JPH05422B2 - - Google Patents

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JPH05422B2
JPH05422B2 JP61244050A JP24405086A JPH05422B2 JP H05422 B2 JPH05422 B2 JP H05422B2 JP 61244050 A JP61244050 A JP 61244050A JP 24405086 A JP24405086 A JP 24405086A JP H05422 B2 JPH05422 B2 JP H05422B2
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parts
processing aid
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resin
resins
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Kazuo Kishida
Kyokazu Kitai
Masahiro Kaneda
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は熱可塑性樹脂用加工助剤に関し、さら
に詳しくは、熱可塑性樹脂に配合した場合にその
加工性を向上させ、また前記樹脂を加熱成形した
場合においても熱着色することが少なく、さらに
は前記樹脂の成形体を水と接触する状態で用いた
場合にも水質を悪化させるような溶出物が流出す
ることが少ない、熱可塑性樹脂用加工助剤に関す
る。 [従来の技術] 熱可塑性樹脂、特に塩化ビニル系樹脂は各種の
物理的性質及び化学的性質が優れているために、
種々の分野で広く用いられている。しかしなが
ら、かかる塩化ビニル系樹脂は、その加工可能温
度と熱分解温度が近接していることから、成形加
工が可能な温度領域が著しく狭小になり、またゲ
ル化速度が遅いことなど、加工性が劣るという問
題点を有している。 かかる問題点を解消せんとして、塩化ビニル系
樹脂に可塑剤を配合する方法が行われているが、
この方法によればある程度は上記の問題点は改善
されるものの、加熱成形時において配合した可塑
剤が揮散してしまうために充分に当初の目的を達
成することが困難なこと、また得られる成形品の
機械的性質が低下するという新たな問題が生じ
る。 また、塩化ビニル系樹脂の成形加工時における
ゲル化速度を促進したり、また深絞り成形を可能
にしたり、さらには長時間の成形加工時において
も、成形体表面に変わらぬ光沢を保持したり、得
られた成形体の表面を平滑にすることなどの、い
わゆる加工性の向上を目的として、メタクリル酸
メチルを主成分とする共重合体を加工助剤として
配合する方法が提案されている(例えば、特公昭
49−19095号公報、同50−37699号公報、同52−
1746号公報、同51−33821号公報及び同53−2898
号公報参照)。 かかる特定の共重合体からなる加工助剤を配合
した塩化ビニル系樹脂組成物は、成形加工時にお
けるゲル化速度が速く、また高温での引張伸度が
増大する結果、深絞り成形が可能になるばかりで
なく、真空成形や異形押出し等の適用も可能とな
るために、硬質塩化ビニル系樹脂分野における二
次加工性を大幅に改善することができる。また、
上記の特公昭52−1746号公報に開示された塩化ビ
ニル樹脂組成物は、その成形品にフイツシユアイ
の発生が少ないことから、硬質樹脂分野のみなら
ず、軟質樹脂分野への適用が可能となるものであ
る。 しかしながら、かかる塩化ビニル系樹脂中に配
合された加工助剤である共重合体は、一般に製造
の容易さなどから乳化重合法により製造されるた
めに、共重合体中に乳化剤が残存することが避け
られず、この残存した乳化剤が熱可塑性樹脂に悪
影響を及ぼすという問題点がある。例えば、成形
加工時における熱により成形体の表面に乳化剤残
渣に起因する着色が生じたり、また、かかる塩化
ビニル系樹脂組成物をパイプ等に成形し、これを
水と接触する状態で用いた場合に、残存した乳化
