JP4423921B2 - 遠心送風機及びこれを用いた空気調和機 - Google Patents

遠心送風機及びこれを用いた空気調和機 Download PDF

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Description

本願発明は、コンパクトな構成の遠心送風機と、これを用いて構成される空気調和機に関するものである。
従来から、遠心送風機においては、吸込空気の風速が、吸込口の中心部よりも外周部の方が大きくなり、風速が不均一になるという問題があり、係る問題を軽減する目的で、遠心羽根車の上流側にこれと同軸に軸流羽根車を配置し、これを該遠心羽根車と一体化する技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開平9−32796号公報(段落「0017」〜「0020」、図1)
特開平6−129396号公報(段落「0009」、図1)
ところが、図8に示すように、遠心羽根車50の上流側にこれと同軸に軸流羽根車61を配置し、これを上記遠心羽根車50と一体化するとともに、上記遠心羽根車50のシュラウド52の上流側にベルマウス64を配置した遠心送風機においては、上記シュラウド52の上流側端部の径方向外側に上記ベルマウス64の下流側端部を所定の隙間60をもって配置していたため、上記遠心送風機が運転されるとき、吸込側と吹出側の差圧によって、上記隙間60を通して吹出側から吸込側へ流れる漏れ流れA2が生じ、この漏れ流れA2が上記遠心羽根車50の吸込口54側へ吸い込まれる吸込流れA1と干渉し、該吸込流れA1が大きく乱れ、その結果、送風性能の劣化とか空力騒音の増大を招来するという問題があった。
そこで、本願発明は、漏れ流れによる影響を可及的に排除することで高い送風性能を実現した遠心送風機、及び該遠心送風機を備えることで高い熱交換性能を実現した空気調和機を提供することを目的としてなされたものである。
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
本願の第1の発明では、対向配置されたハブ2とシュラウド3の間に複数枚の羽根4を配置してなる遠心羽根車1の内周側に、複数枚の翼22を備えた軸流羽根車21を、上記シュラウド3の内周縁3bと上記翼22の外周縁部22aとが接するように配置してこれらを一体化するとともに、上記遠心羽根車1の上記シュラウド3の上流側にベルマウス7を配置してなる遠心送風機において、上記軸流羽根車21の上記翼22の外径をその下流側から上流側にかけて略同径に設定する一方、上記翼22の外周縁部22aの下流側端部22a1を、該下流側端部22a1から径方向外方へ延出する延設部24を介して、上記シュラウド3の上流側端部3aよりも下流側に接続することで上記翼22の外周縁部22aの上流側端部22a2と上記シュラウド3の内周縁3bとの間に隙間)を設けるとともに、該隙間8に上記ベルマウス7の下流端部7aを、その両面側にそれぞれ微小隙間を設けた状態で挿入したことを特徴としている。
本願の第2の発明では、対向配置されたハブ2とシュラウド3の間に複数枚の羽根4を配置してなる遠心羽根車1の内周側に、複数枚の翼22を備えた軸流羽根車21を、上記シュラウド3の内周縁3bと上記翼22の外周縁部22aとが接するように配置してこれらを一体化するとともに、上記遠心羽根車1の上記シュラウド3の上流側にベルマウス7を配置してなる遠心送風機において、上記軸流羽根車21の上記翼22の下流側の外径を上流側の外径よりも大きく設定し、該翼22の外周縁部22aの下流側端部22a1を上記シュラウド3の上流側端部3aよりも下流側において接続することで上記翼22の外周縁部22aの上流側端部22a2と上記シュラウド3の内周縁3bとの間に隙間8を設けるとともに、該隙間8に上記ベルマウス7の下流端部7aを、その両面側にそれぞれ微小隙間8a,8bを設けた状態で挿入したことを特徴としている。
