JPH0544696A

JPH0544696A - 送風機

Info

Publication number: JPH0544696A
Application number: JP19932191A
Authority: JP
Inventors: Akihiro Yabushita; 明弘藪下; Souzou Suzuki; 創三鈴木; Takumi Kida; 琢己木田
Original assignee: Matsushita Refrigeration Co
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1991-08-08
Filing date: 1991-08-08
Publication date: 1993-02-23

Abstract

(57)【要約】【目的】送風機が設計動作点より通風抵抗が高い条件
で運転される場合に、羽根車の外周から流入する気流
が、オリフィスの吸込み側付近で羽根吸い込み側へ流
れ、羽根車の外周から流入する気流と衝突するのを防止
し、かつ、吸い込み側へ向かう気流の一部を羽根車に流
入する気流に還流し、送風機の送風騒音の増加とともに
送風性能の劣化を抑える送風機を提供することを目的と
したものである。【構成】リング１５の内周側を、オリフィス６に囲ま
れていない羽根１３の切り欠き内に挿入する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、空気調和機などに用い
られる送風機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、軸流送風機などの送風機は、セパ
レート型空気調和機などの送風機として、業務用から家
庭用まで幅広く使用されており、機器の小型化、機器の
設置条件の多様化に伴い、より高性能化・低騒音化が望
まれる傾向にある。

【０００３】以下、図面を参照しながら、上述した従来
の送風機について説明する。図７、図８は従来の軸流型
の送風機の構造を示すものであり、図９は従来の軸流型
の送風機が搭載されたセパレート型空気調和機の室外機
の構造を示すものである。図において１は軸流型の送風
機であり、２はモータであり、３はモータ２に取り付け
られたハブ４と、前記ハブ４の周囲に設けられた複数の
羽根５とから成る羽根車であり、６は羽根５の吐出側５
ｃの外周を囲むオリフィスである。７はセパレート型空
気調和機の室外機であり、８は箱体である。９は送風機
１の吸い込み側に設けられた熱交換器であり、１０は箱
体８の内部に設けられた圧縮機である。１１は送風機１
の吐出側に設けられたファンガードである。

【０００４】以上のように構成された軸流型の送風機に
ついて以下その動作を説明する。まず、モータ２により
羽根車３が所定の回転方向に回転すると、熱交換器９を
通過し熱交換した空気が、羽根車３内に流入し、羽根５
の作用で静圧と動圧を付加されて羽根車３外に吐出され
て送風作用を為す。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成では、図１０で示すように、送風機１を搭載
した室外機７が、機器の小型化や吐出側に余裕のない狭
い設置場所に設置されるなど、設計動作点より通風抵抗
が高い条件で運転される場合、図８で示すように羽根車
３の羽根５の外周から流入する気流Ｘ１の一部は、徐々
に軸方向速度成分が低下し、半径方向速度成分が増加
し、オリフィス６の吸い込み側６ａ付近の羽根５の外周
部５ｂおよび羽根５の外周で、羽根の吸い込み側５ａ方
向に引き寄せられた流れＷ１となり、外周から流入する
気流Ｘ１と衝突するため、羽根５の外周部５ｂで流れが
大きく乱れ、また、外周からの気流Ｘ１の流入が阻害さ
れる。

【０００６】従って、羽根車３から発生する乱流音が増
加して、送風機１の送風騒音が増加し、また、送風性能
も劣化していた。したがって、送風機１が設計動作点よ
り通風抵抗が高い条件で運転される場合、送風機１の送
風騒音の増加と、送風性能の劣化を抑えなければならな
いという課題を有していた。

【０００７】本発明は上記課題に鑑み、送風機が設計動
作点より通風抵抗が高い条件で運転される場合に、羽根
の外周から流入する気流の一部が、オリフィスの吸い込
み側付近の羽根の外周部および羽根の外周で羽根の吸い
込み側方向に引き寄せられた流れとなり、羽根の外周か
ら流入する気流と衝突するのを防止し、オリフィスの吸
い込み側付近で羽根の吸い込み側へ向かう気流の一部を
再び羽根の外周から流入する気流に還流し、送風機の送
風騒音の増加とともに送風性能の劣化を抑える送風機を
提供するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の送風機は、モータと、前記モータに取り付
けられたハブと、前記ハブの周囲に設けられ、外周に切
り欠きを有する複数の羽根とで構成された羽根車と、前
記羽根の吐出側の外周を囲むオリフィスと、前記オリフ
ィスに囲まれていない前記羽根の外周に位置し、内周側
を前記羽根の切り欠き内に挿入したリングとで構成され
ている。

【０００９】他の発明は、モータと、前記モータに取り
付けられたハブと、前記ハブの周囲に設けられた複数の
羽根とで構成された羽根車と、前記羽根の吐出側の外周
を囲むオリフィスと、前記オリフィスに囲まれていない
前記羽根の外周に位置し、内周側を前記羽根の外周部よ
り内側に固定したリングとで構成されている。

