JP2965683B2 - 新規ペプチド、それを製造する方法及び用途 - Google Patents
新規ペプチド、それを製造する方法及び用途Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
Description
るものであり、アンギオテンシン変換酵素阻害剤等とし
て有用なペプチドに関する。
−Tyr−Tyr−Pro、Arg−Tyr−Tyr−Pro [従来の技術] アンギオテンシン変換酵素は、主として肺や血管内皮
細胞、腎近位尿細管に存在し、アンギオテンシンI(As
p−Arg−Val−Tyr−Ile−His−Pro−Phe−His−Leu)に
作用して、アンギオテンシンIのC末端よりジペプチド
(His9−Leu10)を開裂遊離させ、強力な昇圧作用を有
するアンギオテンシンIIを生成させる酵素である。ま
た、この酵素は生体内降圧物質であるブラジキニンを破
壊し不活化する作用も併有し、昇圧系に強力に関与して
いる。
れば、降圧に働き、臨床的には高血圧症の予防、治療に
有効であると考えられている。
れ、降圧活性が確認されて以来、種々のアンギオテンシ
ン変換酵素阻害物質の合成研究が盛んであり、又天然物
からの取得も試みられているところである。
あるいは食品原料から得られるので低毒性で安全性の高
い降圧剤となることが期待されるからである。
ン変換酵素阻害物質は極めてまれで、僅かにブラジル産
や日本産蛇毒より得られたテプロタイド(ノナペプチ
ド,SQ20881)等や、ストレプトミセス属に属する放線菌
の代謝産物IS83(特開昭58−177920号公報)が知られて
いるに過ぎない。また、天然物を酵素処理して得られた
アンギオテンシン変換酵素阻害物質としては、牛乳カゼ
インをトリプシンにより分解して得たペプチド類等が知
られているが(特開昭58−109425号、同59−44323号、
同59−44324号、同61−36226号、同61−36227号)新規
な阻害物質の開発が望まれているところである。
作用の少ないアンギオテンシン変換酵素阻害物質を鋭意
探索した結果、蛋白質特に鶏肉を特定の酵素で加水分解
した組成物中にアンギオテンシン変換酵素阻害活性を有
する物質の存在をつきとめ、該物質がPhe−Lys−Gly−A
rg−Tyr−Tyr−Pro、Lys−Gly−Arg−Tyr−Tyr−Pro、A
rg−Tyr−Tyr−Proのいずれかのペプチドであることを
知見し、本発明を完成した。
Gly−Arg−Tyr−Tyr−Pro、Arg−Tyr−Tyr−Proのいず
れかのペプチドは文献未載の新規なペプチドであり、鶏
肉等の蛋白質をサーモライシンによって加水分解するこ
とによって製造され、実用にあたっては組成物をそのま
ま用いても良く、あるいは必要に応じて精製して使用さ
れる。更にはペプチド合成の常套手段を適用して合成す
ることによって製造することもできる。
yはグリシン、Argはアルギニン、Tyrはチロシン、Proは
プロリンを意味し、かかるアミノ酸はいずれもL−体で
ある。
解することによっても、ペプチド合成法でも取得でき
る。蛋白質をサーモライシンで加水分解するには、蛋白
質の性状により処方は異なるが、難溶性の場合には熱水
に蛋白質を混合し強力な撹拌でホモジナイズし、所定量
のサーモライシンを加え温度10〜60℃程度、PH4〜8で
0.1〜48時間静置又は撹拌反応を行う。
意に用いられ、有用なものは鶏肉である。鶏肉は生肉で
も良いし、加工されていても良い。特に油分が少ないさ
さみが有効的である。加水分解中には本発明のペプチド
以外に、他のペプチドが存在してるが、これらは混合物
のままで各種の用途に用いられても良く、又、本発明の
ペプチドのみを単離して用いても差し支えない。
で濾過する。その後抽出、濃縮、乾固などを適用した
後、あるいはせずしてそのまま、種々の吸着剤に対する
吸着親和性の差、種々の溶剤に対する溶解性あるいは溶
解度の差、2種の混ざり合わない液相間における分配の
差、分子の大きさに基づく溶出速度の差、溶液からの析
出性あるいは析出速度の差などを利用する手段を適用し
て目的物を単離するのが好ましい。これらの方法は必要
に応じて単独に用いられ、あるいは任意の順序に組合
せ、また反覆して適用される。
法、即ち液相法または固相法でペプチド結合の任意の位
置で二分される2種のフラグメントの一方に相当する反
応性カルボキシル基を有する原料と、他方のフラグメン
トに相当する反応性アミノ基を有する原料とをカルボジ
イミド法、活性エステル法等を用いて縮合させ、生成す
る縮合物が保護基を有する場合、その保護基を除去させ
ることによっても製造し得る。
は、保護基により保護される。アミノ基の保護基として
は、例えばベンジルオキシカルボニル、t−ブチルオキ
シカルボニル、p−ビフェニルイソプロピルオキシカル
ボニル、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル等が