本願の第3の発明では、上記第1又は第2の発明に係る遠心送風機において、上記軸流羽根車21の上記翼22の上流側先端部22bを、上記ベルマウス7の上流側壁面7aよりも上流側に、上記翼22の翼高さLcの20%以上を突出させたことを特徴としている。
本願の第4の発明では、上記第1、第2又は第3の発明に係る遠心送風機に熱交換器(20)を付設して構成される空気調和機において、上記熱交換器20を、上記遠心羽根車1における翼列の径方向内側及び径方向外側に配置したことを特徴としている。
本願の第5の発明では、上記第1、第2又は第3の発明に係る遠心送風機に熱交換器(20)を付設して構成される空気調和機において、記熱交換器20を、上記羽根車1における吸込空気上流側に、少なくともその一面が上記遠心送風機の軸線に対して略垂直となるようにして配置したことを特徴としている。
本願発明では次のような効果が得られる。
(a)本願の第1の発明に係る遠心送風機によれば、上記軸流羽根車21の上記翼22の外径をその下流側から上流側にかけて略同径に設定する一方、上記翼22の外周縁部22aの下流側端部22a1を、該下流側端部22a1から径方向外方へ延出する延設部24を介して、上記シュラウド3の上流側端部3aよりも下流側に接続することで上記翼22の外周縁部22aの上流側端部22a2と上記シュラウド3の内周縁3bとの間に隙間)を設けるとともに、該隙間8に上記ベルマウス7の下流端部7aを、その両面側にそれぞれ微小隙間を設けた状態で挿入しているので、上記隙間8には、上記ベルマウス7の下流側面に沿ってその下流端部7aから該隙間8に流入し、さらに上記シュラウド3の上流側端部3a側に流れる漏れ流れA2が発生するが、この漏れ流れA2の流れ方向が、上記吸込口5に吸い込まれる吸込流れA1の流れ方向と合致することから、該漏れ流れA2と上記吸込流れA1との干渉が可及的に抑制される。この結果、上記吸込流れA1の流れ状態が良好に維持され、上記漏れ流れA2の存在に拘らず、高い送風性能の確保と空力騒音の低減が実現されるものである。
また、上記漏れ流れA2は上記シュラウド3の下流側面3bに沿って流れることから、この漏れ流れA2によって該下流側面3bにおける境界層の発達が抑制され、送風性能のさらなる向上が期待できる。
(b)本願の第2の発明に係る遠心送風機によれば、上記軸流羽根車21の上記翼22の下流側の外径を上流側の外径よりも大きく設定し、該翼22の外周縁部22aの下流側端部22a1を上記シュラウド3の上流側端部3aよりも下流側において接続することで上記翼22の外周縁部22aの上流側端部22a2と上記シュラウド3の内周縁3bとの間に隙間8を設けるとともに、該隙間8に上記ベルマウス7の下流端部7aを、その両面側にそれぞれ微小隙間8a,8bを設けた状態で挿入しているので、上記隙間8には、上記ベルマウス7の下流側面に沿ってその下流端部7aから該隙間8に流入し、さらに上記シュラウド3の上流側端部3a側に流れる漏れ流れA2が発生するが、この漏れ流れA2の流れ方向が、上記吸込口5に吸い込まれる吸込流れA1の流れ方向と合致することから、該漏れ流れA2と上記吸込流れA1との干渉が可及的に抑制される。この結果、上記吸込流れA1の流れ状態が良好に維持され、上記漏れ流れA2の存在に拘らず、高い送風性能の確保と空力騒音の低減が実現されるものである。
また、上記漏れ流れA2は上記シュラウド3の下流側面3bに沿って流れることから、この漏れ流れA2によって該下流側面3bにおける境界層の発達が抑制され、送風性能のさらなる向上が期待できる。
