厚みの薄いポストカードを連続製作するこ
とができ、しかも打抜き作業に高精度を要しない
後処理の簡単なポストカードの製作方法を提供す
ることを目的としている。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は、上記目的を達成するため、撮像カツ
トを等間隔で連続配置して成る写真帯を一方向に
移動しながら該写真帯のベース面側に糊を塗布
し、次いで、前記移動される写真帯の糊塗布面に
裏面が対向し且つ前記写真帯の送り方向上流側か
ら下流側にかけて徐々に写真帯に近接する傾斜状
態で順次繰出される官製葉書の下流側端を、前記
写真帯の撮像カツトと前記官製葉書とが一致する
タイミングで写真帯の糊塗布面に接触させ、該接
触により前記官製葉書の下流側端を写真帯に部分
貼付け状態として移送させ、続いて圧着ローラ間
を通過させることにより官製葉書を写真帯に全面
的に貼付けて一体化し、しかる後スリツター並び
にペーパーカツターを用いて１カツト毎に切断す
ることを特徴とするポストカードの製作方法にか
かるものである。

［作用］ 写真帯を一方向に移動しながら該写真帯のベー
ス面側に糊を塗布し、該写真帯の糊塗布面に、撮
像カツトと一致するよう傾斜状態で順次繰出され
る官製葉書の下流側端を接触させると、該接触に
より前記官製葉書の下流側端が写真帯に部分貼付
け状態となつて１枚だけ移送され、圧着ローラ間
を通すことで完全密着状態となり、更にカツトに
合せて切断することによつて、表面が官製葉書で
裏面が写真のポストカードとなる。

［実施例］ 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

図は本発明の方法を実施するための装置を示し
ており、撮像カツトを等間隔で連続配置（焼付
け）して成る写真帯（ロールペーパー）１のコイ
ル（ロール）を一定のブレーキ力を作用させつつ
巻戻すアンコイラー２と、写真帯１をペースロー
ラー３ａの駆動によつて連続的に巻戻しながら写
真帯１の裏面に糊を塗布する塗布機３と、塗布さ
れた糊を後工程で最適接着力（粘着力）が得られ
るように温風を吹付ける等の処理を行うコンデイ
シヨナー４と、上下方向に積層した官製葉書５を
順次繰出す繰出し装置６と、官製葉書５に写真帯
１の糊塗布面を部分的に押付けて官製葉書５を１
枚ずつピツクアツプするピツクアツプ装置７と、
ピツクアツプされた官製葉書５を写真帯１に圧着
して貼付ける圧着装置１１と、官製葉書５を貼付
けた後の写真帯１を圧着装置１１の駆動力より弱
い一定の巻取り力でコイル（ロール）状に巻取る
リコイラー９と、写真帯１の幅端部長手方向に形
成されたパンチマークを検出して上記ピツクアツ
プ作業に撮像カツトを対応させるよう圧着装置１
１へ間欠駆動指令を送るパンチマーク等のカツト
マークセンサー１０とを備え、且つ写真帯１を上
記各工程を通過させるために配置したガイドロー
ラ８ａ〜８ｅと、ガイドローラ８ａと８ｂとの間
に写真帯１のループを形成させるよう配置した昇
降自在なウエイトローラ１２と、ウエイトローラ
１２の昇降位置を例えば透光方式により検知して
圧着装置１１へ駆動、停止指令を送る上下のルー
プセンサー１３，１４とを有し、更に後処理とし
て写真帯１の幅端部を切断するスリツター並びに
１カツト毎に切断するペーパーカツターを具備し
ている。

次に、作業工程を説明する。

先ず、アンコイラー２にセツトしておいた写真
帯１のコイルを巻解し、写真帯１の先端に予め設
けておいた案内帯を各ガイドローラ８ａ〜８ｅを
介してリコイラー９に接続する。