【００１０】

【作用】本発明では、リングの内周側を羽根の切り欠き
内に挿入した構成、もしくは、リングの内周側を羽根の
外周部より内側に固定した構成となっているので、送風
機が設計動作点より通風抵抗が高い条件で運転される場
合に、羽根の外周から流入しオリフィスの吸い込み側付
近で羽根の吸い込み側方向へ引き寄せられる気流が、羽
根の外周から流入する気流と分離され衝突するのを抑制
し、かつ、羽根の吸い込み側へ向かう気流の一部が、リ
ングに沿って流れ、再び羽根の外周から流入する気流に
還流し、羽根車内に吸い込まれる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。尚、従来例と同一構成の部分について
は重複を避ける為、同一の符号を付けて説明を省略す
る。

【００１２】図１、図２は本発明の第１の実施例におけ
る軸流型の送風機の構造を示すものであり、図３は本発
明の第１の実施例における軸流型の送風機が搭載された
セパレート型空気調和機の室外機の構造を示すものであ
る。

【００１３】図において、１２は軸流型の送風機で、モ
ータ２と、モータ２に取り付けられたハブ４と、前記ハ
ブ４の周囲に設けられ、外周に切り欠きを有する複数の
羽根１３とから成る羽根車１４とを備えている。また、
羽根１３の吐出側１３ｃの外周を囲むオリフィス６と、
前記オリフィス６に囲まれていない前記羽根１３の外周
に位置し、前記羽根１３に接触することなく、内周側を
前記羽根１３の切り欠き内に挿入したリング１５とを備
えている。また、前記リング１５は、支持板１６によっ
て前記オリフィス６に固定した構成となっている。

【００１４】以上のように構成された軸流型の送風機の
羽根車について以下その動作を説明する。

【００１５】まず、モータ２により羽根車１４が所定の
回転方向に回転すると、熱交換器９を通過し熱交換した
空気が、羽根車１４内に流入し、羽根１３の作用で静圧
と動圧を付加されて羽根車１４外に吐出されて送風機１
２が送風作用を為す。

【００１６】ここで、送風機１２が設計動作点より通風
抵抗が高い条件で運転される場合に、図２で示すように
羽根１３の外周から流入しオリフィス６の吸い込み側６
ａ付近の羽根１３の外周部１３ｂおよび羽根１３の外周
で、羽根１３の吸い込み側１３ａ方向に引き寄せられる
気流Ｖ１が、羽根１３の外周から流入する気流Ｙ１と分
離され衝突して流れが乱れる現象を抑制し、かつ、羽根
１３の吸い込み側１３ａへ向かう気流Ｖ１の一部が、リ
ング１５に沿って流れ、再び羽根１３の外周から流入す
る気流Ｙ１に還流し、羽根車１４内に吸い込まれる。

【００１７】以上のように本実施例によれば、羽根１３
の切り欠き内にリング１５の内周側を挿入することによ
り、送風機１２が設計動作点より通風抵抗が高い条件で
運転される場合に、オリフィス６の吸い込み側６ａ付近
で羽根１３の吸い込み側１３ａへ向かう気流Ｖ１が、羽
根１３の外周部１３ｂで外周から流入する気流Ｙ１と分
離され衝突して流れが乱れる現象を抑制し、かつ、気流
Ｖ１の一部が、リング１５に沿って流れ、再び羽根１３
の外周から流入する気流Ｙ１に戻り、羽根車１４内に吸
い込まれることによって、流体損失を低減する。

【００１８】従って、送風機１２が設計動作点より通風
抵抗が高い条件で運転される場合に、送風機１２の送風
騒音の増加を抑え、また、送風性能の劣化も抑えること
ができる。

【００１９】以下、本発明の第２の実施例について図面
を参照しながら説明する。図４、図５は本発明の第２の
実施例における軸流型の送風機の構造を示すものであ
り、図６は本発明の第２の実施例における軸流型の送風
機が搭載されたセパレート型空気調和機の室外機の構造
を示すものである。第１の実施例の図１、図２、図３と
異なるのは、オリフィス６に囲まれていない従来の羽根
５の外周に、リング１７の内周側を前記羽根５の外周部
５ａより内側に直接固定した点である。

【００２０】以上のように構成された軸流型の送風機の
羽根車について以下その動作を説明する。

【００２１】まず、モータ２により羽根車１８が所定の
回転方向に回転すると、熱交換器９を通過し熱交換した
空気が、羽根車１８内に流入し、羽根５の作用で静圧と
動圧を付加されて羽根車１８外に吐出されて送風機１９
が送風作用を為す。

【００２２】ここで、図５で示すように羽根５の外周か
ら流入しオリフィス６の吸い込み側６ａ付近の羽根５の
外周部５ｂおよび羽根５の外周で、羽根５の吸い込み側
５ａ方向に引き寄せられる気流Ｖ１が、羽根５の外周か
ら流入する気流Ｙ１と分離され衝突して流れが乱れる現
象を抑制し、かつ、羽根５の吸い込み側５ａへ向かう気
流Ｖ１の一部が、リング１７に沿って流れ、再び羽根５
の外周から流入する気流Ｙ１に還流し、羽根車１８内に
吸い込まれる。