(c)本願の第3の発明に係る遠心送風機によれば、上記(a)又は(b)に記載の効果に加えて、次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記軸流羽根車21の上記翼22の上流側先端部22bを、上記ベルマウス7の上流側壁面7aよりも上流側に、上記翼22の翼高さLcの20%以上を突出させているので、上記軸流羽根車21の上記翼22の外周縁部22aが上記遠心羽根車1の上記シュラウド3の内周縁3bに接近している構造であるにも拘らず、上記翼22の外周方向からの吸込量を増大させて送風能力の向上を図ることができ、特に、遠心送風機の上流側に熱交換器が配置され且つ該遠心送風機と熱交換器との間隔を比較的大きくとれるような構成の空気調和機に適用する場合に、その効果がより顕著となる。
(d)本願の第4の発明に係る空気調和機によれば、上記熱交換器20を、上記遠心羽根車1における翼列の径方向内側及び径方向外側に配置しているので、該翼列の径方向内側、即ち、従来構造の空気調和機であれば熱交換器21の配置スペースとして利用し得なかった部分をも、該熱交換器21の配置スペースとして利用し、空気調和機の外形寸法の拡大によらずに熱交換面積を増加させることができ、その結果、コンパクトな構成でありながら高い熱交換能力をもつ空気調和機を提供することができる。
(e)本願の第5の発明に係る空気調和機によれば、上記熱交換器20を、上記羽根車1における吸込空気上流側に、少なくともその一面が上記遠心送風機の軸線に対して略垂直となるようにして配置しているので、例え上記熱交換器21が上記遠心羽根車1の吸い込み側においてその吸込口5を取り囲むように形成され且つ配置されていたとしても、少なくとも上記軸線に対して略垂直となる部分において必要な熱交換面積を確保することができ、熱交換器20の形状に左右されることの少ない安定した空調能力をもつ空気調和機を提供することができる。
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
I:第1の実施形態
図1及び図2には、本願発明の第1の実施形態に係る遠心送風機X1を示している。この遠心送風機X1は、遠心羽根車1と軸流羽根車21及びベルマウス7を備えて構成される。
上記遠心羽根車1は、樹脂成形品であって、樹脂製の円板体でなるハブ2と、該ハブ2と略同一の外径をもち且つその中心部に所定径の吸込口5を形成した樹脂製のリング状形態をもつシュラウド3と、該ハブ2とシュラウド3とを同心上で所定間隔をもって対向させた状態においてこれら両者間に跨って周方向に所定間隔で立設配置された複数枚の羽根4を備えて構成され、その外周部を吹出口6としている。また、上記遠心羽根車1の上記ハブ2の中心部には、該ハブ2の下側に配置されたモータ9の回転軸10が連結されている。
尚、この実施形態においては、上記遠心羽根車1の製作に際しては、上記ハブ2と上記各羽根4とを一体に樹脂成形し、この一体成形品の上記羽根4の先端部分に対して、別途に樹脂成形された上記シュラウド3を衝合させ、これらを接着固定するようにしている。
上記軸流羽根車21は、図1及び図2に示すように、ボス23の周囲に所定間隔で翼22を複数枚取付けて構成されるものであって、樹脂成形品とされている。この軸流羽根車21の上記翼22の外周縁部22aは、上記シュラウド3の内周径(即ち、上記吸込口5の内径)より所定寸法だけ小さな径寸法をもつ円弧形状とされている。さらに、上記外周縁部22aのうち、空気流の下流寄りに位置する下流側端部22a1には、これと一体的に径方向外方へ延出する延設部24が設けられている。一部、文章削除しました。
そして、この軸流羽根車21は、上記遠心羽根車1の上記シュラウド3の内周縁3bの内側(即ち、上記吸込口5の内側)に嵌装配置されるとともに、上記翼22の外周縁部22aの下流側端部22a1に延設した上記延設部24の外端が、上記シュラウド3の上流側端部3aよりも下流側位置に接合連結され、これによって該軸流羽根車21は上記遠心羽根車1と一体化され、上記遠心羽根車1側に取り付けた上記モータ9によって一体的に回転駆動可能とされる。
