JPH0542674Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、自動車の車室に設備されるグローブ
ボツクスの開閉装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来のこの種の自動車のグローブボツクスの開
閉装置としては、例えば第４図に示す如き構造の
ものがある。このグローブボツクスの開閉装置
は、自動車のインストルメントパネル１に設けた
開口凹部内に取付ねじ２によつて嵌着されるグロ
ーブボツクス３と、このグローブボツクス３の開
口部に、ヒンジ４を介して、その開口部を開閉自
在に取付けられている開閉蓋５を有し、さらにそ
の開閉蓋５には、弓型に形成されるストツプアー
ム６の一端を固定すると共に、該ストツプアーム
６の他端部は、グローブボツクス３の辺縁に穿設
された透孔７内に遊嵌されている。またこのスト
ツプアーム６の他端は付図示の鈎状に形成され、
この鈎部がグローブボツクス３の辺縁裏側に係止
されることで、開閉蓋５の開放度合が規制される
ようになつている。８はグローブボツクス３に設
けられいるロツク機構、９は開閉蓋に設けられて
いる前記のロツク機構８に係止されるロツク爪を
示す。

〔考案が解決しようとする課題〕

このように、従来のグローブボツクスの開閉装
置にあつては、その開閉蓋５の開放度を規制する
ための弓型ストツプアーム６を開閉蓋５に取付け
なければならないことから、その弓型ストツプア
ーム及びその取付けのための部品点数が嵩むこと
は勿論のこと、上記ストツプアームの取付け工数
が増大し、製品即ちグローブボツクスの製品コス
トが高くなるといつた問題点が生じている。

〔課題を解決するための手段〕

本考案はかかる従来の問題点に着目してなされ
たものである。つまり、弓型ストツプアームを使
用することなく、開閉蓋の開放度を規制するため
に、開閉蓋に形成されている開閉方向に延びる側
壁の上縁にガイド長孔を設けると共にボツクス本
体には、そのガイド長孔内に遊嵌される突起を設
け、開閉蓋の開放時には、その突起がガイド長孔
の終端と係止されることにより、開閉蓋の開放度
が規制されるように構成したものである。

従つてこの考案によれば、従来例で示したよう
なストツプアームを省くことができるので、部品
点数の削減及びこれに伴なう組立工数の削減が可
能となり、経済性が高められるものである。

〔実施例〕

以下に本考案を第１図乃至第３図に示す実施例
に基いて詳細に説明する。

第１図及び第２図において、１１は、自動車の
インストルメントパネルであつて、このインスト
ルメントパネル１１内には、その前面側に開口し
たボツクス収納部１２が設けられ、またインスト
ルメントパネル１１の開口部下側辺縁には、ヒン
ジ１３が取付けられており、このヒンジ１３に
は、ボツクス収納部１２の開口部を閉塞し得、か
つ上面が開口したバケツト型のグローブボツクス
１４の下縁が取付けられて、グローブボツクス１
４は前下方に向つて回動自在に取付けられてい
る。このグローブボツクス１４の構造は、正面板
１４ａと、この正面板１４ａより後方へ延設され
る背板１４ｂと、この背板１４ｂと正面板１４ａ
との間に位置される左右一対の側板１４ｃ，１４
ｄを有し、さらにそれらの側板１４ｃ，１４ｄの
頂縁には、ボツクス内に張り出す張出部１４ｆが
設けられ、この張出部１４ｆには、グローブボツ
クス１４の回動方向に沿つて延びる長孔１５が形
成されている。２０はボツクス収納部１２の開口
縁に位置させてインストルメントパネル１１に取
付けられている枠体であつて、この枠体２０に
は、上記長孔１５内に遊嵌される突起１６が取付
ねじ１７によつて固定されている。１８はグロー
ブボツクス１４に設けられているロツク爪であ
る。

