JPH0546722U - 把手機能を有するバッグ・イン・ボックス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】本考案は、食品や非食品の液体状の内容物に使
用されるバッグ・イン・ボックスに、他の部材を用いず
に把手機能を付与する。 【構成】板紙製の外箱５１にプラスチック製の内袋５２
を収納したバッグ・イン・ボックス５０に於いて、前記
外箱５１の左右の側面板１４の背面板１１寄りに、弧状
のミシン目線６２を対称位置に設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、食品や非食品の液体状の内容物に使用される把手機能を有するバッ グ・イン・ボックスに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

最近、液体容器に於いて、バッグ・イン・ボックスと称されるプラスチック製 内袋を収容した構造のものが、酒類、果汁飲料などの食品関係や液体洗剤、柔軟 剤などの非食品関係に広く使われ出して来た。この容器は、一般消費者向けには ０．９リッター、１．８リッター、３．６リッターなどの小、中容量のものが使 われている。

【０００３】 このバッグ・イン・ボックスの外箱の表面には、絵柄や文字などの印刷が施さ れており、また、内容物が入ったバッグ・イン・ボックスは、通常１ｋｇ〜２ｋ ｇと比較的に重く、内容物を注出する時にバッグ・イン・ボックスの外箱表面が 滑って取扱い難いことがしばしばあった。

【０００４】 このため、バッグ・イン・ボックスの使用時に於ける取扱い難さを改善する方 法として、実開昭６０−１９３０５９号公報に把手を用いる方法が開示されてい るが、これは、他の把手部品を外箱に設けられた把手を通し溝孔に挿入係止した ものであった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、この他の把手部品を用いる方法は、バッグ・イン・ボックスの取 扱い難さを著しく改善するものではあるが、製作時に大きな手間と費用とを必要 とし、また、近年、問題となっている使用後の廃棄物処理時にゴミの量を増加す ることにもなる。本考案のバッグ・イン・ボックスは、他の部材を用いずに外箱 作製工程のブランク打抜き時にミシン目線をブランクに設けるだけでバッグ・イ ン・ボックス自体に把手機能を付与したものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、図１及び図２に示すように、板紙製の外箱（５１）にプラスチック 製の内袋（５２）を収納したバッグ・イン・ボックスに於いて、前記外箱の左右 の側面板（１２，１４）の背面板（１１）寄りに、弧状のミシン目線（６１，６ ２）を対称位置に設けた把手機能を有するバッグ・イン・ボックスである。

【０００７】 上述の本考案の左右の側面板に設ける弧状のミシン目線は、曲線的でも直線的 でも任意の形状で良いが、その弧状の底辺（ミシン目線の開口部）は、背面板側 にしたものである。

【０００８】 また、本考案のバッグ・イン・ボックスの形体は、後述の実施例で詳細に説明 する直方体の上側稜部を斜めに切り欠いた七面体のものに限らず、左右の側面板 を有する任意の形状の方体形のもので良い。

【０００９】

【作用】

内容物が充填された本考案のバッグ・イン・ボックスを片手で内容物を注出す るために、図４のように、外箱の一方の側面板（１４）に親指を当て、他方の側 面板（１２）には他の四本の指を当ててバッグ・イン・ボックス（５０）を掴ん で持ち上げると、手の握力とバッグ・イン・ボックスの重量とによって、側面板 に設けられている本考案の弧状のミシン目線（６１，６２）が切断されて外箱の 内部に手なりの凹部が出来て背面板と共に把手機能を発揮するため、バッグ・イ ン・ボックスをしっかりと保持出来て取扱がし易くなる。

【００１０】

【実施例】

図１は、本考案の一実施例に用いたバッグ・イン・ボックスの一部を切り欠い た側面図である。図２は、その本考案のバッグ・イン・ボックスの外箱のブラン クの展開図である。次に、図面を用いて本考案について詳細に説明する。