このように、上記遠心羽根車1のシュラウド3の内側に上記軸流羽根車21を取り付けた状態では、図1に示すように、上記軸流羽根車21の翼22の外周縁部22aのうち、その上流側端部22a2部分が上記シュラウド3の上流側端部3aから上流側へ大きく延出している。一方、上記翼22の外周縁部22aのうち、その下流側端部22a1部分は上記シュラウド3の上流側端部3aの内側に対応しており、上記延設部24の存在によって、これら両者間には、隙間8が形成されている。
上記ベルマウス7は、上記遠心羽根車1側への吸込空気のガイド作用をなすもので、その下流端部7aは、上記シュラウド3の上流側端部3aの内径寸法よりも所定寸法だけ小さな寸法に設定されており、該下流端部7aを上記シュラウド3と上記翼22との間の上記隙間8内に、該シュラウド3及び該翼22との間に微小隙間をもって進入させた状態で固定配置されている。また、この場合、上記軸流羽根車21の翼22の上流側端部22a2と上記ベルマウス7の上流側面7bとは、略同一高さに位置している。
このように、構成された遠心送風機X1においては、上記モータ9によって上記遠心羽根車1と軸流羽根車21とが一体的に回転駆動されることで、吸込流れA1が生じ、所要の送風作用が為されるものである。
この際、上記遠心羽根車1の吹出側と吸込側との差圧によって、吹出側から上記隙間8を通って吸込側に流れる漏れ流れA2が不可避的に発生する。この漏れ流れA2は、上記ベルマウス7の下流側面7cに沿ってその下流端部7a側に流れるが、この場合、上記ベルマウス7の下流端部7aが上記隙間8内に進入配置され、該シュラウド3の径方向内側に位置していることから、上記漏れ流れA2の流れ方向は、上記遠心羽根車1内を流れる吸込流れA1の流れ方向と同方向とされる。従って、上記漏れ流れA2が存在しても、該漏れ流れA2が上記吸込流れA1と干渉するのが可及的に抑制され、上記吸込流れA1が乱されるということが少なく、その結果、吸込流れA1の乱れに起因する送風性能の劣化とか空力騒音の増加が可及的に防止され、高性能且つ低騒音の遠心送風機X1が得られることになる。
また、上記漏れ流れA2は、上記シュラウド3の下流側面3bに沿って流れることから、この漏れ流れA2によって該下流側面3bにおける境界層の発達が抑制され、空気流の剥離に起因する乱れが抑制され、送風性能の更なる向上が期待できる。
II:第2の実施形態
図3には、本願発明の第2の実施形態に係る遠心送風機X2を示している。この遠心送風機X2は、上記第1の実施形態における遠心送風機X1の変形例と位置付けられるものであって、上記第1の実施形態の遠心送風機X1と基本構成を同じにし、これと異なる点は、上記軸流羽根車21の翼22の形状、及び上記遠心羽根車1のシュラウド3に対する上記翼22の固定構造である。従って、ここでは、これらの相違点を中心に説明し、それ以外の構造及び作用効果については、図2の各部材と図3の各部材とを対応させて同一符号を付するとともに、上記第1の実施形態における該当説明を援用することで、ここでの説明を省略する。
この実施形態の遠心送風機X2では、上記軸流羽根車21の翼22の外周縁部22aを、その下流側端部22a1側から上流側端部22a2側に向かうに伴って次第に径寸法が減少するように成形するとともに、最も大径の下流側端部22a1の径寸法を上記シュラウド3の上流側端部3aの内径吸込に合致させている。
そして、この軸流羽根車21は、上記遠心羽根車1の上記シュラウド3の内周縁3bの内側、即ち、上記吸込口5の内側に嵌装配置されるとともに、上記翼22の外周縁部22aの下流側端部22a1が、上記シュラウド3の上流側端部3aよりも下流側位置に接合連結され、これによって該軸流羽根車21は上記遠心羽根車1と一体化され、上記遠心羽根車1側に取り付けた上記モータ9によって一体的に回転駆動可能とされる。
