JPH0545238B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0545238B2
JPH0545238B2 JP5123684A JP5123684A JPH0545238B2 JP H0545238 B2 JPH0545238 B2 JP H0545238B2 JP 5123684 A JP5123684 A JP 5123684A JP 5123684 A JP5123684 A JP 5123684A JP H0545238 B2 JPH0545238 B2 JP H0545238B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sulfate
amino acid
group
tyr
pyr
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5123684A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60197699A (ja
Inventor
Arinori Iwasaki
Tadanori Morikawa
Kyoichi Kobashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Yakuhin Kogyo KK
Original Assignee
Fuji Yakuhin Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Yakuhin Kogyo KK filed Critical Fuji Yakuhin Kogyo KK
Priority to JP5123684A priority Critical patent/JPS60197699A/ja
Publication of JPS60197699A publication Critical patent/JPS60197699A/ja
Publication of JPH0545238B2 publication Critical patent/JPH0545238B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はコレシストキニンパンクレオザイミン
C端ペプチドおよびその類縁体の製造方法に関す
る。さらに詳しく言えば、本発明は、一般式、 X−Tyr−Y−Gly−Trp−Met −Asp−Phe−NH2 〔式中、Tyr、Gly、Trp、Met、Asp、Pheは、
それぞれ、ポリペプチドにおける下記に示すとお
りの構成アミノ酸単位のアミノ酸残基を示し、X
は、下記に示すとおりのアミノ酸単位のアミノ酸
残基の結合した基、Asp−、Pyr−Glu−又はPyr
−Gln−Asp−を表わすか又は上記式中の−Tyr
−のN端が遊離のアミノ基であることを表わし、
Yは下記に示すとおりのアミノ酸単位のアミノ酸
残基、−Met−、−Leu−、−Nle−又は−Thr−を
表わし、−Phe−NH2はフエニルアラニンアミド
であることを示す〕 で表わされるポリペプチドに、硫酸基供与体の存
在下でアリールスルフオトランスフエラーゼを作
用させ、そのチロンシ残基(−Tyr−)中のOH
基を硫酸エステル化することを特徴とするコレシ
ストキニンパンクレオザイミンC端ペプチドおよ
びその類縁体の製造方法を提供するものである。 Asp:アスパラギン酸 Glu:グルタミン酸
Gln:グルタミン Gly:グリシン Leu:ロイシン Met:メチ
オニン Nle:ノルロイシン Phe:フエニルアラニン
Pyr:ピログルタミン酸 Thr:スレオニン Trp:トリプトフアン
Tyr:チロシン 上記のアミノ酸単位の略号は、いずれも、アミ
ノ酸化学、ポリペプチド化学において慣用のもの
と同義であり、その構造中に有する−NH2基と
−COOH基との間でペプチド結合を形成してい
るため厳密には化学構造そのものを意味していな
い。 コレシストキニンパンクレオザイミン(以下
CCKと略記する)は、33個のアミノ酸残基より
なるポリペプチドであり、胆のうの収縮や膵消化
酵素放出作用をもつ、消化管ホルモンとして知ら
れている。このCCKは、近年脳内にも存在する
ことが判明しており、生体内で重要な役割をはた
しているホルモンとして多くの研究者の関心を集
めている。また、生体内にはアミノ酸残基が33個
というこのポリペプチドの他に、アミノ基側に6
個のアミノ酸が延びたもの(CCK−39)や、カ
ルボキシ末端側より4個、7個又は8個のアミノ
酸単位の連つた短鎖ペプチド(CCK−4、CCK
−7およびCCK−8)も見出されている。CCK
に見られる前述の生理作用は、CCK−4を除く
これらのポリペプチドの全てに見られるが何れの
場合もC末端から7番目のTyrにおける水酸基が
硫酸エステル型となつていることが活性発現に必
須であることが判明している。このことは、
CCKの類縁体として知られるセルレイン(前記
一般式においてXがPyr−Gln−Asp、Yが−Thr