剤が水に溶出してしまい、これが水質を悪化させ
る原因となつたりする。さらには、食品容器等の
構成材料として用いた場合に、乳化剤残渣が食品
に溶出し食品の味や香りが損なわれてしまうこと
がある。 [発明が解決しようとする課題] 上記したように、従来特定の共重合体からなる
加工助剤を配合した塩化ビニル系樹脂等の熱可塑
性樹脂は、前記共重合体中に残存する乳化剤によ
り、成形加工時における熱着色の問題及び残存す
る乳化剤による水質の汚染や食品汚染の問題など
がある。 したがつて本発明は、かかる問題点を解消し、
塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂に配合された
加工助剤に、その製造時に用いた乳化剤が残存し
ていた場合においても、上記したような問題点が
生じることのない熱可塑性樹脂用加工助剤の提供
を目的をする。 [課題を解決するための手段] 本発明者らは上記の目的を達成すべく検討を行
つた結果、熱可塑性樹脂に配合された加工助剤中
に、その製造時に用いた乳化剤が残存している場
合でも、前記乳化剤が熱可塑性樹脂に何ら悪影響
を及ぼすことのない乳化剤を見出して、本発明を
完成するに到つた。 すなわち、本発明の熱可塑性樹脂用加工助剤
は、メタクリル酸メチルに基づく単位35〜99.9重
量%と、前記メタクリル酸メチルと共重合可能な
他のビニル系単量体に基づく単位0.1〜65重量%
とから構成されている重合体からなる熱可塑性樹
脂用加工助剤であつて、 前記重合体が次式(); (式中、Rは炭素数10〜24のアルキル基又はアル
ケニル基を表し;Mはナトリウム又はカリウムを
表す) で示される乳化剤の存在下で乳化重合法を適用し
て得られたものであることを特徴する。 本発明の熱可塑性樹脂用加工助剤は、所定量の
メタクリル酸メチルとこれと共重合可能な他のビ
ニル系単量体とを、特定の乳化剤及び重合開始
剤、必要に応じて他の触媒の存在下に乳化重合せ
しめることによつて得ることができる。 本発明で用いるメタクリル酸メチルと共重合可
能な他のビニル系単量体としては、例えば、アク
リル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキル
エステル、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニ
ル化合物等から選ばれる1種以上を用いることが
できる。 かかるビニル系単量体の中で、アクリル酸アル
キルエステルとしては、アルキル基の炭素数が2
〜10のものが好ましく、例えば、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシ
ル、アクリル酸オクチル及びアクリル酸2−エチ
ルヘキシル等を挙げることができる。 メタクリル酸アルキルエステルとしては、炭素
数2〜4のものが好ましく、例えば、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸
イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタク
リル酸イソブチル及びメタクリル酸ターシヤリブ
チル等を挙げることができる。 芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−
置換スチレン、該置換スチレン及びその誘導体、
例えば、α−メチルスチレン、クロルスチレン及
びビニルトルエン等を挙げることができる。 さらにシアン化ビニル化合物としては、例え
ば、アクリロニトリル及びメタクリロニトリル等
を挙げることができる。 かかるビニル系単量体は、樹脂改質剤の使用目
的に応じて適宜選択して用いるができる。 メタクリル酸メチルと、これと共重合可能なビ
ニル系単量体との配合は、重合反応を行い得られ
た共重合体において、メタクリル酸メチルに基づ
く単位が35〜99.9重量%であり、他のビニル系単
量体に基づく単位が0.1〜65重量%になるように
行う。 この場合、メタクリル酸メチル単量体が35重量
%未満であれば、塩化ビニル系樹脂との相溶性が
悪化し、目的とする加工性付与効果が得られず、