このように、上記遠心羽根車1のシュラウド3の内側に上記軸流羽根車21を取り付けた状態では、上記翼22の外周縁部22aの下流側端部22a1部分は上記シュラウド3の上流側端部3aの内側に対応しており、これら両者間には隙間8が形成されている。この隙間8内に上記ベルマウス7の下流端部7aを進入させて固定することで、上記第1の実施形態の遠心送風機X1と同様に、上記隙間8を通って流れる漏れ流れA2の流れ方向が、吸込流れA1の流れ方向と同一方向となり、該漏れ流れA2が吸込流れA1と干渉するのが可及的に抑制され、その結果、上記遠心送風機X2において、送風性能の向上と空力騒音の低減等の効果が得られるものである。
III:第3の実施形態
図4には、本願発明の第3の実施形態に係る遠心送風機X3を示している。この遠心送風機X3は、上記第1の実施形態における遠心送風機X1の変形例と位置付けられるものであって、上記第1の実施形態の遠心送風機X1と基本構成を同じにし、これと異なる点は、上記ベルマウス7と上記軸流羽根車21との軸方向における相対位置である。従って、ここでは、これらの相違点を中心に説明し、それ以外の構造及び作用効果については、図1の各部材と図4の各部材とを対応させて同一符号を付するとともに、上記第1の実施形態における該当説明を援用することで、ここでの説明を省略する。
この実施形態の遠心送風機X3では、上記ベルマウス7を、軸方向高さの低い扁平構造とされ、上記軸流羽根車21の上記翼22の上流側端部22a2は上記ベルマウス7の上流側面7bから上流側へ延出されている。このように、上記翼22の上流側端部22a2を上記ベルマウス7の上流側面7bから上流側へ延出させることで、該翼22の外周方向からの吸込量を増大させて送風能力の向上を図ることができるものである。
そして、このような作用効果を最大限発揮するために、この実施形態では、図4に示すように、上記翼22の上流側端部22a2の、上記ベルマウス7の上流側面7bからの延出量「Lb」を、上記翼22の翼高さ「Lc」の20%以上に設定している。この「20%以上」という限定の根拠を、図5に特性図として示している。
即ち、この特性図は、上記翼22の延出量「Lb」と上記翼22の翼高さ「Lc」との比「「Lb/Lc」」を変化させながら、所定風量を発生するときの送風機回転数「N」を測定したデータである。この特性図によれば、所定風量を低回転数で得られる(即ち、送風効率が高い)のは、「(Lb/Lc)>20%」の領域であること、即ち、上記ベルマウス7の上流側面7bからの上記翼22の上流側端部22a2の延出量「Lb」を、上記翼22の翼高さを「Lc」の20%以上に設定した場合であることが解る。この知見に基づいて、この実施形態においては、上記翼22の延出量を設定したものである。
従って、この実施形態の遠心送風機X3においては、上記第1及び第2の実施形態の遠心送風機X1、X2の場合と同様に、上記隙間8内に上記ベルマウス7の下流端部7aを進入させることで、
該隙間8を通る漏れ流れA2と遠心羽根車1内を通る吸込流れA1の流れ方向とが同一方向とされ、該漏れ流れA2と吸込流れA1との干渉が可及的に抑制され、送風性能の向上効果と空力騒音の低減効果が得られることは勿論であるが、さらにこれに加えて、記軸流羽根車21の上記翼22の上流側先端部22bを、上記ベルマウス7の上流側壁面7aよりも上流側へ、上記翼22の翼高さLcの20%以上を突出させたことで、上記翼22の外周方向からの吸込量を増大させて送風能力の向上を図ることができるものである。係る効果は、遠心送風機の上流側に熱交換器が配置され且つ該遠心送風機と熱交換器との間隔を比較的大きくとれるような構成の空気調和機に適用する場合に、より顕著となる。
IV:第4の実施形態
図6には、本願発明の第4の実施形態に係る空気調和機Z1を示している。この空気調和機Z1は、遠心送風機X4と軸流羽根車21を備えて構成されるものであり、その場合、該遠心送風機X4を構成する遠心羽根車1として、上記第1の実施形態に係る遠心送風機X1に備えられた遠心羽根車1の構造を一部変更して用いたものである。