挙げられる。カルボキシル基の保護基としては例えばア
ルキルエステル、ベンジルエステル等を形成し得る基が
挙げられるが、固相法の場合は、C末端のカルボキシル
基はクロルメチル樹脂、オキシメチル樹脂、P−アルコ
キシベンジルアルコール樹脂等の担体に結合している。
るいはN−保護アミノ酸活性エステルまたはペプチド活
性エステルを用いて実施する。
合はさらにペプチドのC末端と樹脂との結合を切断す
る。
る。例えばイオン交換クロマトグラフィー、逆相液体ク
ロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー
等が挙げられる。
投与、非経口投与、直腸内投与のいずれでもよいが、経
口投与が好ましい。本発明のペプチドの投与量は、化合
物の種類、投与方法、患者の症状・年令等により異なる
が、通常1回0.001〜1000mg、好ましくは0.01〜10mgを
1日当たり1〜3回である。本発明のペプチドは通常、
製剤用担体と混合して調製した製剤の形で投与される。
製剤用担体としては、製剤分野において常用され、かつ
本発明のペプチドと反応しない物質が用いられる。具体
的には、例えば乳糖、ブドウ糖、マンニット、デキスト
リン、シクロデキストリン、デンプン、庶糖、メタケイ
酸アルミン酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、
カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプ
ロピルデンプン、カルボキシメチルセルロースカルシウ
ム、イオン交換樹脂、メチルセルロース、ゼラチン、ア
ラビアゴム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、
ポリビニルアルコール、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸
マグネシウム、タルク、トラガント、ベントナイト、ビ
ーガム、酸化チタン、ソルビタン脂肪酸エステル、ラウ
リル硫酸ナトリウム、グリセリン、脂肪酸グリセリンエ
ステル、精製ラノリン、グリセロゼラチン、ポリソルベ
ート、マクロゴール、植物油、ロウ、流動パラフィン、
白色ワセリン、フルオロカーボン、非イオン界面活性
剤、プロピレングリコール、水等が挙げられる。剤型と
しては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ
剤、懸濁剤、坐剤、軟膏、クリーム剤、ゲル剤、貼付
剤、吸入剤、注射剤等が挙げられる。これらの製剤は常
法に従って調製される。尚、液体製剤にあっては、用
時、水又は他の適当な媒体に溶解又は懸濁する形であっ
てもよい。また錠剤、顆粒剤は周知の方法でコーティン
グしてもよい。注射剤の場合には、本発明のペプチドを
水に溶解させて調製されるが、必要に応じて生理食塩水
あるいはブドウ糖溶液に溶解させてもよく、また緩衝剤
や保存剤を添加してもよい。
ましくは0.5〜70%の割合で含有することができる。こ
れらの製剤はまた、治療上価値ある他の成分を含有して
いてもよい。
ンギオテンシン変換酵素阻害作用を有し、血圧降下作
用、ブラジキニン不活化抑制作用を示し、本態性高血
圧、腎性高血圧、副腎性高血圧などの高血圧症の予防、
治療剤、これらの疾患の診断剤や各種の病態において用
いられる血圧降下剤、狭心病発作の閾値上昇、心筋梗塞
の減少、うっ血性心不全における病態の改善剤として有
用である。
ジナイズし、サーモライシンを40mg加え37℃、pH7で5
時間振とう撹拌下で加水分解反応を行った。100℃で10
分間煮沸御、冷却し濃縮した後、高速液体クロマトグラ
フィー(ODS−,PH−及びCN−カラム)により精製し、ペ
プチドを得た。
イオシステムズ社製 477A型)を用いる自動エドマン分
解法を適用してアミノ酸配列を分析し、下記の構造を得
た。
2] (シリカゲルプレート、ニンヒドリン発色) Rf :0.58 m.p:136℃ 元素分析 C29N39N7O7・0.4H2Oとして C H N 計算値 57.58 6.63 16.21 測定値 57.47 6.60 16.13 比旋光度[α]25;(C=0.5 水);0.43 〔ペプチドの合成〕 市販のBoc(ブトキシカルボニル)−Pro−O−Resin
0.83gをバイオサーチ社のペプチド合成装置SAM2の反
応槽に分取し、以下のように合成を行った。
メチレン中、25分間の反応により、Boc基を除去したの
ち、塩化メチレンによる洗浄、10%ジイソプロピルエチ
ルアミンを含む塩化メチレンによる中和、及び塩化メチ
レンによる洗浄を行った。
ジル基)のジメチルホルムアミド溶液、5mlの0.4Mジイ
ソプロピルカルボジイミドの塩化メチレン溶液とを混合
した後、反応槽に加え、室温にて2時間撹拌反応させ