【００１１】 まず、本考案のバッグ・イン・ボックスの外箱を作製するためのブランクには 、図２に示すように、外箱の周壁（１）を形成するための糊代片（１５）、背面 板（１１）、側面板（１２）、正面板（１３）及び側面板（１４）とをそれぞれ 縦の罫線を介して連設し、正面板の上部には中央に注出口が突出するための切欠 部（２６）をもつ傾斜板（１６）を横の罫線を介して連設し、二つの側面板（１ ２，１４）の傾斜板と縦の罫線を介して隣接する上部の片隅にそれぞれ三角状の 折込部（３２，３３）を斜めの罫線を介して設けた。この二つの三角状の折込部 には、折り込み易くするために切欠部（２９，３１）と折り込み時に注出口と当 たらないための切欠部（２７，２８）と折り込みのための斜めの罫線を設けた。 さらに、外箱の天部封鎖板群（２）を形成するために、背面板と傾斜板の上端に フラップ（１９，２１）を、二つの側面板の上端に天板（１７，１８）をそれぞ れに横の罫線を介して連設し、また、外箱の底部封鎖板群（３）を形成するため に、背面板と正面板の下端にフラップ（２４，２５）を、二つの側面板の下端に 底板（２２，２３）をそれぞれに横の罫線を介して連接した。そして、左右の二 つの側面板の背面板寄りに，本考案の弧状のミシン目線（６１，６２）を対称位 置に設けた。

【００１２】 次に、作製したブランク（１０）の裏面にプラスチック製の内袋（５２）を貼着 し、サック貼りし、さらに、注出口（５３）を熱融着して組み立て、図１に示す 、１．８リッターのバッグ・イン・ボックスを作製した。この組立工程に於いて 、図３に示すように、外箱の傾斜板の裏面の全面（４１）及び二つの側面板の上 部（４２，４３）と下部（４４，４５）とに部分的に内袋を貼着した。

【００１３】 作製した本考案のバッグ・イン・ボックスに水を充填し、図４に示したように 、片手で持ち注出の操作を繰り返し行って見たが、外箱の表面で手が滑って取扱 い難かったりバッグ・イン・ボックスを落とすようなことは無かった。

【００１４】

【考案の効果】 本考案のバッグ・イン・ボックスを使用すると、内容物を注出のためにバッグ ・イン・ボックスを手で持ち上げると、手の握力とバッグ・イン・ボックスの重 量によって、外箱の左右の側面板に設けられた本考案の弧状のミシン目線が切断 されて手なりに凹みが出来て背面板と共に把手機能を発揮するため、バッグ・イ ン・ボックスの取り扱いが容易となる。

【００１５】 また、本考案のバッグ・イン・ボックスは、他の把手部材を用いることなくミ シン目線を設けるだけで外箱自体に把手機能が発揮するので、把手機能をバッグ ・イン・ボックスに付与するために新たな手間や費用を必要としない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に用いたバッグ・イン・ボッ
クスの一部を切欠いた側面図である。

【図２】本考案のバッグ・イン・ボックスの外箱のブラ
ンクの展開図である。

【図３】内袋と外箱とを貼着する部分を示した外箱のブ
ランクの裏面の展開図である。

【図４】本考案のバッグ・イン・ボックスの内容物を注
出する時の状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１……周壁 ２……天部封鎖板群 ３……底部封鎖板群 １０……外箱のブランク １１……背面板 １２，１４……側面板 １３……正面板 １５……糊代片 １６……傾斜板 １７，１８……天板 １９，２１，２４，２５……フラップ ２２，２３……底板 ２６，２７，２８，２９，３１……切欠部 ３２，３３……折込部 ４１，４２，４３，４４，４５……内袋と外箱内面との
貼着部 ５０……バッグ・イン・ボックス ５１……外箱 ５２……内袋 ５３……注出口 ６１，６２……弧状のミシン目線

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】板紙製の外箱にプラスチック製の内袋を収
   納したバッグ・イン・ボックスに於いて、前記外箱の左
   右の側面板の背面板寄りに、弧状のミシン目線を対称位
   置に設けたことを特徴とする把手機能を有するバッグ・
   イン・ボックス。