即ち、この空気調和機Z1においては、上記第1の実施形態に係る遠心送風機X1に用いられた遠心羽根車1を基本とし、この基本構成から上記ハブ2を取り除いた構成のものを遠心羽根車1として用いた遠心送風機X4を備えるとともに、例えば、空気調和機のケーシング壁19を上記ハブ2として機能させるべく、上記遠心羽根車1を上記ケーシング壁19に対向させて配置している(即ち、上記ケーシング壁19をハブとして機能させている)。そして、上記遠心羽根車1の上記シュラウド3と上記ケーシング壁19とで囲まれたスペースに、熱交換器20を、上記遠心羽根車1の翼列の内側から外側に跨って配置したものである。
このように構成された空気調和機Z1においては、上記熱交換器20を上記遠心羽根車1の翼列の内側から外側に跨って配置したことで該熱交換器20の伝熱面積をより大きくとれることと、該熱交換器20が上記遠心羽根車1の内側に進入状態とされ該熱交換器20の全域に空気流が可及的に均等に流れること、これらの相乗効果によって、高さ方向のコンパクト化と高い熱交換性能とを両立した高性能の空気調和機Z1が得られるものである。
さらに、上記遠心羽根車1と上記軸流羽根車21とを一体化してなる遠心送風機X4においては、上記ハブ2が円盤状とされ該ハブ2の中央部における吸込流れに対する抵抗が少ないことから、上記軸流羽根車21による上記遠心羽根車1側への吸込流れの風速分布の均一化効果が最大限に発揮され、その結果、例え上記遠心羽根車1の外径に対する内径の比率が比較的大きい場合であっても、吸い込み風速が可及的に均一となり、所要風量を得るための遠心羽根車1の必要回転数が低下し送風騒音が低減され、それだけ省エネ性及び静粛運転性に優れた空気調和機Z1が得られることになる。
V:第5の実施形態
図7には、本願発明の第6の実施形態に係る空気調和機Z2を示している。この空気調和機Z2は、遠心送風機X5と軸流羽根車21を備えて構成されるものであり、その場合、該遠心送風機X5を構成する遠心羽根車1として、上記第1の実施形態に係る遠心送風機X1を基本構成とし、この基本構成において上記ハブ2を平坦面で構成するのではなく、該ハブ2の中央部をシュラウド3側に膨出させ、この膨出により形成された凹部に上記モータ9を配置し、該モータ9と上記ハブ2との重合高さだけ、遠心送風機の高さを低くしたものである。
さらに、上記遠心羽根車1の上記シュラウド3の上流側に配置されて上記シュラウド3とともに上記軸流羽根車21を取り囲む上記ベルマウス7の上流側に薄型の熱交換器21を、その伝熱面方向が上記遠心送風機X5の軸方向に直交するようにして配置している。
このように、上記熱交換器21を上記ベルマウス7の上流側に配置する構成では、スペース的な余裕から、上記熱交換器21をその平面方向に拡大してその伝熱面積をより大きくとることができ、その結果、高さ方向のコンパクト化と高い熱交換性能とを両立した高性能の空気調和機Z2を提供することができるものである。
また、上記遠心羽根車1の上記吸込口5の内側に上記軸流羽根車21が備えられているので、該軸流羽根車21による上記遠心羽根車1側への吸込流れの風速分布の均一化効果が最大限に発揮され、例え上記遠心羽根車1の外径に対する内径の比率が比較的大きい場合であっても、吸い込み風速が可及的に均一となり、その結果、上記熱交換器21に対して空気流Aがその全域から可及的に均等に流入し、該熱交換器21における熱交換作用がより一層促進され、軸方向熱交換器21の伝熱面が上記遠心送風機X5の軸方向に直交するようにして配置されていることとの相乗効果として、上記空気調和機Z2の熱交換能力の更なる向上が期待できるものである。
さらに、上記遠心送風機X5においては、上記モータ9を上記ハブ2の凹部に配置してその高さを低減させているので、この遠心送風機X5を備えて構成される上記空気調和機Z2においてもその高さが低く抑えられ、該空気調和機Z2の高さ方向のコンパクト化が促進され、特に高さ方向のスペースが制約される空気調和機においてその効果が顕著である。