このように本実施例にあつては、グローブボツ
クス１４の開閉方向と平行する側壁１４ｃ，１４
ｄの頂縁に、張出部１４ｆが設けられ、この張出
部１４ｆに長孔１５を形成し、この長孔１５内に
遊嵌される突起１６をインストルメントパネル１
１側に固定したものであるから、そのグローブボ
ツクス１４の開放時にあつては、その突起１６が
長孔１５の終端１５′に当接し（第２図鎖線参
照）、グローブボツクス１４の開放限位置が規制
される。従つてこの実施例によれば、従来例で述
べたストツプアームを省くことができる。

第３図に示す実施例は、上記長孔の他の実施例
を示すものであつて、この実施例の長孔１９の形
状はその長孔の途中に挟窄部１９′を形成してな
る略ひようなん形状となしたものである。従つて
この実施例の長孔１９の形状によれば、その挟窄
部１９′に突起１６が通過されるとき係合抵抗が
高められて２段ストツパーとしての役目又はダン
パー効果が得られる。

〔考案の効果〕

このように本考案は前記のようであつて、イン
ストルメントパネルに、その前面側に開口したボ
ツクス収納部に設け、このボツクス収納部に上面
が開口したバケツト型のグローブボツクスを前下
方に向つて回動自在に設けたグローブボツクスの
開閉装置において、前記グローブボツクスの少な
くとも一方の側板の頂縁部にそれに沿つて延び、
かつボツクス内側に張り出す張出部を設け、この
張出部に前記グローブボツクスの回動方向に沿つ
て延びる長孔に設け、この長孔に係入する突起を
前記インストルメントパネルに設け、この突起が
前記長孔の端部に係合して前記グローブボツクス
の回動限位置を規制するようにしたことを特徴と
するグローブボツクスの開閉装置である。

従つて、第４図（従来図）に示すストツプアー
ム６を必要とせず、経済的な製品を提供できる
他、実公昭61−19953号公報に開示されている所
謂バケツト型のグローブボツクスの開閉装置の場
合においては、バケツト型のグローブボツクスの
回動限位置を規制するため、インストルメントパ
ネルに側壁を設け、この側壁に円弧状をした長孔
を設け、この長孔にバケツト型のグローブボツク
スの側板の設けた突起を係入させているので、イ
ンストルメントパネルに側壁を設ける必要がある
のに対し、本考案においては、グローブボツクス
の少なくとも一方の側板の頂縁部にそれに沿つて
延び、かつ内側に張り出す張出部を設け、この張
出部に前記グローブボツクスの回動方向に沿つて
延びる長孔を設け、この長孔に係入する突起を前
記インストルメントパネルに設けるだけで、この
突起が前記長孔の端部に係合して前記グローブボ
ツクスの回動限位置を規制するから、インストル
メントパネル１１に側板１３を設ける必要が全く
なく、その結果、インストルメントパネルの構造
を簡略化でき、全体として経済的な製品を提供で
きると言う優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案よりなる開閉蓋取付装置に使用
される開閉蓋の実施例を示した平面図、第２図は
上記取付装置の実施例を示した断面説明図、第３
図は本考案の他の実施例を示した要部斜視図、第
４図は従来例の斜視図である。 １１……インストルメントパネル、１２……グ
ローブボツクス本体、１３……ヒンジ、１４……
開閉蓋、１４ａ……正面板、１４ｂ……背板、１
４ｃ，１４ｄ……側板、１５……ガイド長孔、１
５′……終端、１６……突起、１７……取付ねじ、
１８……ロツク爪、１９……ガイド溝、１９′…
…挟窄部、２０……枠体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. インストルメントパネルに、その全面側に開口
   したボツクス収納部を設け、このボツクス収納部
   に上面が開口したバケツト型のグローブボツクス
   を前下方に向つて回動自在に設けたグローブボツ
   クスの開閉装置において、前記グローブボツクス
   の少なくとも一方の側板の頂縁部に、該頂縁部に
   沿つて延び、かつボツクス内側に張り出す張出部
   を設け、この張出部に前記グローブボツクスの回
   動方向に沿つて延びる長孔を設け、この長孔に係
   入する突起を前記インストルメントパネルに設
   け、この突起が前記長孔の端部に係合して前記グ
   ローブボツクスの回動限位置を規制するようにし
   たことを特徴とするグローブボツクスの開閉装
   置。