成形品の透明性が悪化する。また、共重合可能な
ビニル系単量体単位が0.1重量%未満であれば、
適当な加工性付与効果があるものの、成形品中に
フイツシユアイ(未ゲル化物)が発生しやすい。 本発明で用いる乳化剤は、上記式()で示さ
れる化合物である。式()中において基Rは炭
素数10〜24のアルキル基又はアルケニル基である
が、特に炭素数12〜18のアルキル基又はアルケニ
ル基が好ましい。また、Mはナトリウム又はカリ
ウムである。 式()で示される化合物は、これを乳化剤と
して用いた場合には、その臨界ミセル濃度が極め
て低いことから、重合中生成する重合体粒子数を
増大し、重合速度が速く、また、重合転化率を高
めることができ、また前記粒子の凝集物の発生は
極めて少なく、重合後のラテツクスの機械的安定
性も優れている。 かかる式()で示される化合物の使用量は、
単量体性分の合計量100重量部に対して、0.1〜10
重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。使用
量が0.1重量部未満の場合は、重合反応の安定性
が低下し、また10重量部を超える場合は、得られ
る共重合体中に残存する乳化剤の量が多くなりす
ぎるために、加工助剤として使用した場合に樹脂
の成形品の物理的性質を低下させる。 本発明で用いる重合開始剤としては、通常の過
硫酸塩などの無機開始剤又は有機過酸化物、アゾ
化合物等を単独で用いるか、あるいは上記化合物
と亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、チオ硫酸塩、第一金
属塩、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレ
ート等とを組み合わせ、レドツクス系開始剤とし
て用いることもできる。重合開始剤として好まし
い過硫酸塩は過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム等であり、有機過酸化物
としては、tert−ブチルヒドロペルオキシド、ク
メンヒドロペルオキシド、過酸化ベンゾイル、過
酸化ラウロイル等を挙げることができる。 重合方法は、使用した重合開始剤の分解温度以
上に加熱しながら、通常の乳化重合法と同様にし
て行うことができ、1段又は2段以上の重合を行
うことができる。なお、この重合反応において、
得られる共重合体の分子量や分子量分布は加工助
剤としての特性に大きな影響を及ぼすことから、
重合条件の適宜設定したり、連鎖移動剤を用いた
りして分子量等を調節することが好ましい。すな
わち、得られる共重合体の還元粘度ηsp/c(但
し、100mlのクロロホルム中に、0.1gの共重合体
を溶解せしめた溶液について、オストワルド粘度
計を用いて25℃で測定した値)が、2〜0.1であ
り、好ましくは1.5〜0.1になるように重合反応を
行うことが望ましい。 共重合体の回収は重合反応終了後、生成した共
重合体ラテツクスを塩析もしくは酸析凝固させ、
共重合体を沈澱せしめたのち、これを分離し、洗
浄して粉末状で回収するか、又は噴霧乾燥もしく
は凍結乾燥を行うことにより、粉末状で回収する
ことができる。 このようにして得られた本発明の加工助剤は、
熱可塑性樹脂の加工助剤として適用が可能である
が、かかる熱可塑性樹脂としては、例えば、塩化
ビニル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチ
レン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリロニトリル
−スチレン共重合体系樹脂、メタクリル酸メチル
−スチレン共重合体系樹脂及びABS樹脂等を挙
げることができる。これらの樹脂の中で、塩化ビ
ニル系樹脂としては、ポリ塩化ビニル以外にも、
塩化ビニルに基づく単位を70重量%以上含有する
共重合体を用いることができる。塩化ビニル系樹
脂としては、かかる共重合体を用いる場合に、塩
化ビニルと共重合可能なモノマーとしては、エチ
レン、プロピレン、臭化ビニル、塩化ビニリデ
ン、酢酸ビニル、アクリル酸エステル及びメタク