本願発明の第1の実施の形態に係る遠心送風機の断面図である。 図1のII−II矢視図である。 本願発明の第2の実施の形態に係る遠心送風機の腰部平面図である。 本願発明の第3の実施の形態に係る遠心送風機の断面図である。 遠心送風機の送風特性図である。 本願発明の第4の実施の形態に係る空気調和機の断面図である。 本願発明の第5の実施の形態に係る空気調和機の断面図である。 従来の遠心送風機の構造を示す断面図である。
符号の説明
1 ・・遠心羽根車
2 ・・ハブ
3 ・・シュラウド
4 ・・羽根
5 ・・吸込口
6 ・・吹出口
7 ・・ベルマウス
8 ・・隙間
9 ・・モータ
10 ・・回転軸
19 ・・ケーシング壁
20 ・・熱交換器
21 ・・軸流羽根車
22 ・・翼
23 ・・ボス
24 ・・延設部
A1 ・・吸込流れ
A2 ・・漏れ流れ

Claims (5)

  1. 対向配置されたハブ(2)とシュラウド(3)の間に複数枚の羽根(4)を配置してなる遠心羽根車(1)の内周側に、複数枚の翼(22)を備えた軸流羽根車(21)を、上記シュラウド(3)の内周縁(3b)と上記翼(22)の外周縁部(22a)とが接するように配置してこれらを一体化するとともに、上記遠心羽根車(1)の上記シュラウド(3)の上流側にベルマウス(7)を配置してなる遠心送風機において、
    上記軸流羽根車(21)の上記翼(22)の外径をその下流側から上流側にかけて略同径に設定する一方、
    上記翼(22)の外周縁部(22a)の下流側端部(22a1)を、該下流側端部(22a1)から径方向外方へ延出する延設部(24)を介して、上記シュラウド(3)の上流側端部(3a)よりも下流側に接続することで上記翼(22)の外周縁部(22a)の上流側端部(22a2)と上記シュラウド(3)の内周縁(3b)との間に隙間(8)を設けるとともに、
    該隙間(8)に上記ベルマウス(7)の下流端部(7a)を、その両面側にそれぞれ微小隙間を設けた状態で挿入したことを特徴とする遠心送風機。
  2. 対向配置されたハブ(2)とシュラウド(3)の間に複数枚の羽根(4)を配置してなる遠心羽根車(1)の内周側に、複数枚の翼(22)を備えた軸流羽根車(21)を、上記シュラウド(3)の内周縁(3b)と上記翼(22)の外周縁部(22a)とが接するように配置してこれらを一体化するとともに、上記遠心羽根車(1)の上記シュラウド(3)の上流側にベルマウス(7)を配置してなる遠心送風機において、
    上記軸流羽根車(21)の上記翼(22)の下流側の外径を上流側の外径よりも大きく設定し、
    該翼(22)の外周縁部(22a)の下流側端部(22a1)を上記シュラウド(3)の上流側端部(3a)よりも下流側において接続することで上記翼(22)の外周縁部(22a)の上流側端部(22a2)と上記シュラウド(3)の内周縁(3b)との間に隙間(8)を設けるとともに、
    該隙間(8)に上記ベルマウス(7)の下流端部(7a)を、その両面側にそれぞれ微小隙間を設けた状態で挿入したことを特徴とする遠心送風機。
  3. 請求項1又は2において、
    上記軸流羽根車(21)の上記翼(22)の上流側先端部(22b)を、上記ベルマウス(7)の上流側壁面(7a)よりも上流側に、上記翼(22)の翼高さ(Lb)の20%以上を突出させたことを特徴とする遠心送風機。
  4. 請求項1、2又は3に記載の遠心送風機に熱交換器(20)を付設して構成される空気調和機であって、
    上記熱交換器(20)が、上記羽根車(1)における翼列の径方向内側及び径方向外側に配置されていることを特徴とする空気調和機。
  5. 請求項1、2又は3に記載の遠心送風機に熱交換器(20)を付設して構成される空気調和機であって、
    上記熱交換器(20)が、上記羽根車(1)における吸込空気上流側に、少なくともその一面が上記遠心送風機の軸線に対して略垂直となるようにして配置されていることを特徴とする空気調和機。
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