JPH0545651B2 - - Google Patents
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- JPH0545651B2 JPH0545651B2 JP62070416A JP7041687A JPH0545651B2 JP H0545651 B2 JPH0545651 B2 JP H0545651B2 JP 62070416 A JP62070416 A JP 62070416A JP 7041687 A JP7041687 A JP 7041687A JP H0545651 B2 JPH0545651 B2 JP H0545651B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/005—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment of ferrous alloys
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Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、低温靭性および耐応力腐食割れ性に
優れたマルテンサイト系ステンレス継目無鋼管の
製造方法に関する。
優れたマルテンサイト系ステンレス継目無鋼管の
製造方法に関する。
[従来の技術]
SUS420鋼種で代表されるマルテンサイト系ス
テンレス鋼は、CO2を含む腐食環境下で優れた耐
食性を示すことから、油井管等の材料として注目
されており、特に油井管として多用されている。
テンレス鋼は、CO2を含む腐食環境下で優れた耐
食性を示すことから、油井管等の材料として注目
されており、特に油井管として多用されている。
従来、11〜14%のCrを含有するマルテンサイ
ト系ステンレス継目無鋼管はユージンセジユルネ
方式と呼ばれる熱間押出法で製造されてきた。と
ころが、最近では、マンネスマンプラグミル方式
またはマンドレル方式の製造技術が進歩し、例え
ば特開昭59−208055号公報に開示されているよう
に、11〜14%のCrを含有するマルテンサイト系
ステンレス継目無鋼管の上記マンネスマン圧延方
式による製造が可能になり、該マンネスマン圧延
方式で製造されたマルテンサイト系ステンレス継
目無鋼管が数多く実用に供されている。
ト系ステンレス継目無鋼管はユージンセジユルネ
方式と呼ばれる熱間押出法で製造されてきた。と
ころが、最近では、マンネスマンプラグミル方式
またはマンドレル方式の製造技術が進歩し、例え
ば特開昭59−208055号公報に開示されているよう
に、11〜14%のCrを含有するマルテンサイト系
ステンレス継目無鋼管の上記マンネスマン圧延方
式による製造が可能になり、該マンネスマン圧延
方式で製造されたマルテンサイト系ステンレス継
目無鋼管が数多く実用に供されている。
ところで従来、鉄鋼材料の靭性を劣化させずに
高強度を得る方法として、焼入れ、焼もどし処理
が広く利用されている。この方法は、熱間圧延ま
たは鍛造により成形され冷却中にオーステナイト
−フエライト変態を生じて主としてフエライト・
パーライト組織からなる材料を、再び変態を生じ
てすべてがオーステナイトとなる温度域まで再加
熱し、次にこの温度域からフエライト・パーライ
トおよびベイナイト変態がほとんど生じない速度
で冷却することによりその大部分をマルテンサイ
トからなる組織とし、最後にオーステナイト変態
を生ずることのない範囲の温度領域(Ac1点以
下)に加熱してマルテンサイト中に存在している
多数の転位を消失させるとともに多量に固溶して
いるCを微細炭化物として析出させる工程から成
る。
高強度を得る方法として、焼入れ、焼もどし処理
が広く利用されている。この方法は、熱間圧延ま
たは鍛造により成形され冷却中にオーステナイト
−フエライト変態を生じて主としてフエライト・
パーライト組織からなる材料を、再び変態を生じ
てすべてがオーステナイトとなる温度域まで再加
熱し、次にこの温度域からフエライト・パーライ
トおよびベイナイト変態がほとんど生じない速度
で冷却することによりその大部分をマルテンサイ
トからなる組織とし、最後にオーステナイト変態
を生ずることのない範囲の温度領域(Ac1点以
下)に加熱してマルテンサイト中に存在している
多数の転位を消失させるとともに多量に固溶して