−であるもの)やフイロセルレイン(前記一般式
においてXがPyr−Glu−、Yが−Thr−である
もの)においても見られているのでこれらのポリ
ペプチド類を合成しようとする場合、その構造中
に存在するチロシンの水酸基のO−硫酸エステル
化は極めて重要な技術的課題となつている。 従来、ポリペプチド中のチロシン構造(−Tyr
−)に存在している−OH基を硫酸エステルにす
る方法としては、低温下で濃硫酸あるいは硫酸と
硫酸水素カリウムの混合物を作用させる方法ある
いは、ペプチド構造中のアミノ基やカルボキシル
基を保護基により保護した後、三酸化硫黄−ピリ
ジン複合体を用いて、硫酸エステル化し、次いで
前記の保護基を離脱せしめる方法等が知られてい
る。しかしながら、これらの従来法においては、
何れの場合においても、極めて低収率でしか目的
とする硫酸エステルが得られないという欠点が存
在した。この低収率の原因としては、硫酸エステ
ル化に際しその化学反応が与えるペプチド主鎖へ
の影響や、あるいは、前述の如き保護基を離脱せ
しめる際の条件下での一旦生じた硫酸エステルの
不安定性が考えられる。 本発明者等は、チロシンの構造単位(−Tyr
−)を有する種々のアミノ酸誘導体ないしポリペ
プチドにおけるそのチロシン構造中の−OH基の
硫酸エステル化について鋭意研究を行つた結果、
硫酸基供与体の存在下で、細菌由来のアリールス
ルフオトランスフエラーゼを作用させることによ
り、極めて容易に、上記チロシン構造(−Tyr
−)中の−OH基の硫酸エステル化が達成し得る
ことを見出した。本発明は、かかる知見に基づく
ものである。これまでに、酵素を用いてチロシン
の−OH基を硫酸エステル化する試みは、セクラ
等によつて報告されているが〔Ronald D.
Sekura&William B.Jakoby、Arch Biochem.
Biophy、211 352−359(1981)〕、本発明の方法
は、全く予期に反し、驚くべき効果をもたらすも
のである。すなわち、セクラ等は酵素として、ラ
ツトの肝臓から得たアリールスルフオトランスフ
エラーゼを用い、硫酸基供与体として、3′−フオ
スフオアデノシン5′−フオスフオサルフエート
(PAPS)を用いて、−Tyr−を構造中に有する20
種近い化合物につき、そのTyrのOH基のO−硫
酸エステル化を試みている。しかしながら、これ
らの試験においては、CCK−8、アンジオテン
シン等の様なTyrがアミノ末端でない場合はもと
より、TyrNH2、Tyr−Val、Ac−Tyr−OEtな
どにおいてもO−硫酸エステル化は起らなかつた
ことが報告されており、Tyr−OEt、エンケフア
リン等のTyrがアミノ末端に存する場合で、しか
も限られた場合にのみTyrのOHの硫酸エステル
化がなされていることが認められているに過ぎな
い。 本発明者等は、セクラ等が酵素法として、Tyr
のO−硫酸エステル化をなし得なかつたAc−
Tyr−OEt、Ac−Tyr−NH2、やアンジオテンシ
ン等についても、その−Tyr−構造中のO−硫酸
エステル化を行うことに成功し、ここに、本発明
の方法を完成するに至つたものである。 本発明の最も大きな特徴的利点は前記の一般式
で表わされるポリペプチドを化学合成した後の最
終段階で、しかもペプチド主鎖その他に影響を与
えない温和な条件下にTyrを特異的にO−硫酸エ
ステル化する反応を行い得ることにある。本発明
方法に使用される原料である前記一般式で表わさ
れるポリペプチドは、それ自体公知の方法によつ
てその構成アミノ酸を任意の順序でペプチド結合
させることにより製造することができる。酵素と
してはアリールスルフオトランスフエラーゼ活性
を有するものであれば特に限定されるものではな
いが例えば本発明者の一人、小橋らがヒト腸内細
菌より見出した(小橋恭一、深谷洋一、赤尾光
昭、竹部幸子、日本薬学会第102年会講演要旨集
177頁、および同103年会講演要旨集442頁)、ユウ
バクテリウムレクテール(Eubacterium
rectale)菌の産生する、アリールスルフオトラ
ンスフエラーゼ等が使用される。硫酸基の供与体
としては、アリールサルフエートあるいはその塩
が用いられるが、その例を示すと以下のとおりで
ある。なお、これらアリールサルフエートの塩と
しては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、マ
グネシウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩な
どがあげられる。
【表】
【表】
【表】 本発明方法を実施するには、前記一般式で表わ
されるポリペプチドをホウ酸ナトリウム緩衝液等
に溶解し、前述した細菌由来の酵素群より選ばれ
た一種および、前記の硫酸基の供与体群より、選
ばれた一種あるいは数種の混合物を加えて、反応
させる。反応温度およびPHは使用する酵素の最適
条件とするのが好ましい。本発明方法により温和
な条件下、簡単な操作でしかも極めて効果的にコ
レシストキニンパンクレオザイミンC端ペプチド