このような状態において、塗布機３のペースロ
ーラー３ａ並びに圧着装置１１を駆動して写真帯
１をアンコイラー２から繰出し、塗布機３にて裏
面（ベース面）に糊を塗布する。糊を塗布された
写真帯１はコンデイシヨナー４にて最適接着性が
得られるよう予乾燥等の処置が行われる。予乾燥
等を行われた写真帯１はウエイトローラ１２部で
ループを形成した後ピツクアツプ装置７の位置に
到着する。この時、カツトマークセンサー１０に
よつてパンチマーク等により写真帯１のカツト位
置が検出され、圧着装置１１が停止し、ピツクア
ツプ装置７が作動する。

上記ピツクアツプ装置７は、一端に押付けロー
ラ１５を有し、他端にアクチユエータとしてのソ
レノイド１６を接続した操作アーム１７の中間部
が固定部材にピン１８枢着され、且つソレノイド
１６が消磁状態の時操作アーム１７の位置を定位
置に保持するための復元用スプリング１９を具備
して成るものである。従つて、カツトマークセン
サー１０から指令があると、ソレノイド１６が励
磁されて操作アーム１７がピン１８を支点として
回動し、押付けローラ１５が二点鎖線の位置に示
すよう変位して写真帯１の裏面、即ち糊塗布面
を、繰出し装置６にて保持された最上面の官製葉
書５に押付ける。この押付けによつて写真帯１と
官製葉書５とが部分的に接着される。上記ソレノ
イド１６を、一定時間経過した後消磁するよう設
定しておくことにより、復元用スプリング１９に
より押付けローラ１５が元の位置に戻る。ソレノ
イド１６の消磁と同時に圧着装置１１が駆動され
ると、写真帯１に部分的に接着している官製葉書
５が写真帯１の移動と共に圧着装置１１を通過
し、ここで圧着される。即ち官製葉書５が写真帯
１に全面的に貼付けられ一体化される。

圧着装置１１は、パルスモータ或はサーボモー
タ等によつて駆動される上、下の圧着ローラ２
０，２１と、下圧着ローラ２１にパウダー２２を
添付するパウダーローラ２３と、パウダー２２を
収納する容器２４とから構成され、圧着と同時に
パウダー２２を添付して後処理をし易くしてい
る。尚圧着ローラ２０，２１は一方をアイドラと
してもよい。

圧着装置１１を通過した写真帯１は官製葉書５
を貼付けた状態でリラコイラー９に順次巻取ら
れ、所定の貼付け作業が終了した後、再び巻解さ
れて、スリツターにより幅端部が切断され、ペー
パーカツターにより１カツト毎に切断され、而し
て表面が官製葉書５で裏面が写真である一体のポ
ストカードとなる。

上記において、写真帯１はカツトマークセンサ
ー１０によつて１カツト毎にピツクアツプ装置７
部に送られるよう間欠的に移動するが、圧着装置
１１の間欠駆動に対して塗布機３のペースローラ
ー３ａは同期駆動させる必要はなく連続駆動させ
ればよい。即ち、写真帯１はウエイトローラ１２
に巻掛けてループを形成しているため、塗布機３
が停止した状態で圧着装置１１を駆動すると、ル
ープの余裕がなくなつてウエイトローラ１２が上
昇し、写真帯１に無理な張力が作用してしまう。
そこで、このウエイトローラ１２の上昇をループ
センサー１４が検知し、ループセンサー１４が圧
着装置１１へ待機指令を送る。圧着装置１１が待
機状態になるとループは余裕をもつためウエイト
ローラ１２はループセンサー１４より更に下方に
下降する。ウエイトローラ１２がループセンサー
１４より下方へ下降すると圧着装置１１に駆動指
令を送る。但し、圧着装置１１の速度は塗布機３
の速度より速くなるよう設定しておくものであ
る。このような作動を反復して行うことにより、
同期ずれによる無理な張力或いは弛み等を起すこ
とを防止できる。尚、ループセンサー１３は、何
らかの理由によつてウエイトローラ１２がループ
センサー１３の上方へ上昇してしまつた際に、圧
着装置１１或いは装置全体を緊急停止させるよう
指令を発する。