リル酸エステル等を用いることができる。 本発明の加工助剤を熱可塑性樹脂に配合する場
合は、好ましくは粉末状態で、例えば、リボンブ
レンダー又はヘンシエルミキサー等を用いて混合
する。また、成形加工する場合は、さらに例えば
ミキシングロール又はバンバリーミキサー等を用
いて混練りしたのち、押出機又は射出成形機等に
よつて行う。 加工助剤の配合量は、熱可塑性樹脂100重量部
に対して0.1〜40重量部であり、好ましくは0.1〜
30重量部である。配合量が0.1重量部未満の場合
は、樹脂の加工性の改良が不充分であり、また40
重量部を超える場合は、樹脂が本来有している機
械的性質が損なわれてしまう。 なお、熱可塑性樹脂に本発明の加工助剤を配合
する場合には、必要に応じて、公知の安定剤、可
塑剤、滑剤、着色剤及び耐衝撃性改質剤等を合わ
せて配合することもできる。 [実施例] 以下実施例を掲げ、本発明をさらに詳しく説明
する。なお、以下において、「部」及び「%」は
各々「重量部」及び「重量%」を表す。 実施例 1 反応容器に溶存酸素を窒素で置換したイオン交
換水200部を仕込み、さらに基Rが炭素数16、17
及び18のアルキル基であり、Mがカリウムである
3種の式()で示される化合物の混合物からな
る乳化剤1部の過硫酸カリウム0.3部を仕込んだ。
次いで、攪拌しながら反応容器内を65℃に昇温せ
しめたのち、メタクリル酸メチル85部、アクリル
酸メチル10部、アクリル酸ブチル5部及びtert−
ドデシルメルカプタン0.05部からなる混合物を1
時間に亘つて滴下した。滴下終了後、容器内を同
温度でさらに2時間保持し、反応を終了させ、共
重合体ラテツクスを得た。重合転化率は99.5%で
あり、該ラテツクス中には凝集物の発生はほとん
どなく、また、該ラテツクスの機械的安定性は極
めて良好であつた。 得られた共重合体ラテツクスを攪拌しながら、
1%硫酸水溶液に添加して生成した共重合体を沈
澱せしめた。次いで、沈澱した共重合体を分取し
たのち、洗浄、脱水及び乾燥の各処理を行い、粉
末状の加工助剤を得た。 実施例 2 反応容器に、溶存酸素を窒素で置換したイオン
交換水200部を仕込み、さらに基Rが炭素数12、
13及び14のアルキル基であり、Mがカリウムであ
る3種の式()で示される化合物の混合物から
なる乳化剤1.2部と過硫酸カリウム0.5部を仕込ん
だ。次いで、攪拌しながら反応容器内を70℃に昇
温せしめたのち、メタクリル酸メチル35部、アク
リル酸エチル5部及びn−オクチルメルカプタン
0.02部からなる混合物を、攪拌しながら1時間に
亘つて滴下した。滴下終了後、同温度で2時間保
持して、第1段の重合を行つた。次いで、反応容
器内を攪拌しながらスチレン30部、アクリル酸エ
チル25部及びn−オクチルメルカプタン0.3部か
らなる混合物を2時間に亘つて滴下した。滴下終
了後、同温度で1時間保持して第2段の重合を行
つた。次いで、反応容器内を攪拌しながら、メタ
クリル酸メチル5部を1時間に亘つて滴下したの
ち、さらに同温度で2時間保持して第3段の重合
を行い、共重合体ラテツクスを得た。重合転化率
は99.9%であり、該ラテツクス中には凝集物の発
生はほとんどなく、また、該ラテツクスの機械的
安定性は極めて良好であつた。 得られた共重合体ラテツクスを実施例1と同様
に処理して、粉末状の加工助剤を得た。 比較例 1 実施例1で用いた乳化剤の代わりに、半硬化牛
脂脂肪石けんを1部用いた以外は、実施例1と同
様にして加工助剤を得た。 実施例3〜4及び比較例2〜3 塩化ビニル系樹脂組成物の調製 平均重合度700の塩化ビニル樹脂100部に、ジブ
チル錫マレート1.8部、ステアリン酸ブチル1部
及び滑剤0.7部の共通配合組成に、上記実施例1、
2及び比較例1で得られた加工助剤を各々3部ず
つ配合したのち、ヘンシエルミキサーを用いて、
120℃になるまで混合し、3種類の塩化ビニル樹
脂組成物を得た。 得られた3種類の樹脂組成物を用いて、下記の
各試験を行つた。なお、比較試験例として、加工
助剤を配合しない以外は上記と同一組成の組成物
を用いた。結果を第1表に示す。 (1) ブラベンサープラスチコーダーを用いて、混
練り温度185℃、回転数30rpm、充填量60g及