およびその類縁体を製造することができる。 以下実施例により本発明を詳細に説明するが、
これらの例により本発明の技術的範囲は制限され
るものではない。 実施例 1 コレシストキニンパンクレオザイミンC端オク
タペプチド(CCK−8)の製造 CCK−8の非硫酸エステル体(CCK−8−
NS)31.8mg(30μmol)を100mM−ホウ酸緩衝
液(PH=8.8)10mlに溶解する。小橋らの方法
(前出日本薬学会講演要旨集)により調製した酵
素溶液50ml(1.6unit/ml)、50mMジチオスレイ
トール(DTT)10mlおよび10mMp−ニトロフエ
ニールサルフエート(PNS)10mlを加え37℃の
恒温水槽に24時間静置した。反応液をミリポアフ
イルター(ミリポアー社製ポアーサイズ0.5μm)
を用いて不溶物を別した後、高速液体クロマト
グラフイー(HPLC)を用いて分離し〔カラム;
8.0×250mm、ヌクレオシルC18(10μ)、溶離液1.8
mMリン酸二カリウム水溶液:メタノール=55:
45、検出法;235nm紫外線吸収〕。CCK−8 7.8
mg(24.6%、紫外線吸収値より)を得た。この物
は標準品と薄層クロマトグラフイー〔展開溶媒
n−ブタノール:酢酸:水=4:1:5(上相)、
n−ブタノール:酢酸:水:ピリジン=15:
3:12:10、発色法○イ0.1%ニンヒドリン噴霧後
加熱○ロケイ光〕にて、Rf =0.17、Rf =0.54と
完全に一致し、HPLCにても標準品と一致した。 上記の方法を各種のTyr構造含有化合物に適用
してO−硫酸エステル化した具体例を以下に記
す。 Tyr構造含有化合物のO−硫酸エステル体の合
成 下記のTyr構造含有化合物(1.0μmol)、を
0.1Mトリス塩酸緩衝液(PH9.0)400mlに溶解し
上記実施例1と同様にして調製した酵素溶液
500μおよび10mM−PNS100μを用いて、37
℃で静置し、反応を行わせることにより各化合物
のTyr−O硫酸エステルが得られた。HPLCにて
定量した結果を次の表に示す。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 X−Tyr−Y−Gly−Trp−Met −Asp−Phe−NH2 〔式中、Tyr、Gly、Trp、Met、Asp、Pheは、
    それぞれ、ポリペプチドにおける下記に示すとお
    りの構成アミノ酸単位のアミノ酸残基を示し、X
    は、下記に示すとおりのアミノ酸単位のアミノ酸
    残基の結合した基、Asp−、Pyr−Glu−又はPyr
    −Gln−Asp−を表わすか又は上記式中の−Tyr
    −のN端が遊離のアミノ基であることを表わし、
    Yは下記に示すとおりのアミノ酸単位のアミノ酸
    残基、−Met−、−Leu−、−Nle−又は−Thr−を
    表わし、−Phe−NH2はフエニルアラニンアミド
    であることを示す〕 で表わされるポリペプチドに、硫酸基供与体の存
    在下でアリールスルフオトランスフエラーゼを作
    用させ、チロシン残基(−Tyr−)中のOH基を
    硫酸エステル化することを特徴とするコレシスト
    キニンパンクレオザイミンC端ペプチドおよびそ
    の類縁体の製造方法。 Asp:アスパラギン酸 Glu:グルタミン酸 Gln:グルタミン Gly:グリシン Leu:ロイシン Met:メチオニン Mle:ノルロイシン Phe:フエニルアラニン Pyr:ピログルタミン酸 Thr:スレオニン Trp:トリプトフアン Tyr:チロシン 2 前記の硫酸基供与体としてアリールサルフエ
    イト類を使用する特許請求の範囲第1項に記載の
    方法。 3 前記のアリールサルフエイト類として、フエ
    ニル硫酸、p−またはm−ニトロフエニル硫酸、
    p−またはm−アセチルフエニル硫酸、チラミン
    硫酸、p−ニトロカテコール硫酸、p−ニトロカ
    テコールジ硫酸、ピコサルフエート、フエノール
    フタレンジ硫酸、4−メチルウンベリフエリル硫
    酸、1−または2−ナフチル硫酸、4−ニトロ1
    −ナフチル硫酸、4−フエナントリル硫酸および
    それらの塩の中から選択されたアリールサルフエ
    イトを使用する特許請求の範囲第2項に記載の方
    法。
JP5123684A 1984-03-19 1984-03-19 コレシストキニンパンクレオザイミンc端ペプチドおよびその類縁体の製造方法 Granted JPS60197699A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5123684A JPS60197699A (ja) 1984-03-19 1984-03-19 コレシストキニンパンクレオザイミンc端ペプチドおよびその類縁体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5123684A JPS60197699A (ja) 1984-03-19 1984-03-19 コレシストキニンパンクレオザイミンc端ペプチドおよびその類縁体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60197699A JPS60197699A (ja) 1985-10-07