【００２３】以上のように本実施例によれば、リング１
７の内周側を従来の羽根５の外周部５ｂより内側に直接
固定することにより、送風機１９が設計動作点より通風
抵抗が高い条件で運転される場合に、オリフィス６の吸
い込み側６ａ付近で羽根５の吸い込み側５ａへ向かう気
流Ｖ１が、羽根５の外周部５ｂで外周から流入する気流
Ｙ１と分離され衝突して流れが乱れる現象を抑制し、か
つ、気流Ｖ１の一部が、リング１７に沿って流れ、再び
羽根５の外周から流入する気流Ｙ１に還流し、羽根車１
８内に吸い込まれることによって流体損失を低減し、さ
らに、構造を簡単にするため生産性が高くなり、かつ、
羽根車の強度が増加するため破壊に対する信頼性も向上
する。

【００２４】従って、送風機１９が設計動作点より通風
抵抗が高い条件で運転される場合に、送風機１９の送風
騒音の増加を抑え、また、送風性能の劣化も抑えること
もでき、さらに、生産性を高め、羽根車の信頼性を向上
できる。

【００２５】

【発明の効果】以上のように本発明は、モータと、前記
モータに取り付けられたハブと、前記ハブの周囲に設け
られ、外周に切り欠きを有する複数の羽根とで構成され
た羽根車と、前記羽根の吐出側の外周を囲むオリフィス
と、前記オリフィスに囲まれていない前記羽根の外周に
位置し、内周側を前記羽根の切欠き内に挿入したリング
とで構成することにより、送風機が設計動作点より通風
抵抗が高い条件で運転される場合に、羽根車の外周から
流入する気流が、オリフィスの吸込み側付近で羽根の吸
い込み側へ流れ、羽根車の外周部で外周から流入する気
流と衝突するのを防止し、吸い込み側へ向かう気流を羽
根車に流入する気流に還流し、送風機の送風騒音の増加
とともに送風性能の劣化を抑えることができる。

【００２６】また、モータと、前記モータに取り付けら
れたハブと、前記ハブの周囲に設けられた複数の羽根と
で構成された羽根車と、前記羽根の吐出側の外周を囲む
オリフィスと、前記オリフィスに囲まれていない前記羽
根の外周に位置し、内周側を前記羽根の外周部より内側
に固定したリングとで構成することにより、送風機が設
計動作点より通風抵抗が高い条件で運転される場合に、
羽根車の外周から流入する気流が、オリフィスの吸込み
側付近で羽根の吸い込み側へ流れ、羽根車の外周部で外
周から流入する気流と衝突するのを防止し、吸い込み側
へ向かう気流を羽根車に流入する気流に還流し、送風機
の送風騒音の増加とともに送風性能の劣化を抑えること
ができ、さらに、構造を簡単にするため生産性が高くな
り、かつ、羽根車の強度が増加するため破壊に対する信
頼性をも向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例における軸流型の送風機
の断面図

【図２】本発明の第１の実施例の送風機が設計動作点よ
り通風抵抗が高い条件で運転される場合の気流を示す要
部断面図

【図３】本発明の第１の実施例における軸流型の送風機
を搭載したセパレート型空気調和機の室外機の断面図

【図４】本発明の第２の実施例における軸流型の送風機
の断面図

【図５】本発明の第２の実施例の送風機が設計動作点よ
り通風抵抗が高い条件で運転される場合の気流を示す要
部断面図

【図６】本発明の第２の実施例における軸流型の送風機
を搭載したセパレート型空気調和機の室外機の断面図

【図７】従来の軸流型の送風機の断面図

【図８】従来の送風機が設計動作点より通風抵抗が高い
条件で運転される場合の気流を示す要部断面図

【図９】従来の軸流型の送風機を搭載したセパレート型
空気調和機の室外機の断面図

【図１０】本発明の実施例における軸流型の送風機と従
来の軸流型の送風機の設計動作点と運転動作点を示す空
力特性図

【符号の説明】

２モータ４ハブ５羽根６オリフィス１２送風機１３羽根１４羽根車１５リング１７リング１８羽根車１９送風機

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】モータと、前記モータに取り付けられた
ハブと、前記ハブの周囲に設けられ、外周に切り欠きを
有する複数の羽根とで構成された羽根車と、前記羽根の
吐出側の外周を囲むオリフィスと、前記オリフィスに囲
まれていない前記羽根の外周に位置し、内周側を前記羽
根の切り欠き内に挿入したリングとで構成された送風
機。
【請求項２】モータと、前記モータに取り付けられた
ハブと、前記ハブの周囲に設けられた複数の羽根とで構
成された羽根車と、前記羽根の吐出側の外周を囲むオリ
フィスと、前記オリフィスに囲まれていない前記羽根の
外周に位置し、内周側を前記羽根の外周部より内側に固
定したリングとで構成された送風機。