び余熱5分間の条件下で、混練り抵抗が最大値
を示すまでの時間(分)、すなわちゲル化時間
(分)を測定した。この時間が短いほどゲル化
が早く、加工が容易であることを表す。 (2) T−ダイ付のスクリユー径が40mmの一軸押出
し機(押出し機温度C1=140℃、C2=160℃、
C3=180℃及びC4=190℃、ダイス温度195℃)
を用いて、厚さ0.2mmのシートを調製し、その
フイルム外観を肉眼で判定した。判定基準は次
のとおりである。 A;光沢が良く、平滑な表面である。 B;光沢がなく、表面に肌荒れがある。 (3) (2)で得られたシート表面の未ゲル化物の数を
肉眼で判定した。判定基準は次のとおりであ
る。 A;ほとんどない。 B;やや多い。 (4) (2)で得られたシートを4×3cmの大きさに切
断したものを、アルミニウム製の枠で固定した
のち、185℃に調温したギヤオーブン中に入れ、
熱着色の状態を肉眼で判定した。判定基準は次
のとおりである。 A;黄帯色がほとんどない。 B;やや黄帯色が見られた。
【表】
【表】 第1表から明らかなとおり、実施例1及び2で
得られた加工助剤を配合した組成物は、加工性が
優れており、また耐熱着色性に優れていた。 実施例 5 反応容器に溶存酸素を窒素で置換したイオン交
換水200部を仕込み、さらにメタクリル酸メチル
55部、アクリル酸エチル5部、n−オクチルメル
カプタンの0.02部、基Rが炭素数12、13及び14の
アルキル基であり、Mがカリウムである3種の式
()で示される化合物の混合物からなる乳化剤
1.2部並びに過硫酸カリウム0.2を一括仕込んだ。
次いで、容器内を窒素で置換したのち、65℃に昇
温せしめ、同温度で2時間加熱・攪拌して第1段
の重合を行つた。その後、反応容器中にメタクリ
ル酸メチル34部及びアクリル酸ブチル6部からな
る混合物を、容器内を65℃に保持し、かつ攪拌し
ながら1時間に亘つて滴下した。滴下終了後、さ
らに同温度で2時間保持して、第2段の重合を行
い共重合体ラテツクスを得た。該ラテツクス中に
は凝集物の発生はほとんどなく、また該ラテツク
スの機械的安定性も極めて良好であつた。 得られた共重合体ラテツクスを実施例1と同様
に処理して、粉末状の加工助剤を得た。 比較例 4 実施例5で用いた乳化剤の代わりに、ジアルキ
ルスルホコハク酸ナトリウムを1部用いた以外は
実施例5と同様にして加工助剤を得た。 実施例6及び比較例5 実施例5及び比較例4で得た加工助剤の各々20
gを、100mlのイオン交換水に添加したのち、50
℃で30分間保持したのちさらに、80℃で3時間保
持した。その後、No.5Cの紙を用いて吸引過
した。次いで、得られた液を蒸発乾固した場合
の残渣の重量から水への溶出物の量を求めた。ま
た、液の性状を肉眼で観察した。結果を第2表
に示す。
【表】 第2表から明らかなとおり、実施例5で得られ
た加工助剤は、水に対する溶出物が非常に少なか
つた。 実施例7及び比較例6〜7 塩化ビニル系樹脂組成物の調製 平均重合度700の塩化ビニル樹脂100部、メタク
リル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体で
あるメタブレン C−201(商品名;三菱レイヨン
(株)製)、オクチル錫メルカプチド系安定剤2部、
エポキシ系安定剤1部、ステアリン酸ブチル0.8
部及び脂肪酸のポリグリコールエステル0.3部の
共通配合組成に、実施例5及び比較例4で得られ
た加工助剤の各々1.5部を配合したのち、ヘンシ
エルミキサーを用いて、120℃まで昇温して混合
を行い、2種類の塩化ビニル系樹脂組成物を得
た。 得られた各樹脂組成物を用いてスクリユー径40
mmのブロー成形機によりボトル成形を行い、下記
の各評価を行つた。なお、比較例として、加工助
剤を配合しない以外は上記と同一組成の組成物を
用いた。結果を第3表に示す。 (1) 成形時におけるパリソンのドローダウン A;ダイスウエルが大きくドローダウンなし。 B;ダイスウエルが小さくドローダウンする。 (2) ボトル外観の肉眼による判定 A;光沢が良好で、かつ肌荒れがない。 B;光沢に乏しく、肌荒れが目立つ。 (3) ボトル壁の未ゲル化物発生状態の肉眼による