た。
ン、10%ジイソプロピルエチルアミンを含む塩化メチレ
ン、塩化メチレン更に塩化メチレン及びジメチルホルム
アミドとの混合液で洗浄し、Boc−Tyr(Cl2−Bzl)−Pr
o−樹脂を得た。引き続き同様のBoc基の除去、Bocとア
ミノ酸のカップリングを繰り返しArg(Tos)(トシル
基)−Tyr(Cl2−Bzl)−Tyr(Cl2−Bzl)−Pro−樹脂
を得た。
0℃、1時間撹拌し、ペプチドを樹脂から遊離させた。
フッ化水素を減圧留去し、残渣を30%酢酸で抽出し、凍
結乾燥して粗ペプチドを得た。これをODSカラム(Cosmo
sil 5C18)による逆相クロマトグラフィーにより精製
し、H−Arg−Tyr−Tyr−Pro−OH(収量100mg)を得
た。
析した結果、上記の組成であることが判明した。
剤を変更した以外は上記の合成例に準じて下記で示すペ
プチドを合成した。
とCushmanの方法〔Biochemical Pharamacology 20,1637
(1971)〕に準じて以下の方法で行った。
8mlとリン酸緩衝液8mlに溶解した溶液) 酵 素;うさぎの肺のアセトンパウダー(シグマ社
製)(1gを50mMのリン酸緩衝液10ml中で粉砕した後、遠
心分離した上澄液) 上記の酵素基質を100μ、酵素溶液を12μ及び本
発明の所定濃度のペプチドを混合し、水で全体を250μ
とした後、37℃で30分間反応を行った。
液に酢酸エチル1.5mlを入れVortexで15秒撹拌し、それ
を遠心分離した。
留去し、それに1mlの蒸留水を入れて残渣を溶解し、抽
出された馬尿酸の紫外吸収228nmの値(OD228)を測定し
た。
し、反応時間0分のときのOD228を0%として求め阻害
率50%の時の阻害剤(本発明のペプチド)の濃度IC
50(μM)で活性を表示した。
用な、新規なペプチドが得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】Phe−Lys−Gly−Arg−Tyr−Tyr−Pro、Lys
−Gly−Arg−Tyr−Tyr−Pro、Arg−Tyr−Tyr−Pro から選ばれる新規ペプチド。 - 【請求項2】鶏肉をサーモライシンで加水分解すること
を特徴とする Phe−Lys−Gly−Arg−Tyr−Tyr−Pro、Lys−Gly−Arg−
Tyr−Tyr−Pro、Arg−Tyr−Tyr−Pro から選ばれる新規ペプチドの製造法。 - 【請求項3】Phe−Lys−Gly−Arg−Tyr−Tyr−Pro、Lys
−Gly−Arg−Tyr−Tyr−Pro、Arg−Tyr−Tyr−Pro から選ばれるペプチドを有効成分とするアンギオテンシ
ン変換酵素阻害剤。
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---|---|---|---|
JP2334316A JP2965683B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 新規ペプチド、それを製造する方法及び用途 |
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JP2334316A JP2965683B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 新規ペプチド、それを製造する方法及び用途 |
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JPH04202199A JPH04202199A (ja) | 1992-07-22 |
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JPWO2012070554A1 (ja) * | 2010-11-22 | 2014-05-19 | 国立大学法人京都大学 | ペプチド |
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1990
- 1990-11-29 JP JP2334316A patent/JP2965683B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
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Nucleic Acids Res.,Vol.12(18),p6925−6934(1984) |
Also Published As
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JPH04202199A (ja) | 1992-07-22 |
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