いるCを微細炭化物として析出させる工程から成
る。
しかして、本発明の対象となる0.15〜0.25%の
Cおよび11.0〜14.0%のCrを含有するマルテンサ
イト系ステンレス鋼は第2図に示すようにフエラ
イト・パーライト変態が起こり難いため、オース
テナイト化加熱後の水冷の必要がなく、空冷によ
つてすべてがマルテンサイト組織となる。一方こ
の鋼種にオーステナイト化後の冷却過程で水冷を
施すと、マルテンサイト変態時の内部応力により
割れを生ずる。そこで、油井管等を用途対象とす
るマルテンサイト系ステンレス継目無鋼管の熱処
理方法としては、一般に、オーステナイト化加熱
−室温まで空冷−Ac1点以下での加熱−室温まで
空冷のいわゆる焼準−焼もどしが採用されてい
る。
Cおよび11.0〜14.0%のCrを含有するマルテンサ
イト系ステンレス鋼は第2図に示すようにフエラ
イト・パーライト変態が起こり難いため、オース
テナイト化加熱後の水冷の必要がなく、空冷によ
つてすべてがマルテンサイト組織となる。一方こ
の鋼種にオーステナイト化後の冷却過程で水冷を
施すと、マルテンサイト変態時の内部応力により
割れを生ずる。そこで、油井管等を用途対象とす
るマルテンサイト系ステンレス継目無鋼管の熱処
理方法としては、一般に、オーステナイト化加熱
−室温まで空冷−Ac1点以下での加熱−室温まで
空冷のいわゆる焼準−焼もどしが採用されてい
る。
マルテンサイト系ステンレス鋼油井管は普通熱
間による成形後室温まで冷却され、その後上記熱
処理を施されて、降伏応力56Kg/mm2以上の強度を
付与され、使用に供されている。この鋼種は0.15
〜0.25%の比較的多量のC量を含有するマルテン
サイト系ステンレス鋼であるため、低温靭性はそ
れ程良好でない。
間による成形後室温まで冷却され、その後上記熱
処理を施されて、降伏応力56Kg/mm2以上の強度を
付与され、使用に供されている。この鋼種は0.15
〜0.25%の比較的多量のC量を含有するマルテン
サイト系ステンレス鋼であるため、低温靭性はそ
れ程良好でない。
[発明が解決しようとする問題点]
しかしながら、最近、油井掘削環境の悪化につ
れて、寒冷地での掘削が増加し、マルテンサイト
系ステンレス継目無鋼管に対しても良好な低温靭
性が要求されるようになり、従来の材料では要求
値を満足しない場合がしばしば生じるようになつ
た。また油井管使用環境の悪化とともに対応力腐
食割れ性に対する要求も厳しくなり、より一層の
耐応力腐食割れ性の向上が望まれている。
れて、寒冷地での掘削が増加し、マルテンサイト
系ステンレス継目無鋼管に対しても良好な低温靭
性が要求されるようになり、従来の材料では要求
値を満足しない場合がしばしば生じるようになつ
た。また油井管使用環境の悪化とともに対応力腐
食割れ性に対する要求も厳しくなり、より一層の
耐応力腐食割れ性の向上が望まれている。
本発明は、CO2環境下で優れた耐食性を示す
0.15〜0.25%のC、11.0〜14.0%のCrを含有する
マルテンサイト系ステンレス継目無鋼管の低温靭
性と耐応力腐食割れ性を向上させることを目的と
する。
0.15〜0.25%のC、11.0〜14.0%のCrを含有する
マルテンサイト系ステンレス継目無鋼管の低温靭
性と耐応力腐食割れ性を向上させることを目的と
する。
[問題点を解決するための手段]
本発明者らはマルテンサイト系ステンレス鋼の
低温靭性および対応力腐食割れ性を改善すべく、
実験検討を重ねた。その結果、完全オーステナイ
ト化された状態からの冷却途中における低温オー
ステナイト域でフエライト・パーライト変態が生
じない時間内にある一定量以上の加工を与えて室
温まで冷却し、全部の組織をマルテンサイトとし
た後、Ac1点以下の温度範囲で適正な焼もどし処
理を施すことにより、マルテンサイト系ステンレ
ス鋼の低温靭性と耐応力腐食割れを改善し得るこ
とを見出した。
低温靭性および対応力腐食割れ性を改善すべく、
実験検討を重ねた。その結果、完全オーステナイ
ト化された状態からの冷却途中における低温オー
ステナイト域でフエライト・パーライト変態が生
じない時間内にある一定量以上の加工を与えて室
温まで冷却し、全部の組織をマルテンサイトとし
た後、Ac1点以下の温度範囲で適正な焼もどし処
理を施すことにより、マルテンサイト系ステンレ
ス鋼の低温靭性と耐応力腐食割れを改善し得るこ
とを見出した。
すなわち、本発明は、重量%でC 0.15〜0.25