観察 A;未ゲル化物がほとんど認められない。 B;未ゲル化物が少し認められた。 (4) 水に対する溶出物量 得られたボトルを市販の無臭の中性洗剤で洗
浄したのち、ボトル内部のイオン交換水を満た
し、50℃で10時間以上保持した。その後、内容
液をNo.5Cの紙で過した。次いで、得られ
た液を蒸発乾固せしめて得られた残渣を四塩
化炭素に溶解させ、IR測定を行つた。 (5) 味覚テスト 得られたボトルを市販の無臭の中性洗剤で洗
浄したのち、イオン交換水をボトル内に満た
し、次いで50℃で3時間保持した場合のイオン
交換水の味を調べた判定は、味覚に敏感なパネ
ル員5名により行つた。表示は、パネル員5名
中3名以上が味の変化がないと判断したものを
○、味な変化があつたと判断したものが×であ
る。
【表】 実施例8〜12及び比較例8〜12 下記の各熱可塑性樹脂100部に、実施例1で得
た加工助剤を3部配合したものと配合しないもの
を、各々ヘンシエルミシサーで混合した。得られ
た混合物を、スクリユー径40mmの押出機を用いて
ペレツト化したのち、80℃で1時間以上乾燥を行
つた。次いで、スクリユー径40mmのブローを成形
機を用いて、樹脂ごとに下記の異なる温度でボト
ル成形を行い、実施例3及び7に準じて第4表に
記載の各試験を行つた。 (1) ABS樹脂(ダイヤペツト ABS#3001;商
品名、三菱レイヨン(株)製) 成形温度:C1=180℃、C2=200℃、C3=200
℃、ヘツド=200℃、ダイス=200℃ (2) スチレン樹脂(スチロールNF−20;商品
名、出光石油化学(株)製) 成形温度:C1=160℃、C2=180℃、C3=200
℃、ヘツド=200℃、ダイス=210℃ (3) ポリカーボネート樹脂(ノバレツクス7022;
商品名、三菱化成工業(株)製) 成形温度:C1=230℃、C2=260℃、C3=270
℃、ヘツド=270℃、ダイス=280℃ (4) ポリエチレン樹脂(ハイゼツクス7000F;商
品名、三井石油化学工業(株)製) 成形温度:C1=150℃、C2=165℃、C3=175
℃、ヘツド=175℃、ダイス=175℃ (5) ポリエステル樹脂(ダイヤナイト A−
200;商品名、三菱レイヨン(株)製) 成形温度:C1=280℃、C2=280℃、C3=280
℃、ヘツド=260℃、ダイス=260℃
【表】 第4表から明らかなとおり、実施例1の加工助
剤を配合した熱可塑性樹脂は、その種類が異なつ
た場合にも、全て同様な優れた加工性等が認めら
れた。 [発明の効果] 以上説明したとおり、本発明の加工助剤は、こ
れを各種熱可塑性樹脂に配合することにより、前
記樹脂の成形加工性を向上させることができ、ま
た、成形加工時に通常加えられる熱によつても成
形体の表面に好ましくない着色を生じることがな
い。さらには、前記樹脂から得られた成形体を水
と接触する状態で用いた場合でも、成形体から水
に溶出する物質がほとんどないことから、水の味
を悪化させたり、悪臭を発生させたりするような
水質汚染の問題が生じることがない。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 メタクリル酸メチルに基づく単位35〜99.9重
    量%と、前記メタクリル酸メチルと共重合可能な
    他のビニル系単量体に基づく単位0.1〜65重量%
    とから構成されている重合体からなる熱可塑性樹
    脂用加工助剤であつて、 前記重合体が次式(); (式中、Rは炭素数10〜24のアルキル基又はアル
    ケニル基を表し;Mはナトリウム又はカリウムを
    表す) で示される乳化剤の存在下で乳化重合法を適用し
    て得られたものであることを特徴とする熱可塑性
    樹脂用加工助剤。
JP61244050A 1986-10-16 1986-10-16 熱可塑性樹脂用加工助剤 Granted JPS6399263A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
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