JPH0545238B2 true JPH0545238B2 (ja) 1993-07-08

Family

ID=12881310

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5123684A Granted JPS60197699A (ja) 1984-03-19 1984-03-19 コレシストキニンパンクレオザイミンc端ペプチドおよびその類縁体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS60197699A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL84478A0 (en) * 1986-11-18 1988-04-29 Pennwalt Corp Peptides with sulfate ester groups and their preparation
JPS6480300A (en) * 1987-09-18 1989-03-27 Fuji Yakuhin Kogyo Kk Production of cholecystokinin pancreozymine
US6593459B1 (en) * 1998-06-16 2003-07-15 The Board Of Regents Of The University Of Oklahoma Synthetic glycosulfopeptides and methods of synthesis thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JPS60197699A (ja) 1985-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5015728A (en) Process for the preparation of insulin derivatives, the B chain of which is lengthened c-terminally
FR2671086A1 (fr) Peptides opiouides, leur procede de preparation, et composition pharmaceutique contenant ces peptides.
JPH01502158A (ja) ジペプチドの酸素的製造方法
JPS6064997A (ja) インシユリン誘導体の製法
JPH0545238B2 (ja)
JPH03503958A (ja) カルシトニン遺伝子関連ペプチドの製造方法
JPH0545239B2 (ja)
JP3119674B2 (ja) 新規ペプチド、その製造法及び用途
JP3009718B2 (ja) 新規ペプチド、その製造法及び用途
EP0354108A1 (fr) Amino-acides et peptides présentant un résidu tyrosine modifiée, leur préparation et leur application comme médicaments
Ohno et al. Partial enzymic deprotection in the synthesis of a protected octapeptide bearing a free terminal carboxyl group
FR2730235A1 (fr) Nouveaux derives de peptides utilisables comme inhibiteur de l'endopeptidase a zinc 24-15
JP3009719B2 (ja) 新規ペプチド、その製造法及び用途
JP3040389B2 (ja) ペプチドの製造法
JP3012291B2 (ja) 新規ペプチド、その製造方法及び用途
JP3720435B2 (ja) 4−ハロゲノグルタミン酸のラセミ分割方法
EP0348399B1 (fr) Sorbine et peptides derives, elevant l'absorption par les muqueuses
JP3009720B2 (ja) 新規ペプチド、その製造法及び用途
JP3220420B2 (ja) ペンタペプチド、その製造方法およびその用途
JP3586710B2 (ja) ラクトンイミン化合物及びそれらの製造方法
JP3012292B2 (ja) 新規ペプチド、その製造法及び用途
JP3112694B2 (ja) 新規ペプチド、それを製造する方法及び用途
JP2953634B2 (ja) 新規ペプチド、その製造法及び用途
JP2965683B2 (ja) 新規ペプチド、それを製造する方法及び用途
JP2951428B2 (ja) 新規ペプチド、その製造法及び用途