%、Si 0.20〜1.00%、Mn 0.20〜1.00%、P
0.030%以下、S 0.0030%以下、Cr 11.0〜14.0
%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物か
らなるマルテンサイト系ステンレス継目無鋼管を
マンネスマンマンドレルミル方式で製造するに際
し、最終熱間仕上げ加工工程において1000〜650
℃の温度範囲で断面減少率を13〜90%とする加工
を与え、室温まで冷却してマルテンサイト組織と
した後、T(20+log t)(T:〓、t:時間)で
定義される焼もどしパラメータを20500〜21600の
範囲とする焼もどし処理を施すようにしたもので
ある。
%、Si 0.20〜1.00%、Mn 0.20〜1.00%、P
0.030%以下、S 0.0030%以下、Cr 11.0〜14.0
%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物か
らなるマルテンサイト系ステンレス継目無鋼管を
マンネスマンマンドレルミル方式で製造するに際
し、最終熱間仕上げ加工工程において1000〜650
℃の温度範囲で断面減少率を13〜90%とする加工
を与え、室温まで冷却してマルテンサイト組織と
した後、T(20+log t)(T:〓、t:時間)で
定義される焼もどしパラメータを20500〜21600の
範囲とする焼もどし処理を施すようにしたもので
ある。
[作用]
以下、本発明における鋼管の成分組織、加工条
件、熱処理条件を前述の通りに限定した理由につ
いて説明する。
件、熱処理条件を前述の通りに限定した理由につ
いて説明する。
C含有量
Cは材料の強度を高めるために添加される
が、0.15%未満では高温加熱中にδフエライト
が生成されて強度が低下し、0.25%を越えると
きには低温靭性が低下する。
が、0.15%未満では高温加熱中にδフエライト
が生成されて強度が低下し、0.25%を越えると
きには低温靭性が低下する。
Si含有量
Siは脱酸と強度を高めるために添加される
が、0.20%未満のときには脱酸が不充分となつ
て熱間加工性、および低温靭性が悪化し、1.00
%を越えると高温加熱中にδフエライトが生成
されて熱間加工性および強度が低下する。
が、0.20%未満のときには脱酸が不充分となつ
て熱間加工性、および低温靭性が悪化し、1.00
%を越えると高温加熱中にδフエライトが生成
されて熱間加工性および強度が低下する。
Mn含有量
Mnは強度を高めるとともにMnSを形成して
固溶Sを減少させることによる熱間加工性向上
のために添加されるが、0.20%未満のときには
その効果が小さく、1.00%を越えると耐応力腐
食割れ性に悪影響を与える。
固溶Sを減少させることによる熱間加工性向上
のために添加されるが、0.20%未満のときには
その効果が小さく、1.00%を越えると耐応力腐
食割れ性に悪影響を与える。
P含有量
Pが0.030%を越えるときには高温加熱中に
その偏析部にδフエライトを生成し、穿孔時に
欠陥が多発する。
その偏析部にδフエライトを生成し、穿孔時に
欠陥が多発する。
S含有量
Sは熱間加工性に悪影響を与える元素であ
り、その含有量が0.0030%を越えると熱間加工
性が著しく悪化する。
り、その含有量が0.0030%を越えると熱間加工
性が著しく悪化する。
Cr含有量
Crは耐食性向上のために必須の元素である
が、11.0%未満では耐食性が劣化し、14.0%を
越えると高温加熱時にδフエライトを生成して
熱間加工性および強度が低下する。
が、11.0%未満では耐食性が劣化し、14.0%を
越えると高温加熱時にδフエライトを生成して
熱間加工性および強度が低下する。
最終熱間仕上げ温度を1000〜650℃の範囲とし
たのは、この加工温度が1000℃を越えるときには
加工後速かに再結晶を生じ、最終製品の降伏応力
が57〜61Kg/mm2となる熱処理を施した場合に低温
靭性が劣化する。また、650℃未満のときには材
料の強度が高過ぎて、圧延工具を著しく損耗させ
る 最終熱間仕上げ加工工程(ホツトストレツチレ
デユーサ)における加工量を13%以上としたの
は、第3図に示すように加工量が13%未満のとき
には低温オーステナイト域での加工の効果がな
く、降伏応力が57〜60Kg/mm2の範囲になるような
焼もどしを行つた場合に低温靭性が悪化する。な
お、上記加工量を90%以下としたのは、加工量が