又、上記において、ピツクアツプ装置７に対応
して官製葉書５を１枚ずつ繰出すためには、官製
葉書５が常時一定の位置に配置されねばならない
が、本発明では、繰出し装置６によつてそれが達
成される。即ち、繰出し装置６はピツクアツプ装
置７の下方部にて官製葉書５を上下方向に多数積
層保持するホルダー筒２５と、該ホルダー筒２５
内の官製葉書５の上面に載置したレベルブロツク
２６と、該レベルブロツク２６と一体化されホル
ダー筒２５の側部にて上下動する伝達部材２７
と、該伝達部材２７が下降した際にピン２８を支
点として回動するストライカ２９と、該ストライ
カ２９が回動した際に作動する繰出しセンサー３
０と、ホルダー筒２５内の官製葉書５をその下部
から支持し上記繰出しセンサー３０の指令によつ
て上昇する繰出しジヤツキ（モータ、シリンダ
等）３１とから成る。従つて、ホルダー筒２５内
で最上面レベルにある官製葉書５が順次ピツクア
ツプされて最上面にある官製葉書５のレベルが下
ると、それに伴いレベルブロツク２６が下降す
る。レベルブロツク２６が下降すると伝達部材２
７も一体に下降し、ピン２８を支点としてストラ
イカ２９が回動する。このストライカ２９の回動
によつて繰出しセンサー３０が作動し、繰出しジ
ヤツキ３１が上昇して最上面にある官製葉書５の
位置を所定レベルへ押上げる。こうして最上面の
官製葉書５は常時一定の位置に配置される。

尚、本発明は前記実施例にのみ限定されるもの
ではなく、例えば、二点鎖線で示すように圧着装
置１１の下流にスリツター３２とペーパーカツタ
ー３３とを配置して、リコイラー９による巻取り
作業を省略してもよく、パンチマーク以外の他の
カツトマークも使用し得ること、その他本発明の
要旨を逸脱しない限り種々変更を加え得ることは
勿論である。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明のポストカードの
製作方法によれば、 (i) 両面テープ方式に比して安価な糊による接着
方式でポストカードを連続製作することができ
るので、製造コストを低減することができると
共に、ポストカードの厚みを薄くすることがで
きる。

(ii) 移動される写真帯の糊塗布面に、該写真帯の
送り方向上流側から下流側にかけて徐々に写真
帯に近接する傾斜状態で官製葉書を順次繰出す
ようにしているので、官製葉書の下流側端のみ
を確実に写真帯に部分貼付けして１枚ずつ移送
させることができ、圧着ローラ間を通過させる
ことにより、空気溜まり、しわ等のない良好な
全面貼付けを行うことができる。

(iii) 写真帯に官製葉書を貼付けて一体化した後に
撮像カツトに合わせて切断するようにしている
ので、従来の両面テープ方式のような高精度な
打抜き作業を行う必要がなくなつて後処理が簡
単になると共に、打抜き部変換によるランニン
グコストが不要となる。

等の優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の方法を実施するための装置の概略
図である。 １は写真帯、３は塗布機、５は官製葉書、６は
繰出し装置、７はピツクアツプ装置を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 撮像カツトを等間隔で連続配置して成る写真
   帯を一方向に移動しながら該写真帯のベース面側
   に糊を塗布し、次いで、前記移動される写真帯の
   糊塗布面に裏面が対向し且つ前記写真帯の送り方
   向上流側から下流側にかけて徐々に写真帯に近接
   する傾斜状態で順次繰出される官製葉書の下流側
   端を、前記写真帯の撮像カツトと前記官製葉書と
   が一致するタイミングで写真帯の糊塗布面に接触
   させ、該接触により前記官製葉書の下流側端を写
   真帯に部分貼付け状態として移送させ、続いて圧
   着ローラ間を通過させることにより官製葉書を写
   真帯に全面的に貼付けて一体化し、しかる後スリ
   ツター並びにペーパーカツターを用いて１カツト
   毎に切断することを特徴とするポストカードの製
   作方法。