90%を越えるときには、加工量が多いことおよび
加工中の温度低下により、加工に要する動力が著
しく増大して、加工が困難になるとともに、加工
用工具の損耗が著しくなる。
たのは、この加工温度が1000℃を越えるときには
加工後速かに再結晶を生じ、最終製品の降伏応力
が57〜61Kg/mm2となる熱処理を施した場合に低温
靭性が劣化する。また、650℃未満のときには材
料の強度が高過ぎて、圧延工具を著しく損耗させ
る 最終熱間仕上げ加工工程(ホツトストレツチレ
デユーサ)における加工量を13%以上としたの
は、第3図に示すように加工量が13%未満のとき
には低温オーステナイト域での加工の効果がな
く、降伏応力が57〜60Kg/mm2の範囲になるような
焼もどしを行つた場合に低温靭性が悪化する。な
お、上記加工量を90%以下としたのは、加工量が
90%を越えるときには、加工量が多いことおよび
加工中の温度低下により、加工に要する動力が著
しく増大して、加工が困難になるとともに、加工
用工具の損耗が著しくなる。
ここで、加工量は、加工前のパイプ断面積を
Ao、加工後のパイプ断面積をAとする時の断面
減少率であり、加工量=[(Ao−A)/Ao]×100
(%)で表わされる。
Ao、加工後のパイプ断面積をAとする時の断面
減少率であり、加工量=[(Ao−A)/Ao]×100
(%)で表わされる。
なお、第3図は重量%でC 0.19%、Si 0.47
%、Mn 0.49%、P 0.017%、S 0.001%、Cr
13.0%を含み残部実質的にFeよりなる外径175mm
の素材ビレツトからマンネスマンマンドレルミル
において外径114.3mm、肉厚6.88mmのチユーブを
最終熱間加工温度900〜700℃で製造し、かつ57〜
61Kg/mm2の降伏応力を有するような熱処理を施し
た材料の、最終熱間仕上げ加工量と低温靭性の関
係を示す線図である。ここで、低温靭性は1/2サ
イズ試験片によるシヤルピー衝撃試験における0
℃での吸収エネルギーvEoで評価した。
%、Mn 0.49%、P 0.017%、S 0.001%、Cr
13.0%を含み残部実質的にFeよりなる外径175mm
の素材ビレツトからマンネスマンマンドレルミル
において外径114.3mm、肉厚6.88mmのチユーブを
最終熱間加工温度900〜700℃で製造し、かつ57〜
61Kg/mm2の降伏応力を有するような熱処理を施し
た材料の、最終熱間仕上げ加工量と低温靭性の関
係を示す線図である。ここで、低温靭性は1/2サ
イズ試験片によるシヤルピー衝撃試験における0
℃での吸収エネルギーvEoで評価した。
最終熱処理における温度と時間がT(20+log
t)(T:〓、t:時間)で定義される焼もどし
パラメータ20500未満のときには第1図に示すよ
うに低温靭性が劣化し、上記パラメータが21600
を越えるときは同じく第1図に示すように降伏応
力が56Kg/mm2に満たなくなる。
t)(T:〓、t:時間)で定義される焼もどし
パラメータ20500未満のときには第1図に示すよ
うに低温靭性が劣化し、上記パラメータが21600
を越えるときは同じく第1図に示すように降伏応
力が56Kg/mm2に満たなくなる。
なお、第1図は第3図と同じ化学組成寸法の素
材ビレツトからマンネスマンマンドレルミル圧延
方式により最終熱間仕上げ加工温度900〜700℃、
加工量30%で製造した外径114.3mm、肉厚6.88mm
のチユーブにおける焼もどしパラメータと1/2サ
イズの試験片を用いたシヤルピー衝撃試験での
vEoとの関係を示した線図である。
材ビレツトからマンネスマンマンドレルミル圧延
方式により最終熱間仕上げ加工温度900〜700℃、
加工量30%で製造した外径114.3mm、肉厚6.88mm
のチユーブにおける焼もどしパラメータと1/2サ
イズの試験片を用いたシヤルピー衝撃試験での
vEoとの関係を示した線図である。
[実施例]
重量%でC 0.17%、Si 0.47%、Mn 0.49%、
P 0.017%、S 0.001%、Cr 13.0%を含み残部
実質的にFeよりなる外径175mmの素材ビレツトか
ら本発明の方法により製造した外径114.3mm、肉
厚6.88mmチユーブの、1/2サイズ試験片によるシ
ヤルピー衝撃試験でのvEoおよびNACEのTM−
01−77で規定されている液中での定荷重応力腐食
割れ試験における破断限界応力δthと規定された
最小降伏応力(SMYS=56.0Kg/mm2)との比を、
同じ化学組成、寸法の素材ビレツトより製造し、
1000℃×40分空冷の焼準処理後、各種焼もどし条
件を施した材料のそれらと比較して第1表に示
す。
P 0.017%、S 0.001%、Cr 13.0%を含み残部
実質的にFeよりなる外径175mmの素材ビレツトか
ら本発明の方法により製造した外径114.3mm、肉
厚6.88mmチユーブの、1/2サイズ試験片によるシ
ヤルピー衝撃試験でのvEoおよびNACEのTM−
01−77で規定されている液中での定荷重応力腐食
割れ試験における破断限界応力δthと規定された
最小降伏応力(SMYS=56.0Kg/mm2)との比を、
同じ化学組成、寸法の素材ビレツトより製造し、
1000℃×40分空冷の焼準処理後、各種焼もどし条
件を施した材料のそれらと比較して第1表に示
す。
第1表によれば、本発明の方法により製造され
たチユーブは、通常の焼準+焼もどし方法で製造
された材料に比べて、すぐれた低温靭性と耐応力
腐食割れ性を示すことが認められる。
たチユーブは、通常の焼準+焼もどし方法で製造
された材料に比べて、すぐれた低温靭性と耐応力
腐食割れ性を示すことが認められる。
[発明の効果]
以上のように、本発明によれば、CO2環境下で
優れた耐食性を示す0.15〜0.25%のC、 11.0〜
14.0%のCrを含有するマルテンサイト系ステンレ
ス継目無鋼管の低温靭性と耐応力腐食割れ性を向
上させることができる。したがつて、本発明は、
近年、掘削環境の悪化によるこの鋼種の継目無鋼
管需要が著しく増加していることから見て、その
工業的価値が大きい。
優れた耐食性を示す0.15〜0.25%のC、 11.0〜
14.0%のCrを含有するマルテンサイト系ステンレ
ス継目無鋼管の低温靭性と耐応力腐食割れ性を向
上させることができる。したがつて、本発明は、
近年、掘削環境の悪化によるこの鋼種の継目無鋼
管需要が著しく増加していることから見て、その
工業的価値が大きい。
第1図はマルテンサイト系ステンレス継目無鋼
管の熱処理における焼もどしパラメータとシヤル
ピー吸収エネルギーおよび降伏応力の関係を示す
線図、第2図はマルテンサイト系ステンレス鋼の
CCT曲線を示す線図、第3図はマルテンサイト
系ステンレス継目無鋼管製造中の最終熱間仕上げ
加工量とシヤルピー吸収エネルギーの関係を示す
線図である。
管の熱処理における焼もどしパラメータとシヤル
ピー吸収エネルギーおよび降伏応力の関係を示す
線図、第2図はマルテンサイト系ステンレス鋼の
CCT曲線を示す線図、第3図はマルテンサイト
系ステンレス継目無鋼管製造中の最終熱間仕上げ
加工量とシヤルピー吸収エネルギーの関係を示す
線図である。
Claims (1)
- 1 重量%でC 0.15〜0.25%、Si 0.20〜1.00%、
Mn 0.20〜1.00%、P 0.030%以下、S 0.0030
%以下、Cr 11.0〜14.0%を含有し、残部がFeお
よび不可避的不純物からなるマルテンサイト系ス
テンレス継目無鋼管をマンネスマンマンドレルミ
ル方式で製造するに際し、最終熱間仕上げ加工工
程において1000〜650℃の温度範囲で断面減少率
を13〜90%とする加工を与え、室温まで冷却して
マルテンサイト組織とした後、T(20+log t)
(T:〓、t:時間)で定義される焼もどしパラ
メータを20500〜21600の範囲とする焼もどし処理
を施すことを特徴とする低温靭性および耐応力腐
食割れ性に優れたマルテンサイト系ステンレス継
目無鋼管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7041687A JPS63238217A (ja) | 1987-03-26 | 1987-03-26 | 低温靭性および耐応力腐食割れ性に優れたマルテンサイト系ステンレス継目無鋼管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7041687A JPS63238217A (ja) | 1987-03-26 | 1987-03-26 | 低温靭性および耐応力腐食割れ性に優れたマルテンサイト系ステンレス継目無鋼管の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63238217A JPS63238217A (ja) | 1988-10-04 |
JPH0545651B2 true JPH0545651B2 (ja) | 1993-07-09 |
Family
ID=13430846
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7041687A Granted JPS63238217A (ja) | 1987-03-26 | 1987-03-26 | 低温靭性および耐応力腐食割れ性に優れたマルテンサイト系ステンレス継目無鋼管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63238217A (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07109008B2 (ja) * | 1987-05-26 | 1995-11-22 | 住友金属工業株式会社 | マルテンサイト系ステンレス鋼継目無管の製造方法 |
JP3116156B2 (ja) * | 1994-06-16 | 2000-12-11 | 新日本製鐵株式会社 | 耐食性および溶接性に優れた鋼管の製造方法 |
CA2195225A1 (en) * | 1994-07-18 | 1996-02-01 | Akihiro Miyasaka | Production method for steel material and steel pipe excellent in corrosion resistance and weldability |
DE19645139A1 (de) * | 1996-10-24 | 1998-04-30 | Mannesmann Ag | Ni-haltiger Stahl und Verfahren zur Herstellung von Walz- und Schmiedeprodukten aus diesem Stahl |
JP2996245B2 (ja) * | 1998-02-23 | 1999-12-27 | 住友金属工業株式会社 | 酸化スケ―ル層付きマルテンサイト系ステンレス鋼材およびその製造方法 |
JP4186471B2 (ja) * | 2002-02-06 | 2008-11-26 | 住友金属工業株式会社 | マルテンサイト系ステンレス鋼およびその製造方法 |
JP4380487B2 (ja) * | 2004-09-28 | 2009-12-09 | 住友金属工業株式会社 | マルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法 |
JP2011026686A (ja) * | 2009-07-29 | 2011-02-10 | Aichi Steel Works Ltd | クロム系ステンレス鉄筋の製造方法 |
JP6347151B2 (ja) * | 2014-05-22 | 2018-06-27 | 新日鐵住金株式会社 | 鋼材およびその製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59208055A (ja) * | 1983-05-13 | 1984-11-26 | Kawasaki Steel Corp | 継目無鋼管用マルテンサイト系ステンレス鋼 |
JPS6111689A (ja) * | 1984-06-27 | 1986-01-20 | Tsurumi Seisakusho:Kk | 水中における堆積物の検出装置 |
-
1987
- 1987-03-26 JP JP7041687A patent/JPS63238217A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59208055A (ja) * | 1983-05-13 | 1984-11-26 | Kawasaki Steel Corp | 継目無鋼管用マルテンサイト系ステンレス鋼 |
JPS6111689A (ja) * | 1984-06-27 | 1986-01-20 | Tsurumi Seisakusho:Kk | 水中における堆積物の検出装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63238217A (ja) | 1988-10-04 |
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